厚生労働省発表

平成19年11月19日

職業能力開発局能力開発課

主任職業能力開発指導官   三 富 則 江

課    長    補    佐    松 竹 泰 男

電   話 03(5253)1111(内線5927)

夜間直通 03(3502)6957

(独)高齢・障害者雇用支援機構

雇用開発推進部長        樋 口 静 夫

雇 用 推 進 課 長          石 井 孝 幸

電   話 03(5400)1620(ダイヤルイン)


日本選手団 健闘!

金12人、銀17人、銅15人
〜第7回国際アビリンピック結果報告〜

11月14日(水)から18日(日)までの5日間にわたり、第7回国際アビリンピックが静岡県静岡市で開催された。国際アビリンピックの日本での開催は東京で第1回大会を開催して以来26年ぶり2度目となる。また、今大会は大会史上初の技能五輪国際大会との同時開催で行われた。

本国際アビリンピックには34カ国・地域から910名が参加し、技能競技には23カ国・地域から360名の選手が参加し、熱戦が繰り広げられた。日本からは職業技能競技26種目に71名、生活余暇技能競技4種目に9名の計80名の選手が入賞を目指して日頃鍛えた技能を競い、金12個、銀17個、銅15個のメダルを獲得した。特別賞8個を含め52人が入賞を果たした。また、デモンストレーションに13名の実演者が参加し、その卓越した技術を披露し、来場者の注目を集めた。

本国際アビリンピックでは、技能競技、デモンストレーションの他、海外を含めた企業等による障害者雇用の取組や最新の就労支援機器などの展示・実演、国際会議などのイベントも実施し、成功裡に幕を閉じた。

なお、次回の大会は2011年に韓国で開催されることが決定している。

金メダリストの歓びの声

○ 細澤 安仁(コンピュータプログラミング)

「今でも信じられないです。すごくうれしいです。」

○ 畠山 優(データベース作成(応用))

「最初から“金”を狙っていたはずなのに、今は何が起こったのか頭がぼーっとしています。すごく嬉しいはずなのに脳が追いついてきてくれません。そんな気持ちです。」

○ 豊川 和弥(データベース作成(基礎))

「大会前はいつも以上にすごく緊張していたのですが、本番では問題なくできました。頑張った甲斐があり、この大会で“金”をとることができてよかったです。とてもうれしいです。周りの皆さんにお世話になりました。ありがとうございました。」

○ 末川 孝浩(歯科技工)

「義歯を使うのが初めてだったので、不安と緊張がありました。よい結果が出てほっとしてます。最高」

○ 高瀬 登志子(洋裁−婦人服(応用))

「よかったー。という気持ちでいっぱいです。長年、この仕事に携わってきて、報われた思いです。ありがとうございました。」

○ 澤田 デジ(洋裁−婦人服(基礎))

「信じられないぐらい、めっちゃうれしかった。」

○ 尾村 充子(電子機器組立及びテスト)

「職場の人たちや指導者、仲間の協力のおかげで金メダルを獲得できました。ありがとうございました。職場で役立つ人になりたいと思います。」

○ 山本 勝巳(電子回路接続)

「これから、日本の聴覚障害のある人たちが私たちを見て、いろいろ挑戦しながら頑張ってほしいです。」

○ 宇賀谷 弥生(フラワーアレンジメント)

「まだ信じられない気持ちですが、受賞できてうれしいです。
指導していただいた先生方や、応援していただいた家族に感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとうございました。お花で憩いのある場を広げていきたいと思います。」

○ 杉戸 正輝(家具製作(基礎))

「夢のようです。めっちゃうれしい。」

○ 川本 忠夫(精密板金)

「国際アビリンピックは初めて出場し、金メダルを取れるとは思わなかったです。本当に取れて嬉しいです。」

○ 村田 芳枝(編物)

「幾らかの練習が思いがけない賞をいただけました。自身では世界の壁を感じておりました分、感激が大きいものです。この大会に参加できたのも、皆様方の多くの支えを得た賜です。関係者皆様のご支援に心より厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。」


第7回国際アビリンピック日本選手団入賞者

競技種目名 金賞 銀賞 銅賞 特別賞
氏名 所属先 都道府県 氏名 所属先 都道府県 氏名 所属先 都道府県 氏名 所属先 都道府県
V1 義肢       イトウ ノリヒコ (有)スエヨシ補装具製作所 宮城県 イシミ テツヤ (株)大坪義肢製作所 山口県 イトウ  ミツコ  宮城県立ろう学校 宮城県
伊藤 則彦 石見 哲也 伊東 美津子
V2 籠製作                        
V3 建築CAD       クラタ ケンジ 西日本電業(株) 山口県 タナカ ユキマサ 清水建設(株)四国支店 香川県      
蔵田 健冶 田中 元将
V4 機械CAD       ヨシカワ   タカシ (株)日産テクノ 神奈川県 タカハシ ダイスケ 新キャタピラー三菱(株) 兵庫県 イタクラ エミ  アイシン精機(株) 愛知県
吉川   隆 高橋 大輔 板倉 恵美
V5 コンピュータプログラミング ホソザワ ヤスヒト (株)メディアベース 静岡県 トミタカ コウイチ 自営 岡山県 スズキ クニヒコ (株)アマダ 神奈川県      
細澤 安仁 富高 孝一 鈴木 邦彦
V6 ホームページ作成                   テラダ ヨシタカ   佐賀県
寺田 義孝
V7 データベース作成    (応用) ハタケヤマ   マサル 手づくり工房源吾郎 高知県 カツザワ   タカシ 矢崎総業(株) 静岡県 カキキ ヨシヒロ 富士重工業(株)東京事業所 埼玉県      
畠山   優 勝澤   崇 柿木 由宏
V8 データベース作成    (基礎) トヨカワ カズヤ (株)東京リーガルマインド 東京都 ハシモト ヨシヒロ 横河ファウンドリー(株) 東京都 アキタ タクヤ (株)ニッセイ・ニュークリエーション 大阪府      
豊川 和弥 橋本 良弘 秋田 拓也
V9 歯科技工 スエカワ タカヒロ (株)九歯研 熊本県 フジイ ミチヒト 歯科工房光彩 千葉県 タカギ シゲハル 山本歯科クリニック 茨城県      
末川 孝浩 藤井 理仁 高木 茂晴
V10 洋裁−婦人服      (応用) タカセ  トシコ  イトキン(株) 茨城県                  
高瀬 登志子
V11 洋裁−婦人服      (基礎)    サワダ ユニー(株) 愛知県             マツダ ケンジ カルビー(株) 各務原工場 岐阜県
澤田 デジ 松田 健二
V12 電子機器組立
及びテスト
オムラ ミツコ (株)デンソー 愛知県 イイダ カズノリ (株)デンソー 三重県            
尾村 充子 飯田 一法
V13 電子回路接続 ヤマモト カツミ (株)デンソー 愛知県 マツフジ マミ (株)デンソー 愛知県 ハシモト マユミ (株)デンソー 愛知県      
山本 勝巳 松藤 真美 橋本 真由美
V14 英文DTP       タカハシ キミエ エプソンミズベ(株) 長野県            
高橋 君江
V15 英文ワープロ             シゲ サダ チカ (有)化成フロンティアサービス 福岡県      
重定 知佳
V16 フラワーアレンジメント ウガタニ ヤヨイ 積水ハウス(株)ハートフル生活研究所
奈良創作フラワーデザイン研究所
奈良県 ヤマサワ  キヨフミ (財)小原流八戸支部 青森県


ホソダ キョウコ アンシェルフラワーデザインスクール
山口県
宇賀谷 弥生 山沢 清文 細田 恭子
V17 家具製作(応用)


 サトウ  ユタカ 宮城県立ろう学校
宮城県
ナイトウ ヨシオ
自営

山口県



佐藤   浩 内藤 義夫
V18 家具製作(基礎) スギト マサテル (株)三ツ倉家具製作所
愛知県
ホンダ テツロウ NPO法人カサ・チコ
熊本県
ヤマモト シンヤ 川部鉄工所
愛知県



杉戸 正輝 本田 哲郎 山本 真也
V19 貴金属装身具


キウミ アキヒコ (株)桑山 東京都




 
黄海 昭彦
V20 機械組立





マスダ ナカオ 静岡県自転車軽自動車商業協同組合
静岡県



増田 中夫
V21 パソコン組立


ミロク ジュンイチ (株)富士通四国システムズ 高知事業所
高知県



ニシダ タツト (株)旭化成アビリティ水島営業所
岡山県
彌勒 純一 西田 達人
V22 写真撮影


 







V23 ポスターデザイン


 コクエ  ヒロシ SEED
静岡県



コイケ マコト

長野県
小久江 寛 小池 誠
V24 精密板金 カワモト タダオ (株)ミツトヨ 広島事業所
広島県
アイザワ ヤスユキ (有)山崎工業
茨城県
ヒラヤマ カズユキ ダイキン工業(株) 滋賀製作所
滋賀県



川本 忠夫 会沢 泰幸 平山 一幸
V25 洋服−紳士服





タキ     ヨ コトヨ洋服店
静岡県



瀧  こと代
V26 木彫








ハナブサ  シンジ 井波彫刻協同組合
富山県
英   伸二
L1 刺繍                        
L2 編物 ムラタ ヨシエ 日本編物検定協会 東京都








村田 芳枝
L3 絵画                        
L4 陶磁器





イイダ   ユタカ (社福)光風会小規模授産施設   笠間焼工房「陽」
茨城県



飯田    豊

(参考1)

国際アビリンピックとは

おおよそ4年に1度世界各国で開催されている、障害のある方を対象とした職業技能を競う国際大会。障害のある方の職業的自立の意識を喚起するとともに、事業主及び社会一般の理解と認識を深め、さらに国際親善を図ることを目的として開催。

大会は、開催国の障害者関係団体が主催団体となり、国際アビリンピック連合(IAF:International Abilympic Federation)と国際リハビリテーション協会(RI:Rehabilitation International)との共催で開催。

 

第7回国際アビリンピック競技種目

 
●職業技能競技大会(26種目)
義肢 籠製作 建築CAD
機械CAD コンピュータプログラミング ホームページ作成
データベース作成(応用) データベース作成(基礎) 歯科技工
洋裁−婦人服(応用) 洋裁−婦人服(基礎) 電子機器組立及びテスト
電子回路接続 英文DTP 英文ワープロ
フラワーアレンジメント 家具製作(応用) 家具製作(基礎)
貴金属装身具 機械組立 パソコン組立
写真撮影 ポスターデザイン 精密板金
洋服−紳士服 木彫  
●生活余暇技能競技種目(4種目)
刺繍 編物 絵画
陶磁器    
これまでの我が国の成績
回・開催年・開催国(地域)

メダル


メダル


メダル

特別賞


選手数
第1回(1981年・日本) 11 12 8 31 76
第2回(1985年・コロンビア) 3 0 0 3 7
第3回(1991年・香港) 6 15 7 19 47 53
第4回(1995年・オーストラリア) 2 7 4 5 18 42
第5回(2000年・チェコ) 2 4 1 7 30
第6回(2003年・インド) 2 1 3 20
第7回(2007年・日本) 12 17 15 8 52 80

参考2

第7回国際アビリンピック参加国・地域

H19.11.18現在
参加国・地域
参加者数
 
うち技能競技選手数
【アジア】
インド 41 31
インドネシア 3 1
韓国 97 25
シンガポール 27 14
スリランカ 10 3
タイ 66 15
チャイニーズタイペイ 63 19
中国 48 32
日本 175 80
パキスタン 6 4
フィリピン 21 11
香港 83 28
マレーシア 19 7
ネパール 2 0
【中東】
アラブ首長国連邦 28 10
バーレーン 4 0
オマーン 2 0
ヨルダン 1 0
アルジェリア 1 0
エジプト 1 0
【欧州】
ウクライナ 3 1
オーストリア 32 21
クロアチア 5 2
スウェーデン 1 0
スロバキア 25 20
チェコ 42 25
ドイツ 7 0
フィンランド 73 4
【アフリカ】
ウガンダ 2 0
スーダン 3 1
ルワンダ 4 1
【北米・中南米】
アメリカ 2 0
カナダ 4 0
【大洋州】
オーストラリア 9 5
 
合   計
910 人
[34ヵ国・地域]
360 人
[23ヵ国・地域]

※ 参加者数には、技能競技選手の他、デモンストレーション・展示、国際会議等への参加者、選手団役員、介助者等が含まれる。


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