<情報提供>
照会先 医薬食品局審査管理課 課長 中垣(内線2733) 専門官 田中(内線4221) |
平成19年10月29日 医薬食品局審査管理課 |
米国産のウシ由来の原材料を使用している医薬品等について(その5)
米国産ウシ由来の原材料を使用して製造された医薬品等については、平成16年の薬事・食品衛生審議会等において、リスクの高い部位の使用が制限されていること、その製造過程でアルカリ処理、精製等のBSEの病原体の除去・不活化に効果のある様々な化学処理等が施されていること等から、通常使用されている範囲では公衆衛生上のリスクは回避されていると考えられるという結論が得られています。また、更なる予防的な措置として、一部を除き、他の原産国又は原材料への切替えを行うこととしています。
切替えを行うこととした医薬品等のほとんどについては、すでに原産国又は原材料の切替えが終了していますが、一部については現在も米国産ウシに由来する原材料※等を使用しており、その一覧については、平成18年3月に厚生労働省ホームページにおいて公表し、その後も逐次更新しているところです。
(参考)
※ ウシに由来する原材料としては、医薬品を産生する細胞の培養に用いる培地や種細胞株の保存に利用する培地に添加する血清、精製に用いる充填剤を作成する際の培地に添加する血清等に用いられています。
また、薬事法第42条に基づく生物由来原料基準(平成15年厚生労働省告示第210号)に基づき、米国産ウシに由来する原材料等を医薬品などに使用することは原則として認められていませんが、薬事・食品衛生審議会で個別に評価を行い、治療上の効果が当該原材料を使用することによるリスクを上回ると判断され、やむを得ず使用する場合については、その使用を認めているところです。
今般、薬事・食品衛生審議会におけるリスクの判断を新たに受けて、米国産ウシに由来する原材料等を使用している医薬品及び医療機器が承認されたことから、これらの医薬品等についての情報を別添のとおり更新しましたので公表いたします。
なお、これらの医薬品等を使用する患者への情報提供に万全を期すよう、関係製造販売業者に指導しているところであることを申し添えます。
(別添1)
現在も米国産ウシ由来の原材料等を使用しているもの(平成19年10月29日現在)
1.切替えを前提として、治療上の効果が当該原材料を使用することによるリスクを上回ると薬事・食品衛生審議会で評価を行い、当面の使用が認められているもの
医薬品(8品目)
※1 米国産ウシ由来の原材料を使用 ※2 カナダ産ウシ由来の原材料を使用 (注) サキナビル(フォートベイスカプセル)及びラロニダーゼ(アウドラザイム点滴静注液2.9mg)については、「米国産ウシ由来の原材料を使用している医薬品等について(その3)」(本年1月26日付け)に記載がありますが、既に切り換え製品が供給される等により米国産ウシ由来の原材料を使用した製品は製造されておりません。 |
2.治療上の効果が当該原材料を使用することによるリスクを上回ると薬事・食品衛生審議会で判断されたもの
医薬品(6品目) 医療機器(1品目)
※1 米国産ウシ由来の原材料を使用 ※2 カナダ産ウシ由来の原材料を使用 ※3 フランス産ウシ由来の原材料を使用 |
(別添2)
現在も米国産ウシ由来の原材料を使用しており、切り替えることが困難なもの(平成19年10月29日現在)
医療機器(1品目)
※1 米国産ウシ由来の原材料を使用 |