照会先
医薬食品局審査管理課
辻化粧品専門官 (2743)
大久保係長     (2738)

化粧品規制協力国際会議について

平成19年10月11日


厚生労働省、米国医薬食品庁(FDA)、カナダ厚生省、欧州委員会企業産業総局が2007年9月26〜28日にブリュッセルで化粧品に関する規制を議論するために会議を行った。


これは「化粧品規制協力国際会議」(International Cooperation on Cosmetics Regulations, ICCR)の最初の会議であり、この会議は化粧品の安全性を国際協力を通じて確保するための情報交換の場となるものである。


この会議では、以下の議題が話し合われた。


- 適正製造規範(GMP)

- 化粧品国際命名法(INCI nomenclature)の使用

- ナノテクノロジー

- 市場監視システムと協力

- 化粧品成分の安全性評価と動物代替試験法


詳細は別紙のとおり。


次のICCR会議は2008年に米国で行われる予定。



化粧品規制協力国際会議(ICCR)の結果について


1. GMP

ICCRは化粧品の製造におけるGMPの重要性を認識する。参加各国は、ISO基準22716(化粧品GMP)に関し、次のように対応する。

- EUはISO基準をヨーロッパ基準として採用する

- カナダはISO基準に基づくGMPガイドラインを作成する。

- 日本はISO基準に基づく業界自主基準を都道府県に周知する。

- 米国はそのcGMPガイドラインをISO基準に基づき改訂することを考慮する。


2. 英文による成分表示

化粧品業界団体から提出された、欧州、米国、カナダでの化粧品の英文成分表示を統一すべきとの要望に関して、ICCRは、消費者が慣用名をどれほど理解しているかについてのデータの提出を要請した。


3. ナノテクノロジー

ICCRは、本件に関する今後の進め方を検討するために、化粧品業界団体に以下を要請した。

- 化粧品に関して採用すべきナノテクノロジーの定義

- 化粧品におけるナノテクノロジー応用例の一覧の作成


4. 市場監視システム

ICCRは、化粧品の安全性に関し、参加国当局間で密接に情報交換することを確認した。


5. 認可物質

化粧品成分のリスク評価法を世界的に統一して欲しいとの化粧品業界団体の要望に対し、ICCRは、ICCRに期待される役割を、より具体的に提案することを要請した。


6. 動物試験および代替法

ICCRは動物実験の削減(動物使用数を削減したり、有効な情報をより多く得られるようにすること)、洗練(動物への非人道的な取り扱いを減らしたり、苦痛や残酷さを減らすこと)及び代替(動物を使用する方法を使用しない方法に置き換えること)の重要性を認識した。

ICCRはICCVAM(動物実験代替法評価調整委員会、米国), ECVAM(欧州動物実験代替法評価センター), JaCVAM(日本動物実験代替法評価センター)およびカナダ政府の担当者に、代替試験のデザインや、実施、評価についての協力を進めていくための方向性を示すよう要請した。


(注:各機関の日本語名称は仮訳)


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