平成19年9月28日 厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課 室長補佐川鍋 慎一(内7797) |
平成19年度「児童虐待防止推進月間(11月)」の実施について
1.趣 旨
児童虐待に関する相談対応件数は依然として増加しており、特に、子どもの生命が奪われるなど重大な事件も後を絶たない状況において、児童虐待問題は社会全体で早急に解決すべき重要な課題となっており、虐待の発生予防、早期発見・早期対応から虐待を受けた子どもの自立に至るまでの切れ目のない総合的な支援が必要です。
これらの総合的な対策が地域に根づき、効果的に実施されていくためには、援助関係者を含む各界各層の幅広い国民の理解を深めていくことが不可欠です。
このため、平成16年度から児童虐待防止法が施行された11月を「児童虐待防止推進月間」と定め、期間中に児童虐待防止のための広報・啓発活動など種々な取組を集中的に実施することにより、家庭や学校、地域など社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解が得られるよう、多くの民間団体や国・地方公共団体など関係者の積極的な参加を求め、協働して児童虐待防止対策への取組を推進します。
2.標語の公表
平成19年度「児童虐待防止推進月間」標語の全国公募を行い、3,077作品(有効応募総数(昨年比2,394作品増))の中から、厚生労働省及び「子どもの虐待防止推進全国フォーラムinくまもと」運営委員会において、厳正な選考を行った結果、以下の作品が平成19年度「児童虐待防止推進月間」標語(最優秀作品)として決定いたしました。
『きこえるよ 耳をすませば 心のさけび』 【最優秀作品作者】 |
3.児童虐待防止推進月間等周知のためのポスター・リーフレットの作成・配布
児童虐待防止推進月間等周知のためのポスター・リーフレットを作成し、地方自治体(児童福祉等担当部局、教育関係機関、警察本部等)、関係機関及び関係団体等に配布し、広く国民一般に向けての広報啓発を行います。
作成・配布数
○ ポスター | 約25万枚 | ○ リーフレット | 約3百万部 |

4.全国フォーラムの開催
「子どもの虐待防止推進全国フォーラム inくまもと〜児童虐待対策の今、そして、これから〜」を次のとおり開催します(別添の参加申込書をご使用下さい)。
(1)開催日時(2日間)
平成19年11月10日(土) 14:00〜16:45
11日(日) 9:30〜13:15
(2)会 場
「熊本テルサ」 熊本県熊本市水前寺公園28-51
(3)主 催
厚生労働省
(4)協 力
熊本県
熊本市
財団法人SBI子ども希望財団
(5)後 援
読売新聞社 他
(6)プログラム
【11月10日(土):1日目】
○ 開会セレモニー(14:00〜14:30)
○ シンポジウム(14:45〜16:45)
「児童虐待対策の今、そして、これから」
《コーディネーター》
小宮 英美氏(NHKチーフディレクター)
《パネリスト》
草間 吉夫氏 | (茨城県高萩市長) |
坂本 洋子氏 | (東京都養育家庭里親、里親ファミリーホーム全国連絡会相談役) |
椎名 篤子氏 | (フリージャーナリスト・ノンフィクションライター、 JaSPCAN・日本子ども虐待防止学会副会長、 児童虐待防止全国ネットワーク理事) |
山縣 文治氏 | (大阪市立大学教授) |
【11月11日(日):2日目】
○ 基調講演 (9:30〜10:00) 熊本県知事 潮谷 義子氏
○ 分科会(4分科会構成)(10:15〜12:00)
〔第1分科会〕「虐待の未然防止に向けて」
〔第2分科会〕「要保護児童対策地域協議会を中心とした関係機関の役割と連携の在り方について」
〔第3分科会〕「虐待を受けた児童の自立支援に向けた社会的養護の在り方について」
〔第4分科会〕「親支援を含めた家族再統合支援の在り方について」
5.オレンジリボン・キャンペーンの取組について
「民間」と「国」で、それぞれ別個に実施されてきた児童虐待防止に向けたキャンペーン活動について、地方自治体を加え、「民間・地方自治体・国」が11月の児童虐待防止推進月間を中心にトータルな形で実施するしくみとします。
なお、本キャンペーンについては、読売新聞社が後援を行っております。
【基本方針】
ややもすれば関係者中心となりがちの講演会型のキャンペーンだけでなく、広く一般の関心を高めるような、シンボル的施設のオレンジライトアップやイルミネーション、市民参加によるパレード等のスタイルで実施する。
「児童虐待防止全国ネットワーク」が中心となって実施する民間レベルの取組を積極的に応援するとともに、児童虐待防止対策協議会の場を活用し、「民間・地方自治体・国」が連携し、一体となったキャンペーンを展開する。
【実施に当たってのポイント】
単にイベントを実施するのではなく、「オレンジリボン・キャンペーン」を通じて、伝えたいこと、広げたいことが明確に一般市民に届くような企画・運営を行う。
《オレンジリボン・キャンペーンを通じて届けたいメッセージの例》
○ まずは身近な自分の子育てを振り返ってみてほしい
○ もし、子育てに悩んでいる人がいたら、ひとりで抱え込まずに相談してほしい
○ もし、虐待で苦しんでいる子どもたちがいたら、がまんしないで打ち明けてほしい
○ 自分の周囲で虐待が疑われる事実を知ったときは、躊躇なく通報してほしい
○ 虐待を受けた子どもたちの自立に向けた支援の輪に加わってほしい(寄付でも、ボランティアでも)
○ もし可能なら、虐待を受けた子どもたちのための親代わり(里親)になってみてほしい。
《オレンジリボン・キャンペーンの主な取組》
I 地方自治体(実施予定)
○ シンボル的施設のオレンジライトアップ等
・ 県庁周辺の建物(昭和庁舎・群馬会館)のオレンジライトアップ【群馬県】
・ レインボーブリッジをオレンジ色にイルミネーション化、都庁舎をオレンジ色にライトアップ【東京都】
・ なんばパークス・パークスタワー壁面に光の演出によりオレンジリボンを表示【大阪府】
・ 市立天文科学館のオレンジライトアップと明石海峡大橋のオレンジイルミネーションの共演【兵庫県明石市】
○ 児童虐待をテーマとしたキャラバン、演劇公演等
・ 児童虐待防止キャラバン(スーパーマーケット、コンビニエンスストア等への巡回訪問)【岩手県】
・ 県内ボランティア団体等によるオレンジリボン全市町リレー【石川県】
・ 児童虐待防止300人キャラバン&オレンジリボンツリーコンテスト【三重県】
・ 子育てサポーターによる児童虐待防止「演劇公演」の実施【石川県】
・ 高校、大学生などによる虐待防止ビデオCM作品制作【岡山県岡山市】
○ プロ野球、プロサッカー等のスポーツチームとの連携によるキャンペーン
・ プロサッカーチーム(浦和レッズや大宮アルディージャ、浦和レッズレディース)との連携によるオレンジリボンPR【さいたま市】
・ プロサッカーチーム(名古屋グランパスエイト)との連携によるPR【名古屋市】
・ プロサッカーチーム(ガンバ大阪)との連携によるオレンジリボンPR【大阪府】
・ プロサッカーチーム(ヴィッセル神戸)との連携によるオレンジリボンPR【兵庫県】
・ プロ野球チーム(広島東洋カープ)との連携によるオレンジリボンPR【広島県】
・ プロ野球独立リーグ(香川オリーブガイナーズ)選手等との商店街や大型店舗でのセレモニーと街頭キャンペーン【香川県高松市】
・ 日本フットボールJFL(ロッソ熊本)との連携によるオレンジリボンPR【熊本県熊 本市】
○ 電車のラッピングによる啓発
・ 路面電車においてラッピング電車を運行【広島県】
・ 熊本市電においてラッピング電車を運行【熊本県熊本市】
II 民間団体
○ 11月23・24日、「子どもの虐待防止・オレンジリボンたすきリレー」【「子どもの虐待防止・オレンジリボンたすきリレー実行委員会(代表:子どもの虹情報研修センター)】
○ 12月16日、「子どもの虐待死を悼みいのちを讃える市民集会&パレード」【NPO児童虐待防止全国ネットワーク】
6.児童虐待防止対策協議会(第11回)の開催
児童虐待防止対策に関する府省庁等及び関係団体が一堂に会し、児童虐待に関する情報と意見交換を行い、相互の連携強化を図るなど、総合的な取組を推進するため、児童虐待防止法が施行される直前の平成11年度から年1回程度、標記協議会を開催してきました。平成19年度においても、「児童虐待防止推進月間(11月)」を契機として、児童虐待防止のための広報・啓発活動をはじめ、家庭や学校、地域など社会全般にわたり、各種の児童虐待防止活動のより一層の促進が図られるよう、下記のとおり、協議会を開催し、児童虐待問題は社会全体で早急に解決しなければならない重要な課題であることを国民に向けてアピールします。
【日 程】 10月22日(月)10時30分〜12時00分《所要時間 90分》
【場 所】 厚生労働省 5階 共用第7会議室
【議 題】
(1)政府における児童虐待防止に向けた取組等について
(2)児童虐待防止対策協議会参加団体の取組等について
(3)児童虐待防止に向けた連携強化等を図るための意見・情報交換 など
【取材・傍聴】
本協議会は、公開とし、報道記者等の皆様の取材・傍聴は自由といたしますので、取材・傍聴を希望される方は、10月19日(金)正午までに、虐待防止対策室(内7799)までお申し込みください(冒頭挨拶時のみカメラ撮り可(10時30分〜10時40分予定))。
「子どもの虐待防止推進全国フォーラムinくまもと」参加申込書」(PDF:328KB)
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