平成20年度厚生労働省税制改正要望の主な事項

第1 新健康フロンティア戦略等に基づく国民の健康の増進

・特定健診・特定保健指導に係る費用の医療費控除の適用

高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者が平成20年度から行うメタボリックシンドロームに着目した健診・保健指導(特定健診・特定保健指導)に係る費用の自己負担分を医療費控除の対象とする。

・たばこ対策としてのたばこ税の税率の引上げ

など

第2 次世代育成を支援する少子化対策の推進

・「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の策定に伴う税制上の所要の措置
・分娩取扱医療機関の正常分娩等の自由診療報酬に係る事業税の非課税措置の創設

など

第3 成長力加速プログラム・イノベーション25の推進

・試験研究費の総額に係る税額控除制度の拡充

試験研究費に係る税額控除限度額(現行所得税額・法人税額の20%まで)の上限を引き上げるなどの措置を講ずる。

・人材投資促進税制の適用期限の延長及び拡充

人材投資促進税制の適用期限を3年間延長するとともに、中小企業については、教育訓練費の増減に関わらず、その総額の税額控除を行う制度に拡充するなどの措置を講ずる。

・障害者の「働く場」に対する発注等促進税制の創設

企業が障害者自立支援法の就労継続支援を行う事業所等に発注をした費用の増加額の一定割合等について税額控除する。

など

第4 健康な生活と安心で質の高い医療の確保

1. 医療法人制度の充実
・社会医療法人に係る非課税措置等の創設

地域において確保が困難な医療を担う社会医療法人について、医療保健業に係る法人税の非課税、相続財産を寄附した際の相続税の非課税などの措置を講ずる。

・改正医療法に基づく新たな医療法人への円滑な移行のための課税判定基準の見直し等

改正医療法に基づく非営利性を徹底した新たな医療法人類型への移行に際し、贈与税課税の判断基準を緩和するなどの措置を講ずる。

など

2. 医療IT化の促進
・情報基盤強化税制の適用期限の延長

医療機関等が、レセプトオンライン化のためのソフトウェア・ハードウェアの取得、買い替え等を行った場合に、その取得価額の税額控除10%又は特別償却50%を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

など

3.医療提供体制の充実
・産科医療補償制度における患者に対する補償金等に係る税制上の所要の措置

通常の妊娠・分娩にもかかわらず脳性麻痺になった患者を救済する産科医療補償制度の補償金を非課税とするなどの措置を講ずる。

・エネルギー需給構造改革投資促進税制の適用期限の延長等

病院等のCO2の排出削減に向けた取組を支援するため、エネルギー需給構造改革推進設備等の特別償却30%又は税額控除7%を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

・社会保険診療報酬等に係る消費税のあり方の検討

など

第5 誰もが安心して働ける労働環境の整備

・障害者雇用促進法の改正に伴う、障害者を雇用する事業所に係る税制上の優遇措置における対象障害者の範囲の拡充等

短時間労働及び派遣労働に係る障害者雇用率制度の適用の拡大等を踏まえ、現行の障害者多数雇用事業所に係る税制上の優遇措置についても、対象となる障害者や労働者の範囲を拡大する等、税制上の所要の措置を講ずる。

など

第6 高齢者が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現

・後期高齢者医療制度の創設に伴う低所得者に対する軽減措置についての配慮等

後期高齢者医療制度の創設に伴い、国民健康保険税の軽減を受けていた世帯で負担が大きくなる世帯について、従前と同様の軽減措置を一定期間受けることができることとする等、所要の措置を講ずる。

・平成21年度までの基礎年金国庫負担割合2分の1の実現を図るための必要な税制上の整備
・厚生年金基金、確定拠出年金、確定給付企業年金、勤労者財産形成給付金及び勤労者財産形成基金に係る積立金に対する特別法人税の撤廃
・企業型確定拠出年金における個人拠出の導入に係る掛金等の所得控除の適用

企業型確定拠出年金について、現行の拠出限度額の枠内、かつ、事業主の掛金を超えない範囲で個人拠出を認め、これを所得控除の対象とする。

など

第7 各種施策の推進

問い合わせ先:政策統括官付社会保障担当参事官室 政策第2係
山田章平、草野哲也(内線7693)
政策統括官付労働政策担当参事官室 政策第1係
古舘哲生、清水 享 (内線7728)


トップへ