平成19年6月7日
厚生労働省医薬食品局
審査管理課化学物質安全対策室
室長 佐々木弥生(2421)
担当 吉田(2910)、田中(2426)
電話代表 03-5253-1111


デスクマットの使用に伴う重大製品事故について(第2報)

標記については、第1報を6月1日に発表したところですが、今般、別紙のとおり、消費生活用製品安全法第35条第3項の規定に基づき、同じ製品の使用に伴う新たな重大製品事故の発生事例について、経済産業省から通知がありました。

第1報でお知らせしたとおり、既に製造元では対象製品の製造・出荷を停止し、事実関係を公表の上、昨年10月から製品の回収等を行っています。

当室では、都道府県等に情報を提供し、消費者への周知・注意喚起について協力を要請しました。

※ 平成19年5月14日に改正法が施行され、消費生活用製品の使用に伴う重大製品事故について事業者から経済産業省への報告が開始されました。報告された重大製品事故のうち、製品に使用されている化学物質が事故原因と考えられるものについては、厚生労働省医薬食品局化学物質安全対策室に通知されます。当室では、今後も経済産業省から重大製品事故報告の通知がある場合に、危険の回避に必要な事項等について適宜情報提供を行っていくことにしています。


別紙 事故内容等

製品名: デスクマット
製造事業者 コクヨS&T(株) 「抗菌デスクマット『デスクマット軟質(非転写・抗菌仕様)』」

 

経済産業省から情報を入手した日
(括弧内は報告事例を企業が認識した日)

報告事例の概要

事故発生日

事故発生場所

被害分類

事故概要

平成19年5月25日
(平成19年5月15日)

平成11年7月

青森県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 20歳代女性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月21日)

平成17年10月

滋賀県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 男性
当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月21日)

平成17年

東京都

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 男性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月21日)

平成19年2月

和歌山県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 女性
当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月21日)

平成16年

愛媛県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 男性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月22日)

平成12年春

宮城県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 女性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月22日)

平成15年

兵庫県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 女性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

*第1報(平成19年6月1日)にてお知らせ済み


別紙 事故内容等

製品名: デスクマット
製造事業者 コクヨS&T(株) 「抗菌デスクマット『デスクマット軟質(非転写・抗菌仕様)』」

 

経済産業省から情報を入手した日
(括弧内は報告事例を企業が認識した日)

報告事例の概要

事故発生日

事故発生場所

被害分類

事故概要

平成19年5月31日
(平成19年5月22日)

平成17年冬

山口県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 女性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

平成19年5月31日
(平成19年5月22日)

平成16年

島根県

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 男性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

10

平成19年5月31日
(平成19年5月22日)

平成18年夏

東京都

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 男性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

11

平成19年5月31日
(平成19年5月23日)

不明

大阪府

負傷又は疾病(治療に要する期間が30日以上)

被害者 女性
職場で当該製品を使用していたところ、アレルギー性接触皮膚炎を発症した

その他:

平成9年10月から平成13年2月まで販売。
累積販売数量は、353,410枚。
これまでに、重大製品事故に該当しない軽症のものを含め、皮膚炎の被害が592件(お知らせした11例を含む)確認されている。
コクヨS&T社からの報告によれば、接触部位が赤く腫れるような重篤な事例は40例弱。
なお、本製品については、平成18年10月から数回の社告等により注意喚起が行われ、製品の回収・交換が行われている。


別紙 事故内容等

再発防止策:

  • コクヨS&T(株)では、平成18年8月に、(独)製品評価技術基盤機構から、当該製品に含有されていた抗菌剤(2,3,5,6−テトラクロロ−4−〔メチルスルホニル〕ピリジン(略称TCMSP))が原因と考えられる皮膚炎発症事例があると指摘を受け、同年10月から数回の社告等により周知を行い、当該製品に関する注意喚起、製品回収・交換を行っています。心当たりのある方は次のところへ連絡してください。

(連絡先)
コクヨお客様相談室
フリーダイヤル0120-550146(特設ダイヤル)
       0120-201594
受付時間:月曜日〜金曜日(祝祭日を除く)9時〜18時
URL http://www.kokuyo.co.jp/info/

  • デスクマットのように長時間接触する可能性のある製品におけるTCMSPの使用は確認されていないが、一般に、製品を使用することによる身体に異常を感じた場合には、当該製品の使用は極力避けることが望ましい。使用を継続すると、症状の悪化を招き、後の治療が長引く可能性があります。症状が改善しない場合には専門医の診療を受けること。再度使用して同様の症状が発現するような場合には同一の素材のものの使用は以後避けることが必要です。
     
  • 使用前には必ず注意書きをよく読み、正しい使用方法を守ることや、化学物質に対して感受性が高くなっているアレルギー患者等では、自分がどのような化学物質に反応する可能性があるのかを認識し、使用する製品の素材について注意を払うことも大切です。

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