照会先
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平成18年6月2日
国立循環器病センター等の産学官連携功労者表彰の受賞について
政府においては、我が国全体の科学技術を俯瞰し、総合的・基本的な科学技術政策企画立案及び総合調整を行うことを目的に、平成13年に「総合科学技術会議」を内閣府に設置し、また、平成14年からは、産学官の連携を推進する観点から、「産学官連携推進会議」を、毎年、京都国際会議場で開催しているところです。
同会議では、本会議の開催に合わせ、「産学官連携功労者表彰」を、内閣総理大臣賞をはじめとする各賞を設けて行っているところですが、今般、平成18年度の表彰として(別紙1参照)、国立循環器病センターの飯田 秀博部長(別紙2参照)らを中心としたチームによる「QSPECT機能画像解析パッケージ」の開発に関する研究(別紙3参照)が「科学技術政策担当大臣賞」を受賞することとなりました。
本賞は、特に顕著な功績又は功労があったと認められる者に対して贈られるものですが、下記の予定で開催される第5回産学官連携推進会議において表彰されます。
なお、国立循環器病センターが産学官連携表彰を受賞するのは、一昨年、昨年に引き続き三回目のこととなります。
記
日時 | : | 平成18年6月10日(土)〜6月11日(日) (表彰式は平成18年6月11日(日)午前9時) |
会場 | : | 国立京都国際会館 住所:京都市左京区宝ヶ池 電話:075-705-1234(大代表) |
別紙1
科学技術政策担当大臣賞
「SPECT機能画像解析パッケージ」の開発
受賞者
飯田秀博 国立循環器病センター研究所放射線医学部長
中澤真弓 日本メジフィジックス(株)製品企画第一部アシスタントマネージャー
林田孝平 武田病院画像診断センター センター長(元国立循環器病センター放射線診療部医長)
受賞理由
SPECT(単光子放射線コンピュータ断層撮影)から得られる画像の正確な再構成法の開発を行い、そのソフトを多くの病院で既設のSPECT装置に使用することで、脳虚血重傷度の画像診断が実施できることとなった。国立循環器センターと日本メジフィジクス(株)が連携し、SPECT画像解析基盤技術の開発と、一連のプログラム群のパッケージ化、汎用オペレーションシステム上で動作する解析システムを開発。機器メーカーへも呼びかけ、ランダマイズされた多施設での臨床研究が可能になった。脳血管バイパス術の妥当性評価の際に標準的な画像情報として当該プログラムが利用され、外科治療の有効性確認に貢献した。今後、新規治療法の多施設評価や個々の臨床診断での最適治療法の選択に関して、有効な手法となることが期待される。

QSPECTは従来法に比べて高いコントラストを提示、真の放射能濃度分布を正確に再構成。
別紙2
飯田 秀博 部長の略歴・国立循環器病センターの概要
飯田 秀博(いいだひでひろ) 昭和31年生 50才 | |
現職: | 国立循環器病センター研究所 先進医工学センター 放射線医学部部長 |
主たる研究分野: | 物理学(原子核物理実験) |
【略歴】 | |
昭和54年3月 | 筑波大学第一学群自然学類 卒業 |
昭和59年2月 | 筑波大学大学院博士課程物理学研究科(理学博士) |
平成10年9月 | 東北大学医学部医学研究科より医学博士号授与(医学博士) |
昭和59年4月 | 秋田県立 脳血管研究センター 放射線医学部研究員 (後に主任研究員) |
平成11年10月 | 国立循環器病センター研究所放射線医学部・部長 |
【所属学会】 | 日本物理学会、日本核医学会、日本循環器学会、日本心臓核医学会、日本医学物理学会、日本磁器共鳴医学会、日本分子イメージング学会、米国核医学会、 米国IEEE学会、国際脳循環代謝学会、欧州核医学会 |
【学会評議員】 | 日本核医学会、日本心臓核医学会 など |
【趣味】 | 音楽鑑賞、スポーツ |
(2) 国立循環器病センター(総長:北村 惣一郎)の概要
循環器病に関し、診断及び治療、調査研究並びに技術者の研修を行う目的から昭和52年に設立された国立高度専門医療センター。
近代医学の著しい進歩にもかかわらず、生活習慣の変化と高齢化社会を背景に心臓病、脳血管障害、高血圧に代表される循環器病の有病率が高まっており、わが国における国民総死亡の約30%(2000年)を心臓病と脳血管障害が占めている。国立循環器病センターは急性期・超急性期における脳や心臓への血行再建、周産期から新生児期・小児期にかけての一貫した循環器病治療、生活習慣病や予防医学への新たな取組み、低侵襲心臓手術、臓器・組織移植や再生医療、遺伝子診断・治療への取組みなど幅広い領域にわたり、先駆的医療・研究を行っている。さらに、これらの成果を安全で有効な治療法として結実させるべく、産学官連携研究、臨床研究、トランスレーショナル研究を充実させ、創薬、新規医療機器開発に日夜努力している。平成16年10月には、厚生労働省の推進する「医療機器産業ビジョン」を実践する「先進医工学センター」も設置し、この流れを加速させている。
国立循環器病センターホームページ:http://www.ncvc.go.jp/
中澤 真弓 の略歴・日本メジフジックス株式会社の概要
中澤 真弓(なかざわまゆみ) 昭和42年生 38才 | |
現職: | 日本メジフジックス株式会社 アシスタントマネージャー |
主たる研究分野: | 脳機能SPECT画像解析 |
【略歴】 | |
平成 2年3月 | 京都薬科大学 薬学科 卒業 (薬学士) |
平成 2年7月 | 薬剤師名簿登録 |
平成 2年4月 | 日本メジフィジックス株式会社 入社 |
【所属学会】 | 日本核医学会 |
(2) 日本メジフィジックス株式会社の概要
本社所在地:兵庫県西宮市六湛寺町9番8号(〒662-0918) TEL 0798-26-7006 (代表)
事業目的:放射性医薬品、診断用薬、医療機器および関連製品の研究、開発、製造、販売ならびに輸出入
設立年月日: 1973年3月20日
資本金: 3,145,780千円
出資比率: 住友化学株式会社 50%、GEヘルスケア・リミテッド 50%
取引先:全国主要病院、海外(アジア・オセアニア方面)
取引銀行:株式会社三井住友銀行、住友信託銀行株式会社
売上高:279億円(2005年実績)
従業員数:782名(2005年末)
関連会社:エヌ・エム・ピイ ビジネスサポート株式会社
林田 孝平 の略歴
林田 孝平(はやしだこうへい) 昭和25年生 56才 | |
現職: | 医療法人 財団康生会 武田病院画像診断センター |
主たる研究分野: | 脳機能SPECT画像解析、PET画像診断 |
【略歴】 | |
昭和50年3月 | 三重県立大学医学部 卒業 |
昭和50年6月 | 長崎大学医学部 放射線科 |
昭和52年6月 | 国立長崎中央病院 放射線科 |
昭和54年1月 | 県立広島病院 放射線科 |
昭和54年9月 | 国立循環器病センター レジデント |
昭和57年9月 | 国立循環器病センター 放射線診療部 |
平成1年10月 | 国立循環器病センター 第三放射線診療部 医長 |
平成 4年4月 | 大阪大学医学部 非常勤講師 |
平成10年4月 | 三重大学医学部 非常勤講師 |
平成14年4月 | 山口大学医学部 非常勤講師 |
平成16年9月 | 医療法人 財団康生会 武田病院画像診断センター |
【所属学会】 | 日本核医学会、日本脳卒中学会、日本医学放射線学会、米国核医学会、 米国IEEE学会、国際脳循環代謝学会、欧州核医学会 |
【学会評議員】 | 日本核医学会、日本脳卒中学会 など |
(2) 武田病院の所在地: |
〒600-8558 京都市下京区塩小路通西洞院東入東塩小路町841-5 TEL.075-361-1351(代)/FAX.075-361-7602 |
別紙 3
SPECT機能画像解析パッケージの開発
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