平成18年3月3日

連絡先
 医薬食品局安全対策課
    中垣(2747)
    渡邊(2748)


採血用穿刺器具(針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの)の取扱いについて


1. 採血用穿刺器具とは、血糖値の測定等における微量採血を目的とする穿刺針を装着するために用いる器具である。本器具には、(1)器具全体がディスポーザブルタイプ1)であるもの、(2)針の周辺部分2)がディスポーザブルタイプであるもの、(3)針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの(別紙1参照)の3種類がある。
 注1)1回の使用ごとに廃棄し、新品と交換するもの。
 注2)穿刺する深さを調節するために設けられている、皮膚と接触する当該器具の先端部分をいう。先端キャップとも呼ばれている。

2. このうち、針の周辺部分がディスポーザブルタイプでない器具(4製品)について、英国医薬品庁は、昨年11月、(ア)英国の介護施設におけるB型肝炎患者の発生(2名死亡)との関係が疑われる旨発表するとともに、(イ)ヘルスケア・ワーカー(医療従事者)及びケア・ワーカー(介護従事者)は、これらの者向けの穿刺器具(具体的には、針の周辺部分がディスポーザブルタイプであるもの)を用いるか、器具全体がディスポーザブルタイプのものを用いるべき旨等の注意喚起を行った。
 また、カナダ保健省も、本年1月、英国と同様の注意喚起を行った。

3. わが国においては、針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの(以下「この器具」という。別紙2参照)については、既に、添付文書の禁忌・禁止の項、警告の項等において「他の人と共用しないこと」等と記載し注意喚起を図っているとともに、この器具によると疑われる感染事例は国内では未だ報告されていない状況にある。
 しかしながら、この器具の安全使用に万全を期すため、本日、次の予防的措置を講じるよう、製造販売業者、医療関係団体等に通知したところである。
 (1)製造販売業者は、この器具の添付文書の記載を統一し、禁忌・禁止の項に「個人の使用に限り、複数の患者に使用しないこと。」と記載すること。
 (2)製造販売業者は、出荷前にこの器具に「複数患者使用不可」のシールを貼付するとともに、既に納入済みの製品であって、まだシールが貼付されていないものについては、納入先にも同シールを配布し、貼付を依頼すること。
 (3)医療機関等は、この器具を複数の患者に使用しないよう特段の注意をはらうこと。


以上

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