No. | 医薬品等 | 対策 | 情報の概要 |
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1 | Cypherステントと塩酸チクロピジン製剤の市販後安全対策の結果について | |
Cypherステント及び塩酸チクロピジン製剤について,昨年,関連製造販売業者に対する安全対策の徹底や医薬関係者に対する適正使用推進を通知したところである。 今回,Cypherステントの製造販売の開始からほぼ1年間を経過したことなどから,これまでに行われた安全対策に関する状況について紹介する。 |
2 | 医薬品による重篤な皮膚障害について | 医薬品の副作用として皮膚障害が発現することはよく知られており,重篤なものとして,スティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群:Stevens-Johnson
syndrome(SJS)),中毒性表皮壊死症(toxic epidermal
necrolysis:TEN)がある。 今回は,SJS,TENについて,平成17年9月30日までに報告された副作用報告の状況等について紹介する。 | |
3 | 市販直後調査対象品目 | 平成17年10月1日現在,市販直後調査の対象品目一覧を紹介する。 |
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推定使用本数 | 約128,700本 |
推定留置患者数注) | 約85,800人 |
Cypherステント納入施設数 | 1,243施設 |
患者情報をCypherステントの製造販売業者に情報提供した医療機関数 | 319施設 |
うち,転院先情報をCypherステントの製造販売業者を通して塩酸チクロピ ジン製剤の製造販売業者に情報提供した医療機関数 |
319施設 |
Cypherステントの製造販売業者が患者情報を収集した全症例数 | 4,696症例 |
転院先情報をCypherステントの製造販売業者を通して塩酸チクロピジン製 剤の製造販売業者に情報提供した症例数 Cypherステント留置病院で通院治療している症例(転院なし) Cypherステント留置病院に入院中の症例(転院なし) 転院したが,患者の同意が得られなかった症例 その他 |
354症例(7.5%) 2,310症例(49.2%) 764症例(16.3%) 667症例(14.2%) 601症例(12.8%) |
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肝障害 |
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顆粒球減少症 |
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TTP |
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その他 |
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a)発熱 | f)皮膚や目が黄色くなる |
b)のどの痛み | g)湿疹 |
c)鼻や歯ぐきからの出血 | h)食欲不振 |
d)血尿又は尿の着色(茶色) | i)意識低下 |
e)あざができる(紫色,赤色) | j)重篤な疲労感 |
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期間 |
区分 |
SJS・TENとして報告された副作用報告の件数 (副作用報告全体に 占める比率) |
件数(SJS・TENの副作用報告に占める比率)[年当たりの件数] | ||||
回復・軽快 |
未回復 |
後遺症 |
死亡 |
転帰不明等 | |||
平成15年 10月27日 〜 平成17年 9月30日 |
医薬品 全体 うち一般用 医薬品 |
905件(1.7%) [472.2件/年] 61件 |
535件(59.1%)
[279.1件/年] 40件(65.6%) |
56件(6.2%)
[29.2件/年] 2件(3.3%) |
36件(4.0%)
[18.8件/年] 3件(4.9%) |
[49.6件/年] 4件(6.6%) |
[95.5件/年] 12件(19.7%) |
平成13年 4月1日注1 〜 平成15年 10月26日 |
医薬品 全体 医薬品 |
58件 |
注2 |
66件(6.2%)
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62件(5.8%)
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106件(10.0%)
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128件(12.0%)
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表2 報告の多い推定原因医薬品(医薬品別)
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表3 報告の多い推定原因医薬品(薬効分類別)
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1) | Assier, H., et al.:Erythema Multiforme With Mucous Membrane Involvement and Stevens-Johnson Syndrome Are Clinically Different Disorders With Distinct Causes, Arch. Dermatol., 131:539-543(1995) |
2) | Roujeau, J-C., et al.:Medication Use and The Risk of Stevens-Johnson Syndrome or Toxic Epidermal Necrolysis, N. Engl. J. Med., 333:1600-1607(1995) |
3) | Rzany, B., et al.:Epidemiology of Erythema Exsudativum Multiforme Majus, Stevens-Johnson Syndrome, and Toxic Epidermal Necrolysis in Germany(1990-1992):Structure and Results of a Population Based Registry, J. Clin. Epidemiol., 49:769-773(1996) |
4) | 相原道子,池澤善郎:本邦におけるToxic Epidermal Necrolysis(TEN)死亡例の臨床的検討−TEN生存例およびStevens-Johnson syndrome(SJS)死亡例との比較検討−,日皮会誌,109(11):1581-1590(1999) |
5) | 南光弘子:本邦におけるToxic Epidermal Necrolysis 126例の臨床的解析−輸血後GVHDとの鑑別は可能か否か−,45:571-578(1991) |
6) | 高橋隆一監修:臨床医が書いた薬の重大な副作用がわかる本−患者が気づく副作用症状−,エルゼビア・ジャパン(1998) |
7) | 伊崎誠一:「TEN(中毒性表皮壊死融解症)」,川越クリニカル・カンファレンス,KCCシリーズ,No.39(1998) |
8) | 池田重雄,他編集:標準皮膚科学 第5版,医学書院(1997) |
9) | 塩原哲夫:診断と治療,87(Suppl):37-41(1999) |
10) | 原田昭太郎,他:臨床医薬,17(9):1261-1273(2001) |
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一般名
販売名 |
製造販売業者名 | 市販直後調査開始年月日 |
オキサリプラチン
エルプラット注射用100mg |
(株)ヤクルト本社 | 平成17年4月6日 |
タクロリムス水和物
プログラフカプセル0.5mg,同カプセル1mg *1 |
アステラス製薬(株) | 平成17年4月11日 |
エムトリシタビン
エムトリバカプセル200mg |
日本たばこ産業(株) | 平成17年4月19日 |
エムトリシタビン・フマル酸テノホビルジソプロキシル配合剤
ツルバダ錠 |
日本たばこ産業(株) | 平成17年4月19日 |
ロスバスタチンカルシウム
クレストール錠2.5mg,同錠5mg |
アストラゼネカ(株) | 平成17年4月27日 |
ボセンタン水和物
トラクリア錠62.5mg |
アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン(株) | 平成17年6月10日 |
タミバロテン
アムノレイク錠2mg |
東光薬品工業(株) | 平成17年6月13日 |
トシリズマブ(遺伝子組換え)
アクテムラ点滴静注用200 |
中外製薬(株) | 平成17年6月13日 |
アデノシン
アデノスキャン注60mg |
第一サントリーファーマ(株) | 平成17年6月21日 |
ボリコナゾール
ブイフェンド錠50mg,同錠200mg,同200mg静注用 |
ファイザー(株) | 平成17年6月27日 |
ルリコナゾール
ルリコンクリーム1%,同液1% |
ポーラ化成工業(株) | 平成17年7月20日 |
フルデオキシグルコース
FDGスキャン注 |
日本メジフィジックス(株) | 平成17年8月1日 |
フルデオキシグルコース
FDGスキャン-MP注 |
(財)先端医学薬学研究センター | 平成17年8月1日 |
モンテプラーゼ(遺伝子組換え)
クリアクター注40万,同注80万,同注160万 *2 |
エーザイ(株) | 平成17年8月5日 |
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え)
フォリスチム注75,同注150 |
日本オルガノン(株) | 平成17年8月11日 |
ドリペネム水和物
フィニバックス点滴用0.25g |
塩野義製薬(株) | 平成17年9月16日 |
無水エタノール
無水エタノール注「フソー」 |
扶桑薬品工業(株) | 平成17年9月16日 |
無水エタノール
無水エタノール注「メルク」 |
メルク・ホエイ(株) | 平成17年9月20日 |
塩酸ピロカルピン
サラジェン錠5mg |
キッセイ薬品工業(株) | 平成17年9月22日 |
ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組換え)
マイロターグ注射用5mg |
ワイス(株) | 平成17年9月22日 |
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照 会 先 厚生労働省医薬食品局安全対策課 03-5253-1111(内線)2753