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平成16年12月28日
厚生労働省医薬食品局
監視指導・麻薬対策課  遠藤(内線2762)
 田中(内線2767


医薬品成分(ホモシルデナフィル)を含有していたレビトラジェネリック と称する無承認無許可医薬品の発見について(その2)



 平成16年11月5日に公表した製品と同様に、下記のように、インターネット上で個人輸入代行業者が扱っていたレビトラジェネリックと称する無承認無許可医薬品から、現在国内外で承認されていない医薬品成分ホモシルデナフィルが検出されました。
 勃起不全を効能効果とするバルデナフィル(販売名:レビトラ錠)は、医師の処方せんにより使用する医薬品として国内外で使用されていますが、ホモシルデナフィルはこれまで国内外で有効性・安全性が確認されておらず、重篤な健康被害の発生が否定できないので、下記の製品についても安易な個人輸入はしないようご注意下さい。



1. 経緯
 バイエル薬品株式会社(レビトラ錠の輸入販売業者)より、インターネット上の個人輸入代行業者が扱っていたレビトラのジェネリックと称する錠剤に、バルデナフィルは検出されず、構造不明の物質が検出されたとの情報提供があった。国立医薬品食品衛生研究所において分析した結果、バルデナフィルは検出されず、シルデナフィル(販売名:バイアグラ錠)に類似した化学構造を有するホモシルデナフィルを含有していることが判明した。

2. ホモシルデナフィルを検出した製品の名称等
1)
名称 「VARITRA 20(バリトラ 20)」
形状 錠剤
検査結果 1錠中ホモシルデナフィル約28mgを検出。一方、1錠中バルデナフィルを20mg含有すると表示されていたが、バルデナフィルは検出されなかった。

2)
名称 「Vardenafil-20(バルデナフィル-20)」
形状 錠剤
検査結果 1錠中ホモシルデナフィル約23mgを検出。一方、1錠中バルデナフィルを20mg含有すると表示されていたが、バルデナフィルは検出されなかった。

3. ホモシルデナフィルについて
 国内外で医薬品としては承認されていないが、シルデナフィルと同様の作用を示すことが実験的に確認されている。また、ホモシルデナフィルを摂取した場合、シルデナフィルと同じく勃起不全改善作用を持つ代謝物が生成されるものと考えられている。

4. 健康被害事例について
 現時点では、ホモシルデナフィルを含有していることが確認された製品による健康被害事例は報告されていない。
 しかしながら、ホモシルデナフィルは安全性が確認されておらず、健康被害が発生するおそれが否定できないので、これらの製品を服用されている方は、服用を中止いただき、この製品の服用が原因と疑われる症状を示している場合には、医療機関や最寄りの保健所まで相談いただきたい。



(参考)
化学構造式
ホモシルデナフィルの図
ホモシルデナフィル
シルデナフィルの図
シルデナフィル
バルデナフィルの図
バルデナフィル


バルデナフィルについて
 国内ではバルデナフィルの塩酸塩の水和物(塩酸バルデナフィル水和物)が医薬品(販売名:レビトラ錠)として承認されております。
 なお、承認されている塩酸バルデナフィル水和物の適応と主な副作用は、次のとおりです。
  適応 勃起不全
  副作用 頭痛、ほてり、鼻炎 等
  添付文書上の警告 高血圧及び狭心症の薬である硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸剤アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下げることがあるのでご注意下さい。

シルデナフィルについて
 国内ではシルデナフィルのクエン酸塩(クエン酸シルデナフィル)が医薬品(販売名:バイアグラ錠)として承認されております。
 なお、承認されているクエン酸シルデナフィルの適応と主な副作用は、次のとおりです。
  適応 勃起不全
  副作用 頭痛、ほてり、視覚障害 等
  添付文書上の警告 高血圧及び狭心症の薬である硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸剤アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下げることがあるのでご注意下さい。


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