厚生労働省発表 平成16年7月６日（火）

職業安定局雇用保険課 電話 　5253-1111(内線)5763

１

基本手当の日額の算定の基礎となる賃金日額の範囲等の引下げ (1) 　基本手当の日額の最高額及び最低額 　 　　　　現行　　　　　　　　変更後 最高額 　受給資格に係る離職の日における年齢に応じ、次のとおり。 (1)　60歳以上65歳未満 　　　６，９５７円　　→　　６，９１６円 (2)　45歳以上60歳未満 　　　７，９８０円　　→　　７，９３５円 (3)　30歳以上45歳未満 　　　７，２５５円　　→　　７，２１５円 (4)　30歳未満 　　　６，５３０円　　→　　６，４９５円 最低額 　　　１，６９６円　　→　　１，６８８円 (2) 　基本手当の日額の算定に当たって80％を乗ずる賃金日額の範囲、80％から50％までの範囲で逓減する率を乗ずる賃金日額の範囲及び50％を乗ずる賃金日額の範囲 →　別紙のとおり引き下げられる。 別紙 基本手当の給付率新旧比較図 １　６０歳未満の受給資格者に係る給付率 ＊右側の網かけ数値は、基本手当日額 （注） 　※１及び※２の賃金日額の上限額並びに※３及び※４の基本手当日額の上限額については、年齢階層により、次のとおりとなっている。 　 賃金日額 ※１ 賃金日額 ※２ 基本手当 日額※３ 基本手当 日額※４ ３０歳未満 13,060円 12,990円 6,530円 6,495円 ３０歳以上４５歳未満 14,510円 14,430円 7,255円 7,215円 ４５歳以上６０歳未満 15,960円 15,870円 7,980円 7,935円 ２　６０歳以上６５歳未満の受給資格者に係る給付率 ＊右側の網かけ数値は、基本手当日額 （例） 　賃金日額が6,000円である60歳未満の受給資格者に係る基本手当の日額 　　　（現行） 　　（変更後） 　　　４，３８７円 　　→ 　　４，３８０円 　賃金日額が9,000円である60歳未満の受給資格者に係る基本手当の日額 　　　（現行） 　　（変更後） 　　　５，５６３円 　　→ 　　５，５４５円

※ 　賃金日額と基本手当の日額の関係 (1) 　基本手当（求職者給付）の１日当たりの支給額を基本手当の日額という。 (2) 　基本手当の日額については、離職前６か月間の平均賃金額を基に計算され、この離職前６か月間における１日当たりの平均賃金額を賃金日額という。 (3) 　基本手当の日額は、 　　賃金日額×給付率（80〜50％） ↑ └ ― ┌ ｜ └ 賃金水準が低いほど高い給付率となる。 具体的な給付率は、別紙参照。 となる。 ○　１日当たりの の額：　賃金日額 ○　１日当たりの の額：　基本手当の日額

※	この変更は、平成16年８月１日以後の失業している日について適用されるが、平成15年４月30日（雇用保険法等の一部を改正する法律（平成15年法律第31号）の施行の日の前日）までに離職した者には適用されない。

２

失業期間中に自己の労働による収入がある場合の基本手当の減額の算定に係る控除額（※）の引下げ 平成１６年８月１日以後、 　　　１，３７７円　→　１，３６９円　と引き下げられる。 （例） 　 　賃金日額7,000円、基本手当の日額4,845円の者(60歳未満)が、失業の認定に係る期間（28日間）中に２日間内職し、内職により6,000円を得た場合の認定期間（28日分）の基本手当の支給額 　１日当たりの減額分は、 　　　　〔（6,000円/2−1,369円）＋4,845円〕−7,000円×80％ ＝　　876円 　基本手当の支給額は、 　　　　4,845円×（28日−２日）＋（4,845円−876円）×２日　＝133,908円

※ 　控除額とは、 (1) 　失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合、収入から控除額を控除した額と基本手当の日額との合計額が賃金日額の80％相当額を超えるとき、当該超える額の分だけ基本手当の日額は減額される。 (2) 　上記収入が賃金日額の80％相当額を超えるときは、基本手当は支給されない。 （注） １ 　「収入」＝「収入の１日分に相当する額」−1,369円（改正後） ２ 　説明図中の「基本手当」とは「基本手当の日額」のことである。

３	高年齢雇用継続給付の算定に係る支給限度額（※）の引下げ 平成１６年８月以後、 　　　３４８，１７７円　→　３４６，２２４円　と引き下げられる。

※ 　支給限度額とは、 (1) 　支給対象月に支払われた賃金の額が支給限度額以上であるときは、高年齢雇用継続給付は支給されない。 (2) 　支給対象月に支払われた賃金の額と高年齢雇用継続給付との合計額とが支給限度度額を超えるときは、 　　　　　（支給限度額）−（支給対象月に支払われた賃金の額） が高年齢雇用継続給付の支給額となる。

※	この変更は、平成16年８月以後の支給対象月について適用されるが、高年齢雇用継続基本給付金については60歳に到達した日（60歳到達時において被保険者であった期間が５年に満たない場合は、５年に達した日）が、高年齢再就職給付金については安定した職業に就くことにより被保険者となった日が、それぞれ平成15年４月30日（雇用保険法等の一部を改正する法律（平成15年法律第31号）の施行の日の前日）以前である受給資格者には適用されない。

４

その他の留意点 (1) 　高年齢雇用継続給付の変更後の支給限度額は、現在の支給限度額(348,177円)に変化率を乗じて得た額であり、賃金日額の上限額の８割に30を乗じて得た額となるものではないこと（雇用保険法第61条第７項）。 (2) 　高年齢雇用継続給付として算定された額が、1,688円(=2,110円×0.8)を超えないときは、高年齢雇用継続給付は支給しないものであること（雇用保険法第61条第６項及び第61条の２第３項）。 (3) 　育児休業基本給付金の変更後の上限額については、129,870円(=14,430円×0.3×30)となるものであること（雇用保険法第61条の４第４項）。 (4) 　介護休業給付金の変更後の上限額については、173,160円(=14,430円×0.4×30)となるものであること（雇用保険法第61条の７第４項）。

［参考］

○	雇用保険の基本手当の日額の算定の基礎となる賃金日額の範囲等の自動変更の割合 （最近５年間） 年 変化の割合 平成１２年 １．４％低下 平成１３年 ０．５％上昇 平成１４年 ０．９％低下 平成１５年 ０．８％低下 平成１６年 ０．６％低下