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プレスリリース

平成16年7月5日

コーデックス委員会総会における食品中の
カドミウムの国際基準値の検討結果について

厚生労働省
農林水産省

 6月28日〜7月3日にスイス(ジュネーブ)で開催された第27回コーデックス委員会総会において、食品中のカドミウムの国際基準値案の取扱いが検討された。 検討結果の概要及び今後の予定は以下のとおり。

 背景
(1) 国際的な食品規格設定の場であるコーデックス委員会(国際食品規格委員会)において、食品中のカドミウムの基準値が検討されている。
(2) 今年3月に開催された第36回コーデックス委員会食品添加物・汚染物質部会において、精米、小麦、野菜などの基準値原案をステップ5で採択するようコーデックス委員会総会に諮ることが合意された。
(3) 我が国は、今年5月に、コーデックス委員会総会がこれらの基準値原案をステップ5で採択することを支持するコメントを提出。

 検討結果
 総会での検討の結果、(1)精米については0.4ppmでステップ5として部会から提出されたが、ステップ3として部会でさらに検討する、(2)小麦、野菜などの基準値原案はステップ5で採択され、ステップ6で引き続き検討することとなった。
 また、総会は、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議が来年2月に実施する摂取量評価の結果を十分に考慮するよう部会に要請した。
 食品中のカドミウム最大基準値の検討は、軟体動物(ステップ3)も含めて来年の食品添加物・汚染物質部会で実施される予定である。

 今後の予定
 17年2月 FAO/WHO合同食品添加物専門家会議でカドミウムの摂取量評価を実施
 17年4月 食品添加物・汚染物質部会で基準値案を検討


問い合わせ先

 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課
  課長  中垣 俊郎(内線 2481)
  課長補佐  中村 泰久(内線 2484)
  係長  横田 栄一(内線 4280)

TEL.03−5253−1111(代表)
03−3595−2341(直通)

 農林水産省消費・安全局農産安全管理課
  課長  細田  久(内線 3100)
  調査官  新本 英二(内線 3116)
  課長補佐  瀬川 雅裕(内線 3126)

TEL.03−3502−8111(代表)
03−3502−5968(直通)


(別紙)

第27回コーデックス委員会総会終了時点のカドミウムの基準値案

食品群 基準値案
(mg/kg)
ステップ注2) 備考
精米 0.4  
軟体動物注1) 1.0 頭足類を含む
小麦 0.2 6  
ばれいしょ 0.1 6 皮を剥いたもの
根菜、茎菜 0.1 6 セロリアック、ばれいしょを除く
葉菜 0.2 6  
その他の野菜
(鱗茎類、アブラナ科野菜、
ウリ科果菜、その他果菜)
0.05 6 食用キノコ,トマトを除く

注1) 軟体動物(頭足類を含む)については、第36回食品添加物・汚染物質部会で基準値原案1.0mg/kgとしてステップ3のまま引き続き検討を進めることが合意されている。

注2) ステップ(コーデックス規格作成の手続き)について

 コーデックス規格(カドミウムの場合は最大基準値)の作成手続きは、以下に示す8つの段階から構成されている。








ステップ1 総会が規格作成を決定
ステップ2 事務局が規格原案の手配
ステップ3 提案された規格原案について各国のコメントを要請
ステップ4 部会が規格原案を検討
ステップ5 規格原案について各国のコメントを要請。そのコメントに基づき、総会が規格原案の採択を検討
ステップ6 規格案について各国のコメントを要請
ステップ7 部会が規格案を検討
ステップ8 規格案について各国のコメントを要請。そのコメントに基づき、総会が規格案を検討し、コーデックス規格として採択









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