3 コミュニティ・ビジネスの多様な展開のための課題と方策 |
CBは現在のところ、福祉分野等を中心として展開されてきているが、地域における様々な問題の解決が求められている今日、この他の多様な分野においてもCBが事業展開され、もって雇用の場も拡大していくことが望まれる。 また、CBは若年者・高齢者など属性ごとに大きな意義があり、今後、多様な主体がCBを舞台に自己実現等を図るための環境を整備していく必要がある。 ここでは、CBの多様な展開のため、何が課題となっているかを整理するとともに、課題を解決するために想定される方策について検討する。 |
(1) | 多様な分野における事業展開を促進するための課題と方策 (1) CBの事業展開の状況
(2) CBが活動を行うに当たっての問題点
(3) 想定される方策
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(2) | 多様な主体が参加するための課題と方策 (1) 若年者
(2) 在職者
(3) 高齢者
(4) 障害者
(5) 専業主婦
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(注5) | 例えば、専従の常勤職員は、行政からの委託事業が活動目的と完全に合致しないものであっても、当該事業を的確に運営することに腐心する一方、無給のボランティアは、組織のためではなく、自己実現や社会貢献のために活動しているという意識が第一にあることから、組織にとって収入にならなくても、活動目的に符号する仕事を選好するといった事態が生じ得る。 |
(注6) | CBの創業支援サービスの現状についてみると、例えば、商工会議所、雇用・能力開発機構(職業能力開発総合大学校)等が、創業セミナーの開催、個別相談の実施などを行っている。加えて、CBの支援組織においては、有料で事業計画の企画・作成や、商品販路拡大の広報・宣伝を手伝ったりしている。金融機関も創業のための相談に応じているが、基本的に融資に付随したものとなっている。これらのサービスはCBの創業を促す働きをしているが、多種多様な相談に一時に対応する機能を有していないか、有していても量的に不足している実情にあるものと考えられる。 |
(注7) | 若年者に限らず、在職者や高齢者等を支援するに当たっても、既にある町内会等の地域ネットワークを活用することは検討に値しよう。 |
(注8) | CB調査によると、CBの活動をしている者のうちCB以外の仕事を兼務している者の割合は53%に及ぶが、そのうち年収600万円以上の仕事と兼務している者は2割に満たず、本格的な就労とCBを両立させることが難しいことがうかがえる。 |
(注9) | (財)勤労者リフレッシュ事業振興財団勤労者ボランティアセンター「企業の社会貢献活動および従業員のボランティア活動支援に関する調査」(2001年)によると、ボランティア休暇を制度化している企業の割合は6.8%となっている。 |
若年者就職支援に取り組む文化学習協同ネットワーク
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高齢者の地域ビジネス参加を支援する
シニアSOHO普及サロン・三鷹
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主婦が起業した介護NPOひなたぼっこ
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NPOの行う事業を評価
コミュニティ・シンクタンク「評価みえ」などの取組
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