平成15年12月22日 食品安全部基準審査課 新開発食品保健対策室
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(健康被害事例)
製品名 | 報告自治体 | 事例の概要 | ||
年齢・性別 | 健康被害事例 | 入院・通院 | ||
雪茶(同一製品名のもの4製品)、納西雪茶 | 福岡県 2例 |
20歳代女性(娘) 50歳代女性(母) |
肝機能障害 | 入院(娘) 通院(母) |
(販売者名)
「雪茶」 | : | 有限会社河村農園、合資会社コンパス、株式会社清華、株式会社トランスワーク |
「納西雪茶」 | : | 株式会社ジェイエムシー |
(臨床経過)
・ | 雪茶を取り上げたテレビ番組を見て、雪茶による脂肪分解効果を期待し、痩身を目的としてインターネットによる購入を決意し、本年8月下旬より親子同時に摂取を開始した。 | ||||||||||
・ | 5〜10gの雪茶を約2リットルの湯で煮出し、お茶代わりに1人当たり1日約1リットルを継続的に、医師より中止するよう指示される11月末(母)及び12月始め(娘)まで摂取していた。 | ||||||||||
・ | 使用する製品については、半月から1ヶ月間で替えていた。
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・ | 母は10月下旬の健康診断時の血液検査からGOT、GPT等の急激な上昇と、動悸、倦怠感が見られた。雪茶の摂取を中止後、これらの血液検査値は回復しつつある。 | ||||||||||
・ | 娘は11月に入り急激な食欲減退とともに体重減少が見られ、12月上旬に医療機関を受診したところ、血液検査からGOT、GPT等の上昇と黄疸が見られた。その後の摂取中止と入院、加療によりこれらの血液検査値は回復しつつある。 | ||||||||||
・ | 親子とも、ウイルス性肝炎、自己免疫性肝炎等を示唆する検査は陰性であり、当該製品の摂取中止後、肝機能の改善が見られていることから、当該品の摂取による肝障害であることが疑われた。 | ||||||||||
・ | 福岡県において、フェンフルラミン、N−ニトロソフェンフルラミン、シブトラミン、脱N−ジメチルシブトラミン、マジンドールの分析をしたところ、いずれの製品からもこれらの医薬品成分は検出されなかった。 |
(雪茶の概要)
製品名には、雪茶(ゆきちゃ、せっちゃ)、Snow Tea、Xue Cha等が用いられ、中国雲南省西北地方(チベット)の高原に生息している地衣類であるムシゴケ(学名:Thamnolia vermicularis Ach.)を乾燥させたもの。生のものは白色で約7cmの細長い管状の形態をしている。中国では、古くから生薬やお茶として利用されている。 |