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平成15年8月22日
食品安全部基準審査課
新開発食品保健対策室
 担当:大曽根(4270)
     猿田(2479)

都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る
健康被害事例について(お知らせ)


 都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る健康被害については、医師より、当該患者の症状の経過等が明らかにされており、当該製品を摂取したことが原因であると疑われる旨の情報が得られた場合、予防的な観点から、当該製品名、報告自治体、事例の概要を公表することとしています。
 今般、この基準に合致するものとして、下記の製品に係る健康被害事例が地方自治体から報告されましたので、製品名等についてお知らせします。
 なお、下記製品によるものと疑われる健康影響に関する情報等は十分でなく、また、健康被害の発生には摂取した方の体質や摂取時の健康状態等の多くの要因が影響すると考えられますので、その点についてはご理解願います。

 また、厚生労働省としては、本日、都道府県等及び関係機関宛て通知し、アマメシバ(別名レジーナス、天芽など)の粉末等の加工食品を摂取した方であって、息切れ感、咳、呼吸困難等の呼吸器症状がある方は、最寄りの保健所に申し出てもらうよう、住民等に周知方依頼することとしました。

(健康被害事例)
製品名 報告
自治体
事例の概要
年齢・性別 健康被害事例 入院・通院
久司道夫の
あまめしば
名古屋市
2例
70歳代女性(母)
50歳代女性(娘)
閉塞性細気管支炎 通院
 ※ 上記製品については、久司道夫氏との関連は一切なく、名称使用の
契約を締結せずにその氏名を冠して販売されていたものです。

(臨床経過)
2001年6月〜12月まで、母は300g程度、娘400g程度を摂取した。
2002年4月頃に、母娘とも、閉塞性細気管支炎を発症した。
当該製品以外に薬物や健康食品は摂取していないこと、家族内発症、同期発症にしていることなどにより、主治医は、「あまめしば」原因であると疑われる旨報告した。

(「久司道夫のあまめしば」の概要)
(1) アマメシバを加熱殺菌し、粉末にしたもの(原材料はアマメシバのみ)。
(2) 「アマメシバ(天芽芝)」
別名天芽(あまめ、てんめ)、レジーナス、Katuk、Cekur manis等
学名Sauropus androgynus (Linn.) Merr. (S. albicans
科名トウダイグサ科
原産地マレーシア、ボルネオ等の東南アジア
(3) 我が国においてはアマメシバの生産量、流通量については未だ明らかではないが、関係生産団体によると、主として沖縄で生鮮アマメシバが年間3,000トン生産され、大部分が県外向けに出荷されているとの情報がある。

(台湾の状況)
 台湾において、1994、5年から2000年にかけて、生鮮アマメシバのジュースをダイエット目的で摂取した女性等、200〜300名に肺障害が発生(うち10名前後死亡)したとの報告がある。
 一方、マレーシアでは、一般に加熱調理して食されているが、健康被害の報告は把握されていない。

(参考)
 なお、アマメシバに関連すると疑われる健康被害に関する都道府県等からの報告は別添のとおりです。


別添

アマメシバに係る健康被害事例報告(H15.8.22現在)
報告日 報告自治体 製品名 患者 健康被害 因果関係
H15. 8. 4 鹿児島市 よこださん家のあまめしば 40歳代女性 閉塞性細気管支炎(入院中) 疑われる
H15. 8. 22 名古屋市 久司道夫のあまめしば 70歳代母
50歳代娘
母娘とも閉塞性細気管支炎 疑われる
(注)上記その他、横浜市での公表事例(H15.8.7)を含め、4件の因果関係が不明との事例の報告があった。


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