戻る

お知らせ

───  戦没者遺骨のDNA鑑定の実施について   ────


 この度厚生労働省社会・援護局長の懇談会として設置された「戦没者遺骨のDNA鑑定に関する検討会」より、「長期間経過した戦没者遺骨は、DNAが劣化している可能性が高く、技術的困難を伴うものの、遺骨の保存されていた状況によっては、DNA鑑定が可能である。また、DNA鑑定を行う目的が適切であり、所定の条件を満たす限り、DNA鑑定を行っても倫理上差し支えない。」旨の報告書が提出されました。
 厚生労働省では、本報告書を踏まえ検討の結果、DNA鑑定を実施することとしましたのでお知らせします。
 なお、DNA鑑定の概要及び申請手続等は次のとおりです。

戦没者遺骨のDNA鑑定の概要について

 DNA鑑定の目的
 DNA鑑定は、戦没者遺骨の身元を特定して御遺族のもとへ戦没者の御遺骨を返  還することを目的として行うものです。

 DNA鑑定の条件
 DNA鑑定を行うための条件は主として次のとおりです。
 死亡者名簿等の記録資料から戦没者及び関係御遺族を推定できること
 御遺族が御遺骨の返還及び鑑定の実施を希望し、かつ、鑑定に適している戦没者の子、父母、兄弟姉妹等から検体が提供されること
 収集した御遺骨から鑑定に有効なDNAが抽出できること

 DNA情報等のプライバシーの保護
 本DNA鑑定では、DNA情報のうち、血縁関係を立証するために必要な領域のみが分析され、遺伝病等がわかる領域は一切分析されません。
 御遺族のDNA情報は、個人情報として厳格に保護され、DNA情報及び検体は、厚生労働省と鑑定機関において、適正な手続と管理者の下で管理されます。
 御遺族のDNA情報及び残余検体は、御遺骨の身元調査に必要な期間経過後に廃棄されます。

 DNA鑑定に係る費用負担
 DNA鑑定料は全額国庫負担となります。

5 留意事項
  本DNA鑑定に当たっては、次のような場合がありますので御了承ください。
 ・ 本DNA鑑定については、御遺族の鑑定希望の状況、各遺骨収集場所における鑑定の科学的有効性等を総合的に勘案し、鑑定の適否を判断するものであるため、申請書を提出していただいても、DNA鑑定の実施の可否決定には一定の時間を要する場合又は鑑定を実施できない場合があります。
 ・ DNA鑑定が実施可能と判断され、同意書及び検体を提出していただいた場合でも、対象となる御遺骨及び御遺族が多数であること等の事情により、DNA鑑定の実施又は結果の判明等に一定の時間を要する場合があります。
 ・ 本DNA鑑定は、戦没者遺骨からDNAを抽出するため、DNAが壊れていて鑑定に十分なDNA型分析ができない場合等があることや集団の遺骨及び遺族を対象とする場合のDNA鑑定の科学技術的限界等により、御遺族から同意書及び検体を提供していただいても、DNA鑑定を実施できない又は実施しても結果が判明しない場合があります。

申請手続について

 申請書の提出について
 上記の内容をよくお読みの上、御親族の方と御相談の結果、DNA鑑定の実施を希望される場合は、同封しました「DNA鑑定申請書」(裏面の記入上の注意をよく読んで記入してください。)を当室宛送付してください。
 申請書は、当方の取りまとめの都合上、平成15年9月30日までに送付願います。(当日消印有効)

 DNA鑑定実施の可否の通知について
 当室では、申請書に基づいて当局保管の死亡者名簿等の記録資料との照合調査を行い、DNA鑑定の実施が可能か否かについて検討し、その結果を文書によりお知らせします。
 申請者が多数に上った場合には、照合に一定の時間を要することがありますので、あらかじめ御了承ください。

鑑定手続について

同意書の提出及び検体の送付について
 上記2において、DNA鑑定の実施が可能と判断された御遺族には同意書の提出及び検体を提供していただくことになりますが、同意書の提出、検体の種類及び送付の方法等については、改めて当室からお知らせしますので、それまでお待ち願います。


送付先・問い合わせ先
 〒100-8916
 東京都千代田区霞が関1−2−2
 厚生労働省社会・援護局援護企画課外事室
担当:外事企画係
 電話 03−5253−1111
(内線 4520)


トップへ
戻る