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第1部 石綿の代替化等検討委員会について

 1.経緯
 石綿は、吸入することにより人に石綿肺、肺がん、中皮腫を発生させることが明らかになっている。
 職場で取り扱われる石綿については、労働者の健康障害防止の観点から、労働安全衛生法に基づき、1995年に、代替化が進んだアモサイト及びクロシドライトについて、その製造、輸入、使用等が禁止された。
 アモサイト及びクロシドライトを除く石綿については、発がん性はあるが、優れた耐熱性、耐腐食性等の性能を有し、他の物質への代替が困難であったため、これまで使用等の禁止までは行われず、局所排気装置の設置、呼吸用保護具の使用等のばく露防止対策等が義務付けられてきた。
 しかしながら、近年これらの石綿についても代替品の開発が進んできていることを踏まえ、厚生労働省では、国民の安全等にとって石綿製品の使用がやむを得ないものを除き、原則として、使用等を禁止する方向で、検討を進めることとした。
 2002年8月、厚生労働省は、石綿製品のメーカー、ユーザー団体等を対象に「石綿及び同含有製品の代替化等の調査」を行い、その調査結果をも踏まえ専門技術的観点から代替化の困難な石綿製品の範囲等を絞り込むため、同年12月、学識経験者による「石綿の代替化等検討委員会」を設置した。
 本報告書は、石綿の代替化等検討委員会における石綿製品の代替可能性等についての検討結果をとりまとめたものである。

 2.検討委員会委員名簿
 池田 浩治 東京農工大学工学部機械システム工学科助教授
 枝広 英俊 芝浦工業大学工学部建築学科助教授
 大野 晋 日本原子力研究所社会技術研究システム研究員
 (化学工学会安全部会副部会長)
 菊池 雅史 明治大学理工学部建築学科教授
 菅原 進一 東京大学工学部建築学科教授
 長谷見雄二 早稲田大学理工学部建築学科教授
 平野 敏右 独立行政法人消防研究所理事長 《委員長》
 森崎 繁 (社)産業安全技術協会会長
  (五十音順)

 3.開催経過

第1回 平成14年12月16日(月)
 ・代替が困難な石綿製品の範囲等の検討
 ・石綿製品の代替化の事例ヒアリング

第2回 平成14年12月25日(水)
 ・石綿製品(建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング
 ・代替が困難な石綿製品(建材)の範囲等の検討

第3回 平成15年1月9日(木)
 ・石綿製品(非建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング
 ・代替が困難な石綿製品(非建材)の範囲等の検討

第4回 平成15年1月17日(金)
 ・石綿製品(非建材)のメーカー団体、ユーザー団体からのヒアリング
 ・代替が困難な石綿製品(非建材)の範囲等の検討

第5回 平成15年1月23日(木)
 ・代替が困難な石綿製品の範囲等の検討

第6回 平成15年2月19日(水)
 ・検討委員会報告書の案の検討

第7回 平成15年3月4日(火)
 ・検討委員会報告書の案の検討


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