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「平成14年版働く女性の実情」のあらまし
厚生労働省雇用均等・児童家庭局
I 働く女性の状況
○
M字型カーブの左山が初めて25〜29歳層にシフトし、M字の底である30〜34歳層の労働力率が初めて60%を超えた(
図表1
)。
○
雇用者総数に占める女性割合は引き続き上昇し、40.5%となった。
II 多様な就業形態で働く労働者の意識と今後の課題
【 女性の働き方の変化とその背景 】
○
少子高齢化、高度情報化等社会経済環境の変化を背景として女性の活躍の場が広がるとともに働き方も変化。女性の就業形態・雇用形態は男性に比べて多様化が進行。
○
我が国の高学歴女性の労働力率は国際的にみても低い(
図表2
)。しかし、意識の面では家庭と両立させながら働き続けることを望む女性が増加。職業を意識して進学する姿勢も男性以上だが、専攻分野は国際的にみても未だ偏りがみられる。
【 さまざまな就業形態で働く女性の実情と意識 】
(正社員女性)
○
女性が管理職に占める割合は低く、習熟度が高い仕事ほど男性のみに与えられる傾向がある。配置・昇進や評価・処遇に不満を持つ女性は男性に比べて多い。
○
外資系企業等、女性の登用が進んでいる職場ではキャリア意識も高い。男女均等な職場は女性の就業継続を促し、その実現に努力する企業ほど経営業績は良好(
図表3
)。
(正社員以外の就業形態で働く女性)
○
パートタイム労働者、派遣労働者、在宅就業者の女性割合はいずれも7割以上。パートタイム労働者、在宅就業者では有配偶者の割合がそれぞれ7割、8割と高い。
○
どの就業形態でも高度な専門性を要する業務に就く女性の割合は男性に比べて低い。しかし、より高度な業務に就くことや能力向上を希望する者も少なくない(
図表4
、
5
)。
(起業をめざす女性)
○
女性でも起業をめざす動きが活発化。その理由は「年齢に関係なく」、「好きな分野・興味のある分野で」、「自分の裁量で」働きたいから。
○
起業をめざす女性に必要なのは起業に必要な知識やノウハウの修得、人的ネットワークの形成の支援。
【 まとめ 】
1
女性の就業意識は積極化しており、いずれの就業形態で働く女性も男性に比べ専門性の高い業務に就くことが少ないのは問題。
2
また、女性の中にはより高度な業務に就くことや能力向上を希望する者がいるにもかかわらず、それが実現できていない点も問題。
3
就業形態を問わず女性についても能力発揮が十分できる状況を創り出すことが重要。
図表1 女性の年齢階級別労働力率
図表2 女性の学歴別労働力率の国際比較
(25〜64歳)
図表3 女性社員の活用と経営業績との関係
図表4 女性パートタイム労働者が今後希望する仕事の内容
図表5 職業能力を高めたいと思っている派遣労働者の割合
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