(別紙2)
平成十四年度全国労働衛生週間における
厚生労働大臣メッセージ
全国労働衛生週間は、昭和二十五年に第一回が実施されて以来、本年で第五十三回を迎えることになりました。
この間、関係者の熱心な御努力により、我が国の労働衛生水準が着実に向上してまいりましたことは、誠に喜ばしいことであります。
しかしながら、今なお、年間約八千人の労働者が腰痛やじん肺、有機溶剤中毒等の職業性疾病にり患しております。また、一般健康診断の結果、脳・心臓疾患につながる所見を始めとして何らかの所見を有する労働者が四割を超えるとともに、現下の厳しい経済情勢の中で、仕事や職場生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合が年々増加しております。
このような状況に対応するため、過重労働による健康障害防止や、職場におけるメンタルヘルス対策などに取り組む必要があります。
労働者が健康で快適に働ける職場を実現するためには、事業者が率先して労働衛生管理活動に取り組むことはもとより、産業医、衛生管理者等が中核となって、作業環境管理、作業管理及び健康管理に積極的に取り組むほか、さらに、職場における健康づくりを実効あるものとするためには、労働者自身が積極的に職場の健康管理活動に参加することも重要です。
このため、本年度の全国労働衛生週間は、
「自分でチェック!私の健康
みんなでチェック!働く環境」
をスローガンとして展開することといたしました。
この全国労働衛生週間を契機に、それぞれの職場における労働衛生管理が一層推進され、我が国の労働衛生水準が更に向上することを祈念して、私からのメッセージといたします。
平成十四年十月一日
厚生労働大臣 坂口 力