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厚生労働省と経済産業省は、地域における雇用のミスマッチ解消や新たな雇用創出のための施策プログラムとして、平成13年8月、「地域産業・雇用対策プログラム」をとりまとめ、連携してこれを実施しているところである。
今般、実施状況についてのフォローアップの結果等を踏まえながら、同プログラムの着実かつ効果的な実施を図るため、今後の取組について、下記のとおり取りまとめ、都道府県労働局及び経済産業局あてに指示を行ったところである。
両省は、現下の厳しい雇用情勢に鑑み、引き続き本プログラムについて、積極的に取り組むこととし、今後とも都道府県や経済団体等の関係機関とも一層の連携を図り、地域における産業・雇用対策に万全を期していく所存である。
1.プログラムの実施状況について
実施状況は、別紙1のとおり。
好事例については別紙2を参照。
2.プログラムの今後の取組について
都道府県労働局及び経済産業局は、都道府県や経済団体等の関係機関とも連携しながら、引き続き協力してプログラムの着実な実施に取り組む。
その際、特に、以下の4つの課題に一層積極的に取り組んでいくこととし、本日、このための指示を都道府県労働局及び経済産業局に対して行った。
(1)地域の実情を踏まえた自発的取組の推進
両局は、地域産業労働問題連絡協議会等を積極的に活用しながら、地域の実情・特性を踏まえた、創意工夫に基づく自発的取組を一層推進する。
(2)地域雇用施策と地域産業施策の連携の強化
地域求職活動援助事業や高度技能活用雇用安定事業など地域雇用開発促進法に基づく事業と地域産業施策の連携を強化する。
○ | 都道府県労働局は、都道府県や経済産業局と連携して、地域産業施策の対象企業等に雇用施策を重点的に展開する等の方法により、地域の実情・特性を踏まえた事業を検討・展開する。 |
○ | 経済産業局は、都道府県労働局と連携して、産業クラスター計画参加企業や経済団体等に対して、地域雇用開発促進法に基づく助成措置や新規・成長分野雇用創出特別奨励金等の雇用関連の助成措置の周知・活用を図る。 |
(3)経済団体からの公共職業安定所への求人情報の提供促進
両局は共同で、経済団体に対して、公共職業安定所への求人情報の提供を再度要請する。また、情報提供のための標準フォーマットの作成等、情報提供体制の整備を行う。
(4)経済団体のしごと情報ネットへの参加促進
両局は共同で、経済団体に対して、しごと情報ネットへの参加を再度要請する。また、参加促進のための課題・解決方策を検討する。
1.行政面での体制整備
《両局の連携強化》
○ | 労働局と経済産業局の連絡協議会の開催。(本年3月初旬までに9地域で各2〜3回開催。すべての労働局(47機関)、経済産業局(9機関)、47都道府県が参加。) |
《施策情報のワンストップサービス化》
○ | 労働局と経済産業局で、雇用施策、中小企業施策等両省の施策情報をワンストップサービスで提供し、施策の活用をPR |
2.地域におけるミスマッチ解消・新規雇用創出のための具体的な施策の実施
《地域の求人情報の開拓》
○ | 公共職業安定所への求人情報提供、募集・採用時の年齢制限緩和、雇用関連助成金の活用等を呼びかけるリーフレットを、経済団体(商工会議所、商工会連合会、中小企業団体連合会)を通じて企業に約200万部配付。 |
○ | 約60の経済団体がしごと情報ネットに参加。 |
○ | 約120の経済団体で約9千件の求人情報を提供。 |
○ | 経済団体からの情報提供により、公共職業安定所で886件の求人を開拓。 |
○ | 労働局と経済団体が連携して、就職面接会や出張相談をそれぞれ約170回開催。 |
《地域求職活動援助事業の実施》
○ | 地域求職活動援助計画を22地域(17府県)で策定。うち、14地域(10県)で、人材受入情報の収集・提供、企業合同説明会、職業講習等の事業を16経済団体等に委託。 |
《職業紹介と職業訓練の連携(インターンシップの推進)》
○ | 労働局と経済産業局が連携してインターンシップを推進。約5千の企業等で約1万人を受入れ。 |
《ベンチャー活性化と雇用創出に関するイベントの連携》
○ | 職業安定機関、雇用・能力開発機構、中小企業総合事業団がそれぞれ連携して、ベンチャー活性化と雇用創出に関するイベントを開催。 |
《施策情報のワンストップサービス化》
○ | 産業・雇用施策を一本化した総合パンフレット等を労働局・経産局共同で作成・活用。【北海道・宮城 (北海道は、創業・ベンチャー支援をテーマに関係産業・雇用施策の総合ガイドブックを共同作成)】 |
《公共職業安定所の職業紹介機能の充実》
○ | 商工会議所内にハローワークの相談窓口(雇用サポートハローワーク)を設置し、会議所に来所する事業主が立寄る機会を利用して、施策情報提供や求人開拓等を実施【山梨】 | ||
○ | 県が「緊急地域雇用創出特別交付金事業」を活用し、「緊急就職支援推進員」を商工会議所等に配置し、求人情報収集・求人開拓の実施における経済団体と安定所の連携を強化【長崎】 | ||
○ | 大量の離職者の発生が予定されている地域の事業所(「アイワ岩手」等)に対し、アシストハローワークを機動的に設置し、離職予定在職者の早期再就職を積極的に支援【岩手】 (対象者520人、うち求職申込件数407人、96人が就職(就職率23.3% ※))
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《地域求職活動援助事業による地域雇用施策と地域産業施策の連携》
○ | 地域求職活動援助事業を活用して、国・県・市の協力及び商工会議所との官民連携により、合同就職面接会等とIT関連商品展示や参加企業による自社事業説明、有識者による講演・パネルディスカッションなど複数のイベントを一体的に実施。【富山】 (合同面接会の結果、求人数372人に対し56人採用実現(12/14現在)) |
《新規・成長分野雇用創出特別奨励金の活用による地域産業施策との連携》
○ | すべての産業クラスター計画参画企業に対して、郵送、メール・FAX、企業訪問により、奨励金について周知【全ブロック】 |
《職場体験講習の活用》
○ | 地域求職活動援助事業を活用して、地域のニーズを踏まえ、受講後の常用雇用移行に向けた職場体験講習を実施(H13.11.15〜)。100人受講、44人の雇用に結びつき(就職率44%)、地域の雇用改善に貢献。【石川】 (全国制度として実施していた職場体験講習はH13.3に廃止。全国実施時の平均就職率21.9%(H11.1〜H13.3)の2倍) |
《創業・ベンチャー支援イベントの共同開催》
○ | 東北地域においてはビジネス情報が他地域に比べて少なく、新技術等での異業種との交流が不足しているという当地域のベンチャー企業等の声を踏まえ、特に経済のグローバル化への対応に重点を置きつつ、新製品・新技術の展示商談会をはじめ、就職面接会、セミナーなど10もの各種イベント(※)を同時開催、東北地域のベンチャー企業育成を図る(「ビジネスクリエーション東北2001」)(今年は情報通信分野等で独自の技術開発等を行っている企業に参加を呼びかけ)【東北(福島)】
※ 労働局等主催による就職面接会「出会いの場2001」、経産局主催による「東北特許流通フェア」のほか「日韓ITベンチャー企業商談会」「うつくしまベンチャーマーケット(ビジネスプランのプレゼンテーション・商談会)」「対日投資グループ招聘プログラム(対日投資に関係のある外国企業と地元企業の商談会)」「中国(江蘇省)経済セミナー」「ハイテクセミナー」「ジェトロビジネス支援セミナー」等。(「出会いの場」へは中小労確法等の助成金利用企業を中心に参加を呼びかけ。求人件数131件、就職4件) |
○ | 特に若年層の失業率が高い沖縄の地域事情とあわせて、若年層が主となると見込まれるベンチャー企業等の専門技術職の求人(プログラマー、SE等)がなかなか充足しない事情を受け、ベンチャー企業と投資家等の交流の場を提供する「ベンチャープラザ沖縄2002」(内閣府沖縄総合事務局・中小企業総合事業団主催)と、就職面接会(「人と仕事の交流スペース」:機構主催)を併せて開催。面接会には、機構が、情報システム科、OA科、ビジネス科等の訓練コース受講者を中心に参加を呼びかけ、参加求職者はほぼ全員20代。【沖縄】(求人数約200人、就職9人) |
現下の経済情勢は悪化しつつあり、また、雇用情勢も予断を許さない状況にある。特に、地域によっては、雇用情勢が厳しい状況となっている。
今後、経済・雇用情勢の変化に迅速かつ適切に対応していくことが、政府の重要な役割である。
このため、厚生労働省と経済産業省は、雇用のミスマッチ解消や新たな雇用創出のための施策プログラムをとりまとめ、連携してこれを実施することにより、地域における産業・雇用対策に万全を期していく。
1.行政面での体制整備 |
(1)労働局と経済産業局との連携
(2)両省の関係団体における連携
(3)連携のあり方
上記の体制整備の下に、以下のような方法で相互の連携を図る。
(2)今後の連携のあり方の検討
(3)両省の施策メニューの情報提供に係る連携
2.地域におけるミスマッチ解消・新規雇用創出のための具体的な施策の実施 |
(1)地域の求人情報の開拓
(2)民間における情報提供・職業紹介機能の充実
(2)商工会議所等の経済団体による積極的情報提供等
(3)公共職業安定所の職業紹介機能の充実
(4)新規・成長分野雇用創出特別奨励金等、各種雇用関連助成金の活用促進
(5)地域雇用施策と地域産業施策・中小企業施策との連携
(6)地域のニーズに即した職業訓練の実施、職業紹介との連携による訓練受講者の就職促進等
(7)ベンチャー活性化と雇用創出に関するイベントの連携
(8)地域行政事務のアウトソーシングによる雇用創出
3.プログラムの着実な実施とフォローアップ |
現下の厳しい雇用情勢にかんがみ、本プログラムについて、速やかに実行に移すとともに、その着実な実施を図るため、当面、各地域における取組状況について年内を目途にフォローアップを行う。
なお、今後とも、両省は密接に連携し、雇用ミスマッチ解消・新規雇用創出に向けて積極的に取り組んでいく。