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厚生労働省発表
平成14年4月26日
担当 厚生労働省労働基準局安全衛生部
        安全課長 伊藤 正人
        課長補佐 奥村 伸人
     電話 (5253)1111内線5481
     直通 (3595)3225

平成13年の労働災害による死亡者数は1,790人
4年連続2,000人を下回り、過去最少の死亡者数

−平成13年における死亡災害発生状況−

 平成13年に労働災害によって亡くなった方は、1,790人であった。
 労働災害による死亡者数は、4年連続で2,000人を下回り、平成13年は平成12年と比較して99人(前年比5.2%)減少し、過去最少を記録した平成10年(1,844人)よりも54人少なかった。
 平成13年の労働災害による死亡者数は、業種別にみると、建設業が最も多く、次いで製造業、陸上貨物運送事業となっているが、平成12年と比較した減少幅は、建設業が87人減と最も多く、次いで陸上貨物運送事業が30人減となっている。
 第9次労働災害防止計画(平成10年度から平成14年度)においては、「死亡災害について、年間2,000人台で一進一退を繰り返している現状を打破し、その大幅な減少を図ること」が目標の一つとされている。厚生労働省においては、その目標を達成することはもとより、さらなる労働災害の減少を図るため、労働安全衛生マネジメントシステムの普及促進、建設業における総合的労働災害防止対策の推進等、労働災害防止の一層の推進を図ることとしている。


平成13年における死亡災害発生状況の概要

 労働災害による死亡者数の推移[図1図2参照]
 労働災害による死亡者数は、昭和36年をピークとして長期的には減少してきており、平成13年に労働災害によって亡くなった方は1,790人であり、ピーク時の1/4程度となっている。
 最近10年の傾向をみると、全業種における減少幅は、建設業の減少幅によるところが大きく、その結果、業種別の構成比を平成4年と平成13年で比較すると、建設業は42.2%が36.0%と大きく6.2ポイント減少している。
 労働災害による死亡者数は、4年連続で2,000人を下回り、平成13年は、平成12年と比較して99人(前年比5.2%)減少し、過去最少を記録した平成10年 (1,844人)よりも54人少なかった。

 業種別発生状況[図2表1参照]
(1) 建設業における労働災害による死亡者数は644人で、平成12年と比較して87人(11.9%)減少している。全産業に占める割合は36.0%であり、依然として最も高いものの2.7ポイント下がった。
(2) 製造業における死亡者数は326人で、平成12年と比較して3人(0.9%)増加している。全産業に占める割合は18.2%であり、1.1ポイント上がった。
(3) 陸上貨物運送事業における死亡者数は241人で、平成12年と比較して30人(11.1%)減少している。全産業に占める割合は13.5%であり、0.8ポイント下がった。

 事故の型別発生状況[表2表3参照]
(1) 「交通事故(道路)」による死亡災害の占める割合は30.8%(全産業合計の1,790人中552人)、高所からの「墜落・転落」による死亡災害の占める割合は25.8%(全産業合計の1,790人中461人)であり、この2つの災害で全体の57%を占めている。
(2) 建設業においては「墜落・転落」による死亡災害の占める割合が高く、41.8%(建設業全体の644人中269人)となっている。
(3) 陸上貨物運送事業においては、「交通事故(道路)」による死亡災害の占める割合が高く、74.7%(陸上貨物運送事業全体の241人中180人)となっている。


図1 労働災害による死亡者数の推移

図1


図2 労働災害による死亡者数の推移

図2


表1 業種別死亡災害発生状況(平成4年〜平成13年)

  13年 構成比(%) 12年 構成比(%) 11年 構成比(%) 10年 構成比(%) 9年 構成比(%)
全産業 1,790 100.0 1,889 100.0 1,992 100.0 1,844 100.0 2,078 100.0
製造業 326 18.2 323 17.1 344 17.3 305 16.5 351 16.9
鉱業 24 1.3 26 1.4 24 1.2 29 1.6 40 1.9
建設業 644 36.0 731 38.7 794 39.9 725 39.3 848 40.8
交通運輸業 32 1.8 29 1.5 29 1.5 47 2.5 38 1.8
陸上貨物運送事業 241 13.5 271 14.3 270 13.6 225 12.2 290 14.0
港湾荷役業 18 1.0 11 0.6 10 0.5 19 1.0 17 0.8
林業 54 3.0 53 2.8 71 3.6 69 3.7 56 2.7
その他 451 25.2 445 23.6 450 22.6 425 23.0 438 21.1
 
  8年 構成比(%) 7年 構成比(%) 6年 構成比(%) 5年 構成比(%) 4年 構成比(%)
全産業 2,363 100.0 2,414 100.0 2,301 100.0 2,245 100.0 2,354 100.0
製造業 405 17.1 417 17.3 409 17.8 414 18.4 392 16.7
鉱業 32 1.4 45 1.9 27 1.2 36 1.6 41 1.7
建設業 1,001 42.4 1,021 42.3 942 40.9 953 42.4 993 42.2
交通運輸業 36 1.5 47 1.9 47 2.0 41 1.8 47 2.0
陸上貨物運送事業 333 14.1 312 12.9 292 12.7 281 12.5 270 11.5
港湾荷役業 28 1.2 20 0.8 15 0.7 16 0.7 22 0.9
林業 80 3.4 74 3.1 83 3.6 67 3.0 88 3.7
その他 448 19.0 478 19.8 486 21.1 437 19.5 501 21.3


表2 業種、事故の型別死亡災害発生状況(平成13年)

(確定)
  墜落

転落
転倒 激突 飛来

落下
崩壊

倒壊
激突され はさまれ巻き込まれ 切れ

こすれ
踏抜き おぼれ 高温

低温物との接触
有害物との接触 感電 爆発 破裂 火災 交通事故

道路
交通事故

その他
動作の反動無理な動作 その他 分類不能 合計
全産業 461 35 8 91 112 108 229 7 1 22 37 21 30 7 5 40 552 11 0 10 3 1790
製造業 60 8 2 25 25 25 85 1 0 6 14 8 7 5 2 9 41 0 0 1 2 326
鉱業 12 0 0 2 4 0 5 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 24
建設業 269 17 5 33 64 45 66 2 1 6 18 5 15 0 1 6 87 1 0 3 0 644
交通運輸事業 3 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 0 1 0 0 0 18 6 0 1 0 32
陸上貨物運送事業 25 1 0 7 4 4 18 0 0 0 0 0 0 0 0 0 180 1 0 1 0 241
港湾荷役業 6 1 0 1 3 4 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 18
林業 11 1 0 13 7 15 1 2 0 0 2 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 54
その他 75 7 1 10 5 14 49 2 0 10 3 8 6 2 2 25 224 3 0 4 1 451


表3 業種、事故の型別死亡災害発生状況(平成13年対前年比)

(確定)
  墜落

転落
転倒 激突 飛来

落下
崩壊

倒壊
激突され はさまれ巻き込まれ 切れ

こすれ
踏抜き おぼれ 高温

低温物との接触
有害物との接触 感電 爆発 破裂 火災 交通事故

道路
交通事故

その他
動作の反動無理な動作 その他 分類不能 合計
全産業 8 -6 1 1 -2 -29 -34 -2 1 -15 14 -9 -4 0 2 20 -38 0 0 -8 1 -99
製造業 19 2 1 0 3 0 -21 1 0 -1 9 -6 -4 -2 1 2 -2 -1 0 0 2 3
鉱業 9 0 0 0 -1 -1 -5 0 0 -1 -1 0 0 0 0 0 -1 0 0 -1 0 -2
建設業 -32 -4 3 -5 -1 -17 -10 -3 1 0 2 -5 0 0 0 0 -17 1 0 0 0 -87
交通運輸事業 2 0 0 0 0 1 2 0 0 -1 0 0 1 0 0 0 -3 3 0 -2 0 3
陸上貨物運送事業 -2 -4 -2 -1 -2 0 -2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -17 1 0 -1 0 -30
港湾荷役業 5 1 -1 -1 1 3 1 0 0 -1 0 -1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7
林業 5 0 0 4 -1 -7 -2 -2 0 0 2 0 0 0 0 0 2 0 0 0 0 1
その他 2 -1 0 4 -1 -8 3 2 0 -11 2 3 -1 2 1 18 0 -4 0 -4 -1 6


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