平成14年4月16日
一般名:オランザピン
販売名:ジプレキサ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg(平成12年12月22日承認、平成13年6月販売開始)
ジプレキサ細粒(平成13年11月29日承認、未販売)
薬効分類:精神神経用剤(精神分裂病治療薬)
製薬企業:日本イーライリリー(株)
販売実績:約90億円(平成14年2月末現在)
推定使用患者数:137,000人(平成13年12月末現在)
2.経緯
(1) オランザピンは、精神分裂病治療薬であり、我が国では、錠剤が平成13年6月から販売されている。また、海外ではこれまでに米国等84ヵ国で販売されている。
(2) オランザピン投与中に発現する高血糖等については、我が国の治験においては糖尿病性昏睡等の重篤な例は認められなかった。しかしながら、海外の副作用報告等に基づき、承認時から、4.のとおり記載し、注意喚起を図ってきたところである。
(3) しかしながら、我が国での発売開始後約10ヶ月間に、本剤と因果関係の否定できない重篤な高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡の副作用症例が9例(死亡例2例を含む)報告されていることから、今般、改めて、使用上の注意を改訂するとともに、「緊急安全性情報」を医療機関等へ配布し、オランザピン投与中の血糖値上昇による糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡について医療関係者の注意喚起を図ることとした。
3.対応
(1)厚生労働省
日本イーライリリー(株)に対し、使用上の注意の改訂、「緊急安全性情報」の作成及び医療機関等への配布を指示した。
(2)日本イーライリリー(株)
1) 「緊急安全性情報」を配布し、以下の使用上の注意の改訂内容を医療機関等に対して、速やかに伝達する。
2) 使用上の注意の改訂内容
3) 特別調査等において、引き続き有害事象の発現状況の把握(特に体重増加、糖尿病、高血糖等)に努める。
4.参考:従来の使用上の注意の記載状況
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
4.重大な副作用
【参考:製薬企業照会先】
日本イーライリリー株式会社広報室
電話:03-3470-8234(担当:平田)
078-242-9192(担当:渡辺)
(照会先)
医薬局安全対策課
関野、山川
TEL(03)5253-1111
内線2748,2756