平成14年3月26日
今般、BSE検査キット(バイオラド社製 「プラテリアBSE」)の不良品の存在が確認されましたのでお知らせします。
なお、事実関係等については、下記のとおりです。
1 事実関係
1月21日: | 食肉衛生検査所から日本バイオラド社に対し、陽性対照に反応性がないプレート1枚が発見された旨通報。 |
2月1日: | 日本バイオラド社が当該プレートが反応性がないことを確認。 |
3月25日: | 厚生労働省食品保健部監視安全課から日本バイオラド社に報告を求めたところ、陽性対照に反応性がないプレートが確認されたことが日本バイオラド社から電話で報告があったため、文書で報告するよう指示した。 |
3月26日: | 日本バイオラド社社長から経緯等を聴取するとともに当該食肉衛生検査所を管轄する自治体に対し報告要請。 |
2 日本バイオラド社からの確認事項
(1)反応性がないのは、プレートの問題で、抗体が付着していない又は他の抗体が付着している可能性がある。
(2)不良品は、陽性対照によるほか、検出値が陰性対照より低いものが連続することにより確認可能。全ての検査で陽性対照をおくことを研修、キット同封の使用説明書で指示しているため、見逃すことはない。
(3)指示通りの検査手順で行えば、見逃すことはないので、厚生労働省、都道府県等には連絡せず、回収も行わなかった(同社他製品、本製品を含めて初めての事例で不良品が確認されたのは、この1枚のみ。)。
(4)再発防止策としては、2月中旬以降、他の製品との区別のためのプレートへの印字、製品の目視検査を追加した。
3 厚生労働省の対応
(1)本事例は、各プレート使用時に陽性対照で確認することにより防止可能であり、陽性対照を使用せずに検査することはない。
また、万一、仮に陽性対照を使用しない場合でも、陰性対照より低い検出値が連続するため、確認可能。(当該食肉衛生検査所の事例も検査中に異常に気づき、別プレートで再検査を行い、対処済み。)。
(2)本事例について、都道府県等に対し、26日朝、情報提供を行い、注意喚起するとともに念のため、同様の事例の有無を確認中。
照会先:厚生労働省医薬局 食品保健部監視安全課 高谷 課長 担当:道野(内線2473)
食監発第0326003号
平成14年3月26日
各 | 都道府県 保健所設置 |
衛生主管部(局)長 殿 |
厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課長
標記については、平成13年10月16日付け食発第307号により実施しているところですが、今般、BSE検査用キット「プラテリア BSE」において、陽性コントロールが反応しなかった(陰性コントロールと陽性コントロールのOD値に差がなかった)マイクロプレートが1例(プレートロットNo:1F0020、カートンロットNo:1H0128及び1K1028)あったことが判明しました。
このような問題があった場合であっても、使用説明書に記載されているとおり、使用するマイクロプレート毎に陽性及び陰性コントロールをおくことにより、不良品を確認することができる(陽性対照をおかない場合でも、検体のOD値が陰性対照より低い値が連続する)ため、不良品を用いて、誤った検査結果が出されることはないものと考えていますが、念のため、お知らせします。
また、BSEスクリーニング検査に関し、問題があった場合の報告については、平成13年10月18日に文書により連絡したところですが、今回のような事例も含め、直ちに当職あて報告方お願いします。
なお、平成13年10月18日以降、今回判明した事例と同様の事例があった場合には、3月27日までに当職あて報告方お願いします。