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照会先
保険局国民健康保険課
課長補佐：梶原　健治
TEL 5253-1111(内3262)
TEL 3595-2575(直通)

平成１２年度 国民健康保険（市町村）の財政状況について＝速報＝

１　一般被保険者分と退職被保険者分とを合わせた収支状況において収入合計は、９兆１，０９７億円で、対前年度５．５％（４，７２８億円）の伸びである。支出合計は、８兆８，２９０億円で、対前年度５．１％（４，２５０億円）の伸びである。
　収支差引額は、２，８０６億円で対前年度２０．５％（４７８億円）の伸びであり、国庫支出金精算額等を考慮した収支差引額（以下、「精算額控除後差引額」という。）は、２，２７７億円（対前年度増加率２２．７％、増加額４２１億円）となっている。

２　収入が増加した主な要因は、保険料（税）の伸びが前年度と比較して大きい（１１年度伸び率３．１％、増加額８９１億円、１２年度伸び率６．７％、増加額２，００６億円）ことが挙げられる。これは、平成１２年度に導入された介護保険制度における介護納付金分にかかる保険料（税）が賦課されたことによる。
　また、退職被保険者等に係る療養給付費交付金も、主に被保険者数が増えたことにより、前年度と同様（１１年度伸び率１２．８％、増加額１，３３４億円、１２年度伸び率１０．３％、増加額１，２１０億円）に増加している。
　支出が増加した主な要因としては、前述の介護保険制度導入により、老人保健拠出金が減少（１１年度伸び率１４．０％、増加額３，０６３億円、１２年度伸び率▲６．７％、減少額１，６８４億円）したものの、新たな支出として介護納付金（３，８９９億円）が計上されたことが挙げられる。
　また、保険給付費についても、前年と比較して、伸び率で３．１％、金額で１，６６６億円増（１１年度伸び率３．３％、増加額１，９５４億円）となっており、引き続き増加している。

３　一般被保険者分の収支状況については、収入合計７兆３，４２８億円、支出合計７兆１，４７９億円で、収支差引額が１，９４９億円、精算額控除後差引額が２，２７７億円となっている。これを単年度経常収支（精算額控除後差引額から「基金繰入金」、「繰越金」及び「その他」の支出のうちの「介護円滑導入給付金」を除いたもの）でみると、赤字額は対前年度比で、２０７億円減少したものの、その総額は▲９９８億円となり、赤字基調が続いている。
　さらに、一般会計繰入金に含まれている赤字補填分（２，２５４億円）を加味した場合、赤字総額は▲３，２５２億円となる。

４　また、単年度経常収支をみた場合の赤字保険者は１，７２２保険者（５３．１％）で、対前年度に比べて保険者数で２４５保険者、赤字額では９２億円それぞれ減少しているが、赤字保険者の総額は▲１，４８６億円となっている。
　なお、精算額控除後差引額の状況でみると、赤字保険者は２５８保険者（８．０％）で前年度に比べ４５保険者増加し、赤字額も８億円増加して▲９２０億円となっている。

５　今後とも高齢化の進展等に伴う保険給付費、老人保健拠出金及び介護納付金の増加等、支出の増加が見込まれること等から、市町村国保の財政状況は依然として厳しい状況になるものと予想される。

国民健康保険の財政状況（市町村）　＝速報値＝

科目 １１年度（実績） １２年度（見込） 合計の対前
年度増減額		 合計の対
前年度比
合計 一般被保険者分 退職被保険者等分 合計 一般被保険者分 退職被保険者等分
　 億円 億円 億円 億円 億円 億円 億円 ％
収入 保険料（税） ３０,００４ ２５,５２９ ４,４７５ ３２,０１０ ２７,５００ ４,５１０ ２,００６ １０６.７
国庫支出金 ３２,０８０ ３２,０８０ ０ ３３,０３０ ３３,０３０ ０ ９５０ １０３.０
療養給付費交付金 １１,７２６ ０ １１,７２６ １２,９３６ ０ １２,９３６ １,２１０ １１０.３
都道府県支出金 １,０２３ １,０２３ ０ ９５３ ９５３ ０ ▲７０ ９３.２
一般会計繰入金（法定分） ３,６１４ ３,６１４ ０ ３,９５２ ３,９５２ ０ ３３８ １０９.３
一般会計繰入金（法定外） ３,３０５ ３,３０５ ０ ３,１９７ ３,１９７ ０ ▲１０８ ９６.７
基金繰入金 ５３３ ５３３ ０ ３４７ ３４７ ０ ▲１８５ ６５.２
繰越金 ２,６７３ ２,５２８ １４５ ２,８２８ ２,６３７ １９１ １５５ １０５.８
その他 １,４０９ １,３７３ ３６ １,８４２ １,８１１ ３１ ４３２ １３０.７
合計 ８６,３６８ ６９,９８７ １６,３８２ ９１,０９７ ７３,４２８ １７,６６８ ４,７２８ １０５.５
支出 総務費 ２,１１２ ２,１１２ ０ １,９９６ １,９９６ ０ ▲１１６ ９４.５
保険給付費 ５４,４８７ ３９,８７８ １４,６０９ ５６,１５３ ４０,８７８ １５,２７５ １,６６６ １０３.１
老人保健拠出金 ２４,９７５ ２３,６８６ １,２８９ ２３,２９２ ２１,９３６ １,３５６ ▲１,６８４ ９３.３
介護納付金 − − − ３,８９９ ３,８９９ ０ − −
保健事業費 ４４０ ４４０ ０ ４２８ ４２８ ０ ▲１２ ９７.３
その他 ２,０２７ １,９３４ ９２ ２,５２２ ２,３４２ １８０ ４９６ １２４.５
合計 ８４,０４１ ６８,０５０ １５,９９１ ８８,２９０ ７１,４７９ １６,８１１ ４,２５０ １０５.１
収支差引残 ２,３２８ １,９３７ ３９１ ２,８０６ １,９４９ ８５７ ４７８ １２０.５
国庫支出金精算額等 ▲４７２ ▲８０ ▲３９１ ▲５２９ ３２８ ▲８５７ ▲５８ −
精算額控除後差引額 １,８５６ １,８５６ ０ ２,２７７ ２,２７７ ０ ４２１ １２２.７
単年度経常収支
（一般会計繰入に含まれている赤字補填額を加味した場合）		 　 ▲１,２０５
(▲３,２３５)
 　 　 ▲９９８
(▲３,２５２)
 　 　 　
(注) 1 「単年度経常収支」とは「精算額控除後差引額」から、「基金繰入金」及び「繰越金」等を除いたものである。
2 「老人保健拠出金」の退職被保険者等分は、療養給付費交付金に含まれる退職被保険者等に係る老人保健拠出金の２分の１相当額を計上している。
3 ・億円未満四捨五入のため合計金額と各科目の合算額とは一致しない。

［速報値］

（２） 単年度経常収支黒字・赤字保険者の状況　　　　（単位：億円）
年度 黒字保険者 赤字保険者 赤字保険者の内訳
新規赤字保険者 継続赤字保険者
保険者数 金額 保険者数 金額 保険者数 金額 保険者数 金額
８ １，１３２ ５０５ ２，１１７ △１，６４６ ５３５ △１７４ １，５８２ △１，４７２
９ １，７０６ ８４３ １，５４３ △１，１３５ ３９５ △１０４ １，１４８ △１，０３２
10 １，４３２ ５２１ １，８１７ △１，５４１ ８３６ △３７１ ９８１ △１，１７０
11 １，２７８ ３８８ １，９６７ △１，５７８ ７３０ △２１９ １，２３７ △１，３５９
12 １，５２０ ４８８ １，７２２ △１，４８６ ５１７ △２１８ １，２０５ △１，２６８
（注）各欄の計数は、各年度の財政状況（見込み）によるものである。

（３） 精算額控除後差引額収支黒字・赤字保険者の状況　　　　　　　(単位：億円）　
年度 黒字保険者 赤字保険者 赤字保険者の内訳
新規赤字保険者 継続赤字保険者
保険者数 金額 保険者数 金額 保険者数 金額 保険者数 金額
８ ３，１３４ ２，８２０ １１５ △７１４ ４１ △１９ ７４ △６９６
９ ３，１１７ ３，２２２ １３２ △６４５ ６１ △１７ ７１ △６２９
10 ３，１２９ ３，２４３ １２０ △７８３ ４６ △２３ ７４ △７６０
11 ３，０３２ ２，７７９ ２１３ △９１２ １３０ △６１ ８３ △８５１
12 ２，９８４ ３，１９７ ２５８ △９２０ １５４ △８７ １０４ △８３３
（注）各欄の計数は、各年度の財政状況（見込み）によるものである。

（参考）

被保険者数、保険料（税）収納額及び１人当たり調定額の推移（一般被保険者分）
　 平成８年度 ９ １０ １１ １２
万人
被保険者数
（対前年度比）		 ３，４６０
(1.009)		 ３，５０６
(1.013)		 ３，５９４
(1.025)		 ３，６９５
(1.028)		 ３，７８６
(1.025)
万人
被保険者数（老人を除く）
（対前年度比）		 ２，５９１
(0.992)		 ２，５８４
(0.997)		 ２，６１３
(1.011)		 ２，６５２
(1.015)		 ２，６８０
(1.010)
億円
保険料（税）収納額
（対前年度比）		 ２３，４４９
(1.042)		 ２４，６５９
(1.052)		 ２４，９４８
(1.012)		 ２５，５２９
(1.023)		 ２７，５００
(1.077)
円
１人当たり調定額
（対前年度比）		 ７１，２２３
(1.038)		 ７４，５２９
(1.046)		 ７３，９６５
(0.992)		 ７３，９８４
(1.000)		 ７６，８７５
(1.039)
（注１）一般被保険者とは、国民健康保険の被保険者のうち退職被保険者を除いたものである。
（注２）被保険者数は、各年度の年間平均数である。

課税標準額の推移（一般被保険者分）
　 平成８年度 ９ １０ １１ １２
万円
１世帯当たり課税標準額
（対前年度比）		 １８３．７
(0.974)		 １８６．２
(1.014)		 １７６．２
(0.946) 		１６４．８
(0.935)		 −
−
万円
１人当たり課税標準額
（対前年度比）		 ８８．０
(0.991)		 ９０．８
(1.032)		 ８７．２
(0.960) 		８２．７
(0.948)		 −
−
（注１）「国民健康保険実態調査報告」による。
（注２）課税標準額は、所得総額から基礎控除を除いた金額であり、各年度の前年分のものである。

（参考）

被保険者数、保険料（税）収納額及び１人当たり調定額の推移（一般被保険者分）
　 平成８年度 ９ １０ １１ １２
万人
被保険者数
（対前年度比）		 ３，４６０
(1.009)		 ３，５０６
(1.013)		 ３，５９４
(1.025)		 ３，６９５
(1.028)		 ３，７８６
(1.025)
万人
被保険者数（老人を除く）
（対前年度比）		 ２，５９１
(0.992)		 ２，５８４
(0.997)		 ２，６１３
(1.011)		 ２，６５２
(1.015)		 ２，６８０
(1.010)
億円
保険料（税）収納額
（対前年度比）		 ２３，４４９
(1.042)		 ２４，６５９
(1.052)		 ２４，９４８
(1.012)		 ２５，５２９
(1.023)		 ２７，５００
(1.077)
円
１人当たり調定額
（対前年度比）		 ７１，２２３
(1.038)		 ７４，５２９
(1.046)		 ７３，９６５
(0.992)		 ７３，９８４
(1.000)		 ７６，８７５
(1.039)
（注１）一般被保険者とは、国民健康保険の被保険者のうち退職被保険者を除いたものである。
（注２）被保険者数は、各年度の年間平均数である。

課税標準額の推移（一般被保険者分）
　 平成８年度 ９ １０ １１ １２
万円
１世帯当たり課税標準額
（対前年度比）		 １８３．７
(0.974)		 １８６．２
(1.014)		 １７６．２
(0.946)		 １６４．８
(0.935)		 −
−
万円
１人当たり課税標準額
（対前年度比）		 ８８．０
(0.991)		 ９０．８
(1.032)		 ８７．２
(0.960) 		８２．７
(0.948)		 −
−
（注１）「国民健康保険実態調査報告」による。
（注２）１世帯当たりの課税標準額は、所得総額から基礎控除を除いた金額であり、各年度の前年分のものである。

市町村国保の保険料（税）収納状況（規模別）

（速報値）
市町村国保の保険料（税）収納状況（単位：％）
区分 平成８年度 平成９年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度
市部平均 92.02 91.36 90.78 90.34 90.32
市
部
内
訳		 １２大都市
及び特別区		 91.06 90.04 89.46 88.71 88.67
１０万人以上 91.42 90.74 89.69 89.51 89.59
５万人以上
１０万人未満		 91.52 91.18 90.72 90.44 90.32
５万人未満 93.14 92.66 92.23 91.95 91.96
町村部平均 96.09 95.70 95.23 94.90 94.80
全国平均（市町村） 93.00 92.38 91.82 91.38 91.35
注: 市部内訳の規模は、国保被保険者総数（年間平均）により区分した。

保険料(税)収納率の増減別保険者数
年度 上昇 変化なし 低下 合計
11 1,169 18 2,058 3,245
36.0% 0.6% 63.4% 100.0%
12
(速報)		 1,381 79 1,782 3,242
42.6% 2.4% 55.0% 100.0%

収納率別の保険者数
　 85%未満 85〜90%未満 90〜92%未満 92〜94%未満 94〜96%未満 96〜98%未満 98〜100%未満 100% 合計
11 18 235 247 426 824 755 642 98 3,245
0.6% 7.2% 7.6% 13.1% 25.4% 23.3% 19.8% 3.0% 100.0%
12
(速報)		 23 221 269 438 812 768 626 84 3,242
0.7% 6.8% 8.3% 13.5% 25.1% 23.7% 19.3% 2.6% 100.0%

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