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BSEに関するリスクのクラス分類表に基づく
報告及び回収の状況
(平成13年11月26日現在)

1.回収の対象となる報告品目数は、前回公表時の3,935品目から、67品目増加し、4,002品目となった。
 (報告品目数の変動は、前回公表後に新たに報告があった製品や、市中在庫がない等の理由により回収対象品目から除外したもの等があったことによる。)

2.各区分に分類される製品ごとの状況については、概ね以下のとおり。

(1)区分(イ)に分類される製品(リスク目安:1/1万〜1/100万)

 前回、今回ともに、回収等が完了している割合は、100.0%。

(2)区分(ロ)に分類される製品(リスク目安:1/1億)

 回収等に着手又は完了している割合は、前回の63.6%から、100.0%となった。
 このうち、医薬品については、回収等が完了している割合が、前回の0.0%から95.4%となった。
 なお、区分(イ)に分類される製品の回収等が完了している現状においては、引き続き、区分(ロ)に分類される製品の自主回収等についての指導を優先的に行う予定。

(3)区分(ハ)に分類される製品(リスク目安:1/100億)

 回収等に着手又は完了している製品は、前回よりも295品目増加し、その割合は、27.3%から36.1%となった。

注)リスク目安:BSE感染牛の危険部位をリスク「1」とした場合の、各区分ごとのリスク目安をいう。(平成13年10月29日に開催した第2回伝達性海綿状脳症対策調査会における資料6の別表1「BSEに関するリスクのクラス分類表」を参照)

(1)11月26日時点において、回収の対象となる報告品目数は、前回公表後に新たに報告があった品目等を追加するとともに、一方、市中在庫がない等の理由により回収対象品目から除外したことに伴い品目数が変動し、結果として、前回に比べて、医薬品が5品目、医療用具が2品目、医薬部外品が34品目及び化粧品が26品目追加された結果、医薬品99品目、医療用具43品目、医薬部外品979品目及び化粧品2,881品目となり、前回より67品目増の計4,002品目であった。

 報告があった品目のうち、「BSEに関するリスクのクラス分類表」における区分(イ)に分類される品目数(別表B欄)は、前回に比べて医療用具が2品目追加された結果、医薬品5品目、医療用具41品目の計46品目となった。なお、前回同様、医薬部外品及び化粧品はなかった。これを全品目数に占める割合でみると、医薬品が約0.02%、医療用具が約0.04%と推計された(注1及び注2)。

 区分(ロ)に分類される品目数(別表G欄)は、前回に比べて医薬品3品目及び化粧品19品目が追加される一方で、市中在庫がない等の理由により回収対象品目から医薬部外品30品目を除外した結果、医薬品65品目、医療用具2品目、医薬部外品239品目及び化粧品513品目の計819品目となった。これを全品目数に占める割合でみると、医薬品が約0.2%、医療用具が約0.002%、医薬部外品が約0.6%及び化粧品が約1.0%と推計された(注1及び注2)。

 区分(ハ)に分類される品目数(別表L欄)は、前回に比べて医薬品2品目、医薬部外品64品目及び化粧品7品目が追加された結果、医薬品29品目、医薬部外品740品目、化粧品2,368品目の計3,137品目となった。これを全品目に占める割合でみると、医薬品が約0.1%、医薬部外品が約1.8%、化粧品が約4.8%と推計された(注1及び注2)。

(2)11月26日時点において、回収の対象となる4,002品目(別表A欄)のうち、回収等に着手している品目は1,768品目であり、報告のあった品目数に占める割合は約44.2%である。また、回収等が完了している品目は228品目であり、報告のあった品目数に占める割合は約5.7%である(注3)。

 区分(イ)に分類される46品目のうち、回収等に着手し、既に完了している品目は46品目であり、報告のあった品目数に占める割合は100%となっている。

 区分(ロ)に分類される819品目のうち、回収等に着手している品目は723品目であり、報告のあった品目数に占める割合は約88.3%となっている。また、回収等に着手し、既に完了しているている品目は96品目であり、報告のあった品目数に占める割合は11.7%となっている。

 区分(ハ)に分類される3,137品目のうち、回収等に着手している品目は1,045品目であり、報告のあった品目数に占める割合は約36.1%となっている。また、回収等に着手し、既に完了しているている品目は86品目であり、報告のあった品目数に占める割合は2.7%となっている。

(注1)報告があった品目数の全品目数に占める割合の推計方法:

1医薬品:
 算出にあたって、全品目数は薬事工業生産動態統計(医政局経済課)の調査対象品目数である32,229品目を用いた。

2医療用具:
 算出にあたって、全品目数は薬事工業生産動態統計(医政局経済課)の調査対象品目数である115,014品目を用いた。

3医薬部外品:
 算出にあたって、全品目数は薬事工業生産動態統計(医政局経済課)の調査対象品目数である41,593品目を用いた。

4化粧品:
 算出にあたって、数社から聞き取り調査により入手した取扱品目数をもとに、化粧品産業における全出荷金額に占める当該品目の出荷金額の比率で除すことにより算出した推定取扱い品目数(49,000品目)を用いた。

(注2)「BSEに関するリスクのクラス分類表」:

1「区分(イ)に該当する品目」とは、以下のいずれかに該当するものをいう。

(1)BSE発生国又はBSE発生リスクの高い国を原産国とし、かつ、平成12年12月の局長通知に基づき、原料としての使用が禁止されている部位を使用した品目であって、最終製品の段階で当該部位が高曝露の状態にあるもの

(2)BSE発生国又はBSE発生リスクの高い国以外の国を原産国とし、かつ、平成12年12月の局長通知に基づき、原料としての使用が禁止されている部位を使用した品目であって、最終製品の段階で当該部位が高曝露の状態にあるもの


2「区分(ロ)に該当する品目」とは、以下のいずれかに該当するものをいう。

(1)BSE発生国又はBSE発生リスクの高い国を原産国とし、かつ、平成12年12月の局長通知に基づき、原料としての使用が禁止されている部位を使用した品目であって、製造工程を経た最終製品の段階で当該部位が希釈される等により、低曝露の状態にあるもの

(2)BSE発生国又はBSE発生リスクの高い国を原産国とし、かつ、平成12年12月の局長通知に基づく「使用禁止部位」以外の部位を使用したもの


(注3)「回収等完了」とは、全対象施設からの製品回収を完了しているか、又は少なくとも全対象施設に対して文書により製品の使用禁止措置の徹底を図り終えたもの。


別表
平成12年12月の局長通知に基づく報告・回収状況表
(BSEに関するリスクのクラス分類表による)
(平成13年11月26日時点)

(単位:品目)

全体 区分(イ)+(ロ)+(ハ) 医薬品 医療用具 医薬部外品 化粧品
前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減
計 (B+G+L) 94 99 5 41 43 2 945 979 34 2,855 2,881 26 3,935 4,002 67
区分(イ) 報告品目数 医薬品 医療用具 医薬部外品 化粧品
前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減
(1) 発生国等+危険部位(高曝露) 0 0 0 10 10 0 0 0 0 0 0 0 10 10 0
(2) 発生国等以外+危険部位(高曝露) 5 5 0 29 31 2 0 0 0 0 0 0 34 36 2
計 ((1)+(2))
(回収対象品目数)
5 5 0 39 41 2 0 0 0 0 0 0 44 46 2
回収等着手している品目数 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
回収等着手品目率 (C/B) 0.0% 0.0% ********** 0.0% 0.0% ********** -   ********** - - ********** 0.0% 0.0% **********
回収等完了品目数 5 5 0 39 41 2 0 0 0 0 0 0 44 46 2
回収等完了品目率 (E/B) 100.0% 100.0% ********** 100.0% 100.0% ********** -   ********** - - ********** 100.0% 100.0% **********
回収等着手及び完了品目数(C+E) 5 5 0 39 41 2 0 0 0 0 0 0 44 46 2
回収等着手及び完了品目率(D+F) 100.0% 100.0% ********** 100.0% 100.0% ********** -   ********** - - ********** 100.0% 100.0% **********
区分(ロ) 報告品目数 医薬品 医療用具 医薬部外品 化粧品
前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減
(3) 発生国等+危険部位(低曝露) 1 2 1 0 0 0 169 179 10 258 291 33 428 472 44
(4) 発生国等+危険部位以外 61 63 2 2 2 0 100 60 -40 236 222 -14 399 347 -52
計 ((3)+(4))
(回収対象品目数)
62 65 3 2 2 0 269 239 -30 494 513 19 827 819 -8
回収等着手している品目数 59 3 -56 2 0 -2 175 238 63 290 482 192 526 723 197
回収等着手品目率 (H/G) 95.2% 4.6% ********** 100.0% 0.0% ********** 65.1% 99.6% ********** 58.7% 94.0% ********** 63.6% 88.3% **********
回収等完了品目数 0 62 62 0 2 2 0 1 1 0 31 31 0 96 96
回収等完了品目率 (J/G) 0.0% 95.4% ********** 0.0% 100.0% ********** 0.0% 0.4% ********** 0.0% 6.0% ********** 0.0% 11.7% **********
回収等着手及び完了品目数(H+J) 59 65 6 2 2 0 175 239 64 290 513 223 526 819 293
回収等着手及び完了品目率(I+K) 95.2% 100.0% ********** 100.0% 100.0% ********** 65.1% 100.0% ********** 58.7% 100.0% ********** 63.6% 100.0% **********
区分(ハ)報告品目数 医薬品 医療用具 医薬部外品 化粧品
前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減 前回(10/29) 今回(11/29) 対前回増減
(5) 発生国等以外+危険部位(低曝露) 27 29 2 0 0 0 676 740 64 2,361 2,368 7 3,064 3,137 73
(回収対象品目数) 27 29 2 0 0 0 676 740 64 2,361 2,368 7 3,064 3,137 73
回収等着手している品目数 15 12 -3 0 0 0 442 497 55 379 536 157 836 1,045 209
回収等着手品目率(M/L) 55.6% 41.4% ********** - - ********** 65.4% 67.2% ********** 16.1% 22.6% ********** 27.3% 33.3% **********
回収等完了品目数 0 4 4 0 0 0 0 35 35 0 47 47 0 86 86
回収等完了品目率(O/L) 0.0% 13.8% ********** - - ********** 0.0% 4.7% ********** 0.0% 2.0% ********** 0.0% 2.7% **********
回収等着手及び完了品目数(M+O) 15 16 1 0 0 0 442 532 90 379 583 204 836 1,131 295
回収等着手及び完了品目率(N+P) 55.6% 55.2% ********** - - ********** 65.4% 71.9% ********** 16.1% 24.6% ********** 27.3% 36.1% **********


○ 報告があった品目について、品目名、会社名、原料として使用した部位若しくは原産国及び回収等の概要は、別紙のとおり。


平成13年10月2日付の局長通知に基づく報告・回収等の状況

○区分イに分類されるもの(平成13年11月26日現在)
   医薬品[Excel PDF] 医療用具[Excel PDF] 医薬部外品 化粧品
○区分ロに分類されるもの(平成13年11月26日現在)
   医薬品[Excel PDF] 医療用具[Excel PDF] 医薬部外品[Excel PDF] 化粧品[Excel PDF]
○区分ハに分類されるもの(平成13年11月26日現在)
   医薬品[Excel PDF] 医療用具 医薬部外品[Excel PDF] 化粧品[Excel PDF]
○原産国又は使用部位が不明なもの(平成13年11月26日現在)
   医薬品[Excel PDF] 医療用具 医薬部外品[Excel PDF] 化粧品[Excel PDF]

(注1)掲載されている品目は企業が自主点検の結果に基づき報告してきたものを整理したものであり、その中には今後の確認作業の結果、報告不要となるものが含まれている可能性がある。

(注2)以下の表に掲載されている製品は、平成12年12月の措置に対応していない品目について、平成13年10月の通知に基づき、報告があったものである。現在、各企業においては、順次、平成12年12月の措置に対応するよう、回収や切替えの作業等を行っていると考えられるが、市場からの回収等が完全に終了していない場合には(=未対応製品が例え1つでも市場に残存している場合には)、以下の表に掲載されていることとなることに留意(この場合には、新旧製品が混在していることとなる。)。
 なお、区分(イ)、(ロ)、(ハ)のいずれに分類される製品(未対応製品)であっても、平成13年10月29日に開催した伝達性海綿状脳症対策調査会における資料6「医薬品、医療用具、医薬部外品及び化粧品分野におけるBSEのリスク評価と回収措置について」の「2.(1)」に記述しているとおり、これらは、いずれも、理論的に存在するリスクを科学的に評価したものであり、また、現時点で、製品の使用に伴う人への感染について科学的知見が示されているものではないことに留意する必要があり、その意味で、あくまでも予防的な観点からの切替えを行っていることが正しく理解されるべきであると考えている。

(注3)表中「回収着手」欄における各種記述の解説:

(1)「着手済み」: 各企業において自主的な回収に着手した品目。
(2)「在庫なし」: 報告後の確認作業の結果、市中在庫がないことが判明した品目。
(3)「回収対象外」: 報告後の確認作業の結果、報告時の部位又は原産国に誤りがあり、回収対象外(区分(ニ))の品目であることが判明した品目。
(4)「販売実績なし」: 報告後の確認作業の結果、販売実績がないことが判明した品目。
(5)「重複」: 公表リストに重複して掲載されていたことが判明した品目。
(6)「○○へ移行」: 報告後の確認作業の結果、他の分類へ移行した品目。
(例)「医薬部外品へ移行」、「化粧品へ移行」



BSEに関するリスクのクラス分類表

(1)考え方

(1)原料にBSE感染牛由来の臓器等が用いられるリスクの確率
・ 発生国・リスクの高い国を原産国としているか。
・ 臓器を多数収集する等の濃縮により、リスクが高まるか。
(2)使用部位のリスク分類
・ リスクの高いウシの部位を使用しているか。
(3)製品中の残留割合、投与経路(適用部位)等による安全性(暴露レベル)
・ 成分が製品中で希釈されているもの、皮膚に適用するものは低いレベル。

(2)より実際的なリスクの推定

(感染牛、発生国・リスク国、危険部位、曝露のクライテリアによる分類)
あり











なし
区分 類型 原料 リスクの目安
地域 部位
リスクの起点 (1)BSE感染牛の危険部位
(2)BSE感染牛+危険部位以外 1/1万
区分(イ) (3)発生国等+危険部位(高曝露) 1/1万(注)
(4)発生国等以外+危険部位(高曝露) 1/100万(注)
区分(ロ) (5)発生国等+危険部位(低曝露) 1/1億
(6)発生国等+危険部位以外 1/1億
区分(ハ) (7)発生国等以外+危険部位(低曝露) 1/100億
区分(ニ) (8)発生国等以外+危険部位以外 1/∞

注:(3)(4)は、仮に感染した動物の原料を使用していたと仮定した場合、当該製品に、理論的には感染リスクが薄まらずに存在することとなり、それが流通する場合を想定した保健衛生上のインパクトが大きいものである。また、原料プールでの部位の混合等によりリスクが増大するなどの影響を受けやすいとも考えられる。(例えば、100個の危険部位臓器を採取する場合は、100×1/100万 = 1/1万 となる。)


照会先
厚生労働省医薬局(03-5253-1111)
安全対策課:関野(内線2748)
監視指導・麻薬対策課:
木下(内線 2763)
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