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主なウイルス性肝炎

  A型肝炎 B型肝炎 C型肝炎 E型肝炎
構造等 RNAウイルス、7.5kb
線状、1本鎖、+鎖
DNAウイルス、3.2kb
環状、2本鎖(一部1本鎖)
RNAウイルス、10kb
線状、1本鎖、+鎖
RNAウイルス、7.6kb
線状、1本鎖、+鎖
感染経路 経口感染(ウイルス汚染された食物、水の摂取)
感染者の糞便
非経口感染(医療事故、性交渉、母子感染等)
感染者の血液、精液
血液によって感染するが、感染力は弱い
B型肝炎と異なり母子間感染、夫婦間感染は極めてまれ
経口感染(ウイルス汚染された食物、水の摂取)
感染者の糞便
潜伏期間 14日〜45日 6週間〜6カ月 輸血後肝炎の場合は2週間〜16週間 40日
症状 38度以上の発熱をもって急激に発病
全身倦怠感、食欲不振、嘔吐、黄疸
約1〜2カ月で治癒
慢性化することはほとんどない
時に劇症化することもある
全身倦怠感、食欲不振、嘔吐、黄疸
B型肝炎ウイルスキャリアのうち10%前後が慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝がん)に悪化
キャリアの90%が発病せずに一生を終える
急性肝炎から慢性化することは少ない
全身倦怠感、食欲不振、嘔吐、黄疸
感染すると成人でも、慢性化する場合が多い
インターフェロン等の治療が奏効しない場合、数十年以上の歳月を経て、肝がんに移行することがある
A型肝炎に類似
成人では黄疸、食欲不振、悪心、嘔吐、肝腫大
肝機能異常は4〜8週間以内で正常化
予後は一般的に良い
但し、妊娠第3期に発症すると劇症肝炎になりやすく死亡率が17%〜33%
予防方法 衛生環境の改善
ワクチンの投与
免疫グロブリンの投与
感染者の体液に触れない
ワクチンの投与
免疫グロブリン(HBIG)の投与
ワクチンを研究中 浸淫地域での生水、生ものを飲食しない
ワクチンを研究中
治療方法 対症療法 対症療法
インターフェロン
ラミブジン
対症療法
インターフェロンのC型慢性肝炎改善効果
 約30%に著効
 (ウイルスの排除)
 約30%に有効
 (SALT値の改善)
 残り無効
インターフェロンとリバビリン併用療法を治験中
対症療法
キャリア人口 存在しない 120万人〜140万人(推定) 100万人〜200万人(推定) 存在しない
検査方法 原因の同定
 1973(S48)年
診断法の開発
 1973(S48)年
原因の同定
 1968(S43)年
検査方法の確立
 1970(S45)年
献血時の検査開始
 1972(S47)年
原因の同定
 1988(S63)年
検査方法の確立
 1989(H元)年
献血時の検査開始
 1989(H元)年
原因の同定
 1983(S58)年
その他、HDV、GBV-C/G型ウイルス、TTV等のウイルスが発見されている。GBV-C/G型ウイルス、TTVについては、肝炎の原因となるかは結論が得られていない。
資料 各種資料を基に厚生労働省で作成


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