厚生労働省発表
平成13年4月6日
全国安全週間は、産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的として、昭和3年から実施しており、本年で第74回を数える。毎年、7月1日から7月7日までを本週間、6月1日から6月30日までを準備期間とし、本週間には、厚生労働大臣表彰、都道府県労働局長表彰を行っている。 をスローガンとし、産業界における自主的な労働災害防止活動の推進を求めている。
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1 全国安全週間の概要
全国安全週間は、産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的として、昭和3年から実施している。
毎年、7月1日から7月7日までを本週間、6月1日から6月30日までを準備期間とし、本週間には、厚生労働大臣表彰、都道府県労働局長表彰を行う。
全国安全週間においては、スローガンが設けられており、週間中の意識の高揚を図るため、看板、ポスター等として広く事業場に掲示される。
平成13年度のスローガンは、
世紀をこえて「安全第一」 めざそう職場の危険ゼロ |
2 本スローガンの趣旨
本スローガンは、前段において、20世紀初頭に提唱された「安全第一」という理念がほぼ100年を経過した21世紀となっても追求しなければならない不変のものであることを表している。また、後段では、「安全第一」を具体化したものとして、事業場における労働災害を結果としてゼロにすることを目標とするのではなく、労働災害につながる潜在的な危険をなくしていくために「危険ゼロ」を目標とすることが今後の労働災害防止対策を推進する上で必要であることを表しており、本年1月から2月にかけて行われた一般公募及び内部応募作品の中から選考された。
3 平成13年度全国安全週間スケジュール
4月6日 | スローガン、実施要綱決定 |
6月1日〜30日 | 準備期間 |
6月中旬 | 厚生労働大臣表彰の内定 |
7月1日〜7日 | 本週間 |
7月2日 | 平成13年度全国安全週間中央表彰式 |
(参考)
スローガン応募作品 | 513件 |
うち、一般公募によるもの | 242件 |
うち、内部応募によるもの | 271件 |
担当 厚生労働省労働基準局安全衛生部 安全課長 伊藤 正人 課長補佐 野澤 英児 電話 (5253)1111内線5481 直通 (3502)6754
1 趣旨
全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な基本理念の下、「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に、一度も中断することなく続けられ、本年で74回目を迎える。
さて、我が国の労働災害による被災者数は、長期的には減少しているものの、今なお年間約56万人に上っている。
また、死亡者数についてみると、過去最低を記録した平成10年以降2年連続して2,000人を下回っており、平成12年も2,000人を下回る見込みとなっているものの、第9次労働災害防止計画で死亡災害について掲げている「年間2,000人台で一進一退を繰り返している現状を打破し、その大幅な減少を図る」との目標は達成されていないところである。
さらに、昨年来、化学工場における爆発事故、遠心鋳造機による災害、第一種圧力容器の破裂災害等一度に多数の労働者が被災した災害が発生するなど、社会的に大きな関心を集める事故災害が後を絶っていない。
このような状況の中、労働災害、特に死亡災害を減少させ、我が国の安全水準の向上を図るためには、労使が「安全第一」という不変の理念の下に一致協力してこれまでの個々の労働災害防止対策の徹底を図るとともに、新しい世紀にふさわしい新たな視点に立った手法として、労働安全衛生マネジメントシステムの導入、機械設備の高度な安全化等を長期的視点に立って進めることにより、職場の危険性をできるだけゼロに近づける努力を続けていくことが必要である。
このような観点から、平成13年度の全国安全週間は、
2 スローガン
世紀をこえて「安全第一」 めざそう職場の危険ゼロ
3 期間
7月1日から7月7日までとする。
なお、本週間の実効を上げるため、6月1日から6月30日までを準備期間とする。
4 主唱者
厚生労働省、中央労働災害防止協会
5 協賛者
建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会、鉱業労働災害防止協会
6 協力者
関係行政機関、地方公共団体、安全関係団体、全国安全会議、地方安全会議、労働組合、経営者団体
7 実施者
各事業場
8 主唱者、協賛者、協力者の実施事項
9 事業場の実施事項
安全水準のより一層の向上を図るため、計画的、継続的な安全衛生管理の定着を目指して、各事業場においては、次の事項を実施する。
以下の事項について日常の安全活動の総点検を行い、安全活動の定着と安全水準の向上を図る。
(イ) | 計画段階における事前評価を進める体制の整備 |
(ロ) | 機械設備の設計、製造、設置等に当たっての事前評価の実施 |
(ハ) | 建設工事の実施に当たっての事前評価の充実 |
(ニ) | 新技術の開発・導入段階における事前評価の実施体制の整備 |
(イ) | 安全教育計画の樹立と視聴覚教材等を活用した効果的な安全教育の実施 |
(ロ) | 事業場における安全教育担当者の養成 |
(ハ) | 安全管理者等に対する能力向上教育の実施 |
(ニ) | 危険有害業務従事者等に対する安全教育の実施 |
(ホ) | 就業制限業務、作業主任者を選任すべき業務における有資格者の充足 |
(イ) | 経営首脳者の安全に対する基本方針の明確化 |
(ロ) | 安全管理担当部門の職務、管理・監督者の安全に関する責任と権限を明確にした実効ある安全管理規程等の整備とその運用 |
(ハ) | 事業活動と一体となった安全管理計画の作成及びその計画的実施 |
(ニ) | 安全に係る知識や労働災害防止のノウハウの着実な継承 |
(ホ) | 安全管理者の選任又は安全衛生推進者の選任並びに安全委員会の設置の徹底及び活性化等安全管理体制の整備及びその活動の活性化 |
(ヘ) | 構内下請事業場を含めた総合的な安全管理の推進 |
(ト) | 構外系列事業場における安全活動の活性化のための指導、援助の実施 |
(チ) | 事業場外の労働安全コンサルタント等の専門家を活用した安全診断の実施 |
(リ) | 建設業における安全管理活動の定着化 |
a | 元方事業者、関係請負人が一体となって安全管理を推進する体制の確立 |
b | 店社安全衛生管理者等による現場に対する指導、援助体制の確立 |
c | 木造家屋等低層住宅建築工事現場等における墜落災害防止対策の徹底 |
d | 建設機械貸与者等との連携の促進 |
e | 新規入場者教育の実施の促進 |
f | 安全施工サイクル活動の実施の促進 |
(イ) | 生産設備、そのレイアウト、作業工程等についての安全面からの点検等の実施及びその結果に基づく計画的な改善 |
(ロ) | 機械設備の本質安全化の促進及び定期(特定)自主検査、点検整備の実施 |
(イ) | 機械設備の運転操作、運搬等の定常作業に係る安全作業マニュアルの整備 |
(ロ) | 修理、点検、トラブル処理等の非定常作業に係る安全作業マニュアルの整備 |
(ハ) | 機械化、自動化、新原材料の導入等に伴う作業マニュアルの整備 |
(ニ) | 産業用ロボット、自動搬送機械設備等の作業マニュアルの整備 |
(ホ) | 建設機械、クレーン等の安全な作業計画の確立 |
(イ) | 災害事例の分析、具体的な災害防止対策の樹立及びその周知徹底 |
(ロ) | 危険予知活動の導入及び安全改善提案制度、安全当番制度等の活用 |
(ハ) | 安全委員会等を通じた職場の安全問題への参画の促進 |
(ニ) | 「安全の日」等の設定 |
(ホ) | 安全についてのポスター、標語等の募集・掲示 |
(ヘ) | 作業を直接指揮する優良な職長等の顕彰等の実施 |
(ト) | 家庭に対する安全の協力の呼びかけの実施 |
(イ) | 管理体制の確立 |
(ロ) | 適正な労働時間等の管理及び走行管理 |
(ハ) | 交通労働災害防止担当管理者、運転者等に対する教育の実施 |
(ニ) | 交通労働災害防止に対する意識の高揚等 |
(イ) | 若年労働者と高年齢労働者が混在して同じ作業に従事することを前提とした対策の実施 |
(ロ) | 機械設備等作業環境の改善の促進 |
(ハ) | 作業方法、作業配置等の改善の促進 |
(ニ) | 作業手順の確立及び適切な作業指揮の実施並びに安全教育の実施 |
イ | 経営トップは安全について所信を明らかにするとともに、自らが職場の安全パトロール等を行い、安全について従業員への呼びかけを行う。 |
ロ | 今後の安全の進め方について考える職場の集い等を催し、関係者の意志の統一、安全意識の高揚等を図る。 |
ハ | 安全旗の掲揚、ポスター、標語等の掲示、安全関係資料の配布等を行う。 |
ニ | 安全表彰を行う。 |
ホ | 安全についての改善提案の募集及び発表を行う。 |
ヘ | 安全についての作文、写真、ポスター、標語等の募集及び発表を行う。 |
ト | 安全に関するビデオ、映画、スライド等の映写会、講演会等を開催する。 |
チ | 労働者の家族に対し、安全についての文書の送付、職場見学等を行い、家族の協力を求める。 |
リ | 緊急時の措置について必要な訓練を行う。 |
ヌ | その他本週間にふさわしい行事を行う。 |