
名前(大学名、学部、学年、出身地)
志鶴了胤(慶應義塾大学、大学院法務研究科、2006年卒業、福岡県)
公務員を目指した理由
私は、法律の勉強の中でもいわゆる医療過誤事件に伴う損害賠償請求の問題に特に興味を持っていました。問題の解決策を考える中で、「損害賠償という、現場から離れた司法の場における事後的な救済のみで本当に問題が解決するのだろうか?」という疑問を抱き、政策の立案やシステムの構築を通じて現場からの問題解決を図ることのできる公務員の仕事に興味を持ったのがきっかけでした。
他省庁、地方公務員という選択肢もある中でなぜ厚労省に決めた?
前述のように、公務員を目指したきっかけが医療問題の解決に寄与する仕事にかかわることにありましたので、厚労省を志望することに迷いはありませんでした。もっとも、官庁訪問をする中で他省庁に興味を持たなかったと言えば嘘になります。私が最終的に厚労省の一員として働くことを決めたきっかけは、官庁訪問で面接していただいた方の「苦しんでいる人を助けようとして抱える悩みの数が仕事の原動力になる」という一言でした。人々が抱える悩みを直接的に解決することができる仕事に、同じ方向性を向いて仕事ができる人達と共に関われるということが厚労省に決めた最大の理由です。
ロースクールから行政官を志望した理由は?
司法による事後的菜な救済でも目の前の苦しんでいる人の救済は図れるのかもしれません。しかし、苦しんでいる元凶を取り除くことがもっとも抜本的な解決でしょう。そして、その抜本的な解決を図ることができる可能性が、行政の活動にはあると考えたからです。
就職活動を通して得られたもの
私は、固定観念は人を悩ます元凶であると考えています。視点を変えれば悩みが悩みでなくなることも多いのに、一つの視点から抜け出せないために悩み続けることも少なくありません。就職活動中にたくさんの方々の色々な視点からのお話をお聞きし、いかに自分の頭が固定観念にとらわれていたのかと気づけたことがもっとも大きな収穫でした。
内定した今思うこと
厚労省の仕事はまさに国民生活と切り離して語ることはできないものだと思います。その中で、悩むこともあるでしょう、決断を迫られることもあるでしょう、託された仕事の重さに疲れることもあるでしょう。しかし、「仕事に向き合って抱えた悩みや苦しみの数が仕事をする原動力です」将来的には官庁訪問をされる側として、官庁訪問でそのように心から語れるようになっていたいと願います。
HPをごらんになっているみなさんへ
就職活動は正直、楽なものではありませんでした。しかし、苦労した分だけ、得られる経験も大きいものだと思います。皆さんの就職活動が有意義なものとなりますように心からお祈りしています。