10/03/31 平成22年3月31日中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会議事録           中央社会保険医療協議会          第27回診療報酬改定結果検証部会議事録 (1)日時  平成22年3月31日(水)11:51〜12:45 (2)場所  全国都市会館 (3)出席者 牛丸聡部会長 遠藤久夫委員 小林麻理委員 関原健夫委員       白石小百合委員 森田朗委員       <事務局>       外口保険局長 唐澤審議官 佐藤医療課長 迫井医療課企画官        渡辺保険医療企画調査室長 磯部薬剤管理官 上條歯科医療管理官 他 (4)議題  ○部会長の選出について       ○当面の進め方について       ○平成22年度診療報酬改定の結果の検証について (5)議事内容  ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  時間も押しておりますので、ただいまより第27回診療報酬改定結果検証部会を開催い たします。  庄司部会長が平成21年、昨年の11月30日付けで任期満了により委員を退任された ため、新しい部会長が選任されるまでの間、私の方で司会進行をさせていただきたいと思 いますが、いかがでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  ありがとうございます。それでは部会長選任までの議事進行につきましては私の方で務 めさせていただきます。  まず、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。本日は全員の方がおみえにな っておられます。  それでは、議事に入らせていただきます。初めに部会長の選出について議題といたした いと思います。社会保険医療協議会令第1条第4項の規定によりまして、部会に部会長を 置き、当部会に所属する公益を代表する委員のうちから当該部会に属する委員が選挙する こととされております。そこでまず委員の皆様方から御推薦等がございましたらいただき たいと思いますが、いかがでございましょうか。  白石先生、お願いします。 ○白石委員  部会長ということでございますけれどもので、全般的な御見識の高さ、それからこれま での検証部会等でも大変貴重な御発言、御指摘をされている牛丸委員を部会長ということ で御推薦申し上げたいと思います。いかがでしょうか。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  ただいま牛丸委員を御推薦いただきましたけれども、牛丸委員に部会長をお願いすると いうことでよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  どうもありがとうございます。それでは牛丸委員に部会長にお願いいたしたいと思いま す。それでは牛丸部会長より一言御挨拶をいただければと思います。 ○牛丸部会長  今、御推薦いただきました牛丸です。中医協ではエビデンスが重視されております。そ こで本検証部会の果たす役割は極めて重要なものであります。その部会長に御推薦いただ き、非常に大きな責任を感じております。これから委員の皆様の御協力を得て、より良い 検証の実現に向けて、その責任を果たしていきたいと思っております。どうぞよろしくお 願いいたします。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  どうもありがとうございました。それでは今後の議事につきましては、牛丸部会長にお 願い申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ○牛丸部会長  それでは、当部会としての「当面の進め方について」を議題としたいと思います。当面 の進め方について、事務局より資料が提出されていますので、事務局から説明をお願いし ます。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  それではお手元の中医協検−1の「当面の進め方について(案)」という資料を御覧い ただければと思います。平成22年度の改定につきましては、御案内のとおり明日から施 行ということになりますが、まず本日は今から御審議いただきます当面の進め方について ということ、それから全体の結果検証につきまして、検証方針、テーマ等についてのフリ ーディスカッション的な形での御審議をいただければと思っております。  その後の当部会及び中医協の進め方でございますが、次回、本日の御審議も踏まえまし て5月ごろを予定しておりますが、再度、検証方針、テーマ等につきましてもう少し検討 ・整理をした上で、例えば具体的なテーマとか、あるいは実際に調査をするのを平成22 年度調査でやるのか、23年度調査でやるのかといったあたりも深めて御審議をいただけ ればと思います。  そして、この段階で一度検証方針、テーマ等について部会から中医協総会に報告して、 ここで御審議いただくということではどうかということでございます。  そこで全体の検証方針、テーマ等が決まりましたら、6、7月ぐらいになるかと思いま すが、今度は具体的に平成22年度分の検証調査ということで、具体的な調査要綱的なも のを作りまして、これを再度、検証部会で御審議をいただいた上で、更にそれを中医協総 会に報告するという形を考えております。  以上の具体的な内容につきまして、中医協総会までこういった形で決定がされますれ ば、おそらく夏ぐらいになるかと思いますが、具体的な調査設計に入ってまいります。こ れにつきましては従来からの慣例でいいますと、この部会の下に更に調査検討委員会を設 けまして、それぞれのテーマごとに具体的な調査票の設計等を行います。  実際に調査を行いますのは、平成22年度は改定年ということもございまして、年度前 半は各医療機関もその対応で大変ということもございますので、実際にこの調査につきま して各医療機関に調査票を送付してお答えいただくのは秋ぐらい以降ということになろう かと思います。そして年明けに調査票を回収し、集計し、できますれば年度内に報告とい うような形で進めていけばというふうに思っております。  なお、ここには書いてございませんが、昨年11月に平成21年度分の調査の速報とい う形でこの部会に報告させていただきました。今回、大変時間がなかったということもあ りまして、速報段階で基本小委での診療報酬改定の御議論に部分部分で使わせていただき ましたが、平成21年度調査の最終報告というものをまとめる必要がありますので、これ は今、鋭意精査しておりますが、できますれば次回、5月ごろに平成22年度の検証方針 テーマを御議論いただく前に最終報告という形で案を御審議いただければと思っておりま す。以上でございます。 ○牛丸部会長  ありがとうございました。ただいま中医協検−1の当面の進め方に基づきながら、事務 局から説明がありました。それに関して何か御意見がありましたら、よろしくお願いいた します。いかがでしょうか。  当面のスケジュールということですが。  関原委員、お願いいたします。 ○関原委員  このスケジュールですが、今回4月から診療報酬が上がる。もちろん下がるところもあ りますが、例えばある上がったところが、このぐらい収入が増えたというふうなものが、 半年ぐらい経過して数字として現れる。その結果を踏まえて例えば給料を上げようかと か、あるいは人を少し増やそうかとか、そういうことにつながると思うのですが、それを 考えると調査はある程度早くしなければいけないのでしょうが、このスケジュールでは今 回の改定の結果を反映した調査になるのかどうか。普通、企業でも実績を踏まえて、来年 度に反映させるわけです。また例えば医師の負担が軽減した、仕事が楽になったというこ とをヒアリングをしようにも、まだそういう段階ではないのかなという気がするのです が、毎回このようなスケジュールになっていると思いますが、それでいいのか私は初めて なので率直に思ったんです。 ○牛丸部会長  その件に関して。 ○遠藤委員  事務局からの御意見もまたあればと思いますが、関原委員のおっしゃることはもっとも であります。どのタイミングで検証するのかというのは常々議論になっているところで す。改定が4月に行われますから、それが医療機関の行動の中にうまく組み込まれてい て、医療機関がそれなりの対応をするようになってくる。その辺をうまくすくわないと、 早すぎてもいけない。逆に遅すぎますと次回改定の直前に結果が出てきてもあまり意味が ないんです。そういう意味では非常に難しい。ですから、ある意味では2年間をうまく総 合して考えて、一番いいタイミングで一気に調査をするなんていうことをやるのが一番い いのかもしれないのですが。ところが、これも年度ごとの予算制度になっているものです から、そこはある程度分断しないと事務局は対応できないということです。したがって、 どちらかというと初年度は比較的後ろ倒しにして、次年度は比較的前倒しにして行うとい うようなことが必要かなと思います。 ○関原委員  普通は第4クォーターに来年度の計画を作るときに今年の実績見込みといいますか、あ る程度予測して来年の計画を12月ぐらいに作るわけです。予算の関係でどのぐらいでス タートするのか。その目途がないと現実的なアウトプットにならないのかなということを 非常に心配するわけです。 ○遠藤委員  特に22年度の話ですが、秋ごろというのが早すぎるということですか、具体的に言い ますと。 ○関原委員  どのぐらい時間をかけるのか分かりませんが、物事は集中してパッとやるべきだと思い ますので、せめて12月ぐらいなのかなという気はするんです。今年の動きなどを見て来 年度に反映さすために。 ○牛丸部会長  小林委員、お願いいたします。 ○小林(麻)委員  調査のボリュームとかキャパシティにもよると思うのですが、検−2に挙げられている 調査項目の中で段階に分けて、タイミングを分けられて調査することができないのかと思 うんです。これを次回の改定に活用しなければいけませんから、その活用できる最大のメ リットを見据えた上でスケジューリングというのを一遍にやってしまうのではなくて、段 階的に優先順位をつけて、効果が上がりそうなものと、なかなか段階的にしか出てこない ものを分けてやることは可能なのでしょうか。その方がよいと思いますが。 ○牛丸部会長  事務局、お願いいたします。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  今の御議論を聞いていますと、むしろ検−2の具体的な項目を見ながら御議論いただい た方がいいのかもしれませんが、一般論として申しますと、全体としましてまず、先ほど 遠藤委員からお話がありましたように、予算制度がございますので、各年度の調査は一応 年度完結ということにはなっております。あと全体の予算の枠がございますので、大体例 年ですと各年度でできる調査の本数というのが大体5、6本ぐらいがマックスということ になっております。ただ、その中で例えば前回の例で申しますと、例えば後発品の使用促 進などにつきまして20年度、21年度の両年度にわたって調査をしたということもあり ます。先ほど小林委員からありましたように、ものによっては2弾にするということも可 能かと思います。ただ一方で今回いろいろな検証する項目も多うございますので、その中 で全体の本数との兼ね合いで、どれを優先するかということをこれから御審議いただくと いうことではないかと思っております。  それから項目によりましても、確かに診療報酬で例えば要件等は変わったといいまして も、ある程度今まで既に算定されていたような点数もありますし、全く新設の点数という ことになりますと、届け出をする医療機関がある程度出てこないと、そもそも調査サンプ ルが取れないということもありますので、どういった形で振り分けていくのがいいのかと いうあたりは、具体的な項目も見ながら、まさに本日御審議いただきたいと思っておりま す。ただ、全体としましては、先ほども御意見が出ておりましたが、22年度調査につき ましては、できるだけ後ろ倒しでの調査ができるようにと。  逆に23年度につきましては予算的には23年4月からということにはなりますが、こ の検証部会で例えば大きな枠組みについては22年度の段階から少し御審議いただくとい う形で、少し議論をオーバーラップさせるような形での審議の工夫はできるかというふう に思っております。 ○牛丸部会長  ありがとうございます。私の方から質問です。今、年度完結とおっしゃいました。その 場合には年度内にはすべてきっちり終わらなければいけないという意味ですか。それとも スタートしていればいいという、完成といいますか、調査自体の集計といいますか、最終 的に出来上がるのは次の年度にいってもいいけれども、完結というのは終わっていなけれ ばいけないということですか。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  事務的に過去の例を見ましても、検証部会に実際に御報告するのは翌年度になってしま ったりしていることもございますが、一応予算としては事業としてはその年度に完結する というのが原則ということであろうかと思います。 ○牛丸部会長  そうしますと、今御質問があったのは、効果という面での話ですが、予算の方から考え て逆算して、年度内に終了するためには、分量にもよると思いますが、どのぐらいにスタ ートしていなければ。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  まずこの調査に当たりましては、実際に調査をやる業者の入札とかそういった予算上の 手続きがあります。それを遅くとも夏ぐらいには始めたいと思っております。ただ、実際 に医療機関に調査票を配ったりするのは、例えば平成20年度の例でいいましても、10 月から11月、12月ぐらいにかけてということになります。結果的には、回収のスパン を見なければいけませんので、例えばものにもよりますが、実際に調査票を配るのは10 月で、12月いっぱいかけて回収するとか。そういう意味では先ほど関原委員が言われた ようなタイムスパンと結果的には同じになるかと思うのですが、そこは分量とか、対象医 療機関とか、そういうものによって多少そこのずれは出てくるとは思います。 ○牛丸部会長  白石委員、お願いいたします。 ○白石委員  改定の効果を見るということでいうと、遅ければ遅い方がいいという意見もあります が、私が知っている過去2回の例でいいますと、明日から点数が新たに実施されるわけで すが、その結果として早く調査をしてほしいという、過去でいうと後期高齢者、リハビリ のような問題がありました。そういうような今予想していないのですが、もしかしたらそ のようなテーマがまた浮上してくることもありますので、決め打ちでなるべく遅くという ふうに今のところ決めない方がいいのではないかなという気もします。 ○牛丸部会長  次の議題になっていますテーマといいますか、検証項目とか、それとの関連でもってと いうお話と解釈してよろしいですか。  ほかに。  よろしいですか。御意見はないでしょうか。  そうしますと、今御意見としては1つには22年度の改定の効果を見るためにはなるべ く遅く。しかしながら予算的なことを考えると、それなりの期日があるだろう。それか ら、今白石委員からお話がありましたように、テーマによっては後で御意見を伺います が、1年目から早く動いてもかまわないものもあるだろう。それから小林委員がおっしゃ ったようにテーマによっては分断できるだろう。そういう御意見がありました。それを踏 まえて事務局の方で整理させていただくということにさせていただきます。  後のところでもう一度お話があってもかまいませんが、当面の進め方に関してはほかに 御意見がないということでしたら、スケジュール、一応これに沿って進めていくというこ とにさせていただきます。  次に平成22年度診療報酬改定の結果の検証について議題としたいと思います。まず、 今回の議論の参考として提出されている資料について、事務局より説明をお願いいたしま す。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  資料といたしましてはお手元の中医協検−2でございます。本日御議論いただくものと して用意しておりますが、その前に今回の項目を選びだすに当たりまして、参考資料−1 と2を付けておりますので、簡単にこういった項目を選んだ考え方を御説明させていただ きたいと思います。  まず参考資料−2でございます。これは先ほどもちょっと申しましたが、前回改定、平 成20年度の診療報酬改定の検証の調査項目でございます。全部で11項目ございました が、平成20年度、21年度とこういった形で5項目、6項目と振り分けて調査を行って おりました。18年度も概ねこのぐらいの本数でございましたので、10本前後というこ とをイメージして項目を選びだしております。  具体的な項目の内容につきましては、お手元の参考資料−1でございますが、これは2 月12日に中医協からいただいきました答申でございます。これをお捲りいただきまして 2ページ、3ページに先ほどの総会でも御議論がありましたが、さまざまな付帯意見をい ただいております。基本的な考え方としましては、この付帯意見の中で例えば2番にあり ます慢性期入院医療の在り方ですとか、あるいは10番にありますDPCのように、既に 基本小委の下に分科会等がございまして、そういったところで継続的に審議をしているも のについてはそこでの御審議ということで検証部会の項目から外しております。  それ以外にも例えば先ほど御議論がありました12番の地域特性の議論とか、こういっ たものについてはそもそも基本小委そのもので御議論いただくことが適当ではないかとい う考え方から、そういったものを幾つか外した上で検証項目を選びだすという形で検−2 を作っております。  具体的には検−2の方から御覧いただきたいと思いますが、これは社会保障審議会で出 されました基本方針の大きな柱に沿って項目をまとめさせていただいております。大きく 分けまして11個の項目で整理をしております。先ほどの付帯意見も隣に置きながら御覧 いただければと思います。  まず、重点課題の1としまして、救急、産科、小児、外科等の医療の再建でございま す。この関連といたしましては、今回、新生児集中治療とか、あるいは小児救急、あるい は急性期後の受け皿としての後方病床の評価も含めまして、かなり救急医療については充 実強化のための見直しを行ったわけですが、この影響を1項目立てております。これはち なみに付帯意見の中でも項目の3ということで掲げられております。  (2)の病院勤務医の負担の軽減でございます。これは平成20年度改定のときの調査 でも取り上げましたが、病院勤務医の負担の軽減及び処遇改善に係る措置、これもさまざ まな措置を講じましたが、この影響ということでございまして、これは付帯意見の中では 大きな4の中で書いてございます。  その下でございます。これも多少関連いたしますがチーム医療。今回、いくつかチーム 医療に関連した項目を創設いたしましたが、この評価創設後の役割分担の状況や医療内容 の変化ということ。これにつきましては付帯意見の中では大きな16番の(1)の中にこ のチーム医療に関しての検証が掲げられております。  それから2番の「4つの視点」です。まず(1)の充実が求められる領域を適切に評価 していく視点、この関連で大きく3つ挙げております。1点目は、精神入院医療における 重症度評価導入後の影響ということでございます。これにつきましては付帯意見の中で大 きな9の中にリハビリテーション、精神医療という形で精神のことが挙がっております。  その次が歯科の関連で2つ載せております。在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状 況。それから歯科技工加算の創設による影響ということです。これにつきましては付帯意 見の大きな16番の(3)(4)でそれぞれ歯科関連の検証項目が挙げられておりますの で、これを引いております。  4つの視点の2つ目でございます。患者から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で 生活の質にも配慮した医療を実現する視点として。この関連では大きく2つ挙げておりま す。1点目は、これも20年度改定のときにも調査をしましたが、明細書発行の原則義務 化後の実施状況及び影響ということで、これは付帯意見の中では大きな15番の中に掲げ られております。  その下でございます。外来管理加算の要件見直し、それから地域医療貢献加算の創設に よる影響ということで、これにつきましては外来管理加算については20年度改定の調査 でも行いましたが、今回の付帯意見の中でも大きな1番のところで掲げられておりますの で、これを取ったものでございます。  (3)でございます。医療と介護の機能分化と連携の推進を通じて、質が高く効率的な 医療を実現する視点として、ここでは大きく2つの項目を挙げております。  1点目は、回復期リハビリテーションにおける質の評価。がん患者リハビリテーション の創設など、リハビリテーション見直しの影響ということで、回復期リハにつきましては 平成20年度の改定の検証でもやっておりますが、今回、また基準を見直しましたし、ま たリハ関係はいくつか創設もしておりますので、これは付帯意見の大きな9の中でもリハ ビリテーションということが言われておりますが、ここで1本項目を立てております。  その下でございます。在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況ということで、こ れも今回、在宅医療あるいは介護との連携も含めたいくつかの点数の創設なども行ってお りますが、この影響調査ということで、これは付帯意見の大きな16番の(2)でも挙げ られております。  最後に(4)の効率化余地があると思われる領域を適正化する視点としましては、後発 医薬品の処方・調剤の状況ということで、これも先ほど申しましたように20年度、21 年度調査しておりますが、この付帯意見の中での大きな16番の(5)でうたわれており ます。  以上申しましたように基本的にはこの付帯意見の中で検証が必要とされたことを中心に 11項目程度を選んだということでございます。本日はこの項目の内容、それから先ほど も御意見がございましたが、この中で少し早めにやった方がいいもの、あるいは少し時間 をかけた方がいいものなどについての御意見も含めまして御意見をいただければと思って おります。以上でございます。 ○牛丸部会長  ありがとうございました。今、事務局から中医協検−2に従いまして検証項目の案が説 明されました。今、説明がありましたようにこれは付帯意見、参考で出されております が、付帯意見の中には検討するということと検証と両方項目がありました。検討というの は先ほどの総会の最後にもありましたように、今後総会あるいは基本問題小委において議 論して検討していく、そちらにお任せする。あるいはその他の部会といいますか、そこで 議論をしていただく。それ以外に検証というところを拾ってまとめて今回の検証項目 (案)に生かしたと思います。付帯意見の番号でいいますと1、3、4、9、15、16 の全部、これが今回の案に生かされております。それ以外は今申しましたように検討とい うことで総会とか基本小委とかほかのところでやっていただくという考えの下でこれが作 られております。ここに取り上げましたまとめ方、これらの項目に関して、あるいは今、 室長からお話がありましたように優先順位といいますか、2年間にわたってやるものです から、どれを先にやるとか、そういうことに関して御意見があればお聞かせをお願いいた します。いかがでしょうか。 ○小林(麻)委員  先ほどの早期にやっていいものということからしますと、明細書等は最初にやっていい のだと思います。  それから1つ質問です。検証するというのと検討するというので重点の項目を分けたと いうことですが、例えば答申書の6番の看護職員の厳しい勤務実態等を十分把握した上で ということがあります。これは看護職員の状況、勤務実態を把握して、処遇改善に係る措 置について検討するということですが、その前提となるデータについては検証部会で調査 するのではなくてほかに依存するということですか。 ○牛丸部会長  事務局、いかがでしょうか。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  どのようなデータを集めるかということにもよるかと思いますが、看護職員の勤務実態 一般みたいな形になりますと検証部会の範ちゅうからはやや外れるのかなとは思うのです が、例えば今回の中医協の中でも72時間の問題など新設の点数に絡めて検証するという ことであれば検証部会の範ちゅうには入ってくると思います。どういう切り口でこの問題 を議論していくかということによって、おそらく検証部会だけでは十分なデータは得られ ないと思いますので、いろいろなデータを使いながらやっていくということではないかと 思っております。 ○小林(麻)委員  今、室長がおっしゃった72時間という切り口でやる必要があるのではないかというふ うに私は思ったものですから質問しました。 ○牛丸部会長  今の件に関して、ほかの委員の方は御意見ありますか。  事務局に私の方から質問です。いずれ総会か基本小委か分かりませんが、その問題が検 討されると思います。そのときに前提として必要な資料はそちらで用意できるんですか。 改めてほかの部分というか、こちらの検証部会あたりで作っておかなければいけないとい うことはあるのでしょうか。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  それは基本小委などでこれからどういう議論をしていくかという中で、どういうデータ が必要かということかと思います。もちろん事務局で御用意するものもありましょうし、 あるいはそれぞれ1号側、2号側の委員の皆様から提供いただくものとか、あるいはそれ 以外のいろいろな学会で調べたデータとか、それはものによっていろいろなデータを使い ながらということだと思いますが、この検証部会につきましては、まさに名前のとおりで ございますが、基本的には平成22年度改定で創設したり、変えたりした点数を中心に、 それが現場にどういう影響を与えているかというデータを提供するという役割かと思って います。 ○牛丸部会長  それ以外に何か御質問、御意見があればお願いいたします。 ○森田委員  単なる印象かもしれませんし、今回のこれにつきましてはほぼルーチンワークの作業だ と思いますので、今の項目については特に異存はございませんが、今回、改定に初めて参 加させていただいたのですが、印象を申し上げますと、検証結果について、いわゆるサン プルバイアスについての議論があったと思っております。これは全体としてサンプルに偏 りがあるのではないかというのと、時期の問題もあるということですが、これをもし除く としますと全数について経時的にデータを集めないときちんとしたエビデンスにはならな いと思うのですが、今回の場合も財政的に予算的な制約その他でなかなかデータが集まら ないといいましょうか、どうしてもその問題が残るという気がします。そのあたりについ て、更に調査方法そのものの工夫というものも何かあってしかるべきではないかという気 がしております。私自身、統計調査は専門ではありませんが、たまたま最近耳にしたとこ ろでいいますと、海外ではそちらの方のデータ収集のためにIT技術を使ってはどうかと いうことで試みがなされているということもあるようです。わが国での可能性については よく分かりませんけれども、検証方法そのものについても更に工夫をする必要があるので はないかという感想を持ちましたので、それだけ述べさせていただきます。 ○牛丸部会長  ありがとうございます。その件に関して事務局から何かありますか。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  確かにものによってということだと思います。サンプルバイアスにつきましては調査が 複雑であったりすると十分な回答率が得られないということもございますので、調査設計 の議論もありましょうし、ITをどこまで駆使できるかという問題があるかと思います が、そこら辺どの程度まで工夫できるのか。それはこれから具体的な調査設計の段階で、 また本部会でも御議論いただきたいと思いますし、中医協の方でも御議論いただくことか と思っております。 ○牛丸部会長  白石委員、お願いいたします。 ○白石委員  サンプル選定の問題はぜひ今日、皆様から御意見というか、次回でもいいので投げかけ たいと思っていたことです。バイアスのないサンプルを選定するというのは、予算も必要 ですし、時間も必要だと思います。過去の例で見ますと、時間がなくてしょうがなくとい いますか、セカンドベストぐらいのサンプルの選定をしていたこともありますが、例えば 過去、多分1回だけだったと思いますが、保険者から名簿をお借りするような形である保 険組合を対象にサンプルをお借りしたというようなことがありました。  そういうようなことは仕掛けに時間がかかりますし、慎重に調査票を配布したいという 調査をあらかじめ議論をしておいて、仕掛けを今年度中から準備しておくということを考 えてはどうかと思っております。 ○牛丸部会長  ありがとうございます。具体的には名称は何でしたか、この部会の下にありますね、白 石委員も参加されています。そこで細かい方法といいますか、やり方が検討されるわけで す。それがこちらにまた上がってくる。ですから、その段階でもし御意見があれば指摘し ていただくという形もできるわけです。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  具体的な調査票の作業は確かに調査検討委員会で行いますが、大きな調査のフレーム、 あるいは個別項目ごとに、例えばこのテーマについては白石委員がおっしゃったように少 し慎重にとか、こういう視点を忘れずにという、そういう大きな枠組みのところはこの部 会あるいは中医協なりで御議論いただいて下ろしていただいた方がよろしいのではないか と思っております。 ○牛丸部会長  ということですので、大きなテーマといいますか、そういうやり方に関して御意見があ れば、今日でなくても結構ですけれども、今後、事務局の方におっしゃっていただけれ ば、それを反映させますので、よろしくお願いいたします。 ○遠藤委員  2点ほどあります。1つはサンプルバイアスの話ですが、医療経済実態調査ですらサン プルのバイアスがあるという議論があります。いろいろ工夫をしましても、どうしても除 けないサンプル上のバイアスは出てくるので、そこはどの辺まで容認するかというところ も1つあるわけです。もちろんできるだけ精度の高い調査になるように努力することは必 要ですが、精度の高さはある意味でエビデンスベースといったときのウィークポイントで もあります。つまり社会の現象を完全にうまく表現している調査というのはないわけです から、調査結果に賛成する人はこれで結構だと言うと、結果に反対する人はこんな調査は だめだと言うわけで、エビデンスをいくらそろえても自動的に解答がでてくるわけでもな いというのが実態です。しかし、それでもできるだけ努力をする必要があるというのは森 田委員がおっしゃるとおりだと思います。  そういうことで過去の経緯も含めまして、できるだけ精度の高い調査になるように努力 したいということが1つ重要かと思います。  もう1つですが、ここで1つの提案ではあるのですが、今どのテーマを22年度やる か、23年度やるかを決める。あるいは付帯決議の中で調査の対象とするべきものがある のではないかという議論をしているわけです。公益委員だけで検証部会が構成されている 理由は、結果の判断に中立性を保つという意味だと私は理解しておりますので、むしろ医 療の実態を知っている人たちの意見を聞いて、22年度やるか、23年度やるかというこ とを聞く方が生産的ではないかと思います。例えばですが、運用上、4月の総会のときに 総会メンバーから検証部会がヒアリングをするという形で今のようないろいろな御意見を 聞いて、それをまとめた上で検証部会でまた1つの案を作っていくということはどうでし ょう。総会の中で一時、メンバーはそのままで検証部会を始めてしまい、皆さんからヒア リングをする。そんなようなことでやっていった方がよろしいのではないかという印象を 持ったのですが、御検討いただければと思います。 ○牛丸部会長  ありがとうございます。今、遠藤委員からお話がありましたが、今日私から発言しよう と思っていたのですが、そういう形というよりも、先ほど今後のスケジュールという話が ありました。その中でいずれここで決まったといいますか、それが総会に出される。その ときに1号、2号の方々から御意見をちょうだいすることもできます。それは出来上がっ たものに対しての御意見ですが、もちろんそこで修正もできます。もっと前の段階で検証 部会の委員ではないですが、テーマに関してこういうこともあるのではないかとか、具体 的なやり方に関しては現場からこういうことを考えたらいいのではないかという御意見も あると思いますので、事務局にいろいろ言っていただく。それを我々検証部会、この部会 で発表してもいいですし、あるいは事前に我々に意見を言っていただいて、それを事務局 からまとめて我々に伝えていただいていいですが、いずれにせよ公益でない方々、より現 場のことを知っている方々の意見を十分に反映する形でやりたいなと思っていました。  今、遠藤委員から総会のところでヒアリングという、具体的な手法といいますか、その 提案がありました。その具体的なやり方はともかくとしまして、私も公益委員だけで考え ていくのではなく、1号、2号の委員からの御意見も反映させる。結果は我々公益委員が 判定するわけですが、やり方に関しては現場の知識の豊富な方々から御意見をちょうだい するということは必要と思っております。  そのことに関して、ほかの委員の方々、御意見があればお願いいたします。 ○小林(麻)委員  今の御意見に全く賛成です。効果がある程度出たところで観察しないと意味があまりな いので、現場の方、専門の方からどれをどのタイミングで実施するのがいいか伺って、そ れを反映した形で調査をやるというのは適切と思います。 ○森田委員  私が口火を切ったので誤解のように申し上げて置きますが、サンプルバイアスが生じる というのはやむを得ないと思います、ある程度は。ただし、ここで一定の合意を得た調査 の結果をエビデンスとして使うということについて、きちっとした合意といいましょう か、前提がありませんと、それ自体がひっくり返されるようでは、実質的なエビデンスに 基づいた議論はできないであろうということを申し上げたかったわけです。そのためには 公益委員だけでやる場合にはサンプルにバイアスが生じてくるということであるならば、 なるべく1号、2号側、現場をご存じの方に参加していただいて、みんなが合意できるよ うな形でのデータを収集して、それに基づいてきちっと議論をする。その形を作るという ことが重要だと思います。その意味でいいますと、遠藤委員の御発言に賛成でございま す。 ○牛丸部会長  今の御意見を踏まえて、遠藤委員、更に御意見はありますか。いいですか。  今、遠藤委員から発言がありましたように、私の方も、ほかの委員も賛成ということで すから、公益委員だけでということだけでなく、現場を知っている1号、2号の方々から もし意見があれば、それを反映した形での調査というか。もちろん最終的な評価は我々公 益がやるわけですが、具体的にはどういうふうにしていくかということは、今の御意見を 参考にしながら、事務局と相談させていただくということにさせていただきます。よろし いでしょうか。  それ以外に何か御意見があれば。  白石委員、お願いいたします。 ○白石委員  今回の診療報酬改定でも議論になった財政影響をどう見るかということをもう一度きち んと議論をした方がいいかなと思います。というのは、この検−2の検証項目(案)の中 に同じように外来管理加算の要件見直しというような、この影響を検証するということで すが、前回は検証部会では財政影響を見ないという方針だったので、それをやらなかった わけですが、今回の改定ではそれが議論になったということがありますので、検証部会と してはどう考えていくのか。  もし、この財政影響、何らかの影響を見るとしたら、それなりのツールといいますか、 方法論が必要になりますので、そのことも併せて検討するべきだと考えます。 ○牛丸部会長  財政影響といいますとどこまでを考えるんですか。 ○白石委員  そうなんです。そのこと自体も議論なんですね。なのでこの場で皆様で少し。財政影響 をどう見るかということ自体も1号側、2号側の先生方の御意見も是非伺ってみたいと思 います。 ○遠藤委員  そこが難しいところです。これまでの検証の対象は、定性的なことはよしとして、財政 影響は調査しないという雰囲気はありました。これは一見おかしな話かもしれないのです が、検証部会の調査はサンプルがあまり多くなかったので財政影響的なことはあまり議論 しない。むしろそれは社会医療診療行為別調査などの結果が出た段階で見よう。あるいは 医療経済実態調査で判断しようという考え方だったんですが、そのどちらでも見られない ような内容で、しかも財政的な視点で意味のあるような項目もある場合があります。そこ を調査するのかどうかというとところは非常に重要なところです。  そのときに先ほどおっしゃられたようなサンプルバイアスの問題とか、いろいろありま す。あるいは調査のタイミングの問題もあります。そこをどこまで踏み込んでやるのかと いうのが大きな課題だと思います。白石委員のおっしゃるとおりだと思います。 ○牛丸部会長  小林委員、お願いいたします。 ○小林(麻)委員  全くおっしゃるとおりで、社会医療診療行為別調査と医療経済実態調査とどのぐらい補 完性があるかといいますか、どこで何が分かるかということをきちんと分析しないといけ ないと思うんです。検証部会でやるとサンプルの問題もありますし、どのぐらい財政影響 について正確に把握できるかどうかというのが、私もよく分からない。利用できる調査結 果といいますか、どの調査が適確であるかということを、今までこの検証と医療経済実態 調査の結果をリンクさせてということを医療経済実態調査の場合には考えていなかったと 思うんです。だからその点も含めて少し検討する必要があるのではないかというふうに思 います。 ○遠藤委員  そこはなかなか難しいところがあります。分析している視点がかなり違っていて、医療 経済実態調査は御案内のとおりいくつかの医療機関をタイプで分けて、基本的には収益構 造と費用構造を明らかにする。それが基本ベースですので、非常に細かい点数の変化があ るタイプの医療機関の行動にどういう影響を及ぼしたとか、あるいは医療機関全体にどう いう収支の差をもたらしたかはなかなか分からないという構造があります。  社会医療診療行為別調査は診療行為の点数ごとに全部、いくら売り上げが増えたかとい うことだけは分かる。しかし費用構造は全く分からないというところもあります。  それから医療経済実態調査のような形で医療機関をタイプ分類していないというところ もあって、その辺は見ているものは違うので、補完できると言えばできるのですが、ミク ロ、マクロの視点でかなり違うとこがあるので、参考にはなるが、一緒に並べてみても補 完できるところはほとんどないという印象を私は持っています。それがゆえに検証部会で 新しい調査をしようということになったのかなと思っています。ただ項目によっては補完 できるものはあるかと思いますが。 ○牛丸部会長  白石委員はここで出ている財政影響の財政というのはどのようにお考えですか。私は財 政学をやっている者として、普通財政というと国家財政といいますか、付帯意見が作られ たときの、この項目が入ったとき意図がどうだったか、私も定かに覚えておりませんが、 そこまで考えているのかどうか、ちょっと分からないんですが、少なくとも白石委員はど のようにお考えですか。 ○白石委員  財政影響ということをいいますときには、この場では、端的に申しますと全体の医療費 がいくらになるのかということに関連する言葉だと思っております。そうではないです か。 ○遠藤委員  私はそういう意味では使っておりません。そういう話であれば、また別の調査の方がよ くて、例えば外来管理加算の要件見直しによって外来管理加算の費用がどう変わったと か、そういう費用ベースの話という理解ではあって、必ずしもマクロの話という意味合い を使っては考えていなかったのです。マクロであったってかまわないんですが、むしろ今 まで費用の問題を検証の対象にしてこなかった。あるいは収益の問題を検証の対象にはし てなかった。唯一していたのはお金の問題があったのはジェネリックの使用によって新薬 を使った場合とどのぐらい節減効果があったかを出した。これは検証部会の結果から使っ たやつです。それ以外ではお金の問題については調査をしていなかったと私は理解してい るんですが、記憶違いかもしれませんが。ですから、お金の問題も調査の対象にするかと いうことが財政影響という意味合いのように私は捉えたのです。ややマクロの意味で限定 しているつもりは私はなかったんです。もちろんマクロでも結構ですが、本質はお金の問 題を調査するかどうかです。 ○牛丸部会長  ほかに御意見はありますか。  とにかく財政影響という付帯意見には載っておりますが、まだ共通した認識ではないと いうこともありますし、ちょっと難しいところもありますので、しばらく検討した方がい いだろうと思います。 ○関原委員  一番シンプルなイシューは安達委員が強調された外来管理加算を取り払っても、医療費 は殆ど増えないという点です。こっちはどのぐらい増えるか心配である。つまりこれは今 回の医療費の幅の中で非常に大きなウェートを占めるわけです。4,000億円の中の糊 代として。そういうことの検証をするというのは絶対にやらなければいけない。しかし、 それはここでやるのか、先ほど言ったように別の視点から数字をちゃんととってやらない と分からない話なのか。やる以上は最初に申し上げたイシューになったところの答えが出 るようにしないとあまり意味がないかなと思うんです。  コストとは僕はあまり思わないんです、この話は。 ○遠藤委員  例えば外来管理加算の問題でも、制度の変更によってどのぐらい増えるのかは社会医療 診療行為別調査で出てはきます。だからそれはそれで取れるんですが、それをもう少し細 分化して見てみるということをやろうとすると、ここでやることになるわけです。そうい うようなことをやるのが財政という意味合いで私はとらえていたわけです。もちろん掛け 算して、マクロで見ればこれだけになるのだと結果的に計算してももちろんいいわけです が。という意味合いです。だからお金の問題まで踏み込むかどうかということの御提案だ と思います。関原委員は当然入れなければおかしいのではないかというわけですね。分か りました。私も入れられるものは入れるべきだと思います。 ○牛丸部会長  渡辺室長、お願いいたします。 ○事務局(渡辺保険医療企画調査室長)  事務局が言うべきことではないかもしれないのですが、確かにいろいろ御議論あると思 いますが、この検証部会自体はそれぞれの個々の点数を作ったり、あるいは変えたときに 何らかの医療機関側なり国民の側の行動変化なりを期待して点数を変えるわけです。それ によって実際にそういう医療機関なりの行動とか、あるいは受療パターンとかそういった ものがどう変わったのかを調べていくというのがこの検証部会の検証のコアな部分である かと思います。  もちろんこの中で先ほど遠藤委員からありましたように、例えばジェネリックの調査の ように、そこで出てきたいろいろなデータを持って、また全体の財政影響などを試算する ときに使うということができるものもあるかと思いますので、財政影響に使える基礎デー タが集まるということもあるとは思うのですが、基本はまず医療機関なり患者なりの行動 にどういう変化があったかということ、まずそれは初期の目的どおりにいっているのかど うかを検証するというのが基本で、その上で更にその中で財政影響も含めて何か議論をす るときにそういうものとしてとっておくべきデータがあるかどうかという視点で御議論い ただくということではないかと思います。 ○牛丸部会長  ありがとうございます。財政影響についてはしばらく検討させていただくということ で、今日上がりました、これだけでも検証項目(案)の数、大変な数になります。2年間 という期間がありますが、その中で予算との関係でやるとすれば非常に大変だ。そこに財 政影響等を含めましたらどれかを削るとか、いろいろなことがありますので、とりあえず まず今日提出されましたこの検証項目(案)の中のこれらの項目に関して、基本的にこれ に関しては同意いただけると。ただ順番等に関しては若干御意見がありましたが、それを 踏まえながらもう少し事務局とも相談して検討させていただく。  それからテーマとも関係しますが、最初にお話がありましたようにいつ行うかという、 効果ですから、効果が出るような期間に行うのがいいでしょうが、一方で予算との関係も あります。先ほどお話がありましたように、明細書のようなものは早くやってもいいだろ う。これらについても今日いただきました御意見を踏まえながら、もう少し事務局の方で 練らせていただくということ。  今日全部決めるというわけではありませんので、今日の御意見を踏まえながら、もう少 しいろいろ検討していただく。  遠藤委員からお話がありましたように、どういう形でやるかは検討させていただきます が、1号、2号の各委員から意見もちょうだいして、それを踏まえて決めていきたいと思 っております。  そういうことですが、ほかに御意見はよろしいでしょうか。  それでは、どうもありがとうございました。ほかに御意見等もないようでしたら、今申 し上げましたように本日いただいた御意見を踏まえながら、事務局の方で検証項目を整理 した上で、次回引き続き議論を行っていきたいと思います。  それでは本日の議論はこのあたりとしたいと思います。なお次回の日程につきましては 追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。  事務局からはよろしいですね。  それでは本日はこれにて閉会いたします。ありがとうございました。       【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)