09/01/28 平成21年1月28日中央社会保険医療協議会調査実施小委員会議事録 09/1/28 中央社会保険医療協議会 第26回調査実施小委員会議事録 (1)日時  平成21年1月28日(水)10:00〜11:18 (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 遠藤久夫小委員長 牛丸聡委員 小林麻理委員 白石小百合委員        対馬忠明委員 小島茂委員(代理 篠原氏) 北村光一委員        高橋健二委員(代理 清水氏) 松浦稔明委員         竹嶋康弘委員(代理 中川氏) 藤原淳委員 邉見公雄委員        渡辺三雄委員 山本信夫委員        <事務局>        水田保険局長 佐藤医療課長 小野保険医療企画調査室長 他 (4)議題  ○医療経済実態調査(医療機関等調査)における決算データの活用に関         する懇談会からの報告について        ○第17回医療経済実態調査(医療機関等調査)における年間(決算)         データの活用にあたっての検討事項について ○遠藤小委員長  おはようございます。  それでは、ただいまより第26回調査実施小委員会を開催したいと思います。  まず、委員の出席状況でございますが、本日は、竹嶋委員の代理として中川俊男さん が、また、小島委員の代理として日本労働組合総連合会の生活福祉局長、篠原淳子さん が、また、高橋委員の代理としまして全日本海員組合の清水保さんがお見えになってお られます。  なお、保険局長は公務のため途中から出席される旨の連絡を受けております。また、 審議官は公務のため欠席される旨の連絡を受けております。  それでは、議事に入らせていただきます。  本日は、昨年の11月19日の調査実施小委員会におきまして設置することとされま したワーキンググループ「医療経済実態調査(医療機関等調査)における決算データの 活用に関する懇談会」と名前を打ちましたけれども、そこからこれまでの議論の報告が 一つ出されております。また、事務局から、この懇談会の報告を踏まえまして、どのよ うな検討が必要かという検討事項が整理されたものが提出されておりますので、それぞ れについて御審議をいただきたいと思います。  それでは、まず、懇談会の座長であります小林委員から報告をお願いしたいと思いま す。よろしくお願いします。 ○小林(麻)委員  それでは、御報告させていただきます。  資料としては、中医協実−1でございますけれども、これにつきましては、後ほど事 務局から補足説明を、詳細説明をしていただきます。  本懇談会は、中医協調査実施小委員会での議論を受けて、会計の専門家によって、昨 年の12月24日、今年に入りましてから1月9日、22日の計3回行いました。その 3回の審議の検討の中で、医療経済実態調査における年間(決算)データの活用に関し ての意見交換、関係団体等からのヒアリングを実施いたしました。年間データの把握に つきましては、単月調査に比べて会計情報としての信頼性が高まる、多くの医療機関等 において、調査票への記入が決算データに基づきますので効率的に行えるなどのメリッ トがあるという意見がございました。また、調査の実施可能性に関しても、障害となる ような大きな問題はないと思われるということでございました。  その一方で、検討すべき課題もございまして、経営主体ごとに決算時期が異なるとい う問題、それから、そのことと同時に、また、経営主体間におけるデータの比較可能性 を確保する点、年間データのため、4月の診療報酬改定直後のデータが含まれることに なるという点、そうしたデータを使うことによる診療報酬改定の影響をどう把握するの かという課題が存在するという意見がございました。  このような、今かいつまんで申し上げましたけれども、事務局から説明いただく詳細 な審議の内容等を踏まえて、調査設計、第17回の医療経済実態調査の検討と設計を行 っていただければと思います。  事務局からお願いいたします。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  では、事務局、補足説明をお願いします。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  保険医療企画調査室長でございます。  中医協実−1に基づきまして、「これまでの議論のとりまとめ」というところでござ います。  1ページ目の前段のところは、今、小林先生からお話しいただいたところでございま すので省略いたします。  1ポツでございますが、年間(決算)データを把握する場合のメリットということで、 会計情報としての信頼性の観点、あるいは会計実務と調査の親和性の観点から、以下の 点が考えられるというところで5点挙げております。  1点目といたしましては、調査月の特殊要因が排除されるので、単月調査に比べて数 値が平準化されるという点。  2点目は、調査項目に前年度実績の12分の1の額を記入するための判断であるとか 計算が省略されるということでございます。これは、現行でも6月の単月でとれない数 字については、前年あるいは前年度の実績の12分の1を書いてくださいという調査項 目がございますので、そうしたことがしなくて済むということでございます。作成済み の年間データから転記できる項目が多くあるため、多くの施設で記入負担が減るという ことになる。  3点目ですが、そうした12分の1をするデータと、調査月、今は6月ですが、6月 の数値の混在が解消されるということでございまして、費用と収益の対応の関係が適切 になる。会計情報としての信頼性が高まるのではないかという御意見。  4点目といたしましては、1年間のデータであるため、単月調査での経費の計上漏れ の可能性が排除されるという点。  5点目でございますが、医薬品や材料費につきまして、月次の棚卸しを行っていない 施設等につきましては、前年度の構成比または仕入れ額によって記入していただいてい るわけでございますけれども、期末には実地の棚卸しが必ず行われるというところがご ざいますので、医薬品費の数値が正確になるという点がございます。  2ページ目でございます。  実施の可能性に関してでございますけれども、概して実施すること自体に、大きな障 害はないと思われるが、一部技術的な課題も存在するということで3点整理しておりま す。  1点目は、異なる会計基準の経営主体間の比較の可能性でございます。  経営主体間の会計基準の違いによって発生する際の課題というようなものがございま す。また、経営主体が複数の施設をやっている場合に、本部費用をどのように配賦して いくのか、あるいは借入金の影響などをどのように見ていくのか。これは現行でも存在 している問題でございますので、そのこと自体が年間データをとるということへの直接 的な障害にはならないと考えてございます。また、決算書に直接掲載されていないこと から、記入に時間を要する調査項目もございますが、これは決算書作成時の前段階のデ ータを使うことで対応できるのではないかということでございます。  一部の調査項目や、白色申告でやっていらっしゃる経営主体さんでは、詳細なデータ を把握していない可能性も考えられますが、これは現行でも同じ課題があるというとこ ろでございます。  2点目の公立病院におけるデータ提出の可能性ということでございます。  公立病院の決算書につきましては、7月以降の定例会で審議・承認されますが、議会 の承認がなくとも、決算自体の法的効果は変わらないと考えられるというところでござ います。また、決算の公表自体は、各自治体によって異なるところでございますけれど も、議会の承認前に公表している自治体もあるため、承認前の年間データを決算見込み 額ということで調査票に記入することが可能であるというふうに考えられるというとこ ろでございます。  3点目の施設単位のデータ取得の可能性の件でございますが、これは複数の施設を保 有している経営主体におきまして、施設単位で年間データを取得することにつきまして、 病院、一般診療所、歯科診療所においては特段の問題がないと考えられる。一方で、保 険薬局さん、特に中小の企業で複数店舗保有していらっしゃる保険薬局さんでは、施設 単位で財務データを管理していない可能性が考えられますので、そうした場合であれば、 現行のほうが調査月のデータを集計することで対応しやすいという点もあるという指摘 がございました。  3ポツが、年間データを把握する場合の課題でございますけれども、4点整理してお ります。  1点目は、決算時期の違いでございます。  経営主体の決算時期でございますが、公立病院等についてはおおむね3月末となって おります。医療法人や営利法人、株式会社は特段の決まりはございません。また、個人 の場合には、確定申告に用いるために12月末というのになっております。そうした違 いがある中で決算データを把握する場合ですが、病院とか診療所といったグループ内で のデータの不整合というものをどう評価するかということ、また、決算の時期の傾向が 異なりますグループ間での比較をどのように評価するかといった課題があるというとこ ろでございます。  3ページ目、(2)でございます。  調査対象となるデータの時期でございますけれども、これは改定のスケジュールを考 慮いたしますと、現行と同時期の6月から7月ごろに調査を行わざるを得ないわけでご ざいますが、そういたしますと、決算時期を踏まえますと、基本的に現行より前の時期 のデータを把握することとなります。診療報酬改定の直近の影響を把握するという観点 から、この点をどう評価するかといった課題が存在いたします。また、現行では改正さ れた診療報酬への対応が不十分な時期、これをリードタイムと称しておりますが、リー ドタイムへの影響を緩和することで、診療報酬改定への影響を把握しております。具体 的には、改定、改正の次の年の6月の単月ということなんですが、年間(決算)データ をとる上で、そうしたリードタイムを含んだ調査とならざるを得ないということへの影 響をどう評価するかといった課題が存在いたします。  ただ、この点に関しまして、各経営主体の収支というのが、改定年で悪化して、2年 目で改善する傾向が見られるという御指摘がございました。  次の一方の段落は、この(1)、(2)両方に係るわけでございますが、一方、現行 でもこれは先ほど申し上げましたこの経費のうち、6月単月では不合理な項目において、 前年度実績による記入と。これは前年度実績の12分の1を書いていただいている項目 が、ここに書いていただいてあるような医薬品費、材料費、月次棚卸を行っていない場 合、減価償却費、賞与、退職金、その他経費、そういったものがございますので、12 分の1をやるということで言えば、(1)、(2)と同じ問題があるということでござ います。  (3)2年分のデータ取得でございますが、仮に年間データを取得するとした場合に、 これは調査方法の変更に伴います比較可能性の問題というのを補う観点、また、診療報 酬改定の影響を動態的に把握する観点から、改定前後の1年ずつ、すなわち2年分のデ ータを取得することが望ましいのではないかという御意見がございました。  一方で、年間データから転記できるとはいえ、調査対象施設の記入負担が大きくなる ので、回収率が今より下がってしまうのではないか。また、改定の影響を把握するとい うのであれば、条件を同じくして、リードタイムの影響を排除するために、改定の前後 の1年ということではなくて、前回の改定直後の1年と今回の改定直後の1年のデータ を1年あいた2年で取得すべきではないかという御意見もございました。  (4)でございますが、現行の調査の取り扱いでございます。  これは、仮に年間でデータを取得するとした場合であったとしても、調査が期待どお り行えるかどうかの検証であるとか、あとは過去の医療経済実態調査との比較可能性を 確保する観点から、一時的に現行の単月調査も並行して行うべきであるという御意見が ございました。その際には、集計作業等に係る費用であるとか、調査対象施設における 調査票記入等に係る負担の観点から、いわゆる速報で使わないデータを中心に、調査項 目の削減を検討すべきではないかという御意見もいただきました。  4点目、関連する課題としては、以下のような点が指摘されたというところでござい ます。3点掲げてございます。  1点目は、施設経営の健全性の評価についてでございます。これは施設の経営の健全 性の評価のためには、将来的にはキャッシュフローの状況の調査も行って、投資や財務 に関する評価も行うべきではないかという御意見がございました。これに関しましては、 現行でも収支差の把握に加えまして、設備投資、借入金、税金の状況をあわせて把握し ておりますので、一定の評価はできるのではないか、あるいは2期分の貸借対照表を調 査することで代替してもいいのではないかという御意見もございました。  (2)調査の客体数でございますが、診療所は施設が多いため困難と思われますが、 病院約8,000施設については、これを始めました40年前より情報技術処理が発達 しているため、調査票を電子データで出させることで、全数調査ができるのではないか という御意見がございました。また、一方で、これに関しまして、調査施設数をふやす こと自体は望ましいことですが、すべてを電子データで提出させることを義務づけるの は困難ではないかという御意見もございました。  3点目といたしまして、決算を見据えた経営上の行動についてでございます。  これは、単月の調査でも年間(決算)データでもいずれでもあるんですが、決算を見 据えた経営上の行動が反映されることを留意する必要があるという御意見がございまし た。  まとめでございますが、年間(決算)データの把握につきましては、単月調査に比べ、 会計情報としての信頼性が高まる、あるいは多くの医療機関等において、記入が効率的 に行えるなどのメリットがありまして、調査の実施可能性に関しましても、障害となる ような大きな問題はないというふうに考えられます。  一方で、決算時期が異なる経営主体間におけるデータの比較可能性の確保、また、リ ードタイムが含まれることによる診療報酬改定の影響の把握といった課題も存在してお ります。  以上でございます。  続きまして、中医協実−2の資料の御説明をさせていただきたいと思います。  以上のようなワーキンググループでの取りまとめ報告を頂戴いたしまして、本日御議 論いただきたいという項目を整理させていただいております。  1点目でございますけれども、懇談会の取りまとめの報告にございます年間データを 把握する場合の4つの課題ということについてどのように評価するか。これは1から4 まであったわけでございますけれども、これらの4つの課題についてはどうなんだろう かという御議論をいただきたいということでございます。  2でございますが、これは関連いたしますが、1の課題を踏まえた上で、年間データ での調査の実施についてどのように扱うか。今回第17回の調査で、年間データの調査 をするかしないかというところの御議論をいただければと思います。  3点目でございますが、年間データでの調査を実施するとした場合に、具体的な方法 としてはどのようなものが考えられるかということでございます。これは2でやるとお 決めいただいた場合に、可能な選択肢を整理させていただいた次第でございます。  (1)と(2)がございますが、(1)は現行の単月での調査を実施しない、やめて しまって、年間データだけでやるという場合でございます。(2)は単月での調査と並 行して年間でのデータもやるという選択肢でございます。それぞれ(案1)、(案2)、 (案3)、(案4)がございます。  (案1)でございますが、単月でのデータの現行の項目について、年間データにすべ て切りかえて実施するというものでございます。これは過去の調査との比較可能性に関 する課題が出てくるわけでございます。  (案2)でございます。これも同様の課題が生じますが、現行の調査項目を削減した 上で、収支等主要調査項目につきまして、2年分の年間決算データでの調査を実施する というところでございます。  (案3)でございますが、これは現行の調査項目を削減した上で、収支等の主要調査 項目につきまして、単月データでの調査と1年分の年間(決算)データの調査を試行的 に実施するというものでございます。  (案4)としてありますのが、括弧で一応くくっておりますが、現行の調査項目の削 減を行いまして、収支等の主要調査項目について単月データでの調査と2年分の年間 (決算)データでの調査を試行的に実施するというものでございますが、この(案4) につきましては、予算の制約であるとか、あるいは集計時間等の作業量の制約の問題か ら、実施は困難だというふうに考えてございます。  実−3として用意させていただきましたのは、本日、詳細は説明をいたしませんが、 仮に現行の調査項目の削減を行った上で、今回調査をするとした場合でございますけれ ども、その際に、何を削るかについてのイメージを大体つかんでいただくために用意さ せていただいたものでございます。ページをぺらぺら眺めていただければと思うんです が、黒い陰で覆っている部分と、そうではなくて、陰で覆われていない項目がございま す。どこのページでも構わないのですが、黒い陰で覆われているものは、前回であれば 10月末に提示いたしました速報で、使っていない項目が黒い網かけでございます。白 い網かけの部分は、速報で使っている数値ということになります。  黒い網かけには、白丸とバツと両方あるわけでございますけれども、白丸については 本報告で、本報告と申しますのは、その次の年の6月に提示している調査の結果をまと めたものでございますが、6月の本報告では使っているものでございます。バツは、調 査はしているけれども、本報告でも使っていない数値というものでございます。これは、 事務局の必ずしもたたき台というものではございませんでして、仮に現行の項目を削減 する場合に、具体的に何を削減するかということにつきましては、もう少し精査の上、 次回以降の御議論とさせていただければと思っておりますが、本日は、大体分量として はこれぐらいのことを削らないと、削減した上で行うということはできないということ を御認識いただきたいということで御用意いたしました。  以上でございます。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  まず、懇談会の報告が示されまして、それから、それに基づいて、今回調査でどうい うふうに扱うのかということを整理していただいたということであります。せっかく実 −2でその検討事項が出ておりますので、基本的にこの流れに沿って御議論いただけれ ばと思います。この1番目でありますが、4つの課題についてどう評価するかというこ とでありますが、これと先ほどの懇談会の報告、実−1の内容につきましても当然、御 質問もあるかと思いますので、実−1の内容につきまして、前半も含めまして御質問あ るいは御意見を承れればと思います。(1)から(4)まで、決算時期の違い、調査対 象となるデータの時期、2年分のデータ取得、現行調査の取り扱いということがそれぞ れ課題として載っておりますので、それについても御意見を賜われればというふうに思 います。  その議論の結果、年間データを使うかどうかということも、でき得れば本日決めたい と思っておりますので、活発な御意見をちょうだいしたいと思います。  御自由にどうぞ。  では、私のほうから、その決算時期が異なるという場合に、最も大きな問題という のは、どういうケースが一番大きな問題になると考えたらよろしいですか。事務局と して何かありますか。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  決算時期が異なるということになりますと、決算データを把握するということで、 決算のデータを使うということでございますので、データをとる時期がずれてくると いうところがございます。そのようにいたしますと、新しい診療報酬改正後の数値が 何カ月分含まれているかというところが違ってくることになるわけでございます。そ ういった数値を足し上げて調査をすることというのが適切なんだろうかというような 課題と、あとは病院、診療所、薬局、歯科診療所それぞれ決算時期の違いに傾向があ るということでございますので、そういった類型間の比較という意味での問題も出て くるかというふうに考えております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  決算データを使いますと、その調査の1期前のデータを使うということになります ので、場合によっては診療報酬改定を挟んでいるというようなケースが出てくると、 あるいは挟んでいないものもあると、その辺の調整をどうするかというようなそうい う意見だと思います。その辺をどう調整するかという課題は残ると。もし何か御意見 があればいただきたいと思います。  中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  決算時期の分布はどのようになっていますか。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  ヒアリングで出た御意見でございます。報告実−1の2ページの3の(1)のとこ ろにはしょって書いてございますが、その場で出たことでございますと、公立病院と、 これは私立医科大学であるとかそういった大学病院さんもそのようでございますが、 おおむね3月末となっているということでございます。医療法人及び営利法人は特段 の決まりはないということでございますが、医療法人さんの場合には、3月末が多い けれども、特段の決まりはないということでございました。また、営利法人の場合、 株式会社、これは保険薬局さんだけが該当するものでございますが、これについては まさしくばらばらということで、いつの月のものもあり得る、特段の傾向がないとい うことでございました。  個人の場合、これは一般診療所さんであるとか歯科診療所さんでございますが、確 定申告なので12月末だと、そういったことでございました。 ○遠藤小委員長  よろしいでしょうか。  ほかに何か御意見ございますか。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  まず、この報告書の取りまとめですけれども、大変よく分析もされ、まとまってい る。小林座長をはじめましてワーキングの各メンバーに対してお礼を申し上げたいと いうふうに思います。  今後どうするかということですけれども、この報告書のまとめ等々から見ますと、 検討事項の3のところの(1)と(2)、ここで2つに大きく分けているわけですが、 (1)は単月データでの調査を実施しないで、やめるということなんですけれども、 今回の報告書の中でも、年間データに置きかえればすべてうまくいくという報告書に はなっていないわけです。いろいろ問題点がある中で、現行の単月データをやめてし まえというのは、かなり乱暴な議論だろうと思いますので、そうしますと(2)だろ うかと。  (2)の(案3)と(案4)ですけれども、(案4)というのは、現行につけ加え て2年分ということですから、やはり相当各医療機関の負担感ないしは事務局として データを整理して、また、まとめるということの負担感もあるということであれば、 やはり(案3)というのが現実的な方法ではないかなというふうに思います。特に時 間がたっぷりあって、いろいろな形でもってこれから3カ月、4カ月かけて議論をす るということであれば別ですけれども、かなり時間的にも切迫しているというふうに も聞いておりますので、そういう中では現行の調査をベースにしながら、一方ではこ の年間(決算)データについても、有効性もあるし、また、実施できないことはない という報告ですから、試行的に行っていくというのが妥当ではないかと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  私のちょっと司会も不手際でありまして、もう既に案3をどうするかということま で今御議論が進んでおります。確かにその1、2、3の課題が出ておりますけれども、 これらは相互に関係がありますので、全体の議論として進めていったほうがよろしい かとも思いますので、個別の問題点、1ですね。それから、年間データを使うか使わ ないか、さらに年間データを使うとすればどのような案を使うかということで、もう 既に対馬委員から御指摘をいただいたところでありますので。  では、中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  まず、決算時期の違いですが、1回の調査で2年分、2決算期をとれば、ある程度 同じ条件で比較は可能だろうと思います。それで、決算期を一律にするということは、 無理ですから、全体を押しなべて直近の動向とみなすというふうに考えるべきと思い ます。いずれにしても、現行よりも会計数値としての信頼性は高くなるというのが、 この報告書だと思います。  対馬委員があえておっしゃったので私も言いますが、私は(案2)を強く主張した いと思います。 ○遠藤小委員長  (案2)ということは、現行の調査項目の削減を行って、収支等の主要調査項目に つきまして2年分の年間データを使うということですね。したがって、年間データに 完全に2年分を置きかえるということですね。  これは事務局に一つ確認ですけれども、「調査項目の削減を行い、」というのが随 所に入っておりますが、これはその理由は先ほどちょっとお話あったかと思いますけ れども、もう一度明確にお願いしたいと思います。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  1つは、予算の制約でございます。予算的に今の調査項目の分量で目いっぱいの予 算でございますので、それが難しいということ。関連するのですが、集計時間との制 約というのがございます。これは10月末までに集計をして速報を出すということに なりますと、データの処理の時間がかかるということでございます。データの処理に は2つ作業があるかと思っておりまして、単純な例えばキーボードによりますデータ の入力であるとか、そういったことはお金をかけるということで解決は可能な部分が あるわけでございますが、もう一方のデータのクリーニングといいますでしょうか、 精査の作業がございます。そういった作業はそれなりにスキルのある人間がやらない といけないというところがございますので、そういった制約があるということで、調 査項目を削減させていただくということがどうしても必要になってくるかと思ってお ります。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  そうすると、ただし、その場合でも調査項目を削減すれば、2年分でもやろうと思 えばできないことはないと、こういうふうに理解してよろしいわけですか。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  具体的には、この調査票、本日お配りしたものの分量をそう超えることがなければ、 これぐらいの分量のデータであれば処理はできるということでございます。 ○遠藤小委員長  なるほど。ありがとうございます。  ほかに御意見どうぞ。  渡辺委員、どうぞ。 ○渡辺委員  まず最初に、1、2、3と分けられておりますので、1の4つの課題のところです けれども、決算時期の違いというのは、これは今までの場合でも、1年分の中からの 平均を出してくださいという項目がありましたね。そういう意味では、その部分は同 じ意味が含まれてしまうと思うんです。ですから、決算時期がその部分違うというこ とについては、従来もそういう部分があったのでやむを得ないことではないかなとい うふうに感じられます。  それから、最初にこの懇談会のまとめはかなりよくまとめられていると思いますの で、この方向からいきますと、年間データを有効に使っていこうという意向かなと私 は感じております。それで、決算データ、要するに年間データの必要性を私たちも感 じておりましたことは、やはり単月ですと正確に把握し切れない項目が多々あるので、 そういう意味ではそういう点をきちっと補完していく意味で、年間が必要ですよとい うことを考えておりました。そういう意味で、また、従来からの調査結果というのも、 やはり有効に活用しながら考えていくということがあろうかと思います。  ですから、前の単月部分も多少項目が減ったとしても、そういうデータと、従来の ものと比較できる項目を保ちながら、年間の活用、有効なものをどんどん取り入れて いくと。いずれ次期はまた再度検討するとして、今期はそういうところからスタート するのが適切かなというように感じております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  そうしますと、(案3)に御賛成されるということですね。 ○渡辺委員  (案3)にほぼなると思います。 ○遠藤小委員長  わかりました。ありがとうございます。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  今回のこの懇談会でのまとめ、多角的な視点で非常によくまとめられておると思い ます。かいつまんで言いますと、このまとめの中で、やはりこの年間データについて 単月調査に比べて信頼性が高まるというふうな結論めいたものが出されております。 この信頼性が高まるということが、まさに私共が求めていたことでありまして、それ に向けて今後あらゆる努力をしていかなければならないと。単月調査の位置づけなん ですけれども、現行調査の3ページの(4)に、一時的にという意見も出ております が、この位置づけとしてはこの単月調査については、これまでの継続性、形の上での 継続性ということの方がよいのかもわかりませんが、ともかくそういったこれまでの ものを急激に変えることについて、違和感がある方もおられると思いますので、私と しては一気に年間ベースでと思いますけれども、これまでの中医協での流れを鑑みま すと、単月も一応置きながら、ベースは対馬委員の言われた単月を中心に置くのでは なくて、年間データを基本として、これまでの経緯から単月調査も比較検証しながら 見ていくというのがいいのではないかなと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  年間データを採用するべきだと。ただし、これまでの関係もあるということなので、 単月データはとりあえずは存続させると、そういうお考えですね。ありがとうござい ます。  ほかにどうぞ。  松浦委員、どうぞ。 ○松浦委員  私も(案3)のほうがいいと思います。両方やってみるのが。まとめの中に「会計 情報としての信頼性が高まる、」という文言と、最後に「診療報酬改定の影響の把握 といった課題も存在する。」と、こうなっていますから、やはりこれは並列して1回 か2回やってみて、その中でおのずからこの議論の中でどっちを採用していくのかと いう方向はもう出てくると思います。私はもう圧倒的にこれは決算データが物を言っ てくると思っているんです。むしろ、一つに絞り込むことによって何か突き当たった ときに、これはやはり決算データ中心ではだめなんだという結論が出るほうが私は恐 れていまして、しばらくやって、この決算データを中心にして物事を判断していくと いう方向は、大事に育てて私はいきたいと、そういう観点からも(案3)がいいと思 います。  それで、もう一つ4ページの(3)のところに「決算を見据えた経営上の行動が反 映されることを留意する必要があるとの意見があった。」と、それからもう一つ、3 の(3)の中で中ほどに「年間(決算)データから転記できるとはいえ、調査対象施 設の記入負担が大きくなり、回収率が現行より下がるのではないか、」という、こう いういわゆるこのデータのとり方はどういうことを考えておられるんでしょうか。調 査票を配って、自分のところの決算データをその調査票の中に移し込めというやり方 か、それか、ちゃんと一気に決算のコピーをとって、中医協の事務局でそれを分析し て、きちんとデータとして整理していくというやり方なのか。私は、コピーを提出し てもらって、それを中医協の事務局でその調査票のようなものに全部転書していくと、 そのほうがずっとやり方としてはいいんではないかと、そういうふうに思いますが、 どうでしょう。 ○遠藤小委員長  最後は松浦委員の御意見ということですが、現状どう考えているかということで、 決算データをどのように扱うかということ、事務作業について事務局のほうからお答 えをお願いします。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  現状、ここでの御議論の前提とありましたのは、今と同じように調査票に記入する ということで考えたら転記できる。いろいろな意見があったというところでございま して、ここでの議論、あるいは今のところの私どもの立場といたしましては、コピー を提出していただくという形は、今のところ考えていないところでございます。 ○遠藤小委員長  松浦委員、どうぞ。 ○松浦委員  私は、もう3月で任期が来てしまいますから、次の診療報酬改定については余り意 見が出せない立場になるんですが、私はやはりデータの信頼性という点からいうと、 コピーをそのまま出してもらって、それで事務局でそれをきちんと転写していくと、 そういう方法をとれば一番これはもうすっきりした、それこそ数字が物を言ってくる と、だれも文句をつけられないと、こういうことになると思いますから、ぜひそうい う方法をやっていただきたいと、そういうふうに思います。 ○遠藤小委員長  貴重な御意見をありがとうございます。  事務的な問題がありますので、予算との関係もありますから、また事務局と相談し て、どういう方法がベストなのか、あるいはまたここでも御審議をいただくというふ うに考えております。どうもありがとうございます。  山本委員、どうぞ。 ○山本委員  報告書の全体としましては、年間データを活用することの有用性について述べられ ているということと認識しておりますし、信頼性も当然高まるということもよく理解 できるのでありますが、先ほど調剤のことでご指摘がありましたように、薬局は決算 期がばらついておりますので、その調整をどうするかということと加えて、報告書の 中の2ページの(3)でありますが、そもそもこの調査は個別の施設の調査になりま すので、個別の施設がどういう状況かをより正確に把握するというのも大きな目的だ ろうと思います。その観点からしますと、特に保険薬局の場合には、ここにあります ように現行のほうが個別の状況が把握しやすいということになりますと、決算データ を使うことによって、グループの中で個々の実態が薄まってしまうというか、データ の信頼性といいましょうか、そうしたものが変化をしてくることが実はここに大変影 響が出ます。そのあたりを考慮すると、考え方としては年間データだけで全部という ことについてはなかなか難しいのかなと思います。  どちらに重きを置くかということにつきましては、本来のこの調査の目的でありま す個々の施設の経営実態が、どちらをより重視したら正確に把握できるかという観点 からお使いいただければいいのであって、どちらかに、仮に年間データが必要であれ ばお使いになることも決して反対いたしませんけれども、データの利用にあたっては、 より調査の目的に沿った形でバランスをかけていただきたいというふうに考えており ます。  したがって、あえて言えば案3の形になるんだろうと思います。したがって、全部 決算データで実施するということにつきましては、調剤からするとなかなか乗りにく いという感じがいたします。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  ということで、月次データもとることは必要であるという御主張だと思います。あ りがとうございます。  北村委員、どうぞ。 ○北村委員  数年前の中医協の権能の変化を前提に、これからの診療報酬の改定の議論のベース になる基本ルールが今度のこの調査だろうと思います。そうしたときに、例えば野球 のルールを野球の選手が決める、当事者が決めるというのは私はどちらかというとい かがなものかなと思ったタイプの人間なんですが、当事者が基本ルールを決める、あ るいは議論をするというのは、できれば避けたほうがいいのかなという気持ちがあり ます。  今回、非常にこういう議論がされているのは、やはりこのワーキンググループの方 々が非常に真摯にきちんとまとめていただいて、非常に客観性のある検討結果が出さ れたからこういう感じなんでしょうけれども、もしお許しいただけるんであれば、客 観性という立場で、このワーキンググループの皆様の私論で結構ですので、もし許さ れれば、こういうところが皆さんの強い御意見でしたというような意見開陳というの は可能なんでしょうか。 ○遠藤小委員長  この報告書の中に既に意見をできるだけ反映させた形で整理をしているということ でありますから、改まってどういう方法がいいですかという聞き方はしておりません けれども、こういう課題について御指摘はいただいておるということであります。た だし、どの立場の先生がどういうことをおっしゃったかということは対応関係は分か らないのですけれども、一応この中に御意見は反映されているだろうと。したがいま して、実は賛成であると、反対であるという両論併記的な書き方もしてあるというの はそういうことなわけで、余り事務局レベルでまとめないで、そのままここに上げる という趣旨でまとめたということでありますので、一応ここには個々の先生の御意見 は反映されているというふうに私は理解しております。これは座長の小林委員からも ひとつお願いします。 ○小林(麻)委員  この懇談会、ワーキンググループの目的は、やはり現行の実調に対して単月データ であるということの御批判が随分あったということで、年間データというのを使った ほうが、より信頼性といいますか、利用可能性が高まるであろうということだったと 思うんです。それで、年間データを現行のデメリットとメリット、それから年間デー タを使ったときのメリットとデメリットというのを比較するということと、仮に年間 データの利用可能性が非常に価値が高くて、それを利用した場合にどういう問題が生 じるかということもあわせて検討したということで、ヒアリングも含めて行いました。  それで、先ほどからお話を伺っているんですけれども、単月データで非常にメリッ トがあるというのは、改定が行われた翌年の6月の調査であるということについては、 非常にメリットがあるということなんです。といいますのは、改定のインパクトとい うのをやはり知りたいわけですから、改定のインパクトをどうやって図っていくかと いうことが非常に重要になるということなので、改定直後で非常に打撃を受けて、懇 談会の中でもヒアリングの中で、その改定にどう対応するかということで、経営努力 が1年間の中で反映されたのが6月といいますか、翌年になるというような御意見が ありました。  ですから、改定が行われて直後ではなくて、その翌年のデータというのが非常に重 要だ。だから、望ましくは、例えば年間データを用いるとしても、御意見としては改 定が行われた直後のデータと、それからその次のデータというものとの比較の有用性 ということと、あるいはその前の改定のときの2年目のデータと、それから次の改定 の2年目のデータというのが比較できると、すごく有用性が高まるかもしれないとい う御意見もありました。  私、個人的には検討しておりまして、年間データというのは非常にデータとして年 間平準化しますので、6月に出てこない部分とか、6月に特異に出てくる部分という のがあって、その部分では年間データはすごく重要で、しかもあまりその収集にも手 間がかからないという御意見が大勢だったんです。ですから、年間データを利用する という価値はあるというふうに思っています。ただしかし、今申し上げたように、先 ほどから御議論いただいていますとおり、決算時期の違いというものの反映というの がどのぐらい出てくるかというのが非常に大きな問題で、といいますのは、例えば個 人立の場合に、連続した2年をとるとして、改定前の1年間をとりますけれども、翌 年については1月から3月までは前の改定の部分ですから、改定の影響が反映される のは4月から12月までということがあります。ですから、そういう意味でダイレク トな改定のインパクトというのを知るには不十分な部分があるのではないか。しかも、 今、個人立を申し上げましたけれども、薬局等いろいろ決算時期が非常に異なるとこ ろがあるということで、その影響をどう見ていくかということが課題であるだろうと いうことです。  それで、その意味でデータの継続性、比較可能性といった意味では、今までの単月 データと単月データをとりながら年間データを合わせて、多分その収支差額とかその 他経費の部分でコストの計算に違いが出てくるという部分があると思いますので、年 間データの部分も参照しながら利用していくというのが、とり得るべき方法なのかな というような、私のちょっと個人的な考えも含まれていますけれども、そういうふう に考えております。  以上です。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  北村委員、どうぞ。 ○北村委員  どうもありがとうございました。  私は、個人的にはやはり統計の継続性と、それから改定の成果というか、そういう ものが継続的に見られるものがないといかんのかなという意見を持っております。  以上です。どうもありがとうございました。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  そうすると、継続性ということは(案3)ということですね。 ○北村委員  私は3ですね。 ○遠藤小委員長  はい、わかりました。ありがとうございます。  ほかにどうぞ。  篠原代理、どうぞ。 ○小島委員(代理 篠原氏)  ありがとうございます。  私も(案3)のほうがいいというふうに思います。今いろいろお話がありましたよ うに、年間データの活用については、今御説明いただきましたようにメリット、デメ リットそれぞれ理解ができる部分というのは非常にあります。ただ、いずれにしても、 これまでまだ何もやっていないという未実施というような内容であり、いきなりその 年間データだけで調査を行うというのは、ちょっとやはり乱暴過ぎるのではないかな というふうに思います。前回の診療報酬改定の影響調査をするというような意味でも、 まず、今回については過去のデータとの比較というのは非常に重要だというふうなこ ともるるお話がございました。基本的にはこれまでの調査を補完する調査というふう なことで処すべきではないかなというふうに意見を申し上げたいと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  基本的にも、私どもは2年間の年間データをと思っているんですが、今まで意見が ありましたように、過渡期ということで、6月の月次のデータでもやむを得ないと思 っています。その理由として、この調査でどういうことを見るかということを考えた ときに、改定の影響をまず見る、これが一つ大きなポイントだと思います。それとも う一点は、改定によって少し安定したときに、医療機関の経営状態を見ると。そうい った意味で、2年間続けて見ればそれで改定の影響も見られるし、現在の医療機関の 経営状態も見られるというようなことで、これを続けていけば、そのことがまさに継 続性ということになると思います。そういうことで、今回の扱いについて、単月の部 分は中身はもう非定点ですからばらばらで、本当にそれが継続性かと厳密に言ったと きに、継続性はそんなに保たれていない、つまり形の上での継続性ということを言っ ているにすぎないと私は思いますので、(案3)の中に書いてある文言の中で「試行 的に」という言葉があるんですが、今回の取り扱いとして、私共としてはこれは並行 的にというふうなことで考えていて、少なくとも同等に取り扱っていただきたいと思 います。そういうことで、年間データが、これはやはり無理があるということなら、 それはそれでも仕方がないと思うんですけれども、試行的という言葉が入ると、あく までもこれは一時的な意味合いが非常に強くて、そういった意味で、ここの文言を修 正ないし削除していただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  よく理解できます。ただ、一つその試行的という意味合いが、ここの試行的という のは、またもとに戻してしまうという意味合いで書いているわけでもなくて、今後議 論の過程で、もし年間データのほうがいいんだというふうになれば、そちらの方向に もなるという、そういう意味合いだと私は理解したんですが、これ事務局はその試行 的な意味合いを……。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  私ども、試行的というのは今回初めてやるというところですので、試行的というこ とでございます。 ○遠藤小委員長  そういう意味合いだと思います。  中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  私の(案2)というのは孤立無援で旗色が悪いのですけれども、小林先生の御意見 等いろいろ聞いても、どうしてもやはり単月調査を大事にされるのがなかなか私は理 解できません。松浦委員も慎重になっているのも、どうも調査自体の継続性を強調さ れますが、会計の数値としての信頼性は高まるということに、ヒアリングの意見を読 んでも異論を唱える方はいませんよね。単月調査を評価している意見も、どうも説得 力がないなと。薬局の場合はある意味分かります。  私は、どうしてもというのであれば(案4)と思います。これ急には無理だとおっ しゃいますが、2年間とらないと定点ではないのです。一年間の年間データでは、こ れは6月単月と非定点ということの意味では同じことになりますので、非常に残念で す。将来的に、近い将来、今年でなくて次のときは、やはり2年間の方向性という意 味合いで、(案3)ということにしていただきたいなと。  それで、やはり「試行的」という言葉はぜひ「並行的」など言葉をかえていただけ ればと思います。 ○遠藤小委員長  今の話で、次回は年間データ、2年間をとるというような方向でというのは、ここ ではちょっと皆さんの合意が得られていませんので、そこはお約束することはできま せんが……。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  (案4)の可能性は、予算の制約上もこれ選択肢にないというふうに最初からなっ ているわけですか。 ○遠藤小委員長  (案4)ですか。(案4)はそうです。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  もし今回、年間データの有用性が確認されたら、2年間(案2)のほうにというふ うに考えるべきだと思いますが、御意見をいただきたいのですけれども。 ○遠藤小委員長  もちろん今回は、もし(案3)ということであるならば、そこでの議論がされると 思いますけれども、そこでゼロベースでどう考えるかということになるので、この場 で将来的には(案2)に向かうのだというようなことではまだ合意ができておりませ んので、ここで明らかにすることはできません。ただ、中川代理のおっしゃっている ことも、私はそれなりに理解できます。といいますのは、例えば2年間をとれば時点 がずれていたとしても、例えば診療報酬の改定時を挟んでいたとしても、2年間をと っているんだから、その影響は毎年出ているわけだから、タイムシリーズで比較をす る分には問題ないではないかと、そういうことをおっしゃっているんだと。  ただ一方で、しかしずっと単年度でやってきたということもあります。その継続性 の問題もありますし、それから単年度のほうがむしろ正確だし、負担も少ないという 意見もあるというような御意見もあったわけでありますので、したがって、その双方 をやりましょうと。2年間とらないという点では御不満だと思いますけれども、2年 間とるという(案4)は予算の関係上ちょっと不可能だということだということであ りますので。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  すみません、もう一言。リードタイムの扱いですけれども、改定直後の1年間は、 新しい診療報酬に慣れていないという御意見があるのですけれども、これは慣れると いうことは医療上、医療においていいように経営努力するのではなくて、経営上の面 から努力するのです。それが果たしていいことかどうか、これは別な問題なので、私 は、ある意味では改定直後の1年間のほうが、改定の直接的な影響という意味ではい いのだろうと思っています。 ○遠藤小委員長  恐らく、どちらがいいか悪いかというのは哲学的な問題になる可能性があるんです。 直後がいいのか、2年後のほうがいいのか。そうではなくて、2年の比較を改定の直 近の直前と直後では、直前というのはその前の改定があって、それからある程度経営 努力をした後の形ですよね。それから、診療報酬改定があって、そこである種混乱を しているという状態。2年たつと、またその調整行動がある。だから、同じ条件で比 較したほうがいいんではないですかということで、直近ではなくて1年、間をあけた ほうがいいんではないか。それは単なる統計的なそういう意味合いの議論だと、こう いうふうに理解していただければと思います。  お待たせしました。邉見委員、どうぞ。 ○邉見委員  私もやはり(案3)で仕方ないかなというふうに思います。単月を全くなくしてし まうと、今までずっとやってきた積み重ねのデータが全くゼロになってしまいます。 そこで途切れてしまうと、もし松浦委員のおっしゃったように、何かあったときに取 り返しというか調整がつかなくなってしまうのではないかなと思います。ただ、中川 代理のおっしゃることも非常によく分かりまして、先ほど小林委員のほうもおっしゃ いましたけれども、20年改定でどうなったかというと、19年度決算と20年度の 決算を比べる場合と、各年度のつまり改定直後のある1ヶ月、18年改定と20年改 定とを比べるというふうな、そういうふうなことがよく全体的に分かると思うんです。  私、一つだけ、今回は(案3)でいくとしても、中川先生おっしゃるようにどこか で、例えば6月単年の何かに限ってだけ2年やるとか、そういうオプションもあり得 るんではないでしょうか。6月今まで単月でやっているわけですから、その中の改定 の一番影響の大きそうなところだけやるとか。これはもう検証部会でもうやっている ので、ダブることで意味ないかもわかりませんけれども、何かそういうふうなものも あってもいいんではないかと。あるいは、将来的にはやはり2年という方向が私はい いように思います。予算とその手間というか、マンパワーの問題があるかと思います けれども、だれが見ても一番よく分かるというのが一番いいのではないかというふう に思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  そういう意味では、新しいことをやるわけですので、まさに実調の検証部会が必要 になるという感じもしないではないのですけれども、そういう意味合いで問題点ある いは将来議論を相当含んだ形の選択にならざるを得ないというふうに思いますけれど も、何か御意見ございますか。  もし特段ないようであれば……。  小林委員、どうぞ。 ○小林(麻)委員  皆様おっしゃることよく分かるんですけれども、今までやってきたデータというも のの利用可能性というのがもう既存にありますから、それを前提とした上で、それを 最大限活用しながら、あるべき方向に持っていくというのが必要だろうと思っている んです。それで、これはちょっと個人的な意見になりますけれども、先ほど藤原委員 も中川代理もおっしゃったとおり、2年間とっていくというのは非常に重要なことだ と思います。それで、そうすると、診療報酬改定の時期と決算時期とのずれというこ とを超えて、多分医業というのがどういう経営状態で、経営努力をどのぐらい含みな がら推移しているのかということが見えると思うんです。  だから、ずっととっていくというのはすごく有用だと思います。だけど、今転換点 なので、転換点で一気にそこにいってしまうと、やはり松浦委員がおっしゃるような ことが出てくると思いますので、方向性としてはできる限り、診療報酬改定との関係 で医業の実態が分かるようなデータを収集するということを目途としながら、よりよ いデータの収集、データの蓄積ということに努めていくというのが、とり得るべき道 なのかなというふうに思っております。 ○遠藤小委員長  ありがとうございました。  ほかに何かございますか。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  ちょっとしつこいようですけれども、この試行的ということ、やはり先ほどの厚労 省の方の答弁を信頼しないわけではないんですけれども、試行的ということでこれま でつぶれたケースも、例えばDRG/PPSの導入実験も国立病院等でおこなわれま したが、あれたしか「試行的」という言葉を使われていたように思いますけれども、 ともかく、これを「並行的」という言葉に置きかえていただければ、私は(案3)で いいと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  これはそれほど重みのある意味合いがあるのかどうかよくわかりませんが。  事務局、どうぞ。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  ぜひ藤原先生に私どもを御信頼いただきまして、いろいろな御心配あるかと思いま すが、新しいものに乗りかえていく上での御懸念もいろいろあったかと思いますので、 恐縮なんですが、試行的にという立場でさせていただければありがたいと思いますが、 いかがでございましょう。 ○遠藤小委員長  中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  試行的は、これ両方にかかるのですか、後ろにかかるのですか。単月データの調査 と…… ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  ちょっと表現が稚拙でございましたが、私どもの意味合いといたしましては単月で はなく、単月のほうは今もう既にやっておりますの、1年分の年間データのほうにか かるというふうに理解しております。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  それなら直してもらわないと困ります。年間データのほうにだけ、試行的がかかる のであれば、これは文言を直してもらわないと困ります。 ○遠藤小委員長  直してもらわないと困ると、そういう意味合いですね。  どうぞ。 ○松浦委員  さっき小林委員がおっしゃったように、もう2年間のデータをずっととっていくと いうことは、これは医療の経営機関の実態を知る上で非常に重要なことですし、私こ れをやっていけばDPCみたいにデータが出てくると思うんです。だから、私は大事 にこれを育てていって、いずれこの決算データのほうに僕は移っていくと思います。 そういう時期までずっとやっていったらどうなんですか。それは試行的とかなんとか といって1年でやめることにはならんと思います。むしろ、一つだけやるほうが危な い、私はそういう気がします。 ○遠藤小委員長  わかりました。  「試行的」という言葉……。  何かありますか、事務局。どうぞ。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  仮にそうであれば、今、藤原委員、中川代理からの御意見がございましたので、例 えば意味合いとしては1年分の年間データを検証しながらやっていくということにな るかと思います。試行的にということも、両方やるのを試行的にやるという理解。 ○遠藤小委員長  それではよろしいですか。つまり、並行で走らすということを試行的にとりあえず やっていると、そういうことです。まず、それはちょっと1号側の御意見も聞かない といけませんので、いかがでしょうか。この読み方の問題ですね。国語の問題になる。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  実際には、これからやってみて、その結果で議論をしていって、検証を重ねていっ てということになるんだろうと思います。ですから、文言自体にあまりこだわるつも りはないんですが、ただ、これまでやってきたことがちょっと間違っていたよという ことではないんだろうと思います。小林委員も言われましたけれども、特に私が思い ますのは、やはり直近のデータをもとにしながら診療報酬全体をどうしようかと、そ のあたりはちょっとまた少し変わっているところがありますけれども、それでも、各 医療機関ごとにとか各項目ごとにどうしたらいいかといったことですから、できるだ け直近のデータを使うのは、非常に意味があるだろうと思います。  ですから、そのあたりをどう考えるかですけれども、すべてガラガラポンで全部試 行的に行うということはどうかと。私としては、今までやってきたことは当然やりま すよと。そして、新たにやるものは試行というか、並行でもいいのかもしれませんけ れども、いずれにせよやった結果については、今回初めて年間(決算)データを調査 するわけですから、当然ながら議論して優劣なり、ないしは補完的におのおの意味が あるなと、こういうことになるのかどうか、そこはよく検証していくのだろうと思い ます。 ○遠藤小委員長  実態としてはそのようなプロセスになるわけであります。文言の問題ですので、 「並行」ならばよろしいんでしょうか。  はい、どうぞ。 ○渡辺委員  この頭に(2)という形で単月データでの調査にあわせて年間データの調査を実施 するということですね。 ○遠藤小委員長  そういうことです。 ○渡辺委員  ですから、もうそのままそれでもよろしいのではないかと。その結果は、また改め てそれを検証していくという、あわせてということで。この大きく表題が出ていて、 次の説明ですから、それで理解はできると私は考えております。 ○遠藤小委員長  ということで、「試行的」というのは残していいということですね。 ○渡辺委員  そのことにこだわりません。 ○藤原委員  厚労省がこの話はこだわっているので、そのこだわりが見えるだけに僕は、やはり 並行的でよい…… ○遠藤小委員長  わかりました。こだわっているとは私はちょっと思わないので。 ○藤原委員  いや、私にはそう見えますけれども。 ○遠藤小委員長  そうですか。  じゃ、ちょっと事務局。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  もし「試行的に」の場所があれであれば、例えば「主要調査項目について」「試行 的に」というのをその「ついて」の後に持ってくる形でいかがでしょう。「試行的に 単月データでの調査と年間データ調査を実施する」と。 ○藤原委員  言葉が要らないか、「並行的」にしてください。 ○遠藤小委員長  事務局、どうぞ。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  やはり繰り返しになってしまいますが、初めて行うということでございまして、松 浦先生御指摘のように、やってみて予期せぬ課題があった場合にどうなんだろうかと いうことで、秋の大事な診療報酬改定の議論が混乱してしまうといけないというふう に思っております。そういったことをぜひ御理解いただければありがたいと思ってお ります。 ○遠藤小委員長  北村委員、どうぞ。 ○北村委員  対馬さんとちょっと意見が違うかもしれませんけれども、私の今までのあれからす ると、試行的のほうが将来に変化が予見できて、並行的なほうが、かなり固定的な意 味合いに私なんかは理解しますけれども。 ○遠藤小委員長  試行的とついたほうが現実味があるという。  中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  北村委員の御意見、説得力があります。それで、試行的も並行的も何もやめましょ う。削除で。 ○遠藤小委員長  上に「併せて」というのが書いてありますので、それをそのままあらわせば「試行 的」という意味合いは入れる必要はないのではないかという御意見ですね。1号側は いかがでしょうか。  対馬委員。 ○対馬委員  そのあたりになりますと、もう委員長の判断にお任せします。 ○遠藤小委員長  わかりました。基本的に、これは実際どういうふうに今後これを議論するかという ことと関連いたしますので、もし(案3)ということで確定いたしましたらばそれで やってみまして、その後、ゼロベースでまたもとに戻す、あるいは2年間を決算デー タをとる、あるいは2つを並行してやる、すべてゼロベースでまた御議論をいただく という形にさせていただきたいと思います。それでよろしゅうございますか、そうい うような段取りで。ということが実態としてありますので、「試行的」という言葉は、 ついていようが、ついていなかろうが、そのような形でやらせていただこうと思いま す。 ○藤原委員  つけるんですか。役所はこういった文言はずっと継続してやっていきますので、そ このところはちょっとはっきりしていただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  どうぞ。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  今、会長がおまとめいただいたようなスタンスで御議論いただくことを私どもも思 っておりますので、もしその「試行的に」という言葉が、どうしても外すべきだとい うことであれば、そこはそれに従いたいと思います。 ○遠藤小委員長  そうしましたらば、外していただきましょう。ある意味、常に問題があれば調査の 内容を変えていくというのが調査小委のミッションでありますから、ある意味常に試 行的にやっているということも言えなくもないわけであります。ただ、今回非常に大 きな変化になるということでありますけれども、では、それをなくすという形にさせ ていただきたいと思います。よろしいでしょうか。  そうすると、最後一応御意見をまとめたいと思いますけれども、(案3)で今回は やらせていただくと、実行するということでよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  そうなりますと、先ほど出てまいりましたように、調査項目が現状では非常に多い ので、これはまさに予算と時間の関係で少し減らさなければいけないということで、 先ほど資料が提出されておりましたが、これを減らしていくという、そういうことに なるかと思いますけれども、もし何か、今日これをどうするということではありませ んけれども、御意見があればいただきたいと思います。  渡辺委員、どうぞ。 ○渡辺委員  多分、今回この従来の黒く網がかかっている部分が消えていったとしても、同類の 同じ項目が年間ベースの資料の項目として立ち上がってある部分、こなければいけな いものもあると思うんです。年間ベースにしたときに、これらのものが全く見えない ということではないだろうと私は理解しているんですが、例えばそういう意味で大切 かなと思っていますことは、一つは、特に歯科の場合ですと医業・介護費用の中での 技工料の委託費という項目が、非常に医療原価に非常に大きなウエートを占めていま すので、そういう点は、年間ベースの中でも把握できるような必要性があるのかなと いうふうに考えております。今後の設計に考えていただきたいなと思っています。  それからあと、これは医科歯科、調剤関係なく個人の場合は、青色専従者の給与と いうのは非常に重みがあるんです。ですから、法人の場合には全く関係ありませんけ れども、そういう意味のところが、年間ベースのときに把握できる必要があるのでは ないかなというふうに考えます。  それから、同じようなことでは、税金関係の租税公課等のところで事業税とか法人 税というものがどのように把握されるか、そこのところが出てくる必要があるだろう というふうに考えていますので、より具体的な設計に入るときには、そういう点もぜ ひ配慮していただきたいというふうに考えています。 ○遠藤小委員長  わかりました。今後の問題作成に検討したいと思います。  牛丸委員、どうぞ。 ○牛丸委員  本報告しか載らない黒塗りの部分、それを見直して削減していくその方向性に関し ては賛成いたします。ただ、先ほど事務局からお話ありましたように、これから精査 するということで、それをぜひお願いしたいと思います。というのは、この調査自体 は、改定に向けてその資料として行っているわけですが、これ以外にほとんど使われ ていないと思いますが、この調査によって得たことが、ほかに何らかの形で使われて いることがあるならば、これらの項目が消えたことによって非常に不便というか、そ ういうことが起こる可能性がありますので、その点を含めて慎重に精査していただき たいと思います。  今回の改定は重要だと思いますが、その勢いの中で多くを一遍に削ってしまうとい うことによって、後で幾つか、削らなければよかったということも起こってくる可能 性がありますので、その点はよろしくお願いいたします。 ○遠藤小委員長  そうですね。ここで必ずしも使っていなくても、他に使われているというようなも のもある可能性もありますので、その辺のところは事務局のほうで一応調べていただ くということだと思います。  山本委員、どうぞ。 ○山本委員  私も、この調査の項目について整理されるのは、記入のしやすさからいっても賛成 です。ただ、もともと調査項目がたくさんありましたのは、恐らく何か意味があった ことだと思いますので、単純に星取り表のマル・バツで整理することではなしに、き ちんとこの目的が達成されるような項目を整理していただきたいのと、今回、案の3 という新しい視点で実態調査をされるわけですから、そのときに薬局の場合、特に施 設の属性がなかなか見えにくく、一くくりになってしまいますので、そういった意味 で言えば、それぞれの属性が分かる、例えば漢方調剤が中心であるといったような情 報が調査として集まってくると、評価としてありがたいなと思っておりますので、も し可能であれば、その調査設計の段階で削る部分がかなりございますので、薬局の属 性や特性がきちんと把握できるような項目、例えば、病院、診療所は大きさで分けら れていますけれども、薬局はただ一まとめに薬局という形になっています。規模等に よる属性も違うと思いますので、そういったところも把握できるようなことをお調べ いただければと思います。 ○遠藤小委員長  薬局の属性をもう少し分かりやすくということだと思います。  何か事務局、ありますか。  そういうことをとりあえず今話を承って案をつくるということだと思いますね。も し何かあれば言ってください。  対馬委員、どうぞ。 ○対馬委員  確かに簡素化という方向はいいと思いますし、皆さんおっしゃられたとおりだと思 います。特に今回、年間データということで調査しますが、それとの整合も頭に入れ て事務局として案をつくっていただいて、それをもとに議論したほうが早いのではな いかなという感じがしますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○遠藤小委員長  次回、案をつくっていただくという考え方でおりますので。 ○対馬委員  そうですね。 ○遠藤小委員長  それにつきまして、皆さんの御意見が今あれば伺っておきたいということです。 ○対馬委員  あともう一点ですけれども、これは項目ということでは必ずしもないのですけれど も、数年前でしたか、病床の数が結果的にかなり違っていて、その結果、収入や支出 も大幅に違うということがあって、100床単位でもってやってはどうかといった議 論をしたことがありました。そのあたりも実際やった後の分析ないしは作業になるか もしれませんけれども、ちょっと頭に入れていただければと思います。 ○遠藤小委員長  ありがとうございます。  中川代理、どうぞ。 ○竹嶋委員(代理 中川氏)  年間データということもそうですが、将来的には定点という方向性も重要だと思う ので、そのことも含めて定点の調査になったときにどうかということも勘案して、項 目の整理をしていただきたいと思います。 ○遠藤小委員長  定点にするかどうかという問題はまだ御議論していないわけですけれども、そうい うことも視野に入れて選択をしてということですね。  ほかにございますか。  白石委員、どうぞ。 ○白石委員  それで、次回から何か具体的な調査のイメージをお示しいただくんだと思うんです が、具体的にその単月データと1年間の年間データ、これを併記した形で書くのか、 それとも何か別のものに記入していただくのか、それはやはり記入者の方々の負担の 点を考えて、どちらのタイプを選ぶのかというのをお見せいただければと思います。 ○遠藤小委員長  よろしくお願いいたします。  藤原委員、どうぞ。 ○藤原委員  平成20年10月22日に、ここで中川委員が発表しましたけれども、医療経済実態調査 の問題点の中で、いわゆる外れ値、特殊なケースがありますけれども、非常に1つの 医療機関で高い値が出たと。1個だけのケースで、そういった外れ値を除外するよう な処理も必要ではないかと思いますので、その辺をお考えいただきたい。 ○遠藤小委員長  外れ値あるいは外れ値以外にも分布の問題もありまして、それはある意味平均値だ けでいいのかという御議論をかつていただきましたので、その辺も含めて、これは集 計の段階でどう考えるかと、そういう話になりますので、調査項目の問題ではありま せんけれども、その辺のところも考慮する必要があると私も認識しております。  ほかにございますでしょうか。  松浦委員、どうぞ。 ○松浦委員  データの整理の仕方で今ちょっと白石先生の御意見がございましたけれども、これ は決算データでも医療機関に書き込ませたら、これはとてもじゃないが手間がかかっ てしようがないと思いますから、僕はやはりコピーを提出してもらって、それで事務 局でそれを全部整理していくと、そういうやり方を強くお願いしたいと思います。 ○遠藤小委員長  重ねて、そういうような調査プロセスをとるべきだという御主張です。ありがとう ございます。  よろしゅうございますか。  そういたしますと、本日はきちんとした御議論にはなっておりませんけれども、た だいま、幾つか御要望がありましたので、そういったことを反映しながら、事務局と して今回減らす内容についてというか、残す内容でしょうか、それについて次回提出 されるということで、それに基づいた御議論をいただくと、そんなプロセスでよろし ゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤小委員長  という形で進ませていただきたいと思います。  それでは、本日はその(案3)で決定したということで、次回はその案が出てまい るということになるかと思います。  それでは、本日の調査小委はこれにて終わりにしたいと思います。  次回の日程等につきまして事務局から何かございますか。 ○事務局(小野保険医療企画調査室長)  決まりましたら、追って連絡させていただきたいと思います。よろしくお願いいた します。 ○遠藤小委員長  よろしくお願いします。  それでは、本日の調査小委はこれにて閉会したいと思います。  どうもありがとうございました。  【照会先】                厚生労働省保険局医療課保険医療企画調査室                代表 03−5253−1111(内線3287)