07/11/07 中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会平成19年11月7日議事録 07/11/07 中央社会保険医療協議会          第15回診療報酬改定結果検証部会議事録 (1)日時  平成19年11月7日(水)11:34〜12:08 (2)場所  全国都市会館第2会議室 (3)出席者 遠藤久夫部会長 小林麻理委員 白石小百合委員 土田武史委員        室谷千英委員       <事務局>       木倉審議官 原医療課長 八神保険医療企画調査室長 磯部薬剤管理官 他 (4)議題  ○平成18年度診療報酬改定の結果の検証について        ・平成19年度特別調査等について (5)議事内容  ○遠藤部会長   ただいまより、第15回診療報酬改定結果検証部会を開催したいと思います。  まず、委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、前田委員が御欠席されてお ります。  また、保険局長は公務のため欠席される旨の連絡を受けております。  それでは、議事に移らせていただきます。  本日は、「平成18年度診療報酬改定の結果の検証」について議題としたいと思います。  まず、本年度実施しております特別調査9項目のうち、8項目につきましては10月1 0日の検証部会で既に報告をいたしました。本日御報告いたしますのは、最後に残りまし た「後発医薬品の使用状況調査」についての集計結果でございます。  事務局より、それでは報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○事務局(八神保険医療企画調査室長)  保険医療企画調査室長でございます。お手元の資料、中医協検−1、「後発医薬品の使 用状況調査 結果概要(速報)」、これに基づきまして御報告をいたします。  調査の目的でございますが、処方せん様式の変更による後発医薬品の使用状況の把握、 それから、これに関する医療機関・医師の意識の把握、また、使用が進まない場合、その 理由等の把握といったことを目的としております。  調査は、保険薬局調査、診療所調査、病院調査、医師調査の4つの調査を実施をしてお ります。  3ページをお開きください。回収の状況をお示しをしております。保険薬局は1,00 0施設に調査票を配付しておりますが、583施設、回収率58.3%です。それから、 診療所の調査は2,000施設に配付をし、688施設の回収、回収率は34.4%。病 院調査は1,000施設に配付をし、408施設、回収率は40.8%です。医師調査に つきましては651人の方から回答をいただいております。  4ページ以降、調査の結果をまとめてございます。ポイントを絞って御説明をしていき たいと思います。  6ページをお開きください。6ページに、取り扱い処方せんの状況とあります。できれ ば6ページ、7ページ、見開きの形でごらんいただくとよろしいかと思いますが、取り扱 い処方せんの状況、平成19年7月の状況であります。図表11をごらんください。平成 19年7月、縦に(ア)の欄ですが、1カ月全体の取り扱い処方せんに関しまして、すべ ての取り扱い処方せん枚数が75万5,545枚でございます。このうち(2)ですが、「後 発医薬品への変更可」の欄に処方医の署名等がある処方せん枚数13万1,337枚とご ざいます。7ページ見開きで、図表12をあわせてごらんいただきますと、パーセントと して17.4%に処方医の署名があるということになっております。また6ページの図表 11、縦に参りますと、このうち、実際に後発医薬品に変更した処方せん枚数1万709 枚とございます。これが8.2%に当たります。7ページでごらんいただきますと、図表 13で棒グラフの一番左、8.2%が後発医薬品に変更した処方せんの枚数ということに なっております。  前回同様の調査、これは18年度にも実施しておりますので、前回の調査と少し比較を しますと、先ほどの17.4%、18年度の調査結果では17.1%でございました。ま た、図表13の8.2%に関しましては、前回調査では5.7%でしたので、変更の割合 が少し高くなってございます。これを全処方せん枚数に占める実際に後発医薬品に変更し た割合ということで掛け合わせてみますと1.4%となっております。前回調査では、こ の数字は0.98%でございました。  続きまして、9ページとまたこの6ページの図表11のところがちょっと関連をしてお りますので申しますと、7月のうち、7月23〜29日の1週間分についてもう少し細か く調べてございます。9ページ、図表17をごらんいただきますと、この7月23〜29 日の1週間分の処方せんで申しますと、棒グラフがございますが、一番左、後発医薬品を そもそも銘柄指定しているというものが22.1%、3万9,332枚ございました。そ の上でさらに、その右が3万1,249枚とございますが、これは「後発医薬品への変更 可」の欄に署名があったというもの、これが17.5%でございました。残りの60%は 後発医薬品の銘柄指定ということもなく、また「変更可」の欄に処方医の署名がなかった もの、これが6割ぐらいになるということでございます。  続きまして10ページに参ります。このうち図表21をごらんください。後発医薬品に ついて説明を行ったにもかかわらず、患者さんが後発医薬品の使用を希望しなかったとい うケースについて、その理由をお尋ねをしています。一番大きく31.7%という数字が 出ていますが、薬剤料等の差額が小さいというお答えが31.7%、続きまして後発医薬 品に対する不安があるという答えが30%ございました。  続きまして12ページに参ります。薬局における備蓄医薬品の状況をお尋ねをしており ます。図表25をごらんください。医薬品の全品目数からまいりますと、平成18年10 月、それから平成19年7月を比べてみました。平均値で申しますと、791品目が84 2.7品目に増えております。そのうち後発医薬品の品目数が(B)の欄です。平均値で 申しますと、76.2から94.4。後発品の品目数が全品目に占める割合を一番下に 「(B)/(A)」という形で出しておりますが、平成18年10月の平均値で申します と、9.6%が11.2%、それから中央値でも7%が7.9%ということで、後発医薬 品の備蓄品目数、割合も増えているという結果が出ております。  続きまして13ページであります。6)、後発医薬品への変更を進めるための要件とい うことで、薬局にお尋ねをしました。どういった条件が整えば後発医薬品への変更がもっ と進むかということですが、一番多かった答えは一番上ですが、患者さんに十分に説明で きるだけの時間、あるいは後発医薬品の備蓄コスト増に見合った調剤報酬上の評価といっ た答えが50.8%、メーカーによる情報提供ですとか安定供給体制といった答えが20. 8%、患者さんの理解ということが12.3%といった答えでございました。  その下、7)です。後発医薬品に変更して調剤した場合に薬剤料がどう変化をするかと いうことを、7月23〜29日分の処方せんで調べております。平均値で申しますと、結 論から言うと、72.4%の薬剤料になったと、あるいは中央値で見ますと69.7%の 薬剤料になったということです。これも前回調査で申しますと、前回のときは65.9% という数字が出ております。  以上が薬局の調査であります。  14ページからは、診療所・病院・医師調査の結果でございますが、この中で、18ペ ージから参ります。入院患者さんに対する後発医薬品の使用状況ということです。図表4 5をごらんください。有床診療所と病院に分けておりますが、有床診療所で申しますと、 後発品があるものは積極的に使用するというお答えが18%、病院では24.5%。後発 医薬品のあるものの一部を使用するという答えが、有床診療所57.4%、病院52. 5%でございました。75%程度で何らかの形で使用しているというお答えになります。  それから、19ページの図表47でございます。入院患者さんに対して使用した場合に 問題が何か生じた経験がありますかということですが、ないという答えが、有床診療所で 83.6%、病院では78.4%ということでありました。その問題が生じたということ について、どんな問題でしたかというのが図表48ですが、品質上の問題、情報提供体制 上の問題、供給体制上の問題といった答えが出ております。  続きまして、20ページからは外来の関係でございます。図表50でごらんいただきま すと、診療所・病院における1カ月の院外処方せんの発行枚数で申しますと、1カ月の処 方せん発行枚数に対しまして後発医薬品を含む処方せん枚数、(3)のところですが、診療所 では51.9%、病院では36.1%という数字が平均値として出ております。  また、図表51ですが、病院における外来処方に際しての対応ということですが、一番 多かったのは51.2%の個々の医師の判断によるという答え、また、積極的に使用する という答えも20.1%ございました。  続きまして、21ページの図表53であります。「後発医薬品への変更可」の欄に署名 をした経験がございますかということをお医者さんにお尋ねをしております。診療所の医 師で申しますと66.4%の方が「ある」、病院の医師ですと60.5%の方が「ある」 というお答えをされております。  それから、22ページの図表57をごらんください。後発品に対する意識をお尋ねをし ております。お医者さんに、後発医薬品の薬事承認に必要なデータといったものについて どのぐらい御存じですかということを尋ねをしておりますが、全体で申しまして、大体知 っているという方が22%、少しは知っているという方が36%、ほとんど知らないとい う方が40.5%でございます。診療所と病院では大きな差はございませんでした。  続きまして、23ページの図表58です。後発医薬品の処方に関するお考えをお医者さ んにお尋ねをしております。全体で申しますと、患者さんからの要望がなくても後発医薬 品を積極的に処方するという方が11%、特にこだわりはないという方が69.2%でご ざいました。  逆に、図表59ですが、患者から要望があっても後発医薬品は基本的に処方しないとい うお答えをされた場合、その理由は、品質への疑問、効果への疑問、情報提供の不備とい ったことが挙げられてございます。  駆け足でございましたが、後発品の使用状況に関しまして私からの御報告は、以上でご ざいます。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。  これにつきましては、調査検討委員会の座長さんであります白石委員のほうから何かコ メントございますでしょうか、お願いします。 ○白石委員  それでは私のほうで、簡単にまとめますと、まず、薬局調査によりますと、「後発医薬 品への変更可」欄に処方医の署名等のあった処方せんというのは17.4%であったとい うことで、昨年の調査と比べてほとんど変化はありませんでした。ただ、後発医薬品に変 更した処方せんの割合は8.2%ということで、前回調査に比べて2.5%ポイント上昇 したということです。  それから、後発品の備蓄状況が話題になっているわけなのですが、その状況ですけれど も、先発品を含む全体よりも後発品の品目数の増加率は高かったということでした。  それから、特に処方側の意識、医療機関と医師の調査によりますと、外来ですけれども、 後発品の銘柄指定をした院外処方せんを発行したことのある病院の外来診療の担当医の方 は、全体の75%でした。  それから、処方についての考え方ですけれども、特にこだわりがないという答えが7割、 積極的に処方が11%、逆に基本的には処方しないというのが17.9%でした。  後発品の薬事承認に必要なデータについて、大体知っている、あるいは少し知っている という方が約6割ということで、逆にほとんど知らないという方が4割ということです。  以上です。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。  それでは、調査結果の概略、御説明ありましたので、ただいま御説明のあった内容、少 し飛ばしておりますので、そうでない部分でも結構ですので、御質問、御意見があればと 思います。御自由に御発言いただきたいと思います。 ○土田委員  これは事務局への質問なのですが、19ページの図表47、48ですが、問題が生じた 経験があるというのは、調査期間内における経験ですか、それともずっと今までの長い医 師生活の中における経験ということでしょうか。 ○事務局(八神保険医療企画調査室長)  これは調査期間ということではなくて、過去を含めてということでお尋ねをしておりま す。 ○遠藤部会長  よろしいですか。特にそういう制限はつけずにして、個別の個人のドクターに聞いてい ますので、当然過去の経験の中でということだと思います。 ○土田委員  では、後のほうで、なぜ使わないか、品質の問題であるとか、そういう意識があるわけ ですが、最近そういう問題は少なくなってきたとすれば、この辺の問題はクリアできると いうことになりますし、その辺はこれを普及していく上で一つのポイントだと思いますの で、何らかの分析を考えてみてください。 ○遠藤部会長  わかりました。図表58との関係ということですね。もし追加的に何らかの分析ができ れば考慮したいと思います。  ほかにございますか。 ○室谷委員  先ほどから話が出ておりますように、処方せんに「変更可」と書いたものが17.4% と大変低い。この低い中にあって、「変更可」と書いたにもかかわらず薬局で変更しなか ったというのが34.8%ということで、1枚以上実際に変更したというのは64.2% あります。34.8%が変更しなかったと、これはやはり数としては多いのではないかと いう気がします。「可」と書いたにもかかわらず変更していない、その理由はいろいろ挙 がっておりましたけれども、「後発医薬品への変更を進めるための要件」というところに、 「説明できるだけの時間や後発医薬品の備蓄コストに見合った調剤報酬上の評価」などと いうのが一番多いのですけれども、薬局で説明をして出すというのが当たり前で薬剤師の 役割というふうに思うのですけれども、ちょっと低いのにこういう形で普及していないと いうことは、もっと薬局に対しても指導する必要がある、PRをする必要があるというふ うに思うのですけれども。 ○遠藤部会長  御意見ということでございますね。 ○室谷委員  はい。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。 ○小林委員  今の御意見にも関係するのですけれども、今の薬局側とすると備蓄コスト増ということ もあるのですが、後発医薬品メーカーによる情報提供と安定供給という問題と、それから 医師のほうでも、診療所・病院のほうでも、メーカーの情報提供体制上の問題というのが あるのです。ですから、もちろん備蓄コストがどのぐらいかるかという、詳細な情報とい うのは何かないようなのですけれども、備蓄コストがどのぐらいかかるのかということと 同時に、メーカーからの情報提供体制、だから薬局に対する情報提供体制と、それから病 院・診療所に対する情報提供体制といったところもやはり押さえていかないと十分な後発 医薬品の普及につながらないし、また、患者に対する十分な情報提供にもならないのでは ないかというふうに思います。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。これは、従来から後発医薬品メーカーですから、そもそも最初 から開発をしていないということで、情報量そのものが先発メーカーと比べて少ないとい うことで、あとMRの数が少ないというような問題があって、この問題は常に昔からあっ た課題でありますので、ますますこの辺のところは充実してほしいと、そういうような御 意見だったと思います。  ほかにございますでしょうか。  前回の調査と比較して、基本的には、薬局調査につきましては同じような内容を聞いて いるわけですけれども、多少幾つかの点を追加して聞いているということであります。  それから、例えば後発品の医薬品の銘柄を指定しているというのが、今回あえて聞いて いるわけですね、前回は銘柄指定を聞かなかったわけでありますけれども。これは銘柄指 定したものが図表17に書いてあるわけですけれども、22.1%ということであります が、これぐらいの割合で銘柄指定のものを処方した。これは実際には、処方せんがその薬 局に残っているわけですから、処方しているということ、場合によってはこの銘柄で処方 したかどうかはまたわかりませんけれども、処方医と相談をして、もしかしたら違う在庫 のあるものに変えた可能性はありますが、いずれにしても処方しているということが22. 1%あるということです。 ○小林委員  23ページの図表59なのですけれども、ここに、「基本的には処方しない」と回答し た医師の答えの中に、品質への疑問とか、効果への疑問とか、副作用に不安というのがあ るのですけれども、こういう疑問が出てくるというのは、どういうところにあるのでしょ うか。 ○事務局(磯部薬剤管理官)  薬剤管理官でございます。今のこのお話は、もう過去からずっとございまして、端的に 申し上げると、いわゆる後発品は効かないのではないかと、何か安いだけに、やはりちょ っと違うと。実際に過去に、先発医薬品でもいろいろな問題は当然あるわけございますが、 例えば何か副作用が出るときに、これは当然先発品でも出ますし、後発品でも出るわけで ございますけれども、そういったことがあったときに、非常に後発医薬品の特有の問題で はないか、こういう意識を持つこともございまして、過去のいろいろな経験からそういっ た御意見を特に医療関係者からはたびたび聞かされております。  そういうことに対しまして、先ほどの情報提供もそうなのでございますが、大分そうい ったことに対する改善方策を、やはり後発医薬品を使っていただく以上は、有効性、安全 性、品質をきちっと確保することが前提でございますので、そういった点での対策をずっ と打ってまいりまして、そういった点をまた包括をして、さらなる改善方策を打つために、 先般アクションプログラムというのを出しまして、その点の改善をより強力に進めていこ う、こんなような状況でございます。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。よろしいですか。  今の御質問でちょっとひらめいたのですけれども、この図表57と図表59、これはち ょっとクロスしてみると意味があるかなと。つまり、後発医薬品の承認に関してのどの程 度知っているかということと、この処方しないという比率との関係は、多少、医師の後発 品に対する知識ということとの関係があるかもしれません。これは本報告書でやっていた だいても結構ですし、どの段階でやるかはお任せしますけれども、クロスなどしてみても 意味があると思います。  ほかにございますか。 ○白石委員  今のことに関連して、図表57で、ほとんど知らないという方が4割もいたというのは 私自身は少々驚いたのですが、部会長がおっしゃるような分析が必要かもしれません。  それで、小林委員のお話の中で、医師の側で疑問とか不安が高いというのが処方をしな いという多いということに関連しまして、図表54なのですが、医師ベースで「後発医薬 品への変更可」欄に署名した発行経験を持つ者というところで、「ある」の中の図表54、 「患者の希望で「変更可」欄に署名した処方せんの割合」ということで、一番多いのは確 かに10%未満、診療所で62.1%とか病院58.9%ということなのですけれども、 逆に、90%以上というのが、診療所で22.4%、病院では17.0%ということで、 医師の側ではいろいろなお立場もあって不安とか疑問があるから処方しないという方もい らっしゃるのですが、一方で、患者さんのほうから積極的に使ってみたいのだけれどもと いう御要望があるのだというのも、これは後発医薬品への意識が社会的に変わってきてい るのではないかなという一つの証左ではないかと考えます。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。そうですね、患者の希望で「変更可」にしたというような動き がこのくらいあるということでありますので、この辺も少し突っ込んで分析をすると何が しかのものが見えてくるかもしれません。ほかにございますか。  よろしゅうございますか。これは基本的に前回やった調査と類似の調査ということで、 ドクターの意識調査をそれに加えているというようなところでありますので、非常に面白 い内容も含まれているということであります。  それでは、特に御質問、御意見ないようであれば、この速報を基本問題小委員会で関連 するテーマが今議論されておりますので、そちらの議論の材料としてこの情報を提供した いというふうに思っておりますけれども、よろしゅうございますでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長  では、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。  引き続き事務局で提出されております資料がありますので、それにつきまして事務局よ り御報告をお願いします。 ○事務局(八神保険医療企画調査室長)  中医協検−2で表がございます。「既存の統計調査の結果を用いた検証について」とい う表でございます。これは、検証部会で特別調査をすることではなく、既存の統計調査の 結果を用いた検証ということで、昨年の7月の検証部会において、この表にあります項目 について部会へ報告をするようにという宿題をいただいていたものでございます。18年 6月分のデータでありますが、平成18年の社会医療診療行為別調査の調査結果から拾っ ております。  時間の関係もありますので、本当に簡単に紹介しますと、初・再診料から始まります。 一番右欄に17年と18年の比較ができるように並べてございます。例えば初診料につい て見ますと、病院・診療所、回数はいずれも少し増えております。逆に、真ん中より下の 再診料ですが、病院の再診料は若干回数が減って、診療所のほうは増えているといったこ とがございます。  2ページには入院料ですが、これは、入院基本料の仕組みが変わったので、前年と比較 ということはちょっとできないかと思います。ただ、全体で申しますと、一般病棟入院基 本料の計のところで、点数で見ますと、若干点数としては減っている。回数・点数とも減 っている。また、下をごらんいただきますと、特定機能病院に関しては逆に増えていると いった数字が出ております。  3ページですが、真ん中から特定入院料、それから医学管理等々あります。小児関係の 数字ですが、これは回数をごらんいただきますと、17年から18年にかけて減っている という数字が出ております。  4ページ、ニコチン依存症管理料。これも新設のものなので比較をすることはできませ んが、18年6月でこれだけ算定をされている。  5ページ、ハイリスク妊産婦共同管理料。18年6月ということで、4月からの改定の 直後ということもあって回数としてはゼロになってございます。  その下、医療情報提供料(II)、新しくつくったセカンド・オピニオンのものですとか、 あるいは在宅医療の在宅療養支援診療所の数字を載せております。  6ページには、コンタクトの検査の話だとか、小児食物アレルギー負荷検査がでており ます。  7ページはリハビリテーションですが、これも仕組みが変わったので前年と比較できま せんが、トータルでごらんいただきますと、回数としては減っていますが、点数は大幅に 増えているという結果が出ております。  8ページの残り、難病患者のリハビリテーションですとか、麻酔の数値を掲載しており ます。  いずれも18年6月で、改定直後ということもありますので、あるいは前年との比較が できない新設のものもございますので、少し私ども評価ということでは難しいかなと思い ますが、資料として提出をさせていただきました。  以上です。 ○遠藤部会長  ありがとうございます。  この社会医療診療行為別調査の比較をするということはもう決まっていたわけですけれ ども、当初から、改定してから2カ月後の点数を比較しても難しいという議論もありまし たし、また、新設された項目、あるいは同じ項目であっても中身を少し変えたものもあり ますので、直接比較は難しいという議論があったわけでありますけれども、とりあえず今 の段階になりまして、18年6月の回数と点数が出てきたということであります。  これについて何か御意見ございますか。なかなかこれから、先ほど御説明ありましたよ うに、何かを言うというのは大変難しいのですけれども、ただ、幾つかポイントはあるか なというふうに思いますけれども、いかがでございましょうか。  よろしゅうございますか。  それでは、どういたしましょうか。この調査ですけれども、当然20年改定で行われた ものについては、別途またこのような形で調査をすることになりますけれども、この項目 の調査をもう1年続けていただくというのはいかがでしょうか。そうしますと、つまり、 19年6月時点の点数と回数がわかるというのを来年の今ぐらいに御報告をするという形 にしますと、そうすると、改定があった1年ちょっとぐらいのものですから、実際にどう いうふうに動いているかという動きが少し見えてくると思いますけれども、そういう意味 で、この項目で少しそのまま調べるということを続けてみるということでよろしゅうござ いますでしょうか。 ○小林委員  先ほど質問すればよかったのですけれども、小児の入院の医療管理料がかなり少なくな っているというのが非常に気になるのですけれども、これは何かあるのでしょうか。 ○遠藤部会長  ある意味、期待した効果と反するという点は、そこも一つあるかなと思いますけれども、 事務局、何かお考えありますか。 ○事務局(八神保険医療企画調査室長)  届出病棟数は増えているようなので、DPCへの移行をすると、DPC算定病院では、 この社会医療診療行為別調査で数字が出てこないので、これが影響しているというふうに 考えられるのではないかと思います。 ○遠藤部会長  これらは包括されているからということですか。対象になっていない、包括されている からということですね。わかりました。重要な御指摘ですね、ありがとうございます。  ほかに御質問ございますか。  よろしいですか。そうすると、先ほどこの項目で19年度の調査も継続していただきた いということですが、事務局それは可能ですね。 ○事務局(八神保険医療企画調査室長)  19年度、そうさせていただきたいと思います。 ○遠藤部会長  少し継続していただきたいと思います。 ○土田委員  それで初めてやる。 ○遠藤部会長  そういうことですね。  ほかにございますか。よろしゅうございますか。  ありがとうございます。それでは、今回はこの分析につきましてはこの程度にしたいと 思います。  それでは、本日の議論はこのあたりにいたしたいと思います。  次回の日程につきましては事務局より御連絡がありますので、よろしくお願いいたしま す。  それでは、本日はこれにて閉会いたします。ありがとうございました。     【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)