07/06/29 第3回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会議事録 第3回社会保障審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会議事録 1.日 時:平成19年6月29日(金) 10:00〜12:00 2.場 所:厚生労働省専用第12会議室 3.出席者:   <五十音順>   飯野靖彦委員、飯森眞喜雄委員、五十嵐敦之委員、石名田洋一委員、岩下光利委員、   大井利夫委員、大江和彦委員、長村義之委員、落合和徳委員、木下勒彦委員、   黒岩義之委員、菅野健太郎委員、高橋姿委員、田中紘一委員、林同文委員、   藤原研司委員、松岡健委員、柳澤正義委員、横田順一朗委員   事務局    人口動態・保健統計課長、疾病傷害死因分類調査室長、保健統計室長 4.議 題  (1)第1回WHO−FIC改訂運営会議の報告について  (2)わが国における今後の対応について  (3)その他 5.議事内容 ○藤原座長  おはようございます。予定の時刻となりましたので、ただいまより第3回「社会保障 審議会統計分科会疾病、傷害及び死因分類専門委員会」を開催いたします。皆様方にお かれましては、ご多忙のところをご出席賜り、誠にありがとうございました。それでは、 座って説明させていただきます。 まず、議事に入る前に、事務的な確認等を事務局、よろしくお願いします。 ○疾病傷害死因分類調査室長 それでは、お手元の資料の確認をお願いいたします。 本日の委員会の議事次第が1枚紙でございます。その後にホッチキス止めされており ます資料1の2枚紙。その次に資料2、資料3でございます。 参考資料といたしまして、参考資料1はWHOの英語のものでございます。それを仮 訳いたしました、参考資料1の仮訳。 参考資料2、それを仮訳いたしました、参考資料2の仮訳。 参考資料3につきましては、日本語のもののみでございます。 参考資料4はWHOの英語のものと、少し分厚くなっておりますが、参考資料4を日 本語に仮訳したものでございます。 参考資料5も同じく、WHOの担当官のスライドと、その参考資料5を日本語に仮訳 したものでございます。 後で説明させていただきます資料として2枚紙のもの。 最後にピンク色の「疾病、傷害及び死因分類の正しい理解と普及に向けて」という、 既に国内に配付させていただきました普及のパンフレットを付けさせていただいており ます。 また、議論のときの参考までに「WHO−FICネットワーク組織図」というのも、 皆様方の机の上に参考としてお配りさせていただいております。 以上が本日の資料のすべてでございます。資料、お手元に過不足等ございますでしょ うか。ございましたら、ご連絡をいただければと思います。よろしいでしょうか。 資料の確認は、以上でございます。 本日のご欠席の委員は、北村委員、木原委員、相楽委員、土屋委員、中田委員、増田 委員、吉田委員、渡辺委員でございます。 それでは、委員長、議事進行をよろしくお願いいたします。 ○藤原座長 それでは、議事次第に沿いまして、議事1「第1回WHO−FIC改訂運営会議の報 告について」ですが、まず第2回ICD専門委員会以降のWHO−FICの動向につい て、事務局からご説明をお願いいたします。 ○事務局 それでは、事務局より資料の説明をさせていただきます。資料1、資料2をお手元に ご用意ください。 「ICD改訂に関する動向について」と題しております資料1の説明からさせていた だきます。 一つ目、前回の第2回専門委員会後のICD改訂に関する動向ということで、まとめ させていただいてございます。資料は時系列になっております。枠で囲まれたものがW HO側の取組み、枠で囲まれていないものが日本側の取組みになります。 先生方にご議論いただいたのが、一番上の平成18年12月8日の第2回ICD専門委 員会ということになります。 平成19年1月からでございますが、第2回の専門委員会でご指摘を受けまして、厚生 労働省ICD室の担当官が、関係学会等から機会を与えていただいたところ、あるいは お求めがあったところに対してご説明等をさせていただいているところでございます。 これは今現在でも適宜対応させていただいているところでございます。 そして、1月30日から2月2日まで、計5回になりますが、ICDの専門委員会の先 生方を中心とした少人数ごとの意見交換会を、行政側も交えてさせていただいていると ころでございます。 2月8日に、厚生労働省大臣官房統計情報部長より、各関係学会に対しまして、IC D−11への改訂が始まったこと、そしてその対応について協力を依頼する通知を発出さ せていただいております。 一つ飛ばしまして、3月27日でございますが、この専門委員会の親委員会に当たりま す社会保障審議会統計分科会にも一連の流れについて状況を報告させていただいたとこ ろでございます。 4月16日、これはWHO側が日本に来ていろいろ対応していったということになりま すが、WHOによるICD−11への改訂作業を開始するという記者会見が東京で執り行 われております。 この辺の一連の動きについては、また後ほど改めてご説明させていただきますが、同 日に改訂運営会議のメンバーと日本側の専門家との意見交換会も持たれております。 4月17日〜4月24日まで、これは小田原で行われた会議になりますが、4月17日か ら、第1回改訂運営会議というのが、これはICD−11に特化した会議になりますが、 開催されております。 引き続きまして、WHO−FICのビジネスプラン会議までが、日本で行われており ます。 5月7日以降は、WHO−FICといわれるICD以外も含めた一連の取組みになり ます。次のページをお願いします。 WHO側の取組みという形で、WHO−FICといわれますICDも含めた全体の動 向についてまとめたものでございます。前回会議でお配りさせていただいた「WHO− FICネットワーク組織図」を追加資料としてお手元に配付させていただいております ので、それもご参考にしていただければと思います。 簡単にご説明させていただきます。疾病分類グループ(MbRG)というのがござい ますが、死因とは別に疾病という形での分類が議論されておりまして、その中でICD と生活機能というところも含めて議論が行われております。 二つ目、改訂運営会議(RSG)、これがICD−11に向けた特化した会議になりま すが、この詳細は資料2でご説明させていただきます。 三つ目、企画実行委員会(PC)、これはWHOの下に付いた、先ほどお配りした資 料のチュニス会議後のWHOの下にある委員会になりますが、これはWHO−FICネ ットワーク会議全体の運営、各委員会の動向について検討がなされております。 四つ目、WHOのビジネスプランという形で、どういったことを今後行っていくかと いうことについても、小田原で4月23日〜4月24日に検討が行われております。 五つ目、死因分類改正グループ(MRG)ですが、これは死因という観点の切り口か ら、ICDを検討するグループになります。これはワシントン、米国の方で検討が行わ れております。 六つ目、WHO−FIC全体の中で教育委員会(EC)というのがございますが、こ れは分類を付けるコーダーの訓練ツールですとか、そういったものをいかにきちんと整 えていくかというところで動いている委員会になります。こちらの委員会が5月10日〜 5月11日、米国で検討を行っております。そして5月26日〜5月31日は韓国で教育委 員会(EC)と国際的な健康記録国際連盟(IFHRO)、他のWHO−FICの委員 会である普及委員会(IC)との三者の合同によって国際会議が行われまして、普及・ 啓発、教育、活用についての議論が行われております。 次に、参考資料1と参考資料2のご説明をさせていただきます。参考資料1になりま す。これは資料1の中で、4月16日に「WHOによるICD−11への改訂作業開始記 者会見」というところがございますが、そこに連動する資料が参考資料1、そして参考 資料2になります。参考資料2から説明させていただきますが、参考資料2は、WHO の方から記者会見を発表したプレスカンファレンスのときに使った資料になります。 そして、参考資料1でございますが、これは、WHOの方から加盟各国に対して、こ の会見に合わせて発出されたものになります。WHOからの正式な公式文書として、こ の中で、加盟各国に対して、ICD−11が正式に改訂段階に入ったということ、そして 三段階に分けてその改訂が進行するということ、そしてこの改訂に対して加盟国に対し て協力を依頼するということが明文化されております。 以上でございます。 ○藤原座長 ありがとうございました。今の事務局の説明に対して、何かご質問等ございますでし ょうか。よろしいですか。 それでは、続いて、第1回WHO−FIC改訂運営会議の報告を、事務局よりお願い します。 ○事務局 引き続きまして、資料2、参考資料3〜5に基づきまして、第1回WHO−FIC改 訂運営会議のご報告を事務局よりさせていただきたいと思います。 資料2をご覧ください。「第1回WHO−FIC改訂運営会議について」です。改訂 運営会議の組織体制でございますが、これは分類に関するWHO−FICネットワーク の恒常的委員会として分類改正改訂委員会がございますが、その下にICD−11のため に新たに改訂作業の監督機関として設置されたものでございます。この改訂運営会議の 主な委任事項は、改訂プロセスを監督し、分野別の専門部会間、この専門部会間という のは、その下に(2)で分野別専門部会:TAGと書かれたものがございますが、これ を指します。この分野別専門部会間の連携の調整・助言を行うことになります。 資料が飛んで申し訳ございませんが、この辺の一連の組織図は参考資料4の最後のペ ージをご覧いただければと思います。WHOが一番上になる組織図になりますが、その 下にWHO−FIC分類改正改訂委員会がありまして、今、ご説明差し上げた改訂運営 会議というのが、その下に組織された会議になります。更に下に分野別の専門部会が設 置されていることになります。 引き続き、資料2の説明に戻らせていただきます。この改訂運営会議:RSGでござ いますが、「分野別の専門部会間の連携の調整・助言を行う」と同時に、「ICDの用 途について明らかにする」、「改訂プロセスを通じて利用者のニーズに向き合うように する」、「分類法及びオントロジーに関する基本原則を明らかにする」、「問題の解決 に向けた提案を行い、必要に応じてフィールドテストを随時行うための方法を考える」、 「ICD−10からICD−11への移行のための計画・ツールを立案及び開発する」とい う役割を担う会議でございまして、ICD−11に向けた実務的な統括を行う組織となっ ております。 その下に分野別の専門部会、TAGと呼ばれる専門部会がそれぞれ設置されるという ことになります。 改訂運営会議の下に設置されている分野別の専門部会は、精神、外因、腫瘍、希な疾 患、内科という五つの部門が現在のところ設置されてございます。現在、日本は内科部 会の部会長を菅野先生に務めていただいておりまして、日本が内科部会についてはイニ シアティブを取って開催を進めることになっております。 そして、各専門部会の下には、更にワーキンググループと言われる組織が設置されま して、更に専門的な、個別具体的な作業を行うという組織体系となっております。 「2.第1回改訂運営会議関連行事の概要」について説明をさせていただきます。平 成19年4月16日に、WHOからICD改訂作業開始の記者会見が、東京のフォーリン プレスセンターで行われたところでございます。そして担当官から、WHOは加盟各国 の協力を得ながら、4月16日から2015年を目途にICD−10をICD−11に改訂する 作業を開始することが正式に記者発表、公式発表されたところでございます。そして、 WHO本部からも全世界に同時公表されてございます。 先ほどご紹介させていただきました参考資料1に当たりますが、WHOの事務局から、 作業開始を告げ協力を依頼する旨の公式文書が発出されております。 同日、改訂運営会議のメンバーと日本側専門家との意見交換会が執り行われてござい ます。 第1回改訂運営会議は、4月17日〜4月18日に小田原で行われております。主な議 論を以下に整理してございますが、ICD−11に係る改訂作業は三つの段階で進めると いうことが決まったところでございます。 三つの段階というのは、(1)分類に関する科学的、臨床的、公衆衛生学的エビデンスの 体系的な点検を行う。(2)ICD−11の草案を起草し、草案のフィールドテストを行う。 (3)標準的な医療用語との意味のある関連付けを行い、コミュニケーション、データ処理 の標準化、研究を円滑にする。ということでございます。 また、ICDの形式とICDの死亡・罹患報告への活用は維持されるというところが 決まっております。  利用者のニーズに対応するために改訂版を相互に関連する三つのフォーマット(プラ イマリケア、臨床ケア、研究)で提供することとなっております。 分類の構築には、オントロジーツールを活用しまして、このツールは徴候や症状の組 み合わせ、重症度、経過、遺伝情報やその他の情報など、様々な領域をカバーすること となっております。 ICDだけではなくて、国際生活機能分類(ICF)と言われるようなWHOのその ほかの連携を取っている分類及び各国が用途に合わせてICDを少しモディファイして いるところがございますが、ICD修正版も検討しまして、そのICDの内容の向上を 図るとともに、分類間の整合性を高めるということが決められております。 改訂作業においては、オープンデータベースとして構築したプラットホーム等の分散 型ウェブツールを活用して、提案、議論、エビデンスを突き合わせましてフィールドテ ストを行い、多数の関係者による改訂作業への幅広い参加を可能にするという、より透 明性を高めた改訂作業を行うことが決定されております。 引き続きまして、参考資料3の位置づけをご紹介させていただきます。ICD−11の ための第1回改訂運営会議、先ほど本当に簡単な概要をご紹介させていただきましたが、 それとは別に改訂運営会議の内容を、事務局の方でまとめた用紙が、参考資料3になり ます。 参考資料4でございますが、これはICD−11の作成ということで、その改訂プロセ スの全容という形でWHOがまとめましたものを、英語版と仮訳をご紹介させていただ いてございます。 参考資料5でございますが、これはWHOの担当官の現時点で考えているスライドと いう形で、パワーポイントのものを、こちらも英語版と日本語版をご紹介させていただ いているところでございます。 資料の位置づけは以上です。 ○藤原座長 ありがとうございました。 それでは、先ほどお聞きのように五つの分野、そのうちの精神、外因、腫瘍、希な疾 患、内科の五部会が設置されて、日本の菅野先生が内科の部会長を務められたというこ とですが、精神、外因、内科に関しまして、それぞれの立場から、精神については、飯 森委員の方からご報告をお願いできますでしょうか。 ○飯森委員 この間のWHOにおける流れをご報告すればよろしいですね。 ○人口動態・保健統計課長 はい。 ○飯森委員 先ほども出てきましたけれども、精神のTAG(Topical Advisory Group)の第1回 の会合が、今年の1月にジュネーブのWHOの本部で開催されております。このグルー プの座長が、ハーバード大学の学長のハイマン教授でありまして、そのほか、WHOか ら精神保健及び物質乱用部というのがあるのですけれども、そこのサラセーノ部長ほか 6名及び外部の有識者の14名が参加しております。ここに資料がございますので、詳細 は省きますけれども、日本人はこの代表の中には入っておりません。 この会合で、今後の精神保健関連の改訂につきまして、大枠の議論がされました。そ して、TAGの下に四つの調整委員会をつくることが決まって、それがTAGやWHO の助けになるということで、その四つの調整委員会の内容ですけれども、一つはICD と米国によるDSM、これは統計用の診断基準ですけれども、ICDとDSMの調整グ ループがまずある。これは、特に精神科関係では、アメリカの精神科学会によるDSM の影響が大きいものですから、ICDとDSMとの調整グループというのが一つ。 二つ目は、グローバルな科学的参加グループというのがありまして、グローバルな立 場から科学に討議する。 三つ目は、中立的な有識者によるグループがあります。 四つ目は、訳が資源流動化グループ、モービライゼーション・コーディネイティング グループというのがあります。 以上の四つのグループについて、TAGの座長の指揮の下にWHOによって設立され て、ここでは分類の専門家、個人、英語圏の先進国、あるいは西洋諸国だけでは構成さ れないということが強調されました。一部に偏らないということで、この四つのグルー プが実際に動いて、精神保健に関するものを決めていくことになりました。 第2回目の会合は、今年の9月に開催されるのですけれども、それまでに四つのこと が決められました。 一つは、プライマリーケアにおける精神障害の使用法について。 二つ目は、各障害の閾値問題を含む精神及び行動の障害における次元性の問題。ディ メンショナリティーの問題です。 三つ目は、診断カテゴリーと診断基準に関するICD−10とDSM−4の改訂版、T Rの完全な相違リストを出す。 四つ目が、臨床上の有益性と同様に、精神障害の幅広いカテゴリーをいかに概念化し ていくべきかという問題に対する科学的エビデンスの状態を調べる。 この四つに関する論文が準備されることが期待された。文章によりますので直訳調に なりますけれども、今のところこんな流れになっております。 日本としては、先ほど申しました四つのグループのどれかと関わりを持って、日本の 意見を反映していくのがよいのではないかと思われます。精神疾患、精神保健に関する ところは、他の身体分野とは性質が異なるものですから、他の身体疾患がどういうもの なのか私も存じ上げませんけれども、少し複雑な形になっております。 以上です。 ○藤原座長 ありがとうございました。何かご質問ございますか。よろしいですか。 それでは、次に外因について、横田委員にお願いいたします。 ○横田委員 おはようございます。横田です。私は、救急医学の立場から接点を持たせていただき ました。4月16日の意見交換会と、その後の小田原で改訂運営会議のお話を主体にご報 告させていただきたいと思います。 私たちは救急医療の中でも、特に外因性疾患の分類について、かねがね改訂すべき多 くの問題点があると考えておりました。19章と20章のそれぞれの使い方が、19章とい うのは損傷形態ですので、疾病率の統計など臨床上に通常使う病名分類であり、20章は 死亡統計、人口動態統計のような死因分析に使われるのですけれども、その二つを使用 目的に応じて組み合わせなければならない問題がありました。 特に臨床的には、最近診療報酬請求としてDPCが導入され、その病名分類がICD を基本としていますが、ICDの分類が臨床になじみません。19章での一つの例を挙げ て、WHOのTAGであるハリソン先生に尋ねてみました。 腸管損傷の分類として、十二指腸損傷は小腸損傷に含め区別できません。臨床上は十 二指腸と小腸を区別しないと、治療法や臨床経過、予後に相当の差があり、診療の質の 評価が難しいのですという例を挙げてお話ししました。彼はオーストラリア国籍ですが、 オーストラリアでは修正版として、5桁コードで細分化して工夫しているということを おっしゃいました。 もう一つは、解剖学的な分類の中には重症度分類がありません。実は、臨床家の我々 は、外傷学会あるいは緊急医学会の推薦もあり、AISという損傷分類を使用していま す。これはAAAMというアメリカ自動車医学会が作成した分類ですが、そのAISの 小数点を重症度コードに使えることをお話ししましたところ、ハリソン先生も重症度を 入れていくことは今後の課題で、重要なポイントですねということで、その改訂指針に ついてはコンセンサスが得られております。 三つ目の問題としては、19章、20章の使い方以外に、20章の中に入っている項目で すが、自殺であるとか、不慮の事故という分け方以外に、場所や状況など細かな要素が 混在しており、複数の原因をどういうふうに構築するのが分かりません。改訂するには ちょっと困難な課題ですねと話をしました。彼らの提案として、オントロジーというI Tを使った新しい分類の構造があるようです。私には理解に苦しむ難しい内容のようで すが。この新しい方法でやっていきませんかという革新派のグループに対し、そういう 革新を求めるのはいかがなものかという少し保守的な一派もあることが、意見交換会の ときに分かりました。 その翌日17、18日の小田原の改訂運営会議には、私どもの仲間であります、東京医大 の行岡教授に出ていただき、更に突っ込んだ討議をしていただきました。その際、外因 性疾患のところは、大きく解剖学的分類、いわゆる19章と、それから20章に相当する 外傷の原因とを、もう少し細かく検討すべきであり、その前提としてWHOの方から現 ICDの問題点と改訂の指針を説明していただきました。私たちの方もある程度焦点が 絞れ、検討のやり方が少し見えたかなというのが実感です。 しかしながら、現在の分類にはたくさん問題がありますので、具体的にどういう作業 プロセスで進めていいのかという問題が残っています。以上でございます。 ○藤原座長 ありがとうございました。何かご質問ございますか。 それでは、内科について、菅野委員からお願いします。 ○菅野委員 ただいま、精神あるいは外因の方からご報告がございましたけれども、ただいま五つ のTAGが立ち上がっております。これを先生方がご覧になると、多少奇異な感じをお 持ちではないかと思いますが、これは、既にある程度走り出しているところから順番に、 この分野別専門部会が立ち上がっているということでございます。一番先進的に動いて らっしゃるのが精神領域。それから、この外因といったところは、既にグループとして の活動が開始されているわけであります。 腫瘍に関しましては、ICD−O−3というのがございますけれども、そちらのリヨ ンのグループと連携しながら改訂を行っていくということで、これは既に連携の動きが あるとご理解をいただきたいと思います。 それから、稀な疾患、これも既にフランスのエメさんという方が、そういうグループ をヨーロッパで立ち上げておりまして、これがアメリカと連携して、今まで稀な疾患が なかった部分をカバーしていこうという動きで始まっております。既にグループとして の活動がある程度実績を持ってスタートしているグループであります。 これに反しまして、内科のグループはこの小田原の会議で初めて正式に認められて、 日本の貢献ということで、私が議長といいますか、とりまとめをすることになったわけ でございますが、実際にWHO側がどこまでこの内科でカバーするのかというコンセン サスがなかったわけでございまして、それでは困るということで、この会議である程度 我々のカバーする領域についてのコンセンサスが得られております。 これは、私の方に届きました英文の草案、参考資料3の内科のところに本当は書いて あるんですが、省略して書いてありまして、この英文の原文では、どこの位置をカバー するかということが書いてありますが、訳の方には書かれてないのです。それを紹介い たしますと、一応内科のカバーする領域は、血液疾患、内分泌の他に代謝性疾患、呼吸 器疾患、循環器、消化器疾患、腎臓及びリウマチ疾患が、このグループの活動範囲であ るというふうに定義されております。 一部、当然消化器ですと、新生物、腫瘍の部分とオーバーラップがありますし、場合 によっては小児科の部分ともオーバーラップがございます。あるいは稀な疾患とのオー バーラップも当然あるわけでございますけれども、そういうところはそちらのグループ とも整合性を持って活動していくというようなコンセンサスになっております。 我々としては、周産期がありますとか、耳鼻科、眼科の領域はまた別個にTAGを立 ち上げていただくようにお願いしておりまして、抄訳の三番のところに、また多少抜け ておりますけれども、このドラフトの文章ではそのような形で別個のグループを立ち上 げていただくような形でコンセンサスになっている予定でございますので、一応内科の カバーする領域はそういうところである。 今後お願いすることといたしましては、それぞれ今、掲げましたサブ領域、それらに つきまして、このTAGの下にワーキンググループというのが、先ほどのご説明の参考 資料4の最後のページにございますけれども、内科分野の下にワーキンググループが二 つだけ書いてありますが、二つでは到底足りませんので、これらの各領域につきまして、 各関係学会、専門学会と連携を取りまして、日本並びに世界、国際的な連携を取りなが ら、このTAGの下のワーキンググループを立ち上げていく。そこでそれぞれの分野に 関する意見出し、調整を考えているところでございまして、是非先生方のご協力をお願 いしてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○藤原座長 ありがとうございました。先ほど来の事務局の説明、あるいは三名の委員からのご報 告に関しまして、全般にわたって何かご質問がございましたら、どうぞ。少しご意見を 交換したいと思います。 ○黒岩委員 質問でございますが、参考資料4の最後の23ページの表でございますが、TAGのN Nというのは何の略でございましょうか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 他にもまだできる余地があるという意味でございます。 ○黒岩委員 わかりました。 ○藤原座長 よろしいですか。ほかにどなたか、よろしいですか。 それでは、また先に進めて、後ほど先生方、資料等をご覧になった上で、最後にご意 見をいただいても構いませんが、とりあえずそういうことで議事2に入らせていただき ます。「わが国における今後の対応について」、事務局からご説明願います。 ○事務局 議事2の「わが国における今後の対応について」をご説明させていただきます。 お手元に資料3をご準備ください。資料3「WHOへの意見提出について」です。 WHOへの意見提出でございますが、背景として三点挙げさせていただいております。 一点目、これまでのICD専門委員会での先生方のご議論等を踏まえまして、我が国 の方針としましては、ICD−11への改訂に係る課題及び具体的な対応案については、 我が国として検討いたしまして、WHOに提出していく必要があるという背景がござい ます。 二点目、今後の検討の参考といたしまして、このペーパーの中で次の「課題」として まとめているところでございますが、これまでに厚生労働省大臣官房統計情報部人口動 態・保健統計課ICD室に寄せられたICD−11への改訂に係る意見等を、今後の検討 の参考といたしまして、整理をさせていただいております。 三点目、WHO側にこういうふうにしたらいいだろうという具体的改訂案を提示する こと以外にも、現時点での国際的な議論の初期段階におきましては、検討すべき課題自 体、課題そのものをWHO側に問題提起することも重要であると考えているところでご ざいます。 「2.課題」に移ります。括弧で書かれた番号が五つ振られております。 「(1)ICD−11への改訂に係るWHOの組織体制について」。 「(2)ICD−11への改訂ビジョンについて」。 「(3)ICDの構造等について」。 「(4)現状の問題点について」。 「(5)その他」。 このように分類してまとめております。 そして、それぞれの内容について、「現状」と「寄せられた意見」、そして「検討事 項」という形でまとめております。1ページ目の(1)組織体制のところから、まず「現 状等」のところをすべて(5)までご説明をさせていただきたいと思います。 「(1)ICD−11への改訂に係るWHOの組織体制について」でございますが、こ の現状といたしましては、先ほどご説明させていただきましたとおり、改訂運営会議の 下に分野別専門部会、TAGが設置されまして、更に各分野別専門部会の下にワーキン ググループが設置されることとなっております。 そして、現在五つの領域、精神、外因、腫瘍、希な疾患、内科で分野別専門部会が設 置されたところでございます。 2ページ目「(2)ICD−11への改訂ビジョンについて」でございます。現状は、 WHOの担当官は、電子的な健康関連記録を標準用語体系で整理いたしまして、ICD −11を用いて分類を行うことで、これまで以上に国の保健業務、臨床、管理及び報告等 といった、さまざまな目的で情報を活用することができるという構想を考えております。 しかしながら、具体的にどのような目的や用途をきちんと想定して、どの程度の規模 の改訂とするかといったところは、いまだ議論の対象となっている段階でございます。 そして、明確な方針等も、現在、WHOにおいて模索中であり、決定されていないとい う状況にございます。 引き続き「(3)ICDの構造等について」の現状をご説明させていただきたいと思 います。現状は、我が国で適用しておりますのは、ICD−10、2003年版になりますが、 このICD、ご存じの先生方はご存じのところだと思いますけれども、アルファベット の文字と数字という形でのコードによって表現されてございます。この分類、それぞれ 階層化されて整理されております。最後の5ページ目は、その分類体系という形でご紹 介をさせていただいているところでございます。 5ページと2ページのところを参考にしていただければと思います。また、2ページ に戻りますけれども、階層化されて整理されておりまして、まず一番目に章立てがあっ て、中間分類項目というものがあって、3桁分類項目、4桁分類項目になっております。 この章というのは、5ページ目をご覧いただければと思いますが「I 感染症及び寄 生虫症」というところから始まりまして「XXII 特殊目的用コード」まで、22章の章立 てになってございます。先ほど先生の方から話に出た19章は「損傷、中毒及びその他の 外因の影響」というところでまとめられてございます。 そして中間分類項目というのは、それぞれの章立ての中で、例えば1章の感染症及び 寄生虫症の中で、腸管感染症とまとめられたものがA00 〜A09 となってございますが、 このそれぞれの分類をまとめたものが、中間分類項目と言われるものでございます。 2ページにお戻りいただきまして、この中間分類項目、3桁分類項目、4桁分類項目 を端的に示すものが、例として3ページ目に提出させていただいております。 腸管感染症の中の3ページ目の一番上をご覧いただければと思いますが、腸管感染症 A00 〜A09 、これが2ページ目の下でいうところの中間分類項目に当たります。 そして、A03 細菌性赤痢という分類がございます。これはアルファベットから数えま して、A03という3桁になりますので、3桁分類項目と言われる細菌性赤痢になります。 そして、その3桁分類に更に数字が振られまして、A03.0 の4桁という形で更に詳細 な分類になります。A03.0 になると、志賀菌による細菌性赤痢を表すといったような形 で、それぞれの分類が構成されております。 3ページ目の上のA03 細菌性赤痢という3桁分類のところをご覧いただきますと、A0 3.0 〜A03.3 という形で、更に詳細な内容が記載された後に、A03.8 という形で「その 他」という分類、そしてA03.9 という「詳細不明」という形で構成されております。3 桁分類の多くは、こういった詳細内容、その他のコード、そして詳細不明のコードとい う三種類の4桁分類項目によって構成されているということでございます。 「(4)現状の問題点について」です。さすがに現状等ということでの整理は、余り にも範囲が広いので、「寄せられた意見」からまとめさせていただいております。 以下、詳細な内容につきましては、ICD室長より説明をさせていただきます。 ○疾病傷害死因分類調査室長 それでは、資料3に関しまして、少し補足をさせていただきます。基本的に、本日の ICD専門委員会の一番の目的と申しますのは、これまでの現状の情報をできる限り収 集して、ここで共有化したいということです。 その後、具体的に我々日本側として作業に入りたいということでございまして、資料 3の資料を基に、皆様方、各学会等にお持ち帰りをいただきまして、具体的な検討を開 始していただきたいという依頼の内容でございます。 既にこの1月以降、我々の方も統計情報部長からの通知によりまして、各学会内等に おかれましても、ICDの関する検討をするような組織体制の整備をお願いしたいとい う依頼をしてございます。それに基づきまして、幾つかの学会から既にICD室の方か ら直接出向いて経緯や目的等を説明するようにというご依頼をいただきまして説明させ ていただいているところもございます。 そこでは、もう既に幾つか、例えば組織体制については、我々の学会としては、やは り一つ独立した分野別専門部会を立ち上げるように要望するといったような意見とか、 あるいは具体的な問題点とか、幾つかの意見が寄せられております。 これらをもう一度しっかりと紙ベースで、文章を学会からいただきまして、それを正 式な学会からのご意見とさせていただきまして、我々はWHO側と調整を開始したいと 思っております。 その課題を幾つか挙げさせていただきますが、まず課題1と課題2というのは、組織 体制とかICDの改訂のそもそも論というところでございます。 課題1の組織体制につきましては、既に五つの分野で分野別専門部会が立ち上がって おりますが、それではICDの全領域をカバーしているというふうにはいかない状況で ございまして、WHO側もこれでは不十分であるというのは十分認識しております。 ですが、基本的には彼らはリソースとして十分なものを持ち合わせておりませんので、 ある程度問題点がクローズアップされて、しっかりと引き受けてくれる組織なりがあっ た場合に、そのTAGを立ち上げるという形を取っておるので、少し穴空きの状態で作 業がスタートしたという状況です。 ですから、各学会におかれましては、例えばそれらのものが、こういう形でTAGを 組織しろと、それを組織すれば各日本側としても専門家を送り込むなり、積極的に意見 を出していくなりという体制で望む。当然そういう前提がございまして、組織はつくれ、 協力はしないという意見出しでは、通用しないということですので、こういう組織をつ くれば、しっかりと日本としても協力体制が組めるという前提でご意見をいただければ、 そういう組織体制で望めるようにWHO側と調整したいと考えているところでございま す。 ですから、先ほど菅野先生の方からご説明いただきました前回のリビション・ステア リンググループでは、内科はどの範囲を所掌するかというところにつきましても、ある 意味、例えば神経などは、精神側に付けるのか、内科側に付けるのか、あるいは独立し たTAGとして設けるのかというのは、議論の余地がございます。一応、神経学会の方 からは、やはり内科の下の方がいいのではないかというようなご意見を寄せられており ますので、それをもう一度正式文書としていただければ、それをもとに正式に我々とし ては、WHO側へ交渉させていただきたいと考えております。 ですので、今、分野別専門部会の組織等は、既に1回目の改訂運営会議でも議論され ておりますが、まだいろいろ追加、変更の余地はございますので、そういうような組織 体制につきまして、ご意見等がございましたら、課題1のところでご提示をいただけれ ばと思います。 基本的には、幅広く、まだ1回目の改訂運営会議が2か月前に始まったばかりですの で、幅広い枠組みは受け入れ可能な状態にありますので、少し大きな視点で組織をご検 討いただければと考えております。 また、小人数の意見交換会を、1月末から2月の頭に開始させていただいたのですが、 そこの中では、いろんな会議を世界中でばらばらで開催されても、非常に対応しにくい。 ある会議はアメリカでやり、ある会議はヨーロッパでやり、ある会議は東南アジアでや りとばらばらにしても、ある特定の学会は複数の分野にまたがるものもあり得るので、 そういう対応よりは、できれば一箇所に、年に1回でも2回でも集まって、ICDの改 訂全体を集中的に議論する。そして、全体として改訂運営会議がありますので、その後 各部会とか、その下のワーキングに分かれて議論して、最後にまた集約するといったよ うに、一箇所にまとめた方が効率的ではないかという意見も寄せられているのですが、 そこにつきましても、WHOに既に伝えておりますが、リソース、はっきり申しまして 資金が得られれば、そういうことも是非やりたいと言っております。現時点でWHOが こういう歯抜けの形になっているのは、もう極めて資金によるものでございまして、理 想的にはそういう形が望ましいというのは、WHO側も十分わかっておりますので、そ れにつきましても、今、前向きに考えている。つまり資金調達を含めて前向きに一生懸 命WHOは考えているところでございます。 二点目の2ページ目でございますが、ICD−11への改訂ビジョンについてというこ とでございますが、これにつきましても、WHOの担当官のスライド、参考資料5でご ざいます。これは、WHOの担当官ベースで、ICDの改訂に関するビジョン、イメー ジを示しているものでございますが、これ自身はまだ極めて大まかなアイデアというか、 目的につきましても、基本的にはマルチパーパス、多目的に対応できるようにというこ とで、極めて幅広い観点から利便制が高いものをつくろうとしておるのですけれども、 もう少し地に足を付けてと申しますか、目的を明確にして、それぞれを目的化するよう な作業をした方がいいのではないかという意見は、当然あちらこちらから寄せられてお りますが、実は今もう既に立ち上がっている分野別専門部会、特に精神の部分や外因の 部分というのは、現に使っていて、非常に不便である点とかを直さないといけない。つ まり使い勝手の悪いところを使い勝手よくしていこうというアプローチで作業が始まっ ておりますので、どちらかというと、もう利用者から使い勝手のいいものに、今、使っ ている目的が更に役に立つようにという視点での取組みでしかないということでござい まして、もうしばらくしますとICD−11全体が、最終的に何の目的でどうするのかと いうのが、ビジョンとしてもう少ししっかり固ってくるのではないかと想定されますし、 むしろそうしないといけないという状況でございます。 ですから、そういう全体としてのハンドリングと、個別具体的な問題へのアプローチ が、まだ少しバランスとして十分取り切れていないという状況でございまして、今の分 野別専門部会というのは、基本的には既存の問題解決型のアプローチで取り組んでいる ところに対して、しかるべき段階で、ばさっとICDの改訂全体に対して目的を少し明 確化した網がかけられるということが予想されまして、そういう観点から少しICDの 目的、あるいは大きなビジョンという観点から、皆様方におかれましてはご検討いただ きまして、何か具体的な提案がございましたら是非いただきたいと考えております。 以上の(1)(2)が、それぞれご検討いただいた上で、9月末までにご意見をいた だければと考えているところでございます。 次に、具体的な問題点で(3)(4)でございます。(1)(2)と(3)以下の決 定的な考え方の違いといいますのは、こういったような国際基準を使うに当たりまして は、何でもそうですが、国際基準をつくるということは非常に大変な作業を伴いますが、 むしろ使う側に立って、つまり使うというのはそんなに大変ではないというのは明らか です。先生方もよくご存じだと思いますが、何か疾病に関する診断基準をつくるという のは非常に大変な作業だと思いますが、その診断基準に当てはめて何かを評価するとい うのは、むしろ使い勝手がいいものでないといけない。 そういう大きく二つの観点に分けますと、この一番と二番というのは、こういう国際 基準、国際基準をつくる側の視点に立っていただくということでございます。 (3)(4)の方は、むしろ利用者側、使い勝手のいい、具体的に使っていく上に当 たってどういうふうにすればいいかという利用者側の視点でご検討いただくということ でございます。 ですので、つくる側の視点から(1)(2)についてご意見がございましたら、是非 いただきたいと思いますが、各委員におかれましては、むしろつくる側というよりは基 本的にある程度できたものを、使い勝手よくするとか、利便性を高めていく方での観点 で取り組まれたいという場合には、(1)(2)に対する具体的な提案は、国際的な議 論を少しお待ちいただいて、その中でサービスサイドとして(3)(4)、ICDの構 造や具体的問題点への対応というところに対してご意見をいただければと考えておりま す。 以上が、資料3に関する補足的な説明でございます。 ○藤原座長 ありがとうございました。かなり重要なお話が語られたかと思いますが、ご意見いた だけますでしょうか。 ○大井委員 診療録管理学会の大井ですが、参考資料5にございますように、WHOでは既に、改 訂をしていくときのストリームを三つ定めています。科学、臨床、公衆衛生、そのスト リームに従って、それぞれの検討を行って、そのエビデンスに基づいて提案していこう ということは、例えば私どものこの委員会と関連する各部署においても、どのストリー ムに従って、この意見が出ているというような検討が必要なのでしょうか。 例えば、何か意見を出すときに公衆衛生のストリームというのは、簡単なようでなか なか難しいのではというのが実感なのですが、その辺をご教授いただけないでしょうか。 ○藤原座長 事務局、お願いします。 ○疾病傷害死因分類調査室長 極めて大事なご質問をいただいたかと思いますが、実はこの話は、私もWHOの担当 官と話しているレベルでございまして、まだ公の場でこのストリームについては、きち んとした議論はされていないレベルだと思います。 この議論をきっちりしようと思いますと、いわゆるICDの章別の、いわゆる縦糸的 な議論と併行して、ICD全体を科学的にながめる。つまり、科学的とか臨床で章別に 切って議論しても、それは全体としてアンバランスになると思いますので、恐らくそれ を横軸できっちりとながめる組織、論点、視点が必要になると思いますので、恐らく、 これは想像ですが、とりあえず今はICD全体をカバーするような組織体制をつくろう ということで、章別にTAGをつくっている段階ですが、それを横軸的に検討する組織 体制というのが、今後必要になってくる。このWHOの目的を達成するには必要になっ てくると思います。 その組織体制の在り方につきましては、一定のスタンダードをどこかで議論して、そ してそれを各分野別専門部会に下ろすのか。あるいは臨床ストリーム、科学ストリーム といったものを、俯瞰的に全作業としてながめるような組織をつくるのかといった議論 の余地はあるかと思いますが、いずれにしても、そういう視点を持ったワーキンググル ープ、あるいはタスクフォース的な組織が、この目的を達成するためには不可欠であり、 今後恐らく組織化されていくのではないかと考えております。 ○藤原座長 いかがでしょうか。先生、今のお答えでよろしいですか。 ○大井委員 わかりました。それが一番基本の、ICDをどういう目的に使うかということにつな がる問題が含まれていて、先ほどの説明のときにも、三つのストリームはそのまま承認 されていると思っていました。ですから、そういう視点がこれから日本で検討していく ときには必要なのかと。これは何のストリームに従って、こういう意見を出しています よということを付記する必要があるのか。それとも、そこまでは大まかによろしいのか なということを明確にしてほしいと思ったからです。 ○藤原座長 ほかに、どなたかご意見ございますか。 ○菅野委員 WHOからの小田原の会議の草案ですけれども、これを読みますと、今、大井先生が おっしゃった、(1)(2)(3)のステージと理解しておりまして、第1ステージと しては、まず科学なエビデンスに基づいた見直しをする。 それから、臨床ストリームに移り、更に三番目のパブリックヘルスの問題に移ってい く、ステージとしては最初に科学エビデンスから討議に入ろうというようなニュアンス でございまして、それに基づいて以下の問題に当たっていこうということで、これを一 遍にばっと出す感じではないように書いてあります。 ○藤原座長 というと、ステージとしてのものと、そしてその全体をまとめたストリームという形 にするのだという意見ですね。とりあえず、学会レベルでは何を、どうしたらいいだろ うと。 ○菅野委員 まず、科学なステージとしては、3ステージで進んでいくようなことが書いてありま すが、systematic review of scientific,clinical and public health evidence rele vant to classificationというのが、第1ステージ、日本語に訳せば第一段階ですね。 それから、ICD−11、ドラフトの作成、フィールドテスティングということで、そ の次がdevelopment of meaningful linkages to standardized health care terminol ogiesなどという形で、ある程度ステップを追いながら進めていこうということです。 ○藤原座長 ありがとうございました。 ほかに、どなたかご意見ございますか。いかがでしょうか。 ○横田委員 先ほどの外因性の続きで、TAGの話が出ましたが、私ども救急医学の場合は、関連 する領域が非常に多くございます。単に外因といっても外傷だけではなく、熱傷、中毒、 希な場合ですけれども、その中には医療行為で起こった外因性障害の分類まで含まれて います。そういった多岐にわたる領域であるため、救急医学会員の中だけではなかなか 専門家がおらなくて、関連する学会の先生方、例えば熱傷学会、あるいは法医学会なり、 いろんな関連分野の応援が必要になります。 一番大きいのは外傷では整形外科で、特に骨折治療を中心にされている先生方と連携 していかないとなかなかできないのですが、具体的にどういう活動をしていったらいい のかということを各委員の方々からアドバイスをいただければ助かります。あるいは厚 生労働省の方からでもご示唆いただければと思います。よろしくお願いします。 ○藤原座長 何か事務局から、お願いします。 ○疾病傷害死因分類調査室長 また、非常に大事なご意見ありがとうございます。国内の検討体制につきましては、 やはり既に幾つかの学会からどうしてもほかの学会とオーバーラップしてしまうとか、 あるいは単独で領域をカバーできないところがあるとか、いろいろご意見は寄せられて おりまして、我々として、政府側としての基本的なスタンスは二つございまして、まず 一つは、基本的にはこのICD専門委員会にさまざまな意見なり考えが集約される方に したい。それに対して各学会間の調整が必要であれば、それは我々の方にご相談いただ きまして、政府の方が少しフィルターになって調整する方がよろしいのか、あるいは各 委員の方に複数の合意形成をするような委員会組織のようなものをぶら下げていただく のがいいのかという、幾つかのやり方があると思いますので、その辺につきましては、 是非ご意見をいただくとともに、我々政府サイドと調整をさせていただければと思いま す。それが、一点でございます。 二点目につきましては、最終的にいろいろな組織なり検討体制を検討するに当たって は、我々は極力、WHOがつくる組織体制にシンクロさせる、同調させる形での組織づ くりが最も効果的ではないかというふうに考えております。ですから、例えばWHOが 外因という組織をつくっていたのであれば、それに呼応する。外因というのは、複雑な 医療の分野を含みますので、ただ、そこを国内としての複数のカウンターパートをつく るというよりは、やはり極力一つに集約させて、WHOの組織に対しては一つの組織を 集約化させて、ですから、がんもがんということで一つでき上がっておりますので、国 内もがんということで意見を集約する体制に、つまりがんに対して複数の学会が関与し てばらばらな意見というよりは、少なくとも国内である程度統括して、WHOに対応す る形にしたい。 いずれにしても、ICD専門委員会に集約をさせたいということと、WHOの組織体 制に極力同調する形での検討体制を組んでいきたいという二点でございまして。それに 対してもご意見がございましたら、勿論いただければと思いますし、具体的な在り方に つきましては、是非この委員会の場でも結構でございますし、政府側に直接ご相談をい ただいても結構でございますので、どうぞご検討をよろしくお願いいたします。 ○藤原座長 どうぞ。 ○横田委員 ということは、ある各論を討議する場合、関連する先生方、あるいは学会の方々で、 この会議に出ておられないのであれば、政府の方で少しご膳立てをして、例えばワーキ ンググループを作るなどのお手伝いはしていただけると考えてよろしいでしょうか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 はい。 ○横田委員 ありがとうございました。 ○藤原座長 事務局として、今のことに関連して、どの学会までをカバーしていくかということは、 ある程度考えておられますか。これからですか。こちらにご出席いただいている先生方 以外に、どの辺までをカバーするか。 ○石名田委員 ちょっと一言追加させていただきます。整形外科の石名田です。今、横田先生おっし ゃったような形、室長さんとも整形外科学会にいらしたときにお話をしたのですけれど も、整形外科というのは、外傷からリウマチ、いろいろ扱っておりますので、リウマチ 学会には是非参加していただくようお願いしてあります。 その他、整形外科学会関連学会として骨折治療学会とか、いろんなものがございます。 救急医学会等とお互いに話し合いをしながら取り組んでいくべきですが、学会同士で直 接接触するのが難しくそれぞれが改定案を出すような場合は、ICD室が介入していた だければ大変ありがたいと思っておりますので、その節はよろしくお願いしたいと思い ます。 ○藤原座長 今のご意見を伺っていますと、ある意味での専門医の問題にも関連する。つまり整形 外科学会を一つ取り上げても、その周辺にはいろいろな学会もあるし、そういうものも ということで、これをすべて聞き入れていたら無数になりますので、その辺はまた事務 局、あるいは私どもの方でも調整していくという方向性になるんでしょうか。何か先生 方で、こういうふうにやったらもっといいアイデアではないかというご意見でもありま したら、いただけますか。 ほかに何かご意見ございますか。どうぞ。 ○落合委員 資料3の別紙、最後の5ページを見ていただきますと、今のICD−10の準拠の分類 体系が非常にわかりやすく書いてあるんですけれども、結局全身性の疾患と解剖学的系 統別の疾患、分娩・奇形・新生児疾患、そのほかと分かれてくるわけですが、この全身 性の疾患というのは、必ず解剖学的系統別の疾患とリンクしていると思うのです。例え ば目の炎症もあるわけですし、耳の炎症もある。ですから、それぞれの各学会でという のは、どちらかというと解剖学的系統別の疾患の学会もあれば、全身的な疾患もあると いうところで、それぞれの役割分担というものが、少し見えにくいように思うのですけ れども、それぞれがそれぞれの立場に立って意見を出し合う。ですから、重複するとこ ろが出てきても、それは構わないというように考えてよろしいのでしょうか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 基本的にきれいにすべてをきっちり分けて、要するに、重複もないし、重なってない ところもないというのは、現実的に不可能ですので、WHO側のスタンスとしても、オ ーバーラッピングはやむを得ない。ただし、アンダーラッピングがないようにしたいと いうのがスタンスでございますので、少なくとも前後をカバーすると必ず重複するとこ ろが出てくるので、その重複のところはそのままご意見を出していただいて、そしてデ シジョンメーキングのプロセスは組織としてでき上がっているので、その場で検討しよ うという形になっております。 ○藤原座長 先生、よろしいですか。 ○落合委員 はい。結構です。 ○藤原座長 それでは、ほかにどなたかご意見ございますでしょうか。 ○田中委員 これは、今後、TAGを増やす方向だということで、資金がないと使わせない。これ はどういうプロセス、あるいは予定で増やしていくんですか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 これは、基本的には、分野別専門部会を増やす手続としては、その上に改訂運営会議 という、全体を統括する委員会がありますので、そこで基本的には決定される形になり ます。 ただ、基本的にはその会議自体は、年に1回か2回しかございませんので、最終的に はWHOの担当が認めれば、その段階で立ち上げて、それを改訂運営会議で事後承認す る形になると思いますので、基本的にはWHOの本部との調整で、ある程度資金の見込 みが立てば、国際的にメンバーをリクルートして、そして組織化して、それを事後承認 していくという形になると思います。 ただ、つくる段階では、ある程度主立った人には、国際的にこういう組織が保護でき るけれどもというふうに、事前の周知はあると思います。 ○藤原座長 今の資金の問題は、先ほど首藤さんも触れられておったのですが、各国ばらばらでは なくて統一させるには、まずは資金の問題だろうということと同じ内容かと思いますが、 国内的にも是非そういった方向性は探らなければいかぬと思いますが、何かこれに関連 したお考えなりありますか。 ○松岡委員 東京医科大学霞ヶ浦病院長の松岡と申しますが、私は呼吸器病学会の用語委員を兼ね ておりまして、多分用語委員会というのが各学会にございまして、かなりこの委員会に プロポーズできると思うのですけれども、実は日本医学会が用語委員会を7月12日に6 3学会が集まってやる予定でございますね。先生もたしか以前日本医学会に入っていら っしゃって、あそこに関してはどういうプロポーズが、このICD−11に関しては何か あるのでしょうか。いかがでしょうか。 もしそれがあると、9月までですから、多分効率いいんではないですか。それを思っ たものですから。 ○藤原座長 今の後半のご質問から先にお答えいただけますか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 はい。実は、基本的にはクラシフィケーション、分類と用語のターミノロジーという のは、実はWHOの本部では違うものと整理されておりまして、WHOの本部は、組織 としてはクラシフィケーション・アンド・ターミノロジーというセクションになってお りまして、分類と用語の両方を所掌しております。 このICDの改訂は、基本的には分類の改訂という形になっておりまして、ターミノ ロジー、用語とは別のものというふうに整理されているのですが、今回のICDの改訂 では、国際的に標準化されたターミノロジーを使って、そしてこのクラシフィケーショ ンをリンクさせようというご指摘があるということは、ターミノロジーとも極めて近い 関係になってくるというとこでございます。 ですから、ここは我々の方も、12日の医学会の用語委員会の方には呼ばれております ので、その場でご説明を申し上げようと思っております。 ○松岡委員 ありがとうございました。 ○藤原座長 これに関連して、大江先生、何かありますか。 ○大江委員 結構です。 ○藤原座長 それでは、先ほど私が伺いした資金の問題に関して、何か国内的なお考えなり動きが もしありましたら、教えていただけますか。 ○人口動態・保健統計課長 大きな動きということではないのですが、今回こういう形でICD専門委員会が発足 したということで、国の予算が厳しい中ではありますが、改訂に関する部分について一 定程度の予算が確保できないか、努力をしております。おっしゃっているような資金と いうほど大きな額ではなくて、円滑に進めることに使える程度ですが、できるだけ努力 したいと思います。 また、TAG運営に必要な資金ということになると、また別途考えなければいけない と思います。  先ほど事務局から説明しましたようなICD専門委員会に集約してやっていくとい う側面と、WHOに対応した形で我が国の対応を組織立てていくという部分については、 まさしく私どもの責任になりますので、そういった部分について貢献できる一定程度の 予算を確保するよう努力しているところです。  また、TAGの運営に必要な資金はじめ通常の国の予算以外の資金の確保についても、 委員の皆様のご協力もいただきながら、できるだけいろいろな方策をとって対応したい と考えております。 ○藤原座長 ありがとうございます。 ほかに、どなたかご意見ございますか。 ○長村委員 内分泌学会から出席しています長村と申します。菅野先生に教えていただきたいので すが、内科の先生方が取りまとめられる際に、内科学会、あるいは専門医の方が分野間 を調整しながら取りまとめられるのが良いと思います。内分泌疾患は多くの場合、全身 疾患ですが、他の領域とどのように整合性をとってゆかれるのでしょうか。ICD−10 は臨床の現場では非常に使いにくいとも言われておりますので、そこの見通しなどお教 えいただければ幸いです。 ○菅野委員 とりあえずは、先ほどカバーする予定の専門学会がそれぞれございますので、そうい うところに、こちらにいらしている先生もかなり多いんですがお願いいたしまして、こ れは日本だけでは決められませんので、国際的な枠組みの中でワーキンググループを立 ち上げていく必要があろうかと思うんです。 もう一つは、先生おっしゃったように、内科という領域でございますので、これは内 科学会も関与した方がいいのではないか。私は総務委員会というのをやっておりまして、 内科のそういった枠組みづくりに関与するといいますか、在り方委員会と二つを兼ねて おりますが、そういったところで提言して、これに関わるようなワーキンググループの ようなものをお願いする。 実は内科は藤原先生が内科学会を代表しておられるので、そういう意味ではここの委 員会でもよろしいのかもしれませんが、その辺の先生のご提言を直接総務委員会等で取 り上げてみたいと考えております。よろしゅうございますでしょうか。 ○長村委員 はい。 ○藤原座長 ほかにいかがでしょうか。どんなことでも結構でございますので、どうぞ。 そうし ますと、当面は資料3に基づいて各学会が持ち帰ってご検討願いたいということと、で きたらそれはこの委員会に意見を集約して、それでこちらの事務局の方で調整しながら 進めていく。それで、WHOの方に上げていくということがポイントになりますでしょ うか。そんなことに集約できようかと思うんですが、いかがでしょうか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 もう一度手続のことだけ事務局からご説明させていただきます。 ○事務局 今後の対応についてご説明させていただきます。今、お手元にございます資料3の4 ページ目をご覧ください。「3.今後の対応方針について」ですが、先生方からご意見 をいただいたものについては、ICD室において意見をとりまとめまして、必要に応じ て専門委員会の先生方とご相談の上で、適宜WHO側に意見提出を行っていきたいと考 えてございます。 各委員の先生方におかれましては、関係する学会などに持ち帰りご検討いただきまし て、もしご意見等がございましたら、その内容はWHOに意見提出すべきICD−11へ の改訂に係る課題及びその対応案ということで、厚生労働省大臣官房統計情報部人口動 態・保健統計課ICD室の方でとりまとめをさせていただきたいと思います。 先生方には、専用のメールアドレス、あるいは書式といったものを、後ほど追ってご 連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 そして、期限でございますが、先ほど、課題の(1)(2)がつくる側の視点だとい うことでご報告をさせていただきましたが、議題1、議題2は、比較的提出するにして も急ぐ必要がありますので、期限といたしまして、平成19年9月末までにご意見を頂戴 したいと考えてございます。 そして、それら以外の意見につきまして、例えばICDの各項目、ここが使いづらい、 これはこう変えた方がいいといったような意見、あるいはそのほかもろもろの意見にな りますが、それらについては平成19年12月末までにいただければと思います。 9月末、あるいは12月末にくださいということではなく、もう早目にまとまったもの については、適宜いただければと思います。 そして方法になりますが、電子媒体での提出という形で、日本語と英語の翻訳上の問 題もございますので、できれば専門的知見に基づきまして、原則といたしましては、日 英併記という形でいただけると、大変ありがたいと考えているところでございます。 どうぞよろしくお願いいたします。 ○藤原座長 ということですが、検討するに際しては、つくる側の視点と利用者の視点、これもや はり少しは考慮しながらご検討くださいという理解でよろしいですね。それで、でき上 がり次第、どんどんこちらに集めていただくということのようです。 あとは何かございますか。どうぞ。 ○落合委員 メールアドレスをお送りいただくときに、資料3の媒体そのものを送っていただくと、 各委員や何かに配るのに、非常にやりやすいので、是非ご検討いただけたらと思います。 ○疾病傷害死因分類調査室長 ありがとうございます。実は、この資料3と同時に、ご意見をいただくフォーマット をこちらで作成させていただこうと思っております。ある程度全体で統括しやすいよう に、そのフォーマットも付けまして、各委員あてに送らせていただきたいと考えており ます。 それから、先ほど委員からいただきました、このフォーマット自体は、WHOへの意 見提出ということですので、対WHO関係の意見のとりまとめになっておりますが、先 ほど国内の体制についてということも課題として挙げられましたので、ちょっと国内の 問題ですので別の紙になるかと思いますが、その問題につきましても併せてご意見照会 をする形で送らせていただきたいと考えております。 ○藤原座長 よろしゅうございますか。 ○落合委員 はい。 ○藤原座長 そうしますと、最後の議事「3 その他」に移ります。事務局として何か用意されて いますか。あるいは先生方の方で、特に何か、全般にわたっても結構ですが、ご意見、 ご発言ございましたら、どうぞ。 ○菅野委員 内科の方の依頼に関しましては、ICD室が中心になって呼びかけていただく方が、 私個人から各内科がカバーすべき領域を呼びかけるというよりは、ありがたいと考えま すけれども、その点はいかがでしょうか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 基本的には、菅野先生は内科に関する国際的な分野別専門部会の議長ということでご 選任いただきましたので、それをもってすぐさま国内のとりまとめまで指示が与えられ たということではないので、そこの点につきましては、我々としてとりまとめサポート をさせていただきたいと考えております。 ○藤原座長 菅野先生と私レベルで、内科学会のとりまとめをまずやってということですね。 ○疾病傷害死因分類調査室長 はい。 ○藤原座長 ほかにどなたか、いかがですか。 特別にご発言ないようですので、最後に、今後の予定について、事務局から何かご説 明ありますか。 ○疾病傷害死因分類調査室長 今後の予定でございますが、また次回の委員会の開催につきましては、委員長ともご 相談の上、改めてご連絡をさせていただきたいと考えております。 現時点におきまして、今後の予定で我々の方で明確に情報として持っておりますのは、 次回のWHO−FIC(国際分類ファミリー)の年次総会が、10月末から11月頭にか けまして、イタリアのトリエステで開催される形になっておりまして、その中で3時間 ほどですけれども、ワンセッションとして改訂運営会議も同時に開催される予定を考え ているというふうに聞いております。 ですので、そこで少し時間は短いんですが、日本の会議に続く2回目の改訂運営会議 が開催されるということでございます。 ですから、我々としては日本側の意見、特に課題1と2につきましては、そこに間に 合うように少しとりまとめをさせていただきたいと考えておりますので、期限を9月末 と設定させていただいたということです。 それから、分野別専門部会会議につきましては、先ほど飯森委員からご紹介がありま したように、9月目途で2回目の会議がされようとしていると聞いておりますが、それ 以外のところについてはまだ具体的な活動、動きはまだ聞いておりません。内科につき ましても、これから組織化していくところであります。 今のは報告でございますが、それらの動きを踏まえまして、次回の委員会の開催等に つきましても、委員長と相談の上、日程を決定させていただきたいと考えております。 以上です。 ○藤原座長 ありがとうございました。 それでは、以上で本日の第3回専門委員会を閉会させていただきますが、よろしゅう ございますか。 それでは、どうもありがとうございました。 照会先 厚生労働省大臣官房統計情報部人口動態・保健統計課     疾病傷害死因分類調査室     電話 (代表)03-5253-1111(内線)7493