07/03/19 平成19年3月19日慢性期入院評価分科会議事録 07/03/19 診療報酬調査専門組織          平成18年度第8回慢性期入院医療の包括評価分科会議事録 (1)日時  平成19年3月19日(月)10:00〜12:00 (2)場所  厚生労働省17階専用第18、19、20会議室 (3)出席者 池上直己池上分科会長 天本宏委員 泉キヨ子委員 猪口雄二委員        大塚宣夫委員 木下毅委員 近藤正晃ジェームス委員 椎名正樹委員        <事務局> 医療課長 保険医療企画調査室長 企画官  他 (4)議題  平成18年度慢性期入院医療の包括評価に関する調査について (5)議事内容 ○池上分科会長  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより、平成18年度第8回診療報 酬調査専門組織・慢性期入院医療の包括評価調査分科会を開催させていただきます。  本日の委員の出席状況につきましては、高木委員より御欠席の御連絡、また猪口委員よ りは10程度おくれられるという御連絡をいただいております。  それでは、資料の確認を事務局よりお願いします。 ○神ノ田補佐  それでは、資料の確認をさせていただきます。議事次第の下に委員一覧を載せておりま す。以下、資料につきましては2点、御用意させていただいております。診調組「慢−1」、 こちらは前回分科会での指摘事項に対する回答ということでございます。診調組「慢−2」、 こちらは「中間報告書(案)」ということで御用意させていただいております。なお、委員 の先生方のお机の方にはこちらの黄色い冊子、調査実施説明資料とこれまでの分科会資 料をファイリングしたもの、この2点を用意させていただいております。  以上でございます。 ○池上分科会長  お手元の資料につきましてはよろしいでしょうか。よろしければ資料「慢−1」につき まして事務局より御説明をお願いします。 ○神ノ田補佐  それでは、御説明いたします。前回の分科会におきまして収支状況に関するデータをお 示ししたところ、各病院の特性に応じてかなり収支状況に差があるということで、その辺も詳 細に精査する必要があるということでした。ただ、病院数が22病院ということで少数でしたの で、それ以上集計分析するというのがなかなか難しかったということで、今回の資料では全 病院の状況ということで、こちらの表にありますように、病床数ですとか、あと特殊疾患療養 病棟ありなし、また特殊疾患入院施設管理加算、そのありなしということで整理をさせてい ただきました。  説明は以上でございます。 ○池上分科会長  ただいまの説明につきまして、何か、御質問、御意見等ございましたらお願いいたしま す。  はい、どうぞ、木下委員。 ○木下委員  これ、ありなしで出ているんですけれども、それがどう変わったかということはここから見え ないんでよすね、病棟構成の変化は。 ○神ノ田補佐  こちらの表の方では、16年時点での状況として特殊疾患療養病棟があったかどうかとい うところを見ております。また、加算があったかどうかということですが、傾向として言えるの は、特殊疾患療養病棟ありというところは、比較的収支改善の方に多数見られるのかなと いうことが言えるかと思います。それ以上の分析につきましてはぜひ委員の先生方に御議 論いただければと思います。 ○木下委員  これで、特殊管理病棟、あるいは加算についてあるんですけれども、一般病棟に移った とか、回復リハ病棟を始めたということは考慮されていないので、それで収支を見るには 疑問があるのかなという気がするんですけれども、どうなんですか。 ○神ノ田補佐  それは集計可能だということですので、また後ほど用意させていただきたいと思います。 ○木下委員  いや、それをしないで、この時点でこれが出てしまうと、結構プラスになっているんじゃな いのということで評価される可能性があるということで、詳細に検討した後に発表するべき ではないかと思います。 ○池上分科会長  この点についてはいかがでしょうか。  はい、どうぞ。 ○天本委員  今回の当委員会はこの医療療養病床についての、それからこの区分導入における医業 収支の影響ということを分析するところであるので、この病院全体のデータをもとに療養病 床の医業収支というものを関連づけるにはちょっと無理があり過ぎるんじゃないかと思われ ますので、この表自体の意味づけというのはもう少し吟味するべきではないかと思います。 ○池上分科会長  この表はもともと椎名委員から、区分別の収支を提出するようにという御依頼がありまして、 それに対して現時点で提出可能なのはこのような集計表でありまして、これは今の、あるい は今後も、精緻に分析しても非常に病院によって事情が異なりますので、一覧で御提示す る以外方法がないのではないかということで、こういうのを事務局が用意したんだと思いま す。椎名委員からの発議でこれが提示されたわけですので、御意見をいただければと存 じます。 ○椎名委員  一応私が申し上げたのは、本当は分類ごとのコストが知りたかったんですよね。付随的 にこういう資料が出てきたと。これは前回申し上げましたように、これはこれなりに22病院 で定点観測的な意味合いがあるのではないかと、そういう意見を申し上げて、そのほかの 委員から、特殊疾患療養病棟の有無とか病棟構成とか、そういう御意見が出たわけです。 それで、一応、私がそのときお尋ねしたのは、プラスマイナス3%とか、それだと余りにも 漠とした分析ではないかということで、今回これが出てきたわけですけれども、あくまでも これは22病院のデータで、私はこれは、データはデータとして、これは別に削除するこ ともないのではないかと思うんです。つまり、ここは調査検討組織ですからきちんとした 調査をやって、結果を分析して中医協に上げると、そういう組織ですので、これはこれで データとして厳然な事実であるわけですから、これは私は、削除するとか、そういったこ とはしない方がいいと思います。 ○池上分科会長  いかがでしょう。これはあくまでデータとして記録にとどめるということを椎名委員はお っしゃっていると思うんですけれども、それについてはよろしいでしょうか。  はい。 ○木下委員  1つ、見方を教えてもらいたいんですけれども、この2番目のB病院。平成16年の収支 率、マイナス68%で、18年が39%で、29%改善したとなっているんですけれども、これ は、平成16年度は68%の赤字だったという意味なんでしょうか。 ○神ノ田補佐  マイナスの度合いが改善したということで、18年と16年の差を見てみますと収支差は プラスだったということです。ですからマイナスからマイナスではあるのですが、マイナ スの度合いが小さくなったと、そういうことになります。 ○木下委員  いや、このマイナス68%というのがどういう意味だというのがちょっと理解しにくいんで すけれども。 ○神ノ田補佐  ちょっとこの場では確認が難しいのですが、確かにここまで大きなマイナスというのは ちょっと考えにくいので、もう一度調査票を当たって確認したいと思います。今のところ こういうことで、各病院ごとに整理したところこういう数字が上がってきたということでござ います。確認は必要かと思っております。 ○木下委員  もう1個いいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○木下委員  下から3番目のT病院だと、22%利益があったと見ていいのか、この辺の数字の見方が どうもよくわからないところがあるので、もう一回確認した上で整理してもらいたいと思いま す。それと、発表するに当たっては、解釈によってかなり見方が違うと思うので、そこも十 分に検討していただきたいと思います。 ○池上分科会長  では、数字の確認を事務局にしていただいて、発表の仕方も十分留意するということで よろしいでしょうか。  それでは、きょうは中医協に提出する中間報告について議論するところが課題でござい ますので、次に、資料「慢−2」について御説明してください。 ○神ノ田補佐  それでは御説明申し上げます。「中間報告書(案)」ということとしております。まず、 1番目の、「これまでの経緯」でございますが、基本問題小委員会、そちらの方から付託を 受けたということで、18年度診療報酬改定において導入されました療養病棟の医療区分、 またADL区分、認知機能障害加算等について、その評価方法について検証を行うという ことを目的としておりまして、調査の項目としてはこちらに挙げております、(1)から(7)という ことでございます。その後、調査結果の現時点での状況に基づき検証を行い、今般、そ の結果をとりまとめたということで報告するというものでございます。  2ページに参りまして、「調査対象」でございますが、「タイムスタディ等調査」、こちらに つきましては、医療療養病棟を有し調査協力が得られた90病院を対象に、患者特性調 査、タイムスタディ、コスト調査、レセプト調査、施設特性調査、病院長に対する基本事 項に関する調査、以上の6項目の調査を実施しております。  (2)でございますが、「レセプト調査(国保支払い分)」ということですが、全国の療養病 棟入院基本料2を算定する病棟における算定状況等の把握を目的としておりまして、当 該病棟の入院患者であって、国民健康保険からの支払いに係る者のうち約12万人分の 1カ月分のレセプトを収集しております。  (3)でございます。「有床診療所の患者分類分布調査」でございます。こちらは診療所 の患者分類分布の把握を目的として実施しておりまして、協力が得られました109施設の 調査基準日における患者の分布を調査しております。  (4)として、「介護療養病床のみを有する病院の調査」でございます。こちらは協力が 得られた16病院を対象に、患者特性調査及び施設特性調査、この2つの調査を実施し ております。  「結果概要」でございますが、「分析の対象」としたものは、こちら下の表のとおりでござ いまして、2月時点において集計可能なものについて集計を行っております。  3ページに参りまして、「主な結果」でございます。まず、(1)として、「ADL・医療区分、 認知機能障害加算の状況」ということで表を載せておりますが、医療療養病棟において は医療区分1の患者の割合が減少し、医療区分2、3の患者の割合が増加したというこ とがわかりました。また一方で、介護療養病棟、こちらは下の方の表でございますが、介 護療養病棟においてはそのような傾向はなく、医療の必要性に応じた医療と介護の機 能分担が進んでいるものと評価できると。つまり、医療療養病棟の方では医療区分2、3 といったような医療の必要性の高い患者がふえ、介護療養病棟はそのような傾向がない ということですので、この両者において機能の分担が進んだということでございます。  おめくりいただきまして、4ページでございます。「患者1人当たりのケア時間の状況」で ございます。医療療養病棟における患者分類別の患者1人1日当たりケア時間、こちらは 平成16年度調査時と比較していずれの区分においても増加していたと、そういう結果で ございます。また医療区分、ADL区分とも、区分1、2、3と、順番にケア時間が長くなって いることに、前回調査から変化はなかったということです。ただ、認知機能障害のありなし について見てみますと、両者の間でケア時間の差はわずかしか認められなかったという ことが明らかになっております。  (3)でございます。「患者1人当たり費用の状況」でございます。医療療養病棟の患者1 人当たり費用は、平成16年度と比較して大きな変化はなかったと。内訳について見てみ ますと、材料費、委託費が増加し、経費が減少と、細かく見てみるとそのようなことがわ かりました。  5ページに参りまして、(4)、「職員配置の状況」でございます。看護職員1人当たりの患 者数は、平成17年11月と比較して平成18年11月では減少、つまり、より看護配置が厚 くなったということで評価できるとしております。看護補助者1人当たりの患者数で見て みますと、平成18年6月7月につきましては看護職員の配置が厚くなっておりますが、平 成18年11月には再び平成17年11月の状況に戻るような傾向が認められております。  (5)、「入退院患者の状況」でございます。患者分類を導入しました7月の状況ですが、6 月7月におきましては、その前後と比較して医療療養病床と介護療養病床との間で患者 の移動が活発に行われたということが見てとれます。  おめくりいただきまして、6ページでございます。(6)、「入退院患者の状況」ということで、 医療療養病棟に入院する時点では、医療区分2、3の患者が7割近くを占めております。 医療療養病棟における医療の必要性の高い患者の受け入れが進んでいるということで、 評価できるのではないかということでございます。退院する時点で見てみますと、医療区 分3の患者が3割以上を占めていますが、その多くは死亡退院ということで、死亡退院以 外に限って見てみますと、医療区分1の状態で退院する患者が半数近くを占めておりま した。  7ページに参りまして、「患者分類に対する病院長の評価」でございます。患者分類に 対する総合的評価としては、「やや不適当である」「不適当である」の合計が6割近くに上 っております。また項目ごとに見てみますと、24時間持続点滴、リハビリテーション、体内 出血、喀たん吸引等の項目において、項目への該当条件や該当日数の制限といったよ うな点について不適切との意見がありました。また、医療区分2に加えるべき項目として、 経管栄養、胃ろう等の処置を挙げる意見が多数ございました。あと、医療区分、ADL区 分の評価・記録頻度について聞いておりますが、1週間に1度でよいという意見が4割近 くを占めております。療養病床への入院対象としては、急性期一般病棟での治療後の受 け皿を必要としている患者、在宅での療養が一時的に困難になった際の受け皿を必要と している患者、経口摂取が困難な患者、この3つを挙げる意見が多数ございました。患者 分類の導入に伴う対応として、療養病棟の機能を明確化し、入退院する基準を見直した、 患者特性の把握及び記録をより綿密に行うようになったといった意見が多数ありました。 また、医師、看護職員の数をふやした、または1人当たりの勤務時間が増加したとする回 答が6割から7割ありました。これに関連する表を、以下、8ページ9ページとつけておりま す。  10ページに参りまして、(8)、「医療療養病棟の入院料算定の状況」でございます。全国 の医療療養病棟の入院患者のレセプトでの入院料の算定状況について調べております が、医療区分1に該当する患者が30%、医療区分2が52%、医療区分3が18%ということ で、17年度と比較しますと医療区分1の患者の割合が減少し、医療区分2、3の患者の割 合が増加しているということが明らかになっております。  11ページに参りまして、(9)、「有床診療所の患者分類の状況」でございます。こちらは平 成17年度と比較して医療区分ごとの患者構成比に変化がないと。病院と異なりまして、医 療と介護の機能分担は進んでいないことが明らかになっております。  最後のページでございますが、「患者分類に係る検証」につきまして、前回分科会で御 議論がありましたので、そちらをまとめております。医療区分及びADL区分については、 診療報酬改定後もタイムスタディ調査による患者1人当たりの直接ケア時間の順序性が 保持しされていることが明らかになったということで、まずその点についてはおおむね妥当 ということでございます。また、医療療養病棟において、医療の必要性の高い患者の受け 入れが進んでいることが明らかになっております。ただ一方で、以下の点についてはさら に詳細な検討が必要ということで2点挙げておりますが、患者分類に対する診療報酬上の 区分において、例えば医療区分3のADL区分1とADL区分3の間にケア時間の大きな 開きが認められる。それにもかかわらず、1つの区分として整理されていると。つまり、診 療報酬上はADL区分にかかわりなく医療区分3については1つの区分になっていると。 そのことについて必ずしも同質でないものがまとめられているものと考えられるという指摘 がございました。  2つ目のポツですが、認知機能障害の有無については、直接ケア時間の差が小さいこ と等から、必ずしも区分を分ける必要はないとも考えられると。そのような指摘でございま す。あと、なお書きとしまして、医療区分1の患者は医療療養病床の対象外であると、そ のような想定をするのであれば、無資格者による実施が法的に認められていない医療処 置を医療区分2以上に位置づけることの検討が必要であるとの意見があったとしておりま す。  最後の段落でございますが、今回の報告は調査結果の速報に基づくものであり、コスト 調査等についてはさらに詳細な分析が必要であると考えられることから、19年度以降も引 き続き検証を進めるべきであると。またその際には、医療の質の評価手法等についてもあ わせて検討する必要があるということで結んでおります。  説明は以上でございます。 ○池上分科会長  ありがとうございました。  まず、ただいまの説明について御質問、御意見等伺いたいと思いますけれども、その際 に、まずこれまでの経緯については特に議論はないかと存じますので、よろしいでしょうか。 調査対象についてもこれは事実ありのままでございますので、「主な結果」としてこのように 事務局でまとめましたけれども、この「主な結果」について何か御意見、コメントがございま したらお願いいたします。  では、ごらんになっている間にちょっと私、気がついて、6ページのところ、文章の方の 上から5行目のところに、「死亡退院以外では医療区分1の状態で退院する患者が半数 近くを占めていた」というんですけれども、これは「転棟」も含むものですから、「転棟」とい う言葉も入れていただいた方が、下にはそれぞれ、新入院(転棟)及び退院(転棟)とあり ますので、これはケアミックス病院、あるいは介護療養と医療療養との間の、ただいま説明 があった患者の「転棟」ということによって説明できる要素があるので、「転棟」という言葉を 加えていただければと存じます。  済みません、ちょっと、たまたま気がついたものですけれども、主な内容について何か。  はい、どうぞ。 ○木下委員  前回も議論になった、看護師でなければできない業務という表が出ていましたので、前 回資料の、3月14日の資料の2ページ3ページ、ここの3ページの上だと、「患者分類別 の患者1人1日当たり医療処置時間の相対比」というのが出ていますけれども、相対比で も時間割合でも、その前のページの2番目の表の医療……。 ○池上分科会長  どこの?  ○近藤委員  3月14日の資料の……。 ○池上分科会長  ああ、「慢−1−2」というやつですね、先生がおっしゃっているのは。 ○木下委員  「慢−1−2」の2ページ3ページ。 ○池上分科会長  3月14日の分を10ページぐらいめくられると「慢−1−2」というのがありますので、その 中の2ページということでございますね。 ○木下委員  はい。タイトルが「タイムスタディの調査について」という題ですけれども、この3ページ の上に、「患者分類別の患者1人1日当たりの医療処置時間の相対比」というのが出て いますので、この表もぜひ載せていただきたいと思います。看護師でなければできない 処置の時間数の相対比が出ていますので。 ○池上分科会長  事務局、いかがでしょうか。 ○神ノ田補佐  確認ですが、この相対比で載せるのがいいのか、あるいは実数、2ページの方の上か ら2つ目の、時間をそのまま紹介するのがいいのか、どちらがよろしいでしょうか。 ○木下委員  いや、どちらでもいいんですけれども、結果的には同じなので、どちらがわかりやすい かは検討していただければと思います。 ○池上分科会長  今、きょう配られた資料の4ページには相対比ではなく時間として載っておりますので、 こちらも変えないというのであれば、もし処置時間だけを取り出したものを追加するので あれば時間の方がよろしいかと思いますけれども。もし追加することに委員の御賛同が いただければという意味でございますけれども。よろしいでしょうか。それでは、きょう配 られました「慢−2」のところの4ページ、「患者1人当たりのケア時間の状況」に、木下 委員から御提案のあった、3月14日の「慢−1−2」の2ページにあります真ん中の表、 これを加えるということでよろしゅうございますでしょうか。では、加えることにさせていた だきます。  済みません、またもう1つ気がつきましたけれども、「ケア時間」となっておりますけれど も、これは重みづけのケア時間ではないかと思いまして……たしか職種別の人件費に よって重みづけされていますので、単にケア時間と言いますと単純な合計時間になる のではないかと思いますので、ちょっと先ほどと同様、御訂正いただければと存じます。 済みません、私が申し上げて。そのほか、「主な結果」ということで提示いただいた内容 について、よろしゅうございますでしょうか。 ○木下委員  もう1個、いいですか。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○木下委員  きょうの資料の4ページ、上の表の医療療養病棟のケア時間ですけれども、これはリハ スタッフは入っているのか入っていないのか、ちょっと。 ○池上分科会長  入っていないと下に米印が。 ○木下委員  はい、これを前回も話に出したんですけれども、リハスタッフ、リハは出来高だというこ とで入っていないんですよね。 ○池上分科会長  はい。 ○木下委員  その辺の理由を、これを入れた時間でどう変わるかというのも、ここでなくてもいいん ですけれども、検討する必要があるかなと思いますので。 ○池上分科会長  それは今後検討するということで、ここに加筆をするということでございますか。 ○木下委員  いや、そうではないんですけれども、前回から議論になっているリハスタッフを何で除 いたかというのを、単に出来高で請求できるからということで除かれたんですけれども、 今回はリハの体制も大きく変わって、慢性期のリハはほとんど請求できないという状況で、 どうなったかという課題は残っていると思いますので。 ○池上分科会長  はい、そういう課題を残しているということは委員の共通理解ということでよろしいでしょ うか。 ○木下委員  いや、皆さんの意見。 ○池上分科会長  皆さんがそういう意見と。ここに書き込むというのは……。 ○木下委員  ではないですけれども。 ○池上分科会長  ということではない、でよろしいでしょうか。そういう御発言があって記録に残しておく ということでよろしいでしょうか。  ほかに、「主な結果」で何かございますでしょうか。  はい、近藤委員、どうぞ。 ○近藤委員  7ページに、「患者分類に対する病院長の評価」とありますが、今回、当委員会に付さ れた課題の中の「医療区分の妥当性」と「ADL区分の妥当性」というものが患者分類で あると、とらえると注意が必要かと存じます。2月22日の資料の自由回答欄を見てみます と、必ずしも医療区分とADL区分が適切ではないというコメントではなく、額が、特に医 療区分1の診療報酬が低過ぎるということに対するコメントが目立ちます。例えばコメント 43のところで、「もともと点数次第では不適当な分類であるとしていた」と。 ○池上分科会長  先生、ちょっと、今のページ数……。 ○近藤委員  2月21日の資料の25ページ以降でございますが、「慢−2」の資料の25ページから自 由回答欄があるんですが……。 ○池上分科会長  これ、後ろの方からごらんになって、後ろの方のセットの中の25ページからが自由記載 の意見がそのまま書いてございますので、そのことについて近藤委員が御指摘いただい ていると。 ○近藤委員  今回の患者分類に対する総合評価では、「やや不適当」「不適当」という方が49名い らっしゃいます。それがぴったり対応しているかどうかわからないんですが、45名の自由 回答があります。例えば43のコメントを見てみますと、今申し上げたように、「もともと点数 次第では不適当な分類であるとしていた」と。分類が適当であるか否かは当然診療報酬 点数と分離して考えることはできないと。もうちょっと下の方で、「今回の点数のつけ方が 不適当な理由として、医療区分1が安いことが原因として挙げられます」と。あるいは、コ メント22、前のページの26ページでございますが、医療区分1の点数が低過ぎる、ぜひ 改善してほしいと。コメント24にもまた同じように、医療区分1が安過ぎるというコメントが ございまして、これは診療報酬の額の問題です。ほかにも「改革が急激過ぎる」というこ とがコメントの15、あるいは「医療区分1の評価が低過ぎると治すインセンティブがないの ではないか」ということがコメント2と20、あるいは「受け皿がない中でのこういう改革は問 題だ」というコメントが28、あるいは「評価をつけること自身が非常に煩雑だ」というコメン トが、これは多岐にわたって書いてあります。きょうお配りいただいた資料の7ページの ところに、「患者分類に対する病院長の評価」というタイトルがついていまして、これが、 「やや不適当」「不適当」が6割という下に、医療区分に関するコメントが載っています。 確かに個別の区分の内容に関する御指摘もあるので、こういった点はそのとおり受け取 る必要があると思いますが、自由回答にはそれ以外の視点もあります。7ページの書き 方で、患者分類に対する病院長の評価が「不適切」という項目の中に入れると、今回、 委員会に付託された医療区分とADL区分の妥当性自身、それのみに関して不適切 だという意見が多いかのような誤解を与えかねません。そうでないということに留意した 表現を、タイトル、または本文の中に入れていただければと思いました。 ○池上分科会長  何か具体的な、こういう修正、あるいは文章の挿入など……。 ○近藤委員  今申し上げたように、私が見たときには、医療区分1の診療報酬の評価、変革の急激 さ、診療報酬によるインセンティブ、受け皿の有無、あるいは記入の煩雑さについても不 満がある。それも加えた形で、総合的な不満足に対する評価であるということがわかるよ うに記述していただければと思いました。 ○池上分科会長  例えば、それをなお書きで加筆するという近藤委員の御提案であったんですけれども、 ほかの委員の方はいかがでしょうか。そういう加筆に御賛同いただけますでしょうか。 ○椎名委員  賛成します。 ○天本委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○天本委員  医療区分1の妥当性について、やはり今回は2回目の調査として、1回目の調査におい て値づけされた、それと今度は医療区分の妥当性というものはどうしても一緒に考えない といけないと。ということで、近藤委員が、いろいろな文章の中で御指摘のあった、医療区 分1のところが値づけが非常に低かったという部分は、患者1人当たりのケア時間の状況 といった客観的な数値からも診療報酬と余りにも乖離しているというところがここの文章の 中に出てこないんですよね。ですから、これは後のところにも必要だろうと思うんですけれ ども、意見だけでなしに、そこの最後の検証のところにもそういう文章を入れてほしいとい うことと、そして、おおむね妥当であるということからすると、これ最後のところなんですけ れども、やはり妥当とは認めがたいというところに、私の意見としては通じるところだろうと。 ○池上分科会長  それはその箇所でまた御議論いただくとして、今、近藤委員から御提案があった加筆 部分をここに挿入することに対してはよろしいでしょうか。  では、具体的な表現については事務局と私にお任せいただくということでよろしいでし ょうか。では、7ページの(7)に、今、近藤委員から御指摘のあったところを加筆するとい うことで決めさせていただきます。  ほかには、「主な結果」について何かございますでしょうか。それでは、よろしゅうござ いますでしょうか。また何かお気づきになれば、最後にもう一度確認させていただきます けれども。  では続きまして、最後のページ、12ページ4、「患者分類に係る検証」という、この1ペ ージの内容と文言について御意見をちょうだいできればと存じます。  はい、天本委員、どうぞ。 ○天本委員  今までの何回の議論の中に、患者分類に対する診療報酬上の区分における医療区分 1が、直接ケア時間に比して余りにも乖離していたということは大体皆さん、意見が一致し ていたと思いますので、その点の検証の部分の文章を追加していただきたいと。 ○池上分科会長  具体的な文章を御提示いただくことはできますでしょうか。 ○天本委員  患者分類に対する診療報酬上の区分における医療区分1は、直接ケア時間に比して余 りにも乖離していたと、そのような趣旨を。 ○池上分科会長  それに近い内容が最初のポツとして挙げられている、「患者分類に対する診療報酬上の 区分において」という、この文章がありますけれども、これをもとに、もし仮に先生の御意見 を反映させるとしたら、これをどう直せばよろしいでしょうか。 ○天本委員  だから、区分3の問題点も確かに議論になったと思うんですけれども、いろいろな先ほど の院長の意見だとか、それから現場においての労働においての評価においても、この区 分1の問題点が非常にあったわけですので、医療処置の問題は後ほど書かれております けれども、この区分において、「例えば」の中に、区分3の問題だけではなしに区分1の問 題も指摘していただきたいと。 ○近藤委員  ちょっとよろしいですか。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○近藤委員  今の御意見に関してなんですが、私も医療区分1から3、あるいはADL区分1から3に 向けての相対的なケア時間、あるいはそこに内在している費用と今回の診療報酬の比率 というのが合致していない。あるいは区分のくくり、5区分が、大きなギャップがあるところ に必ずしも対応していないというのはそのとおりかなと思っています。今、天本委員がおっ しゃった点は、区分ごとの報酬が費用に対して不十分であるかどうかについてのコメント でした。区分1が相対的に低いということは言えるんですが、絶対的に低いというコメント がここに載ってはいるんですが、今回の資料です。非常に残念ながら、絶対的な評価を するためのデータがそろっていません。これは確認なんですけれども、相対的な評価に 関する不十分さは指摘できても、絶対的なものは今の時点での資料ではできない。だ から、コストのデータが出てから、絶対的な評価をすべきという、そういうことでよろしい んでしょうか。一応、確認でございます。 ○池上分科会長  これについて事務局は何か。 ○神ノ田補佐  今、御指摘があったデータについては、19年度に入ってしまうと思うのですが、しっか りと精査して提示させていただきたいと思います。現時点では近藤委員がおっしゃった ように相対的な評価にとどまるのかなとも思いますが、それも含めて委員の先生方の間 で御議論いただければと思います。 ○天本委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○天本委員  近藤委員のおっしゃるように、費用の重要な情報というものが調査をしたにもかかわら ず今回間に合わなかったという点はきちっと文章化すべきだろうし、結論づけたような、 「おおむね妥当である」ということも言えないわけでございますので、その文章もそうい う理論からすると、やはり評価というものが非常にまだ難しい段階であるという表現が私 は妥当だと思います。 ○池上分科会長  そうしますと、この12ページの最初の段落の終わりの仕方、「おおむね妥当であると考 えられた」というのを、「現代階では相対評価にとどまっているので、より今後の分析を待 つ」とか、そういった表現に変えるということですか。 ○天本委員  これ、順序性は読み取れたけれども、まだ費用についての結果は出ていないので、ま だ判断ができないという今、現状だろうと、現段階だろうと思いますので、その趣旨を伝 えていただければと思います。 ○近藤委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○近藤委員  そういった意味では、前回の当委員会で議論になりました区分が適正かということと、 それに対する値づけが適正かということのどちらの議論をするかということで、実際に値 づけがついた後も踏まえて一応議論をしてほしいということがあったのですが、私はこの まとめのところではあえてそこを分離してそれぞれ議論した方がいいのかなと思います。 我々の委員会のもともとのというか、狭義に見た役割というというのは、区分自身の設定 が適切かどうか、医療区分及びADL区分の仕方自身の適正の評価です。それに関し ては個別に問題点は指摘されているのでそこは改善しなければいけないと思うんです が、おおむねタイムスタディなどによって相対的順序づけが裏づけられているということ で、区分自身に関してはおおむね妥当だと言えるのではないかなと。これは私の意見 なので、ほかの委員の方々の意見をお聞きしたいのですが、妥当かなと。ただ、例え ば、それを相対的にどういうふうに値づけするかとか、あるいはどうくくるかとか、それを どれぐらいの早さで変化を見込んで持っていくかということに関しては、この病院長コメ ントでもいろいろな問題点が指摘をされていて、それに関しては、我々の委員会が狭 義で受けている質問ではないんですけれども、それに関しては検討が必要だと。そこ の2つを分けて、まず最初のところの区切りに関しては、私自身はこの調査でおおむね 妥当な結果が出ているのではないかと思ったので、そこは区別して、きちっと記載する ことがこの委員会では重要ではないかなと考えました。 ○池上分科会長  今、天本委員と近藤委員からそれぞれ御意見が出ましたけれども、ほかの委員から… …どうぞ。 ○大塚委員  近藤委員のおっしゃった医療区分について、順序性が保たれているということについ ては今回の調査でも検証されたと思うんですが、問題は医療区分1が直ちに入院医療 の必要のない患者であるという判断にこそ最大の問題があると思うんです。そのことはこ の委員会としてもぜひ書き込んでもらいたいということです。医療区分1について政治的 判断があってということでありますけれども、我々は入院医療が必要かどうかという視点 に立って医療区分をしたわけではないわけですから、そのことについてはきっちりと異議 を申し立てるというか、そういう内容をぜひ入れ込んでいただきたいということです。 ○池上分科会長  どうぞ、木下委員。 ○木下委員  大体同じような意見なんですけれども、この12ページの3行目に書いてある、分類につ いてはおおむね妥当であるということは、この分科会でやった仕事が妥当だということは 委員会としてはいいと思うんですけれども、それと、実施されている診療報酬に大きな乖 離があったことは事実なので、それは何らかの形で遺憾であるという表現がいいのかどう かわかりませんけれども、大きな乖離があるということは言っておくべきだと思います。 それから大塚委員から指摘があった、医療区分1を、入院の必要がないという判断という ことは私、議事録で確認したんですけれども、前の委員会で指摘して、報酬が決まる前、 おととしの11月ぐらいですかね、池上分科会長に学問的な分類であるということを御返答 いただいているんですけれども、それがみごとに否定されているということで、当時から 指摘しておいたことが実際には否定されたということで、非常に遺憾な部分なので、そこ については大塚委員の言われるように、何らかのコメントが必要ではないかと思います。  それから、ポッチの1の医療区分3についてコメントが書いてあるんですけれども、これ 4ページの一番上の表ですけれども、確かに医療区分3の、ADL区分3の197分、AD L区分の1の134分というのは開きはあるんですけれども、それよりも、今までこの分科会 で指摘されてきたことは、医療区分1のADL区分の130分、医療区分2の、ADL区分2 の130分、医療区分3のADL1、134分、これがほぼ同質であるという、これが同質であ ると判断できると思うんですけれども、これが報酬上は同質でないところに分類されてい るということの方が大きな問題だと思いますので、そのことはぜひ加えていただきたいと 思います。 ○猪口委員  私、この上の4行目から、「医療療養病棟において医療の必要性の高い患者の受け入 れが進んでいることが明らかになった」と。多分これは間違いないので、だとすると、医療 区分2、3……1の問題はまた指摘するとして、医療区分2、3で7割、介護療養でも4割 で、これを概算で推計するに、もう既に21〜22万床が必要なわけですから、どれぐらいの 量が必要かということも推計されるので、そこはぜひ書き込んでいただきたいと思います。 ○池上分科会長  今の猪口委員からは、医療療養病床の数についての加筆があって、それは今までの大 塚委員、木下委員から御指摘の点とちょっと違いますので、まず猪口委員から御指摘され たこの点については事務局としてはどうでしょうか。 ○神ノ田補佐  医療療養病床の病床数、今後どれぐらいの病床数が必要かということで、現状でも、15 万床よりも大幅に上回るのではないかと、そういう御指摘かと思いますが、その点につい ては医療費適正化計画の中で検討していくということになっていまして、この分科会で御 議論いただく事項からは外れるのではないかと思っております。したがいまして、なかな か報告書の中でそういったことを書き込むということについては難しいのではないかとい うのが事務局の立場ですが。 ○猪口委員  別に適正化の方で15万床を言っていることを批判するのではないんです。現状の医療と 介護の療養病床の数と、医療区分2、3の割合から検討するとこれぐらいの医療療養病床 は必要なんだという意見なんです。15万床が間違っていると言っているのではない。推計 必要病床数がこれぐらいだということを書き込むだけでいいと思います。 ○医療課長  よろしいでしょうか。 ○池上分科会長  はい。 ○医療課長  先ほどの大塚委員、木下委員からの御意見と関連すると思うんですけれども、この分科 会で医療区分をどうするかと、それからADL、その部分に着目して11区分の区分をして いただいたと。それについて、おおむねその区分そのものの順序性という点からは妥当で あろうということは多分合意いただけるんだと思うんですが、それに先ほどの近藤委員から 御指摘のあった、値段がついた後の区分について皆考えていますので、その診療報酬と の整合性とか、あるいは入院医療が必要かどうかという視点からの分類かどうかと、そうい う点では実は検討、ここではしていなかったし、今回もある意味ではしていないわけです。 そういう意味で今の23万床のお話も実はこの医療区分2、3を集めていくとこのぐらいの数 になるという、多分推計をされたんだと思うんですけれども、医療区分2、3が入院が必要 な、あるいは医療療養病床で見るべき患者なんだという検討は、ある意味で言えば何もし ていないんです。あるいは医療区分1の、今、後半のなお書きに出てくる医療区分1の中 にも、ひょっとしたらこれはやはり病院でないとだめじゃないかという数も当然あるのではな いかという指摘もある。それは検討しなければいけないという課題なんです。  そういう意味では先ほどから聞いていますと、診療報酬の点数と、それからいわゆるコ ストの人件費の部分ですけれども、そのコストの分類とは余りにも違っている値づけはい かがなものかという課題と、それから今回の医療区分について、入院が必要かどうかの妥 当性について、即断的に医療区分1を医療療養病床以外で見るべきだという、そういう即 断的なものについてはいかがなものかと、この2点については分科会で議論すべき事項 ではないかもわかりませんけれども、そういう意見を付記するといいますか、なお書きのさ らに後ぐらいに、こういう意見もあったということで、上の方に上げていっていただけたらど うかなと。そういう意味では、23万床のところでもっと具体的に中身を議論しないと多分、 単純にこれだけではだめなので、数字はちょっとしんどいのかなと。そういう意味では、医 療区分1、2、3で、1が入院以外で見ろと言っているけれども本当にそうなのかと。そうい う観点でやっているものではありませんという意見を分科会の意見として書いていただい ておけばいいのかなと思いましたけれども。 ○近藤委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○近藤委員  今の御意見と猪口委員の御意見に関してなんですけれども、私は今回の委員会では、 医療区分1、2、3、そのうちの2と3の部分をただ吸い上げると23万床というのは、分析 はもっと精緻化できますし、課長がおっしゃるようにそこは判断が必要かもしれないんで すけれども、今国民的に議論されている問題でもあるので、我々が医療区分から純粋に 推計すると、そういった数字になるということ自身は判断なしで入れてもいいんじゃないか なと、これは個人的に思いました。 ○池上分科会長  今、課長から提案がありましたのは、この12ページの中ほどのなお書きにさらに加筆し て、まずはコストに対する報酬の適切性、あるいは、及び、医療区分1に対する入院医療 の必要性について分科会として今後の議論が必要であるという程度でしょうか。もっと… …。 ○医療課長  多分、分科会で議論するマターではないのかもわかりません。だから、点数、値づけを どうするかというのは、多分、中医協の……。 ○池上分科会長  済みません、ちょっと私の言い方がまずくて……という問題意識が分科会委員から提示 された、ということでよろしいでしょうか。 ○医療課長  それでいいです。 ○椎名委員  意見が提示されたとか、そういう話ではなく、分科会として合意したんだったら合意し たと。ですから、値づけ等に関して、やはり不適切な値づけがあったと、これはみんな、 分科会のメンバーとして基本的な認識が一致しているんでしたら、そういう書きっぷりに すべきだと思うんですよね。意見があったとかそういう話ではなくて。 ○池上分科会長  はい。 ○大塚委員  値づけの妥当性という問題よりも、先ほどから申し上げてますが、医療区分1が入院の 対象でないという理解に対して、我々としてはほぼ全員がノーと一致した意見だったと思 うんですよ。ですからこれはもっと上位に位置づけて、きっちり異議を申し立てた方がよ ろしいと思いますけれども。 ○泉委員  ちょっといいですか。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○泉委員  済みません、前回欠席しましたので、この医療処置時間等に十分認識がなかったのです が、看護の立場から見てみますと、もし医療処置時間等も医療区分1の方がそんなに多く ないということから言えば、ここで言っていいかどうかわからないのですが、もし介護施設で 看護職員の配置がもう少し十分であれば、もっと見られる可能性があるのではないかとい う意見をぜひ、ここで述べさせていただきます。 ○椎名委員  はい。 ○池上分科会長  ああ、はい。 ○椎名委員  さっきの話の続きですけれども、大塚委員が言われたような形で、なお書きというのはこ ういった意見があったと、そういう言いっぷりですから、なお書き等に入れるのは不適切だ と思うんですよね。合意したのはもっと格上げして、基本的な認識として、分科会としての 意見として上げたらいいんじゃないですかね。ランクアップしてほしいんです。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○天本委員  重みづけとすれば、まさに、どうしても今回の検証というものも、報酬の問題というのは、 これは避けて通れない問題ですので、費用と報酬の乖離ということの重みづけはきちっと 上段に載せるべきだろうと私も思います。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○猪口委員  たしか今回のテーマの1つになっていた医療療養病床のあり方というのを、確かに今ま での中ではまだ議論ができていないんだと思うんです。ですから、「なお」のところの医療 処置にかかわることも、これは医療療養病床の役割はどうだということですし、先ほど課 長が言われた、じゃ、医療区分2、3が本当に医療療養病床じゃないと見られないのかと いう議論も片方では多分あるんだろうと思うんです。ですからそこら辺の議論をもう少し今 後進めていくということはきちっと入れておいた方がいいんじゃないですかね。ですから、 幾つかのファクターが今あって、それをごちゃごちゃにするとわからなくなってしまうので、 だから少しタイムスタディで、重みづけから見たその順序性というのは、明らかにこれは並 んでいるわけですからそれはいいし、かと言って、それを診療報酬の区分で見ると非常に 乖離している部分があって、もう一回精査が必要であるということと、あと、医療療養病床 の今後のあり方についてもう一度見直しをかけていく必要があるだろうという段階で検証 を進めるという形がいいんじゃないかなと思います。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○木下委員  医療療養病床のあり方なんですけれども、病院長の意見からは3つ挙がっていて、急性 期の一般病棟の受け皿というのと、在宅からの入院、それから経口摂取困難な方の扱い と、3つが挙がっているんですけれども、この3つについて見ると、1番目の急性期一般病 棟からの受け入れということでは、この調査で一般病床からの受け入れがふえたということ で、この機能はこの医療区分の分類で成果が上がっていると見れると思うんですけれども、 在宅からの入院が減っているということ、それから経口摂取困難な人が医療区分1になっ ているということで、病院長の意見のうちの在宅と経口摂取困難については対応されてい ないということで、この辺は今後検討の課題として挙がってくるのではないかと思うので、 療養病床のあり方というか、役割についても十分検討していくべきだと、それに基づいた 分類が必要かなという気はしております。 ○池上分科会長  整理しますと、ここの分科会、療養病床のあり方についての本格的議論はこれまでして こなかったので19年度の宿題として、この、「一方で、以下の点については、さらに詳細 な検討が必要」という中に今言われたことを加筆するということと、それとは別個に、椎名 委員などから提案がございました、区分と診療報酬の乖離についての問題に関しては、 「一方」の前に何かそういう文章を入れるということでするという案はいかがでしょうか。 大塚委員から御指摘のあった医療区分1の入院対象ということは、基本的には医療療養 病床のあり方そのものにもかかわる問題で、この報酬ではとても対応できないということに も関連しますけれども、医療療養病床の今後のあり方ということにも関係してくるのではな いかというので、今後の検討事項という整理ではいかがでしょう。 ○大塚委員  確かに今後のあり方について関連したことではあるんですが、私どもは、前回のこの調 査をし分類をする段階で、入院医療が必要であるかないかという判断をする上での医療 区分をやったわけではないわけですよ。ですからそのことと、我々の出した医療分類がそ ういう形で使われたということについてはやはり必ず、一言異議を申し立てるべきではな いかと。 ○池上分科会長  それは区分ごとの報酬とコストの乖離の一環として、これについては合意が得られた事 項として上位に書くとして、その一環の流れとして、仮に医療区分1に対してコスト割れ の点数がつかなかった場合には、大塚委員に御指摘いただいた状況も起きなかった可 能性もあるわけですね。ですからこれは基本的に、この分科会で提示したコストによる分 類と報酬との乖離の課題に帰結するのではないかという気がしたんですけれども、いか がでしょうか。 ○大塚委員  その医療区分1の部分につけられた診療報酬が多いか少ないかという問題は、それは その前段として、医療区分1の人は入院医療が必要ないという判断があったわけですね。 だからその判断に対してこの分科会は、我々が医療区分1を想定するときにはそのような ことを前提にやったわけではないということ、これが大事なんだと思うんですよ。 ○池上分科会長  これについては……天本委員、どうぞ。 ○天本委員  結局、医療区分1の中でも医療処置の問題というところが、今回なお書きがありますけれ ども、想定するならばじゃなく、政策的に想定しちゃったわけですよね。だから、無資格者 による法的な医療処置の問題について医療区分2以上に位置づけることの意見があった じゃなく、これは皆さん認めていることですよね。そこをきちっと主張するということが、私が 大塚委員と同じ部分で、表現方法がちょっと違いますけれども、この医療処置の問題をき ちっと政策的に想定したことが間違い……間違いというと言葉がきついでしょうけれども、 これはすべてこれからの介護の施設でのあり方に連動することですので、やはりこの部分 は、医療処置が必要なものは医療療養病床で、法律が変わらない限りは医療療養病床 の重要な役割であるはずですので、その点を強調してほしいと思うんです。 ○椎名委員  ちょっとよろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○椎名委員  まず大塚委員の言われていることは、やはり値づけ以前の段階で、つまりここの分科会 で調査をしたわけです。その結果、医師がかかわる時間とか、今、天本委員が言われた 処置関係で、それが実態的に医療区分1では薄いと、低いと、そういうデータだったんで すよね。それがいつの間にかか何かは知らないけれども入院の必要性がないと、そういう 政策的な判断というか、そういうふうに分析されたのかもしれないですね。それが遺憾な んですよね。ですから我々分科会で出して、医師のかかわる時間が少ない、あるいは医 療処置にかかわる時間が少ないと。それが11分類の中の区分1だったはずですよね。ど ちらかで判断された結果、それが、医療が必要ないと。それで、我々がきちんと出したデ ータがそういうふうに解釈されて政策的な値づけが行われたと。それに対して遺憾である と、そういう話じゃないかと思うんですよね。 ○大塚委員  おっしゃるとおり。 ○天本委員  要するに、今回の医療区分というのは余りにも定量的なんですよね。要するに定性的な 法的な部分とか、そういうことをきちっと意義づける必要があると思われます。 ○池上分科会長  そもそも論ということにも、この分科会の役割にもかかわってきて、この分科会としては平 成16年当時の実態に即して、ケア時間、コストに基づいて分類をすると、こうであったとい うことを中医協に出しました。その結果、別な政策的観点からの報酬がつけられたという ところに対して、この分科会の委員全員が、そもそも分科会は何のためにあるかという議 論もあったんではないかというところにあるという気がしますので、その気持ちを、この「分 類に係る検証」というところで加筆するかどうかという……。では、ほかに……。 ○椎名委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○椎名委員  別なことですけれども、天本委員の先ほどの発言なんですけれども、なお書き、法的云 々、法的に認められていない医療処置を医療区分2以上位置づけることの検討と、これは あくまでも1委員の意見で、まだこれで、分科会で、この件に関して合意したとか、そういう 性格のものではないと思うので、私はなお書き、この表現でよろしいのかなと思います。 この件に関しましては。 ○池上分科会長  この件以外の、報酬と分類の乖離の問題、そして、設定された報酬からして、医療区分 の分類された患者の入院医療が経済的に困難な状況にあることに対する問題点というの をここに加筆するとしますと、これ「患者分類に係る検証」というくくりになるんですけれども、 この分科会としての意見ということは、これは可能なんでしょうか。 ○医療課長  患者分類と診療報酬は当然かかわっているわけなので、そのかかわるという部分におい て分科会からの御意見を出されるというのは別に構わないとは思いますけれども、分科会 にやっていただきたい事項とはまた別だろうと思います。そういう意味で、書き方を少し変 えていただきたいと。もう1つ、もともとの、大塚委員のおっしゃっている医療区分1、2、3 に分けた目的は、入院が必要かどうかという観点で分けたわけでは決してないというところ ですよね。そこはそもそもの問題として御意見を言われるのは当然だと思います。 ただ、おおむね、全部、医療区分1を、全員入院医療が必要ないと言っている、そういう 政策を考えてこういう点数がついてきているわけですけれども、でもその中のほとんどは 要らない、入院以外でも対応できるかもわからない。でも一部に、どうしてもやはり病院 が必要なんだと、病院でないと見られないんだという患者が入っている可能性はもちろん あるわけです。そこはそういう問題と、集団としてどうすべきかという問題と区別して本当 は考えるべきなんだろうと思います。そういう意味で、この分科会でやってきたのは決し て入院医療が必要かどうかという観点で分けたわけではないと。その部分は非常に大き い問題だろうと思います。 ○池上分科会長  ちょっとそれを具体的に、事務局として、今、課長がおっしゃったことを仮に文章化す るとしたらどんな文章になって、それをどこに入れるかということを……ちょっと済みませ ん、私、トイレに行かないといけないものですから、ちょっと考えていただける…… 〔休憩中断〕 ○医療課長  今、つくりました案文は分類に係る検証ということで、初めの部分で、いわゆる分類その ものについてはおおむね妥当であるというフレーズで、あとその中身の問題として2つあ りますと。ちょっとなお書きの部分は後のフレーズにも入れてしまおうと思っていまして、そ の部分で、ただ、いわゆる平成16年17年のこの分科会で要請されてきたことは、患者の コスト等に着目して医療区分やADL区分を設定することであったと。一方でその結果に 対して、特に医療区分1について、入院医療が必要ないという政策的判断がなされてい ると。それによって診療報酬も設定されている。そういうことについては当分科会としては 大いに疑問があると、多分そういう意味だと。「したがって」という部分を入れていただい て、さらにまたもう1つは、今回の報告は中間段階で、そういうコストの部分は完全に出て きていないというのを入れて、最終的には基本問題小委員会に報告することになります ので、基本的問題小委員会において、そういう点について、以上の点について十分に 議論をしてくださいという形でどうでしょうかと、というフレーズで今ちょっと書いています ので。 ○天本委員  医療処置の文言……。 ○医療課長  この医療処置は、だから、例えば医療区分1を、入院医療が必要ないよと言わなければ 医療区分1でも構わないわけでしょう、医療処置があっても。今、医療区分1は入院医療 でなくていいんだと言って、点数も下がって、それでなおかつ医療処置が残っているのは おかしいという論理ですから、一番初めの入院医療のところの政策判断なり診療報酬の 設定の判断はおかしいんじゃないかという異議に多分含まれてしまうと思います。あと、も う1本の問題は、今、泉委員から御指摘のあった、多分、医療処置、どの程度の、個々の 患者によってはほとんどない人から、医療区分1でもかなりある人もまだいるでしょうし、そ の頻度の問題も含めて、ある意味、福祉関係の施設で対応できる患者もいるでしょうし、 いない患者もいる。あるいは福祉関係の施設の体系をもう少し充実させた形で対応するこ ともできるわけですから、少し、そういう意味では、今の初めの中で含めて考えていただ く方がいいのではないかと思いますけれども。 ○池上分科会長  はい、どうぞ、木下委員。 ○木下委員  そういうまとめにするなら、先ほど追加してくれとお願いした表は今回は出さない方がい いのかなと。これからの検討事項でやっていった方がいいかなと思うので、処置時間は要 らないかなと思いますので、入れない方がいいかなと思います。 ○池上分科会長  では、加えることを御提案された木下委員から、今回はそれについて十分議論ができな かったので、それは追加を見合わせるということでよろしいですか。では見合わせる……。  これはオフィシャルなあれではないので、マイクを外します。 〔4分間の協議〕 ○池上分科会長  では、時間の関係でそちらは置いておいて、きょう修正のあったところの確認はよろしい ですね。これまでの経緯とか調査対象、それから案に入れる項目として、「主な結果」の項 目として、4ページの医療療養病棟のこの比較に、先ほど確認しましたように、木下委員か ら提案のあった医療処置時間の表を加えるということは加えないこととして、それから6ペー ジのところに、退院だけではなく「転棟」ということも含めると。それから7ページのところ、 「患者分類に対する病院長の評価」のところに、近藤委員から、加えるべき点を加えると。 これの文章については池上分科会長である私に御一任いただくと。そこまではよろしいで しょうか。  では、最後のこの部分についてはワープロの原稿ができましたでしょうか。お配りいただ いたところで、これ委員にしか手元にございませんので読み上げてください。 ○医療課長  4の「患者分類に係る検証」のところで、「一方で、以下」、2つの点がございます。その 次に、挿入するということで今から読み上げます。  「なお、当分科会に対して要請された事項は、患者にかかるコストに着目して医療区分、 ADL区分を設定することであった。しかし、医療区分1に関して入院医療を必要としない という政策判断がなされ、診療報酬についてもコストに見合わない点数が設定されている ことについては、当分科会として大きな疑問を呈さざるを得ない」。  このフレーズを入れていただく。もし天本委員の意見をさらに、もともとのなお書き、これ を入れるとしたら、「なお」を「また」に変えて、「また、医療区分1の患者を医療療養病床 対象外と想定するなら」というフレーズを加えるなら、そこの次にまた書きで入れるという 感じかなと。  先ほど言いましたように、基本問題小委員会でしっかりと議論していただきたいという部 分については池上分科会長から報告をいただくときに、基本問題小委員会に対して口頭 で強く要請をしていただいたらどうかと考えております。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○天本委員  しつこいようですけれども、「また」を入れておいてください。 ○池上分科会長  つまり……。 ○天本委員  医療処置。 ○近藤委員  よろしいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○近藤委員  先ほど課長からもありましたように、もし天本委員のコメントを入れるのであれば、私は 泉委員のおっしゃった点も入れるべきだと考えます。医療処置がある場合、法的な資格 者がその医療機能を果たすことというのは前提になります。今回の区分がそういうことで はない政策判断がなされたと思われたとすると、それは不適切だと思います。しかし、だ からといって、我々が適切だと言っている区分自身をもう一回動かすというのは適切でな いと考えます。それよりは、その中の位置づけを明確にして、もしも医療機能が、処置が そこで必要ならばそれをきちっと手当てするとした方が適切だと考えます。実際に今後介 護施設において、例えば看護師を充実させるとか、ほかの方法ももちろんあります。よっ て、区分自身を動かすとはせず、医療処置が無資格者によって行われるべきではないと、 かつそれを手当てすべきであるという表現にしていただいた方が適切かと存じます。我々 が区分が適切だと言っていることと整合性があり、その中に医療処置があるということを認 めるような、あるいはそこをきちっと確認した上での表現にしていただいた方がいいかな と存じます。 ○池上分科会長  まず、その点に関して、原文にある12ページの、もともとにある「なお」というのをもし「ま た」ということでこの文章をそのまま挿入するかどうかというのが1点と、もう1点は、もし挿 入するんだったら近藤委員がおっしゃったように介護保険施設における受け入れ、泉委 員からの意見を踏まえて、介護保険施設における医療処置のあり方についても検討する べきという意見があったということを併記するということですか。 ○猪口委員  そこは多分すごく重要で、介護保険施設のあり方の検討委員会というのは今まだ進ん でいるけれども具体的なところに入っていないので、我々分科会として言うならば、今後 のあり方として、介護保険施設における医療のあり方との整合性を十分に持たせる必要 があるということをきちっと言うべきだと思うんです。前はそこのところがはっきりしなくて、 いきなり介護療養廃止と勝手に向こうで決まってしまって、あれあれという感じになった わけですから、やはりここをきちっと整合性を持たせて、どこで話し合うのかわかりません けれども、そこをちゃんとやっていただきたいということを分科会の意見として述べるべき だと思います。 ○池上分科会長  はい、どうぞ。 ○木下委員  今、猪口委員が言われた表現の方が当分科会の業務としては適切かと思いますので、 今追加になったこの「なお」という文章は……。 ○池上分科会長  済みません、そこまでまずクリアしたいので、近藤委員としてよろしいですか。 ○近藤委員  私もそれで適切かと思います。 ○池上分科会長  そうすると、猪口委員がおっしゃったそれは、もとの文の「なお」のところを「また」に変え て、そして介護保険施設における医療のあり方について……。 ○猪口委員  介護保険施設における医療のあり方との整合性について十分に検討すべきであると。 ○池上分科会長  医療介護施設ですか。 ○猪口委員  いや、介護保険施設全体です。 ○池上分科会長  ですから、介護保険施設ということでよろしいですね。必要であるという、その文章をこ の後に続けるという……。 ○猪口委員  そうですね。今後のことですから、一番最後の、「引き続き検証を進めるべきである」と。 「またその際、医療の質の評価手法についてはあわせて検討する必要があり」、その辺で 入れてもいいのかもしれませんね。 ○近藤委員  そこ、いいですね。 ○池上分科会長  そこの方が、その件については意見があったというより、分科会としての総意ではない かと思いますので、今、猪口委員から言われたそれを最後のところに加筆するという……。 ○近藤委員  十分検討すべきであると。 ○医療課長  何との整合性なのか、ちょっと。 ○椎名委員  そうすると、ちょっと分科会の範囲を超えてしまうので、そこに入れた場合には「医療の 質の評価手法についてもあわせて検討する」と、検討するのは分科会なんですよね。今 の文言を入れてしまうと分科会で検討するマターではないですよね。問題意識はあるん だけれどもね。だからその辺ちょっと、入れどころを再検討されなくてはいけないと思うん ですよ。 ○木下委員  確かに当分科会でやることではないんですね。だけど、それについて十分に検討をし ていただきたいということで、当分科会の目標ではなくて……。 ○天本委員  要望ですね。どこかに入れて……。 ○池上分科会長  そうしますと、1案ですけれども、委員の先生には、新たに挿入された赤字で示された このなお書きに今言われたことを先に入れて、そしてその後に、この意見があったという のを「さらに」という形で入れるという方法もあるのではないかと。 ○椎名委員  そうですね。それでおさまるんじゃないですか。 ○池上分科会長  ですから今、そういうことで事務局としていかがですか。なお書きの「疑問を呈さざるを 得ない」という後に、介護保険施設における……。 ○椎名委員  「また」ですね。 ○池上分科会長  また、介護保険施設における医療のあり方について別なところについての見解を分科 会に提示していただきたいとか、そういうことですかね。 ○木下委員  この「なお」以下の文章ですけれども、「なお」というよりも最初に書いた方がいいような 気もするんですけれども、どうなんですかね。 ○池上分科会長  これは恐らく付託された事項との関係で、集約された意見としてかなり強い表現になっ ておりまして、私が基本小委員会に報告する際もその点は十分強調するつもりでおりま すので、何を付託されたかというところが難しいところですけれども、直接的な付託事項 でないという、結果的にこの分科会で出されたエビデンスが違う利用の仕方をされたとい う点では利用のされ方が問題であるわけであって、出した意見についての課題提起では ないので、場所的にはなお書きでもよろしいのではないかと思いまして、それに対して基 本小委員会に報告する際に、これは強い意見として、全員一致の意見として出されたと いうことを御報告いたしますので、場所的にはここでよろしいでしょうか。さっき、介護保険 施設における医療のあり方をだれがだれにお願いすればいいかという……。 ○木下委員  厚生労働省です。 ○池上分科会長  それは確かに大きな課題なんですけれども、どういう表現がよろしいですか。事務局、 何かお考え、ありましょうか。 ○医療課長  介護保険施設における医療のあり方については当然ながら介護保険施設のあり方検 討会の中でも検討されると思います。ちょっと文言的に私はわからないんですけれども、 介護保険施設での医療のあり方と、うちは何をするのかと。先ほど整合性と言われたんで すけれども、整合性というのは何との整合性かというのがよくわからないんですけれども、 病院の中での医療のあり方?  ○天本委員  入院医療を必要とするしないということの判断において、要するに受け皿として、そこの 医療介護の継続性という視点においてはやはり一体的な整合性がないと、連続性の整合 性がないと利用者さんが、医療難民、介護難民と我々も主張しておりますけれども、そう いうものとつながってくるわけですね。今回も医療療養病床において、医療療養病床のこ とだけ考えて必要ないと判断したけれども、実際の受け皿とすれば、それは機能的にも、 それから定量的にも法的にも整備されていなかったわけですね。そこで大きな問題が生じ ているわけですから、そういう点を整合性を持たせてほしいということをうまく文章に書いて いただければ。前回の中医協においても、リハビリの問題においても、やはり医療だけで ない、介護とのつながりは重要だということで、中医協に委員長自身が医療保険と介護保 険の継続性が重要であり一体的な整備が重要であるといった視点を、非常にこれからは 考えていかないといけないという意見をきちっと述べていらっしゃいますよね。 ○池上分科会長  ですから、例えば、これ、私の今の思いつきで恐縮ですけれども、「大きな疑問を呈さざ るを得ない」の後に、また、今後の医療区分1のあり方に関しては、介護保険施設におけ る医療のあり方と密接に関連するので、担当部門ということにしか、そういう言い方でしか、 これはお願いするという形になるわけですね。ですから、その所管する委員会、あるいは 所管する部局がこの整合性を御検討いただきたいという、これ要望ではないかと。それが 決まらないと、こちらの医療区分がどの範疇をどうするかということも決まらないのではない かという気がしましたので、具体的な文章は少し考えていただくとしても、そこは難しい。 ○医療課長  よろしいでしょうか。 ○池上分科会長  はい。 ○医療課長  要するにこの分科会のやることは、あくまでコスト、あるいはケア時間等に着目して医療 区分、ADL区分を決めることなんだということを言う以上、それについて、医療区分1につ いて勝手な意味づけをしてもらっては困りますよということをここでは言っているわけですよ ね。とはいえ、こういう大くくりとしてでも、医療区分1というのはこういう考え方ができないか とか、そういうのは当然後々出てくるとは思いますけれども、その際に、そういう意味づけ をするときに、例えば、介護保険施策との整合性が、連続性と言ってもいいですけれども、 そういうものがとれるように考えてもらいたいという、そういう意味合いなんでしょうか。 ○池上分科会長  そういうことです。 ○猪口委員  希望ですよね、我々の。 ○池上分科会長  希望なんですね。大体ここで検討するべきことでもない、検討してもどうにもならないこと ですので。 ○医療課長  それならちょっと文章的に、「大きな疑問を呈さざるを得ない。また医療区分の意味づけ をする際には介護保険施設における医療のあり方等との整合性についても十分検討され る必要がある」と、「される」という形に。 ○椎名委員  されるべきであると。 ○池上分科会長  ではそれでよろしいですか。 ○大塚委員  される必要がある、ですね。 ○猪口委員  必要でもいいんじゃないですか。 ○椎名委員 ではもう一段。 ○池上分科会長  される必要でも……。 ○椎名委員  お任せします。 ○池上分科会長  ではそういうことで……。 ○医療課長  そこはちょっと、済みません。 ○池上分科会長  そしてその後に、「さらに」ということで、今の、もともとあったなお書きの……もう要らな いということで……。 ○医療課長  それに対し、これも含んで。 ○池上分科会長  ああ、それも含んでいるわけですので、ではよろしいわけですね。 ○天本委員  医療処置のことはなくなるということなるのですね?  ○池上分科会長  はい、それは介護保険施設におけるあり方との整合性ということで、包括的に対処され るという。 ○天本委員  そこは議事録にきちっと残しておいていただいて、そこについては、具体的なことにつ いては中医協で議論していただくと。というのは、この医療区分1に関して、医療を必要 としないとなると、医療区分1全体の問題の形にとりかねないものですから、やはり区分 1の問題においても特に医療処置の問題が検討されるということでしょうから、それが含 まれるということで議事録が残っていれば、それで中医協ではもう一度そこの点について 議論していただくと。 ○池上分科会長  ではそういう、きょう、今、配られたこの12ページ、赤字のなお書きに「また」と、今、課 長が言われた文章を挿入するという形で、「患者分類に係る検証」の箇所はよろしいでし ょうか。  ではあと……。 ○木下委員  もう1点、いいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○木下委員  このポッチの初めの文ですけれども、ADL区分3、医療区分3のことだけなんですけ れども、ここにもし入れないなら、医療区分1のADL3と、医療区分3のADL1が同質、 時間的には同質というところの問題もあることも文章にしないなら、説明のときには加え ていただきたいと思います。 ○池上分科会長  では、説明として加えるようにいたします。  それでは、ちょうど時間となって、「中間報告書(案)」につきましては、中医協基本問 題小委員会に私から報告いたします。なお、修正につきましては池上分科会長である 私に御一任いただけますでしょうか。  一同 はい。 ○池上分科会長  それでは、どうもありがとうございました。 ○椎名委員  今後はどうなるんですか。 ○池上分科会長  今後は事務……。 ○木下委員  お伺いしたいんですけれども、これは中間報告ですよね。では本報告はどうするのか、 4月以降この分科会、どうするのか、その辺はある程度スケジュール感を持ったお考え があるのかどうか、その辺を聞かせていただきたいんですけれども。 ○池上分科会長  それは事務局から御説明があるでしょう。 ○神ノ田補佐  中間報告書につきましては池上分科会長の方から次回の中医協基本問題小委員会 の方に御報告いただくということで、それ以降の予定でございますが、まだ次回の分科会 をいつ開催するかということについては現時点では未定でございます。この分科会で御 意見のあったような精査、分析をして、ある程度まとまった段階で、また池上分科会長とも 御相談させていただいて、次回の会議開催について事務局の方から御連絡させていた だければと思っております。 ○天本委員  はい、了解。 ○木下委員  いいですか。 ○池上分科会長  はい。 ○木下委員  その最終的な報告書の目標はいつごろにするのかというのは、余り遅くなると、また11 月というと何の役にも立たないことになので、ある程度の目標と、それから医療区分を見 直すならそれに対する検証がある程度必要だと思うんですけれども、その辺については いかがなものでしょうか。 ○池上分科会長  では、事務局、お願いします。 ○神ノ田補佐  ただいまの木下委員の御意見に対応できるような形で急ぎ対応したいと思っております。 ○池上分科会長  では、よろしゅうございますでしょうか。  それでは、平成18年度第8回の診療報酬調査専門組織・慢性期入院医療の包括評価 分科会を終了させていただきます。  本日はお忙しい中、ありがとうございました。 −了−              【照会先】         厚生労働省保険局医療課包括医療推進係         代表 03−5253−1111(内線3278) 1