07/03/14 第5回「授乳・離乳の支援ガイド(仮称)」策定に関する研究会 議事録 第5回「授乳・離乳の支援ガイド(仮称)」策定に関する研究会 議事録 日時:2007年3月14日(水)14:00〜15:05 場所:厚生労働省5階共用第7会議室 出席者:  委員   柳澤座長、朝倉委員、今村委員、岩田委員、瀧本委員、堤委員   鱒渕委員、宮下委員、向井委員、吉池委員  事務局   千村母子保健課長、関谷母子保健課長補佐、齋藤母子保健課長補佐、   河野母子保健課栄養専門官、當山母子保健課主査 議事:  1.開会  2.議事   (1)授乳・離乳の支援ガイド(案)について   (2)その他 資料:   授乳・離乳の支援ガイド(案) ○柳澤座長  定刻となりましたので、ただ今から第5回「授乳・離乳の支援ガイド(仮称)」策定に 関する研究会を開催します。平成18年10月11日以来、4回の会議を重ねて本日第5 回となりました。今回も今までと同様に活発なご議論とご協力をお願いしたいと思いま す。本日は、大変お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。  まず、本日の出席状況からご報告をお願いします。 ○関谷母子保健課長補佐  本日は山城委員が欠席されています。 ○柳澤座長  山城委員がご欠席ですが、その他は全員ご出席ですので、早速議事に入りたいと思い ます。  本日は、「授乳・離乳の支援ガイド(案)」が前回の委員のご発言、さらに意見募集の結 果を踏まえて、修正の上、提示されています。これを基に取りまとめに向けて議論をお 願いしたいと思います。  まず、事務局から説明をお願いします。 ○河野母子保健課栄養専門官  本日お配りしている資料は、「授乳・離乳の支援ガイド(案)」です。なお、委員の方に は、「授乳・離乳の支援ガイド(案)」に対する主な意見への対応案ということで、A4横 の資料を配っていますので併せてご覧いただきますようお願いします。「授乳・離乳の支 援ガイド(案)」については、平成19年2月9日から3月9日までの1か月間、意見募 集を行い、個人および団体の代表者合わせて47人の方々からご意見をいただいていま す。なお、お手元に参考としてお配りしているものについては、お一方から複数の意見 をいただいていますので、件数等は意見の数を、また支援ガイドの該当ページは右端に 示しています。本日の議論を踏まえてこの対応が確定しましたら、「授乳・離乳の支援ガ イド(案)」に対する意見への対応ということでガイドの公表と併せてホームページにて その結果をお知らせすることになります。本日は、前回の研究会でご指摘をいただいて 修正を行った点と、意見募集のご意見を踏まえ修正および確認が必要な点の2点につい て説明させていただきます。なお、文言等の微修正などについては、本日は割愛させて いただきますのでよろしくお願いします。  まず、1ページ目をご覧いただいて、「『授乳・離乳の支援ガイド』策定のねらい」に ついては、特段大きな変更点はありません。  3ページ以降の「授乳編」については、14ページを開いていただけますか。「2 授乳 の支援に関する基本的考え方」の部分で、意見への対応案については1番目のご意見と いうことになりますが、一つ目として、「父親の育児、父親がミルクを与えることに触れ られていない」といったご意見がありましたので、14ページの3行目に「多くの親にと っては」という記述がありますが、もともと原文では「多くの母親にとっては」という 文章になっていて、「母親」を「親」に替えても文脈に影響を与えない部分、あるいはこ れ以降の部分で「母親やその家族」となっている部分については、「母親や父親、家族」 と表現するなど、一部修正を行っています。  2点目として、1行空いた二つ目の段落の4行目は、もともと「小児科施設、保健所・ 市町村保健センターなど」という文章でしたが、その部分に、15ページの図にもある通 り、保育所を追加してはというご意見がありましたので、「保育所など」という形で加筆 を行っています。  続きまして1行空いて次の段落ですが、母乳育児の効果について、WHOから出た最 新の知見も踏まえるべきではないかというご意見がありましたので、文献の6)〜8)とい うことで、文章の加筆並びに15ページに文献の追加を行っています。  また、14ページの下の4行については、前回の研究会で「育児用ミルクで育てる場合 についても記載すべき」とのご意見を委員から複数いただきましたので、読み上げます と、「また、母乳の感染症や薬の使用、赤ちゃんの状態、母乳の分泌状態等により母乳が 与えられない場合や育児ミルクを使用する場合がある。そうした場合にも、授乳を通し て健やかな母子・親子関係づくりが進むよう、母親の心の状態等に十分に配慮した支援 を行う」という4行を追加しています。  また、育児用ミルクについて、意見対応案の3番目に、「ミルクの安全性に関する資 料を追加してほしい」というご意見があり、その点については15ページの「文献」の 上に、注意書きとして育児用ミルクについては法的根拠に基づいて承認または許可を受 ける形になっているということを加筆しています。  16ページに進ませていただきます。「3 授乳の支援のポイント」については、意見対 応案の5番目、6番目に見られますように、「授乳についての環境整備が進むのが良い」、 あるいは「従来に比べて親子の絆、母子の気持ちに沿ったものであることが良い」とい ったご意見をいただいています。  また、意見対応案の2ページの7番目以降で、「授乳の支援を進める5つのポイント」 のうち、16ページの中ほどの下になりますが、1番目のポイントの「妊娠中から、適切 な授乳方法を選択でき、実践できるように、支援しましょう」という「適切な授乳方法」 について、「まず母乳育児の実践、さらに母乳を与えることができない場合と書き分ける べきではないか」というご意見がありましたので、「授乳の支援を進める5つのポイン ト」の二つ目の段落で、「授乳の支援は」というところの2行目の部分に「母乳育児が 実践できるように、支援を行う。母乳を与えることができない場合は、十分な説明に基 づいた支援を行う」ということで、妊娠中からの支援についてはこうした形で書き分け た記述としています。  また、ご意見の8番目に、「授乳と薬に関する科学的根拠に基づき対応することが盛 り込まれていない」というご意見がありましたので、今の文章に続けまして、「なお、薬 の使用による母乳への影響については、科学的根拠に基づき判断の上、支援を行う」と いう文章を追加しています。  さらに、「授乳と母親の喫煙、受動喫煙の影響を記載すべき」という9番目のご意見 がありましたので、それらについては、今の文章に続けて「また」以降に、「母子の健康 状態や乳汁分泌に関連があるので、食事のバランスや禁煙など生活全般に関する配慮事 項を示した『妊産婦のための食生活指針』を踏まえた支援を行う」とし、禁煙について も「妊産婦のための食生活指針」に丁寧に記載されていますのでそちらを参照にという 記述を加えています。  また、16〜17ページにかけての三つ目のポイントについてですが、意見対応案の10 番目の部分に、「授乳の時に見つめ合うという点について、新生児期あるいは抱き方によ って難しく不安を訴える母親もいるのではないか」というご指摘がありましたので、し っかり抱いて、見つめ合い、優しく声をかけるようにという部分について、「見つめ合い」 を抜いても文脈上影響はないので、「しっかり抱いて、優しく声をかけるように」という 文章に修文しています。また、この部分については11番目、12番目のご意見にみられ るように、「母乳の場合は子どもが欲しがるだけ授乳を行うので、どこでもどのような方 法でもリラックスしてできることが重要であり、こうした記述については逆にストレス を与えることになるのではないか」、あるいは「こうした記述は育児用ミルクで育てる場 合に、より重要ではないか」というご意見をいただきましたが、この部分については授 乳の支援ということで母乳、育児用ミルクのどちらかに限っての記載ではありませんの で、現行通りとしています。なお、17ページの下にある「育児用ミルクで育てる場合の 支援のポイント」において、重ねてこの部分について記載をする形で変更を行っていま す。  続いて17ページ中ほどの「母乳育児の支援を進めるポイント」の中で、「出産後から 退院まで」については、前回の研究会で、朝倉委員より、「出産直後については、安全性 に十分配慮を行うべきではないか」ということで、日本産婦人科医会の会報を資料とし て提供いただいていますので、「特に出産直後については、医療従事者が関わるなかで安 全性に配慮した支援を行う」とし、この安全性という部分に注2)という注釈を付けてご 提示いただいた資料を記載しています。さらに「退院後には」の(5)の文章について、「母 乳育児を継続できない大きな理由は、母乳不足感や体調増加不良と指摘されることにあ り、小児科、保健センターなどでの専門的支援が必要ではないか」というご意見があり ましたので、(5)の「母乳育児を継続するために」の後に「母乳不足感や体重増加不良な どへの専門的支援」という文章を加筆し、「困ったときに相談できる場所づくりや仲間づ くりなど、社会全体で支援しましょう」と続ける形で整理させていただきました。  続いて、17ページの下4行に示しています「育児用ミルクで育てる場合の支援のポイ ント」については、先ほどの基本的考え方の追加の部分と同様、前回の研究会で複数の 委員にご意見をいただいた点ですので、この部分については別途、項を立てて記載とい う形で対応しています。  続いて18ページの部分については、今、申し上げた修正の部分についてのみ反映さ せるという形の整理を行っています。  19ページの「授乳支援の実践に向けてのポイント」については、対応案の15番目、 16番目の意見になりますが、「授乳支援の実践例が提示されていて良い、役立つ」とい ったご意見、一方で「授乳支援の実践例について追加してはどうか」というご意見もあ りましたが、実践例の追加となると実践例自体多岐にわたりますので、これは本ガイド の公表後の課題ということで整理をさせていただきたいと考えています。  また、具体的な実践例の中で、27ページを開いていただけますか。実践例6というこ とで「乳幼児がいても安心して外出できる『赤ちゃんの駅』を通した環境づくり」に、 右下に枠で囲んだ記載があり、前回の研究会ではこの部分に「赤ちゃんの駅」のフラッ グが目印ということで、フラッグの写真を掲載させていただいていましたが、「「赤ちゃ んの駅」のフラッグには哺乳類のマークが入っているので削除してほしい」というご意 見がありましたので、文章中には記述を残し写真自体は削除という形で整理を行ってい ます。  続いて28〜29ページの保育所での実践例において、「母乳のみで育てている場合」の ところに「冷凍母乳」という記述があり、その部分を「冷蔵または冷凍母乳」とすると いうご意見をいただいており、実際に事例提供していただいた施設に確認しましたが、 実践に基づく記述ということで、現行通り「冷凍母乳」とさせていただいています。  以上が「授乳編」で、続いて33ページ以降の「離乳編」に移らせていただきます。「現 状」について特段ご意見はなく、40ページの「2 離乳の支援に関する基本的考え方」 については、2つ目の段落に書いてある記載内容を踏まえて、「一人一人の子どもの発達 を支援する視点が明確にされているのが良い」といったご意見をいただいています。  41ページの「3 離乳の支援のポイント」は、意見対応案の3ページの20番目、21 番目にありますが、離乳開始の時期について「5、6か月」という記述について、離乳の 時期を「半年後にした方が良い」、あるいは「6か月以降とした方が良い」というご意見 をいただいていますが、この部分については従来の「5か月」を今回「5、6か月」とし て幅を持たせましょうということで前回までの研究会で十分議論していただいています ので、現行通りとしています。またその1行前の、「なめらかにすりつぶした状態」と いうところについては、前回の研究会で向井委員より「どろどろとした状態」という現 行の記述についてもう少し食べ物らしい工夫ができないかということで、「なめらかにす りつぶした状態」という修正を行っています。また、なお書きの部分の「離乳の開始前 に果汁を与えることについては」の部分、意見対応案では4ページの22、23番目にな りますが、果汁摂取について必要性がないことを明記したのは良いという一方で、果汁 は一切与えてはいけないという誤解を招くという意見もありました。ただ、この部分に ついても前回までの研究会でご議論をいただいていますので現行通りとしています。な お、引用している文献について、「乳児に関するもの、乳幼児以降の幼児期を含めてのも のというところで混在しているのではないか」と向井委員からご指摘をいただいて、瀧 本委員に再度ご確認いただいて若干修正が加えられています。  また、41ページの「3 離乳の完了」の注意書きについては、意見対応案の4ページ の24〜28番目で、いろいろな観点からの意見が集中しています。前回までの記述につ いては、「母乳は自然にやめるようになる。1歳以降は牛乳または育児用ミルクもしくは フォローアップミルクを1日300〜400mlコップで与える」といった記述でした。これ に対して、「母乳は自然にやめるようになるというのは、この時期にやめなければならな いとの誤解を招くのではないか」、あるいは「18か月以降も母乳を飲んでも構わないと の記述が必要ではないか」、さらに、「卒乳についての考え方を記載すべきではないか」 といったご意見と併せて、「フォローアップミルクあるいは牛乳については必要ないので はないか」という意見がありましたので、注意書きで「母乳または育児用ミルクは、一 人一人の子どもの離乳の進行及び完了の状況に応じて与える」とし、生後9か月までに ついては、「離乳の進行」のところで母乳または育児用ミルクの回数等、その与え方につ いて記述がありますので、12か月以降は離乳の進行および完了の状況に応じて個人によ って大きな差があるのでそれを踏まえて与えるといった記述を加えています。離乳の完 了については「3 離乳の完了」のところに定義があるわけですが、さらに「なお、離 乳の完了は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態を意味するものではない」と 加筆しています。また、牛乳、フォローアップミルクというのは母乳または育児用ミル クの代替品ではありませんので、ここには記述をしないということで整理しています。  42ページに移らせていただきますが、今の事項と関連して「(2)食事の目安」の「ア  食品の種類と組合せ」の(3)に、フォローアップミルクに関する記述がある点について、 「必要ではない、削除すべきではないか」というご意見がありました。山城委員から事 前にご意見をお伺いしていますが、市場に出回って多くの方々の目に触れるものであり、 必ず使う必要性はないが9か月以前に使用しないことの注意喚起はすべきであるという ことと、「必要に応じて」ということで、かっこ書きで「離乳食が順調に進まず、鉄の不 足のリスクが高い場合など」として、必要に応じて使用するという考え方であればいい のではないかということで加筆を行っています。また、その文章に続く「このほか、離 乳の進行に応じてベビーフードを適切に利用することができる」については、前回吉池 委員より「離乳の進行に応じた適切なベビーフードを利用することもできる」という表 現に対してややベビーフードの使用について後ろ向きの印象を受けるような文章ではな いかというご指摘があったので修正を加えています。  43ページの方に移らせていただきますが、「(3)調味について」は、「離乳開始時の調味 料の使用を禁止するものか」というご意見が30番目にあり、「離乳の開始頃では調味料 は必要ない」ということで、「使用しない」を「必要ない」に修正しています。  続いて44ページの「離乳食の進め方の目安」に移らせていただきます。意見対応案 では5ページの31番目以降になりますが、まず「離乳食の進め方の目安」の表に「授 乳回数についても離乳食回数と併記してほしい」という点について、授乳回数について は前回の議論の中で、文中等に「子どもの欲するままに与える」といった表記がされて いるということもあり、一律的に授乳回数を明記できるものではないので、今回は現行 通りとしています。なお離乳食回数については、例えば「生後5、6か月頃」では、「子 どもの様子をみながら1日1回」という形で、いずれの期の「食べ方の目安」について も1日何回という形で回数が記載されるよう統一を図っています。また、「従来の離乳 初期、中期、後期、完了期という表現を加えるべき」という点については、今回開始時 期に5、6か月という幅を持たせたこと、また、一人一人の子どもにとっては連続性の ある時期ということになりますので、期ごとに分けた画一的な指導につながることのな いよう現行通りとしています。  また、「食事の目安」の「一回当たりの目安量」について、「食品がグラム単位でわか りにくい」、あるいは「量について個人差があることを明記すべき」といったご意見があ りましたので、「食事の目安」と「成長の目安」の間に、「上記の量は、あくまでも目安 であり、子どもの食欲や成長・発達の状況に応じて、食事の量を調整する」という文言 を加えさせていただきました。「一回当たりの目安量」の数値については、堤委員にたん ぱく質の含量など再度確認いただき、最終調整ということで微修正が行われていますの で報告させていただきます。  続いて参考資料の方に移らせていただきます。48〜49ページの「参考4 食物アレル ギーについて」については、ご意見の35番目に、食物アレルギーに関する診療ガイド ラインの内容が踏まえられていないというご意見がありましたが、今回は治療の内容を 示すものではありませんので、「食物アレルギーへの対応の基本」の一つ目の○に「治療」 という文言に注を付け、具体的には49ページの下に「厚生労働科学研究班による食物 アレルギーの診療の手引き2005」あるいは「食物アレルギー診療ガイドライン2005」 という代表的な文献を参照ということで整理させていただいています。併せて、49ペー ジの下の方に「食物アレルギーを引き起こすおそれのある食品」については、前回「食 物アレルギーを引き起こす食品」という表現になっていたものを「おそれのある」を加 えるとともに、この記載事項は「表示」にかかる部分での記載を引用しているのではな いかというご意見がありましたので、資料としてその部分について加筆を行っています。  さらに事例の部分については、56ページの「参考6 1日の食事量の目安について」 の下の枠内で「家族(成人)の1日の食事量の目安」と「子どもの1日の食事量の目安」 が比較されている形になっています。前回の研究会では「牛乳・乳製品は同量」となっ ていたのですが、牛乳は「離乳の進行(完了)状況に応じて個別対応」と記載するととも に、与える場合にも「1歳以降が望ましい」ということを加筆しています。  また、「参考7」の資料58〜59ページですが、前回の研究会で山城委員から「偏食が 多くなっているがこの点について過度の心配はいらないといった記載が若干必要ではな いか」というご意見がありましたので、「発達段階に応じた子どもの食事への配慮につい て」ということで、子どもの食事で困っていることも年齢によって異なるということで 実際のデータを示すとともに、文章中では「離乳期には、食事のリズムを大切に」の前 の辺りになりますが、「発達が進むにつれ、安定していくことが多いので、長期的な視点 で見守り、対応していく」といった記述を設けています。さらに58ページの「年齢別  子どもの食事で特に気をつけていること」のグラフをご覧の通り、いずれの年齢でも「栄 養バランス」が8割前後の高率で出てきますが、離乳期には特に「食事のリズム」につ いても十分に配慮する必要があることも併せて加筆する形で整理を行っています。  また61ページ以降の「III 関係資料」につきましては、70ページの「資料3 楽し く食べる子どもに〜食からはじまる健やかガイド〜(概要)」について、吉池委員より「内 容」に「『食べる力』を育むための環境づくり」という部分も追加してはどうかというご 意見をいただきましたので、4)として文章を追加し、73ページに報告書の中に示されて いる「食を通じた子どもの健全育成のための環境づくりの推進」の図を加えています。 内容については以上です。  また、ご意見の中に、関係資料1にあります「改定 離乳の基本」という課長通知と、 今回策定される「授乳・離乳の支援ガイド」の関係についてはどうなるのかということ がありましたが、その点についてはこの支援ガイドの策定について課長通知として発出 する際に、「改定 離乳の基本」の課長通知は廃止となる予定です。説明は以上です。 ○柳澤座長  どうもありがとうございました。パブリックコメントといいますか、意見を募集して それに応じて出していただいた意見も踏まえて、それから前回の研究会のご意見を入れ て修正した「授乳・離乳の支援ガイド(案)」の全体についてご説明をいただいたわけで すが、今回は最後ですので「授乳編」、「離乳編」いずれについてでも構いませんので全 般にわたって何かご意見がありましたらお願いしたいと思います。どうでしょうか。何 かお気づきの点があれば、おっしゃっていただきたいと思います。はい、どうぞ。 ○吉池委員  今回のパブリックコメントを受けて、授乳中の薬の使用に関する科学的根拠に基づい た支援を行うことが加わったのは大変重要なポイントだと思います。実際には臨床医が 診療の中で科学的根拠を求めようとしたときに、十分なデータベースがないなどの問題 もあると思うので、これからの一つの課題として科学的根拠のよりどころとなるデータ ベースがより整備されるような施策もお願いしたいと思います。 ○柳澤座長  ありがとうございました。ただ今の吉池委員のご意見は、この案の修正ということで はなくて今後の課題として受け取らせてよろしいでしょうか。  他にありますか。今吉池委員からもお話があったような、この支援ガイドに基づいて 今後検討していくべき課題についても触れていただいてよろしいかと思います。はい、 どうぞ。 ○今村委員  この支援ガイドをここまで書き上げてしまってこれを修正するというのとは少し違う のですが、産婦人科の開業医の先生から電話と文献の送付がありました。その中で、自 閉症といいますか精神発育障害というようなものが、過度の完全母乳を要求することに よって起こっているかもしれないということで、学会の発表もなさっておられ、公明党 の国会議員との話し合いもされているようなので、そういうご意見もあったということ だけご報告させていただきたいと思います。 ○柳澤座長  ありがとうございました。それについて今、それが事実なのかと議論するにはあまり にも我々の知識などデータが不十分だと思いますので、そうした指摘もあったというこ とにこれからも留意して見ていくという取り扱いにさせていただきたいと思います。  他にありますか。今までの研究会での議論にご専門の立場からいろいろご指導・ご助 言をいただいてこれが出来上がったわけですが、全体として見て何かご意見があったら いただきたいと思います。  向井委員、全体を咀しゃく機能というかその観点から見て、よろしいでしょうか。 ○向井委員  結構です。 ○柳澤座長  宮下委員はどうでしょうか。 ○宮下委員  今年から初めて授乳ガイドができますので、この内容を3年後くらいにもう一度評価 をするような形で検討していただければいいと思います。よろしくお願いします。 ○柳澤委員  ただ今重要な指摘があったと思います。こういう一つのガイドができ、それを普及・ 啓発することによってどのような効果が生じているのか、その辺の評価が重要で、3年 後と言われましたけれども、少なくとも数年後にはそういった評価を十分すべきではな いかと思います。  鱒渕委員、何かありますか。 ○鱒渕委員  今回、保健師活動の中から事例を提供させていただきましたが、他の自治体でもたく さんの取り組みがなされていると思います。このガイドができた後に、市町村や県が地 域活動の中で取り組んでいる活動について、情報提供・情報交換しながら、全国的に取 り組みが推進されることが必要だと思います。さらには行政だけでなく関係する団体・ 関係者との連携についても取り組んでいく必要があり、それが今後の課題ではないかと 思います。 ○柳澤座長  鱒渕委員からは、これが発表された後での自治体などにおける活動・取り組みを集約 して評価し、各職種間あるいは各部門間での連携の状況なども把握するべきではないか というご意見だったと思います。  朝倉委員の方からは何かありますか。 ○朝倉委員  特別なことはありませんが、授乳に関して、これを作りながら思ったことを少しだけ 言いますと、赤ちゃんを母乳で育てるということは、赤ちゃんにとっても健康で、母子 関係の良好な形成に関しても非常に良いということが大仮説でやっているわけです。健 康に良いということは、いろいろな文献があってあるいはこの場で勉強してわかってき ました。本当に母子関係が良くなるのかという点は、良くなると思いますが、バックア ップというのをぜひ取って、本当に推進しなければいけないということを自分なりに納 得できるようにしたいと思います。 ○柳澤座長  実証的に見ていくということですね。重要なご指摘だと思いますがご意見として承っ ておいて、今後の課題でもあるかと思います。  今村委員からは先ほど伺いましたが、何か他にもあればどうぞ。 ○今村委員  この支援ガイドについて開業医の先生からの意見を幾つか求めました。一般的に言い まして、母乳栄養の優位というのは大体認めておられる方が多いのですが、ただそれを ストリクトに求めるということについてはもっと緩やかなものでよいのではないかとい うご意見が多くありました。その中の1人はカンガルーケアや完全母乳についても疑問 を持っておられて、それを非常にいろいろなところで発表なさっているという経緯もご ざいましたので、本当に混合栄養が劣っているのか、明らかなエビデンスがあるのかと いうことも、やはりどこかで検証していただきたいと思います。 ○柳澤座長  完全母乳栄養といわゆる混合栄養ということで、この検討会では栄養という言葉でな く育児と言っているわけですが、完全母乳育児と混合栄養による育児との間に何らかの 違いがあるのかということは、実証するのが大変難しいかもしれませんが、今後の課題 ではないかと思います。  岩田委員はどうでしょうか。 ○岩田委員  これまでの議論で申し述べましたが、あくまでもアレルギーの立場からですが、この ガイドはまず健常児、それから親を対象にしているということですので、これで結構だ と思います。実際にこれが出た後、小児科医でも特に食物アレルギーについて熱心にや っている先生方が、このガイドに注目しているのは事実です。従って他の委員の方がお っしゃいましたようにガイドが出てからどういう使われ方をしているのかということ、 それが食物アレルギーの治療においてどんな役割を果たしているかということも、やは り今後見ていく必要があるだろうと思います。 ○柳澤座長  どうもありがとうございます。それでは瀧本委員。 ○瀧本委員  今回の支援ガイドは保健医療従事者向けということで出たわけですが、今後は母親、 妊娠されている方、育児をされている方にもこの内容を広めていく必要があると思いま す。それをどのように活用していくかが今後重要になってくるのではないかと思います。 ○柳澤座長  その辺は今鱒渕委員などから出たご意見とも共通していると思います。今後の活用の 仕方が問題だということですね。  それから堤委員、離乳食の栄養学的な観点から何か、先生が検討された点も含めてお 話しください。 ○堤委員  現行の「改定 離乳の基本」で指導上悩んでいた点が、すべてではないにしろ、今回 の「授乳・支援ガイド(案)」で随分すっきりと整理されたのではないかと考えています。 今回、44ページ「離乳食の進め方の目安」で、表の数値的なところが栄養士の間では問 題になってくると思います。前回1月31日の研究会までは「改定 離乳の基本」の数 字をほとんどそのまま使っていたのですが、「改定 離乳の基本」ができたときの栄養所 要量が、2005年に「日本人の食事摂取基準」に変わったときたんぱく質の量が少し変わ りました。そこで、今回はそれを踏まえて豆腐や乳製品について若干減少した数字を示 してあります。その数字は先ほど河野母子保健課栄養専門官からもご説明がありました が、私が計算しまして食事摂取基準の中に盛り込まれた範囲内に入る数字になっていま す。ただし、44ページの「離乳食の進め方の目安」の表にも書いてありますが、この量 というのはあくまでも目安ですので、その子どもにあわせて量を調節していっていただ ければと思います。  また、最初の1ページの「『授乳・離乳の支援ガイド』の策定のねらい」の中ほどに、 「(2)乳汁や離乳食といった『もの』」にのみ目が向けられるのではなく、一人一人の子ど もの成長・発達が尊重される支援を基本とする」ということが入っています。そこで、 「離乳食の進め方の目安」の表で一応の食品の分量的なものも出ておりますが、目の前 にいる子どもをしっかり見て、「もの」にばかり目を向けることなく、本当にその子ども にあわせた離乳指導ができるようにしていければよいと思っています。以上です。 ○柳澤座長  どうもありがとうございました。そのような観点での栄養素の計算などもしていただ いて、この目安は問題ないということを確認していただいております。  今まで、この支援ガイドが決定された場合の今後の啓発普及あるいはまた活用の仕方 あるいはそれをきちんと評価するというようなことに関して、ご意見をいただきました。 ここの部分をこのように修正するというご意見はありませんでしたので、ここで皆さま のご承認が得られれば今日示されている「授乳・離乳の支援ガイド(案)」を研究会とし ての決定版とさせていただきたいと思いますがよろしいでしょうか。 ○吉池委員  14ページの「授乳の支援に関する基本的考え方」で、本検討会でもいろいろ議論され、 母乳をどう考えるかという大事なポイントだということで、追加されたパラグラフも含 めて全体の流れをもう一度見ていたのですが、母乳ということが中ほど下の「授乳につ いては」というところから出てきます。「『母乳で育てたい』と思う割合が96%」、だか ら支援が重要である、とあって、その後医学的なことが続き、パラグラフが変わって「母 乳育児の支援にあたって」という大変重要なことが書いてあり、その後また「環境(支援) を提供することが求められる」という、この辺のつながり方がどうかなと思いました。 支援が重要だということが2カ所出てきているので、今回医学的に付け加わったところ をまず整理して、母乳育児には(1)から(4)などの利点がある、ということがあって、それ で実際に96%の多くの人たちが「母乳で育てたい」と思っているという流れ、要は何が 何でも母乳というよりは支援的環境が必要だという流れになった方がつながるのかなと 思います。その支援的環境が大事であって、目標は結局子どもを健やかに育てることで あって、ただ単に母乳栄養率の向上ということではなく、ポピュレーションアプローチ として、社会全体として、緩やかにそちらの方向へ行こう、とする。その後の「また」 と「一方」のところはパラグラフが二つに分かれているのですが、二つとも個別的な対 応のことで、「また」というところは薬の使用その他の比較的特殊な状況ですし、「一方 で」以下の低出生体重児についても個々に考慮すべきことなので、ここは一つにまとめ 「個別的な対応としては」という感じで、一つのパラグラフに整理した方がよいのでは と思いました。 ○柳澤座長  わかりました。14ページの下半分の部分でつながりをもう少し工夫してもよいのでは ないかというご意見だと思いますけれども、この場でそれを組み直せるなら組み直して しまいたい。今の話をもう一度言ってみますと、まず14ページの下半分の部分に関し て、「母乳育児」には(1)〜(4)といった医学的な根拠があって、こういう「報告がみられて いる」とし、その後に「授乳については、妊娠中から『母乳で育てたい』と思う割合が 96%に達し、『母乳育児』を実現していくための支援が重要である」という文章が来る とよいのではないかということですよね。それからその後、「母乳育児の支援にあたって」 というのはそのまま続けて、最後の4行に関しては個別的な対応として、という意味合 いで、内容はそのままで一つにまとめる。今の吉池委員の提案に対して他に委員の方か らもご意見があればそれも伺いたいと思います。どうでしょうか。直した結果、内容が よりわかりやすくなるでしょうか。もし今事務局の方で、今のご意見を入れてこの場で 修正できるようでしたら確認したいのですがどうですか。 ○河野母子保健課栄養専門官  今ご指摘をいただいた部分について読み上げますと、「母乳育児には」ということで(1) から(4)、さらに「報告がみられている」ということを先に記述して、その後にまた「授 乳については」ということですと、文章があわなくなるので、「母乳育児については」と して「妊娠中から『母乳で育てたい』と思う割合が96%に達し、『母乳育児』を実現し ていくため」というところを次にということでよろしいですか。 ○吉池委員  私の方から文言も含めて提案させていただければと思います。 ○柳澤座長  はい、どうぞ。 ○吉池委員  今の河野母子保健課栄養専門官のお話にもあったように医学的なことが最初に来て、 次が「母乳について、妊娠中から『母乳で育てたい』と思う割合は96%に達しているこ とから、母乳育児をスムーズに行うことのできる環境(支援)の提供が重要である。母乳 育児の支援にあたって、その目標は子どもを健やかに育てることにあり、単に母乳栄養 率の向上や母乳管理の向上のみを目指すものではない」で切ります。次の「また」を「一 方」にして、「一方、母親の感染症」ということで4行が来て、パラグラフを変えずに 「また近年、低出生体重児の割合などが増加してきており」として、このままの形で一 つのパラグラフに収め、これは要するに個別対応の話だとすればすっきりするかと思い ます。 ○柳澤座長  吉池委員からの提案をまとめて確認したいのですが、どうでしょうか。 ○河野母子保健課栄養専門官  今の修文通りということで、修文させていただきます。 ○柳澤座長  この部分に関して、今吉池委員からご提案があったように順序を変えて、事務局の方 で修文していただいたものを、最終的に私が確認させていただくということでよろしい でしょうか。それを前提にして、この研究会としてはこの案をこのような形でまとめた ということにさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょう か。  それでは大変さまざまなご意見をいただいて検討してきました「授乳・離乳の支援ガ イド(案)」は、これをもって決定とさせていただきます。ありがとうございました。  まだ本日はたくさん時間が残っています。先生方には今まで本日も含めて5回にわた って議論を行っていただき取りまとめたわけですが、全体を振り返って何かご意見・ご 感想などがあれば、残された時間を少し使ってお聞かせいただきたいと思います。はい、 どうぞ。 ○岩田委員  これはあまり大したことではないのですが、このガイドが本日固まって、これからの 普及活動というのはどんなスタイルでやっていかれるのでしょうか。その中で、趣旨の 説明というのはとても大事だと思うのです。 ○柳澤座長  一通りご意見・ご感想などを伺った上で、事務局の方から今後の啓発・普及に関して ご説明をいただこうと思っていたのですが、では課長補佐の方から、その点に関してお 願いします。 ○関谷母子保健課長補佐  本日決定いただいたガイドにつきましては、今年度中、今月中ですけれど、印刷して 市町村あるいは保健所を含めた自治体に送付いたします。それと同時に、保健医療関係 団体にも、部数を把握して発送したいと思っています。  それからホームページの活用ということで、厚生労働省あるいは「健やか親子21」の ホームページ、また、こども未来財団の「i-子育てネット」というものがありますので、 これらを活用して情報提供を行う予定にしています。  母子健康手帳については、該当部分の必要な見直しを今後検討する必要がありますの で、それは後々やっていきたいと思っています。以上です。 ○柳澤座長  母子健康手帳は、後半部分を改定したものが今年度中に出されますよね。この支援ガ イドに基づく母子健康手帳の改定は今後の取り組みになるわけですけれども、それにつ いてのスケジュール的なことというのはあるのでしょうか。母子健康手帳との関係は非 常に重要だと思います。 ○河野母子保健課栄養専門官  スケジュールについても検討を行ってからということになるのですけれども、今の時 点で申し上げられるのは、既に来年度、この4月1日から使うものは普及・啓発されて いますので、このガイドが出たから4月1日の母子健康手帳が書き替わるというわけで はないということになります。また来年度のおそらく夏から秋にかけて、翌年度使用す る母子健康手帳の記載について、現行のままでよいのかということがこの部分も含めて 再整理されることになると思います。その段階で、このガイドに記載されている事項に ついても併せて検討し、再来年度から使用のものについては反映していく方向で検討を 進めていくことになると考えています。 ○柳澤座長  ということですが、岩田委員、今の説明でよろしいでしょうか。  他にご意見はありませんか。はい、どうぞ。 ○向井委員  すみません。教授会の途中ですので、これで帰らせていただいてよろしいでしょうか。 ○柳澤座長  わかりました。どうぞ。  今後の普及・啓発に関しても今事務局の方から説明をいただきました。この研究会に 関して、我々委員の任期というのは3月末までと伺いましたが、こういう会議を持つの は今日が最後になるということで、千村母子保健課長から、何かお話があればぜひお願 いします。 ○千村母子保健課長  それでは、お取りまとめをいただいたということで、一言ごあいさつを申し上げたい と思います。まず、委員の先生方におかれましては、5回にわたって貴重なご議論をい ただきまして、大変ありがとうございました。おかげさまで今日お取りまとめをいただ いたガイドを作成することができました。  このガイドですが、従来離乳につきましては「離乳の基本」というものがありました が、今回は授乳の部分も併せての作成ということで、そのような観点から申しますと、 初めて「授乳・離乳の支援ガイド」を策定したということです。あらためて、今回この 検討に当たりましては、さまざまな専門分野の先生方からご議論をいただいたというこ とで、非常に有意義なことだったと思っていますし、そういった議論からこれだけのも のができたと思っています。  今後は、少子化や核家族化といったような状況の中で子どもを産み育てるということ が難しくなっています。保健医療従事者の方々によってこのガイドを丁寧に利用してい ただく、あるいは子育ての支援に活用していただくということが、妊娠・出産あるいは 育児を支援する環境づくりに非常に重要だろうと思っています。これも申し上げるまで もないことですが、母親の不安は、特に第一子の場合には非常に大きいということもあ りますので、このような不安をできるだけ解消できるようなサポートに使っていただき たいと思っています。  その中で、今日も委員の先生方からいろいろなご意見をいただきました。例えば情報 提供であるとか、あるいはいろいろな関係者の方々の活動に関する情報交換などが、先 ほど担当から申し上げました印刷物をお配りする、あるいはホームページ上で情報提供 するということ以上に、今後のこのガイドの普及に重要なことだろうと思っています。  そういった点で、この研究会は今日で一応閉めさせてはいただきますが、今日ご出席 の皆さま方には、今後とも引き続き多大なるご支援をお願いしたいと思っております。 あらためて、5回にわたり大変ありがとうございました。 ○柳澤座長  どうもありがとうございました。座長として一言ごあいさつしたいと思います。この 研究会は昨年の秋から5回にわたる会議を経て、このような「授乳・離乳の支援ガイド」 が出来上がったということを、私としても大変うれしく思っています。それも、委員の 皆さまの絶大なるご協力・ご指導の賜物だと思います。この場を借りてあらためて深く 感謝申し上げたいと思います。この上は、この「授乳・離乳の支援ガイド」が広く普及 して各地で活用され、それが子どもたちと家族の健康と幸福につながることを期待した いと思います。どうもありがとうございました。これほど予定した時間を残して終わる のは座長として大変心苦しく存じますが、今日もスムーズにご議論いただいてまとまっ たということでお許しをいただきたいと思います。どうもありがとうございました。 (了)                     (照会先) 厚生労働省雇用均等・児童家庭局 母子保健課 予算係(内線7936)     電話03−5253−1111(代) 14