06/08/09 中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会平成18年8月9日議事録 06/08/09 中央社会保険医療協議会          第7回診療報酬改定結果検証部会議事録  (1)日時  平成18年8月9日(水)11:37〜11:55 (2)場所  厚生労働省専用第22会議室 (3)出席者 遠藤久夫部会長 土田武史委員 室谷千英委員 小林麻理委員        白石小百合専門委員       <事務局>       水田保険局長 宮島審議官 原医療課長 石原調査課長 他 (4)議題  ○ 平成18年度診療報酬改定の結果の検証について (5)議事内容 ○遠藤部会長 それでは、委員の皆様おそろいのようですので、ただいまより、第7回診 療報酬改定結果検証部会を開催したいと思います。  まず、委員の出欠状況でございますけれども、本日は、すべての委員が御出席されてお られます。  また、保険局長は公務のため御欠席の旨御連絡を受けております。  それでは、議事に入らせていただきます。  本日は、「平成18年度診療報酬改定の結果の検証」を議題としまして、前回、7月1 2日に取りまとめました「検証方針」を踏まえて、平成18年度早期に着手することとし ております特別調査5項目につきまして、具体的な調査設計等を議論してまいりたいと思 います。  本日は、私の方で、あらかじめ事務局と相談し、調査項目ごとに調査の実施内容等を整 理させていただきました。  これにつきまして、事務局より説明をお願いします。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 保険医療企画調査室長でございます。  資料の方は、中医協検−1に沿って御説明させていただきたいと思います。  「目的」のところでございますが、平成18年7月12日に当結果検証部会において 「平成18年度診療報酬改定結果の検証方針」を作成いたしまして、それにつきましては、 去る7月26日には総会の方の御意見もちょうだいしたということになっているところで ございまして、特別調査を実施すべき項目というものが12項目あって、あと定例の調査 を中心に把握するもの、そのほか慢性期あるいはDPCについては別途の調査専門組織で 進めていくと、こういうふうになっていたところのものでございまして、その特別調査を 検証部会において実施するものというものが12項目ございまして、そのうちの5項目に ついては、今年度必ず実施しようというものを、今回、より実施に向けましての御議論を いただこうということでございます。「検証方針」の中にもございましたように、また追 加していくこともあり得る、あるいはほかの学会等のお申し出によりまして、今年度調査 ができるものもあり得るという前提でございますが、検証部会として、本日御議論、御審 議いただきます5項目については、速やかに実施していこうということになっているもの でございます。  2番でございますけれども、前置きが長くなりましたが、「調査の実施方法」といたし まして、特別調査は、外部委託により実施することとしますが、実施に当たっては、調査 機関、検証部会の委員、それから関係学会等により構成されました「調査検討委員会(仮 称)」によりまして、それぞれの項目ごとに具体的な調査設計及び集計、分析方法の検討 を行うと、こういうふうにしてはいかがでしょうかと、こういうことでございます。  3番目といたしまして「調査項目」でございますが、先ほど来申し上げております、以 下に掲げる5項目の調査について、本年度早急に着手することとしますということでござ いまして、なお、特別調査を実施することとしている他の項目については、19年度当初 に実施することを基本としつつ、それまでの間にあっても、関係学会等からの申し出があ った場合には、本年度中に実施することもあり得るということで、下にぽつぽつと5つ並 んでございますけれども、明細書、禁煙の関係、リハビリ、後発医薬品、それから歯科診 療ということで、2ページ以降に、各項目ごとにこういう調査の方法でいってはどうだろ うかという案としてまとめさせていただいているものでございます。  まず2ページの、「保険医療機関等における医療費の内容が分かる明細書の発行状況調 査」ということでございまして、領収証の発行につきましては、今回の診療報酬改定にお きまして、保険医療機関等における義務というふうになったわけでございますけれども、 大変議論の盛んに行われた内容といたしまして、「医療費の内容が分かる明細書」、個別 の明細書の発行状況について今回検証してみようと、こういうことでございまして、そち らにつきましては、患者から求めがあったときは保険医療機関等は患者にさらに詳細な医 療費の内容が分かる明細書の発行に努めるよう、通知で促させていただいているところで ございますけれども、どういう状況になっているかということで、調査項目といたしまし て、領収証、明細書の発行開始時期、あるいは領収証、明細書の1カ月当たり発行件数、 そして明細書の方につきましては、発行される場合の費用徴収の有無等ということで、あ るいは未発行の場合にはどのような理由で、あるいは今後どういう取り組み方針であるか といったあたりを調査しようということでございます。  保険医療機関及び保険薬局の中から抽出した病院、診療所、歯科診療所、薬局を調査客 体にさせていただこうということで、調査スケジュールといたしまして、既に「検証方 針」としては決めていただいているわけでございますけれども、いわば実施の案といたし まして、当部会での御了解をいただければ、早速に9月にも調査設計あるいは調査票等の 検討を行って調査を速やかに実施していきたい、こういう内容でございます。  3ページの方、比較的今の部分と重なるような部分は簡略に説明しながら申し上げさせ ていただこうかと思いますけれども、「ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における 禁煙成功率の実態調査」ということでございまして、この「ニコチン依存症管理料」も今 回の診療報酬改定の大きな論点とされたものでございまして、保険医療機関に対しまして、 指導終了一定期間経過後の患者の禁煙継続の状況の調査を行おうとするものでございます。 ここに調査項目といたしまして、6月の1カ月間の算定回数、それから1カ月後の禁煙成 功率については、当該医療機関から社会保険事務局の方に届け出ていただくようになって おりますけれども、その後、3カ月後あるいは6カ月後の禁煙成功率について、今年度の 調査としては調査をしていこうということでございます。ただ、この「ニコチン依存症管 理料」につきましては、導入の当否あるいは是非につきまして、相当に議論の交わされた 論点でもございまして、3カ月後、6カ月後ということにとどまらず、さらにその先につ きましても、19年度の調査という形になるかもしれませんが、継続的に調査を実施して いってはどうかという内容になっているところでございます。  客体といたしまして、「ニコチン依存症管理料」を算定している保険医療機関の中から 抽出した病院・診療所を対象にさせていただきまして、調査スケジュールにつきましても、 先ほどのと同様、9月から着手して調査に入って、3カ月後、6カ月後といったことの把 握の中で、3月にも調査結果を取りまとめて検証結果全体の取りまとめの中に間に合うよ うにしていきたいという内容でございます。  4ページをお繰りいただきまして、「リハビリテーション実施保険医療機関における患 者状況調査」ということでございまして、これにつきましては、今回の診療報酬改定の中 で、「心大血管疾患リハビリテーション料」、「脳血管疾患等リハビリテーション料」、 「運動器リハビリテーション料」、「呼吸器リハビリテーション料」といったように、再 編成させていただいたものでございまして、あわせまして、それぞれの算定日数の上限と いうのを設けたということでございまして、これにつきまして検証をきちっと行っていこ うということでございます。  調査項目といたしまして、各疾患別のリハビリテーションごとに以下の項目を調査して はどうだろうかということで、リハビリテーションの実施患者数、それから算定日数上限 に達した患者数、それから上限に達した患者さんの中で、除外疾患に該当してリハビリテ ーションを継続した患者さんの数、それからリハビリテーションを終了した患者さんにつ いてのその後の治療内容、介護保険で対応しているのかどうかとか、リハビリは終了され たのかといったこと等につきまして調査をするということでいかがであろうかということ でございます。  調査客体といたしまして、それぞれの疾患別のリハビリテーション料を算定している保 険医療機関の中から抽出した病院及び診療所を対象客体としてお願いしてはいかがかとい うことでございまして、調査スケジュールにつきましても、9月から早速に設計に入って、 早期に結果を取りまとめたいと、こういう内容でございます。  それから、5ページでございますけれども、「後発医薬品の使用状況調査」ということ でございまして、今回の診療報酬改定の中で、これも大きな注目を浴びております処方せ んの様式変更の中で、「後発医薬品への変更可」という欄を設けて、その欄に署名をされ ました処方せんの受付状況、あるいはその処方せんをもって実際に後発医薬品が調剤され た患者数等の状況の調査を行ってはいかがかということでございまして、処方せん受付回 数のうちの「後発医薬品への変更可」とされている処方せんの受付回数、一体どの程度後 発品への変更可とされているのかどうかといったあたりの状況を見よう。それから、「後 発医薬品への変更可」とされている処方せんのうち、実際に後発医薬品の調剤につながっ た回数の状況はどうだろうか。それから、後発医薬品に変更された事例の薬剤料に関する 情報、あるいは後発医薬品情報提供料の算定回数、この辺の後発医薬品の使用促進という ことにかかわりますところの状況がどのようになっているのかというのを調査させていた だいてはどうかということで、保険薬局の中から抽出しました薬局を調査対象といたしま して、こちらの方もできるだけ早期に、9月にも設計して、できれば年内にも取りまとめ られるぐらいのスピード感で調査をしてはいかがかということでございます。  それから、6ページでございますけれども、「歯科診療における文書提供に対する患者 意識調査」ということでございまして、調査概要としまして、歯科保険医療機関につきま して、文書作成に係る事務負担、患者の満足度等の状況の調査を行おうというものでござ いまして、調査項目といたしまして、医療機関に対するものとして、1日に文書提供する 患者数、それから患者1人に対し文書提供に要する時間、文書提供による患者の満足度・ 認識度・理解度、これは患者の反応というのを医療機関の側にお問い合わせする調査をま ず一つ組んでおります。  それから、患者さんに対します調査といたしまして、文書提供の有無、あるいは説明及 び文書のわかりやすさ、それから文書提供に対する満足度、これを患者さんの側にお問い 合わせしようということでございます。文書提供を受けなかった場合と受けた場合の満足 度、それから指導ごとに文書提供を受ける満足度、それから歯科診療に対する満足度とい うことで、こうしたことを調査項目にしていこうということでございます。  それから、調査客体といたしまして、保険医療機関の中から抽出した病院、歯科診療所 及び当該保険医療機関を受診した患者さんを調査客体としてはいかがかということで、こ れにつきましても、調査スケジュールを早々にも設計を行って、調査実施し、まとめてい きたいということでございます。  なお、共通することでございますけれども、国民や医療関係者等の関心の高い事項につ いては、必要に応じて、また検証項目の一部について取りまとめを行うといったようなこ とを、「検証方針」の中にございまして、そうしたこともあわせながら調査を進めていき たい、こういう内容でございます。 ○遠藤部会長 ありがとうございました。  今年度着手する5項目の調査につきまして、その基本方針について御報告いただいたわ けでありますけれども、これにつきまして御意見、御質問ございますでしょうか。  いずれも10月ぐらいをその実施の予定にしておりますので、もし御了承いただければ、 この「調査検討委員会」を設立して、早急に実際の調査設計をしていかなければならない というふうに思うわけであります。  恐らく検討委員会ができて、具体的な調査を詰めていく中で、調査方法とか、やや未定 になっているところがもう少し詰められていくのではないかと思っております。専門部会 として、このような内容のことがわかるような、調査にしたいという、というのが2の資 料でありますけれども、御意見いかがでございましょうか。 ○土田委員 「医療費の内容が分かる明細書」の件ですが、これは診療所の方で実施体制 の整備が必要だということで、6カ月の待機期間を設けていますよね。6カ月というとち ょうど10月からすべてが実施ということになると思いますが、これ、調査ですから、両 方あるのですが、つまり、10月から始まるときに10月を調査するというのがいいのか、 それとも10月は始まったばかりのところが多いとすれば1カ月置いて11月に調査した 方がいいのかという、そういう考え方があると思いますが、その辺についてどうでしょう。 ○遠藤部会長 これは制度的な問題でもありますので、事務局の御意見をまず承りたいと 思います。 ○事務局(堀江保険医療企画調査室長) 多くの医療機関、もう今実施に向けて御努力い ただいているものだと思いますので、また10月に調査して、まだ多少混乱があるようで したら、そこはまた少しよく見ながらということで、今時点でいきますと、できるだけ早 く調査も実施していこうというのと、今のおっしゃっていただいています実施状況、不安 がないかということだと思いますので、また実施に当たりまして、関係者の御意見なども よく聞いてという、やや一般的な言い方でございますけれども、やっていこうと思います。 ○遠藤部会長 ありがとうございます。非常に重要な御指摘でもありますので、検討委員 会で検討する過程の中で、これがどの程度進捗して、つまり、発行が進捗しているのかと いう情報も入ってくるかと思いますので、そこでもう一度練らせていただいて、10月以 降になる可能性もあるというお含みをいただいた中でスケジュール案を御提示させていた だくということで、それでよろしゅうございますでしょうか。  貴重な御意見、ありがとうございました。  それでは、基本方針はこのような形でやらせていただくということでよろしゅうござい ますでしょうか。  ありがとうございます。それでは、こういうような基本方針ということが採択されまし たので、事務局の方に調査の実施準備をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いい たします。  なお、この際お諮りいたしたいことが1つございまして、特別調査の実施に当たりまし ては、この中で新しく「調査検討委員会(仮称)」を設立するということでありますが、 構成員として、調査機関、検証部会委員、関係学会等により構成されるということになっ ておりますが、これにつきまして、当検証部会からは白石専門委員にこの検討委員会への 参加をお願いしたいと思うわけでありますけれども、よろしゅうございますでしょうか。 白石専門委員には、事前にちょっと御相談させていただいて、御内諾はいただいておるわ けでありますけれども、よろしゅうございますでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○遠藤部会長 ありがとうございます。  白石専門委員におかれましては、幾つもありますので、大変御負担だと思いますけれど も、何とぞよろしくお願いいたします。  また、特別調査の進捗状況等は随時この検証部会へ御報告いただきたいと思いますので、 あわせてよろしくお願いいたします。  それでは、本日用意いたしました案件はすべて終了いたしましたので、本日の議論はこ のあたりにしたいと思います。  次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いい たします。  それでは、本日はこれにて閉会としたいと思います。ありがとうございました。                【照会先】       厚生労働省保険局医療課企画法令第1係       代表 03−5253−1111(内線3288)