05/12/01 独立行政法人評価委員会第12回国立病院部会議事録 厚生労働省独立行政法人評価委員会 第12回 国立病院部会 日時:平成17年12月1日(木)13:01〜14:08 場所:厚生労働省 9階 省議室 出席者:大道委員、開原委員、黒川委員、住田委員、夏目委員、山田委員、渡邊委員      (敬称略、五十音順) ○黒川部会長  時間になりました。お忙しいところありがとうございます。第12回独立行政法人評価 委員会国立病院部会を開催いたします。  今日は井伊委員と辻本委員が御欠席ということです。  事務局から本日の議事について簡単な説明をお願いいたします。 ○政策評価官  政策評価官の吉田でございます。今日はお忙しい中ありがとうございます。よろしく お願いいたします。  本日の国立病院部会の議事としてお願いしますのは3点でございます。  1つ目は、重要な財産の譲渡。  2つ目は、長期借入金及び債券発行について。  3つ目は、夏のお暑い中、お忙しい中、お時間を賜りまして16年度の国立病院機構の 実績を御評価いただきましたけれども、部会として評価いただきました結果について総 務省の方からコメントが出てきておりますので、それを御報告したいということでござ います。  お手元の資料の確認を兼ねて簡単にコメントさせていただきます。  資料1は、今回御審議いただきます重要財産の関係でございますが、後ろの方に参考 資料1というのが付いております。重要財産譲渡の関係条文でございます。国立病院に おける重要財産の処分、具体的には、取得価格3億円以上のものということで整理して おりますけれども、機構から主務大臣たる厚生労働大臣に対して認可申請というのが来 て、その処分を法人が行う際には大臣が認可をする。その際にはあらかじめ本評価委員 会の御意見を伺うということが法律に定められておりますので、その規定に基づき本日 御審議をお願いするというのが議事の1点目でございます。  2点目、資料2−1、2−2ということで、長期借入金の計画案、債券発行の計画案 を御用意させていただいております。これについても参考資料2−1、2−2がござい ます。参考資料2−1は、長期借入金及び債券発行に関する法令の抄でございますが、 この法律に基づいて今回御審議いただく。具体的には、国立病院機構法の16条でござい ますけれども、機構が借入金及び債券を発行する際には、主務大臣たる厚生労働大臣の 認可を必要としておりまして、この認可に当たりましても本評価委員会の御意見を伺う ということが決められておりますので、この規定に基づいて御審議いただくということ でございます。  なお、参考資料2−2で、本事業年度全体の償還計画を付けさせていただいておりま すが、長期借入金あるいは債券発行については、年度年度の償還計画に基づいて運用さ せていただき、場合によっては部会長にお諮りしながら進めさせていただき御報告する こともあり得べしということを、昨年3月8日の第3回国立病院部会でお諮りさせてい ただいております。今回はこの計画に基づく債券発行あるいは長期借入金ということで の御審議でございます。これが議題2です。  それ以外に、参考資料3という形で、16年度評価に対してのコメントをつけさせてい ただいております。  よろしくお願いいたします。 ○黒川部会長  ありがとうございました。概略が把握できたかと思います。それでは各議題に入りま す。議題1の、独立行政法人国立病院機構の重要な財産の譲渡ということであります。 これはいろんな事情があって譲渡する場合の手続と、どういうことがあったのかという ことを検討させていただくわけですが、厚生労働大臣が私どもの意見を聞いた上で認可 を行うということになっていますので、重要財産譲渡の件について担当から説明させま す。 ○国立病院機構財務部長  国立病院機構財務部長の北川ですけれども、私の方から御説明させていただきたいと 思います。資料1に基づいて御説明いたします。  平成17年11月22日付けで厚生労働大臣に土地の処分ということで申請を行っている ところでございます。1枚目が申請書でございますけれども、独立行政法人通則法第48 条第1項の規定に基づく認可について承認を求めるということで、愛媛県にあります四 国がんセンターの関係の土地4000平米余りについて譲渡するということで申請させて いただいております。  内容についてでございますが、愛媛県松山市堀之内13番地にあります宅地でございま す。堀之内という名称でわかりますように、松山城の中にある病院でございまして、そ の土地の一画を譲渡しようというものでございます。  2枚おめくりいただきますと位置図がございます。城の一画に現在四国がんセンター という病院がございまして、道路を挟んだ対面の土地に対象地がございます。四国がん センターのこの土地自体は第三地点に建て替えを行ってございまして、そこと松山市の 間で交換を行っております。残っております対象地は、4月にはがんセンターの病院が オープンするということで、この土地自体は利用する価値がなくなるという現状でござ います。  評価額でございます。平成16年4月時点での評価でございますが、4億2600万円と いうことで、重要財産の処分に該当する3億円以上の規模になっているところでござい ます。処分する条件ですけれども、松山市は都市公園として整備したいということを考 えておられます。  資料の最後のページに、松山市が今回整備しようと思っている計画の全体像がござい ます。城跡を全体的に都市公園として整備していくということで、公園緑地として整備 する部分ですとか、史跡として整備していく部分ということで、一体的な整備を行って いこうというのが松山市の考え方でございます。今回購入予定地となっている部分は、 公園緑地の区域として整備していこうと。既に交換が行われております病院本体のとこ ろは、実は三の丸ないし小普請所跡ということで、今後遺跡調査を行って、どういう活 用をするかというのを決めていくという見込みでございます。  具体的に、実際の価格でございますが、今後処分を行う段階の時価で譲渡することを 予定してございます。したがって、評価額よりそのときの価格が変動する可能性がござ いますので、変わる可能性はあるということでございます。  この土地については、四国がんセンター自体は土地を交換取得して第三地点で新築工 事を行ってございますが、その際、病院が竣工した場合には速やかに病院の移転を行う とともに、既存の建物の解体・撤去を行うということと併せ、上記の土地についても松 山市は売却するということが既に、国の時代の約束として交換されていたということで ございます。  今般売却する当該地については、四国がんセンターの職員宿舎、駐車場として使用し てきていますけれども、病院本体がなくなりますので、新病院が開院しても特段業務に 支障がないということで、今回売却したいということを考えているところでございます。  説明は以上でございます。 ○黒川部会長  いかがでしょうか。何かコメントありましたら。  この四国がんセンターというのは国立病院機構に属しているんですか。 ○国立病院機構財務部長  はい、属してございます。 ○黒川部会長  もともとこの辺に国立病院はあるんですか。 ○国立病院機構企画経営部長  四国がんセンターはこの地で今までやっている病院です。今度移転して、新築工事を しておりますので、4月にはそちらに全部移っていきます。土地自体は新しい土地と既 に交換しておりまして、現在病院がある敷地は松山市のものになっています。今回お諮 りしている部分だけが残っているということでございます。 ○黒川部会長  前の国立病院の一つですね。わかりました。いや、基幹病院みたいなのはあるのかな と思って聞いたんですけど。つまり、がんで入院したってほかの病気にいくらでもなる んだから、そのときどうするんだという話を聞いてるわけです。がんセンターでも同じ 問題があるんだけど。がんの人が心筋梗塞になりかけたらちゃんとやれるのかという話 を聞いてるんですよ、築地でも。 ○国立病院機構財務部長  この病院がある医療圏で見ますと、国立のがんセンターは1カ所でございますけれど も、そのほか県立ですとか赤十字、松山市民病院というような一般病院が多数あるとい うのが現状でございます。 ○黒川部会長  どの辺にあるか知ってる? ○国立病院機構財務部長  資料としてお示ししている位置図にはないのではないかと思います。 ○黒川部会長  じゃあ心筋梗塞になると大変だということかな。今までそんな考えは余りなかったか らね。結構ですよ。  はい、そのほかに。 ○夏目委員  ちなみにこの取得価格はいくらですか。 ○国立病院機構財務部長  この病院自体は昔の陸海軍病院からの経営を引きずっている病院でございますので、 取得価格というのは多分、最初の陸海軍時代に戻った価格になりますので、そういう意 味での価格は今のところはないというのが現状でございます。ただ、現時点での評価額 というのは、国時代から国立病院機構に移行した際に資産を承継しておりますので、そ の時点での評価額ということになります。 ○黒川部会長  戦前は秋山真之とか正岡子規の出生の地になってるわけ、歴史的には? ○国立病院機構企画経営部長  恐らくそうだと思います。 ○黒川部会長  恐らくじゃなくて、今度調べて報告して下さい。 ○国立病院機構財務部長  次回御報告させていただきます。 ○国立病院機構企画経営部長  もとは松山病院と呼んでおりまして、がんセンターに変わったのは近い時代ですので、 それまでは陸海軍病院として機能しておりましたので、多分おっしゃるとおりだと思い ます。 ○黒川部会長  秋山真之のお兄さんは陸軍だった。わかりました。  どうぞ。 ○渡辺委員  現在の新しい方は松山市から土地を取得したと書いてありますね。新しいがんセンタ ーは出来つつあるんでしょ。その土地は松山市の土地? ○国立病院機構財務部長  現在の病院がある土地と新しい土地を交換してございます。 ○国立病院機構企画経営部長  今工事をしている土地は松山市の土地だったところを交換しましたので、今は所有は 移っています。 ○渡辺委員  交換したのにまた4億円で…… ○国立病院機構企画経営部長  いえ、交換した土地以外の土地です。 ○国立病院機構財務部長  資料の4枚目を見ていただけるといいと思いますが、右側の大きなところが今病院が あるところでして、ここは松山市と交換し、敷地自体はもう松山市の敷地になっていま す。その反対側にある一画がまだ残っているという状態ですので、ここの部分を売却す るということです。 ○渡辺委員  わかりました。 ○黒川部会長  よろしいですか。延々と話していても話題が拡散するかもしれないから、よろしいで しょうか。ありがとうございました。  それでは、厚生労働大臣に出す案文ということですが、読みますか? よろしいです かね、これで。  ありがとうございました。  それでは議題2にまいりまして、長期借入金及び国立病院機構債券、これは皆さんの 御意見を伺いたいところですので、よろしくお願いいたします。 ○国立病院機構財務部長  資料2−1、2−2について御説明させていただきたいと思います。  まず資料2−1でございます。国立病院機構として長期借り入れを行う計画でござい ます。平成17年度計画額として、財政融資資金として、医療機器整備で40億円、施設 整備で250億円。計290億円。民間からの借入金として、医療機器整備が10億円という ことで、計300億円の長期借り入れを行いたいということでございます。  借り入れの条件としては、財政融資資金の医療機器分については1年据置の5年償還 ということで考えてございます。利率については、現時点での利率を参考にお示しさせ ていただいておりますけれども、約0.8%ということで、今後実際に借り入れますのは 年度末近くになってからになると思いますけれども、その時点での利率で借り入れを行 うということになろうかと思います。  財政融資資金の施設整備関係については、償還期間は25年以内ということで、5年据 置の20年償還という条件で借り入れを行いたいと考えてございます。利率については、 現時点で約1.6%という利率になってございますが、これも年度末近くになって借りる 段階での利率で借り入れを行うことになろうかと考えております。  民間借入金の医療機器関係でございますが、これについては3年以内という償還条件 で借り入れを行いたいと考えてございます。今年度、医療機器の整備で100億円を超え るものを予定してございますが、その資金状況を踏まえて最終的に借りる、借りないの 判断をした上で、実際に借りる段階での金利で利率が設定されるということを予定して ございます。  参考までに、平成16年度の実績ということで、財政融資資金だけを16年度は借りて ございますが、医療機器で44億円、施設整備で324億円。施設整備関係が大きいのは、 国時代からの再編成関係の整備が続いてございましたので、そういう金額になっている ところでございます。平成17年度については、財政融資資金に加えて民間借入金という 形で原資を確保するという考え方を大枠として持っていこうということでございます。  資料2−2でございます。同じく外部から資金を調達する手段として、平成17年度か ら債券を発行したいというものでございます。これも機構法で債券を発行することがで きるということになってございますので、それに基づいて医療機器の整備の原資に充当 するために30億円の発行を予定してございます。償還年限は3年一括で償還するという ことで、1月下旬の発行を予定し、手続を進めているところでございます。利率につい ては、債券募集の日に決定することになりまして、費用についても、その利率に影響を 受けるため、現時点ではまだ確定していないというところでございます。  ちなみに、発行のための格付を先月末に取ったところでございますが、「AAA」という ことで最上の格付をいただいたということで、これで何とか、そんなに高い金利じゃな い状態で借り入れが可能な環境にはなっているというところでございます。これも併せ て医療機器への投資の原資として活用していこうということでございます。  説明は以上でございます。 ○黒川部会長  どうぞ、住田委員。 ○住田委員  まず、「AAA」ということで大変安心しました。こういうような借り入れの場合は、40 億円とか250億円といってもピンとこないですよね。条件というのは市場で行われてい る条件でいいわけですけど、もっと大事なことは、もっと具体性を持って、要するに使 途の具体性を持って判断するんじゃないんですか。40億円、250億円、10億円、どうせ やるならちょびちょびやらないで、もっとうんと借りて、直すべきところは直した方が いいと思うんですけれども、今の話だとピンとこないですよ。具体的にこういうことを するからこういう借り入れをするというのが私が今までやってきたことなんですけど、 そういう面ではどうですか。 ○国立病院機構財務部長  まず、今期計画中の投資の大枠でございますけれども、医療機器関係は大体5年間で 500億円くらい、建物については1400億円くらいということで、単年度に直しますと大 体医療機器で100億円程度、建物で280億円程度の投資を行うというのが中期計画の考 え方になってございます。  医療機器については大体100億円くらいの投資をするという前提で、財政融資資金で 40億円、民間資金で10億円、機構債で30億円、計80億円の調達を行う。残り20億円 については病院の自己資金等で買っていただくというような計画になってございます。  参考までに申し上げますと、医療機器を買っている3割くらいは5000万円を超えるよ うな大型医療機器という内訳になってございます。残りは細々とした医療機器の更新を 行っていくという内容になっているところでございます。  それから建物については、保守管理の小さなものから、改築や修繕に近いものを合わ せて、年間平均70億円くらいずつ毎年出ております。それから、建て替えをする、ない し病棟の建て替えをするというのが、これは年度変動がございます。各病院の老朽化の 状況や資金の状況によって変動がございますけれども、大体200億円くらいは投資でき る枠として用意するというのが現状でございます。  ただ、実際上、17年度、18年度というのはそこまで投資規模はいかないのではないか と見込んでございますが、逆に19年度、20年度くらいになってくると、老朽施設が増 えてきていますので、そういう投資枠が増えていきまして、第2期工事についてはかな り老朽施設の建て替えをしなきゃいけないので、もう少し大きな調達をしていかなきゃ いけないという可能性があるのではないかと見込んでいるところでございます。 ○黒川部会長  おっしゃっていることはよくわかるんだけど、住田委員の言うのももっともで、丸ご とどんぶり勘定的な予算だなんていって、「AAA」だからなんていうと、例えば50億円 請求されても結構じゃないのという話になるわけでしょ。過去の実績からするとどのく らい平均があって、古さがどうだからというのは計算してるわけね。予算要求と同じだ から。それがないと評価しようがないということはありますよね。 ○国立病院機構財務部長  過去の実績から見ますと、医療機器については16年度も大体100億円くらいの投資に なってございますし、国時代は1病院ごとに10億円くらいの投資を少しずつやっていく ようなやり方をしていましたので、今の平均的にはそれくらいの水準かと思っています。 建物については、国時代はもっと大きな資金を借り入れてやってましたけれども、単価 が非常に高い、例えば1床当たり3000万円を超えるような整備も行っていましたけれ ど、現状においては2000万円を下回るような効率的な投資にしたいと思っておりますの で、当時に比べれば3分の2ないし半分くらいの金額でできるように努力しているとこ ろでございますから、相対的には同じような事業が継続できるように努力していこうと 考えているところでございます。 ○黒川部会長  積算根拠とか、国だったときは財源がいい加減ということもあるし、建物を建てたっ て単価が民間に比べればかなり高いわけね。そういう話もやった上で積算根拠とか、全 体の計画がどうかという話が出てくると、評価委員としては、理事会以下執行部がきち んとやってるなという話が見えるんじゃないかという御指摘だと思います。その辺をわ かりやすくして、国から独立行政法人に変わったからこのくらいきちんとやっていると か、そういう話が出てくると住田委員からももうちょっと的確な御指摘をいただけるん じゃないかなということだと思います。 ○夏目委員  独立行政法人は企業会計を行っているわけですから、当然、償却を立てて、自己資金 があるんだろうと思うんですね。その自己資金は医療機器整備にほぼ充当しているのか、 施設設備整備に充当しているのか、自己資金の使途は何らかの基準で決めているんでし ょうか。  それから、医療機器整備で100億円くらいの予定と。今回80億円の長期借入金及び債 券発行ということなんですが、この80億円を40:10:30というふうに細かく分けてる んですが、自然に考えれば、「AAA」を取っている以上、民間借入金よりは債券発行の方 が有利な条件で資金調達できるんじゃないかと思うんですが、何であえて民間借入金を 10億円用意する必要があるのか、この2点について。 ○国立病院機構財務部長  まず1点目ですけれども、減価償却の大きなところは建物がある程度占めてございま す。建物の減価償却は機構では定額法を取り入れておりまして、39年で償却すると。財 政融資資金自体は25年で償還することになりますから、減価償却の倍以上の金額を毎年 返していかなきゃいけないという状況になります。過去の分も含めてそういう支払い方 になっておりますので、留保している部分は建物の償還に多く使われていくというのが 現状です。そういう意味で、医療機器の投資については、現時点においては借り入れを 中心に投資を行っていくという構造になっていると理解しております。  それから、資金のバランスの話でございます。民間資金とか債券の割り振りというの は17年度の予算でセットされている枠でございます。我々としてはそのときの資金の状 況に応じていろいろ選択を自由にできるという仕掛けであれば、それはそれで望ましい わけでございますが、予算上の仕組みとして財政融資資金を40億円借りる枠組みとし て、債券発行と民間借入金を組み合わせてやってほしいという枠として指示が来ている というのが現状でございます。実際上は、すべて借り切るわけではございませんので、 この中で一番いい組み合わせの資金をうまく組み合わせていこうと考えております。  ちなみに、ものの仕組みなんですけれども、債券の方は3年後の一括償還になります。 民間借入金は元本が下がっていく。表面の金利は債券の方が低いんですけれども、実際 支払う利息額になると、優劣は実は微妙に変わってくるということもございまして、実 際上の調達金利を見ながら原資を選んでいくということを考えていく義務が我々にある と思いますので、そういう努力をしていきたいと考えております。 ○黒川部会長  よくわからないんだけど、これだけは枠を借りておいて、使わなくても構わないわけ ね。 ○国立病院機構財務部長  そうでございます。 ○黒川部会長  それは今までと変わるところだね。 ○国立病院機構財務部長  さようでございます。そうでないと安く買う努力をしても使い切らなきゃ意味がない というばかなことはやりたくございませんので、買うことは安く買いますし、資金が余 ったら借りないということです。 ○黒川部会長  それはそうだね。今まではそんなばかなことやってたのかね。多分そうだね。  話は違いますけど、評価委員の先生方に聞きたいんだけど、病院全体の機器にしても 修繕にしてもいろいろあって、パーチェシングパワーが増えてくるとどういうプライオ リティでどういうところという、リースにするとかいう話も検討したわけですか。地域 のアベイラビリティということをデータに基づいてやってるのかね。自己中心でこれが いいやなんて言ってるわけじゃないの。 ○国立病院機構財務部長  現状を申し上げますと、リースと買い上げでいくと、買い上げの方が安いと考えてご ざいます。国立病院機構の機器全体を見渡しますと、老朽化しているものが結構たまっ ているところがございますので、今買っているものについては更新を中心に機器を購入 していこうということをベースに考えてございます。その中でできるだけ安く買ってい くという取組が必要だと考えてございまして、今年度はMRI、CTを各病院で10台ず つくらい購入することになってございますが、個別に買うよりは共同購入という形を採 って、できるだけ効率的に買っていこうと。できるだけ周辺の機器も無駄なものは買う のはやめていこうという取組を進めているところでございます。 ○渡辺委員  できるだけ安く買う共同購入は大変結構だと思うんですが、以前の話でいえば、医療 機器の内外価格差の問題がまだ、特にアメリカなんかが言ってるわけなんだけれども、 これはうわさ話だから違ったら幸いなんですが、日本の場合、内外価格差は実際はない んだと。例えば、わざと高い値をつけて、国立病院がそれを値切るんだと。かつてね。 それが国立病院の事務長の腕前であって、1億円のやつを2000万円で買ったということ は結果的に結構なんだけれども、わざわざ1億円の値をつけさせるからアメリカあたり から内外価格差の批判が出てくると。そういったことが事実かどうか、うわさ話なんだ けれども、安く買う一方で、そういった疑惑を招かないようなことを求めたいという意 味で、あえて申し上げておきます。 ○黒川部会長  そういう話は、これだけ大きな病院のチェーンですから、チェーンとしてのローカリ ティの、ほかの公的病院とか似たような機能をしているところと競合しないというか、 大型の機器は地域でみんなで利用するようにしたいという話を理事長もされていました よね。それはすごくいいと思うんだけど、競合して周りの民間をどんどんつぶしていく というんじゃやってても仕方がないし、その辺のメリハリと、障害者とか神経難病のよ うな特殊な方はどうしたってパブリックドメインでやらなくちゃいけないことなので、 全体の効率だけじゃなくて、地域の特性に配慮した全体の戦略を立ててくれと言ってい ます。後でまた検証させてもらいますから。あなたが言ったからね。地域がどういう影 響を受けているのかという話でやっていくのは大事かなと。  そのほかにどうぞ。はい。 ○大道委員  質問というより意見なんですが、国立病院機構になっても強大な資金調達能力は、我 が国の多くの病院が抱えている厄介な問題から比べると大変強固な基盤を維持しておら れる。我々も努力したし、それはそれで結構なんですけれども、今後例えば医療機器整 備などについても、それなりの資金を確保して、各施設からそれぞれ要請・要望が出て きているんでしょうけれども、稼働率とか、本当にその地域の医療にとって必要かとい うところの検証は、今日の議事ではないんですけれども、改めてしっかり、我々もその 役回りを当然担うわけですけれども、実務・運用面で検証していただきたいなというの が一つです。  それから、施設設備整備についても、必ずしも民間とは限りませんが、多くの病院が キャピタルコストを支えきれなくて建て替えもままならないという状態でやっていると ころが過半なんですね。そういう中で、もちろん原資は起債するなり借り入れをするな りということではあるんですけれども、そこも同じでして、本当に建て替えが必要かと か、それは現場の要請・要望が同じようにあるんでしょうけれども、言ってみれば資金 調達能力が大きいがゆえに、ある種の無駄とかロスが発生しないように、国立病院機構 の基本的な理念からして当然とはいいながら、実務面からも含めてしっかりお願いした いなと、これは意見でございます。 ○黒川部会長  よろしいですか。財務のことって住田委員や夏目委員じゃないとわからないところが あるんだけれど、私ども評価委員としては何をしているのかというのがあって、国民の 負託を受けた厚生労働省から来る財源をどのようにやるのかというのは、これはある意 味では日本全国にまたがっている大型戦艦大和ですから、それだけが効率よくて、すべ ての人たちから鉄を召し上げて、戦艦大和が周りを蹴散らして、最終的には沈んじゃっ て日本が負けるというようなことにならないように、メリハリをつけた、18年からは各 都道府県の医療計画を出せるわけですから、そこのところでどう主体性を持って全体の 医療のパブリックドメインとしてコミットするかという、社会的責任をぜひ大きなビジ ョンとして果たすようにしてもらいたいなというのが僕らの意見でしたので、その辺の 周りの事情、メリハリをつけるという話をぜひ考えて、うちだけは効率いいから、あと は潰れてもいいんだなんていうことが地方で起こる可能性がなきにしもあらずだなとい う話をみんな懸念していますので、ぜひお伝えいただければと思います。  そういうことでよろしいですかね。どうぞ。 ○夏目委員  独立行政法人で機構債券を発行するのはここが初めてになるんですか。それとも既に 発行は大分進んでいるんですか。 ○国立病院機構財務部長  相当の独立行政法人で発行をしております。特に金融系のところはほとんどが債券を 発行してやっているというのが現状でございます。 ○黒川部会長  最近、大きな銀行はかなり利益が上がってきて、全然金利を上げてくれなくてお年寄 りも困ってると思うんだけれど、ああいうのには専門家から何かコメントないですか。 国からの借金返しちゃったから利益が上がってるのは結構だけど。何かないですか。金 利を上げれば利子も増えるという話? だけど銀行もいつまでもこんなことやってたら 無責任じゃないかと思うんだけど。一般的な意見はないですか。私は直感的にそう思っ たんだけど。  よろしいですか。 ○開原部会長代理  一つだけコメントなんですけれど、病院という立場で見たときに、病院債というもの が結構興味を持たれているわけですね。病院債というのは医療法上に債券を発行する規 定がないものですから、発行するとしても私募債としてしか発行できない。ところが機 構の場合には別の法律があるものですから、病院的な機構であっても本当の意味でも公 募債が発行できるという有利な立場にあるということだと思うんですが、債券を発行で きるから有利かどうかというのは別として、機構というのはある意味では恵まれた環境 にあるとも言えるので、発行されるからにはぜひお手本になるような形で債券を発行し て、うまく使っていただくといいのではないかと思います。 ○黒川部会長  よろしいでしょうか。そういうことを期待していますので、これはテクニカリティの 問題じゃなくて、ビジョンとミッションの問題ですので、執行部の全体のビジョンを僕 らとしては評価したいという話をしていますので、よろしくお願いします。  よろしいでしょうか。ありがとうございました。それではこれについては当部会とし ては了承するということにさせていただきます。ありがとうございました。  それでは、今度は、総務省にはまた評価委員会というのがありまして、各省庁から上 がってきたものについていろいろ評価するという話なので、こちらもいろんなキャッチ ボールがある程度できるわけですが、総務省2次評価というのが通知されていますので、 これについて事務局の方からお願いいたします。 ○政策評価官  資料3−1、総務省にございます政策評価・独立行政法人評価委員会の丹羽委員長か ら、厚生労働省の評価委員会の委員長であります黒川委員長あての文書というのがござ います。そのうち、当国立病院部会関係を整理し、若干の情報を付加したものが資料3 −2でございます。それとは別に参考資料3というのがございまして、独立行政法人通 則法の関係部分を抜粋させていただいております。  仕組みとしましては、各省それぞれの評価委員会が個別独立行政法人について実績評 価をしていただきますけれども、独立行政法人通則法第32条に、総務省にございます政 策評価・独立行政法人評価委員会、政独委と呼ばせていただいておりますが、政独委は 各省の評価委員会に対して意見を述べることができるということが法律上認められてお りまして、これに基づいて政独委から今般御意見が届いたということでございます。  これは厚生労働省ましてや国立病院機構だけではございませんので、全省庁あるいは 厚生労働省所管のほかの法人に対しても該当する評価部分について、すべてではござい ませんが、多くの法人評価結果についてコメントが届いているというのが実態でござい まして、その関係部分を抜き刷りしたものが資料3−2ということでございます。  資料3−2の一番後ろに、政独委のメンバー表もつけさせていただいております。こ のメンバーのうちの特に右側、独立行政法人評価分科会という形で御審議いただいてい る方々からの関心がコメントとして寄せられているということで御理解いただければと 思います。  私の方から1枚目の共通事項、その後、国立病院機構所管課の方から国立病院機構に ついてコメントをと思いますけれども、まず全体共通事項としまして3点。1点目は、 特定独立行政法人、つまり公務員型と言われておりますものについてのコメントがござ いまして、18年度末の話でございます。当省はこれについては該当がございませんが、 国立病院機構が来年以降、私どもの省庁からすると唯一の特定独立行政法人ということ になっております。ちなみに、中期目標期間は20年度までということでございますので、 これに向けてまた議論が行われるだろうというのが1点目でございます。  2点目については、財務及び業務運営の効率化ということでございまして、財務状況 のチェックポイントについてのコメント。  3点目については、この6月に政府として、「経済財政運営と構造改革に関する基本 方針2005」、いわゆる「骨太2005」と言っておりますが、骨太方針において特に公的部 門、独立行政法人を含む公的部門の人件費抑制という方向が示されております。政府と して決めておりますので、その一環として独立行政法人の人件費についても引き続き厳 しく見ていくべしというコメントが総論部分でございます。 ○医政局国立病院機構管理室長  資料3−2の2ページ、国立病院機構についての個別事項について4点ほど御指摘い ただいているのをざっと御説明したいと思います。ただ、率直に申し上げまして、中身 について余り詳しく御説明する能力が私どもにないというのが実状でございまして、詳 細をどう読めばいいのか実はよくわからないところがあるというのが率直なところでご ざいます。こういう御指摘を受けているということ以上のものでは基本的にはございま せん。  1点目は、IT化の関係でございますが、レセプト電算処理システムとか、電子カル テ云々、IT化の推進ということについての評価を行うべきだということ。  2点目は、政策医療を適切に実施するという観点での個別病院の実績についての評価、 それをより工夫をしつつ評価すべきであるといったようなこと。  3点目は、個別病院の見直しの視野を入れつつ、医療制度改革全体の動向も踏まえつ つ、法人全体としての評価を行うべきであるというような御指摘。  4点目は、医療制度改革の議論や、診療報酬改定の議論等への適切な対応ということ も考えながら、場合によっては中期計画の見直しも含めて適切に評価を行うべきだとい う御指摘をいただいております。 ○黒川部会長  どうぞ、何かコメント。この間省の評価の方もいろいろ聞いたんですが、開原先生か ら何か口火を切っていただいて。 ○開原部会長代理  そうですね、多分これは、意見をいただいて我々がそれに対して反論しなければいけ ないというものでもないと思うので、そういった意見をいただいて参考にすればいいん だろうと思うんですけれども、ただ、参考にしようとしても、ここに書いてあることは 既にきちんとおやりになっていることだと、特に上の2つは思うので、改めて大きな問 題もないような気がするんですが、下の2つは、外からの影響が国立病院機構にも及ぶ でしょうから、評価のときとか、中期計画を立てるときに注意しなさいよという話なの で、この視点は我々余り議論してこなかったんですね。5年というまとまった期間であ るとして、その中で全体で評価すればいいわけで、確かに外部的にはいろいろ制度の改 革とかそういうものがあるでしょうけれども、それはしょうがないことだから5年間で 評価しましょうという態度でやってきたわけですけれども、改めて言われると、確かに そのとおりですねということではあるんですけれど、せっかく5年間で評価しましょう ということですから、これもある意味では読み込み済みでありますということでいいの かもしれないなという感じもします。 ○黒川部会長  研究所なんかと違って、病院は日本の医療制度とともにどういうふうに変革できるか という話が、すごく大きなミッションとしてあるわけなので、例えば一つの研究所とか そういう話とはかなり性格が違いますよね。全国のネットワークだから。来年からは各 都道府県で医療計画をつくって、それがさらに地方自治体にどんどん下りてきますから、 財源その他の問題はあるにしても、公的部門の投入されている医療サービスの提供体制 については、ある程度ダブりをなくしていこうとか、施設を地域の医療人みんなが共通 の手段として、サービスする場所として使おうという話がどんどん出てきますから、そ のときにこの中期目標と合わないことが必ずあるわけなので、中期目標は厚生労働大臣 がしたよといったところで、今度はそっちが変わってくるわけですから、その辺は評価 委員としては十分に考えておかないといけないんじゃないかなと思います。  今年は中期目標を出して1年目で目的を90%近く達しちゃったとかいって、みんな S、Sなんてやってたけれど、それは必ずしも正しい見方じゃないんじゃないのという 議論をしたわけですよね。そういう意味では、残りはリラックスしていけるというわけ でもないし、制度が変わってくるのにどう対応するかという、あるいは医療の提供とい うのは共通社会資本ですから、その辺を考えてどうやって運営していくかというのは、 部会としては十分にウォッチしながら、お互いに会話をしていって、執行部に十分そう いう意識を持ってもらう。特に渡辺委員なんかは今の政策についてどうなのかというの は、この間の衆議院選挙で小泉さんが大勝ちしちゃったものだから、族議員が全然動け なくなっちゃってという話もあるわけで、その辺を十分ウォッチしてないと、国立病院 機構の機能がより好ましい方向に動くかどうかというのが一番大事じゃないかと思うの で、その辺がこの評価委員の一番大事な役割じゃないかという気がします。どうですか、 渡辺さん。 ○渡辺委員  全くおっしゃるとおりで、それに関連して、開原先生もおっしゃった、4つのうち上 2つは何となくわかるんだけれども、特に私がわからないのは3つ目の丸印の項目なん ですね。まず文章としてなっていないということを言っていただきたい。逃げて、逃げ て、逃げた表現で、「個々の病院の見直しを視野に入れ」、「医療制度改革の動向を踏 まえ」、「各病院の実績や役割も考慮しつつ」という、極めて文章としては最悪な表現 なんだけれども、それをやっとこさ解釈したとしても、「本法人全体としてどの程度の 役割を果たしているか評価」しろと言っているわけですね。何を評価するのか全然わか らないし、医療改革の中で、国立大学附属病院も独立行政法人化した、国立病院も独立 行政法人化した中で、確かに国立病院機構の役割があるということはわかるんだけれど も、そういったことは医療改革の動向の中で私たちはちゃんとウォッチしているつもり だし、これからもウォッチしていくんだけれども、これは一体何を言いたいかというこ とを総務省側に正していただきたい。別にけんかを売るつもりはないけれども、わから ない限りはこっちとしても、評価の視点が何を言っているんだかわからないということ で、これは注文として申し上げておきます。 ○黒川部会長  そのほかに。はい、どうぞ。 ○大道委員  今後のこともありますので確認なんですけれども、総務省がこのような御意見をあれ これおっしゃるときの検討対象はどの範囲ですか。我々が作成した評価結果のファイル の範囲で御覧になっているのか、それとも、国立病院部会でいえば我々も膨大な資料を 点検しながら結果を出しているわけですよね。そこのところは多分御覧になってないん じゃないかと思うんだけれど、このあたりの実状の把握の深さというか、広さというか、 そこのところの基本的な差違があった上で、我々の評価結果だけを表層的に御覧になっ て、一方でその他の様々な経験で頭の中にあるイメージがあって、それとをつなぎ合わ せておっしゃっているということなのかなと思ってるんですけれども、前回の総会のと きにもお尋ねしたんだけれども、形成的な意見交換をしましょうということで委員長が 集約されたんですけれど、それにしてもどうもすっきりしませんねというのが率直なと ころなんですよね。まずそのあたりはどうなっているんですか。 ○政策評価官  先日の総会の場でも御説明申し上げ、また改めて申し上げますと、最終的にここに書 かれました総務省の意見、政独委の意見そのものについて、事務的には何点か質問をし たりしたんですが、結果としてははかばかしい形での御説明もいただけませんでしたの で、書いてある内容そのものをこれ以上解釈する、あるいは御説明する能力は私どもは 持っていないというのが一点です。  ただ、その上で事実関係を申し上げれば、2つございまして、一つは大道委員の御質 問の、政独委が何を見ているのかということからいうと、当部会で御審議いただいてま とめていただいた評価書を政独委にお示ししておりますので、我々が承知している範囲 では、評価書を御覧になってのコメントと思います。もちろん、政独委の委員それぞれ がどのような、個人的なチャネルを含めて、情報を入手されているかは承知し得ません が、事務方からすれば、そういうものを御覧になってのコメントであろうと推測してい ます。  2点目は、資料3−1の2ページの真ん中あたり、「今後」から始まるパラグラフに 書かれていることからすれば、厚生労働省の評価委員会の評価結果あるいはそれに対す る政独委の御意見の「フォローアップを適切に行うとともに、中期目標期間終了時の見 直しを視野に入れた評価が行われることを要望します」というのが、この文書の位置付 けだということでございますので、ここに書かれているようなことが期待されていると いうのが我々が知り得る事実関係でございます。 ○開原部会長代理  前にやっぱり総務省から意見が来たことがあったわけですけれども、そのときは大臣 あてになってたと思うんですけれども、最近は大臣あてに来るということはなくなって、 黒川委員長あてに来ることになったのか、それともまた別に大臣あてのものは来るんで すかね。 ○政策評価官  開原委員が念頭に置かれているものが私にはすぐにはっきりいたしませんが、総務省 の政独委の位置付け、あるいは総務省と各省の評価委員会あるいは各省の位置付けは、 若干錯綜しております。行政ベースでの総務省と厚生労働省の関係、あるいは各省の評 価委員会の先生方あるいは評価委員会の位置付けと、その報告を受けてもう一度レビュ ーされる政独委の位置付け、ものによって幾つかルートがございますので、その中での ものの言い方、名あて人が決まるのだと思います。今回、国立病院部会としては初めて 16年度評価をお願いし、それが評価委員会の名で政独委に届けられ、それに対するリア クションが今回来たということですので、個別の年度実績評価に関するコメントという 意味では、既に先行事例もございますが、ルールとしては政独委から厚生労働省評価委 員会へということは変わっておりませんので、そこに制度の変更があったものではござ いません。それ以外に、例えば退職金の業績勘案率の問題ですとか、あるいは中期目標 が到達した場合の見直しの素案の問題ですとか、幾つか厚生労働省と総務省、あるいは 厚生労働省評価委員会と政独委という形で行き来がございますので、その中で適宜御紹 介し、御報告させていただきたいと思います。何かこの間ルールが変わったということ ではございません。 ○開原部会長代理  調べていただくとすぐわかると思うんですけれども、前は委員長あてじゃなくて大臣 あてになってたものですから、我々の方もそれを深刻に受け止めて、何しろ我々の頭を 通り越して大臣の方へ行っちゃうわけですから、深刻に受け止めていた時代があるんで すけれどね。黒川先生あてだから軽いというわけではないんですけれども、我々なりに 処理できるという意味ではよかったとは思っていますが。そういう事実があったことは 確かだと思うので、ちょっとお調べいただくといいかと思います。国立病院部会の話じ ゃなくて、前の栄養研とかその辺の初期の頃です。 ○政策評価官  今おっしゃっていただきましたように、例えば中期目標、中期計画というものを変更 する際にも、それぞれ各省の評価委員会の御意見をいただき、その意見を聞いた形で大 臣名で総務省の方に報告するという場合には、大臣名で報告いたしますので、大臣から 大臣へコメントをいただくということもございました。部会長代理の頭の中にはそれが 御記憶のことかと思います。それぞれものによってということでございますので、その 違いの中ではありますけれども、その位置付けでそれぞれ御審議をそのたびに賜るとい う形でございます。 ○黒川部会長  後で訂正することがあったら教えてね。じゃあそういうことでよろしいでしょうか。  それでは、これについても、いろいろ問題があるというのは、この評価委員が一番現 場のマネージメントとやり取りがあるわけですから、それをどのように反映させて評価 するか、どうしても現場の声は向こうには届きませんから、ある程度形だけになるとこ ろもあるのかもしれませんが、その辺はこちらが形成的に向こうとのインタラクション を図りながらやるというのが大事だと思います。それでないと現場もやる気がなくなっ てしまうというのはまずいわけです。  そのほかに、今後の予定等について事務局の方から補足がありましたら、どうぞ。 ○政策評価官  資料の一番後ろに、資料番号はつけてございませんが、今後予定される国立病院部会 審議事項という形で、現時点で我々が念頭に置いているものをまとめさせていただきま した。  大きく3点ございます。1つ目は、国立病院機構の業務・システムの最適化というこ とでございます。この部会においても7月に一度、独立行政法人の業務・システムの最 適化とはどんなことか、何がこれから予定されるのかということについて御報告いたし ましたけれども、政府を挙げて業務・システムの最適化を進めております一環で、独立 行政法人においても見直し、てこ入れということが求められております。政府全体の取 組でございますので、つまびらかになっていないところも幾つかある中で作業を進めて おりますけれども、厚生労働省として、あるいは独立行政法人として今後いろいろ詰め ていく中で形ができればまた御報告し、場合によっては中期目標、中期計画の部分的な 修正ということも含めて議論させていただいた結果を御報告し、御審議賜りたいと思い ます。スケジュール的には今年度内が一つの節目かと思いますので、そのあたりのスケ ジュール観を持って進めていきたいと思っております。その際にはまたお願いしたいと 思っております。  2つ目は、本日17年度の財務償還計画、具体的な借入案についてお諮りしましたけれ ども、18年度年間の財務につきましても、昨年の例からすれば今年度末か来年度の頭あ たりに御審議を賜る。  3つ目は、今日政独委からの御意見も披露させていただきましたけれども、こういう ものを飲み込んで、1回目の業務実績評価の際にいろいろ御審議いただきましたことを 踏まえて、来年度夏に向けての実績評価作業を進めさせていただいた上で、委員の皆様 方にまた御審議を賜る。  大体こんなことが当面する国立病院部会の審議事項でございます。先ほど骨太方針の ところでちょっと申しましたように、独立行政法人を含む公的部門の人件費削減ですと か、いろんな動きが出てまいりますので、その後の状況変化の中ではこれにつけ加えて の御審議を賜ることもあろうかと思いますが、なるべく早目早目に日程を御相談させて いただきながら、お忙しい中でのお時間を賜れるように頑張りたいと思います。以上で す。 ○黒川部会長  ありがとうございました。皆さんさっき言ったように、大きな機構なんだけれども、 その前の部会か総会だったか、皆さんの一番の懸念は、医療制度でありまして、だんだ ん官邸主導型になってますから、そこのところをどうするかという話は別として、国立 病院機構の業務・システムの最適化関係というのは、ここのところでかなり影響を受け ているというのが一つと、例の労災病院の話がありましたね。それをある程度こちらで も把握していった方がいいんじゃないかという話とか、そのほかに社保とか厚生年金と か公的病院がいろいろありますから、その辺を医療制度改革の全体像としてどうやるか というのは、あくまでも官邸と行政府がある程度考えることではある。評価の視点とい うのはそういうことを全部踏まえて評価しないと全く意味がないので、その辺をどうや ってフィードバックさせるかというのがすごく大事なので、それもぜひ考えていただい て、厚生労働省の中長期的な医療提供体制の整備という話については、その辺もぜひ考 えて、特に労災病院とか厚生年金、社保の病院、そういう話もこちら側の委員会がある 程度やるのであれば、評価させろということを言ってるんじゃなくて、その辺の情報も 一緒に入らないと意味のないことになりかねないなということをテイクノートしておい ていただければということをぜひお願いしたいと思います。  よろしいでしょうか。はい、どうぞ。 ○山田委員  今日の議論とは関係ないんですが、一つ教えていただきたいんですけれども、来年度 診療報酬改定が行われることは目に見えていると思いますが、来年度の予算編成をする 場合に、国立病院機構としてはある程度改定を見込んだ形の予算編成をするのか、それ は全然関係なく例年と同じ形でやられるのか、その辺だけちょっと教えていただけます でしょうか。 ○国立病院機構企画経営部長  大枠何%くらいというのは新聞では見ますが、具体的にどうなるかというのは非常に わかりにくい状態ですので、今時点ではまだそこまで見込んだものまでは考え切れない と思っております。ただ、ぎりぎりまでかかって反映できるところがあれば反映させた いと思っているんですが、厚生労働省の診療報酬改定スケジュールもありますので、そ れに合うかどうかなと思っております。 ○黒川部会長  そのほかによろしいでしょうか。よろしければ、これで終了とさせていただきます。 お忙しいところありがとうございました。 (了) 照会先: 政策統括官付政策評価官室 政策評価第一係 電 話: 03−5253−1111(内線7784) - 25 -