05/05/11 中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織各分科会 平成17年5月11日慢性期入院評価分科会議事録 05/05/11 診療報酬調査専門組織          平成17年度第1回慢性期入院医療の包括評価分科会議事録 (1)日時  平成17年5月11日(木)14:59〜16:31 (2)場所  厚生労働省専用第18、19、20会議室 (3)出席者 池上直己分科会長 高木安雄分科会長代理 泉キヨ子委員 猪口雄二委員        大塚宣夫委員 川越雅弘委員 木下毅委員 椎名正樹委員 三上裕司委員        <事務局>        福田企画官 堀江保険医療企画調査室長 赤川薬剤管理官  他 (4)議題  ○平成16年度慢性期入院医療の包括評価調査の集計結果について        ○慢性期包括評価における患者分類のたたき台        ○平成十七年度調査について (5)議事内容 ○池上分科会長  分科会長の池上でございます。ただいまから平成17年度の第1回診療報酬調査専門組 織・慢性期入院医療の包括評価調査分科会を開催させていただきます。本日はお忙しい ところお集まりいただきましてありがとうございました。  では、まず委員の交代がございますので、事務局より御紹介いただけますでしょう か。 ○桑島補佐  それでは御紹介させていただきます。阿部俊子委員に代わられまして、今回から、金 沢大学医学部保健学科の教授でございます泉キヨ子委員でございます。先生、どうぞよ ろしくお願いいたします。 ○泉委員  泉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○池上分科会長  ありがとうございました。泉委員、よろしくお願いいたします。  本日は、委員の先生方につきましては、近藤正晃ジェームス委員は御欠席の御連絡が ございました。  それでは、4月1日付で厚生労働省において異動がありましたので、事務局より御紹 介をお願いいたします。 ○桑島補佐  2人異動してございまして、福田祐典企画官でございます。 ○福田企画官  福田でございます。よろしくお願いいたします。 ○桑島補佐  眞鍋馨課長補佐でございます。 ○眞鍋補佐  眞鍋でございます。 ○池上分科会長  オブザーバーとして、中医協委員であられる野中委員は今日御欠席との御連絡をいた だいております。したがって、本日出席予定の委員はこれで全員そろいましたので、審 議に入りたいと思います。それでは、まず、資料の確認を事務局からお願いいたしま す。 ○桑島補佐  それでは、先生方のお手元に配らせていただいている資料を確認させていただきま す。まず、本日の座席表と名簿を配らせていただいてございます。資料でございます が、診調組 慢−1−1、患者特性の集計をしたものでございます。それから慢−1− 2でございまして、タイムスタディをまとめさせていただいたもの、慢−2でございま すが、「慢性期包括評価における患者分類のたたき台」、これは事務局で御指示をいた だいてつくらせていただいたもの、その次が慢−3で、平成17年度に行う調査について 案を御提示させていただいてございます。  資料につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。 ○池上分科会長  それでは、まず、平成16年度に実施しました慢性期入院医療の包括評価に関する調査 の集計結果に関して、前回の粗集計から変わった点と追加集計について、事務局から御 説明をお願いいたします。 ○桑島補佐  それでは、前回、前年度の最後の日に行っておりますけれども、その後どのように変 わったかという経過も含めまして御説明を申し上げます。  まず、1つ目の資料でございます。慢−1−1、「「患者特性調査」集計結果」とい うことでございます。前回粗集計でございましたので、そこから変わった点だけ中心に いたしまして御説明をさせていただきます。残りの結果につきましては、後ほどごらん いただければと思っております。  まず、概要をごらんいただくために3ページをお開きいただけますでしょうか。一番 上のところに1−4といたしまして、本資料の集計対象ということでございます。前回 も御説明いたしましたが、この調査は90病院の集計をいただいてございます。最終的に 1病院変わってございますけれども、現在のところ90病院。そのうち、データのクリー ニングを前回の御報告の後、1カ月かけてやってまいりました。その結果、現在46病院 のデータクリーニングを終了してございます。ここに書いてございますが、平成17年4 月28日時点の数字でございますけれども、その対象を今回集計したわけでございます。  それでは、次のページをごらんいただけますでしょうか。4ページでございます。今 回集計分の○という欄がございます。右から2つ目のカラムでございますが、この中で 幾つか追加した部分がございます。追加した趣旨は、後ほど御説明いたしますタイムス タディとのクロスの関係もございまして、一緒に同じような項目を調べておきましょう ということで、追加の項目を入れさせていただいております。例えばでございますが、 4ページの真ん中以降、「C.記憶・認知の状況」というところでございますが、左の 数字で見ていただきまして、17のCPS、18の意識障害の有無、21のせん妄の兆候・混 乱した思考・意識、それから一番下のEの欄で「気分と行動の状況」のところでござい ますが、26の問題行動の有無、こういった項目が新たにつけ加わってきてございます。  実際にその項目を少しごらんいただければと思いますが、25ページをごらんいただけ ますでしょうか。ここは今のつけ加わった項目の中で御紹介をしてございますが、記憶 ・認知度のCPSという項目で、認知機能尺度ということでございます。このCPSは 簡単に御説明しますけれども、いわゆる認知能力の差を分類していく指標でございまし て、CPSの重たい5と6というところは、この認知能力の差に加えまして、食事の介 助、食事の動作について評価をしてございます。CPSの5は食事は自立、あるいは一 部介助の方、CPSの6は全介助の方ということで、認知度プラス食事の介助が加わっ ている指標でございます。数字が大きくなるほど重たいということでございます。  中身に入ってまいりますが、中をごらんいただきますと、医療療養病棟、介護療養病 棟、そんなに大きな違いはないわけでございます。いずれにいたしましても全介助の、 CPS6の患者さんが一番右の白い空欄、もしかしたら後ろのギャラリーの方々はカラ ーがついていないかもしれませんが、一番右の欄のCPS6、一番重たいところでござ いますが、それぞれ一番多いわけでございまして、34.1%、36.3%という形で、こう いった重たい方々がそれぞれの病棟におられますが、療養病棟の中で比較しますと介護 も医療もそんなに大きな変わりはないと。前回からずっと御説明してきている中身とあ まり変わってはおりません。  1枚おめくりいただきます。26ページでございますが、これは意識障害のある、なし で見ております。これの割合も、医療も介護もそう大きく変わっておるわけではござい ません。それぞれごらんいただきますとおりの数字でございます。  27ページ、13でございますが、これは意思決定を行うための認知能力ということでご ざいます。若干介護療養病棟の方が重度の障害を持つということで、一番右の、委員の 皆様方には青色で示してございますが、障害の重たい方が介護の方が若干多いというよ うな傾向も見受けられるかと思います。  次のページでございます。28ページ、せん妄の兆候・混乱した思考、意識の項目でご ざいますが、これはもうごらんいただきますとおり、圧倒的にないと。せん妄という状 態ではございませんということで、医療も介護もそれぞれが97%、98%というような状 況にあるわけでございます。  次のページに参ります。この後、数ページにわたりまして、問題行動に着目をした集 計でございます。問題行動が幾つか表題のところに括弧で、徘徊、暴言、暴行、不適切 な行為ということで、チェック項目が設問にあったわけでございますが、それらの4項 目の中で1日でもみられた場合、その4項目のうち1つでもあれば「有」ということで 集計をさせていただいております。結果といたしましては、医療も介護もそんなに大き な違いはないわけでございまして、14.4%、17.9%という結果になってきてございま す。  次のページが、そういった状況が2日間みられましたという結果でございます。同じ ように進めていきます。毎日みられましたというのが31ページでございます。  それから問題行動、これは先ほどの4つの項目とちょっと分けて集計をしたわけでご ざいますが、いわゆるケアに対する抵抗がある方で、実際にこういうことが現場での抵 抗感といいますか、非常に先生方の問題になるということを御指摘いただいておりまし たので、それを切り分けて集計をしてみたわけでございますが、これも先ほどと同じよ うなことでございます。1日でもあれば、これは1回でもあればというか、この項目だ けですのでこの項目があれば「1日みられた」「2日みられた」「毎日みられた」とい うようなことで集計をしたわけでございますが、そういうケアに対する抵抗という意味 ではあまりない、「このような行動はなかった」ということが圧倒的に多いわけでござ います。それは病棟別にもそんなに違いがないというような結果になってございます。  以下同じような集計の仕方を35ページまで繰り返しております。患者特性につきまし ては、前回とほぼ同じような傾向が見受けられますので、それ以外のところは割愛をさ せていただければと思います。  引き続きまして、タイムスタディの方に移らせていただければと思います。お手元の 資料の慢−1−2でございますが、これは前回全く資料をお出ししておりませんでした ので、新しい資料でございます。このほかに、今回の資料に間に合ってございませんけ れども、コストのデータも集計をいたしてございますので、次回にはお示しできると思 いますが、まずはタイムスタディを優先的に集計させていただいておりますので、そち らの御報告をさせていただきます。  1ページ目のところでごらんいただきますが、まずは集計対象数でございます。41施 設68病棟の集計の数でございます。先ほども申し上げましたけれども、まだ集計が、ク リーニングが終わっていない部分もございます。それから、先ほどの患者特性の結果が 出てきている病棟、病院といいますか、その集計と同じ対象の病棟、病院にあわせて集 計をしてございます。ということをまず前提にお話をさせていただければと思います。 全体で2,772件のデータを集計させていただいております。  2.のところでございますが、患者1人1日当たりのケア時間の算出を行っているわ けですが、出し方といたしましては、前回も御説明をさせていただいておりますが、若 干重なりますけれども、個別時間と間接時間に大きく分かれてございます。個別時間の 出し方はごらんいただきますとおり、看護師、准看護師、看護補助者のタイムスタデ ィ、24時間スタディをやってございますので、1日スタディをやってございますので、 その集計のもの。それと、医師、リハスタッフ、あるいは薬剤師さん等のその他の職種 につきましては、1週間のタイムスタディをやってございますので、それを1日換算に するために7で割ってございます。そこが個別ケア時間、直接患者さんに携わっていた だいている時間でございます。  それから、(2)のところで間接ケア時間でございますが、これは24時間タイムスタデ ィ調査票の中で、「食事・休憩等」時間を除いたその他の活動時間について、例えばミ ーティングをしますとか、いろいろなそのほかのことで準備をしている時間ですとか、 そういうようなものがいろいろと含まれてまいると思います。当該病棟の入院患者数で その数を割っていただいて、1日1人当たりの間接時間という形で出していこうという ことでございます。計算式につきましては、その下に概要をお示ししてございます。  それでは中に入らせていただきます。1枚おめくりいただきまして2ページでござい ます。これは患者1人1日当たりの総ケア時間でございます。今申し上げました個別、 間接、両方を合わせた時間でございまして、医療が176分、介護が181分ということでご ざいます。左の方が「間接ケア時間」、右側が、委員の皆様方には青で塗ってございま すが、「個別ケア時間」ということで、ごらんいただきますとおりでございます。実 は、これは今回の調査以前に日医総研さん、あるいは健保連さんに行っていただいてご ざいますが、大体そのときの時間数が187.7分でございましたので、そう大きく違った 数字ではないのではないかと思われます。  1ページおめくりいただきます。今度は、個別ケア時間を職種ごとに割り振ったもの でございます。左から「医師」「看護師」「准看護師」「看護補助者」「リハスタッフ 」「その他職種」ということでございますが、医療療養病棟では「医師」の時間が4 分、「看護師」の時間が33分、「准看護師」の時間が34分、「看護補助者」の時間が64 分という形になってございます。医療も介護もほぼ同じようなケア時間になっていると いうふうにうかがえると思います。  次は、その1日のケアの時間に、それぞれの「医師」あるいは「その他職種」の給与 をもとに重み付けをした横棒のグラフでございます。これは下の備考の方に表をつけて ございますが、看護師の人件費を1.0とした場合に、それぞれの職種の人件費を指数 化したわけでございます。この場合、今回集計させていただいた医療機関のうち、数字 をつかまえてございます64の病院の給与費から算出をいたしました。それを実際の先ほ どの時間に掛け合わせて、それぞれ重み付けをしたのがこのグラフでございます。医療 療養病棟、介護療養病棟、同じような時間数になってございます。  それでは次のページでございます。これは今まで御説明したのとは毛色がまたちょっ と違ってまいりますが、入浴の方法別の時間で、機械介助して「特浴」、それから「介 助浴」「自立」「清拭他」ということで、1回当たりの入浴時間はごらんいただきます とおりでございます。やはり手間のかかりぐあいが明らかに出てきてございますが、 「1日当たりの入浴時間」を賦課したものでございます。  次のページでございます。ここからがそれぞれのケア時間に関する、それにかかって くる要因を探っていくために、いろいろな切り口で時間との関係を見ていくものでござ います。  それでは6ページでございますが、ADLのところから見ていただければと思いま す。まず、箱ひげ図でお示しをしてございます。箱ひげ図の簡単な概略だけ御説明を、 釈迦に説法ではございますが、もう一度確認だけさせていただきます。真ん中に黒い線 がございます。これは中央値でございまして、それぞれ箱の中は75パーセンタイルから 下の25パーセンタイルまで箱にしてございます。箱の長さの1.5倍までが上の線と申 しますか、ひげの部分を書いてございまして、それを超える部分が外れ値という形にな ってまいります。というふうにごらんいただければと思います。  中身でございますが、ADLを指標とした場合に、やはりランクがあるわけでござい ますが、0から10点刻みに見ていただきますと、当然のことではございますがADLが 重ければ重いほどケアの時間がかかってまいります。という結果がごらんいただけるか と思います。細かい数字については、後ほどごらんいただければと思っております。  次のページでございます。7ページ、8ページあわせまして、これは健保連版、日医 版という言い方をしてございますが、従前から既存の集計の仕方がそれぞれあるわけで ございましたので、それぞれでやった場合どんな集計になるかということでございま す。おのおのごらんいただくとわかりますが、今の結果とそう大きく変わるわけではご ざいませんで、切り方が若干変わりますけれども、やはり重たければ重たいほど時間が かかっていくだろうということがごらんいただけるかと思います。  飛ばしまして9ページでございます。今度は要介護度でございます。これもごらんい ただきますと当然といえば当然でございますが、要介護の設定がそもそもそういう考え 方に基づいてございますので、「要介護1」から「要介護5」にかけてケア時間が延び てございます。これは当然のことかと思います。一方、「要支援」のところでなぜかポ ンと出てございますけれども、「要介護1」よりも多い時間がかかってございますが、 下の表をごらんいただきますと度数のところ、「要支援」は28ということで、n数自体 が非常に小さいわけでございまして、今回の集計ではあまりこの数字の意味はないので はないだろうかということで、これは集計が最終的なものになったときに、また新たな 考察が必要ではないかと思われます。  次は、先ほども簡単に御説明いたしましたが、CPS、いわゆる認知機能尺度でごら んいただきますと、やはり問題行動といいますか、認知度が低くなって、さらに介助が 必要になればなるほど、時間数は延びていくということがごらんいただけるかと思いま す。  10ページ以降、問題行動、あるいは認知、あるいは記憶という観点で切っていくとい うことでごらんいただければと思いますが、11ページが日常の意思決定を行うための認 知能力という指標で切ってございます。切り方につきましては、カテゴリという一番下 の欄で御紹介してございます。0が「自立」、一番重たいところが「重度の障害」とい うことで、判断できないか、まれにしか判断できない、というそれぞれの言葉の説明、 定義が書いてございますので、そういった切り口でカテゴリを切ってございます。  12ページ、せん妄の兆候・混乱した意思・意識、これも下のカテゴリにa〜fまでの 項目がございますが、その1個以上ある場合を「有」、あるいは1個もなければ「無」 という形で集計をしてございます。「有」「無」で、オール・オア・ナッシングでやっ てございますが、「有」の方が明らかに時間数が長いという結果が出ております。  13ページ、次が意識障害の有無でございます。意識障害がある方が、これもグラスゴ ー・コーマ・スケールの8点以下とジャパン・コーマ・スケールのII−3以上という、 そういう切り口で「YES」「NO」で切ってございます。これもやはり意識障害のある方 が時間が長いと。この辺はそのとおりでございます。  14ページ以降、先ほども問題行動のところで簡単に御説明しましたが、徘徊、暴言、 暴行、不適切な行為が、その週の中で1日でもあればということで集計をしてございま す。この場合、あった方とない方の比較をしていただきますが、若干やはりあった方の 方が長いのではないかという結果が見受けられます。以下、15ページが2日間の場合、 16ページが毎日の場合で、毎日の場合の方がやはり明らかに長いという結果も出てきて ございます。  それから、先ほどもケアに対する抵抗ということで、これも括弧で書いてございます が、服薬、注射、ADL介助、食事を拒否ということで、もしかしたら資料の文字が消 えているかもしれませんが、「このような行動は無かった」場合が一番左の欄、それで 「1日みられた」「2日みられた」「毎日みられた」ということで、ごらんいただきま すとおり徐々に延びているということになってございます。18ページ以降が「1日みら れた」場合、「2日みられた」場合、「毎日みられた」場合と、それぞれの集計はごら んいただきますとおりでございます。これがどの程度影響があるのかということは、今 後解析していく必要があろうかと思います。  21ページ以降、今度は実際の疾病、あるいは病態に着目をして、どの程度ケアの時間 が違うのかということをごらんいただければと思います。21ページ、ちょっと出し方と しては、「その他の骨折」といきなり出すと何のことかと思われますが、いわゆる大腿 骨頸部骨折、あるいは脊椎の圧迫骨折を聞いている質問がありまして、それ以外の骨折 ということで、明らかにその平均の差が出てきたものを取り出したわけでございます。 その他の骨折の場合はこのような差が出てきてございます。  22ページが脳出血、同じようにごらんいただいていけばよろしいかと思います。それ から片麻痺も、あまりこれは変わってはいないと思います。次のページがパーキンソン で、今までは骨折から始まりまして片麻痺までごらんいただきましたが、症状が安定し ている、あるいは症状が固定しているというようなものに対しまして、パーキンソンの 場合は、恐らく慢性期病棟にあられましても病状の安定が必ずしもいかがなものかとい う、変動があるのだろうと、不安定性があるのだろうと思われます。そういった変動が あるものがここで見てとれるのかと思いますが、やはりパーキンソンということで時間 が長いということも見受けることができます。  一方、24ページと25ページを比較してみていただきたいと思いますが、25ページの場 合は、実際にパーキンソンの患者さんの中でも、ADLのスコアが重たい方のみに絞っ て一たん集計をしてみてございます。その場合であっても、やはりパーキンソンという 疾病をお持ちの方の方が、ケア時間に対して影響を持っているということになろうかと 思います。  同じような指標でもう少し切っていくことになってございますが、26ページがその他 の神経難病でございます。この場合はその「有」「無」で、やはり「有」の方が平均時 間が長いという結果になってございます。それから脊髄損傷もやはり「有」の方が長 い。  次の28ページが、今度はそれぞれの処置に移ってまいります。胃瘻、腎瘻、人工肛門 などの瘻の処置ということでございます。この場合、「有」「無」でごらんいただきま しても、10分程度の差はございますが、大きな差はあまり見受けられないという形にな ってございます。  特徴的なのが次の29ページでございますが、ADLのスコアで重たい方に絞ってみた 場合、逆に胃瘻をつくった方がケア時間が短い、瘻をしておいている方の方がケア時間 が短いという結果がごらんいただけるかと思います。  30ページでございます。酸素療法でございますが、これはほかの処置に比べまして明 らかな違いが極端に出てきてございまして、酸素療法を行っておられる方の方がケア時 間が長い。これは次の32ページでございますが、ADLの指標で切っていっても明らか に長いという結論が出てきてございます。この考え方につきましては、また御議論をい ただければと思います。  それから吸引、これも明らかに吸引の……。ただこの場合、1日8回以上という設問 にしてございましたので、回数の考え方はまた後ほど御議論があるかと思いますが、8 回以上は明らかに差が出てございます。この後出てまいりますが、34ページが1日1〜 7回ということで、やはり回数が少なければ当然のことでございますけれども、そんな にケア時間に対する影響はないということでございます。というところで、吸引につき ましては4ページ分ございます。  36ページが気管切開口・気管内挿管の「有」「無」で見てございますが、これもやは り気管切開をしている方がケア時間が長い。さらには37ページで、ADLで重みをつけ ていてもやはり時間が長いという結果になってございます。  38ページがレスピレーターでございます。これも38ページ、39ページでごらんいただ ければと思いますが、ADLに関係なくレスピレーター処置をしておられる方の方が長 いということでございます。  40ページが褥瘡の有無でございます。2度以上の褥瘡の有無によっても、やはり明ら かな違いが出てきてございます。41ページも同様にごらんいただければと思います。  最後になりますが、42ページが中心静脈栄養による有無での差でございます。  非常に雑駁でございますが概要を御説明させていただきました。以上でございます。 ○池上分科会長  ありがとうございました。それでは今御説明いただいた内容について、御質問等がご ざいましたらよろしくお願いいたします。はい、どうぞ。 ○三上委員  タイムスタディの結果を御説明いただきましたが、差があるといったら差があるよう には思われるのですが、患者特性の方からのときの変化で見ますとあまり変わっていな いと。10〜20%ぐらいの差ということで、これを差があると見るのかどうかということ ですが、基本的には重症であれ軽症であれ、マンパワーと患者さんの関係で、ある程度 軽い処置であっても時間をかけてケアをする場合もありますし、重度のというか、重い 症状であっても人数が少なければ時間が足らないというか、あまりケア時間をかけられ ないということもあります。そういった意味では差が出にくいのではないかと思います が、その辺をどのように考えるかということです。 ○池上分科会長  今回は時間の関係で非常に単純に、やっているか、やっていないか、という切り口だ けで見ておりまして、そして一部ADLの重い方だけ取り出して、それで差があるかど うかということで見ております。これはいろいろな因子がまだ見られていないわけです ので、通常はもう少し高度な統計解析を行って、先生がおっしゃっているものが本当に 関係ないかどうかということを今後分析していかなければいけないと思いますが、現象 的には先生のおっしゃるとおりであると思います。ただ、これはさまざまな因子が複雑 に絡んでいるところまでの解析はまだできていない状況ですので、今御指摘いただいた 点を含めて、さらに解析を進めていく必要があると思います。  ほかにございますか。はい、どうぞ。 ○川越委員  先ほど三上委員がおっしゃったのは、恐らく、統計的にもうちょっと詳しい、詳細な 分析をする前の話であって、要は勤務時間をどう配分しているかということを評価する 場合、本当に必要な人に必要な時間を適切に配分しているかどうかということが重要に なります。この部分で、やはり測定時にすごく手間のかかる人がいたら、そちらにマン パワーを取られて、本当は提供すべき人に十分なサービスが提供できていないと。そう いうタイムスタディ上の限界があるのではないかということを、三上委員は先ほどおっ しゃったのではないかなと思います。ですので、これらの測定の限界を少しわかった上 で、測定上の限界の中で出てきた結果を詳細に分析したとしても、やはり出てきた結果 については、ある程度の限界はどうしても生じるのではないかという気がいたします。 ○三上委員  それと、入院患者1人当たりの総ケア時間で、間接ケアと個別ケアというのがあるん ですけれども、間接ケアというのは看護師さんや看護職員の話でしょうか。27分とか29 分とか書いてあるのは。医師の場合の間接ケアというのはどういうものなのか。ミーテ ィングとかそういったものを、医師がケアカンファレンスに入ってやっているかどうか は別にしまして、どういうものを考えているのかということと、3ページ目に職種別個 別ケア時間で各職種によるものがございますが、これは配置基準が、例えば医師の場合 ですと療養病棟の場合は48対1ということですから、1人で4分を48人1日に診ている ということなのでしょうか。医師が直接患者さんにケアをしている時間が4分というこ とであれば、4分×48人というのが1日にかけている時間なのか。看護師さんであれ ば、6対1であれば6倍する、あるいは日勤帯で働いているということであれば、1日 平均にしますと6対1でもそれだけ見ていないということですから、もう少し倍数を掛 けて計算すべきなのか。どういうふうな形でこれが出ているのかを教えていただきたい のですが。 ○池上分科会長  では、事務局の方でお願いします。 ○眞鍋補佐  それでは、事務局からお答えさせていただきます。まず、間接ケア時間でございます が、「タイムスタディ調査分析結果」の1ページにございます。間接ケア時間というと ころで24時間タイムスタディ調査、これは看護師、准看護師、看護補助者の個別ケア時 間でございますが、こちらの方から「食事・休憩等」時間を除いて、その中で下に書い てございます「運営・管理」+「その他」の時間に関しまして配分したものでございま す。まず1つ目の回答はそれでございます。  2つ目でございますが、個別ケア時間で医師の時間が4分、あるいは介護療養病棟で 3分というのをどう見るか。あるいは配置との関係はどうなのかということでございま すが、こちらにつきましては医師の個別に行った直接ケアを提供した時間を、入院患者 1人1日当たりに割り返したものでございまして、実際にそれが48人なのかどうかとい うところに関しましては、その現場現場で、配分で多い患者さんを診ている医師もいれ ば少ない医師もいるというところがありまして、それの平均ということで、あくまでこ れは実態をあらわしたものというふうにお考えいただきたいと思います。 ○池上分科会長  三上先生、よろしいですか。 ○三上委員  医師の間接ケア時間というのはどういうものなのですか。 ○眞鍋補佐  私の説明が十分でございませんで大変失礼いたしました。直接ケア時間以外の時間を 間接ケア時間に含めておりますので、医師が個別にケアしていない時間は、こっちの間 接ケア時間の方に入っております。 ○池上分科会長 いや、それは違うのでは。医師の場合は7日間の調査で、その患者に 直接かかわった時間を計測して、つまり7日間調査の場合には直接の時間だけを見てい て、そして24時間調査の場合には、いわゆる直接患者のケアと関係ない、病棟の処遇上 のカンファレンスやミーティングなどの時間を間接時間にしているというふうに解釈し ていたのですが。 ○眞鍋補佐  それでは1ページ目をきちんと読ませていただきます。まず、間接ケア時間のところ につきまして、24時間タイムスタディのもの、こちらは看護師、准看護師、看護補助者 について調査したものでございまして、それから7日間タイムスタディ、これは医師に ついて行ったものでございます。それぞれについて、24時間タイムスタディに関しまし ては、「食事・休憩等」時間を除くその他の活動時間について間接ケア時間を出してお ります。また、7日間タイムスタディに関しましては、その他の活動時間に該当する 「運営・管理」、「その他」のところに関しまして、下の計算式で算出しまして、こち らの間接ケア時間に加算して、この(2)で御説明しております間接ケア時間を算出して おります。 ○池上分科会長  それでは両方とも入っているということでよろしいですね。では、三上先生、それで よろしいでしょうか。 ○三上委員  これは、24時間と7日間の両方を一つの棒グラフにしているということですか。 ○眞鍋補佐  間接ケア時間に関してはそのとおりでございます。 ○池上分科会長  そうですね。これは医師の場合には、1日当たりに換算して棒グラフにしているとい うことだと思います。  それから、先ほど川越委員から御指摘いただいたタイムスタディの限界でございます が、確かにタイムスタディというのは、病棟の職員に対して24時間でしか調査していま せんので、限界があるということはおっしゃるとおりであります。そしてまた、現在の 人員配置が適切かということも、それはそのとおりでありますが、それが適切かどうか ということは、この患者のニーズに対応したサービスを行っているかどうかということ で、これは質の問題にかかわるわけです。今回はそもそも論として、こういうニーズの ある患者にどれだけのケア時間を割くべきかという、いわゆる規範的な基準からしたの ではなく、まず実態に即してどうであるかということを調べたものです。今後の議論と して規範的にはどうかということはあるかと思いますが、このタイムスタディというも のはあくまでも実態を反映するもので、この調査というのは実態の把握から開始するべ きですので、これはある程度はやむを得ないのではないかと思います。  ほかに御質問は。それでは、今回はタイムスタディの初めての結果でございますが、 また後ほどこれに戻ることもあると思いますけれども、実は今日は割合タイトなスケジ ュールでございますので、いただいた御意見は十分踏まえて今後進めていきたいと思い ます。  それでは、次に「慢性期包括評価における患者分類のたたき台」について、事務局よ り御説明をお願いしたいと思います。なお、この「たたき台」につきましては、前回の 分科会以降の調査集計作業の進捗状況や今後のスケジュールを踏まえまして、分科会長 であります私から事務局に、これまでの複数の案を踏まえて作成していただくように指 示いたしました。その結果を事務局から御説明いただきたいと思います。時間の関係で このようなことになったことをおわび申し上げます。 ○桑島補佐  それでは、資料といたしましては慢−2でございます。「慢性期包括評価における患 者分類のたたき台」ということで、事務局から案を提示させていただいてございます。 経緯につきましては、今分科会長から御説明があったとおりでございます。私どもが指 示を受けまして、今まで3つの案があったわけでございますが、それぞれの案を踏まえ まして、事務局案として案をつくらせていただいたところでございます。  1としまして基本的な考え方でございます。患者毎に提供されるケアについて、AD Lの自立度、認知症の程度、処置等によって区分を設けまして、その組み合わせを基に した分類方式としてはいかがかということで御提案させていただいてございます。ま た、一方あまり複雑になりすぎましてもいかがかと考えてございまして、医療現場への 導入のしやすさに鑑み、可能な限り簡便なものとしたいということで考えてございま す。  2でございます。具体的な設定方法でございますが、(1)といたしまして、医療提供 実態から見た医療区分が一つの軸ではないかと。それから、ADL自立度と問題行動、 こういった観点からの軸をもう一つ。つまり、その2つを掛け合わせたマトリックスを つくってみてはいかがかということで、下のイメージ図にも示してございますが、3段 階ぐらいに分けてみてはどうかと。これが3段階であるかどうかは今後の御議論が必要 かと思いますが、私どもとしてはそういうイメージをしてございます。  (1)の医療区分の方でございますが、処置・病態・病名等による加算について、加算 にするかどうかについてもまた御議論が必要かと思いますが、医療必要度として3段階 の区分をつくってみてはどうでしょうかということでございます。(2)はADLの自立 度、問題行動を反映させた3段階で、認知症の問題行動についても、この中で十分反映 していければと考えてございます。  その中で医療区分を、例えばこの1、2、3に分けてございます。ここはまだあくま でイメージでございますが、先生方の御議論に資すると思いましてイメージだけ書いて ございます。例えば医療の区分の3は何が入るのだろうということでございますが、頻 回の喀痰吸引ですとか、レスピレーターの装着というものが、やはり一番重たいところ に入ってくるのではないだろうかということでイメージをしてございます。このほかい ろいろなものが、この区分の3の中に今後の議論の中で入ってくると思いますが、その 指標の中に今後のデータを入れていく中で切っていくことができるかと思います。それ から真ん中の区分の2でございますが、褥瘡3度ですとか、あるいは糖尿病のインスリ ンを毎日打っておられる方というような仕分けができるのではないかと。1はそれ以外 の方というようなイメージでございます。  それからケアの区分でございますが、これはやはりADLの中で一番きいてまいりま すけれども、食事や排泄に関する介助を持っておられる方は区分の3に分類されるので はないか。あるいはどちらか一方の場合については区分の2。どちらも介助が必要では ない、自立していらっしゃる方は区分の1ではないか。こういうような大まかな切り口 でございます。ここに認知症の判定が加わってくるのではないかということをイメージ してございます。  こういうような区分をした上で、さらに出来高にすべき部分、現在の点数の中でも療 養病棟の包括から外れている部分はございます。出来高にすべき範囲というものも十分 御議論が必要なのかと思っておりますが、ここでは現在リハとか、あるいは透析、ある いは特別な薬でございますがエリスロポエチン、あるいは精神科の専門療法ですとか、 もちろん手術ですとか麻酔、放射線療法、こういったものが実際には外れてございま す。あるいは単純撮影以外のCTやMRI、こういったようなものも実際上は包括から 外れている形になってございます。こういったものも十分御議論いただく中で、実際上 この包括に入っているので感染症への対応がなかなか難しい、というような御意見も聞 かせていただくことがございますので、そういうものへの対応はどうしたらいいのかと いうようなことも、具体的に検討していく必要があるのではなかろうかと考えてござい ます。  事務局からのたたき台といたしましては以上でございます。よろしくお願いいたしま す。 ○池上分科会長  ありがとうございました。これは時間の関係で、昨年度のぎりぎりに行われました当 分科会で出された3つの案を総合的にあわせて、できるだけ簡便なものという、あくま で考え方を御提示して、今後データを分析しながら、この骨格に沿って具体的な基準を 作成してまいりたいと分科会長としては考えた次第でございますが、この基本的な考え 方について御意見をちょうだいできればと思います。 ○三上委員  ケア区分についてはこういった形でいいのではないかと思いますが、医療区分につき ましては考え方がいろいろありまして、例えば頻回の喀痰吸引、レスピレーター装着が 区分3に入るということですが、実際に医師の側から考えますと、レスピレーターに乗 ってしまえばある程度安心感があると思います。一番緊張をし、ケアを必要とするのは レスピレーターに乗る直前の状態であって、いつ挿管しなければならないかということ を考えているような状態、言いかえれば病態が非常に変化するような状態のときが、一 番医療区分としては高いのではないかと思うのですが。実際にレスピレーターを使う、 酸素を吸入する、そういった医療資源の使い方と、医師が緊張してケアをしているとい うんですか、待機をしているというふうな状態をどのように評価するかということを、 ここでちょっと考えていただきたいと思います。 ○池上分科会長  先生の方で何か、今あるデータの範囲ではこういう切り口で見たらいいということを 御提案いただけたら、それに沿って分析したいと思いますが。 ○三上委員  一つは病名・病態によって区分を分けるということと、医療資源についてはある程度 出来高に回してしまって、レスピレーターに乗っても安定しておれば医療区分1であっ て、出来高部分としてレスピレーターの装着に対する診療報酬を上乗せしておくとか、 そういった形にする方がわかりやすいのではないかと。そうすれば、状態は安定したけ れども非常に大きな医療資源を使っているということになりますし、逆に医療資源を使 っていなくても状態が非常に変わりやすくて、医師あるいは看護師が頻回に見なければ ならない、注意して観察しなければならないと。実際に手を動かすというか、処置をす るということではなくても、観察をしているというときには医療区分の3に入るのでは ないかと思います。 ○池上分科会長  その点に関して、今のデータでも状態の安定性とか、あるいは医師としてのオーダー がどの程度出たかということのデータはございますので、先生から御提示いただいた安 定性、あるいは医師としての緊張というものが、データによってどの程度裏づけられる かということを今後解析していきたいと思います。ということでよろしゅうございます でしょうか。 ○猪口委員  たしか前回の資料にもあったのですが、医師と看護師による直接医療提供頻度という のが、それぞれのチェックでタイムスタディと別にとったデータがあるのですが、これ は24時間体制とか、毎日見なければいけないという、数少ないんですけれども確実に数 %そこにいるわけですね。そうすると、やはりそこに多分医師、看護師はかなり仕事量 がとられているのだろうと。ですから、そこら辺を一つの指標にして組み込んでいくと いうようなことで、かなり実際の分数以上の仕事量の割り振りというのが可能になって くるのかなというような気がしておりました。 ○池上分科会長  ありがとうございました。はい、どうぞ。 ○川越委員  私も、医療の必要性の度合いをどう評価するかというところが非常に大事なポイント になると思います。医療という行為には、現在の状態に対してどういう行為が行われて いるかという部分と、そういう病状が不安定、固定していないという状態で、今後どう なっていくかという予測のもとにそうならないようにモニタリングなどを行う部分とが あると思います。そのモニタリングが、例えば、定時観察だけではなくて、それ以外の 時間でも必要時にちゃんとチェックをしていると。そういった、現在の対応部分と、そ うならないようにしている部分の両方をきちんと評価すべきだと思います。現在どうい うことを受けているかという部分と、予後予測、予後の予見的な行為に対する評価とい う部分を、やはり先ほどの状態の安定性やドクター、ナースの医療提供頻度などをあわ せて評価をするというのが、私は大事なのではないかと思っております。 ○池上分科会長  ありがとうございました。予見する上での緊張感というのは、確かに医師にとっての コストとしてあると思います。果たしてその予見の結果どうなっているかというのは、 今回のデータでは新入院の患者以外は1回きりのデータで、状態がどういうように変化 していくかということが十分把握できないので、これは後ほど平成17年度の調査という こととも関係して見られるかと思います。ただ、一部の項目については、安定性という ことが横断的な切り口ではございますが、状態の安定性という項目は用意されておりま すので、三上委員や川越委員から御指摘があった、それで十分把握できないということ は重々承知しておりますけれども、今のデータの範囲で状態の安定性について評価した 項目とケア時間との関係を今後分析して、それを必要に応じて分類の基準に反映させて いきたいと思います。ということでよろしいでしょうか。はい、どうぞ、木下委員。 ○木下委員  この区分が3つがいいか4つがいいかはよくわからないところがあるのですが。それ と、タイムスタディの結果から、どういう状態に手がかかっているかという項目を抽出 することも必要かなと思います。それと、この分類と分類以外で加算項目をどうするか というので、その辺のすみ分けもやっておかないとかなり差が出てくるような気がしま すので、その辺の検討をお願いしたいと思います。 ○池上分科会長  たしか私の記憶では、どういう項目にどれだけの時間をかけているかということは、 非常に限られた範囲でしかタイムスタディで把握できないのではないか。ただ処置を行 った時間としてあるだけで、その中でどんな処置かということは、1対1の関係では把 握できていないかと思うんですね。ですから、その範囲の中で分析させていただくこと になるのではないかと思います。  ほかにございますでしょうか。はい、どうぞ。 ○三上委員  あと、先ほど出来高で現在算定をしているものを今度どのように拡大するか、あるい は縮小するかという話がございましたが、実際には現場の感覚では、まだ出来高にして いただきたいものが多くあるような印象を受けております。特に感染症に対する対策に ついては、高齢者の場合、頻回に誤嚥性肺炎等を繰り返す患者さんもおりますし、そう いった患者さんは最終的にはMRSAのような難治性の感染症になって、バンコマイシ ン等の高価な抗生剤を頻回に必要とするケースがあるわけですが、そういった場合に療 養病床で十分見切れない。その都度、薬剤が高価であるからといって、一般病床に移さ なければならないという状況もありますので、こういったものはエリスロポエチンと同 じように、できる限り出来高部分に取り出していただきたいと思います。また、食事に つきましても腹腔内のいろいろな症状、術後の癒着でありますとかさまざまな状況で経 口ができない、あるいはペグができないような患者さんで、IVHを必要とする患者さ んも中にいらっしゃるということですが、長期にわたりIVHをする患者さんについて も、薬剤料については出来高の方で計算していただきたいと思っております。 ○池上分科会長  ありがとうございました。今日お出ししましたデータは、いわゆるタイムスタディに 伴うコストでありまして、今、三上委員から御指摘いただいた薬剤費については、処方 データに関する詳細なデータを収集してございまして、どういった薬剤がどの程度の頻 度で、またどのくらいの薬価に換算してなるかということが今回明らかにされると思い ますので、もちろんそれを含めてここの分類案の中で検討していきたいと思います。今 日は残念ながらその薬剤費に関するデータは間に合いませんでしたので、その点は十分 考慮して考えていきたいと思います。  ほかにございますでしょうか。はい、どうぞ。 ○猪口委員  これは今後の、分類案というよりも解析ですけれども、今日も医療項目、状態像等で ケアの時間が、それ以外の人との差という形で出しているんですけれども、結局は皆さ んいろいろなことを持っているわけなので、一つだけ抜き出してもそのほかの人も結構 いろいろなものを持っているので、明らかな差が出てこないというような傾向は多分あ るのだろうと思います。ですから、これは多分今度の調査ですと疾患名、状態像、医療 行為と3つあるので、それぞれをバーッと全部出していただいて、それぞれのケア時間 と、先ほど三上先生が言われたように、感染症なら当然薬剤費を多く使っているわけで すから、そういうものが一覧で見えるようにしていただくと、逆に今後もしそれを区分 として分けていくのならば、ここはやはりかかっているのだからこういう区分がいいだ ろうというような工夫も、またしやすいのかなと思います。それで、必ずその飛び抜け た部分、例えば透析なんか絶対飛び抜けて出るので、そういうのは当然出来高の方がい いだろうとか、そういう議論もまたできるかなと思います。今日のだけだと、どうもこ の群とこっちの比較ではなくて、この群からこれを引き抜いてその残りとこの比較なの で、残りがどれぐらい重いかというのもちょっとわかりかねるので、ちょっといまひと つそうかなという部分があるので、ぜひその辺の解析をお願いしたいなと思います。  もう一つは、多分それぞれの医療行為にかかっているケア時間やコストもそうです が、恐らく医療行為をやっていると同時に、その状態像や疾患名がどうであるかという ことによって、相当手のかかりぐあいもまた変わってきているはずなので、その辺のク ロスの集計を、時間的な問題もあるのはわかりますが、その辺を少し抜き出してやれる ともうちょっと鮮明に出るかなというような気がしているので、これはお願いでもある わけですが。 ○池上分科会長  ありがとうございました。たたき台の案に多少責任がありますので申し上げますと、 今先生が後半でおっしゃったクロスというのは、まさにケアと医療のクロスという大ま かな考え方で、それが3段階か4段階か2段階かというのは、それとはまた別に出来高 があるというのは、これは基本骨格としてはあるので、先生がおっしゃった状態像との クロスというのはそこで見ていくことはできると思います。ただ、今おっしゃった区分 の中で飛び抜けてという場合に、やはりこれはクロスの一つのセルの中でさらに見てい く必要があるのではないかと思います。といいますのは、全体の中で飛び抜けていると いっても、それは単独に取り出したのではなかなかほかの影響が、ADLや疾患の影響 もございますので、医療の程度とケアの程度のクロス表の中の一つのセルの中で飛び抜 けているかどうかということを見ていった方が、先生のおっしゃった2つの御要望に適 切に対応できるのではないかと思います。そういう考え方でよろしいでしょうか。あり がとうございました。 ○川越委員  これは分析のときのお願いですが、外れ値の分析というのは非常に大事ではないかと 思っています。外れ値の人には、なぜ手間がこれ程かかっているのかという理由や背景 を、ぜひ押さえておく必要があると思います。 ○池上分科会長  これは特に包括評価の基本的な考え方でございますが、包括評価分類というのはどん な精緻につくっても、必ず分類に適合しない特別な患者が出てきますので、特別な患者 とは何かというその基準もあわせてデザインすることが、包括評価分類としての完成度 を高めることになります。ただ、これは代を重ねるごとに精緻化されて、何が外れ値で 特別な対応が必要であって、何がそうでないかということがだんだんわかってくると思 いますので、今回の限られたデータの中で、できるだけ川越委員から御指摘いただいた 外れ値についても、検討させていただきたいと思います。 ○木下委員  そういう方式でやったときに、この分科会の仕事というか権限というか、どこまでで きるかというので、この分類と、あるいは出来高とか加算とかというところまでできる のかどうかというところはどうなんですかね。 ○池上分科会長  これは事務局にお答えいただいて。 ○桑島補佐  基本的な考え方、分類の仕方について、この分科会でお願いしている部分だと思って ございます。ただ、最終的にこの分類に伴って点数決めをするところは、もちろんこの 上位でございます基本問題小委員会というところでやっていただけると思いますが、基 本的な設計についてはこの分科会でお願いしたいと私どもは思ってございますので、こ の部分は加算にすべきではないか、あるいはこの部分はマトリックスの中に入れてい く、あるいはこの部分は包括から外すべきではないか、というような御議論はいただい て、御報告いただくことは可能かと思っております。ただし、最終的にこれを決定して まいりますのは、基本問題小委員会の方で御議論いただくことで考えてございます。 ○池上分科会長  そういうことでよろしいですか。どうしてもグレーのところは出てくるかもしれませ んが、グレーのところはグレーのところとして基本小委の方に上げて、ただ私どもの職 責として、グレーのところを可能な限り少なくするということだと思います。今、事務 局から御説明されたとおりだと思います。  ほかに御質問は。高木先生、よろしいですか。 ○高木分科会長代理  結構です。 ○池上分科会長  それでは、このたたき台の方向で基本的に進めさせていただければと存じます。今い ただいた意見については十分留意して進めさせていただきたいと思いますが、よろしゅ うございますでしょうか。ありがとうございました。  それでは次に、平成17年度調査について事務局より説明していただけますでしょう か。 ○桑島補佐  それでは、診調組 慢−3の資料で1枚紙でございます。御説明をさせていただきま す。「平成17年度に行う調査について(案)」でございます。平成17年度に必要だと私 どもで考えてございます調査は2本ございます。  1つ目が、「患者分類案」の妥当性に関する調査でございます。書いてございます が、本分科会で検討していただいてございます患者分類案がまとまってまいります。そ の案につきまして、妥当性を検証するために調査をするわけでございますが、具体的な 案を現場におろしていただきまして、どの程度のフィールドにするのかというのはまだ まだこれからの御議論かと思いますが、実際の現場の先生方にこの分類で先生方の重症 度感といいますか、医療必要度といいますか、それとケアのこのマトリックスが本当に 使い物になるのかということを、実際の現場で実証していただきたい、フィジビリティ ーを見ていただきたい、妥当性を見ていただきたい、ということでやってみる必要があ ろうかと思ってございます。  2つ目が、慢性期入院実態調査でございます。平成18年4月に予定されておる、これ は改定が仮に4月に行われたとした場合でございますが、影響評価を見るということ が、今、中医協の中でもいろいろと議論されてございます。そうした場合に、平成18年 の前後である一定のフォーマットに従って比較をする必要があろうかと考えてございま す。例えば項目としましては費用ですとか、あるいは患者特性など、これは細かい中身 が出てくると思いますが、そういった項目は前後でどのようにこの改定の影響が出たの かということを、事後評価をしていく必要があろうかと考えてございます。そのための プレ調査をやっておく必要があろうということで、この2番目の実態調査の提案をさせ ていただいているところでございます。  事務局からはこの2案について御提案をさせていただきました。よろしくお願いいた します。 ○池上分科会長  ありがとうございました。では、この2案について御意見をいただければと思いま す。はい、どうぞ。 ○椎名委員  平成17年度の調査というお話だったのですが、それに入る前に一つお願いがあるんで すけれども、つまり平成16年度調査について、QIですね、可能な範囲でぜひ集計をし ていただきたいと。これは要望です。  もう一つ、この平成17年度調査の前段、つまりこれから議論して分類案をある程度固 めて、それでそれを現場に落としていくということは、その前提条件として早く分類を ある程度固めていかないといけないわけですよね。なおかつ、これは平成16年度調査と 平成17年度調査が同時進行的な形で動くと、そういうふうな理解でよろしいのでしょう か。 ○桑島補佐  まず1つ目の御要望ということでQIのお話でございます。これは前回も委員から御 指摘をちょうだいしているところでございまして、私どもが持ってございますデータの 中で集計をさせていただくことはやぶさかでございませんので、そういった観点での集 計もさせていただければと考えてございます。そういう意味では各委員から、例えばこ ういった観点で調べてみろという御提案がございましたら、それにつきまして事務局の 方で解析をさせていただきたいと考えてございます。  それから後半の方のお話でございまして、全体のスケジュール感というお話かと受け とめましたが、やはりこの分類案がどこまで精緻にできるかはあるわけでございます が、ある程度一定程度の形づけを、次回までに一定の作業はさせていただきたいと思っ てございます。イメージとしては6月の下旬ぐらいに次回分科会ができれば、それまで に一定の姿をお示しできればと考えてございます。そうしたものをまとめてまいりまし て7月ぐらいに、これはあくまで私ども事務局の思いでございますが、基本問題小委員 会に上げるような形までまとまっていれば、その段階である程度の分科会としての、中 間的なイメージかと思いますが、最終的に固まるわけではないかもしれませんけれど も、そうした分類案がお示しできればと考えております。その案をもって恐らく夏ぐら いだと思います、8月ぐらいにはこの分類案の妥当性を検証する調査ができればと。夏 以降、基本小委でさまざまな項目について御議論が具体的に始まってまいると思いま す。そうした中で、当然のことながら慢性期のこの議論が集中的に行われる時期までに は、その妥当性についての結果も踏まえて、基本小委の中で御議論をちょうだいできれ ばと考えてございます。そういうことからしましても、10月ぐらいまでには、少なくと もそういう検証の調査の結果もある程度お示しができるようなスケジュール感を持って いかなくてはいけないのかと考えてございます。その中で、その分類案の多少の修正な り、これをファインにしていく必要があるのではないかという感じがいたします。  以上でございます。 ○椎名委員  わかりました。どうもありがとうございます。 ○池上分科会長  平成17年度調査について、妥当性といった場合にいろいろな観点があると思います が、これは座長として言うべきではなく、一研究者として申し上げますと、抽象的に分 類案を提示してこれでいいかどうかといっても、なかなか現場ではわからないので、も しできましたら今回御協力いただいた病院に、2月時点で調査した患者さんを分類する とこういう結果になりますという、このたたき台の案に沿った分類案をお返しするとい うのも一つの方法であるのではないかと。そうしますと、現場の先生としては、Aとい う患者さんとBという患者さんが明らかに臨床的に違うけれども、違う分類に確かにな っているかどうかと。それから、三上委員、川越委員から出ました医療度の安定性とい うことも、ちょっと記憶をたどってのことでございますが、そういうフィット感という ことを見ることが一つの方法ではないかと思いました。  もう一つは、やはり学識の専門家の御意見をちょうだいして、DPC分類とちょっと 性質が違いますけれども、やはりそれなりの御専門の先生にも、専門家のパネルの御意 見をちょうだいできればということを個人的には考えておりますが、事務局としてそう いうことは可能でございましょうか。 ○桑島補佐  もちろん専門家の御意見をいただいてオーソライズしていただくことは、私どもとし ては全然やぶさかではございませんので、この調査の中でそういう部分を持たせていた だくことは可能かと考えます。 ○三上委員  ちょっと質問させていただきたいのですが、最終的にこの患者分類というのが診療報 酬に直結するわけですけれども、これは医療機関自身が、あるいは医師自身がその患者 分類を最終的に申告するのか。あるいは要介護認定のように別の組織、別の形で分類を 決めてくるのか。その辺はどのようなイメージで考えておられるのか、ちょっと伺って おきたいのですが。 ○池上分科会長  どうぞ、事務局。 ○桑島補佐  これはまだ何も決まっている話ではないので、事務局から勝手なことを申し上げるの は非常に僭越ではございます。ですので、そういうことをまず一言申し上げます。た だ、要介護認定のように市町村を絡めて一つ一つやっていくということについては、仮 にこれが平成18年度に導入されるという話になりますと、そういう準備の期間も含めま すと、恐らくそれでは間に合わないということをまず考えます。そういう意味からする と、医師に御判断いただくような評価になっていくのではないだろうかということを、 すいません、私、今、個人の意見でございますが、そういうふうに考えますがいかがで ございましょうか。 ○池上分科会長  そういう実務的なレベルまでまだ話が進んでいません。まずは分類として一応コンセ ンサスをいただいて、その運用は今後の課題として、先ほど事務局から実務的にそれが 可能かどうかという、そちらの方のフィジビリティーの話も絡んできますし、また包括 評価というと粗診粗療という心配もございます。あるいはDPC分類のときにも問題に なったデータの精度の裏づけという、実務的には非常に重たい課題があります。ただ、 それをここで議論しますと、ちょっとこの分科会の権限を逸脱しているような気もいた しますし、また時間的にもまずは分類案を作成することが優先するのではないかと思い ますので、ちょっとそれは申し訳ありません、先送りという形で。先ほど事務局から6 月下旬をめどにイメージ的なたたき台を、より具体化したものに沿って行ってみたその 結果をお示しした上で、それを現場や専門家の先生に見ていただいて、適宜修正してい くという、そういうプロセスについては基本的によろしいでしょうか。はい、どうぞ。 ○木下委員  平成16年度調査でもスケジュールがあったんですけれども、そのとおりいっていない というのがあるので、これが実行できるのかどうかと。あと予算の裏づけが、前回も最 後になって予算のところでもめたので、その辺が裏づけできているのかどうかというこ とをお聞きしたいと思います。 ○池上分科会長  それはまず予算的裏づけと、それから日程の問題。 ○桑島補佐  まず予算のお話を先に御説明させていただきますが、平成17年度の予算は分科会全体 として、診療報酬調査専門組織という形で確保してございますので、調査は実施可能で ございます。それから、時間的に間に合うのか、ちゃんとやれよということでメッセー ジでございますが、それは私どもの方で努力させていただきます。 ○池上分科会長  どこまで骨格を固めた分類案を6月下旬に御提示できるかによりますが、大まかな骨 格の案という段階でも、それもさらにそのための専門家の御意見を伺ったり、現場にお 返しするわけですから、そのおおよその案の段階で7月に調査の実施を決めれば、また 8月という何か嫌な時期で、お盆と重なるあまりいい時期ではなくて、現場にまた… …。平成16年度は年度末という時期で平成17年度はお盆休みというので、あまり時期的 には適切ではないんですけれども、個人的にはもっと前倒ししてお盆休みになるまでに 調査の開始をめどにしないと、逆に木下委員が心配されたように、このスケジュールで いけるかどうかということが危ぶまれてきますので、できるだけ事務局の方、よろしく お願いいたします。はい、どうぞ。 ○猪口委員  ここに、平成18年4月の診療報酬改定と書いてありますが、現時点で骨格がもしある とすると、やはり療養に関しては特殊疾患療養の加算部分とか、90日、180日の除外規 定とか、そういうのはもう現在骨格としてあるわけですよね。だから、その検証は多分 今回のデータからある程度できるはずで、それについて現状の検証はあまりされていな かったのではないかなと思うので、そこの検証を行うことによって本来はどうあるべき か、また骨格自体を変えてしまうのかどうか、そこがモデルをつくるときに結構重要に なるはずなので、そのデータを早く出して議論のたたき台にしておいた方が、骨格をつ くりやすいのかなというような気がするのですが、その辺はいかがでしょうか。 ○桑島補佐  そのような御指示でございましたら、そういう集計をさせていただければと思ってお ります。 ○高木分科会長代理  今の質問ともダブるんですけれども、この慢性期の入院実態調査というのはもう4月 の改定を予定していて、それの影響評価をするための調査というのはどういうことを具 体的に考えているのか。要するに、「費用、患者特性等」と書いてありますが、今回や ったようにデータをもっと広くとるのか、とり方を同じにするのか、今、猪口先生から 出た加算とかいろいろなものに着目してとるのか、この辺のお答えをちょっと聞きたい のですが。 ○桑島補佐  今回かなりヘビーな重たい調査だったと私どもは思ってございます。そういう意味で は患者特性はかなり細かく調べておりますし、タイムスタディもやっておりますし、コ ストも調べている、レセプトまでとっていると。さすがにこのレベルのものをもう一回 やりましょうという話になると、これはもう受けていただける医療機関がどれぐらいあ るか、また悩むわけでございますが、今度はこの分類案を軸にしまして、どんな患者さ んがどのようにいらっしゃるのかということを、薄く広くできればというのがイメージ でございます。そういう意味で、こういうものを仮に導入した場合の影響率等も踏まえ まして、そういうことが計算できるようなエビデンスを求めるということも、一つの大 きな形かなと思ってございます。  以上でございます。 ○池上分科会長  平成16年度の調査設計としまして、日本全体を代表するということではなくて、でき るだけ療養病床の多様な患者さんを把握するということに重きを置きましたので、分類 案としては、この幅に患者さんがいらっしゃるということを見るための調査ですが、恐 らくこの平成17年度調査というのは、日本全国にこの新しい形式を導入した場合には、 どういう医療費的な問題になるかという代表性が問われる調査になるかと思います。そ ういう認識でよろしゅうございますでしょうか。  それでは、平成17年度調査について、今事務局から御提示いただいた案、さらに私か ら多少補足させてお願いした件、また各委員から出された御意見に従いまして、この分 類のたたき台の案ができないと平成17年度の調査もできないんですけれども、それがで きたとして、平成17年度調査をこのような形で進めさせていただくことでよろしゅうご ざいますでしょうか。はい、どうぞ。 ○椎名委員  さっき確認したように、同時並行的な形でやっていくわけですよね。そうすると、や はり次回は今日の議論を踏まえてもう少し具体的な案が出てくると、そういうふうに認 識してよろしいんですよね。 ○桑島補佐  結構でございます。 ○椎名委員  ありがとうございました。 ○池上分科会長  では、ほかに御意見はございますでしょうか。それでは、平成17年度調査については このような形で進めさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。  では、まだ若干の時間がございますが、何か平成16年度調査の解析としてこういうも のを行いたいとか、御提案、御提言などがありましたらおっしゃっていただければ。今 2つ伺ったのは、猪口委員からの特殊疾患加算、あるいは90日超、180日超の課題、椎 名委員からのQIの問題、分析というのがございますが、ほかに何がございましたら伺 います。では、よろしゅうございますか。まだ時間がございますので、またお気づきの 点があったら事務局に御提示いただいたら、可能な範囲で対処させていただきたいと思 います。  それでは、時間がまだ多少余っていますが、一応本日の分科会は以上とさせていただ きたいと思います。今後のスケジュールについて、事務局から御説明いただけますでし ょうか。 ○桑島補佐  次回の開催につきましては、分科会長と御相談をさせていただくことというふうに考 えてございますが、前回も最後のところでこの場でいろいろと先生方の日程を調整させ ていただいたわけでございますが、お手元にお手帳をお持ちでございましたら、もしお 許しいただければ、次回の日程もこの場で決めさせていただいてもよろしゅうございま すでしょうか。それとも、ちょっと待てというお話でございましたら、後ほどまた事務 局の方から各委員に、日程表の確認のお知らせをさせていただいた上で調整をさせてい ただきますが、いかがでございましょうか。 ○池上分科会長  そのときうまく出なかったら、それはまた順延してもよろしいんですけれども、とり あえず日程が決まっていた方が逆にそれに合わせた作業をお願いできると思いますの で、先生方は非常にお忙しい方ばかりですが、もし調整がつくようでございましたら、 できましたら勝手ながら今日決めさせていただけたらと思いますが。それで、まことに 申し訳ございませんが、私もちょっと下旬はいろいろ難しい日程もあるんですけれど も、6月20日の週で御都合がつく曜日はございますでしょうか。 ○高木分科会長代理  6月の下旬で、事務局であれば27日の週の方が絶対調査を、作業……。 ○池上分科会長  私がだめなんです。 ○高木分科会長代理  そうすると30日か。 ○池上分科会長  すいません。私がちょっと国際会議を主催していまして、27〜29日が缶詰になってい ますので、もし27日の週ということになると30日しかないのですが。 ○高木分科会長代理  いや、作業部隊の方を考えると、27日の週の方がいいかなということで言っただけ で、どうぞ。 ○桑島補佐  そこはもう先生方の御都合に。 ○池上分科会長  それでは、勝手ながら22日の午前か、23日か、あるいは30日。 ○桑島補佐  先生、22日の午前中は水曜日でございますので中医協でございます。申し訳ございま せん。恐らくそこは重なってくると思います。 ○池上分科会長  そうしますと、23日か24日か30日。 ○椎名委員  30日はどうですか。 ○池上分科会長  30日がよろしいですか。 ○桑島補佐  30日でよろしゅうございますでしょうか。 ○池上分科会長  もしできましたら30日……。 ○桑島補佐  今、三上先生から午前というお言葉がございましたけれども、いかがでございます か。午前、午後。 ○猪口委員  大丈夫です。 ○池上分科会長  先生、30日は何時までに終えればよろしいでしょうか。 ○三上委員  2時からちょっと別の会議がありますので、それまでに終わっていただければ。 ○高木分科会長代理  先生は午前中何か入っているんでしょう。 ○池上分科会長  いや、ですからそれが入っているんです。それでちょっと変則で申し訳ないですが、 11時〜1時でもよろしいですか。食事は結構ですから。予算をとっていないでしょうか ら。大変申し訳ありません、ちょっと変則ですが、出ていらっしゃるには11時の方が少 し楽かもしれませんので。では大変申し訳ありません、変則的な時間で恐縮ですが、6 月30日の11時〜1時までというお時間でよろしくお願いいたします。近藤委員には大変 申し訳ありませんが。 ○桑島補佐  もちろん今回御欠席された委員には事務局から御連絡させていただきます。 それではもう一度確認いたします。6月30日の11時〜13時ということで、場所につきま してはまた御連絡をさせていただきたいと思ってございます。事務局からは以上でござ います。 ○池上分科会長  どうもありがとうございました。それでは、平成17年度の第1回診療報酬調査専門組 織・慢性期入院医療の包括評価調査分科会を終了させていただきます。本日はお忙しい ところをありがとうございました。                                     <了>      【照会先】       厚生労働省保険局医療課医療係       代表 03−5253−1111(内線3276)