05/04/06 中央社会保険医療協議会全員懇談会平成17年4月6日議事録 05/4/6 中央社会保険医療協議会          全員懇談会議事録 (1)日時  平成17年4月6日(水)9:56〜10:15 (2)場所  厚生労働省専用第18会議室 (3)出席者 星野進保会長 村田幸子委員 遠藤久夫委員       青柳親房委員 対馬忠明委員 小島茂委員 宗岡広太郎委員       大内教正委員 飯塚孜委員 松浦稔明委員       櫻井秀也委員 松原謙二委員 青木重孝委員 野中博委員 佐々英達委員       黒ア紀正委員 漆畑稔委員       <参考人>       久保田日本労働組合総連合会副事務局長 井堂日本歯科医師会会長       <事務局>       水田保険局長 麦谷医療課長 石原調査課長 他 (4)議題  ○日本労働組合総連合会及び日本歯科医師会の取組状況について (5)議事内容 ○星野会長  おはようございます。若干時間は早いのですが、皆さんおそろいになられたようでご ざいますので、始めさせていただきます。  本日は、皆様お忙しいところをお集まりいただき、ありがとうございます。まず、会 議開催の趣旨について説明をさせていただきます。  昨年10月27日の全員懇談会了解において、日本労働組合総連合会については、患 者一般の声をより適切に反映できるような委員の推薦に当たっての基本的な考え方を取 りまとめていただき、これを受けて、委員の推薦依頼を行うこと、日本歯科医師会につ いては、日歯改革検討委員会における改善案の報告を踏まえて、委員の推薦依頼を行う こととされておりました。  本日は、厚生労働省から両団体に委員の推薦依頼を行う前提として、両団体に、取り 組み状況について御報告いただきたいと考えております。  以上が本日の会議開催の趣旨であります。  これについて何か御意見はございますか。  ありがとうございます。特に御意見がないようでしたら、ただいまより、中央社会保 険医療協議会全員懇談会を開会いたします。  まず、委員の出欠状況について報告します。本日は、土田委員が御欠席です。  なお、本日、中島審議官は、公務のため欠席させていただく旨の連絡を受けておりま す。  また、本日は、参考人として、日本労働組合総連合会の久保田副事務局長、日本歯科 医師会の井堂会長に御出席いただいております。  次に、委員の選任について御報告いたします。4月1日付で、遠藤委員が発令されて おります。なお、事務局より、遠藤委員から「自らが国家公務員であり、高い倫理を保 って行動する旨の宣誓をいただいている」旨の報告を受けております。  なお、4月5日付で、青柳委員、飯塚委員及び松浦委員が再任されております。  それでは、遠藤委員より、一言御挨拶をお願いしたいと思います。 ○遠藤委員  御紹介をあずかりました学習院大学の遠藤と申します。よろしくお願いいたします。 医療経済学を専攻しております。中医協の関連で申しますと、これまでは保険医療材料 専門組織と診療報酬の調査専門組織の2つの部会に所属しておりました。本日からは中 医協本体で微力を尽くさせていただこうと存じますので、ひとつよろしくお願いいたし ます。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  それでは、各参考人から、それぞれの団体の取り組み状況についてお聞かせいただき たいと思います。  久保田副事務局長、井堂会長の順に、どうぞお願いいたします。 ○久保田参考人  連合の副事務局長の久保田でございます。連合の政策関係の総責任者という立場で、 これまでの連合の取り組み状況について報告をさせていただきます。  その前に、まず初めに、この中医協を舞台に、贈収賄事件に連合の推薦委員が関与を して、逮捕、起訴されたということ、そのことがまた国民に大きな不信を与えるととも に、この中医協の信頼を大きく傷つけたということにつきまして、改めて深くおわびを 申し上げたいと思います。連合としては、この事実を真剣に受けとめまして、このよう な事件を二度と起こさないためのさまざまな改革や本質的な改善策ということにつきま して、昨年から順次手をつけてまいっております。事件発覚以来、直ちに役職解任等々 の組織的けじめということを行うとともに、すべての連合推薦委員の審議会委員を招集 いたしました。当時は、34審議会で延べ187人の審議会委員を選出しております が、そういう委員を招集し、委員としての自覚やコンプライアンスの学習会、あるいは アンケート調査等々を実施するとともに、役職員服務規程の再整備を行いました。ま た、審議会等の委員の活動に当たっての指針を再整備をして、配付をし、周知徹底をい たしました。また、審議会委員の選出基準というものを改めて再整備をするという意味 で、任期ごとの事前の告知や組織内での公募を含めた推薦選出決定過程の透明性を高め るような仕組みも改めて作りました。また、審議会の委員と連合内の専門委員会とのリ ンクや委員の専門性の強化や、長期的な人材育成確保のための日常的な不断の努力とい うことについても行いつつあるというのが現状でございます。  さて、本日の主題であります中医協における連合推薦委員の選出につきまして、今日 までの連合内における具体的取り組みにつきまして、資料を数ページ用意をいたしまし たので、それに基づいて報告をいたしたいと思います。  まず、お手元の資料1にあります11月11日、昨年のこの日に中央執行委員会を開 きまして、10月27日のこの中医協での公益委員の見解からの要請であります、連合 に対して2名の委員の推薦依頼、そのうち1名は患者一般の声をより適切に反映できる ような委員の推薦という方向での枠組みにつきましての対応方針を確認をいたしまし た。それは2ページ目にありますとおり、患者一般の声を適切に反映できるような新た な枠組みを作る。すなわち、患者本位の医療の確立に向けた連絡会というものを結成を し、その代表として委員推薦を行い、連合として責任を持ってそれを認知をしていく仕 組みということを作ろうということでございます。  3ページ目、それを、機関決定をもとにしまして、本年1月14日に「患者本位の医 療を確立する連絡会」というものを結成をいたしました。  次のページをあけていただきたいのですが、この連絡会の目的は、患者本位の医療、 良質な医療サービスの確立と、安定した医療保険制度に改革するため、患者の立場に立 って活動しているNPO団体等と連合が連携をして「患者本位の医療を確立する連絡会 」を結成するというものです。構成メンバーは、活動しているNPO団体、そして連合 の構成組織・地方連合会からの推薦メンバー、また、今後、研究者等々を加えまして 10名程度で構成をしていきたいと考えておりますが、連絡会の役割としましては、こ の中医協の連合委員2名のうち、1名を推薦する。また、それを連合の中医協委員との 連携を図る。と同時に、連合の医療制度改革に向けた政策や、関係審議会等の対応につ きまして、患者の立場からアドバイスを行うと同時に、政策の研究活動やシンポジウム 等々についても活動していきたいというふうに考えておりまして、次の5ページに連合 の組織との関係図を記載をさせていただきます。連合組織内の委員会ということではご ざいませんが、密接に連携をすると同時に、事務局は、連合が責任を持って対応すると いうことでございます。  3ページに戻っていただきまして、なお、この1月14日の連絡会結成におきまし て、連絡会が推薦する中医協委員として、「医療情報の公開・開示を求める市民の会」 の事務局長を務められ、京都在住で、連合の組合員でもございます勝村久司さんを選出 することを確認をいたしました。そして、3ページの上の方にございますが、このこと を1月17日の中央執行委員会で機関確認をいたしたところでございます。  以上が経過でございますが、国民皆保険制度の持続的な発展あるいは患者中心の良質 で安心できる効率的な医療を確立するために、連合としては、初心を忘れることなく、 連合の責任をしっかりと自覚しながら、全力で努力をしてまいりたいというふうに思い ますので、関係者の皆さん、あるいは中医協のメンバーの皆さんの御理解、御支援を賜 りたく、よろしくお願いいたしたいということを申し上げまして、連合を代表しての御 報告にかえたいと思います。ありがとうございました。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  それでは引き続き、井堂会長。 ○井堂参考人  日本歯科医師会会長の井堂でございます。改めまして、今回の一連の 不祥事により まして国民の皆様方、関係各方面の方々に対しまして多大なる御迷惑をおかけいたしま したことを深くおわび申し上げます。  昨年10月6日の中医協全員懇談会の席上でも申し述べましたように、昨年5月に発 足いたしました私ども執行部は、日歯6万5,000人余の会員から、失墜した歯科医 療の信頼回復のために、日本歯科医師会の抜本的改革を託され、「改革なくして歯科界 の再生はなし」との不退転の決意で、改革実現に向けて全力を傾注して取り組んでまい りました。  10月6日の全員懇談会以後の報告といたしましては、本日資料を御配付いただきま したように、昨年12月16日、医事評論家の水野肇先生を委員長とする外部の有識者 10名で委員構成される日歯改革検討委員会から、今回の事件を引き起こすことになっ た背景や原因を調査し、検証し、改革に向けた提言を取りまとめた第1次答申書をちょ うだいいたしました。それを受けて、まず執行部として、改革に向けた具体的施策を検 討し、その結果を「日本歯科医師会の改革に向けて」としてまとめ、2月10日付で公 表したところでございますが、このたび、より一層の改革推進を図るために、より具体 的な改革内容を明記した「さらなる改革に向けて」を発表し、改革を断行する決意表明 をいたした次第であります。  それでは、本日御配付いただきました資料、「さらなる改革に向けて」について御説 明をさせていただきます。今回の改革は、医療人としての責務であります国民への良質 なる歯科医療を提供するために、国民の視点に立った会運営を行う観点より、大きく3 つの柱立てをいたしました。  第1に新たな執行体制の構築、第2に積極的な情報の開示と国民との良好な関係の構 築、そして第3に研究の充実及び会員研修の充実であります。  第1の新たな執行体制の構築については、今回の改革では、法令遵守体制の確立が最 重要課題であることから、組織体制の改革、選挙制度の改革、遵法精神の徹底、日本歯 科医師連盟との峻別等を行い、新たな体制作りを行ってまいります。具体的には、組織 体制の改革として、会計面から、監視の強化として外部監査制度の導入。次に、外部か ら日歯を監視する機構として日歯改革検討委員会の設置。選挙制度の改革として会長選 挙の制度改正、現行の代議員140人から選挙人500ないしは650人への増員。こ れは、本年6月に選挙規則を改正し、来年3月の役員選挙からは新しい選出方法により 実施する予定でございます。それから、選挙規則違反者に対する罰則規定の設定。その 他として、中医協委員等の政府審議会委員に対して国家公務員としての遵法精神の徹 底、日本歯科医師連盟とのより一層の峻別の推進等を行うこととしております。  第2の積極的な情報の開示と国民との良好な関係の構築については、今回の事件の一 因は、国民の意識と日歯の意識との乖離があると考えられることから、そこを埋めるた めに、開かれた歯科医師会を目指し、積極的に情報の開示や発信を行うための施策を講 じてまいります。会議の原則公開の実施、議事録のホームページ等への掲載の実施。  第3は、研究の充実及び会員研修の充実であります。国民に良質な歯科医療を提供す るためには、歯科保健医療に係る継続的な研究の実施が必要不可欠であり、かつ日歯会 員一人一人のコンプライアンスを含む資質の向上が日歯改革では重要な課題であること から、生涯研修事業のさらなる充実を図ることや、日歯内に研究機構を設置すること等 について検討を行っております。会員研修の充実、研究機関の設置、日本歯科医学会と の連携。  以上、改革の内容について簡単に申し述べました。  これらの改革は、現執行部の任期期間中、平成18年3月に、全力を傾注して断行し てまいる所存でございます。これで終結するとは毛頭考えてはおりません。今後も日本 歯科医師会は、中・長期的展望に立った改革を含めて、積極的に改革に取り組んでまい るとともに、お許しいただけるのであれば、施行時期を明示しなかった改革事項の進捗 状況を含めて、随時中医協の場に御報告したいと存じております。  以上、報告といたします。 ○星野会長  どうもありがとうございました。  ただいまの御発言につきまして質問、御意見等がありましたら、どうぞ。  特に御質問、御意見がないようでしたら、中医協全員懇談会として、両団体の取り組 みを了承することとしたいと思いますが、いかがでございましょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○星野会長  ありがとうございます。  どうもありがとうございました。厚生労働省には、早速両団体に委員の推薦依頼を行 う手続きに入っていただきたいと思います。  若干蛇足でございますが、新しく推薦される委員候補の方々には、今回の教訓が無駄 にならないように、よろしくお伝えいただければというふうに念じております。よろし くお願いいたします。  それでは、久保田副事務局長、井堂会長におかれましては、長時間ありがとうござい ました。御苦労さまでした。               〔久保田・井堂参考人退席〕 ○星野会長  それでは、本日の全員懇談会はこれで終了したいと思います。  次に総会がございますので、ちょっとお時間を準備の間お願いしたいと思います。 【照会先】 厚生労働省保険局医療課企画法令第1係 代表 03−5253−1111(内線3288)