05/02/16 中央社会保険医療協議会調査実施小委員会平成１７年２月１６日議事録


０５／０２／１６　中央社会保険医療協議会
　　　　　　　　　第１５回調査実施小委員会議事録

(1)日時　　平成１７年２月１６日　１０：００～１１：２６

(2)場所　　厚生労働省第１８～２０会議室

(3)出席者　土田武史委員長　星野進保委員　村田幸子委員
　　　　　 対馬忠明委員　小島茂委員　宗岡広太郎委員　大内教正委員
　　　　　 松浦稔明委員　櫻井秀也委員　松原謙二委員　佐々英達委員
　　　　　 黒﨑紀正委員　漆畑稔委員
　　　　　 ＜事務局＞
　　　　　 水田保険局長　中島審議官　麦谷医療課長　堀江保険医療企画調査室長　他


(4)議題　　第１５回医療経済実態調査について

(5)議事内容

○土田小委員長
　それでは、ただいまより第１５回調査実施小委員会を開催いたします。
　まず、委員の出欠状況について御報告いたしますが、本日は、全員が御出席です。
　議事に入らせていただく前に、「中医協の在り方に関する有識者会議」の開催につき
まして、事務局より資料が配付されておりますので、最初に説明をお願いします。

○事務局（麦谷医療課長）
　ありがとうございます。中医協の資料ではございませんが、お手元に、２月１５日と
いう日付の入った、「「中医協の在り方に関する有識者会議」の開催について」という
紙がお配りしてあろうかと思います。
　これにつきまして、昨日、私どもの方から、報道関係に一応連絡して、こういう会議
が成ったということをお知らせしてありますので、詳細につきましては、また総会のと
きに中医協で正式に御説明いたしますが、とりあえず、有識者会議がこのように立ち上
げられて、開催要綱等そこにつけてございます。それからメンバーについてもつけてご
ざいます。それから、この有識者会議の設置に、最初のもとになった両大臣合意という
紙も参考でつけてございますので、一応供覧のために、ここに提供しております。
　第１回目は、今のところ、２月２２日の火曜日夕刻に厚生労働大臣出席のもとに行う
手はずになっております。
　以上です。

○土田小委員長
　それでは、議事に入らせていただきます。
　本日も、前回に引き続きまして、医療経済実態調査について御審議をお願いしたいと
思います。本日は、前回の御議論を踏まえた「実施に関する主な論点」について、事務
局に改めて整理していただいております。
　また、前回の小委員会におきまして何点か御質問が出ております。それらにつきまし
て追加資料が用意されておりますので、あわせて事務局より説明をお願いしたいと思い
ます。
　本日は、次回の調査に向けた基本的な方向性あるいは実施の方向性につきまして、固
められるものから固めてまいりたいというように考えておりますので、よろしくお願い
します。
　それでは、事務局より説明をお願いします。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　おはようございます。まず、資料がたくさんあるのでございますけれども、実－１を
ごらんいただきたいと思います。先回、例えば医療経済実態調査、１７年６月に実施し
ようというような一つの方向としてはお話が出ましたけれども、その一方で、大体この
医療経済実態調査でどのようなものがこれまでわかってきたのかというようなことを
一、二枚の紙にまとめて報告してほしいと、こういうようなお話もございましたもので
すから、実－１、実－２で、少しその辺を、４回分ぐらいはとりまして、大体どのよう
なものがわかってきたのかというようなことを御説明させていただきたいと思います。
　この実－１のところで、これは主なものをとって、一般病院であれば医療法人と個人
病院、それから一般診療所であれば個人と法人等と、このようなもので、ちょっと抜粋
した格好にして要点をお示ししているものでございます。あくまでこういった様式のも
のが取りまとめの時期、今年の年末の方に向けまして、今まででいうところの速報がま
とめられるときにはまたお示しさせていただきたいと、こういうことも含めての内容で
ございます。
　まず、一般病院でいきますと、収入と費用はこのようにかかっておりましたというよ
うなことで、先回で申し上げれば、この一番右上の方の、医療法人の病院の方でいきま
すと、この間の補正を、いわゆる地域医療支援病院等の抽出率を高くした部分の補正を
した後のものでお示しさせていただいておりますけれども、収入が１０％ばかり伸び
て、医業費用が１３％余り伸びまして、医業収支差額ということでは、月に５３０万円
余りから２３０万円余りに減りましたということでございますが、そういうものを過去
４回分につきまして整理させていただいております。同じように一般診療所につきまし
ても、こちらの方は、この間申し上げましたように、収入の方は９％ばかり、費用の方
も９％ばかりマイナスになって、医療収支差額も１０％弱マイナス、２５０万円から
２２０万円になっていますというようなものを、もう少し長い目で整理させていただい
ているものでございます。
　それから次のページに、歯科診療所の個人の部分を特掲させていただいておりますけ
れども、これも先回御説明申し上げましたように、収入の部分も費用の部分も３％余り
マイナスになり、医業収支差額として１２７万円余りが１２２万円余りに、やはり３．
８％マイナスになったというようなもの、これを過去４回分示させていただいています
し、保険薬局につきましても、収入でマイナス７％、費用の方でマイナス４％余り、収
支差額の方も９２万３，０００円から６４万円ということで、３０％余りのマイナスに
なっていますと、こういうようなものを４回分整理させていただきました。
　それから次に、実－２でございますけれども、一般病院の部分におきます職種別の平
均給与月額の推移ということで、このようなものも、この医療経済実態調査においては
とることができますということでございまして、医療法人の病院、医療法人・その他で
ございますので、公益法人、社会福祉法人、医療生協等ということでございますけれど
も、病院長さんの平均給与月額ということで、１５年でいきますと２３０万円余り、医
師・歯科医師、ここは先回もちょっと論点に出ましたが、医師と歯科医師の給与月額を
分けて記載すべきではないかということでございましたが、９６万８，０００円余り、
それから看護職員３１万２，０００円余り、薬剤師３４万２，０００円余り、医療技術
員３１万８，０００円余り、事務員２９万円余りというようなことでございまして。そ
れが前回との比較でこのようになってございますし、歴年でいくとこのような推移にな
ってございますというものを、ほかの、２ページ目は、国公立・公的・社会保険関係法
人といったところにつきましても出してございますし、そうした中の論点として、病院
長さんを例にとれば、医療法人の病院長さんの部分には賞与というものが概してない。
国公立の病院長さんの場合には賞与も概してあるというようなことを考えあわすと、賞
与の部分まできちんと把握をした方がいいのではないかというような論点が一つあるも
のだというふうに考えてございます。これが病院でございまして、診療所の方につきま
しては、こういう職種別の給与月額はとってございません。
　これが、医療経済実態調査のエキスのエキスといったところでございまして、そうし
たものを、実－３－１、３－２、３－３と、速報の時点でどういった資料を御提出させ
ていただいているかというのを、また思い起こしていただくことも含めまして御提出さ
せていただいております。３－１の部分は、いわゆる速報、その本体でございます。そ
れから３－２でございますけれども、追加的な提出資料というようなことを、速報を御
報告させていただきました際の日の提出資料と、その次の回になります１２月３日の提
出資料ということで、例えば１１月２６日でいきますと、給与費の割合を少し医科、歯
科、調剤別に整理してみてはどうだというようなことが１ページ目のところにございま
すし、それから３－３の方をごらんいただきますと、１ページには、例の薬剤施設設備
等コスト、薬剤損耗経費につきましてお出しせていただいておりますというところでご
ざいます。この辺は、いわゆる特別集計というような形でお出しさせていただいている
ところでございます。
　こういったものを提出させていただいておりますということの、復習的なことも含め
ましての御説明でございました。
　続きまして、今回の主な論点ということで、実－４、ところによりまして実－５を参
照していただきながら御説明させていただきたいと思います。
　まず、主な論点、実－４の方でございますけれども、調査スケジュールと報告時期に
かかわりまして、ということでございます。この間の際に平成１７年６月に調査を実施
するということにつきましてはお決めいただいたことになってございますので、そのよ
うに書かせていただいております。
　それから、（２）でございますけれども、調査結果の報告時期を、前回１１月２６
日、その前はずっと１２月だったわけございますが、できるだけ前倒しできないかとい
うことがございましたものですから、１カ月ぐらいは少なくともというお話もございま
したが、「最大限１か月前倒しすることを目標に早める。」というような表現ぶりで、
ちょっと整理させていただいております。その際、第１１回調査のときに、これは法案
の関係もございまして、あるいは消費税の関係もございまして、ちょっと調査の実施時
期が９年９月というように遅くなって、それでも１２月にはもう回答ができていたのだ
から、やろうと思えばできるのではないかというような御指摘もあったわけでございま
す。先回、有効回答率の推移というのをお示しさせていただく中で、有効回答率が徐々
に減ってきておりますということは御説明させていただきました。しかし、あのときの
御説明は本報告の話でございまして、速報のベースで申し上げますと、さすがに平成９
年９月のときには、例えば病院を例にとりますと、最終的には、本報告では６１％とい
うことで、この間の医療経済実態調査よりも高い有効回答率をちょうだいしております
けれども、速報時点では、前回が５５．７％だったのと比べまして、９年９月のときの
調査の１２月の速報は４４％というようなことで、やはりそのデータの確認などをして
いくところに相当の限界もあったというようなこともございまして、９年９月のときの
は少し例外的でもございましたし、やはり、しっかりしたお時間はそれなりにはちょう
だいしないといけないということでございます。
　それで、（３）のところでございますけれども、例えばこの間の実態調査におきまし
ても、速報と本報告というところで、結果として、病院について６、診療所について２
しか増えていない。その辺のところを、それで何か０．１％とかいうような単位で変わ
るのか変わらないのかというような話でするのもあまり健康的でもございませんし、そ
れから、実質はもう前と同じではないか、もう終わっている話ではなかったかというよ
うな話もございまして、そういうことも踏まえますと、従来、速報において報告させて
いただいてきました調査項目については、最終数値というものを速報として報告してい
ただくようにして、その後の紛れがないようにしてはどうだろうかというふうに考えて
ございます。それから、年内の報告に用いられない調査項目につきましては、回答側の
医療機関などの負担も考慮いたしまして、極力簡素化してはどうかというふうに考えて
おりまして、そうすることによって、また、回答率、有効回答率の向上につながればな
というふうに考えてございます。
　それから（４）でございますけれども、介護保険事業に係る収入のある医療機関の関
係につきましては、今は、改定に際しては、介護保険収入のない医療機関の報告を中心
に使ってございますものですから、前回のときも、参考として、介護保険事業に係る収
入のある医療機関の報告についてしているわけでございまして、これは、時期を改め
て、その本報告の際に報告するということにして、徐々に介護保険事業のウエートなど
が上がってきているかどうかということも含めまして、次々回以降の調査設計の議論に
供してはどうかと。すなわち、速報の際には、介護保険収入のない医療機関の集計だけ
を報告させていただくような格好にしてはいかがであろうかというふうに考えていると
ころでございまして、そうしたことによりまして、集計効率も上げていきたいというこ
とを意図してございます。
　それから２番目といたしまして、調査客体及び抽出率ということでございますけれど
も、医療機関の抽出率につきましては、病院５分の１、一般診療所２５分の１等々とい
った抽出率については前回同様としてはいかがかというふうに考えてございます。
　それから、介護保険事業に係る収入のある医療機関等の取り扱いについてということ
でございまして、２ページの方をおあけいただきまして、またあわせて、参考までにと
いうことでございますが、実－５の１ページのところもおあけいただきますと、今少し
病院、診療所のところでお話も申し上げましたけれども、その調査自体といたしまして
は、前回調査と同じ調査を行うということで、介護保険事業を実施していない医療機関
等というのと、それから介護保険事業等を実施している医療機関の医療分と、介護保険
事業を実施していない医療機関とをあわせた、実－５でいきますと参考１の部分の集
計、それにこの全体の部分がかかってきますと参考２の集計ができるような調査を行っ
てはどうかというのを、病院、診療所については考えております。これは前回せっかく
設計していただいたやり方でございますので、それを踏襲したいというふうに考えてご
ざいます。
　それから、ただその歯科診療所と保険薬局、これは前回のときに若干御報告もさせて
いただきましたけれども、歯科診療所、保険薬局につきましては、介護保険事業に係る
収入が極めて限定的であることを踏まえまして、報告は、介護保険事業に係る収入の有
無で区別せずに、一本にしてはどうかということでございまして、実－５の１ページの
ところで申し上げれば、言ってみれば、参考２に近い格好のもの一本でいってはどうだ
ろうかというふうに考えているところでございます。
　ちなみに、この間も御紹介させていただきましたが、歯科診療所、保険薬局におきま
す介護収入がある・なしの比率でございますけれども、実－４の２ページ目のところの
真ん中辺の四角囲みのところを見ていただきますと、病院、それから一般診療所におき
ましては、介護保険収入のある医療機関というのは、４割なり１割なりといったパーセ
ンテージがありますものの、歯科診療所、保険薬局については、それが２％あるいは６
％と、これは、収入のある医療機関の割合ということでございます。
　介護保険収入のどれぐらいの収入があるのかというものにつきましては、実－５の４
ページのところを参考までに見ていただきますと、下の方に参考２というところがござ
います。介護保険事業に係る収入のある施設について着目した上で、その中の介護収入
の割合というのが見られるようになってございますが、一般病院全体で７．９％、一般
診療所で７．６％程度あるのに比較しまして、歯科診療所は１％、保険薬局は０．９％
といったようなことで、極めて限られた比率になっておりますということも含めあわせ
まして、今申し上げたような調査の仕方をしてはいかがかというふうに考えてございま
す。
　実－４の方にまたお戻りいただきまして、３番といたしまして、調査内容ということ
でございます。調査項目は、先ほどと重複いたしますけれども、簡素化をして回答率が
上がるようにはしたいというふうに考えますと。
　それから医療機関の機能別集計の取り扱い、例えば地域医療支援病院などの取り扱い
について、この間、２分の１抽出のやり方で特出しもできる形にさせていただいたわけ
でございますけれども、それらは実はそういう機能も有する病院の全体の集計といった
ことでして、そういった例えばリハビリならリハビリの機能だけを取り出しての集計で
はないという、少し難点はございますが、前回始めた調査でもございまして、継続する
こととしてはどうかということと、それからあわせて、１６年改定において新設されて
おります亜急性期入院医療管理料算定病院なりハイケアユニット入院医療管理料算定病
院などにつきまして、それを追加するかどうかとかいったような論点がございますの
で、またその辺も御意見をいただければ、またこちらで設計の準備にかかっていきたい
というふうに考えてございます。
　３ページをごらんいただきまして、給与月額の取り扱いにつきまして書かせていただ
いてございます。病院調査票につきまして、これも先ほど論点が出ましたが、医師・歯
科医師の一緒になっている項目を分けようと。
　それから病院調査票につきまして、先ほど申し上げました賞与の取り扱いというのを
加味した集計が可能なようにしてはどうかということでございます。
　それからあと病院調査票について、職種別の給与と年齢との関係についても把握すべ
きとの考え方もあるが、どうするかと、少しまだるっこしい書き方をしてございます
が、要は、職種ごとに各医療機関が平均年齢を出して、それをまた何らかの格好で集計
する際にも平均年齢的なものでとっていくことに、どれだけうまくできるかなという話
でございまして、やや懐疑的なところもあるのですが、そうした論点、医療機関側の御
負担なども考えあわすとどうかという気もいたしますが、また、パチッとわかるもので
したら、それはすばらしいとも思うわけでございますが、その辺の論点はいかがいたし
ましょうかということでございます。
　それから、診療所の調査票等につきましては、職種別の給与は、職種別としては調査
してございませんけれども、やはり個人診療所と、あるいは個人歯科診療所といった負
担も考慮しまして、現状どおりの調査票としてはどうかというふうに考えてございま
す。
　それから（４）といたしまして、借入金の調査でございますけれども、借入金残高
は、３月末現在のものを、この間新しく始めた調査でございますが、１２分の１にして
いるので何となく経済感覚で引き戻しにくいところがございましたものですから、３月
末現在の額を１２分の１にせずに調査報告するというものとあわせまして、それから月
々の返済額だけでなく、新規の借入金額も把握するようにしてはどうかといったこと
で、どのような借金なり返済なりされているのかというのがもう少し見やすいようにし
てはどうかという工夫でございます。
　それから（５）でございますけれども、薬剤関係調査につきましては、継続するかど
うかということで、先回も、もう２度ほどして大体わかったというような話もございま
したが、ただ、継続して続けていった方がいいのかという点、調査の回答側の負担等の
兼ね合いも含めまして御検討いただければというふうに考えております。
　それから、病院会計準則の改正に伴います調査票等の見直しにつきましては、先回佐
々委員の方から御議論が出まして、私の方で、またいろいろと会計の専門の方の御意見
も賜って御報告しますということにしてございまして、次回に御報告させていただきた
いというふうに考えてございます。
　それから４番、集計・分析の方法でございますが、先ほど少し申し上げましたが、病
院、診療所につきましては、介護保険収入の収入あり・なしということにつきまして
は、前回と同じ調査をしつつ、報告については年内は介護保険事業に係る収入のない病
院、診療所の調査結果のみを報告することとし、介護保険事業に係る収入のある病院、
診療所については、時期を改め、本報告の際に報告してはどうかということでございま
す。
　それから、一般病院の集計についての機能別集計の取り扱いについて。ここは、先回
特出し２分の１抽出の補正のことを御報告させていただきまして、むしろ御理解も賜っ
たかとも思いますので、そのとおり、補正した格好で連続的な経年変化が見られるよう
にしていきたいというふうに考えてございます。
　それから収支状況について。平均値ばかりでなく分布・ばらつきも見られるように報
告の際の資料を工夫するといったことでございまして、いろいろなものを可能な限り御
準備させていただくようなことでいかがかというふうに考えてございます。
　それから５番目といたしまして、有効回答率を向上させるための方策についてという
ことでございまして、一方で、先回星野委員からございましたように、調査票を、もう
半分に減らすぐらいのつもりで検討してはどうかというようなことでございます。私ど
もの事務局の方で、もし今回の御議論を踏まえてまた御指示がございますれば、次回の
際には、調査票のところでこの辺の項目というのは簡素化してもよろしいのではないか
と、そうすることで、医療機関等の回答の負担も軽減できるのではないかといったよう
なことの準備をさせていただきたいというふうに考えてございます。
　それから、診療側関係団体の協力要請ということでございまして、先々回のときに櫻
井委員の方からも、こんな５０％も割るような回答率では困るので、必要に応じてまた
お取り計らいもいただけるようなお話もございましたが、回答率を上げるということの
ために、またいろいろと御協力を賜れれば幸いだというふうに考えてございます。
　それからその他でございますが、定点観測調査の試行について。これは先回松原委員
の方から、ちょっと考えてみてはどうだというお話がございました。それで、この無作
為抽出の医療経済実態調査ということで、何かいろいろな数字が出て混乱させるのもい
けないかとは思いますが、今回なるべく早く御報告をしたいということも含みあわせま
すと、無作為抽出の医療経済実態調査を基本としつつ、例えば病院、診療所、歯科診療
所、保険薬局のそれぞれについて、一定数を前回と比較ができるように試行調査をして
はどうかというふうに考えてございます。言うなれば、前回御回答をいただいたところ
のうちから、幾つか、それこそ幾つかを中から無作為で抽出しておきまして、それは次
回の調査の際にもまた御回答いただけるような格好にして、こういう定点観測をすると
どんなふうに見えてくるのかと、数をそんなにとるわけにもまいりませんけれども、ち
ょっと考えてみてはどうかということも、もし御議論の結論としてあるようでしたら
ば、実施の検討をさせていただきたいというふうに考えてございます。ただ、そうする
場合には、結果集計については、年内の報告とは別途の本報告の際に御報告させていた
だくようなことでいかがかというふうに考えてございます。
　それから、今の、一言だけ追加申し上げますと、ちなみに、前回と前々回と重複した
医療機関の数というのは、病院でいきますと、５分の１抽出でございますので１６０ば
かりございますが、一般診療所ですと２０余りしかないといったような状況、歯科診療
所も６施設程度しかございませんので、そういったようなことも考えますと、ちょっと
この工夫が必要かというふうに考えてございます。
　それから（２）といたしまして、部門別の収支分析と。先ほど特出しの２分の１抽出
施設の、その部分が見られるわけではございませんというような話を申し上げました
が、部門別収支、例えば外科、内科といったものが、その中央診療部門の手術があっ
て、そこの各診療科の収入であり、あるいはそのコストにうまく振り分けられる、そう
いう手法が今調査専門組織で、調査、検討はいただいておりますけれども、いまだ少し
確立したものもございませんという問題点がございます。
　それから（３）としまして、最後でございますが、損益分岐点の分析ということでご
ざいます。今回の議論の中ではあまり出てまいりませんでしたが、前回までのときに
は、前回調査の速報、あるいはその前の時点では少し議論がございました。これについ
ては、コストの固定費用、あるいは流動費用といったものの置き方の数式といいます
か、前提の置き方によって答えが変わってくるという点がございまして、なかなか分析
も難しいかという気もいたしますが、また御議論あれば検討させていただきたいと思い
ます。
　以上でございます。

○土田小委員長
　ありがとうございました。
　それでは、ただいまの事務局からの説明を踏まえまして、次回の医療経済実態調査に
ついて御審議いただきたいと思います。また、審議に当たりましては、「実施に関する
主な論点」の１つ目から順番に御審議していきたいというふうに考えております。
　それでは、「１．調査スケジュールと報告時期に関わる基本的な考え方」から御意見
をいただきたいというふうに考えております。ここでは、一番の特徴は、１カ月ほど前
倒しするという点にあろうかと思いますが、これはちょっと確認しておきたいのです
が、すると、最大限１０月の末ごろということになりますが、そういう解釈でよろしい
ということでございますか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　やや、どちらかの舞台から飛び降りる感じがございますので、あれですが、「最大限
」ということを書かせていただいて、できるだけ努力をしたいというふうに考えてござ
います。

○土田小委員長
　わかりました。
　ということで、御意見をいただきたいと思います。どうぞ。

○対馬委員
　今回、前回の議論を踏まえて、随分工夫していただきましたので、特に前倒し１カ月
ということについては評価したいなと、こういうふうに思うのです。できるだけ早めて
報告していただきたいということもありますし、また、簡素化ということも当然必要な
ので、そのあたりがちょっと悩ましいところではあるのですけれども、この（４）、介
護保険事業とのかかわりについてですけれども、実際の速報段階でいろいろな議論をす
るのですが、そこを外したところで介護の対象については本報告のときに報告すると、
こういうことですけれども、その次のページに介護保険の対象病院がありますけれど
も、病院でいいますと、約４割がせっかくお出しいただいた資料が速報段階では使われ
ないということになるわけです。また、介護の収入ありというのは、民間病院がかなり
多いのではないかなと、こういう感じもいたしますので、確かに、先ほど来説明があり
まして、収入全体に占める比率というのはあまり多くないのだといったこともあります
ので、事務局の言っていることもわからなくはないのですけれども、特に今回介護と同
時改定だということもありますと、もう一踏ん張り何とかお願いして、この速報段階の
ときにも出せないのかなといったところで工夫していただければ大変ありがたいなと、
こういう感じがいたします。

○土田小委員長
　はい、ありがとうございました。
　これについてはすぐ回答は難しいですよね。ほかに御意見をいただきながらちょっと
検討させていただきたいと思いますが、ほかに御意見ございましたら、どうぞ。
　先ほど触れました（３）につきましては、前に宗岡委員の方からその速報値が重要な
のだという話がありましたが、これを最終数値として報告するという形で出ております
が、これについてはいかがでしょうか。

○宗岡委員
　こういう形で努力していただくということで、これも評価したいと思います。

○土田小委員長
　ありがとうございます。
　ほかに御意見ございましたら。
　よろしいでしょうか。この後まだ基本小委もございますので、ちょっと急ぐようです
が、また、御意見ございましたら……

○宗岡委員
　今の対馬さんからの質問に関連したところでちょっと確認なのですけれども、この実
－５の資料の１ページのところで、介護保険を一緒にやっている病院のことについてな
のですけれども、今御説明いただいたのは、ここでいうＡだけの調査結果を速報で出す
というふうにおっしゃっているのでしょうか、それともＢについてもできるだけでＢと
してとらえられるのであればこれは加えていただけるいうことなのでしょうか、我々は
それを期待したいと思っているのですけれども。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　申し上げていますのは、Ａだけ出すということでございます。今、Ｂというお話がご
ざいましたのですけれども、コストの振り分け、要するに、先回も見ていただきました
回答された施設の中におきます無効回答の理由というようなところで、病院の関係でま
いりますと、介護と医療の振り分けの部分の困難さが多少あるという状況がございまし
た。そんなこともございまして、Ｂのところでやるところの、それはこちらの事務方の
話もございます、これは多少記入が漏れているようなときに、この辺はどうなっていま
すかと、これはどういう計算の仕方をしましたかというようなことを一つ一つお聞きし
ていくようなことがございまして、実務的には労力としてはそこの部分に病院のところ
では相当にかかる話がございまして、特にこのＢというところが一番難しい。むしろ、
Ａはもちろんよろしいのですけれども、Ｃの方ですとそういう面が比較的出てきません
ので、介護が一緒になってしまいますけれども、そういう意味ではまだとりやすい、こ
ういう状況でございます。
○宗岡委員
　それで、我々としては、私個人としては、できるだけＢとＣをあわせたものを何らか
の形で補正するとか何かして、できるだけ回答をいただいたものをまとめて１０月なり
なんなりに議論できるように努力をお願いしたいという、そういう希望です。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　少しくどくなったらば申し訳ないのですけれども、そういう意味では、対馬委員のお
話も、例えばＣまで出すのであれば、例えば４４％の医療機関の数値が１２月には活用
されませんというようなことにはならなくなるわけございまして、現実的には、その辺
までは、別に、先ほど申し上げましたように、どちらかからか飛び降りる感じで考えて
おりますので、何日、ぎりぎり詰めてできているわけでもございませんけれども、だか
ら、ここであまり何か角を突き合わせてもしようがないのでありますけれども、ＡとＣ
というような意味合いでいくと、作業としては随分違うのだろうなというふうに考えて
ございます。

○対馬委員
　そういった、例えばＢが難しいのならばＡとＣとか、今言われたような工夫も含めて
御検討いただければありがたいです。

○星野委員
　これの３ページの「（３）給与月額の取扱」の中の「職種別の給与と年齢との関係」
というのが出ているのですけれども、これ、あまり意味ないのではないですかね。

○土田小委員長
　まだそこまで行っていませんので、すみません。

○星野委員
　わかりました。いずれ。

○土田小委員長
　ただいま、柱の１番で議論しております。ちょっと後でそちらの方に移りたいと思い
ますが。
　ただいまの議論をできるだけ早くまとめてまいりたいと思いますが、今事務局の方か
らの説明によりますと、Ａを基本にするけれども、Ｃも考慮して検討してみたいと。た
だ、問題はやはり早めに出すということが最大の目標ですので、そこに可能である限り
近づいていくということで事務局の方で検討していただくということで、ここで一応決
定させていただいてよろしいでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土田小委員長
　どうもありがとうございます。

○星野委員
　どうもすみません。急がせてしまって申し訳ございません。

○土田小委員長
　それでは、「２．調査客体及び抽出率」に参りたいと思いますが、ここでは、ポイン
トは病院、診療所の調査というものと歯科診療所及び保険薬局とを区分するというよう
なところでございますが、これについて御意見ございましたら。

○黒﨑委員
　歯科大学病院２９というのを今まで調査しているわけですけれども、昨年、国立系の
８歯科大学病院が医学部の病院で統合されましたので、そこら辺、各大学それぞれどう
いう形でやっているか、ちょっとつかみにくいところがあるので、いずれにしても、調
査の際には、ここのところをちょっと御配慮いただきたいというふうに思います。です
から、２９なくて今８減りますから、２１ということでいいと思います。よろしくお願
いしたいと思います。

○土田小委員長
　よろしいですか。どうもありがとうございました。
　ほかに御意見ございますでしょうか。

○漆畑委員
　介護に関係したことで、歯科診療所と保険薬局については、介護保険事業に係る収入
が少ないのでということで、事務局の説明どおりで私も了解なのですけれども、ここの
ところは、調査はするけれども、報告は介護保険事業に係る収入の有無で区別しないで
一本化すると、そういう意味なのですか。この「報告は」と書いてあるので、調査はす
ると。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　先ほどのあれでいきますと、もうＣ一本でいこうと、こういう話でございますので、
収入は幾らは調査はします。もちろんそこは、それはもう調査しなくていいよという御
指示があれば別ですけれども。基本的にはこういうふうになると思います。医業収入、
それからその他の医業収入というのは、言ってみれば、医療機関の普通なのだと思いま
すが、そこを医業収入、介護収入、その他の医業収入のような格好で整理していけば、
そこに介護収入が例えば幾らあるのだというのを記載していただければよろしいのだと
思いますので、今御質問にストレートにお答えしますと、Ｃ一本できちんと把握ができ
るようにしたいというふうに考えております。

○土田小委員長
　ほかに御意見ございますでしょうか。
　それでは、この第２番目の項目につきましても、こういう形で進めさせていただくと
いうことでよろしいでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土田小委員長
　どうもありがとうございます。
　それでは、「３．調査内容」につきましてですが、これはただいま星野会長から話が
ありましたように、（３）の給与月額の３つ目の丸のところですね。

○星野委員
　はい。私は、こういうのはあった方がいいなというのは、確かにわからないではない
のですけれども、多分国立病院だとか公立なら年功序列型だから、年齢がとっているほ
ど給与が高いよとか、そういう印象は持てるのだろうと思いますけれども、最近、世の
中がだんだん年功序列型でもなくなってきているし、それから、医業の場合に、お医者
さんと例えば看護婦さんとの間の異動可能性というのは少ないわけですから、お互いの
年齢が違うからといって、どういう比較をするのかとか、最後に分析まで考えると、年
齢別をとってもしようがないのではないか。ただ、その病院が若い人をたくさん雇って
いる病院かあるいは年寄りを雇っている病院かというのは興味があるかもしれないとす
れば、そういうのは病院でフェースシートのところで、多分労務管理上、うちの病院は
何人ぐらい雇っていて、そのときに、平均年齢は幾らかというのはあるのだから、それ
を代置すればおよそ見当はつくのだから、これは大変ですよ、やり出したら、調査をや
ったら、病院だって迷惑至極だと思うのです。だから、これはやめた方がいいのではな
いか。だから、できればフェースシートの中に、病院の従業員全員の平均年齢は幾らぐ
らいというのが加わればいい。それも、多分労務管理上はもうわかるのだろうと思うの
で、あえてこの調査のためにやる調査はやる必要がないだろうという意見なのですけれ
ども、乱暴かもしれませんが。

○土田小委員長
　ちょっと順番があれですが、ただいまの（３）の３つ目の丸につきましてどうするか
というような問い合わせでございますので、決めていきたいと思いますが、ただいま星
野委員から御意見がございましたが、これに関しましてほかに御意見ございましたら、
どうぞ。
　よろしいですか。
　それでは、この年齢につきましては調査はしないということで決めさせていただきた
いと思います。
　それでは、ちょっと前に戻りますが、２ページの（２）の最初の丸ですが、そこで継
続するかという形のやはりクエスチョンマークの説明がございました。それで、これに
つきましては、亜急性期入院医療管理料とハイケアユニット入院医療管理というものが
つけ加わったわけでございますが、これを加えるかということですが、これにつきまし
て御意見ございましたら、どうぞ

○櫻井委員
　実は、どこで発言したらいいか迷っていたのですが、前の（１）のところでも、「抽
出率は、前回同様とする。」ということで、もう過ぎてしまっているのだけれども、実
際にはこの機能別集計をどうするかというのと、後ろの分析の仕方のところも、３ペー
ジの下の方に「機能別集計の取扱」というので、このことが、今順番にやろうとしてい
る１、２、３、４、全部に絡んでいるのですけれども、ここで一括するということで発
言します。つまり、事務局の説明がありましたけれども、地域医療支援病院等を、０．
４倍に、抽出率が違うから縮小して補正数値で出して、それによって経年的変化が見ら
れるということで皆さんの合意が得られたように思うと言ったのだけれども、本当にそ
れでいいのか。もともと抽出率を変えたためにそういうことが起きた。そうすると、経
年変化を重んじれば抽出率を変えなければそれは起きない。そうすると、機能的分類を
やるときに恐らく地域支援病院の抽出数が少なくなるという問題が絡んでくるので抽出
率と補正の問題という分析の問題と、機能別ということが絡んできてしまうのですね。
だから一括して考えたらいいと思います。私もどれがいいかわかっていないのですけれ
ども、どちらかというと、抽出率は変えないでやってもらった方がいいような気がして
いるのです。そうすると、地域支援病院等の抽出数が少なくなるよという議論があると
思うのだけれども、無作為抽出できちんと答えてくれれば、数が少なくてもものが言え
るはずなのです。回答率が低いとなると、またそこが絡んできてしまうのですけれど
も、そんなふうに考えます。

○土田小委員長
　今の御意見につきまして、事務局いかがでしょうか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　事務局というか、中の御議論だと思いますが、今櫻井委員のお話は、もう５分の１抽
出でやったらいいではないかと、こういうことかと思います。それはそれで非常にわか
りやすい調査にはなると思いますので、５分の１で圧縮して、説明を一回一回していか
なければいけない話ですから、もし、例えば地域支援病院ですと、今９２か、この１月
１日現在にございます。そうしてみますと、２分の１とればもちろん四十何ぼになりま
すし、５分の１でしたら２０弱と、こんな感じになりますが、それはそれで立派な数値
でございますし、回復期リハビリテーション病棟などというのも、もう５００前後の数
はあるようにもお聞きしていますので、そういったことを考えますと、今のでも、この
ややこしい話を抜きにして抽出率は５分の１して、ただそこにマークをつけさせていた
だいて、それはそれで集計ができると、こういうふうな仕組みは可能かと思います。

○星野委員
　今の櫻井委員のお話、私も全く賛成でありまして、医療実態調査というものの考え方
の統計的な整合性からいうと、それでいくのがオーソドックスだと思うのです。地域支
援病院だとか、今出されている亜急性云々とか、こういうのが出てくるというのは、あ
る意味で、業務統計的に使いたい意図が片一方にあるのだろうと思うのです。そうでし
たら、業務統計的に、調査項目も本来違うのではないでしょうかね。要するに、そうい
うような、あなたたちに新しく職務をお願いしたから、その職務について、皆さん十分
たえ得るようなお金をもらっていますかとか、それから、あるいはちゃんとそれに効果
がありますかという、そういう結果が出なければ、あえてやっても意味がないです、一
般的な医療実態調査だけだったら、と私は思うので、私は今の櫻井委員の意見に賛成で
す。
　ただ、業務統計としてこれをやるのはまたばからしいねという気があって、その上で
医療調査をやって、その中で個票がありますから、個票を集めてみてそれでチェックす
るというのは、どうぞおやりになったらいいのではないかなというふうに思います。
　以上です。

○土田小委員長
　ただ、これは病棟ではなくて病院単位ですから、なかなかそこは明快に出てこないと
ころがありますから。

○星野委員
　そうですね。

○土田小委員長
　そうなります。
　それでは、今櫻井委員からお話がありましたように、あえて区分しないで５分の１抽
出でやっていくということでよろしいですか。

○対馬委員
　それで結構だというふうに思います。ただ、特定機能病院は一応全て対象ですね。

○土田小委員長
　あれは全数調査ですので、それは十分行うと思いますが、よろしいですか、それで
は、抽出率のところをちょっとはしょりましたが、そのように訂正させていただきたい
というふうに思います。
　それで、次の３ページの方に移りますが、医師と歯科医師を項目を分けるというのは
もう既に決まっております。
　それから、その賞与の問題ですが、これを１２分の１を加えた調査をするということ
でございますけれども、これについて御意見ございましたら、どうぞ。

○佐々委員
　この２番目の丸ですけれども、これは「病院長の賞与の取扱が異なることから」とい
うふうに書いてありますけれども、そうすると、これは病院長の賞与についてのみ調査
するという意味ではないのですよね。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　少しこの書き方が舌足らずになっていまして、ここの調査小委で出た論点として、そ
の「病院長の」というのが出てきたところでございますが、ほかの職種についても同じ
ように賞与の部分を勘案して出したいというふうに考えております。

○佐々委員
　それから、前回２月９日のこの会議の調査項目、実－６のところです。これは後で見
たら、ここに賞与という項目が入っているのですよね。これ、この前、速報値の後議論
したときは賞与は入っていないということで議論したと思うのです。前回の実－６の１
１ページのところですね、調査項目のところ。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　失礼申し上げます。賞与は、今のここに入っていますという、お持ちでない方もごら
んいただかなくてもわかるように御説明申し上げたいと思いますけれども、医療機関の
収支として、賞与をきちっと把握するようにしていますということでございまして、職
種別の給与については月額のみの集計になっています。ですから、今も賞与について
は、おっしゃっていただいていますように、集計はしておるわけですけれども、全部の
職種をチャンポンにして総額幾らと、こういう格好で調査させていただいておりますの
で、そこを職種別に分けていただいて、それで人数で割らせていただくと、それに、給
与月額の方に１２分の１掛けて足し合わせると、こういうふうになろうかと思います。

○佐々委員
　わかりました。ありがとうございました。

○土田小委員長
　ほかにございますでしょうか。

○小島委員
　確認なのですけれども、今の賞与の扱いです。前回の調査では、病院長と各職種すべ
ての職員の賞与を含めた医療機関の給与全額を１２カ月で割った給与月額を載せていた
という扱いではなかったですか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　そうではございません。前回の部分、例えば、今回、先ほど見ていただきましたよう
な給与月額といったものには、賞与は入ってございません。調査の方も、職種別には調
査してございませんので、振り返ったものは、集計が不可能でございます。それを今回
は職種別に賞与の部分を分けていただくことによりまして、年収ベースの医療機関とそ
れから月給プラスボーナスみたいな格好の医療機関との、言ってみますれば年収を月額
に置きかえたベースがわかりやすくなるようにしようかと、こういう御議論でございま
す。

○小島委員
　今回は、そういうふうにぜひすべきだと思います。

○土田小委員長
　ほかにございますでしょうか。
　よろしいですか。
　それでは、ここの賞与の取り扱いはこのようにさせていただきたいというように考え
ます。
　３つ目の丸は先ほど決定させていただきましたので、最後の４つ目の丸ですが、診療
所調査ですけれども、これは現状どおりの調査票とするということですが、これはこの
ままでよろしいでしょうか。
　よろしいですか。それでは、ここもこのようにさせていただきたいというふうに思い
ます。
　それの次の（４）の借入金の調査でございますが、これは返済額だけではなくて、新
規の借入金も把握するというような幾つかの御提案がございました。これにつきまして
はどうでしょうか。

○松浦委員
　この借入金残高が社会保険診療報酬に関する基礎資料としてどういう意味を持つの
か、専門家にも相談すると、こういうことだったと思います。だから、その点は、きち
んとどういう見解を専門家は出しているのか、だらだらっと口頭よりも、むしろ何か文
書でしていただいたら結構かと思います。
　以上です。

○土田小委員長
　ほかにございますでしょうか。
　それでは、（４）につきましては、今、松浦委員の御意見がございましたが、それを
踏まえながら進めさせていただくということにさせていただきたいと思います。
　それから（５）の薬剤関係調査ですが、これについて。

○漆畑委員
　結論からいうと、やめてもいいのではないかなということなのですが、過去３回試行
も含めてやっていただいて、施設設備コストとか損耗について、一定のボリュームがあ
ることは御理解いただいたと思うのですが、実は全体からいくと、ここの部分の調査が
あることで調査票が非常に増えていて、もしかすると、このことがちゃんと書かれてい
ないために全部が無効になってしまうというようなことがある調査なのです。ですか
ら、全くこれがなくていいかというと、そうすっきり割り切りがしにくいのですが、そ
もそもの実調の回収率を上げる、簡素化ということから見ると、実調と一緒にやるの
は、やはり書く側にとって大変な負担になりますものですから、そういう意味で、この
実調としては、これを閉じたらどうだというふうに、多分それで回収率が上がると思い
ますので、そんなふうに提案させていただきたいと思います。ただ、全くそれで、その
薬剤に関することの議論が、裏づけがなくなるというのはちょっと悩ましいのですが、
でも、プライオリティーからいえば、やはり実調の精度を上げたり、回収率を上げるこ
とが大事だろうということで、そういう御提案をさせていただきたいのです。

○土田小委員長
　ありがとうございました。

○櫻井委員
　基本的には、今の御意見でいいと思うのです。この医療経済実態調査については、な
るべく簡素化するということで合意してきたわけですから。ただ、この薬剤関係の管理
費的なものがかかるという問題は、薬価を決めるときの問題と絡んでいるから、何か別
の形で、本当に管理費的なものはどうなのか、ずばりと言ってしまえば、調整幅が２と
いうのが実際にそれでいいのかどうか、感覚的にはもっと管理費等がかかるとか、期限
切れで処分している損耗の薬剤が多いとかいうような感じもあるのです。だから、その
調査は、例えば専門組織のコストのところでやるとか、あるいは別個にやってもいいの
ですけれども、何かそういうことを別のところできちっとやると。これを入れるため
に、実態調査が複雑になってということは確かにあるのだとすれば、今回の調査から抜
くということ、ただし、別には対策を考えるということであれば、抜くことに賛成しま
す。

○土田小委員長
　どうもありがとうございました。
　今漆畑委員と櫻井委員の発言は重要だと思いますので、一応そういうことを踏まえな
がら進めさせていただきたいというふうに思いますが、ほかに御意見ございますでしょ
うか。

○対馬委員
　今の薬剤の調査については、それでよろしいかなというふうに思うのですけれども、
ここで言う話なのかどうかはちょっとよくわかりませんが、薬価調査について、薬価調
査は非常に重要ですよね、まさに前回でも、薬価の方で４．２％下げて、それが全体と
しては医療費ベースで０．９％に相当すると、こういうことだったのですけれども、薬
価調査も恐らく例年どおりやるのでしょうけれども、全体の中でそのあたりが全く話が
出ていない、そこはどう考えているのか、ちょっと事務局に聞いてみたいなと、こうい
うふうに思います。

○土田小委員長
　事務局いかがでしょうか。

○事務局（赤川薬剤管理官）
　お答えします。
　改定の際、毎回でございますけれども、薬価調査につきましては薬価専門部会で御議
論いただきまして、総会で御了承の上、実施ということをいたしておりますので、次回
の改定におきましても、薬価専門部会はいつ開催するか、まだ決めておりませんけれど
も、いずれ御議論いただくことになるというふうに考えております。

○対馬委員
　薬価の方も、そんなに時間が、調査をこれからするに当たって時間があるとは思えな
いので、できるだけ早急に開催するという段取りを少し考えていただきたいなと、こう
いうふうに思います。

○土田小委員長
　ほかに御意見ございますでしょうか。
　よろしいでしょうか。それでは、薬剤関係調査につきましては、ただいまのような対
応をとらせていただくということで決めさせていただきます。
　それから（６）は、これは先ほど話がありましたように、次回に報告いただくという
ことでよろしいかと思います。
　それでは、「４．集計・分析の方法」ですが、これも先ほどの議論でほぼ片づいてい
るというように言ってよろしいかと思いますが、ほかに御意見ございましたら、どうぞ
お出しください。

○櫻井委員
　今ここの分析のところはほとんど片づいているということなので、ちょっと新しい提
案をします。実は、前回もちょっと発言をしているのですけれども、６月調査という言
い方で今までやっている。実際にはどうなるかというと、調査票には７月末までに御回
答くださいと書いてある。実際に７月末で締め切ってるのであれば、もっと結果は早く
できるけれども、実際にはそうはいかないのだと。内容が間違っている部分があったり
するのを問い合わせたりする必要もある。それから７月末までに来ないで８月分に来る
のもある。それをまた、内容をチェックする。あるいは９月ぐらいまでは送られて、こ
こで締め切りにしようということになる。それが速報値で、従来でいうと、９月末まで
に来た分でやって、最後１年だか１年半たって本報告で、少ししか増えませんでした
と、こういうことだったと思うのです。
　私の提案は、７月末までにという、調査票に書いてある通りに返ってきたものと、そ
れから８月までに返ってきたものと、さらに９月までの３カ月ぐらいになるのだろうと
思うのですけれども、個別に７月分、８月分、９月分というようなことになるのですけ
れども、今までは７、８、９を全部足したものだけが出ていたわけだけれども、月別に
集計して欲しいということです。たとえば７月に５，０００返ってきて、次の月に３，
０００返ってきて、その次に２，０００返ってきたとか、要するに、そういう数字と、
それと最初に５，０００返ってきたものの収支がどうであったとか、その後はどうだっ
たとか、あるいは、有効回答率等も知りたいわけで、最初に返ってきたものは無効が多
かったとか、あるいは逆に、最初の７月に返ってきた人は無効回答が少なくて、後から
来た人の方が無効が増えてくるのだとかを知りたいのです。それはすぐ有効回答率の向
上にはつながらないけれども、先のことを考えると、その辺の分析をしておくと、有効
回答率向上のためにも役に立つし、それから、回答率がある程度、そう簡単には改善し
ないだろうということを前提に考えると、７月に答えた人、８月に答えた人、９月に答
えた人というような分析をすることによって、もしかしたらという意味なのですが、回
答しない人の方の傾向の類推ができるかなというようなことも考えているわけで、そう
いう分析の仕方をできるように設計をしてほしいというのが新しい提案なのです。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　先回も御議論があったところでございます。一方で、集計は今回早くして、報告は速
報として早くお出ししたいということがございますものですから、７月までのものの結
果がどうだった、８月までのものはと、逐次やっていくと、もうとてもではないという
感じはございます。ただし、今おっしゃっていただきましたように、７月末までにきち
んと来たところの部分で、相当精度というのは似たぐらい上がっているのだというよう
なことがわかってきますと、次回以降のときに、どこあたりで見切ってもいいとかいう
ようなことの参考には大変貴重な資料になると思います。
　現状を申し上げますと、調査票の受付日というのを入力してございませんので、言っ
てみますれば、来たものをチェックして全部箱の中にぼんぼんとほうり込んでいると、
こういう感じになっているわけでございますので、そこに一つ、何月何日受付分みたい
な部分、あるいは１カ月の受付分みたいな部分を、何か付せんを張っておくみたいな感
じにしていけば、集計としては次回のものについては可能になります。それはそれこそ
先ほど来のあれで申し訳ございませんが、本報告の際にでもきちっと分析してお出しす
る、こういったことも含めてお許しいただけるのでしたらば可能かと思います。

○櫻井委員
　そうですよね。そのやり方は工夫してほしいけれども、別に何日受付とやらなくて
も、１番からナンバーをずっと振っていって、５，０００番までは７月分でとかとやれ
ば後でわかるわけだから、受付ナンバーか何か振ればすぐ後でできるわけですね。例え
ば受付ナンバーで５，０００番までが７月だとすれば、その中に、無効がどうだったと
か、あるいは、あとゆっくりでいいのですけれども１００％大丈夫な回答と、事務局が
問い合わせて有効にしている回答とかいろいろあるのでしょうけれども、それは分類す
ればできるはずなので、ぜひ工夫をして、最終報告でもいいから出せるようにしてもら
えば、その次の調査の向上のために役立つと思いますから、ぜひお願いします。

○土田小委員長
　そうですね。どうもありがとうございます。
　ほかに御意見ございましたら、どうぞ
　よろしいでしょうか。それでは、４につきましてはこのような形で進めさせていただ
きたいというふうに思います。
　次は、「５．有効回答率を向上させるための方策について」というところでして、調
査票の簡素化につきましては次回に出していただくというふうに考えております。それ
から診療側関係団体の協力要請ということにつきましては、また改めてお願いするとし
て、ここはそういうことでよろしいでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土田小委員長
　どうもありがとうございます。
　それでは、「６．その他」でございますが、（１）定点観測調査の試行についてとい
うことがございます。これは先ほど説明がありましたように、前回回答がありましたも
のから無作為で抽出して一定数を確保して、それを加えた形で今回の調査を行うという
ような提案だったと思いますが、これにつきまして御意見ございますか。

○佐々委員
　この一定数というのは何パーセントぐらいを考えていらっしゃいますか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　お答え申し上げます。
　あまり考えていないのですが、あくまでどういうものができてくるかという、試行的
なこともありますものですから、例えば３０とか５０とか、そんなもので作ってやって
みてはどうかなというぐらいのことでございまして、もう少ししっかり考えなさいとい
うことでしたらば、また、少し考えてまいりますけれども、基本線は、無作為抽出とい
うことなものですから、それを中心にしつつ、しかし、どれだけやってみる意味が出て
くるかというようなことも、試行してみると、また意義づけみたいなものも出てくるか
なというぐらいの感じで考えております。あまり定まった答えをお持ちしていません
で、申し訳ございません。

○佐々委員
　それともう１つ、やはりこの速報値のときに、この定点での比較というのをぜひやり
たいと思うのです。ですから、どのくらい事務局の手間がかかるのかわからないのです
が、無理でしょうか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　それはちょっと申し訳ございませんが、少し輻輳して作業が混乱しそうな予感がいた
しまして、できるにこしたことはないのでありますが、慎重めにお断りしたいと思いま
す。

○星野委員
　佐々先生、多分深いお考えがあって定点観測というのをずっとこだわっていらっしゃ
るのだろうと思うのですけれども、私は、定点観測というのは何のためにやるのかとい
うのが、理屈が非常に難しいのではないかという気がするのです。というのは、定点観
測、この前もちょっと申し上げたのですけれども、地価調査だと、銀座のど真ん中の鳩
居堂みたいな、あそこが幾らになったかというのは国民には非常に受けるのです。とこ
ろが、ほかはそれでは田園調布の何丁目何番地とやっても、定点観測してもあまり意味
はないのです、ほかに類似がいっぱいありますから。
　そこで、定点観測をやるとしたら、かえって、自分で手を挙げてもらって、私のとこ
ろは先導的な病院ですよ、私のところはもうすべて皆さんに倣っていただくような病院
ですよという、最先端を走っている病院に手を挙げてもらって、そのかわり、これは一
般調査ですから、病院名が出てはまずいわけですから、そこで例えば１０なり２０ぐら
い、その定点調査のグループを手を挙げてもらっていただいて、それを毎年定点調査だ
というふうにやるというのは一つあり得るのではないですか。こういうのはヤードステ
ィック法なので、一番しっかりしているところは一体どうしているかというので、一般
調査との比較ができるということですね。
　そういう使い方はあり得るのだけれども、定点調査は一体何をねらわれるのか、何と
なくそれがあった方が安心だよと。今まであった、例えば今度はスーパーでいえば、ダ
イエーで碑文谷支店がずっと代表的選手だから、あそこはもう収入が減ってきたかどう
かということが全般を代表しているのだとか、そういうふうに読むのかどうか。私はど
うもそこいらはよくわからないのであえて申し上げたので、どうぞ先生は先生で、多分
深い考えがおありなのだろうと思うので、今日はもう時間がないから議論してもしよう
がないと思うのですけれども。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　すみません、少し言いそびれましたが、この定点というときに、私ども想定していま
す定点というのは、前回と次回という意味合いでの比較は、もしやるならば試行的にや
ってもいいだろうと思っていますが、次回と次々回というときには、また別のものでも
というような話でして、本当の定点をし出すと、例えば何とか病院というのは、もうず
っとこれから解放されないということで、大変な御負担がかかってしまうかなというよ
うなことで申し上げますと、今星野委員がおっしゃられたような意味合いでの、鳩居堂
かどうかはわかりません、○○病院というようなもののずっとわかっていくというよう
なのを、この無作為抽出の中でお願いしていくのには少し困難があろうかと。やるなら
ば、前回と今回、今回と次回と、それぞれが別々になっていくというようなあたりがぎ
りぎりかというふうに考えながら、私どもはお話しさせていただいています。

○土田小委員長
　よろしいでしょうか。
　それでは、この一定数というところは、次回からか次々回からか、一応工夫いただく
ということで、この……

○櫻井委員
　やや細かくなるのだけれども、病院でいうと、実際に、全体数は九千幾つかもしれな
いけれども、わかりやすく１万ぐらいにすると、その１０の１の１，０００ぐらいが答
えているのだと思うのです。１０分の１が答えているわけですから、無作為抽出でも１
０分の１のまた１０分の１、つまり、１００ぐらいは……

○土田小委員長
　病院、１６０です。

○櫻井委員
　１６０ですか。数字、出ているのですね。とすると、１６０はダブっているわけです
ね。今言っている意味は、それとは別個に、答えた１，０００なら１，０００のうちか
らさらに抽出してお願いするということで、無作為抽出でもダブってくる１６０の話と
はどういうふうになるのかということを知りたいのです。黙っていても、１６０ダブっ
ているとすれば、２回分の定点観測は、やる気ならば、別途に抽出しなくても自然に出
てくるということですよね。

○土田小委員長
　重なってはいないのです。

○櫻井委員
　何がですか。

○土田小委員長
　３年間、３回連続で……

○櫻井委員
　３回は無理になる。３回はさらに１０分の１になってしまいますから、確率的には１
６０のさらにまた１０分の１ぐらいで十幾つになってしまうと思いますけれども、今言
っていたのは２回分の定点観測の話ですから。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　だんだんスピードアップしてお答えしようと思いますが、病院の場合ですと５分の１
抽出ですので、１６０ありますけれども、もう歯科診療所になりますと５０分の１でご
ざいますので、そうしてきますと、先ほどちょっと申し上げましたが、有効回答が６４
７でございましたので、それの６ぐらいということですので、そういったものの、６を
比較していって、それが意味合いが出てくるかどうかというようなところも考えます
と、病院については言いやすいのですけれども、ほかはちょっと難しいかと思いますの
で、そういうことを含めて、例えば「一定数」というふうな言い方を申し上げました。

○櫻井委員
　それは、病院とか一般診療所とか歯科とかで、定点のための抽出率を変えようという
ことですね。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　作業的には、先回お答えいただいた、例えば歯科診療所であれば６４７あります。そ
の中の、例えば３０なら３０、５０なら５０というのを、そこの中で抽出してしまっ
て、それはもう申し訳ないですけれども、無作為抽出の中の客体に入れさせていただ
く、それで、残りの部分を本当の無作為で抽出する。こういうことで、ややいいかげん
かもしれませんが、考えております。

○星野委員
　あまり誤差は出ないと思うのです。

○土田小委員長
　よろしいでしょうか。
　では、そういう形で進めさせていただくということよろしいですね。ここはそれで決
定させていただきたいと思います。
　それから、（２）と（３）については、そういう分析も考えているというような話で
よろしいかと思いますが、また時間が多少、多少でない大分延長……

○松浦委員
　このいただいたデータをちょっと見てみますと、１１回、１２回、１３回、１４回
で、一般病院の医療法人だと順番が、医業収支差額を書いてありますけれども、１１回
目が３番、１２回目が２番、１３回目が１番、それから１４回目が４番と、こうなって
いますね。その次の個人を見ると、同じような見方をしますと、１、４、３、２と、こ
ういう順番になりますね。それからその次の一般診療所のところを見ると、４、２、
１、３と、こうなっています。それから法人を見ますと、４、３、１、２ですね。大体
１３回目の調査あたりが高かったのだろうということぐらいは読み取れるのですけれど
も、あとは全然傾向はばらばらで読み取れませんね。そうすると、診療報酬の改定によ
ってどういうことが起こってきたかというのが、よくわからないですね、今までのデー
タで。それが何かうまくわかるようなものが、調査の仕方があれば本当はいいのですけ
れどもね。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　申し訳ございません。４、１、２、３とかいうのがちょっとわかりづらかったので、
申し訳ございません、もう一度お願いします。

○松浦委員
　１１回目のここの医業収支差額というところを見ますと、一番多かったのは、医療法
人で、１３回目のところで５３４万７，０００円というのがありますね。その欄を見て
いきますと、ここが一番多くて１番目です、高いのは。それから２番目が、その前のと
きで４３６万９，０００円というのがある、これは２番目です。それで３番目が、２０
４万８，０００円というのが１１回目ですね。１４回目が４番目ですね。こういう見方
をしていきますと、その次の個人は、１、４、３、２となるのです。それで、その次が
４、２、１、３と、多分そうなると思います。それから法人等を見ますと、３、４、
１、２と、こうなるものですから、これでは、その診療報酬の改定がどういうような影
響を及ぼしてきたかというのはわかりにくいのです。だから、それが大体同じようにな
ってくるというような調査の方法というのはないものだろうかと、こういうことなので
す。そうなればはっきりわかるのです。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　申し訳ございません。要は、同じようになるような、調査というよりも、これはむし
ろ結果がこうなりますということなので、それが、例えば、この１４回というところを
とっていきますと、病院も診療所も、それぞれ先回と比べると、収支差額は落ちていま
すねと。だけど、落ち方は病院の方が大きかったですねというようなふうな見方を中心
にしていまして、少し私の理解、まだ足りないのかもしれませんが、また次回、ちょっ
と時間がかかってもいけないので、すみません。

○櫻井委員
　申し訳ないけれども、医業収支差額だけで何か全部がわかると思ってもらっては困る
ということが１つと、病院の収支差額と一般診療所の収支差額の意味は全く違いますか
ら、両方が一緒になるのがどうだということはあり得ないのです。だから、収支差額で
見ないで、一般診療所の個人であれば、前回改定あたりから、収入も減ったけれども、
医業費用を減らす形で収支差額を何とか確保しているとか、そういうような読み方をし
なければいけないわけです。収支差額の動きだけを見て、１、２、３、４とか、３、
４、２、１とか言っても意味がないし、それをまた病院と診療所で、この収支差額とい
う意味が全然違うわけだから、比較するのは無理だろうと思います。
　ただ、この医療経済実態調査がどのくらい診療報酬の決定に関与するのかわからない
という意見には私も賛成なので、それだったらやめてしまおうかと、こんな苦労をして
やっても何にも関与しないのならやめたらどうかという意見は持っています。前々回ぐ
らいにそれは発言しているのですけれども、やめないでやろうということになったの
で、いろいろ内容を検討しているわけですけれども、こんなに苦労して何も出ないとい
うことであれば、やめてもいいと思いますけれども。

○松浦委員
　私、ですから、こういう意味がないというような極論も出るわけですから、何とか意
味が出るような調査方法というのはないのでしょうかと、こういうことなのです。

○櫻井委員
　意味がないというのは、この数字で、病院と診療所の収支差額の動きを比べることに
意味がないと言っているので、そういう考え方をすることが意味がないと申し上げたの
です。

○松浦委員
　それでは、そういうお考え方があるのであれば、やはり法人と個人というものは、診
療報酬を考えるときに、改定のときに分けて考えなければいけないのではないかと、そ
ういうふうにもなると思うのですけれどもね。その方が合理的だと思います。

○土田小委員長
　そこは、ここの調査委員会で議論するというよりも、むしろ基本小委の課題だと思い
ますので、御意見を承っておくということでよろしいでしょうか。

○櫻井委員
　ですから、基本小委なり総会なりで、前回改定のときから、重要な検討課題の中に、
いわゆるホスピタルフィーといわゆるドクターフィーについては検討項目に入っている
わけです。たまたま不幸なことに中医協が中断されたりしたことによって、前年度は検
討しないまま１６年改定をしてしまったわけですから、そこをきちっと議論しなければ
今の問題は解決していかないわけです。

○土田小委員長
　よろしいでしょうか。時間が大分オーバーしてしまいました。でも、決めるべきとこ
ろは大体決めさせていただいたと思います。
　今日の小委員会はこれで終わりにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
　それで、次回の小委員会は、今日皆様から出していただきました御意見などを踏まえ
ながら、事務局に実施案のたたき台を作っていただきまして、さらに審議を進めてまい
りたいというふうに考えておりますが、よろしいでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土田小委員長
　どうもありがとうございます。
　それでは、本日の小委員会はこれで終了したいと思います。
　次回の日程につきまして事務局から何かございますでしょうか。

○事務局（堀江保険医療企画調査室長）
　ありがとうございました。
　日時、場所につきまして、また追って連絡させていただきたいと思います。ありがと
うございました。

○土田小委員長
　どうもありがとうございます。
　それでは、これで終了させていただきます。


【照会先】
　厚生労働省保険局医療課　保険医療企画調査室
　代表　０３－５２５３－１１１１（内線３２８７）