09/06/17 第38回先進医療専門家会議 議事録 第38回先進医療専門家会議 議事録 (1)開催日 平成21年6月17日(水) (2)場所  厚生労働省内 専用第18〜20会議室(17階) (3)出席者 猿田座長、吉田座長代理、赤川構成員、新井構成員、岩砂構成員、加藤        構成員、田中(憲)構成員、田中(良)構成員、戸山構成員、渡邊構成        員、笹子構成員(電話出席)        事務局:医療課長、医療課企画官、歯科医療管理官、佐々木課長補佐、        眞野課長補佐 (4)議題  ○高度医療の科学的評価について        ○先進医療の科学的評価(3月・4月受付分)について        ○先進医療の届出状況(5月受付分)について        ○先進医療専門家会議における今後の評価体制について (5)議事内容 午前10時00分 開会 ○猿田座長  それでは、ただいまから第38回先進医療専門家会議を始めさせていただきます。  本日は午前中というところで、先生方お忙しいところをどうもありがとうございました。  まず、構成員の出席状況でございますけれども、本日は、飯島構成員、金子構成員、北 村構成員、竹中構成員、谷川原構成員、辻構成員、坪田構成員、永井構成員、福井構成員 が御欠席との連絡を承っております。  それでは、資料の確認を事務局のほうからお願いいたします。 ○事務局  では、資料の確認でございます。  まず、議事次第1枚でございます。構成員名簿、その後、座席表でございます。あと、 先−1が1枚、これは高度医療の評価結果、それから別紙1でございます。それから、先 −2といたしまして3月分の受け付け分、先−3といたしまして4月受け付け分、先−4 といたしまして、3月受け付け分の事前評価結果等、先−5といたしまして4月受け付け 分の評価結果等でございます。別紙2、それから別紙3と続いております。その後、先− 7−1といたしまして「先進医療専門家会議における今後の評価体制について」と。すみ ません、先−6を抜かしました。5月受け付け分というのもございます。失礼いたしまし た。先−7−1が評価体制、先−7−2が運営要綱案、先−7−3が運営細則の案でござ います。先−7の参考資料として開催要綱、それから先−8、参考資料といたしまして、 先進医療に係る取り扱いという1枚物、それから関係通知と、以上が資料でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。先生方、よろしいでしょうか。  もしよろしければ、それでは、早速議題のほうのまず高度医療の科学的評価ということ で、実は高度医療評価会議におきまして承認となりました新しい技術がございまして、本 日はそれに関しましてかけさせていただきます。高度医療評価会議のほうでは適としてこ ちらへ回ってきたものでございます。  それでは、事務局より御説明をよろしくお願いいたします。 ○事務局  では、資料先−1、1枚物でございます。こちらが高度医療評価会議において承認され た新技術に対する第3項先進医療、いわゆる高度医療の事前評価結果等でございます。  先進医療名としましては、内視鏡下手術用ロボット支援による冠動脈バイパス移植術で ございます。事前評価担当構成員は笹子構成員でございます。総評としては、条件付適と なっております。  適応症が虚血性心疾患、使用します医療機器では、インテュイティブサージカル社製の ダビンチサージカルシステム、これは未承認の医療機器でございます。  先進医療に係る自己負担分、先進医療費用としましては234万4,000円、保険外 併用療養費としましては269万2,000円という技術でございます。  以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。今、お話がありましたように、 笹子先生に見ていただいたということでございます。それで、先−1の資料にありますよ うに、先進医療の費用としてはかなり高額ですけれども、新しいダビンチを使った、冠動 脈疾患の手術というものでございます。  本日は、本来なら笹子先生にここへおいでいただいて御説明していただくとよかったの ですが、どうしても今日はちょっと出席することができないということでございます。そ こで、今回は特別な措置といたしまして、電話連絡で笹子先生のほうから技術の内容、評 価について説明いただくという新しいやり方で進めさせていただきます。  事務局のほう、よろしくお願いいたします。 ○事務局  ただいま連絡しておりまして、……。すみません、ちょっと今、笹子構成員のほうに連 絡をして、もうすぐ電話がつながるという状況でございます。ですので、もう少々お待ち くださいませ。 ○猿田座長  お手元の別紙1のところで、あと後ろのほうに高度医療における評価の成績も出ており ますので、簡単に見ておいていただければと思います。それで、笹子先生とつながりまし たら、笹子先生から御説明いただくということにさせていただきたいと思います。  高度医療のときには、大阪大学の澤教授が技術委員ということで、澤先生、このとおり 心臓移植そのほかやっている方でございますけれども、澤先生に見ていただき高度医療評 価会議としては承認していいだろうという形でございました。 ○事務局  すみません。猿田先生、ちょっと電話の調子が悪いようですので、大変恐縮でございま すが、先進医療の受け付け分の状況の御報告をちょっと先にさせていただいてもよろしい ですか。大変申し訳ございません。 ○猿田座長  はい。つながったら、そうしたら…… ○事務局  はい、申し訳ございません。  では、先−2の資料をお願いいたします。  こちらが、3月受け付け分の先進医療の新規の届け出の技術でございます。これは1つ が肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法、それから2つ目がNKT細胞免疫系を用いた 頭頸部がんに対する免疫療法でございます。これが3月分。  それから、先−3でございますけれども、こちらが4月受け付け分ということになって おりまして、4つございます。人工膵臓による周術期血糖管理、それから2つ目が再生角 膜移植術でございます。それから、3つ目が大腸腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術、 4つ目が実物大臓器立体モデルによる手術計画(骨盤・四肢骨・関節に係るもの)、とい うことでございます。  実は、今回3月分、4月分ということで、普通、一月分でございますが、実は5月に先 進医療専門家会議を開催できませんでしたので、2カ月分まとめての御報告ということで ございます。  それから、先−4、先−5でございますが、その申請のあった技術につきましてどのよ うに対応になっているかと申しますと、まず3月分につきましては、2つの技術とも書類 不備によりまして返戻ということになっております。  それから、先−5でございますけれども、これにつきましては、後ほど御審議をお願い することになりますが、先−5の上から2つですね、人工膵臓と再生角膜に関しましては 書類不備による返戻ということで、本日は後ほど御審議いただきますのは、大腸腫瘍の内 視鏡的粘膜下層剥離術、それから実物大立体モデルの手術支援、これに関しましては、後 ほど御説明をさせていただき、御審議をしていただくということになっております。  すみません。それで、ちょっとまだ調子が悪いようですので、すみません、先進医療の この適否の審査のほうにもう……。  すみません、ちょっとつながったようです。  笹子構成員、事務局でございます。  もしもし。 ○笹子構成員  はい、笹子です。 ○事務局  では、よろしくお願いいたします。  ということでつながっております。 ○猿田座長  はい。では、進めていただくようにお願いします。 ○事務局  では、笹子構成員、御説明をお願いいたします。 ○笹子構成員(電話出席)  今回の技術は、内視鏡下の手術用ロボット支援による冠動脈バイパス移植術でございま す。  適応に関しては、虚血性心疾患ということでございます。  この技術について御説明しますと、従来の冠動脈バイパス手術というのは、別紙の1に もありますように、胸骨正中切開で心臓へ到達しまして、内胸動脈を含むグラフトを採取 して、その後に冠動脈とのバイパスをするという手術でございます。  ただ、それを避けて、左開胸で行うという術式もございまして、現在、ロボットを使う という今回の手術が提案されているということであります。  まず、この技術に関しましては2段階ありまして、ロボット支援下で内胸動脈、グラフ トを採取するという段階が1つ。これに関しては、既に相当数の症例が実際に行われて、 実績もあるということでございます。  第2段階は、そのグラフトを左開胸のままロボット手術でグラフトを移植するという段 階であります。  この第2段階がさらにステップ1とステップ2に分けて書いてありまして、ステップ1 は1枝バイパス、ステップ2は多枝バイパスということであります。  それで、別紙1−2をごらんいただきたいと思います。手術名に関しては同じでござい ます。ただ、その次の社会的妥当性に関しては、私は一応、今回全体として出てきたもの に関しては、倫理的問題等があるというふうにいたしました。理由は後ほどご説明させて いただきます。  現時点での普及性というのは、非常にロボットが高いということもありまして、特殊な 技術ということで普及はしておりません。ただ、将来ということで考えますと、その次の 効率性に関しては、うまくいくようであれば大幅に効率的ということでよろしいかと思い ます。  将来の保険収載の必要性ということに関しては、とりあえず一応妥当ということで選ん でおります。  ここの総評のところにも書きましたが、条件付き適といたしました理由でありますけれ ども、先ほど言いました第1段階に関しては実績と安全性に関するそれなりのしっかりし たデータ情報もあると言っていいと思われますが、第2段階に関しては実施例が1例しか ないということでありまして、他の先進医療の今までの例でいきますと、1例あったから いいということになりますと、いろいろなところが1例やってすぐ申請してくるというよ うなことがありますので、基本的には技術によって違うと思いますが、5例ないし10例 やられた時点でこちらのほうに上がってきているというのが通常であったという現状との 整合性を考えますと、1例というのがちょっと、安全性に対する保証という意味で問題が あるということでこうしております。  それで、もう少し若干その視点を補足説明させていただきますと、同じロボットを使い ます手技といたしましても、内視鏡腹腔鏡下の前立腺全摘手術のように、全手技が内視鏡 下で行われるということが確立している手技全体の中の一部の吻合というところをロボッ トで行うというものと今回の心臓手技に関しましては、ロボットがないと小さい開胸では できないということで、ロボットなしの鏡視下の完全鏡視下バイパス術というものが一切 やられていません。ということは、一例しかこの手術はやられていないということであり ますので、それに対する安全性というものに関しても十分な保証というものが不十分と、 今の時点では無理というふうに私は判断しました。  ここにプロトコールは出ておりませんけれども、私は高度医療のプロトコールも拝見さ せていただきましたが、安全性を担保する方法として、二段階目に当たる、グラフト実施 が、さっきも言いましたように、ステップ1が1枝バイパス、ステップ2が2枝バイパス となっていますが、その1枝バイパス5例をして次にいくと書いてあるんですけれども、 5例の段階でもし1例不具合があって結局開胸する。2例そうなるとか、どういう場合に この技術をどう評価するかということは、通常の臨床試験ではプロトコールで既にあらか じめ決めて動くというのが通常なのですが、そういった記載が全くなくて、その点がかな り僕には違和感がございます。その第2段階目の技術に関しては未成熟というか、先進医 療としてはなじまないという判断をいたしました。  以上でございます。  次の施設の基準にいきます。  でも、そこまででちょっと問題をそういうふうに指定しましたので、一旦そこで御議論 いただければと思います。 ○猿田座長  笹子先生、ありがとうございました。  事務局のほう、何かありますか。 ○事務局  事務局からの補足で、この高度医療の評価会議、それから先進医療もこちらの会議の関 係ということにつきましては、念のため、御議論の前にお話をさせていただきたいと思い ます。  資料は、一番最後の資料から2つ目に1枚物で両面の資料がございまして、先−8参考 資料というのがついています。これは、先進医療に係る技術の取り扱い、裏面が、高度医 療に係る技術の取り扱いという図でございます。これが高度医療評価制度、つまり高度医 療評価会議での議論と、それからこちらの先進医療専門家会議の議論の役割分担を示した ものでございまして、今回御議論いただいているのは高度医療に係る技術でございますの で、まずは医政局の研究開発振興課が担当課でありますけれども、高度医療評価会議とい うところで、安全性、有効性等につきましては確認をしていただくということになってお ります。その前提の上で、こちらで、高度医療評価会議で安全性、有効性というものを一 定の条件なり付したりしてその確認をしていただいた上で、保険との併用の適否につきま して、先進医療専門家会議で御議論いただくと、こういう分担になっておるということで ございます。  こういったような制度の関係性というものがございますので、そういうことも踏まえま して、総合的に御議論いただければと思っております。 ○猿田座長  よろしいですか。高度医療のほうには、いわゆる医薬品あるいは機器の適用外のものを かけて、そこで議論されてきています。こちら先進医療に出てくる場合には、そういった ことで技術が認められたものです。  高度医療のほうにはかなり最先端のものがどうしても出てくるという形になると思いま す。高度医療のほうで、そういった技術的な評価と安全性を十分検討して、もしそこで許 可されたならば先進医療のほうに回ってくる。先進医療のほうとすれば、今度は保険的な ことまでも考慮した上での評価ということで、ちょっと評価法が違います。高度医療では 新しい技術で効果がどうか、安全かどうかということを保険と関係なしに議論しています。 安全性が大丈夫で、非常に意義ある技術であるということであれば、それを今度は先進医 療のほうに持ってきてもう一回評価するという形ですね、大体。よろしいでしょうか。  そういうことでございますので、その点をお分かりいただいて、今、笹子先生からは、 安全性の面においてまだ1例しかないということと、もう少しやってから再検討すべきと いうか、そういう形であるということで、グラフトをとるところまではいいだろうと、何 例かやっていると。しかしながら、もう一歩進んだところがどうかということでございま すが、どうぞ御意見をいだたければ。  もしよろしければ、それでは施設のことまでどうぞ。  笹子先生、施設のほうの御説明をお願いできますでしょうか。 ○笹子構成員(電話出席)  ちょっとお待ちください。 ○事務局  すみません、座長、施設の説明というのは、特段、今回は高度医療ということなのでお 求めしておりませんで、笹子構成員のほうが何か補足的にあればということでお願いした いと思います。 ○笹子構成員(電話出席)  今回、ロボットがないと話になりませんので、ここで申請されているのは2施設でござ いますが、あとこういう可能性を持っている施設としては国立循環器病センターがあるか とは思いますが、非常に限られたところになるとは思います。施設については高度医療の ほうの判断で、私のほうとしては特に判断はいたしておりません。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。以上でございますけれども、先生方、御意見がいただ けますでしょうか。  どうぞ、田中先生。 ○田中(憲)構成員  今ほどの御説明で、ステップ2は少し問題があるというお話ですが、このステップ1だ けで、この治療法の完結性、効果は十分得られるんでしょうか。 ○猿田座長  笹子先生、お分かりに…… ○笹子構成員(電話出席)  ちょっと今よく聞こえなかったんですけれども、すみません、もう一度。 ○田中(憲)構成員  今の先生のお話ですと、ステップ1は認めようと。ただ、ステップ2はちょっと問題が あるということでございましたですね。 ○笹子構成員(電話出席)  いや、ステップ1ではなくて、ステップ1とステップ2という言葉が使われているのは、 2段階目の中にステップ1と2がありまして、グラフトを採取するというのが、ステップ という言葉を使っておりませんが、第1段階で、第2段階の中にステップ1、1枝バイパ ス、2枝バイパスとあります。その第2段階全体が1例しかやられていないので、今回は 第1段階の部分だけを先進医療としては認めるのが従来との整合性があるというふうに判 断いたしました。 ○田中(憲)構成員  その中で、第1段階だけで全体のこの疾病に対する治療効果というのは十分に得られる と、そのようにお考えでしょうか。 ○笹子構成員(電話出席)  第1段階だけでは、本来的には治療効果というかメリットは余りないと思います。これ はあくまで移行段階ですね。だから、結局、それを実際どういうふうに医療をやるかとい うことになりますと、その施設ではやはりここまで先進医療で、半分ぐらいの金額になり ますが、残り半分もあと4例ないし9例とか、全額出してくれる患者さんでそれをやられ て、実績を積まれた上で全体を出されれば、従来の先進医療と合致して、問題なくいくと 思います。  以前、最初に通った高度医療からのものとして、腹腔鏡下の肝切除がありましたが、あ れは相当数、やられておりましたので問題なかったというふうに考えております。 ○猿田座長  ありがとうございました。先生、1枝病変のところで、その程度のもので数例経験を積 んで、それから次を考えてよろしいんでしょうか。 ○笹子構成員(電話出席)  だと思いますが、ただプロトコールとしては、5例中最低何例クリアするとか、安全性 で二段階目いくときの、ラショナールをもうちょっと明確にされたほうがいいと、これは 私がそこまで本来的には言う立場ではないんですけれども、医療者としての常識的な考え としては、あのプロトコールはちょっといかがかなと思ったということでございます。 ○猿田座長  ありがとうございます。そうすると、先生であれば、ステップ1のところまででまずや ってみたらどうかということでよろしいですか。 ○笹子構成員(電話出席)  そうですね。  ステップ1までをやるということにして、その段階のところできちっとあらかじめ何例 までのうち何例以上開胸に移行するようであると、この手技はもう非常に難しいという判 断をするような、前向きにプロトコールに書かれて動かれるのが後々皆さんが納得される んじゃないかなというふうに思います。 ○猿田座長  ありがとうございました。  事務局のほうからどうぞ。 ○事務局  すみません。ちょっと今の御議論で、別紙1の1ページ目だと思うんですが、(1)、 (2)、概要のところでございます。技術がまずグラフトを採取するというところ、内鏡 動脈、グラフトを剥離採取するのは(1)、(2)がグラフトして吻合までと、全体。そ の中にステップ1、ステップ2ということがありますが、今、笹子構成員のお話は、 (1)についてはということの御議論という理解でよろしいのでしょうか。今の御議論が (1)の話なのか、(2)のステップ1のお話なのか、ちょっと事務局が聞いておりまし て分かりにくかったんで。(1)のお話ということで、要するに…… ○笹子構成員(電話出席)  (1)に関しては全然問題ないと思います。さらに、その高度医療のほうで1例ぐらい やった技術をどうやってその後やっていくかということをもうちょっと、まだ余りこうい った例がないものですから、どういうふうに安全性を担保しつつ進めるかというところは、 やっぱり(2)以降のところですね、もう少し御検討いただく必要があるというのが私の 考えですね。 ○猿田座長  ありがとうございました。よく分かりました。  どなたか御質問ありますか。今お話がありました……。  どうぞ、新井先生。 ○新井構成員  私、この分野、全く素人でございますけれども、内胸動脈をとるということにこのダビ ンチという非常に高価な機械を使うと。それを高度医療なり先進医療として認めるという のは、直接的に表現させていただきますと、余り妥当ではないんじゃないかと。ですから、 やはりその(2)のステップ1の症例を実際何例か積んだ後に再度申請をしていただくと いうのが私の印象としては妥当なんじゃないかなというふうに考えます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。  ほかに御意見ございますでしょうか。 ○事務局  申しわけありません。研究開発振興課から発言させていただいてよろしいでしょうか。  高度医療を担当しております眞野と申します。よろしくお願いします。  先ほど御指摘のありました安全性がまだ一定確立されていないというご指摘を受けたか というふうに思っているところですけれども、一応まさに安全性のところに関して、高度 医療評価会議の中で、各構成員の方からのご発言等もいただきまして、その上で御評価を いただいて、ステップを設けている。この技術自体というのは、やはりロボットという機 械自体の扱いに対する慣れというのが一番重要であろうと考えられまして、その吻合を行 うこと自体というのは、既に通常のCABG等で経験を積まれていて、その上でこの医療 技術、このロボットを使う、支援を受けるということを付加して、その上で行おうという ことですので、吻合に対する技術レベルというのは既に十分習得している前提で、機械に 対する扱いの慣れをもって、その次のステップに進み得るのではないかということで、高 度医療評価会議では安全性について一定程度、30例、その手前の(1)のところ、経験 を積むことで安全性が確立されてくるということを考えております。 ○猿田座長  新井先生、そういうことなんです。 ○新井構成員  ちょっとよく……、何かよく分からない。 ○事務局  すみません、理解しにくい説明で申しわけありません。  つまり、この技術というもの自体はロボットに対する、ロボットの扱い方の習熟という のが一番この医療技術において重要視されるべきポイントであろうと考えられます。術式 自体は従前のものより切開面が小さい範囲であり、その小さい切開面に対して、内視鏡を 用いながら術野を確保するという術式になってくると。その際には、やはりロボットの支 援がなければできない。そのロボット支援下という観点と内視鏡下という観点があろうか というふうには思われるのですが、ロボット支援下という観点で見た場合には、ロボット に対する習熟度が上がってくることによって、医師の技量レベルも上がってくることが予 測されますので、30例の経験を持って次のステップに進み得るのではないかと考えてお ります。 ○新井構成員  ちょっとよくまだ私も理解できていないところもあるのかもしれないですが、手術とい うのは、やはり例えば吻合だけを取り出して、そこだけをもって手術が完成するわけでは なくて、やはり手術というのはトータルだと思うんですね。ですから、やっぱりトータル の例えば(2)のステップ1なりが、トータルとしてこの医療が安全なのかどうかという のはやっぱり当然評価されるべきなんで、それが今の、先ほどの笹子先生のお話ですと、 1例しか実際には経験がなくて、それが安全性が担保されるかどうかがはっきりしないと いうことであれば、確かにロボットを使っての吻合というテクニックはある程度広く行わ れているとしても、やっぱりこの完全内視鏡下冠動脈1枝吻合というのがやっぱり一つの 手術ですから、これがやっぱり1例しかなくて、それがなかなか不十分であるというんで あれば、やはりそれを実際何例か症例を蓄積していただいて安全性を確認するという手順 が必要なんじゃないかなというに私は感じたということなんです。 ○猿田座長  先生おっしゃったように、実は今1例やってあって、確かにこれから数例やっていかな ければいけない。技術面で優れ、安全性も大丈夫であり、一応ここで認めますと、高度医 療のところでこれからさらにしっかりやっていこうというのが高度医療評価なんですね。  そのときに、やっぱり非常に安全性が重要です。ですから、多枝病変じゃなくて、1枝 病変のところでその安全性を十分保ちながらやっていただくということです。高度評価の ほうの先生方のお考えは少し治験的な段階ですね。安全性が大丈夫で、もちろん技術の評 価、それからさらには本当に効果あるテクニックだろうかということで、認められない治 験の形でやるような形を高度医療のほうでやっていくという形です。しかしながら、こち らの委員会は親委員会でございますから、ここでそういったことを承認させていただかな ければなりません。  となると、今先生おっしゃった安全性は非常に重要な問題なんですね。十分そういう体 制ができている施設であって、もし何か起こったときもちゃんと体制が整えるところでや っていこうという形が重要です。そこが、高度医療評価制度で重要なところです。治験段 階のところを高度医療でやっていくという形になるかと思うんで……。  はい、どうぞ。 ○事務局  すみません。ちょっと事務局のほうから、これは御提案ということなんですけれども、 実は高度医療評価会議と先進医療、前回はダビンチの前立腺については適ということで問 題なかったんで、非常に今回の事例に関しては議論が分かれておるという印象がございま して、ちょっと制度が発足してから高度医療がどんどん上がってくるのに対して、どうさ ばいていくかということもありますんで、例えばなんですが、これは御議論いただければ と思うんですが、高度医療のこの技術評価にかかわった委員に、次回、こちらの会議にも おいでいただいて、それでその内容について御議論に参加をしていただくというような手 もあるのではないか。ちょっとすみません、ちょっと事務局のほうに今…… ○猿田座長  その点も考えられるのですが、実はそういう技術を持った先生はほんのわずかしかいな いんです。そのような先生は非常に忙しいんですね。ですから、その点も十分考えてやら ないと、先生方がもう本当大変です。  地方から東京まで来ていただいて、それでまたすぐ帰ってまた来るという、そういうこ とも十分考慮していただいて、安易にそういうことは決められないと思います。  私の今の判断からいうと、笹子先生がおっしゃったように、1枝病変のところで数例経 験を積むということであれば、笹子先生も第1段階、2のほうの(1)番目のところまで はいいだろうということです。私はそういう形で進むのが今の状況ではよろしいんじゃな いかなと思っています。ちょっと私言い過ぎかもしれませんけれども、そういうふうに感 じております。  笹子先生、最後に御意見をもう一回。  笹子先生、何か御意見ありますか。 ○笹子構成員(電話出席)  高度医療のほうでそのような判断をされて動かれるということもありかもしれないんで すけれども、その場合は、1枝バイパスのところで5例をやって云々という非常にあいま いな表現をやめていただいて、きちっとした、5例中、少なくとも5例なのか4例なのか、 開胸に移行することなく実施できる技術であるというようなところのあらかじめの設定を きちっとプロトコールに書き込んでいただいて動いていただくというのが常識的かという ふうに思います。  それからあともう一つ問題点としまして、今ここへ申請されているロボットの後継機種 で、もう少し機能のよくなったロボットが薬事に通る可能性がありまして、そうなるとそ ちらは先進医療で出てきますので、先進医療と古い形のロボットを使った高度医療とが整 合性がとれないというのはかなりややこしい話になると思いますので、その点も考える必 要があるのかなというふうに思っております。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。ほかに先生方、もしよろしければ……。  笹子先生、いろいろとありがとうございました。 ○事務局  特にこの今回の御議論のところだけでちょっとお時間をいただいておりますので。 ○猿田座長  先生、どうもありがとうございました。 ○笹子構成員(電話出席)  では、どうも失礼します。 ○猿田座長  ということでございます。私が、高度評価と、それからこちらの先進医療と両方やって みると、やはり両方の委員が別々でございますので、どういうふうな考え方でやっている かということが、両方の委員によく分かっていただくことが大切なのかもしれません。高 度医療のほうの考え方は、例えばファースト・イン・マンのものでもやっていいんじゃな いだろうかというようなことまで出てきているんですね。ですからそういった点で、これ から多分ここへ出てくるのが、高度医療のほうで今評価が始まっていますが、例えば、が んのペプチドワクチンといったものが出てきているんですね。そうすると、果たしてどの くらいの症例数が検討されているのかどうかという大問題がございます。それがこちらへ 来たときに、恐らく今の考え方でいければ、この先進医療の委員の方々、なかなか難しい んじゃないかというふうな判断になります。先ほど事務局から提案がありましたように、 高度医療の技術の方に来ていただくのも結構ですけれども、やはり一回両方の委員会の考 え方を両方の委員の方が分かっていただくことも重要じゃないかなと私は考えます。場合 によっては一回両方の委員に事務局のほうからよく説明していただくことが大切かと思っ ています。連携をお話しいただくほうが大切ではないかなという感じも私はしております ので、その点もどうぞ御検討いただければと思います。  それで、問題のこの技術に関しまして、先生方、どうでしょうか。笹子先生のほうは、 もう一回プロトコールをしっかりさせて、1枝病変のところまでは認めてもいいんじゃな いだろうかという御意見でございますけれども、先生方、よろしくお願いします。 ○吉田座長代理  私は新井先生おっしゃるみたいに、手術ですんで、やはり一貫してもらわないとなかな か認められないと思うんですよね。ただこのバイパスの最初だけ認めて、じゃ吻合は認め ないというと、外科医としては何のためにこのロボットを使うんだということになります よね。だから、先ほど笹子さん言ったみたいに、ダビンチSが今申請行っているんですよ ね。この機械を見ますと、これダビンチSですよね、使っているのは。これはだから今認 めちゃうと、この秋ぐらいに認められるだろうと、そのダビンチSの保険適用とちょっと ダブっちゃうというか、問題が起きると思うんですけれどもね。だから、笹子先生おっし ゃるみたいに、今回は出ましたけれども、この先進医療会議では保留という形にして、も うちょっと様子を見たらいかがですかね。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。  ほかに御意見ございますでしょうか。吉田先生の御意見にありました機械の保険適用に 関しまして、大体秋にはいけそうですかね。 ○吉田座長代理  はい、と思いますけれどもね。 ○猿田座長  それがもう通ることが確実ならいいんですけれども、また通らないと困るわけですが、  そのあたり、事務局のほうはどうでございましょうか。 ○事務局  申しわけありません。ちょっと今、そういった正確に、薬事承認というのはいろいろと 手続、それからメーカーのほうが宿題といいますか、そういうのを得て、返すのに時間が かかるとちょっとかかる場合もありますし、いつごろ薬事承認されるのかというのは、現 時点でははっきり分からないという状況だと思います。 ○猿田座長  余りまた時間が長引いてしまうと、この委員会の意味もなくなってしまいます。ですか ら、一つの考えは、澤先生はいいだろうと。それから、今の笹子先生のほうは、1枝病変 まではプロトコールをしっかりやればいいということであれば、もしその後プロトコール を直していただくと、次の会議ぐらいには通すことができるのかなと思います。  そこで、今の保険の適用の期間を次までに調べてもらうことにして、承認の方向で進み たいと思います。1つの案件であまり長期間の審議になることでは、今の制度の意味がな くなってしまいます。  よろしいでしょうか。もしよろしければ、そういう形で次までに必ず今の問題、それか ら笹子先生ともう一回詰めさせていただき、それから澤先生とも詰めさせていただき、方 向とすれば、機械に関して保険適用に時間がかかれば、1枝病変のところまでは認めてと いう形で、お認めいただくということでよろしいでしょうか。  では、そういう形にさせていただきます。どうもありがとうございました。  いいですか。 ○事務局  すみません、確認ですが、とりあえず今日、本日の時点では保留という、とりあえず。 ○猿田座長  ええ。だから、一応1枝病変のところでは認める方向だけれども、もう一回そこのとこ ろをしっかり固めて、プロトコールを検討していただくことです。 ○事務局  次回の会議に間に合うようにと。 ○猿田座長  少なくとも次回には結論を出さないといけないということでどうでしょうか。  ほかに御意見ございますでしょうか。少し勝手で申しわけございませんですけれども、 そういう形で、決めさせていただきたいと。  それでは、先ほど、3月、4月の届け出に関しましては事務局のほうから御説明いただ きましたものですから、整理番号の167のほうに行っていいですか、事務局のほう。 ○事務局  はい、お願いいたします。 ○猿田座長  それでは、やはりこれも事前評価を笹子先生がやってくださっておりますけれども、こ ちらのほうはそんなに問題ないということで、笹子先生としては適ということになってい ますけれども、事務局のほうから御説明をよろしくお願いいたします。 ○事務局  では、御説明をいたします。資料別紙2をお願いいたします。先−5の後ろについてお ります。  先進医療の名称でございますが、大腸腫瘍に対する内視鏡的面膜下層剥離術でございま す。ちょっと名称が長いんですが、早期大腸がんで従来の内視鏡的粘膜切除術では一括切 除が困難な大きさのものであって、十分な術前検査の結果、根治が期待されるというもの に限るということでございます。または腺腫というようなことでの対象の名称でございま す。  適応症につきましては、先ほど技術面にございましたとおり、早期大腸がんということ でございます。  まず、内容のところの概要のところでございますけれども、大腸内視鏡検査を施行いた しまして、拡大内視鏡や超音波内視鏡により大腸腫瘍に対する十分な術前診断を行って、 本法の適応であるかというのを検討した上で、その病変部の粘膜下層に専用の液体を注入 して剥離するということでございます。  具体的には、この資料の4ページ目、一番後ろでございます、[4]ということで、「【参 考】ESDの手順」ということでございまして、粘膜下に局注をいたして、高周波ナイフ によりまして、病変周囲の粘膜を少しずつ切開して、切開部位より粘膜下層を剥離すると いう形でございます。このようなやり方をするという技術でございます。  1ページ目に戻っていただきまして、効果でございますけれども、EMRと、いわゆる 従来の粘膜切除術と比べると、病変を一括して切除できるため、病変の大きさに制限がな いというようなことがございますし、EMRが実施困難な症例にも対応できると。  それから、外科手術と比較しても侵襲が小さく、QOL向上に寄与すると。医療経済上 も効果的ということでございます。  先進医療に係る費用としては約14万9,000円、実施科としては、消化器内科とい うこれ申請内容でございます。  それに対しまして、笹子構成員からの評価ということでございます。これ2ページから のまず先進技術としての適格性というところでございます。これに関しまして、名称に関 しましては特に異論ないということですが、適応症に関しましても妥当であるということ でございます。  それから、有効性に関しても、EMRというふうに比較してはるかに有効性は大きいと いう御意見でございます。  安全性に関しましては、こちらは問題ありということですが、具体的な中身としては、 穿孔時に緊急手術対応を要するケースが少数ではあるが発生するということもあり、安全 性についてはCとなっております。  技術的成熟度でございますが、これはBとなっておりますけれども、数多くの経験を積 んだ医師の指導下であれば行えると。ある程度の熟練を要するという御判断でございます。  社会的妥当性につきましては、専門的にこの治療を行えるような方の間では普及してお って問題ないと。  それから、現時点の普及性も同じくBということで、ある程度普及していると。  効率性に関しましては、先ほどもありましたけれども、通常の開腹手術に比べますと、 侵襲も小さく、医療経済的にも極めて効率的ということでございます。  保険の収載の必要性の部分は、施設要件や技術認定制度を検討しつつ、いずれ保険適用 されるべきというご意見でございました。  総評としては適ということでございますが、コメントとして、合併症の腸管穿孔という ことに対する対応体制というのが必要だということでございます。  3ページ目でございますけれども、当該技術の医療機関の要件に関しましてでございま す。  これに関しましては、実施責任医師の要件のところですけれども、診療科に関しまして は要ということで、消化器内科、消化器外科、内視鏡内科または内視鏡外科ということに なっております。  資格に関しましては、消化器内視鏡専門医と。診療科の経験年数5年以上で、当該技術 の経験年数は1年以上ということでございます。  それから、当該技術の経験症例数としては、術者としては10例以上と、助手として1 0例以上というようなことで、ある程度の経験ということを必要となっております。  医療機関の要件としましては、診療科として、消化器内科、消化器外科、内視鏡内科、 内視鏡外科と、実施診療科の医師数としては常勤の医師が2名以上という要件、それから 他診療科の医師数としては、外科医、いわゆる緊急の開腹手術に対応できるようなという ことで外科医が2名以上と、それから病床数としては、病床はあるということで、1床で すので、有床以上のレベルでもいいということです。当直等、緊急手術、院内検査等必要 ということでございます。  それから、その他、倫理委員会に関しましても要と。医療安全、医療機関における医療 安全委員会の設置も要でございます。  そして、当該技術の実施件数数、その医療機関としては20症例以上ということになっ ておりまして、その他の要件として、24時間放射線撮影が実施可能な体制ということと なっております。  ということで、笹子構成員からの評価という結果は以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今ご説明いただきましたように、技術的には非常に腫 瘍の大きいのもとれるということですが、一番問題なのはやはり安全性の問題でございま す。先生方ご存じのとおり、このごろ大腸内視鏡における穿孔が多いんですね。そういっ たことで、この場合にもやはり笹子先生がお書きになっているように、十分にそのあたり のフォローアップ、それから体制を整えてやる必要があるだろうということかと思います。 どうぞ先生方、御意見をよろしくお願いいたします。 ○吉田座長代理  これ、内視鏡手術は数年前から外科の中で問題になっていまして、内科医が勝手にやっ ちゃって、穿孔を起こすと外科へ回ってくる、そういう例が非常に多いんですね。ですの で、これ消化器内科と書いてありますけれども、消化器外科がメーンにするべきではない か。というのは、腸管は非常に薄いですので、穿孔を起こしやすいんですよね。膀胱の場 合にも、だから頂部に行くと相当薄いんで穿孔を起こすんですけれども、だからあくまで 膀胱腫瘍は泌尿器科がやるともう決めていますんでね。これは内科の先生が勝手にこれを やっちゃって、多分だから外科の先生は相当怒ると思うんですね。穿孔を起こしちゃって、 何でおれが面倒を見るんだと言われますんで、どうなんでしょうね、これ。内科の人が出 していますけれども、本来は外科の人が安全性を期してやるべきだと思いますけれどもね。 ○猿田座長  そのあたり、どうでしょうか。内視鏡室というところだと、内科と外科と両方先生がい るところが多いんですね。その中でも、やはり外科の先生にやっていただきたいというこ とでの賠償審議会で審議していますと、最近は大腸穿孔が非常に多いんですね。余りにも 多いものですから驚いていまして、この案件も実は読ませていただきますと、穿孔の可能 性が非常に高い技術だと、笹子先生おっしゃるとおりなものですから、よほど体制だけは しっかりしなきゃいけないだろうと思います。  問題は、今、吉田先生がおっしゃられました内科をどうするかということですね。その あたりをどうしますか。 ○吉田座長代理  これ、ここで承認されると、この診療科、消化器内科と書いてありますよね。そうする と、この申請したのも内科ですよね。一斉に内視鏡内科が始めちゃうんですね、腺腫とし て。そうすると、先生おっしゃったみたいに穿孔例が非常にふえてくるんじゃないか。相 当これ限定していかないと。ですから、先進医療ですので、外科医がやって、すぐあけら れる場合に限定するとか、そうしないと危険じゃないですかね、これ。 ○岩砂構成員  やっぱりバックアップ体制がないと、生命にかかわることですから、内科の先生もでき るけれども、いざというときにバックアップ体制があるということがやっぱり条件じゃな いでしょうかね。 ○猿田座長  今先生がおっしゃったように、実は穿孔例も、その日に気づかないで、じわじわ起こっ て、1週間後になって、腹膜炎になって分かったというのも随分出てきているんですね。 ですから、本当に注意していないといけないと思います。今、岩砂先生がおっしゃったよ うに、バックアップ体制とか、十分考える必要があります。  どうぞ、事務局。 ○事務局  すみません。そういうことで、3ページ目の実施医療機関の中にも、内科ということで は申請があるんですけれども、当然、他の診療科として外科医が必要だとなっております し、また施設要件で、そういう連携について必要ということであれば、そういうその他の 要件の中に必ずバックアップ体制をとることというような記載も可能かと思います。 ○猿田座長  ほかに御意見ございませんでしょうか。安全性だけは特に重視してやっていただきたい と。  はい、どうぞ、田中先生。 ○田中(良)構成員  全体的に今の御議論でいいと思うんですが、ちょっと気になったのは、3ページのとこ ろで、下のほうのその他のところで、24時間放射線撮影が実施可能な体制ということで すが、放射線撮影という用語はどうでしょうか、保険診療の中でも画像診断とか、そうい う項目になっているんじゃないかと思うんですが、要するに撮影だけじゃなくて、むしろ perforationが画像診断でどういうふうに評価されるかということが重要だと思うんです よね。ですから、ちょっとその辺、きちんとした用語のほうがいいと思うんですが。 ○事務局  御指摘のとおりだと思います。24時間画像診断としたほうが適切かと思います。 ○猿田座長  それからもう一つ、私のほうから、その下のところで、頻回の実績報告が不要というよ うな、これは不要じゃ絶対おかしいと思うんですね。これは必ず、やはりしばらくの間は 頻回にでも報告していただくということが、安全性の面と、それから症例数の関係もあり ますから、ぜひそこはそうしていただきたいと思います。 ○事務局  今の御指摘に関連しまして、今日できれば要件を決めていただきたいと思っておりまし て、例えば過去の前例で、こういう報告を求めている前例を申しますと、届け出から6カ 月を経験するまでの間とか、症例数が何例積み重なるまでの間は、例えば毎月この実施状 況を報告しなさいとかというようなことを定めた過去の実績がございますんで、頻度等に つきましても御議論いただければと思っています。 ○猿田座長  妥当なところは、少なくとも6カ月までは報告いただくということではないでしょうか。 それでまたチェックして、事故が起こればすぐ報告していただくことになっていますから、 一応少なくともそこまではやっていただくほうがよろしいと思うんですけれども。  ほかに先生方、御意見ございますでしょうか。あと、笹子先生のお話、この報告にあり ましたように、テクニック的な点、そのほかの利点は十分ある方法だということでござい ますので。  もしよろしければ、そういう形でこれはお認めいただいたということで、安全性にだけ 十分注意してやっていただくということで、ではこれを認めさせていただきます。どうも ありがとうございました。  それでは、続きまして、整理番号の168番でございますけれども、これは戸山構成員 に見ていただきましたので、戸山先生のほうから御説明をよろしくお願いいたします。 ○戸山構成員  それでは、資料に沿ってご説明させていただきます。  先進医療の名称ですが、実物大臓器立体モデルによる手術支援、そして骨盤、四肢骨、 関節に著しい変形または欠損を伴う疾患、外傷に限るとしております。  適応症は、そういうことで今お話しした骨盤、四肢骨、関節に著しい変形、欠損を伴う 疾患、外傷ということでございます。  その内容ですけれども、関節とか骨盤等々におきまして変形があった場合に、以前はレ ントゲン、すなわち二次元でその手術というふうなものを行ってきたんですけれども、そ の後CTが出て、三次元画像というふうなことでやれる時代に入りましたが、まだ非常に 不十分で限界というふうなものがございます。  そこで、この申請に関しましては、患者さんのCT画像をもとにして、そのデータから コンピューター解析して三次元画像を構築し、さらにそれに手を加えて、実物大の立体モ デルを作成するということでございます。  そして、そのモデルを用いて、実際に手術中に使う機器を用いて、手術をそこに実際行 うということでございます。ですので、関節の変形、それから欠損等々が手術前に規格が できて、それを正確な機器をもって手術が行えるということでございますので、正確な手 術を術前からシミュレーションできるということ、それから非常に高度な難易度の高い手 術においても安全性、正確性というふうなものが向上するということ、また、多分、手術 時間の短縮にもつながるというふうに思います。  脊椎などでは既に行われていると思いますけれども、かなり有用、有効性というふうな ものと聞いております。  これの適格性ということですけれども、まず適応症ということに関しましては妥当と考 えます。  それから、有効性に関しましては、従来の技術を用いるよりもやや有効。  安全性に関しましては、それを求めるということですので問題なし。  それから、技術的成熟度に関してはB。つまり、複雑なところの変形等々というふうな ものでございますので、数多く経験を積んだ医師または医師の指導下であれば行えるとい うBということにいたしました。  それから、倫理面に関しては問題等はございません。  それから、現時点での普及性に関しましては、普及していないということかと思います。  それから、効率性に関しましては、既存のものに関してやや効率的と。  将来ですけれども、非常に安全、正確な手術が行え、またその成績も向上するというふ うに思いますし、将来的には保険での収載というふうなものを行うのが妥当というふうに 考えます。  総評としましては、総合判定、適ということにいたしました。  それから、その次の3ページでございますけれども、医療機関の要件ということでござ います。  診療科は、骨関節ですので、要、整形外科。  それから、資格は整形外科の専門医。  それから、当該診療科の経験年数は一応4年ということにいたしました。  それから、複雑な変形、欠損ということでありますので、この技術の経験年数は一応5 年ということにいたしました。  その症例数は、術者として5例以上ということにいたしました。  それから、医療機関の要件でございますが、診療科は要、整形外科。  それから医師数は、これは複数でこれを行うことになろうと思いますので、要で、常勤 医師2名以上と。  それから、他科というふうなものを要ということで、麻酔、放射線科医。  それからあと、その他というふうなものは不要。  それから、ベッド数に関しては20床以上。  それから、看護体制に関しては、配置は不要。  それから、当直は要。  緊急手術というふうなものは、何か起こり得る可能性はありますので、一応要というこ とにしています。  それから、院内検査、要。  それから、他の医療機関との連携に関しましては不要。  それから、医療機器の保守管理体制、要。  倫理委員会に関しましては、これはモデルをつくるということでありますので、不要。  それから、医療安全管理委員会の設置は要。  それから、当該技術の実施症例数に関しては、一応5例ということに定めました。  その他の要件というふうなものは必要はないというふうに思います。  それから、頻回の実績報告というふうなものも不要ということにいたしました。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 ○猿田座長  戸山先生、どうもありがとうございました。今、先生から御説明いただきましたけれど も、安全なものであって、手術に対する効率は非常によくなるということだそうでござい ます。それからあと、機関の適応に関しても大きな問題ないという形で認めていいんでは ないかという御報告でございますが、どうぞ御意見をいただければと思います。  これはいろんなところにも適応ができるわけですよね。今度の場合には骨盤、四肢骨、 関節ということですけれども。 ○戸山構成員  そうですね。やはり立体画像が必要とされるような骨盤、特に関節というふうなものは 非常に有用だと思います。ただし、その程度で、軽度なものまで含めるとかなり数がふえ ますので、ここで縛りとして、著しい変形、欠損というふうなものを置いたということで す。それは多分関節によって、その著しい変形、欠損というふうなものは、いろいろ肘、 肩、膝とか違いますので、その部所部所に、個々に沿ったところでお考えいただければよ ろしいんではないかというふうに考えています。 ○猿田座長  ありがとうございました。  どうぞ、赤川先生。 ○赤川構成員  少し教えてください。この場合はシミュレーションをした後、実際の手術をされる時に はサージカルガイドのようなものを作って行うのですか。 ○戸山構成員  いや、ガイドどうのこうのではないと思います。その変形したものが実際に術前にあっ て、手術中に使う同じ機械でもってそれをプランニングして、実際に複数の医師でそれを やると。こういう形をやろうというふうなことです、これは。 ○赤川構成員  その練習をしたこと、シミュレーションしたことを実際の手術の時にはそれを完璧に移 せるわけではなく、そのときにはフリーで手術をされるわけですね。 ○戸山構成員  そういう形になると思います。それ用の何かをつくるというふうなものではないという ことです。 ○赤川構成員  そうですか、わかりました。というのは、私たちはインプラントを埋入するときに、今 はサージカルガイドを全部つくって、シミュレーションしたことと同じ操作をすることも 多いので、ちょっと質問させていただきました。 ○戸山構成員  多分それを手術場に持参して、そして角度とかいろんなことに関しては当然応用可能と いうふうに思いますけれども。 ○赤川構成員  わかりました。ありがとうございます。  それからもう一つです。私が見間違えているかもしれないのですが、この先進医療の費 用のところで12万円幾らですが、実際にはその倍になったりしています。これは2つに なるとか、練習するからとかいうことでこうなっているのですか。 ○猿田座長  これは事務局のほうはよろしいですか。今の先進医療に係る費用としての値段が、この 紙に書いてある4月受け付け分ということでは24万7,000円になっているけれども、 少し高くなっているんじゃないか……。 ○事務局  これは一つの例ということで出しておりますので、今回申請があった例は、両側という ことで2倍ということで12万円のものが24万円という計算で記載をしております。 ○赤川構成員  1足をする場合には、その半分でいいということですね。 ○事務局  当然そういうことになります。 ○猿田座長  よろしいでしょうか。 ○赤川構成員  小さな点かもしれませんが、この医療機関はCTを撮ったり、それからバーを使ったり する消耗品とかを全く請求されていないのですが、それは医療機関のご判断ということで よろしいのですよね。 ○猿田座長  よろしいですか。ほかにございませんか。  どうぞ、新井先生。 ○新井構成員  これ、文言で問題ないのかもしれないんですけれども、当該診療科の経験年数が4年以 上で、当該技術の経験年数が5年以上というのは、これはこれでよろしいんでしょうか。 実際的には、当該科の経験年数が4年で、この治療の経験が5年ということはあり得ない んで、これちょっと何かやっぱり数字はこれでいいのかどうかなと。余り本質的な問題じ ゃないけれども。 ○猿田座長  先生が移ってきてということですか。 ○戸山構成員  すみません。これは専門医の年数に合わせるという形で修正させていただきます。 ○猿田座長  ありがとうございました。そういうことで合わさせていただくと。  ほかにございますでしょうか。  どうぞ、吉田先生。 ○吉田座長代理  これは先進医療は認めますが、保険で出てくるわけですね。保険でいつも問題にするの は、対称器官といって、両側ある場合、点数をどうするんだということで問題になるんで すね。ですから、必ずこれ、(1足)とか書いておかないと、12万3,600円と24 万円でしょう。何でもかんでも24万円取ってくるんですよね、医療機関って変なやつが あって。だから必ず(片足)とか明記しないと、保険審査上大変問題になるんですね。 ○猿田座長  はい、どうぞ。 ○事務局  実際は、これ骨盤、四肢骨、それから関節の著しい変形、欠損を伴う疾患ということな んで、値段はその症例によって実はさまざまになってしまうので、この24万円というふ うに書いておりますが、一例にちょっとすぎないので、そういう意味では、すべての医療 機関が24万円ということになれば、それはちょっと問題だと思います、むしろ。 ○猿田座長  ほかにありませんか。もしよろしければ、少し先ほどのところを訂正させていただいて、 これをお認めいただくということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それ では認めるということにさせていただきます。  戸山先生、どうもありがとうございました。  次が、5月受け付け分でございましょうかね。事務局のほうからよろしくお願いいたし ます。 ○事務局  はい、了解いたしました。  では、5月受け付け分で先−6の資料をお願いいたします。  先進医療の新規届出技術(5月受付分)でございますが、4つございます。  1つが、無拘束型シートセンサを用いた睡眠時無呼吸症候群の検査ということ、それか ら2つ目が最小侵襲人工股関節全置換術におけるコンピューターナビゲーション、3つ目 が不可逆的小腸不全に対する生体ドナーからの小腸部分移植、4つ目がこれ脳死のドナー からの小腸部分移植ということで、以上の4技術につきまして届け出が参っておるという 状況でございます。  以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。この5月受け付け分、171、172は、生体ドナー と、それから脳死ドナーというふうに別々になっておりますけれども、これを見ても、先 進医療の自己負担分の値段が大分違いますけれども、一応こういった形だということで、 これ不備なく申請できればいいと思いますけれども、一応5月は4つ受け付けがあったと いうことでお認めいただきたいと思います。  それでは、続きまして、5番目の先進医療専門家会議における今後の評価体制、先ほど もちょっといろいろありましたけれども、それを事務局のほうから御説明をよろしくお願 いいたします。 ○事務局  では、御説明をいたします。資料は先−7−1、それから7−2、7−3を用いまして 御説明をさせていただきます。  まず先−7−1、2枚物でございますけれども、お願いいたします。こちらは前回の先 進医療専門家会議に既にお諮りしておりますけれども、利益相反状態にある場合の取り扱 いということで、前回は案という形で示させていただきまして、御議論を踏まえまして修 正したものがこちらでございます。変更点がほとんどございませんけれども、2ページ目 でございますけれども、臨時構成員というような名称を使っておりましたが、オブザーバ ーということで名称を変更しておりまして、基本的には修正というのは行っておりません。  それから、関連でございますが、前回御議論いただきました利益相反状態の取り扱いと いうものを踏まえまして、先−7−2でございますけれども、運営要綱の改正と、これは 新たにお示しするものでございますが、改正案というものを出させていただいております。  今回改正が1ページ目、一番下のほうでございますが、「組織」というところで、下線 を引っ張っておりますけれども、「座長は、検討のため必要があると認めるときは、有識 者を会議に参加させることができる。」ということで、このオブザーバーというものを念 頭に置いた規定というのを整備をしておるところでございます。  それから2ページ目に行っていただきますと、同じく修正を加えておりまして、8のと ころでございますけれども、「第2項の規定により会議に参加する者」、先ほどもお話し しましたが、オブザーバー(仮称)につきましては、関係する検討事項が終了したという 時点で解任するということで、いわゆる利益相反状態にあるということが委員会の申し出 等にあって、その審議に新たに参加していただく方につきましては、その事案ごとに選定 をして加わっていただくと、こういうことでございます。  あと幾つかありますけれども、主なところは以上でございまして、さらに先−7−3と いう1枚物、両面のものですけれども、これは新たに今回の利益相反というものを踏まえ まして新規に定めているものでございます。  運営細則としまして、1条でございますけれども、議事の運営に関し必要な事項を定め るということで、適用対象構成員の範囲としては、構成員とオブザーバーということにし ております。  この3条につきまして、いわゆる寄附金・契約金ということで、500万円以上という ことで関連してまいりますけれども、その中身、どういうものが対象になるかというのが 3条で定義してございます。  第4条には、検討不参加の基準ということで、500万円を超える場合というものと、 500万円以下である場合ということにつきまして、その取り扱いを決めております。  2ページ目、裏面でございますけれども、その他高度医療評価制度、第5条につきまし ては、高度医療評価制度の対象となる医療技術に関して、その関連があるといった場合に ついても、同じく申し出をいただくということを考えております。  ということで、そのような細則を本日新たにお諮りをするということでございます。  なお、本日、その後の評価制度に関しまして、もう最終で御承認ということであります と、7−1の資料に戻っていただきますと、この構成員等用のファクスというのが2枚目 についておりますけれども、こういうファクスを事前に各構成員の先生方に、関連する技 術があるという場合にはお申し出をいただくというようなやり方で取り扱いをさせていた だきたいということでございます。  御審議をよろしくお願いいたします。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。  今御説明ありましたけれども、最先端のいろんな技術のことを検討していますと、利益 相反の問題がどうしても起こってくるということで、これは高度医療評価会議においても 同じことで、やはりこういう形をとっていると、そういう絡み合いに関しまして、先−7 −1の資料にあるような、こういう形でこの前ちょっと検討させていただいたのをここで 決めさせていただきたいということになります。  それから、やはりこういった専門の先生方が利益相反にかかわった場合に、どうしても 審議を進めなければいけないということで、有識者のそういったことの意見も出てきてい るわけでございます。そのあたりのところも御考慮いただいて、御意見をいただければと 思いますけれども。  はい、どうぞ、吉田先生。 ○吉田座長代理  これは法的に、オブザーバーという言葉でいいんですかね。というのは、第2条の8に、 「解任される」と書いてありますよね。要するに、これは構成員だったら解任できるんで すけれども、オブザーバーを解任するんですかね。だから、例えば臨時構成員とか、そう いう名前にしておかないと、この文言がおかしくなるんじゃないですか。 ○猿田座長  ありがとうございました。どうですか、その辺。 ○事務局  すみません。法的と申しますか、制度的な観点から申しますと、ちょっとそのオブザー バー(仮称)とつけておりますが、このままちょっと使えない。ただし、構成員、前回の ようにいわゆる臨時構成員という名称もちょっと適切ではないんじゃないかという危惧も ちょっとあって、今大変時間がかかって恐縮ですけれども、次回の会議までにはこういう 形でという名称をお示しさせていただきたいと思います。誠に恐縮でございます。 ○猿田座長  今の名称のことは別として、このやり方、そのほかに関してどうでございましょうか。 何かございますでしょうか。決められるところは決めていきたいと思います。今の名前の ところは御検討いただくということで、一応今こういう形で進めるということで御了承い ただけますでしょうか。  ありがとうございました。  それでは、こういった形で決定させていただくことで、事務局、ほかに何かございます か。 ○事務局  すみません。では、次回からこのファクス用紙を用いまして、事前に利益相反の有無を 確認をさせていただきたいと思います。  それから、名称等につきましても、明確にした上で、また次回御報告いたします。  あとすみません、もう一点、ちょっと議題が逆戻りして恐縮なんですが、先ほど立体モ デルのところで、施設要件の中に、当該技術の経験年数、それから診療科の経験年数のと ころの御議論がございまして、先ほど、整形外科の専門医の年数と整合性をという御提案 がございましたので、事務局のほうで確認させていただきましたところ、専門医としては 6年という年数ということでございますので、診療科の経験年数のところを、先ほど4と ありましたのを6ということで、当該技術の経験は5ということでさせていただきたいと いうふうに思います。 ○猿田座長  ありがとうございました。よろしいでしょうか。新井先生、よろしいですか、そういう 形で。6と5という形。戸山先生、よろしいですね。  ありがとうございました。  ほかにどなたかご意見ございますか。なければ時間は早いですけれども終わりたいと思 いますが。  どうぞ、田中先生。 ○田中(憲)構成員  今日も書類不備による返戻というのがありましたが、実はこれ、地方の社会保険事務所 でちゃんと見てきている書類ですね。実際は地方で半年ぐらいかかっているケースもある といわれております。ということは、先ほど座長が言われた、迅速に対応するという組織 としてそぐわないところがあるのじゃないかと思います。私は、社会保険事務所等々に知 識などをもう少し国のほうから周知徹底していただき、役所から上がってきた書類が、書 類不備による返戻ということがないようにされるのがよろしいと、このように思っており ます。  以上です。 ○猿田座長  どうぞ。 ○事務局  指摘のように、もし半年ということがあると大変な遅滞だと思いますけれども、我々の ほうも、本制度、非常に迅速に対応するということで、現場レベルでは、少なくともその ようなものはないんじゃないかなと思いますが、十分確認はしたいと思います。  なお、厚生局のレベルでは、どうしても書面上の記入漏れ等の内容に踏み込むというよ りは、そういう記載漏れ等のチェックが限界の部分がございまして、若干技術的な記載内 容について事務局のほうで確認したところ、例えば実はそうじゃなかったというようなこ とで返戻というのがこちらの場でございますので、それはいずれにせよ厚生局レベル、そ れから本省レベルでもできるだけ迅速に会議にお諮りできるように努力したいと思います。 ○猿田座長  そういうふうにしていただくということで、大切でございますんで、ほかに御意見ござ いませんでしょうか。  もしございませんようでしたら、それでは時間が早いですけれども、今日の宿題事項は 必ず次までにやっていただくということにさせていただいて、それでは先進医療会議を終 わりたいと思います。どうも御協力ありがとうございました。 <了> 【照会先】  厚生労働省保険局医療課医療係  代表 03−5253−1111(内線3276)