08/01/09 平成20年1月9日先進医療専門家会議議事録 第26回先進医療専門家会議議事録 (1)開催日 平成20年1月9日(水) (2)場所  厚生労働省専用第18〜20会議室 (3)出席者 猿田座長、吉田座長代理、赤川構成員、新井構成員、飯島構成員、        加藤構成員、金子構成員、北村構成員、田中(憲)構成員、        田中(良)構成員、谷川原構成員、辻構成員、坪田構成員、戸山構成員、        樋口構成員、渡邊構成員        事務局:審議官、医療課長、医療課企画官、歯科医療管理官、        薬剤管理官、医薬食品局医療機器審査管理室長、他 (4)議題  ○先進医療の届出状況(11月受付分)について        ○先進医療の届出状況(12月受付分)について        ○先進医療の保険導入等について        ○その他 (5)議事内容 ○猿田座長  先生方、新年おめでとうございます。早速ですが、第26回の先進医療専門家会議を 始めさせていただきたいと思います。  本日の構成員の出席状況でございますが、岩砂構成員、笹子構成員、竹中構成員、永 井構成員、福井構成員が欠席という届けをいただいています。2〜3の先生はちょっと 遅れておりますが、届けがある欠席の方は以上でございます。  それでは早速議事に入りたいと思いますが、最初にお手元の議事次第に従いまして、 先進医療の届け出の11月受付分の方から入りたいと思います。それでは事務局の方、 よろしくお願いします。 ○事務局  事務局でございます。それでは、先−1の資料に基づきまして御説明をさせていただ きます。あと、別紙1とあわせてごらんいただきながら、御説明をお伺いいただければ と思っております。  今回、11月受付分に関しましては、7件の届け出がございました。この1枚目に9 8〜104番までの先進医療名、適応症、自己負担、保険給付、受付日がそれぞれ載っ ております。そちらの方を確認いただいた上で、次のペ−ジをごらんください。こちら の後ろのペ−ジに今回の事前評価の担当構成員、総評、適応症、その他の事務的な対応 等が載っておりますので、簡単に御説明をさせていただきたいと思います。  まず98番、変形性顎関節症に対する矯正歯科治療に関する先進医療でございますが、 こちらの方は書類不備ということで、返戻という対応をさせていただいております。  また、99番の先進医療Real Time PCRを用いたEBウイルス感染症の迅速診断、 こちらの技術に関しましては、渡邊構成員に事前評価をお願いしておりまして、そちら の方が「適」という総評をいただいております。適応症はEBウイルス感染症というこ とで、こちらの評価の詳細は別紙1でございます。またこの別紙1に関しましては、渡 邊構成員から後ほど御説明をいただきたいと思っております。  続きまして100番の技術は、内視鏡下小切開泌尿器腫瘍手術の適応症拡大というこ とで届け出が参りました。これに関しましては吉田構成員に御評価をいただいておりま して、こちらは「適」ということで総評をいただいております。適応症は、尿管腫瘍、 膀胱腫瘍、後腹膜腫瘍、精巣がんの転移性後腹膜リンパ節腫瘍、泌尿器がんの転移性骨 盤リンパ節腫瘍、水腎症となっております。別紙の方に詳細が載っておりますが、また そちらの方は後ほど、吉田構成員から御説明を賜りたいと思っております。  続きまして101番、腹腔鏡下腎孟・尿管切石術、こちらの技術に関しましては、適 応症は嵌頓結石でPNL、TULでは摘出が困難と考えられる症例でございますが、こ ちらの方は書類不備ということで返戻という対応をさせていただいております。  続きまして102番、リアルタイムPCR法を用いた歯周病細菌の定量による歯周病 診断、こちらの技術に関しましても、書類が整っていなかったということで返戻をさせ ていただいております。  同じく103番の抗菌薬を用いた全顎スケ−リング・ル−トプレ−ニング法、こちら に関しましても、書類が整っていないということで返戻をさせていただいております。  104番は体腔鏡下膀胱内手術の技術でございますが、こちらの方は体腔鏡の使用に ついては薬事法の適応外使用に当たるということで、返戻という対応をさせていただい ております。  全体概要は以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今お話がありましたように、98〜104までとい うことですが、書類不備で返却したものが4つ、薬事法の適応外ということで差し戻し になったものが1つということで、結局99と100、この2つが一応認められたとい うことで、これから先生方に事前評価していただいたことに関しまして、御説明いただ くということになると思います。  それではまず早速、99番のReal Time PCRを用いたEBウイルス感染症の迅速診 断ということで、渡邊先生の方から御説明いただけますでしょうか。 ○渡邊構成員  それでは、この別紙1というところでございますが、Real Time PCRを用いたEB ウイルス感染症の迅速診断でございます。適応症はそこにありますようにEBウイルス 感染症、内容につきましては、Real Time PCRを用いまして、EBウイルスのDNA 量を数時間以内に定量的に評価する方法でありまして、簡便で迅速にEBウイルスの感 染症を診断するということでございます。  特に、このEBウイルスは御存じのように伝染性単核症とか、あるいはEBウイルス が関連しておりますmalignant lymphomaほか、posttransplant lymphoproliferative disorderといいまして、移植後のリンパ増殖性疾患のもとになるものでございます。そ のために、臓器移植手術におきましては、術後に免疫抑制剤を長期投与するため、それ に伴ってウイルス感染を起こしやすくなってまいりまして、その早期に対応するための 迅速診断が重要となっております。特に、トランスアミナ−ゼなどの上昇が見られる患 者におきましては、移植後の拒否反応によるものか、このようなEBウイルス感染症に よるものかを、早く診断しなければいけないということがありまして、そのためにこの ウイルスのDNA量を早く測定することが必要であるということがあります。また、伝 染性単核症や慢性活動性EBウイルス感染症、EBウイルス関連の血球貪食症候群など の病態におきましても、早期に診断して治療をする必要があるということで、迅速で精 度の高い検査法が必要であるということでございます。  本技術はこのReal Time PCRでEBウイルスのDNA量を数時間以内に定量的に測 定し、EBウイルスの感染症を迅速に診断するということでございまして、これを用い ますと簡便にEBウイルス感染症が診断できるのみならず、定量的で、治療のモニタリ ングで有用であるということでございます。  これに関しまして、実は初め申請があったものは、臓器移植後のリンパ増殖性疾患の もとになるEBウイルス感染を早期に診断するということで、私の方に書類が届いたも のですから、こちらの方から、骨髄移植の専門の先生、肝臓移植の専門の先生、血球貪 食症候群の専門の先生にいろいろ御意見をお伺いしましたところ、3人とも今移植後の lymphomaの前のEBウイルスの感染症を診断するにはこれは必要であるということで、 ぜひ何らかの形でこういう先進医療の中でもお認めいただきたいというような御意見で ございました。 そういうことですから、これはその次のペ−ジにありますように、適応症としては妥 当であって、有効性は従来の技術、これは従来は好中球の中のEBウイルスを染色して 染め出すとか、あるいはEBウイルスの抗体価を調べるという方法がございまして、そ ういうようなものでもいいのですが、何といっても定量的でないものですから、治療す るのにやはり最近は移植後などは特にもっと微妙な治療をしなければいけないというこ とで、こういうモニタリングが必要であるということだし、有効であるということです。 安全性は、特にこれは検査ですから問題ないと。それから、やはり移植関連でございま すので、数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。倫理的問題等はな い。これは遺伝子検査ですがウイルス検査ですから、特に倫理的問題はありません。そ れから、罹患率、有病率から勘案して余り普及していない。保険導入に関しては、今ま での技術に比較してやや効率的であるとともに、将来的には保険収載を行うことが妥当 であるということで、一応総評としては適当であるというふうに判断いたしました。  それから、当該技術の医療機関の要件では、診療科がなかなか難しいのですが、後で ちょっと御議論いただきたい。というのは、これは要するに臓器移植なものですから、 場合によってはどこの科でも、その臓器によっては、例えば腎臓移植なら泌尿器科だし、 肝移植だと小児外科や外科といろいろあります。あるいはEBウイルスインフェクショ ンだったら内科、小児科ということで、私はちょっと適当にこういうふうに書いたので すが、もしあれだったらもう少し範囲が広がるかもしれませんので、ここのところはも う少し御検討いただければと思いますが、一応、内科、小児科、外科、小児外科、又は 泌尿器科というふうに書きました。  それから、当該診療科の経験年数は3年以上。当該技術の経験年数、これは遺伝子検 査ですから、普通のPCRの検査で1年以上あればできますから結構だと思いますし、 症例数は1例以上あればいい。診療科の医師数は常勤医師が1名以上。ほかの診療科の 医者とは余り関わりがなく、そこだけでやればそれで結構だと思います。看護配置は不 要。その他、臨床検査技師が必要。病床数は特に何床以上ということはありません。診 療科は先ほど申し上げましたとおりのところでございまして、当直体制、緊急手術の実 施体制は不要でございます。院内検査(24時間実施体制)は要。他の医療機関との連 携体制は不要、この辺はちょっと難しいですが不要だと思います。医療機器の保守管理 体制は要ということです。あと倫理委員会による審査体制に関しましては不要。医療安 全管理委員会に関しましては必要。実施症例数は1症例以上ということで、医療機関の 要件をこのように考えました。  以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今御説明がありましたように、EBウイルスの感染 症は主としては移植後の免疫低下の状態で起こるということで、加藤先生、小児そのほ かでは時々あるわけですよね。 ○加藤構成員  ええ。伝染性単核球症ですから小児にもよく見られる疾病でございますが、この技術 がその診断のために特に必要であるということでは。小児科的な病気としては臨床診断 は十分つくものですから、そういう意味での適応とは違ってきまして、今、渡邊教授が お話になったように、やはり移植後のGVHDに関してでよろしいかと思います。 ○猿田座長  ありがとうございました。そうすると適応症としては、一応EBウイルスの感染症と いう形でよろしいですね。 ○渡邊構成員  私が伺ったのは移植後ということで、メ−ンに考えましたので、いわゆるさっき言い ました伝染性単核球症や、ほかの簡単なEBウイルスみたいなものが疑われたときはど うなのかというのは、ちょっと御説明いただければと思いますが。 ○事務局  基本的にこちらの適応症の範囲では、特に臓器移植は書かれておりますが、「また」 以下のところでは一般的な話も含まれておりますので、少し幅広くとらえるものと考え ておりました。 ○猿田座長  ありがとうございました。そうすると、適応症はそういうことでやらせていただいて、 あともう一つ、先生が今御指摘いただきました別紙1の中の施設のところですね。診療 科の問題ですが、これは移植が関係するところが入ってくるということですが、特にそ のあたりのところで御意見はございませんでしょうか。心臓外科はいいですか。 ○北村構成員  移植後には実際ちょっと調べてみますと、私どもの国立循環器病センタ−でも年間5 00件、もう既にこの検査をやっております。無料といいますか、庁費の持ち出しとい う形での検査で、年間500件やっています。サイトメガロウイルス(CMV)と一緒 に調べているんですね。ですから、移植後にとってはもうル−チンに必要になりますの で、早期に保険導入まで持っていっていただくことができればと思っています。 ○猿田座長  それで、この診療科の適応のところは、もう外科として入っていればいいですか。あ るいは外科の専門医で。 ○北村構成員  そのとおり、移植もいろいろな移植の部分がありますから、外科、内科、小児科と基 本を入れていただければ対応可能ではないでしょうか。 ○猿田座長  ありがとうございます。ほかにどなたか。全体的なことでも御意見がございませんで しょうか。移植後の感染症としては、その診断が早期にあるべきだということで、非常 に大切な検査で、効率的にもいいということと、それからもう一つは今の施設基準に関 しましても、大体このとおりでいいのではないだろうかという御意見でございますが。 特に御意見がなければ、これでお認めいただくということでよろしいでしょうか。 (異議なし) ○猿田座長 それでは、お認めいただいたということにさせていただきます。渡邊先生、ありがとう ございました。  それでは、続きまして今度は100のところでございますね。内視鏡下小切開泌尿器 腫瘍手術で適応症拡大ということで、これは吉田先生の方からよろしくお願いいたしま す。 ○吉田座長代理  これは平成18年に先進医療として通していただいて、実は腹腔鏡の手術で事故がい っぱいあったものですから、ほとんど全国これに移行をしているのです。それで、でき るだけ多くの疾患にお願いしたいということで、前は腎腫瘍と前立腺がんと副腎腫瘍だ ったのですが、それ以外にこういう腫瘍等についての適応拡大をしていただきたいと。  内容は、前回説明しましたように低コストです。それから、非常に安全である。それ から、肉眼と鏡視下でいきますから若いドクタ−の教育にも非常に役立つのです。患者 の入院期間も非常に短い。それから、腹腔鏡と違いましてトロカ−等を使いません。で すから、医療材料も高くないのです。それから、気腹しませんから、気腹による肺塞栓 とかそういう危険もありません。この18年に先進医療が通ってからも、全国的に大分 普及しまして、ほとんど腹腔鏡下よりもこっちの小切開手術の方がメ−ンです。そうい う内容です。  ただ、この適応拡大の中に水腎症があるんですね。先進医療の名称が泌尿器腫瘍です ので、水腎症も確かに小児や女性に多いものですから、こういう小切開でやった方がい いのですが、これは後で事務局と相談します。この水腎症を入れていいのかどうかです ね。  それで、次の別紙2の方ですが、先進医療の名称はこのままで、適応症についてきょ う御検討いただきたいのです。「妥当でない」にしたのですが、この理由は腫瘍の中に ない水腎症が入っているので、水腎症を省いて通していただけるかと。それから、有効 性は大幅に有効である。安全性もほとんど問題なし。技術的成熟度も、これは今大分進 んでいますのでAでよろしいだろう。社会的妥当性についても倫理的問題等はありませ ん。普及性ですが非常に進んでいます。腹腔鏡の方からこちらの小切開にほとんどが移 行していますので、かなり普及して安全に行われています。効率性も大幅に効率的。保 険収載は、将来的に保険収載を行っていただきたい。総合判定は「適」ですが、コメン トにありますように、水腎症を適応症より除外すればいいのかなと。そうしませんと、 泌尿器腫瘍になりますので、ごろが合わないのです。これは後で御相談します。  それから、当該技術の医療機関の要件です。これは診療科は泌尿器科。以前のものと 合わせてございます。資格も泌尿器科学会専門医。経験年数は専門医ですから5年以上 です。技術はもう1年もやれば十分ですので、経験年数は1年。当該技術の症例数も3 例あればほとんどできますので、術者として3例以上、助手としては不要。診療科の医 師数は泌尿器科常勤医が1名以上。他診療科の医師は、一応麻酔がかかりますので麻酔 科が必要。看護配置は、これは間違えていまして、「要」になっていますが「不要」に してくれますか。その他の医療従事者の配置、これもほとんどドクタ−で操作できます ので不要でございます。病床数はやはり1床以上必要でしょう。診療科は泌尿器科及び 麻酔科。当直体制は泌尿器科として必要でしょう。緊急手術の実施体制も要。24時間 検査も要。連携体制は、これは1床ありますので不要。保守管理体制は一応要にしてあ ります。内視鏡を使いますので、これは要です。倫理委員会による審査体制は不要。医 療安全管理委員会の設置は、一応安全性を確認するために要としています。技術の実施 症例数、これはもう1施設として3症例もあれば十分であろうということで、規制緩和 というか緩くしてございます。頻回の実績報告は不要。  以上ですが、この水腎症をどうするかということを御議論いただきたいと思います。 以上です。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。今お話しいただきましたように、腫瘍というところ の中に、水腎症はむしろ結果として起こってくるということかもしれませんが、水腎症 が入っているということで、この水腎症は除いた方がいいのではないだろうかというこ とと、あと先ほどの医療機関の要件のところで、看護配置のことに関しては不要でいい のではないだろうかという御意見でございます。どなたか御意見をいただけませんでし ょうか。この水腎症に関しては、事務局の方としては何か御意見はございますでしょう か。 ○事務局  将来の保険導入を考えたときには、この技術としては水腎症を除外していただいて、 もし水腎症を医療機関が実施したいという要望があれば、別途、申請をしていただくと いうのが一つの案かと思っております。 ○猿田座長  ありがとうございました。そういう意見ですがよろしいですか。確かに水腎症という のが腫瘍の中に入ってくるのはちょっと問題かと思いますので、この際は腫瘍として認 めておいて、いずれ水腎症としてのそれをまたどんどん言ってくるようであれば、今の ような対応にしようというのが事務局側の考えということで、よろしいでしょうか。あ とほかにどなたか、今の吉田先生の御説明のところで何か御質問はございますでしょう か。技術的にも非常にいいということと、それから安全性も高いということですね。そ んなにたくさんの症例を経験しなくてもできるようになるというお話でございましたが。 先生方の方でもし御意見がなければ、吉田先生、この水腎症は一応除くということでお 認めということでよろしいでしょうか。 ○吉田座長代理  はい。わかりました。 ○猿田座長  もしよろしければ、ではそういう形で100番に関しましてもお認めいただいたこと にさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○猿田座長  それでは、11月分はこれで2つとも認めていただいたと。あとは返戻ということで ございます。  それでは、続きまして次でございますが、12月の受付分について、事務局の方から 御説明いただけますか。 ○事務局  はい。事務局でございます。先−2の資料をごらんください。今回12月受付分とし て届け出がございました新規届出技術は1件でございまして、105番先進医療名、子 宮頸癌検出のための液状処理細胞診の技術でございます。こちらに関しまして、次回の 会議におきまして御審議をいただく予定でございます。  以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。12月はこの子宮頸癌の検出のものですね。これ1 件だけということでございますが、担当の先生、どうかよろしくお願いいたします。よ ろしいですね。  それでは、3番目の先進医療の保険導入等について、これは事務局の方から全体的に 御説明いただけますでしょうか。 ○事務局  それでは、先−3の資料と、付随いたしまして先−参考資料1、右上に先−6とも書 いておりますが、こちらの方資料の両方をごらんください。  まず先−参考資料1の方から御説明を申し上げますと、以前、9月11日のこの先進 医療専門家会議におきまして、先進医療の保険導入等についての御提案をさせていただ きまして、これについて御了承いただいたところでございます。これに基づきまして、 先生方に御評価をいただきまして、その結果を本日、事務局案として提出させていただ いたということでございます。  2ペ−ジ目をお開きいただけますでしょうか。今回の流れをここに参考として書いて おります。毎年の実績報告をもとに、この先進医療専門家会議におきまして検討をいた だきます。それに基づきまして、「保険導入」、「取消」、「継続」というような形の 振り分けをしていただきました後、保険導入に関しましては特に中医協におきましての 審議をいただきまして、保険導入する技術を決定していくというような流れになってお ります。また、評価は3ペ−ジ目のような形でご評価をいただいています。  先−3の資料をごらんください。こちらは先生方から御評価いただいた内容を取りま とめまして、座長とも御相談をいたしまして、3つに振り分けをさせていただいており ます。1ペ−ジ目は「優先的に保険導入が適切である」と評価された技術、4ペ−ジ目 からは「継続が適切である」と評価された技術、最後の10ペ−ジ目から2ペ−ジが 「削除が適切である」と評価された技術、という評価結果でございます。なお、「優先 的に保険導入が適切である」と評価された技術は、今回24技術ございました。  全体を通してのポイントといたしましては、初めての保険導入等への御評価というこ とと、高度先進医療が先進医療に合流したという経緯を踏まえまして、適用開始から約 10年以上の技術につきまして、保険にするのか、あるいは削除する方向にするのか、 あるいは継続なら何らかの限定する条件付けをした上で継続していくという評価をさせ ていただいております。  1番目の「優先的に保険導入が適切である」という技術に関しましては、順番に読み 上げますと、告示番号2番の自動吻合器を用いた直腸粘膜脱又は内痔核手術の技術、5 番の強度変調放射線治療、7番の内視鏡下小切開泌尿器腫瘍手術、8番の画像支援ナビ ゲ−ションによる内視鏡下鼻内副鼻腔手術。そしてここからが10年以上の技術ですが、 昭和60年の開始ということで、9番の顔面骨又は頭蓋骨の観血的移動術、12番の培 養細胞による先天性代謝異常診断、18番の実物大臓器立体モデルによる手術計画、1 9番の歯周組織再生誘導法、20番の接着ブリッジによる欠損補綴並びに動揺歯固定、 この辺までが約10年以上の技術ということになっています。  2ペ−ジ目から引き続きまして、28番の焦点式高エネルギ−超音波療法、29番の レ−ザ−応用による齲蝕除去・スケ−リングの無痛療法、36番のSDI法による抗が ん剤感受性試験、これに関しましては備考にも書いておりますとおり、41番と76番 をまとめた上で優先的に保険導入であるというような評価をいただいております。37 番の栄養障害型表皮水疱症のDNA診断、38番の家族性アミロイド−シスのDNA診 断、41番の抗がん剤感受性試験、進行胃がん以下、こういった疾患に係るものに限る、 43番の不整脈疾患における遺伝子診断、45番の画像支援ナビゲ−ション手術、49 番の生体部分肺移植術、58番の脊髄性筋萎縮症のDNA診断、76番の抗がん剤感受 性試験(CD−DST法)、79番の中枢神経白質形成異常症の遺伝子診断、89番の グルタミン受容体自己抗体による自己免疫性神経疾患の診断、94番の超音波骨折治療 法、95番の眼底三次元画像解析ということでございます。  なお、こちらの技術に関しましては、保険導入という方向の段階では、評価結果に基 づきまして疾患等を限定する場合がありますので、注意として書かせていただいており ます。  引き続きまして4ペ−ジ目以降、「継続が適切である」と評価された技術、こちらに 関しましては59技術ございます。少し数が多いので、ポイントだけ御説明をいたしま すと、中ほどB5と書いている告示番号10番、こちらから10年以上の技術になって おります。そこで備考を書いておりますが、インプラント義歯という技術に関しまして は、学会において2年以内に指針策定ができなければ廃止をする方向です。策定ができ れば保険導入を検討していくというような条件をつけております。続きまして11番、 顎顔面補綴の技術に関しましては、施設基準を見直し、2年後までに症例がふえなけれ ば廃止するということになっております。13番、顎関節症の補綴学的治療、こちらの 方は学会において2年以内に指針が策定できるという話がございますので、そういった ものができなければ廃止、できればさらなる普及状況を見まして、保険導入を検討する というような条件をつけております。15番は経皮的埋め込み電極を用いた機能的電子 刺激療法でございますが、こちらの方は症例数が2年後までにふえなければ廃止という ような方向でございます。16番、人工括約筋を用いた尿失禁の治療、こちらは新規医 療材料が薬事承認されたことを踏まえまして、新たに2年後までに症例がふえなければ 廃止するというような形で条件をつけております。 21番の光学印象採得による陶材 歯冠修復法に関しましては、う蝕歯の窩洞の形状により修復物の精度が異なるため、2 年後までに適応症の精査と効果の再検証をしまして、保険導入か廃止するというような 方向を打ち出しております。23番、経皮的レ−ザ−椎間板切除術に関しましては、2 年後までの実施状況を検討いたしまして、疾患の限定、あるいは施設基準を決めて保険 適用の方向に持っていくというような条件でございます。25番、造血器腫瘍細胞にお ける薬剤耐性遺伝子産物P糖蛋白の測定の技術に関しましては、症例数が少ないという ことで、2年後までに症例がふえなければ廃止するということになっております。26 番に関しましては、スキンドファイバ−法による悪性高熱症診断法の技術でございます が、2年後までに症例がふえなければ廃止するというような条件でございます。一応こ のあたりまでが10年以上ですが、さらに32番の肺腫瘍のCTガイド下気管支鏡検査 に関しまして、2年後までに症例がふえなければ廃止するというような条件をつけてお ります。  それ以外はこれまでと同様に継続というような形で、また改定の時期に合わせまして 評価をするという段取りになりますが、6ペ−ジ目をごらんいただけますでしょうか。 下から2つ目の告示番号59番、難治性眼疾患に対する羊膜移植術、この技術に関しま しても、現在羊膜移植に対するガイドラインがないということで、基本的にはガイドラ インを作成した上で、継続をしていく必要があるのではないかというような構成員から のコメントがございましたので、ここに記載をさせていただいております。  あと、7ペ−ジ、8ペ−ジ、9ペ−ジまでが、これまでの技術で継続というような形 になっております。  続きまして10ペ−ジ目をごらんください。3番の「削除が適切である」と評価され た技術、こちらは15技術ございます。こちらの方を申し上げますと、14番の溶血性 貧血症の病因解析及び遺伝子解析診断法、17番の人工中耳、22番の性腺機能不全の 早期診断法、24番のエックス線透視下非観血的唾石摘出術、27番の血小板膜糖蛋白 異常症の病型及び病因診断、30番のオ−プンMRを用いた腰椎椎間板ヘルニアに対す るヤグレ−ザ−による経皮的椎間板減圧術、31番の顎関節鏡視下レ−ザ−手術併用に よる円板縫合固定術、34番の顎関節脱臼内視鏡下手術、40番のマス・スペクトロメ トリ−による家族性アミロイド−シスの診断、50番の耳鼻いんこう科領域の機能障害 を伴った顎関節症に対する中耳伝音系を指標とした顎位決定法、11ペ−ジ目に参りま して、63番の特発性男性不妊症又は性腺機能不全症の遺伝子診断、64番の遺伝性コ プロポルフィン症のDNA診断、72番の高発がん性遺伝性皮膚疾患のDNA診断、8 4番の活性化血小板の検出、90番の腹腔鏡下広汎子宮全摘出術というような15技術 が、「削除が適切である」という評価をいただいておるところでございます。  一応全体といたしましてはこのような形で、先生方から評価をいただいた内容を取り まとめさせていただきました。  以上でございます。 ○猿田座長  どうもありがとうございました。先生方に12月の忙しいときに、一つの課題に関し まして3名の方ということで、技術の面、あるいは安全性、普及度など、そういったと ころを主要な項目として評価いただきまして、一応皆様方の意見を踏まえ、それを事務 局の方と相談させていただいて、今のような形で整理をさせていただいたということで ございます。  それで、一番大切なことは、高度先進のところにあった技術というのは、かなり薬事 法のいろいろな問題のことがあって、今適応の試験をやっておりますけれども、余り古 いものをいつまでも続けてもしようがないということで、10年たったところのものは もう評価をしっかりさせようということで、廃止するか、あるいは保険適用に持ってい くか、それからあと適応外に関するものは今「臨床的な使用確認試験」に関する検討会 をやっていただいているということでございます。あとは余り普及していない古いもの は、廃止へ持っていった方がいいだろうということで、廃止へ持っていったということ と、あと先進医療が始まってからのものは、まだこれからどういうふうに進んでくるか ということで、先進医療に入ってからも非常に普及率が高くて安全性があるというのは、 この先進医療はできるだけ保険へ持っていこうというのが条件でございますので、たく さんやられて安全で国民にとって有効なテクニックは、保険に持っていく形で一応判断 しました。以上を見て、先生方からの御意見をいただければと思います。はい、どうぞ、 田中先生。 ○田中(憲)構成員  「削除が適切である」と評価された技術に関してですが、申請者の方から仮に異議申 し立て等の御意見があった場合は、再審査するのですか。これら異議に対して事務局と してどのように取り扱うのかをお聞かせ願いたいと思います。 ○事務局  お答えさせていただきます。ご質問の対応については、現時点では事務局といたしま しては、今回の御評価を受けまして、削除をするというようになった技術に関しまして は、新しい技術の中の流れに適した形に修正をしていただいて、提出をしていただき、 評価をしていただくということで考えております。 ○猿田座長  どうしてもこの技術はやはり役立つということで言ってこられたら、今の形のものに 少し修正できるところは修正していただいて、お出しいただいて、それをここでまた先 生に評価していただこうという考えでございます。よろしいでしょうか。  まず削除のことが出ましたが、削除の方は後を見まして、もう技術的にも余り行われ ていないし、新しい診断法、例えば先ほどあった家族性アミロイド−シスという問題も 新しい法が出てきたものですから、そういったことで置きかえてということもございま す。はい、どうぞ。 ○事務局  事務局でございます。追加で説明をさせていただきます。先ほど座長から全体の技術 に関しまして説明がございましたが、9ペ−ジ目の継続の技術の最後のところにA10、 A17、A18、いわゆる時限的な措置となっている技術で、樹状細胞及び腫瘍抗原ペ プチドを用いたがんワクチン療法、あるいは自己腫瘍(組織)を用いた活性化自己リン パ球移入療法、そして自己腫瘍(組織)及び樹状細胞を用いた活性化自己リンパ球移入 療法、これらの技術に関しましては、時限的技術という形でこれまで取り扱っておりま したが、以前のこの先進医療専門家会議におきまして、薬事法上の取り扱いについて変 更があったということで、今回これらの技術を先進医療として取り扱い直すということ を御了承いただいたところでございます。こう今回はこれらの技術についてもあわせて 評価をいただいたということです。残りの15技術に関しましては、時限的先進医療の ままということで、臨床使用確認試験、あるいは治験等で実施をしていただくというこ とが以前からの条件というふうになっておりますので、そちらの方は変わりございませ んが、今回この3技術を評価したのは、こうした理由であるということで御理解をいた だければと思っております。  以上でございます。 ○猿田座長  ありがとうございました。先生方、全体として御意見は。はい、どうぞ、北村先生。 ○北村構成員  ちょっと吉田先生にお教えいただきたいのは、7番のA3と書いてあるこれと、今回 先進医療に承認された件は、適応がちょっと違うということで、後腹膜腫瘍としてしま えば、重なる部分もあるのかなという気もしましたが。 ○吉田座長代理  そうなのです。希望としてはそうしていただきたいのですが、手順があるということ でしたので、一応この名前で先進医療で。 ○北村構成員  だから、カバ−する範囲を広げるために新しく先進医療に。これはこれで。わかりま した。 ○吉田座長代理  そうです。2年間やっていただいて、また申請する。 ○北村構成員  それから、事務局にちょっとお教えいただきたいのは、Bの項目で症例がふえなけれ ば廃止するという場合に、その症例がふえると判断するのはどういう基準があるのか。 ○事務局  こちらの方は、まだ個々の技術ごとに何例という形の基準では今のところ考えており ませんが、実際の年間報告が今後年に1回出てまいりますので、そういった推移を見て、 これは将来的に保険導入に普及できるような段階にあるのかどうか。その推移が経年変 化で出てまいりますので、そういったところを見て普及性があるという判断ができるか どうか。先生方に御評価をいただきたいと考えております。 ○北村構成員  実数というよりも傾向を見ていくということですかね。わかりました。  それから、10年経過したものに対してこういう評価をしていますが、それは一応1 0年でこういうことをやるということになっている。そうしたら、逆に先進医療から保 険導入への最短期間というのは、別にないわけですか。 ○事務局  基本的には半年以上の年間報告があるというのがまず前提でございます。そして、年 間報告があった上で、これであれば保険導入は可能であろうという御判断をいただけれ ば、実施が可能ということになろうかと思っております。 ○北村構成員  1年間の報告で持っていこうということも可能なわけですか。 ○事務局  例えば3ペ−ジ目のA24の告示番号95番、眼底三次元画像解析、こちらの方は平 成19年1月1日ということになっております。 ○北村構成員  わかりました。 ○猿田座長  かなりの有効性があって、症例数もどんどんふえているというものは、できるだけ早 く保険に持っていってもいいのではないのかという先生方の御意見をいただいたもので すから。逆に、今度廃止する方に関しましては、一応各施設に対してもう一回お伺いを 立てて、実は10年見ていると突然また数をやられたりするんですね。そういう流れを 見たり、もう一つは施設で聞きますと、その専門家がいなくなってしまったという形で スッとなくなってしまっているものがあったり、そういったことを一応確認しながらや っていくのが一番平等ではないだろうかということでございます。ほかにどなたか。ど うぞ、坪田先生。 ○坪田構成員  今回保険導入になりまして、本当に画期的な、エポックメ−キングなときだと思いま す。いろいろ大変だと思いますが。それで、この時期なのでちょっと何点かお聞きした いのですが、先進医療については、先−参考資料1に書いてありますが、将来的な保険 導入のための評価というふうに、かなり限定して今動いてきていると思います。それで、 何回も言って申しわけないですが、保険導入を前提としない保険外診療というのがやは り残っているわけです。これはいつもディスカッションになりますけれども、途中で何 かディスカッションがしり切れトンボになっているようなイメ−ジが僕はあるのですが、 ここはどういうふうに、どこが扱うのか。この会議が扱わないのであれば、どこかそう いう、もう少し広い範囲のいわゆる混合診療というものを扱う機関ができるのでしょう か。やはり最近治験レベルという、ああいう判断が出たところで、日本の中でそこにつ いての関心が高まっていますから、先進医療のこの会議としては、私たちの立ち位置と、 ここだけで全部そういう混合診療に関係するようなものをやっていくのか、また新たな ものを事務局として考えているのか、むしろこれを拡大しようとしているのか、という 問題ですよね。どうなのでしょうか。 ○猿田座長  ありがとうございます。事務局の方から答えられる範囲で。 ○事務局  事務局でございます。現状といたしましては、先進医療もまだ1回目の保険導入の評 価ができたばかりという状況でございますので、方向性としては特に今のところ変える ようなことは検討しておりません。ただ、別の枠組みという形になろうかと思いますけ れども、厚生労働省といたしましては、先ほど申しました時限的な医療技術、そういっ たものについて、いわゆる臨床的な使用確認試験という枠組みで厚生労働省全体として は少し広がっていくような方向で動いています。ということで、この先進医療専門家会 議としては、今のところ特にスタンスを変えるということは、検討しておりません。 ○坪田構成員  それはすばらしいです。そうすると、現実的にはFDAの認可またはCEマ−クが取 られているけれども、日本の認可は取られていないようなものを対象にして、比較的簡 単なやり方で時限的な試験というような形で、ドクタ−が使えるような枠組みをつくり つつあるということですか。 ○猿田座長  課長さん、どうぞ。 ○医療課長  混合診療についてはいろいろ議論があったのは御承知だと思いますが、厚生労働省と しては必要で有効な医療は保険で見というスタンスは全然変わっていないわけです。外 国で承認されているけれども日本で承認されていない機器や、あるいはその薬をどうい う形で広げることができるのかというのは、非常に悩ましいところではあります。今考 えておりますのは、臨床的な使用確認試験というものとして認めるやり方を別途考える。 その中で認められたものについて、保険外併用をしていく。そういうような方向を今考 えているわけです。  それの走りになるのが、現在時限的先進医療の15技術。この際に、重要なのはやは り一定の有効性、安全性が一応あるわけで、それは認められると。だから、併用を認め るのですが、とはいえそういう場合においてはやはり一応各技術ごとに、それぞれの医 療機関ごとに承認していくという形はとらざるを得ないだろうというふうには思ってお ります。そのあたりのスキ−ムについて、今現在関係部局とも調整をしておりますので。 あといずれ保険外併用療養という形になりますので、その中で実はこの専門家会議をど ういう形でかむのかかまないのかも含めて、また御報告をしなければいけないと思って います。それは年度末までには制度を決めますので、またいずれ次回なり、あるいは次 々回ぐらいには御報告なり御審議をいただくことになろうかと思います。 ○猿田座長  よろしいでしょうか。そういう前向きではかなり行っているということでございます ので。どうしても先進医療というのは保険のことがありますから、ここが一番問題にな るところですが、もう少しいろいろな体制をしっかりさせていくことが大切と思います。 でも、前向きに行っていることは間違いございませんので、御了承いただければという ことです。  ほかに先生方、御意見はありませんでしょうか。先生方がお認めいただいて、どんど ん保険へ持っていきますと、今度は急速に広がりますから、そういった点でも十分検討 していただいてやっていきたいと思います。今度の場合の、この委員会として認めた技 術は、かなり普及するし安全性も高いだろうということで認めたわけでございますから、 この委員会としては、もし皆様がよろしければ、きょうの形での結論にしたいと思うの ですが、ほかに御意見はございますでしょうか。  一番問題になるのは、廃止しようかということに関してで、それは先ほどお話しいた だきましたように、必ず出してきた各施設にもう一回問い合わせまして、きっちり対応 をさせていただくということでございます。ほかに御意見がなければ、大体こういった 方向で行くということでよろしいでしょうか。どうもありがとうございました。  それでは、その次のその他の事項の方へ、事務局として行っていただけますでしょう か。 ○事務局  事務局でございます。ありがとうございました。当初予定をしておりました「先進医 療施設基準(要件)一覧表」ですが、こちらはこれまでずっと先生方に御審議をいただ きまして、修正を繰り返していたところですが、まだ修正が足りないところが発覚いた しましたので、大変恐縮でございますが、こちらの方は再度次回出し直しをさせていた だきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ○猿田座長  ありがとうございました。この間、先生方の御意見をいただいて、かなりこの施設基 準の見直しをしたわけですが、まだ一部おかしなところがあるということだそうでござ いますので。病床の面とか、例数の問題とか、あるいは診療科の医師数とか、診療科の 問題ですね。そういったものでもう少し検討しなければいけないところがあるようでご ざいます。  そのほかどうでしょうか。事務局の方、あとほかに何か特にございませんでしょうか。 ○事務局  次回のスケジュ−ルに関しましては、まだ予定が決まっておりませんので、また決ま り次第、御連絡をさせていただきたいと思っております。 ○猿田座長  もし特に御意見がなければ。どうぞ、辻先生。 ○辻構成員  今回DNA診断で「優先的に保険導入が適切である」という技術が大分出ましたが、 これについては遺伝相談とか、幾つかそういう格段の配慮をすべき点があろうかと思う のですが、それは例えば進行性筋ジストロフィ−のときと同じような形でつくと理解し てよろしいでしょうか。 ○猿田座長  どうですか。よろしいでしょうね。 ○事務局  済みません。ちょっと聞き取りにくかったのでもう一度、お願いします。 ○辻構成員  今回遺伝子診断が大分導入されることになると思いますが、それに当たって遺伝カウ ンセリングとかさまざま配慮すべき点はあろうかと思うのですが、これまでも進行性筋 ジストロフィ−などでは幾つかのそういう要件がついているかと思うんですけれども、 そういう同じような配慮がつくというふうに理解してよろしいのでしょうか。 ○事務局  現在中医協において検討中でございます。 ○辻構成員  格段の配慮をいただけるといいのではないかなと思います。 ○猿田座長  わかりました。それはまた私の方も事務局とよく相談させていただきます。そのほか ございますか。どうぞ。 ○事務局  スケジュ−ルで1点お伝えし忘れましたことがございます。1月16日に関しまして、 予備日を置いておりましたが、本日保険導入に係る事務局(案)を御了承いただきまし たので、開催しないということでございます。 ○猿田座長  わかりました。おかげさまで1日助かったということでございます。ほかに御意見が なければ。どうぞ、吉田先生。 ○吉田座長代理  これは先進医療が正式に中医協に上っていくのは初めてですが、実は医療技術の方で もこういう委員会で通しても医療費のことがありますよね。一番に上げても非常に高い 場合には導入できないということ、今回はどうなのですか。300億円ぐらいしか予算 がなくて。24全部行くのかと皆さん多分考えますが、全体の医療費から考えてあり得 ますか。 ○事務局  今後の中医協の議論を踏まえまして、決定されるということでございます。 ○猿田座長  実際今までの高度先進から上げた場合を見ていますと、やはりこの委員会の力をかな りしっかり信じてくれて、大部分は通してくれるということでございます。出すときに もう一回しっかり事務局とも相談して、書類をしっかりさせて出しますが、かなりこち らのことを信じてくれているということでございます。どうぞ、辻先生。 ○辻構成員  その点数についてはここで議論する場ではないのだと思いますが、先ほど言いました ように遺伝子診断に関連する場合には、遺伝相談をどういうふうに位置づけるかという 問題はあろうかと思うのですが、その辺も含めて格段の配慮といいますか、お願いした いと思います。 ○猿田座長  ここは医療課長がいらっしゃいますから。はい、どうぞ。 ○渡邊構成員  ついでですが、遺伝子診断の場合、この間もそういうふうなことで、ある遺伝子検査 が保険収載されたのですが、やはり点数が低いものですから、患者さんにとってはいい のですが、実際にやる病院側では赤字だからもうやらないといってやらなくなってしま うというのがありますので、やはり適正な点数をつけていただきたいと思います。だか ら、余り安過ぎてもやはりかえってやらなくなるようなことがあるのではないかと思い ますので、ぜひよろしくお願いします。 ○猿田座長  辻先生、どうぞ。 ○辻構成員  今の御意見にセコンドしますと、数は余り出ないと思うんですね。こういう診断とい うのは、全体において非常に数が出るというものではないので、医療経済全体に何か影 響を与えるなどという問題ではなくて、むしろ適切に本当にいい形で実施することが、 患者さんのためになると私は思いますので、そういう意味では格段の配慮をいただくこ とが大事だと思います。 ○猿田座長  わかりました。よろしいでしょうか。もしよろしければ、大分時間が早いですが、こ れで第26回の先進医療専門家会議を終わりたいと思います。どうも御協力ありがとう ございました。 (了) 【照会先】  厚生労働省保険局医療課医療係  代表 03−5253−1111(内線3276)