07/07/26 第2回介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会議事録 第 2 回 介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会 厚生労働省老健局老人保健課 第 2 回 介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会 議事次第   日  時  平成19年7月26日(木) 13:00〜14:25     場  所  全国都市会館第2会議室 1.開  会 2.議  題   (1)今後の調査研究の在り方について   (2)その他 3.閉  会 ○古元課長補佐 本日は、中村委員から御欠席の御連絡をいただいておりますが、それ以外の委員の皆様にはお集まりいただきましたので、これより第2回介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会を開催させていただきます。  老人保健課長の鈴木でございますが、本日は公務のため30分程度遅れる見込みでございます。大変申し訳ございません。  本日の会議におきましては、戸山座長に前回、13日の会議以降に作成していただきました今後の調査研究の在り方についての案をたたき台といたしまして、御議論いただく予定といたしております。  それでは、戸山座長、進行をよろしくお願いいたします。 ○戸山座長 それでは、進行役を務めさせていただきます。  初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。 ○古元課長補佐 それでは、お手元の資料を御確認いただければと存じます。  本日は議事次第が1枚、次に委員の名簿がついておりまして、それ以外には本日資料は1種類のみでございます。右肩に「資料」と書いたもので「今後の調査研究の在り方について(案)」というものでございます。もし不足・落丁等がございましたら、御連絡をいただければと存じます。 ○戸山座長 お手元の資料はよろしいでしょうか、御確認ください。  議事録は用意されていないんですけれども、第1回が7月13日、新健康フロンティアについて事務局から御説明があって、その後、本検討会の立上げの経緯、その趣旨についての御説明をいただきました。そして、運動器疾患に対する対策ということで、各委員、私も含めまして研究課題を御提示いただきました。そこで、5年ぐらいで検討の成果が出るようなものということが一つ、それから、ある一定の介護予防できる、そういう効果のある一定の根拠を示せるようなものを研究課題として優先してはどうかということで御同意いただきました。  そこで、私の方で各委員からいただいた資料を参考に、本日まとめた資料がここに配付されているものでございます。この資料に沿って進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  では、まず初めに、経緯と運動器疾患の現状及び対策の必要性という2項目について、事務局から御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。 ○古元課長補佐 それでは、資料に沿いまして御説明をさせていただきたく存じます。資料の2ページをお開きいただければと思います。こちらに目次が1〜6番までございます。  続きまして、3ページの「1.経緯」からでございますが、委員の先生方には事前に配付させていただいたものと若干誤字・脱字等を修正した以外は同じものでございますが、読み上げさせていただきます。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」1、2部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  まず、経緯、それから、運動器疾患の現状及び対策の必要性という2つの項目について、内容から数値もここに入っておりますけれども、文言等も含めて、何か御質問・御意見等々ありましたら、よろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。 ○岩谷委員 文言の話で恐縮なんですけれども、「2.2」に「更には、外出頻度の低下等により閉じこもりをはじめとする精神面での悪影響」とありますが、閉じこもりと精神面の悪影響というのはちょっと違った概念ですから、「閉じこもりや」でしょうね。これだと閉じこもりが精神面の悪影響ととられますので、閉じこもりというのは本当に閉じこもりですから、そこのところは文章を変えられた方がよろしいのではないでしょうか。 ○戸山座長 ありがとうございました。  ほかにどなたかいらっしゃいますか。文言も数値も含めて結構ですけれども、よろしいでしょうか。また後ほどでも結構ですので、もし何かお気づきがあれば御指摘いただければと思います。  次に、移らせていただきます。「3.新健康フロンティア戦略について」、「4.優先的に取り組むべき調査研究について」の2項目について、事務局から御説明いただきます。よろしくお願いします。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」3、4部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  それでは、「3.新健康フロンティア戦略について」、「4.優先的に取り組むべき調査研究について」、この2項目について、文言も含め、御意見・御質問いただければと思います。よろしくお願いいたします。 ○鈴木委員 ちょっと根本的なことなのかもしれないのですけれども、今回は介護予防の推進に向けた運動器疾患対策ということで、運動器疾患というカテゴリーでくくられておりますけれども、5ページの介護予防のところで法整備がなされたと書かれてあり、そこでは介護予防のためのプログラムとしては運動器の機能向上というカテゴリーでくくられていたと思います。今回のこの検討会で運動器疾患と言ったときには、本当のいわゆる疾患そのものなのか、あるいは必ずしも疾患ではないけれども、加齢に伴って運動器の機能が低下するという状態も含めて考えてよろしいのでしょうか。それとも本当にこれは疾患だけを考えるべきなのでしょうか。介護予防という視点から見ると、私は疾患だけではなく、まさに運動器の機能が低下しないような取り組みというふうに、少し広くとらえるべきなのかなと個人的には思っておりますけれども、そこはどういうふうに考えたらよろしいでしょうか。 ○藤井企画官 これは新健康フロンティアの皆様方に御検討いただいているんですけれども、新健康フロンティアで議論したときには、介護予防の対策の推進には2つの柱がありまして、その1本がこの運動器疾患対策だったと認識をしております。1本目は、今、鈴木委員がおっしゃったように、全般の運動器に限らず口腔機能ですとか、栄養も含めて生活機能を向上していくために基盤整備をして共通認識を広めるというのが一つの柱。そして、この運動器疾患対策の方は、動け、動け、食べろ、食べろとおっしゃっても、それを阻害する因子として骨折があったりとか腰痛あるいは膝痛等々の問題が非常に重要なので、その部分について対応を進めていこうという議論であったと認識しております。  そういうことを考えますと、勿論、介護予防全体ということですと、当然ながら機能の向上等々についても大切だと思っているんですけれども、介護予防の一つの阻害要因としての運動器疾患対策をしっかり取り組んでいって、更に機能向上に乗っていく形を御支援申し上げようといったような趣旨で、新健康フロンティアのときには議論されたと認識しております。ですから、鈴木委員がおっしゃたように、機能向上についてのことを否定するわけではないのですけれども、今回少し視点として落ちていた運動器疾患対策というのは、阻害因子としての疾患対策ということを中心にしていただくのかなと認識しております。 ○戸山座長 ありがとうございました。御説明いただきましたけれども、確かに鈴木員からの運動機能全般の機能低下というものが当然ここでとらえる疾患群につながりますし、両面から見て非常に大切なことだと思いますけれども、今の藤井企画官の御説明に関しまして、もし、ほかの委員から何かありましたら、どうぞ。 ○天本委員 私も、鈴木委員のおっしゃることは重要な視点だろうと。運動器疾患の前段階として機能の低下から始まってくるわけですので、たしか前回の議論でもそこの重要性というのはいろいろな委員が指摘されたはずでございます。それが今回のあれには余り位置付けが不明確なように私も思いますので、そういう視点はどこかで調査のところもそうでしょうけれども、前段階としてそこから予防することが本来の変化につながることだろうと私も思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○荒井委員 私も教えていただきたいんですけれども、運動器不安定症という概念があるのを第1回目の検討会の後に知りまして、今回の検討会ではそのようなことは取り上げるのかどうかということを教えていただきたいと思います。今の企画官のお話ではそれも入るということでしょうか。例えば、転倒など運動器不安定症の方々はハイリスク群だと思うんですが、そういった方々も入れるのか。整形外科は専門ではないので非常に基本的な質問になってしまうんですけれども、この検討会ではそこまで取り上げるのかどうか教えていただけますか。 ○戸山座長 確かに、運動器不安定症というものが2年前ですか、保険の病名で取り上げられて、これは鈴木委員からお話があったような一つの機能低下というものをとらえて、そして、それにかなうものを医療の方から運動療法やいろいろなケアをしようということでスタートしたわけで、当然こういう疾患群の手前のベースにはそういうものがあると理解しております。  ただし、神経科の方である程度明記して疾患群という形、藤井企画官からお話がありましたように、その更に上といいますか、ベースはそれが必要なんですけれども、それを踏まえつつ疾患群で対象にこういう検討をしようということが現在かと思います。  ただ、非常に大事な点で、それが全部ベースにある、運動機能の低下もそうですし、運動機能不安定症というものも当然底辺にはあってしかるべきと私も考えます。ありがとうございました。 ○岩谷委員 さっきの鈴木先生のお話ですけれども、運動機能なのか運動器なのかというのは、私は運動機能というのは藤井企画官が言われたように一つ上の概念でして、恐らく例えば生活習慣病だって、結局は脳卒中を介して運動器が不全になるわけですから、その中のもう一つの原因としての下のレベルの原因としての運動器疾患がここであるのだろうと私は解釈しているんですね。  もう一つここで問題になるのは、運動器だけやっていればいいのかということが当然出てきますが、実際は私の経験では、お年寄りはコーモビリティがたくさんありますから、これだけを扱っていたのではやはり見えない運動器。だから、この障害と運動障害とがパラレル、イコールでは絶対ないわけでして、ですから、それに対して運動器疾患の増悪因子というものを含めて対象にしていかないと、今までの研究がややもすればたこつぼ的だったんですけれども、そこではなくて、もう少し例えば視力障害だとか聴覚障害だとか心臓の問題ということまでも含めて扱って、だけれども、運動器疾患にいろいろな影響を及ぼす因子という格好で扱うのはどうかと私はイメージを持っていたんですけれども、どうでしょうか。 ○戸山座長 ありがとうございました。  ほかにいかがですか。非常に貴重な御意見をいただいておりますが。御発言いただいていない委員の方でも結構です。よろしいですか。 ○古元課長補佐 事務局ですが1点だけ。この検討会の全体を第1回で御連絡させていただきましたが、4回程度開催を予定いたしておりまして、前回と今回で調査研究の内容、次回に地域における運動器という観点からの介護予防の在り方、少し視野の広い、今まさに御発言いただいたような内容を御議論いただくことを私ども是非期待いたしておりまして、前回と今回につきましては、地域の中でいろいろ施策を行っていく上でのツールをとぐための研究事業の在り方を中心的に、少し視野が狭いという御指摘は当然あり得るのですが、では、地域でそれをどう活用していくかという部分については、次回是非御議論をいただければと思っておりますので、僣越ですが発言させていただきました。 ○戸山座長 ありがとうございました。今、御説明いただいたように、次回が市町村で運動機能の向上という、ここは当然ディスカッションしなければいかんということだと思います。非常に大切なことですので、そのところでまた委員の先生方からの御意見をいただくという方向で進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。  ほかにはよろしいですか。 ○水間委員 4ページに「運動器疾患は、痛み等による身体活動の低下」ということで、「痛み等」の中に、私も先ほどの運動器不安定症のようなものが症状として出てくると思っていたので、この表現であれば少し解釈としては広くとらえていいのかなと思っていたんですけれども、4ページの「2.2」ですが、そう考えてよろしいですか。そうでないと、例えば腰で麻痺とかそういうものも含めてしまうのかとか、「等」の解釈だけ確認したいんですが。痛みと言ってしまえば、それでいいんですが。 ○藤井企画官 こちらの部分も恐らく新健康フロンティアの表現をそのまま引用していただいている部分だと思うんですが、このときの「等」を入れたときのディスカッションは、勿論痛みも大きな阻害要因でありますけれども、当然ながら物理的に動かなくなるとか、あるいは病気によって安静を保たなければいけないとか、そういったようなあらゆる生活の中での不具合といったようなことを含めて「等」と入れたと認識しております。そういうディスカッションがあったと認識しております。 ○戸山座長 よろしいでしょうか。ほかにどなたかいらっしゃいますか。  それでは、次に進めさせていただきます。「5.優先的に取り組むべき調査研究について」、「5.1.疫学研究について」の2つについて御説明をよろしくお願いいたします。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」5部分朗読) ○古元課長補佐 「一覧は参考2を参照」ということでございまして、先に一番最後の13ページをごらんいただきたく存じます。一番左の欄に骨折予防、膝痛、腰痛とございまして、それぞれについて右に疫学研究、予防に関する研究、診断に関する研究、治療に関する研究ということで、先ほどのページ以降に記載しているものをこれで一覧という形でお示ししているものでございます。こちらを後ほど御参考にごらんいただければと思います。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」5.1部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  それでは、「5.1疫学研究について」、内容から文言等々含めて御意見・御質問等々お願いしたいと思います。 ○岩谷委員 質問です。例えば、予防とか悪化防止の効果的な介入方法の検証を考えるときに、運動器の検診というのはかなり有効な手段になり得ると思います。地域で早めにリスクのある人を見つけ出して、その人たちを早くに医療的、または保健的な介入を行うようなことは、どの中に含まれるのでしょうか。それをやるとすれば、運動器検診の項目というようなものを作ることが有効ではないかと私は思います。そういうものはこの中のどこに入るのでしょうか。  同じようなことでいいますと、機能は経時的に落ちていきますから、機能の経過、ナチュラルコースをどこかでとらえませんと、介入の最適化というか資源の最適化いうところで必ず問題が出てくると思います。ナチュラルコースをとられるというようなことは3番で読み込めるのか。  もう一つは、コンプライアンス(運動をしたくない人、運動から脱落する人)の問題があります。運動をやりたい人とやりたくない人とできない人がいると思います。できない人はある程度わかりやすいのだと思いますが、やりたくない人はやはりいると思います。本当に予防をするときに、やりたくない人はどうしてやりたくないのか、どれくらいやりたくない人がいて、そういう人たちにどうやったら参加してもらえるかということを明らかにする必要があると思います。これらに関して、この5つの中で読み込めるのか、どうでしょうか、お聞きしたいのです。 ○戸山座長 ありがとうございました。岩谷委員からは3つでしょうか。ナチュラルコースに関してはどこに入るのか、それから、運動器検診というものは重要であるし、それを早めにピックアップして、それがどういうふうに運動器疾患の発症・重症化というものをチェックできるかということとコンプライアンスという3点の貴重な御意見をいただきました。先生としては、疫学という形のくくりですけれども。 ○岩谷委員 そこに入るのかですね。 ○戸山座長 先生の御意見ですと、疫学の大項目の中に今お話ししたようなものを組み入れる方向がよろしいということなんでしょうか。 ○岩谷委員 それはどこかで読み込めるのかなという気がします。医療機関ではなくて保健機関で、早くから介入するには、健診・検診は有効な手段と思います。それは、簡単な質問表でもあるかもしれませんし、簡単なパフォーマンステストでもいいかもしれません。そういうものがあれば、早めにチェックができて、早めに対応ができるのではないかと思います。それはここで読んでいいものなのか、それとも次の予防なのか、治療なのか、その辺はどこかでお考えいただけるのかどうか、という質問です。 ○戸山座長 ありがとうございました。運動器の検診システムということでお願いします。 ○鈴木老人保健課長 3つ先生の方から課題があったと思います。まず、コンプライアンスの点ですけれども、9ページ目をごらんいただくと、5.3の2つ目の「○」にコンプライアンスの重要性等については記載してあります。それから、当然ながらコンプライアンスというのは効果的な介入方法を検証していくために、介入方法にどのくらいきちんと乗ってもらったか、もらえなかったというところも含めて検証することになりますので、当然ながら2の中に入ってくるということになると思います。  それから、経時的変化も含めてということでありますと、7ページにしろ、8ページにしろ優先的に取り組むべき調査研究は前向き研究ですので、前向き研究ということは当然ながら今の状況もこれから先の状況も入ってくるということで、当然ながら経時的な変化も含まれるということになろうと思います。  一番お答えしにくい一番最初の検診についてですけれども、私の考えでは検診というのはあくまで最終的な対策・施策として何をやるかということですが、この段階でまず必要なのは、例えば、どういうリスクファクターがあって、そのリスクファクターは早めにどの段階であればつかまえられるのか。つかまえるためにはどういうやり方をしたらいいのかというのをまず調査研究でやるべきであって、その上で、例えば仮定の話ですけれども、将来的に介護予防の一つのスキームの中で、まさにおっしゃった一定の質問事項か何かでらしい人を取り上げ、その上で医療の中でそういう人をきちんと見ていくというのが有効であると、それが将来的に見ても医療費なり社会保障給付の面でも非常に役に立つということであれば、まさにそういうものが政策的議論の課題になってくると思いますので、検診をどうするかというよりは、まず検診を議論するに足る材料を大枠の中で集めるんだと御理解いただければと思います。 ○戸山座長 御説明いただきましたけれども、いかがでしょうか。  そのほか、委員の方々から御質問があればどうぞ。 ○天本委員 今のと関連するかもわからないですけれども、今回の研究が介護予防の推進に向けた運動器疾患対策、どっちが重要なのかということなんでしょうけれども、疫学研究のところを見ていると、医学研究でこの辺はまだ研究されていないんでしょうか。要するに、リスクファクターだとか有病率・合併症の把握だとか、この辺のことはどうなんでしょうか。 ○戸山座長 私からでよろしいでしょうか。座長が余りお話しするのはあれですけれども、基本的に内科系統の糖尿病であるとか高血圧であるとか、先ほど岩谷委員がお話しされましたように県制度が非常にしっかりしておりまして、全国規模の数値というものがかなりしっかりしたデータで出るんですが、運動器というものは愁訴がこれだけ第1、第2と多いですよ、では、実際それがADLでどのくらい不自由しているとか、脊椎の圧迫骨折が全国的にどうかというのは、残念ながら数値としての全国規模のものはないんですね。地域でポイント、ポイントで行われているところはあるんですけれども、まだ我が国で本当にこれだけ愁訴が多く介護予防、要支援の上位にランクされているんですけれども、しっかりしたデータがないというのが現状ですので、やはりこれをしっかり把握して、その次に進めるデータを蓄積するということは、先ほどの検診のことも含めて非常に重要だと思っております。  検診の方は願わくばというのが、余り言ってはいけないかもしれませんが、座長の意見です。  ほかにいかがでしょうか。 ○水間委員 これも少し関係するかもしれませんが、成果目標の(3)運動器疾患と要介護・生活機能低下との関係というところですけれども、要介護と生活機能は分けて考えた方がいいんじゃないかと思うんです。それは、今のリスクファクターをつかまえるとかその辺が関係するかもしれませんが、活動や参加の低下という部分が運動器疾患とどうかかわっているかというのが先にあって、そこが結果的に後々要介護とつながってくるという考えになるわけですから、これはイコールではないように思います。  もう一方で、私が先週お話ししたところでは、要介護度と運動器疾患がどうつながっているかという、もしくはそれにケアプランがうまくマッチしているかという、これは分けて考えるようにはできないかということですけれども。 ○戸山座長 ありがとうございました。疫学研究の(3)になりますね。運動器疾患と要介護・生活機能低下というものはイコールではなく、別の項目で立てたらどうかと受け止めてよろしいでしょうか。わかりました。  ほかにどなたか御意見ございますか。 ○大渕委員 前回お話ししましたけれども、疫学研究の中で特に全国規模で有症率であるとか、それが生活にどういう影響を与えるかというのを調べていくのが大事だということで座長からもまとめがありましたけれども、これを実際に進めていくときには最近特に難しくて、例えば、住民の住所等を研究者が個別の研究単位で提出してくれというようなことはなかなかできにくい状況になってきているので、この問題については具体的にしなければいけないと思いますので、ここにもう一段書き込んで、国家的な統計をとっていくと。個別の各地区地区の問題ではなくて、地域代表制のあるものをとっていくんだということは必要ではないかと思います。 ○戸山座長 ありがとうございました。地域地域というものを重ねて国家的ないわゆる数値を出すということの必要性を是非明記すべきという御意見だったかと思います。ありがとうございました。  ほかにございますか。 ○鈴木委員 各委員からも出ていることだと思うんですけれども、やはり地域住民の全体を対象とした大規模疫学研究というのは確かに非常に大事なことですし、私どももいつでもそれをきちんとやりたいと願っています。別に最初から泣き言を言うつもりはないんですけれども、まず調査は悉皆でなければならないということ。それから、もう一つは、一番最後の参考の表を見ますと、骨関節疾患ですから、先ほど岩谷委員がおっしゃられたように、どういう形であれ検診をやるスタイルでないとつかまえられないわけです。特に、これは医療機関受診者を対象とした疫学研究ではありませんので、そうすると、何らかの形で住民向けの大規模な検診をやらざるを得ない。そのときに骨関節疾患ですから、当然レントゲンが必要になります。現在レントゲンというのは、骨関節を撮るための検診用のレントゲンは全くないと言っていいと思います。胃がん検診のときには間接撮影ですので、骨関節用には不向きかと思います。実はこれは私も経験しておりますが、現実には極めて難しいということがあります。  それから、先ほど座長がおっしゃられたように、例えば、骨粗鬆症で椎体骨折の有病率の全国調査というのはないのですが、これも今申し上げましたように、まず悉皆でやろうとするとどうしても地域が小さくなってしまいます。日本でこれを持っているのは多分、広島の放影研のグループが1つと、それから、和歌山の美山村というところとか、三重県の小さな地域等、本当にピンポイント的な小さな集団、全対象者数でも1,000人前後という数の調査しかないと思われます。ここでうたわれているようなコホート研究で地域代表性があり、しかも大規模で、しかも骨粗関節疾患を精度の良いX線で撮っていくということになりますと、基本的に研究者がやれるのか、かなりの部分を国がサポートしていただかなければできないのではないかと思っております。例えば、レントゲンを撮るだけでも移動診療届やX線管理区域届といったものが必要になります。それから、各自治体における悉皆でやろうとしますと、どうしても住民台帳を丸写ししなければならないという、極めて具体的で、かつ現実的な問題がございます。そうしますと、それは必ず個人情報審議に掛かる対象になります。  確かに、地域住民全体に対する大規模研究の重要さとか、必要性というのは本当にそのとおりだと思うんですが、それができていないという現実も、では、それをどう解決するのか。今申し上げたような幾つかの本当に細かい問題なのかもしれませんけれども、かなりいろいろな困難が想定されると思います。これを克服しなければいけないというのは勿論ですが、現実として今までこれだけ骨粗鬆症が国民の病として認知されているにもかかわらず、椎体骨折の有病率の全国調査がないというのは、それを如実に物語っているのかなという気がいたします。コメントですけれども。 ○戸山座長 ありがとうございました。必ずどこかで出さなければいけない数値であるし、これだけ困っている人がいる中で数値を持たないというのは、やはり大きな問題ですけれども、では、反対に各論、現実でいった場合に大規模疫学研究というものはいろいろな意味で、現実的には難しい点も多いよという御指摘だったと思います。私もそのとおりだと思いますが、ただ、これだけ困っている人がいるので、どこかでスイッチを押してやっていただく機構が必要ではないかとは強く思います。  ほかにいかがでしょうか。後ほどでも結構ですので、非常に大事な疫学、それから、この次は臨床研究に入りますけれども、また何か御意見があればおっしゃっていただきたいと思います。  それでは、次に移ります。「5.2.臨床研究について」ということで、予防、診断、治療の3項目について御説明をお願いいたします。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」5.2部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  それでは、「5.2.臨床研究について」ということで御討議を願いたいと思いますが、いかかでしょうか。 ○岩谷委員 1つ、重症化を予防するための適切な治療プロトコールの中に「運動・薬物・装具等」と書いてあるんですけれども、その装具の一つなんですが、この前戸谷座長がお示しくださいましたけれども、足底板がかなり膝の軸を変えるということがはっきりとデータとして運動解析のところでかなり出てまいっておりますし、それもただ単にメディアのサーチサポートが効く人と効かない人、それから、ラテラルエッジが効く人と効かない人というのがかなりはっきり出てきております。それだけでは余り面白くないので、履き物をうまくしたら外出の距離も延びますし、転倒の予防にもなりますし、ここをもう一ひねりして履き物という切り口でもうちょっと何かできないかなということを考えていたんです。そうすると、もう少し広がったアプローチができるかなと思いますけれども、提案です。 ○戸山座長 ありがとうございました。「等」というのが入っているんですけれども、それも含めてということかもしれませんし、独立ということも含めて少し検討したいと思います。  ほかにいかがでしょうか。 ○大渕委員 細かいところなんですけれども、9ページの「優先的に取り組むべき主な調査研究」の膝痛の部分で、関節マーカー、高精度画像とあって、「3次元動作解析を用いた歩行障害」とありますけれども、歩行の今までの解析というのは、画像的にやるキネマティックな運動学的な分析と、運動力学的な分析と研究の流れとしては両方あって、両方とも有用な分析方法だと思うんですね。こういうふうに3次元動作解析と限定しますと、キネマティックな部分だけが強調される形になりますので、むしろ客観的な動作解析機器を用いた歩行障害ですとかADL障害の解明という形に変えた方がよろしいかなと思います。 ○戸山座長 ありがとうございました。そうすると、ここはもう少し広くいろいろな意味で検討するものを含めてということですね。3次元等々にこだらわず動作解析ということですね。ありがとうございました。 ○大渕委員 結局先ほどの話もそうですが、力がどう掛かっているかということを分析しなければいけないので。 ○戸山座長 どうもありがとうございました。  ほかにどなたかございますか。 ○水間委員 予防も治療もそうなんですけれども、私は生活指導というものも重要だと思っているんですが、これはプロトコールという部分にそれぞれ含まれると考えてよろしいのか、やはりそういう言葉をどこかに入れた方がいいのかということを御検討いただければと思いますが。 ○戸山座長 ありがとうございます。生活指導ですね。参考にさせていただきます。  ほかにどなたかございますでしょうか。ここのところも非常に重要なメインテーマという形でありますので、御意見をいただければと思いますが。  鈴木委員の方から前回お話のありました骨折に関しては、たしか転倒ということをより強調されてお話しいただいたかと思うんですけれども、その点に関してここで何かございましたら、意見をお願いします。 ○鈴木委員 実は、今、戸谷座長におっしゃっていただいたように、転倒というものが骨折の前にありますので、転倒をいかに予防するかという戦略をやはり重視するべきだと私は思っております。それで、実は先ほど6ページの運動器疾患という言葉を伺ったというのは、そういう含みでございます。転倒を運動器疾患ととらえるかどうかということで、どうも運動器疾患と言った場合には転倒は含まれないのかなと勝手に思っております。もし、転倒をやるのであれば運動器疾患というよりも運動器の機能といったような範疇に入るのかなということで黙っておりました。 ○戸山座長 どうぞ御意見をどんどん言っていただいた方が、本当にこれからの運動器対策には重要だと思いますので。骨折予防という面から見れば、前の転倒予防が最大になってくるということは理解していますし、多分皆さん同じような思いだと思います。ありがとうございました。では、その点も踏まえて検討することにさせていただきます。  ほかにいかがでしょうか。 ○岩谷委員 しつこくて済みません。診断に関する研究の中で、成果の基本はやはり運動器疾患の早期かつ正確な診断方法の確立とありますが、この中にでも検診項目の決定とかそういうようなことを入れていただければ、もう少しはっきりするような気もしますが、いかがでしょうか。 ○戸山座長 ありがとうございました。「(2)診断に関する研究について」の中の目標のどこかに運動器の検診という文言が入ればという御意見だったかと思います。確かに重要なテーマであると私も思います。  ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。 ○天本委員 ちょっと素人っぽい質問で申し訳ないんですけれども、いわゆる予防リハとか、今でも介護予防で6か月間、あれはリハと言うんですか。 ○藤井企画官 運動器の機能向上プログラムですね。 ○天本委員 そういったリハ的なものはここの文章ではどこで読み込むんですか。治療に関する研究という中で。 ○戸山座長 リハビリというところで前回、筋力というお話をしていただいたので、多分その辺を含めて転倒ないし筋力でリハビリというようなキーワードかなと思っていますが、それも少し参考でしていきたいと思いますけれども、それは指摘運動プロトコールとかリハビリ系統はその辺で少し入るかなとは思うんですけれども。 ○天本委員 ただ、疼痛コントロールの後といいますか、生活習慣に含めた動作の問題とかいろいろな問題で、リハの概念に入るのか私はよくわかりませんけれども、動作解析をするというのはそこでのいろいろな指導というものが入ってくるだろうと思うんですが、それがリハビリになるのかどうかよくわかりませんけれども、さっきから議論されている機能の問題に入らざるを得ないところだと思うんですが、やはり治療の部分でそこのリハ的なことも重要かなと思いまして。 ○戸山座長 ありがとうございました。  リハビリの立場から何か御質問・御意見ございますか。水間先生、いかがですか。 ○水間委員 今、座長が言われたように、運動という部分に含まれると思いますけれども、確かに天本先生が言われました日常生活等の動作も、リハ的な部分に結びつく診断評価の方法になると思いますので、言葉が入るかどうかというのはあれですけれども、その辺はすべてリハ的要素が含まれるものと思っております。 ○岩谷委員 余計なことを申し上げていますが、私たちは運動器というのは運動障害まで扱うものであるという前提に立っております。今までそういうところが薄かったことは事実です。そういうものを全部含めた広い意味でのことを当然想定していますから、この中で運動とか、水間先生が言われた生活指導だけをリハビリテーションとして取り出すとは我々は考えていないということです。余計なことで申し訳ございません。 ○戸山座長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。それぞれにリハビリというのは当然すべて関係していると御理解いただいて結構だと思いますけれども。 ○天本委員 ということは、現実的にそれらの生活指導というのは十分やられていたということなんですか。それとも十分やられていないということなんでしょうか。 ○岩谷委員 それを含んでこの中で検討していくということですよね。 ○天本委員 だから、そこの部分がこれから重要だというところは文書で強調というか、これからその対策が必要なわけでしょうから。 ○戸山座長 わかりました、ありがとうございます。  ほかにはどなたかいらっしゃいますか。よろしいですか。貴重な御意見をいただきました。 ○大渕委員 リハビリテーションと言ったときに、予防も入って診断も入って治療も入るものですから、ここがリハビリという言葉がぴたっと来ないなというので、一致しないんじゃないかという感じがするんですが、ただ、リハビリの分野の中でもセルフコントロールといいますか、痛みなどは治ってしまえばいいですけれども、そういう場合ではないときもやはり老年症候群的な部分がありますとありますので、ですから、そのセルフコントロールをどうするかというリハビリテーション技術の獲得という項目で項目出しをしておいた方がいいと思うんですけれども。 ○戸山座長 ありがとうございました。参考にしたいと思います。よろしいでしょうか。また後ほどでも結構ですから、一番最後にまた皆さんから御意見をいただきたいと思いますので、次に進ませていただきます。  次は「5.3.その他」ということで御説明をお願いいたします。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」5.3部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  先ほど岩谷委員から御指摘があった、コンプライアンスのところに入っているということでございますけれども、「その他」に関して何か御意見ないしはこういうものを追記すべきということがございましたら御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。  では、その次に進めさせていただきます。最後になりますが「6.今後の取組について」ということで御説明いただきます。 (資料「今後の調査研究の在り方について(案)」6部分朗読) ○戸山座長 ありがとうございました。  今後の取り組みについてということで3項目ございます。これについて御意見をお願いしたいと思います。 ○岩谷委員 ここで言うのが適当であるかどうか判断しかねておりますが、この前も申し上げましたが、医療保険の中でのリハビリテーションの日数が180日に制限され、その後は介護でと言われています。その受け皿は保健活動とか介護サービスと思います。外から見るとそのところが有機的にデータ共有がなされた上で言われているのか、疑問が持たれています。これは部局が違う話ですが、ここで出てくるデータが診療報酬とか医療にもちゃんと使ってもらえるというつながりがあって欲しいと思います。必要があるのかないのか私には分かりませんが、ここでしっかりしたデータをまとめて、それを基にして、介護の方だったらこれだけできるというようなことが議論できればよいのではないかと思います。これもコメントになります。 ○鈴木委員 少し戻ってよろしいですか。2点あります。1点は、先ほど疫学研究で大規模な前向きコホートは大変だということを申し上げましたが、そのときに大事なことをお願いするのを忘れていました。1つは、先ほど申しましたように個人情報ですとか、転機でその方の介護状態がどうなっていったのかとか、あるいは生死の情報を確認するという作業が非常に昨今難しくなっておりまして、それから、レントゲン機器を使った場合のX線管理区域を含む医療診療所届の問題ですとか、運動器疾患を検診的な形でやろうとするといろいろな問題があるということを申し上げましたが、国としてこれだけの本当に大規模な調査をやるというのであれば、そういうサポートをしていただけるような体制というものを是非お考えいただけないかと思っております。これは一研究グループがそこまで全部やるというのは非常に大変なことでして、できれば幾つかの役割分担の中で、国がせっかくここまで大規模にやろうとおっしゃっていただけるのであれば、個別の研究者では手が出づらい部分に対するサポーターとしての役割を是非担っていただければという思いが一つございます。  もう一つは全く別なことで、確認しておきたいんですが、9ページの「5.3.その他」の「○」の2つ目に「対象者のコンプライアンスを高めながら」という文言が2か所出てまいりますが、コンプライアンスというのはどういう意味でお使いになっているのか、教えていただければと思います。 ○岩谷委員 言い出しっぺは私なんですが、学問的にこういう言葉で本当にいいのかどうかということは余り考えないで使ってしまったんですが、要するに、いろいろな保健活動をしますけれども、その中で必ず脱落する方が出てまいりますよね。それから、ある保健事業をやろうとしても、それに対して行かない人がいるわけです。できない人もいるし、行かない人もいるし、要するにこういう働き掛けをしようといったときに、その場にちゃんと出てきてくれて、今、機会を平等化しなければいけないというのがあれですから、やはり誰もが参加できるようなプランを考える必要があると思うんです。それに参加できるようなプログラムを幾つか種類を用意する必要もあるのでしょうし、そのような意味である介入をしようとしたときに、それにちゃんと乗れるか乗れないか。乗れないとしたらどういうことなのか、そのような意味でこの間私はコンプライアンスと言ってしまったんですけれども、最初の言い出しっぺの私の意図はそうだったんです。ですから、適当であるかどうかについては、もう一度御意見をいただきたいと思います。 ○戸山座長 ありがとうございました。では、文言について何か御意見ございますか。 ○鈴木委員 例えば、服薬のコンプライアンスと言った場合には、お薬というのは決められた日にちに決められた量だけ飲まなければいけないので法令遵守という用語で当たると思います。ただ、この場合、今の先生の御説明ですとよくわかるんですけれども、言ってみれば対象者の関心度と事業への参加率、参加への意欲。これは法令遵守というような意味でのコンプライアンスというのと、私個人としては少し違うのかなという気がいたします。この場合、多分対象者の参加率を高める、あるいは脱落を低下するためのさまざまな取り組みを行うとはっきりと明示された方がよりわかりやすいのかなという気はいたしております。 ○戸山座長 ありがとうございました。そういう形かなと思います。ちょっと見ると確かに誤解を招く点もありますし、ありがとうございました。 ○荒井委員 鈴木先生のおっしゃったとおりで、英語を使う必要もないと思うんですが、もし、英語を使うとしたらインセンティブという用語をよく使っているので。でも、鈴木先生がおっしゃってくださった日本語の方がよろしいかと存じます。 ○戸山座長 ありがとうございました。最初に鈴木先生が述べられたことを繰り返していただきまして、大規模な疫学ということになると確かに必要なことでありますけれども、実際には是非行政の多大なるバックアップをという御意見だったかと思います。ありがとうございました。  ほかにいかがでしょうか。最初に戻っても結構です。全体的な形で、もし、ここに戻ってこれはということがあれば振り返っても結構ですから、総合的なことで御意見をいただければと思いますが、いかがですか。 ○古元課長補佐 本日御欠席の中村委員より、事務局あてにコメントが届いておりますので、そちらを御報告させていただきたく存じます。  大きな方向性枠はこの案文でよいと思いますということ、あと、1つ付け加えるとすれば、運動器の機能維持のための栄養管理の推進といった観点を入れていただくのがよいのではないかと。ページ数で申し上げますと13ページの表をごらんいただきたく存じます。疫学研究の欄の「疫学研究の目的」の(3)に「運動器疾患とビタミンDとの関係を検証」と前回の議論を踏まえて御記載いただいておりますが、こちらに「ビタミンDなどの栄養素と関係」のような形で、カルシウムなども含めて考えてはどうかというコメントをいただいております。  以上でございます。 ○戸山座長 ありがとうございました。  今日は御欠席ですけれども、中村委員からは第1回のとき特にビタミンDの方が転倒と少しないし大きく関連するよということで、その辺の検証・研究の方はどうかという意見をいただいております。  ほかにどなたか、全体で結構ですので御意見をいただければと思います。 ○大渕委員 この研究事業が6年目以降は市町村における実際の介護予防事業ですとか、医療機関の診療に活用できるということが最終目標になっていますので、最初に運動器の機能の話などで議論がありましたけれども、最終的にはいずれの研究であっても効用を求めると。一つ一つの機能的な改善とかそういうレベルではなくて、やはりADLレベルがよくなるんだ、QOLが高くなるんだ、あるいは先ほどのコンプライアンスの議論もそうですけれども、実際にやるかどうか、継続するかどうか。実は介護予防を今やっていて一番御指摘を受けるところは、ある程度やってもそのうちやめてしまったら意味がないではないかということもあります。ですから、今回の研究の中でもそういった効用を定着するかどうか、それが実際として効果があるのかどうか、その辺のところを強調するということを全体的な考え方の枠組みの中に入れていただければと思います。 ○戸山座長 ありがとうございました。介護予防で要支援・要介護が7人に1人から、大きな目標を国として取り組むということで10人に1人を目標ということをうたっておりますので、当然その中では運動器疾患がこんなに数が多いので、これにターゲットを当てて是非戦略的にやろうということがこの検討会であるし、これからできる案だと理解しておりますので、その辺も踏まえて検討したいと思います。ありがとうございました。  ほかにいかがでしょうか。全体を振り返って結構ですが、よろしいですか。ありがとうございました。  今日はまた本当に貴重な御意見を多数いただきました。いろいろな意見が出ました。第1回目の委員の方々の研究課題を参考にさせていただいて、このような形でつくらせていただきました。まだいろいろなことを検討して文言等々含めて直すところは直すという形で、前回もそうでしたが、もしよろしければ座長の私の方で、今日いただいた意見を大いに参考にしながら取りまとめ案をつくらせていただければと思いますが、委員の先生方、よろしいでしょうか。 (「異議なし」と声あり) ○戸山座長 ありがとうございます。それでは、私の方で今日の御意見を参考にして取りまとめ案をつくって、事務局からそれを各委員の方々にメールで送らせていただきます。是非御一読いただいて、最終的に委員の方々の賛同を経て取りまとめ案としたいと思いますので、そのときはどうぞよろしくお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。  それでは、事務局から今後の予定についてお願いいたします。 ○古元課長補佐 今後の調査研究の在り方につきまして、精力的に御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。  次回は、前回の検討会でも御説明させていただきましたとおり、市町村等における効果的な運動器疾患対策の在り方について検討を予定いたしております。追って日程調整をさせいただきたく存じますので、どうぞ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。  本日は、誠にありがとうございました。 照会先:老健局老人保健課 連絡先:03-5253-1111 担当者:課長補佐 天本(内線3963)   保健指導係 大塚(内線3946)