07/03/22 重篤副作用総合対策検討会第3回議事録 重篤副作用総合対策検討会(第3回) 議事録 日時 平成19年3月22日(木)    10:30〜  場所 合同庁舎5号館5階共用第7会議室 ○事務局 定刻になりましたので、第3回重篤副作用総合対策検討会を開催いたします。 本日ご出席の委員の方々におかれましては、お忙しい中お集まりいただきましてありが とうございます。本検討会は公開で行うこととしておりますが、カメラ撮りは議事に入 る前までとさせていただいておりますので、マスコミ関係者の方々におかれましては、 ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。  本日の会議は木下委員、栗山委員、戸田委員、森田委員からご欠席の連絡をいただい ております。合わせて10名の委員の先生方からご出席の連絡をいただいておりますが、 岩田委員と林委員は若干遅れていらっしゃいます。また、本日ご検討いただく「重篤副 作用疾患別対応マニュアル」の作成にご協力を賜りました日本皮膚科学会から、愛媛大 学医学部皮膚科の藤山先生、日本臨床血液学会から、日本医科大学内科学講座教授の檀 先生に参考人としてご出席いただいております。よろしくお願いいたします。  議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。以後の進行は、 座長の松本先生にお願いいたします。 ○松本座長 おはようございます。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうご ざいました。まず事務局から、本日の配付資料の確認をお願いいたします。 ○事務局 本日の配付資料についてご説明いたします。封筒の中に入っておりますのが 本日の議事次第、それから資料1「重篤副作用疾患別対応マニュアル作成状況」、そして 資料2−1から2−10までが、本日ご検討いただきますマニュアル(案)です。過不足 等がございましたらご連絡をお願いいたします。また、配付資料とは別に、重篤副作用 に関する書籍をお手元に配付させていただきました。 ○松本座長 それでは議事次第に従って議事を進めます。議事1のマニュアル作成状況 について、まず事務局から説明をお願いいたします。 ○事務局 資料1に基づきまして重篤副作用疾患別対応マニュアルの作成状況について ご報告をさせていただきます。現在作成中またはすでに公表済みのものを一覧表として まとめたものが資料1です。  「状況」のカラムをご覧いただきたいのですが、「平成18年11月公表」と記載してあ るスティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症等9つのマニュアルにつきま しては、昨年10月に開催した検討会でご検討いただいた結果に基づいて、11月に厚生 労働省および医薬品医療機器総合機構のホームページで公表させていただいております。  本日3月22日の検討会でご検討いただくものは、「状況」のカラムに「3月22日検討 会」と記載してあるもので、皮膚では薬剤性過敏症症候群。腎臓では急性腎不全、間質 性腎炎。血液の領域におきましては再生不良性貧血、出血傾向、薬剤性貧血、無顆粒球 症、血小板減少症、血栓症、播種性血管内凝固です。  第2回の重篤副作用総合対策検討会において、追加の副作用疾患とされたものは、皮 膚に関しては急性汎発性発疹性膿疱症、腎臓におきましてはネフローゼ症候群。呼吸器 につきましては肺水腫、急性好酸球性肺炎、肺胞出血。消化器におきましては急性膵炎、 神経・筋骨格系におきましては末梢神経障害などの副作用疾患。代謝・内分泌につきま しては甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、高血糖。感覚器におきましては網膜・視 路障害、緑内障。口腔領域におきましては薬物性口内炎、骨の領域では顎骨壊死、骨粗 鬆症、泌尿器では尿閉。これらを資料1の「学会名」に記載されている各学会に作成の お願いをしているところです。 ○松本座長 ただいまの事務局からの説明に対しまして、ご質問等はございますか。特 段ご意見がないようでしたら、議事の2として具体的なマニュアル(案)の検討に進み たいと思います。今回、資料2として皮膚、血液、腎臓の領域におけるマニュアル(案) が配付されておりますが、まず事務局から説明をお願いいたします。 ○事務局 資料2−1、皮膚領域のマニュアルについて概要の説明をさせていただきま す。資料2−1「薬剤性過敏症症候群」は、皮膚領域のマニュアルです。  5頁が「患者の皆様へ」です。黄色い枠囲みの部分が概要の部分ですが、重篤な皮膚 症状などを伴う薬剤性過敏症症候群は、抗てんかん薬等、また市販の医薬品でも見られ ることがあるので、何らかの薬を飲んでいて次の症状が見られた場合には、放置せずに ただちに医師・薬剤師に連絡してくださいとしています。そして初期症状として、皮膚 の広い範囲が赤くなる、高熱、のどの痛み、全身がだるい、食欲が出ない、リンパ節が 腫れるなどの症状が見られ、それが持続したり、急激に悪くなったりする、という記載 になっております。  6頁では1.として薬剤性過敏症症候群とはという説明、2.として、早期発見と早期 対応のポイントを記載しております。「薬剤性過敏症症候群とは」では、先ほどの初期症 状の関連で、高熱を伴い、全身に赤い斑点が見られ、さらに全身のリンパ節が腫れたり、 肝機能障害など血液検査値の異常が見られたりする、となっています。これらは原因医 薬品の投与後すぐには発症せずに、2週間以上経ってから発症することが多く、また、 原因医薬品を中止した後も何週間も続き、軽快するまで1ヶ月以上の経過を要すること がしばしば認められる。発生頻度は1,000人または1万人に1人と推定されている。原 因医薬品としては、カルバマゼピン等が記載されております。「早期発見と早期対応のポ イント」には、先ほどございました皮膚の広い範囲が赤くなる、などが記載されており ます。  8頁以降が「医療関係者の皆様へ」です。「早期発見と早期対応のポイント」で、早期 に認められる症状からはじまって、好発時期について記載をいただいております。また (4)の「推定原因医薬品」ですが、主にカルバマゼピン、フェニトイン等を記載いた だいております。ここで1点修正がございます。(4)の4行目に「ジアフェニルスルホ ン(抗ハンセン病薬)とありますが、括弧書きの中を(抗ハンセン病薬・皮膚疾患治療 薬)と「皮膚疾患治療薬」を追記させていただければと思います。「推定原因医薬品」の 後には、「医療関係者の対応のポイント」などを記載しております。  9頁からは、副作用の概要をより詳しく記載しております。10頁には(6)発症機序 として、アレルギー反応に免疫グロブリンの減少などの免疫異常が加わってHHV-6の再 活性化が誘導されると考えられる、といった記載をしております。また、3.副作用の判 別基準では、厚生労働科学研究の橋本先生の研究班におきましてまとめられた「薬剤性 過敏症症候群診断基準2005」にある記載を引用しています。  11頁からは、判別が必要な疾患と判別方法ということで、スティーブンス・ジョンソ ン症候群、中毒性表皮壊死症等、必要な疾患について列記しています。12頁の下のほう には治療方法、また13頁には写真と組織像も合わせて典型的症例を記載しております。  最後の15頁には、7.その他として、台湾の漢民族における研究、ファーマコゲノミ クスに関連する研究ですが、アロプリノールによるDIHSを含む重症薬疹患者において、 遺伝子多型の1つであるHLA-B*5801との関連性が報告されており、今後更なる検討が必 要である旨記載をしております。  17〜18頁には参考1として副作用報告件数、また参考2におきましては、ICHの MedDRA/Jの用語リストを記載しております。 ○松本座長 飯島先生から補足がございましたらお願いします。 ○飯島委員 補足はございません。 ○松本座長 今日参考人としてご出席いただいた藤山先生、何か補足されることはござ いませんか。 ○藤山参考人 特にありません。 ○松本座長 では委員の先生方、何かご意見等ございましたらどうぞ。 ○岩田委員 内容的には別段問題はないのですが、7頁にイラストがありまして、だる いというのがあるのです。過敏症症候群がいちばん多いのは抗てんかん薬で、しかも、 投与し出してから1ヶ月ぐらいの間が多いですが、その時点では眠気、だる気が出る人 は非常に多いのです。これだけが独立してしまうと、みんな心配になってしまうと思う ので、むしろ「発熱」とか「だるい」だけではなくて、カッカして熱がある、と入れて いただいたほうがいい。発熱は副作用で、本来の作用ではないのです。抗てんかん薬は、 その本来の作用としてだる気や眠気が出ますので、これだけが独立してしまうと困るの です。 ○松本座長 ほかにございませんか。 ○笠原委員 あまり本質に関係ないかもしれませんが、15頁の7.「その他、早期発見・ 早期対応に必要な事項」として、漢民族のアロプリノールの例でHLA-B*5801が51例の 患者全員に検出されており、実際には台湾の漢民族の20%がHLA-B*5801が陽性となっ ていますが、日本人にはほとんどみられない、ということを入れていただきたい。これ はきちんと調べなければいけないのですが、B*5801は日本人にはあまりないと思います ので。 ○松本座長 藤山先生、お願いします。 ○藤山参考人 皮膚科の領域でもこれに注目して、いま国内の患者で何例か調べている のです。そして、全例ではないのですが、このB*5801がわりあい検出されています。今、 日本人でB*5801の陽性率が0.6%未満と聞いております。それを考えますと、日本人に おいてもこの辺りは重要なものではないかと考えております。 ○飯島委員 追加させていただきますが、私どもでもアロプリノールが2例ございまし て、2例ともB*5801は陽性でした。それは東北の方と東日本の方で、中国とは全く関係 のない方ですが、B*5801陽性でした。私どもの研究班で、たしか8例中7例が、アロプ リノールでB*5801が出ておりましたので、ジェネティカルに発症素因、発症予防という 意味では重要なポイントになると考えます。 ○笠原委員 必ずしも日本人は高くはないが、ある場合には注意しろということですか。 ○藤山参考人 そういうことです。 ○松本座長 文章はこのままでもよろしいですね。 ○笠原委員 はい。 ○山地委員 ちょっと細かい所ですが、統一性をとるために。例えば11頁の参考所見の 1として抗けいれん剤となっていますが、それまでは抗てんかん剤という記載ですので、 できれば統一されたほうがいいのではないかと思います。  それから、これは素人考えなのですが、13頁目の「入院3日目検査所見」での2行目、 basoだけ英語になっていますが、「好塩基球」などと統一されたほうがいいのではない かと思います。 ○岩田委員 確かにいまご指摘になられた所はそうですね、「抗けいれん剤」ではなくて 「抗てんかん薬」ですね。 ○松本座長 これは訂正ということで、よろしいですね。 ○市川委員 細かいことを含めて3点ほどご教示いただければと思うのです。まず1点 目は10頁の(7)医薬品ごとの特徴。弊社もアロプリノールの承認を持っていますので、 いろいろと興味深い文献等も紹介いただいているのですが、この「医薬品ごとの特徴」 で、痛風治療薬とジアフェニルスルホンの特徴が書かれているのです。実際に副作用が 多いのは抗てんかん薬だと思うのですが、この2つの薬効にフォーカスが当てられてい るのはどうしてか、ほかの薬効に特に特徴はないのかというのを1つお聞かせいただき たいのです。  2点目は、15頁に8.として引用文献と参考文献を掲載いただいているのですが、ほ かの疾患のマニュアルでは本文中に引用文献の肩番号が付いているのです。これ以外に 1つか2つ、引用文献の肩番号が本文中に付いていないようなので、これをリリースす る前に、余力があれば肩番号を付けていただけると大変助かります。  3つ目は、17〜18頁について事務局のほうに訂正をお願いできればと思います。17 頁ですと、参考1の4)、18頁ですと参考2のタイトルなのですが、MedDRA/Jが今年の 3月から10.0にバージョンアップしております。これはすべての副作用マニュアルにも 影響するのですが、10.0と訂正をお願いいたします。 ○松本座長 まず事務局のほうからいきましょう。 ○事務局 引用文献の記載ですが、今回各学会にご依頼する際に、文章中に個々の引用 先が分かるような形ではお願いをしておりません。記載いただいている学会もございま すが、お願いベースということになります。  もう一つのご質問については、統一的にver.10.0ということで修正させていただきま す。 ○松本座長 肩番号は入れられるわけですね。 ○事務局 各学会にお願いするとき、そこまではお願いはしておりません。 ○松本座長 いままでは入れていない。 ○事務局 それは学会の方で入れていただくケースはあります。 ○松本座長 バラバラですか。入れるか入れないかは、早い機会にどちらか統一したほ うがいいですね。いまのうちだったら、まだ労力が少ないので。 ○飯島委員 いろいろ見ていただきますと、総論で入っている部分と、個別に肩番号で 引けないものがあるのです。例えば文献の1、2、3だったと思いますが、この辺は全 部にかかってきますので肩番号の入れようがないのです。 ○松本座長 ではケース・バイ・ケースにしましょう。皮膚科のほうから、医薬品ごと の特徴についての質問に関して何かコメントはありますか。 ○飯島委員 他のものは全部典型的にほとんどモノトーンの、同じ副作用で出てきます。 この中で強いて言うとアロプリノールとこういうものが多いということで、みんな一定 のパターンになっている。この辺は上田先生がいちばんよくご存じだと思います、見れ ば分かります。 ○松本座長 14頁の図3の暗いのは明るくなりますか。 ○事務局 公表時には調整させていただきます。 ○松本座長 やり方の問題ですね。それから、そのいちばん上に「液状変性を認めるが、 表皮の壊死は見られない」とあります。最初は現在形で、後のほうは「リンパ球の浸潤 を認めた」と過去形になっているのですが、これには何か理由はありますか。どちらか が真実で、どちらかがこの場合だけ見られるというので過去になったわけではない。こ の病気の場合、こういう変化は両方とも見られるわけですね。 ○飯島委員 はい、見られます。 ○松本座長 何か意味があるかと思って勘違いしてしまいますが、その辺は表現の問題 ですので。 ○飯島委員 しいて言えば「リンパ球の浸潤を認めた」を「認められる」と現在形でも 結構だと思います。 ○松本座長 「個細胞角化」というのは一般的に言うわけですか。 ○飯島委員 はい、それでお願いいたします。 ○松本座長 ほかにございませんか。ないようでしたら、内容的には特に問題がなくて、 小さい面の変更だけですので、このもの自体は了承してもらってよろしいですか。この マニュアルは細かい点を修正してもらって、このまま本案を了承したいと思います。  続いて血液領域のマニュアルについて説明をお願いします。 ○事務局 血液領域のマニュアルは全部で7つありますので、2つずつまとめて紹介し ながら進めたいと思います。  資料2−2は「再生不良性貧血」のマニュアルです。5〜8頁が患者向けの部分です。 まず5頁の黄色い枠囲みの中にあるように、再生不良性貧血(汎血球減少症)は骨髄で 血液が造られないために、血液中のすべての血球が減ってしまうことで起きるものです が、医薬品によって引き起こされることもあります。何らかの薬を服用していて次のよ うな症状がみられた場合には、放置せずにただちに連絡してくださいということで、初 期症状として、あおあざが出来やすい、歯ぐきや鼻の粘膜からの出血、発熱、のどの痛 み、皮膚や粘膜があおじろく見える、疲労感、動悸、息切れ、気分が悪くなり、くらっ とする、血尿などが挙げられております。  5〜6頁は再生不良性貧血についての説明です。6頁の中ほどに、貧血症状として、 皮膚や粘膜があおじろく見えるほか、ヘモグロビン値が8g/dL以下になると、疲労感や 動悸、息切れなどが見られるようになるということです。7頁には、早期発見と早期対 応のポイントで、先ほどありましたあおあざが出来やすい等の初期症状が見られた場合 には、放置せずにただちに医師・薬剤師に連絡してくださいという記載になっておりま す。また、関連のイラスト等も8頁に記載しております。  9頁以降が医療関係者向けの所です。今回、血液領域のマニュアルは全体で7つです が、それぞれ相補的といいますか、関係するマニュアルであるというところもございま したので、9頁の枠囲みの「医療関係者の皆様へ」で全体の関係を、考え方も含めて説 明しています。  簡単にご紹介しますと、医薬品の副作用として発症する血液疾患は、血球の異常と凝 固の異常の2つに大別されるという形で整理してあります。2つ目の段落で、薬剤性の 血液疾患は貧血、感染症、出血、血栓症として認識されることがほとんどであるが、医 薬品が血球・凝固異常を起こす機序は多岐にわたり、1種類の医薬品が1つの異常を起 こすとは限らず、中には同時に複数の異常を発症する可能性があることも念頭に置く必 要がある、という記載になっております。  次の段落では、血液領域のマニュアルでは、発症する可能性のある血球・凝固異常と して再生不良性貧血、薬剤性貧血、無顆粒球症、血小板減少症、血栓症、播種性血管内 凝固を取り上げ、これらが相補的に機能するように構成されていることを理解して活用 することが望ましい、という記載がございます。  また、血球減少症を引き起こす頻度が最も多い薬剤は抗がん剤であるわけですが、抗 がん剤により一般的に起こる用量依存性の血球減少に関して、今回のマニュアルでは原 則として割愛したという注意書きをいたしました。また最後の部分で、先ほどDIHSのほ うでもございましたが、遺伝子多型との関係を、血液領域でも新たな知見について記載 をしています。10頁以降には、早期発見と早期対応のポイントや副作用の好発時期など の記載があります。  11頁は2.副作用の概要として、再生不良性貧血は末梢血での汎血球減少と骨髄の低 形成を特徴とする症候群であるという説明をしております。13頁では(6)発生機序と して、Glutathione S-transferaseの遺伝子多型についての最新の知見が記載されてい ます。  15頁からは副作用の判別基準で、厚生労働省の特発性造血障害調査研究班の診断基準 または重症度分類等です。18頁以降には典型的症例ということで、30歳代の男性の事例 を、写真または血球数の推移などのグラフも合わせて記載されています。再生不良性貧 血の説明は以上です。  資料2−3「出血傾向」についても合わせて説明いたします。同じく5頁からが「患 者の皆様へ」です。枠囲みの部分ですが、何らかの原因で止血に異常が生じたり血が止 まらない、あるいは出血しやすくなったりする「出血傾向」は医薬品によって引き起こ される場合があるということで、何らかの薬を服用していて症状が見られた場合には、 放置せずに連絡してくださいと書かれています。症状として手足に点状出血、あおあざ が出来やすい、鼻血、歯ぐきの出血、タール便等を記載いたしました。  5〜6頁にかけては出血傾向に関する説明があり、先ほどの初期症状に関する記載、 また7頁には(参考)ということで、出血は部位によっていろいろ症状がございますの で、若干詳細な解説ということで臓器症状を列記いたしました。  9頁以降が医療関係者向けの記載です。9頁には先ほどと同じように枠囲みで全体の 説明をしております。10頁からが「早期発見と早期対応のポイント」です。早期に認め られる症状または患者側のリスク因子、投薬上のリスク因子等の記載があり、12頁以降 には副作用の概要、また15頁には治療方法、典型的症例概要等の記載があります。17 頁では7.その他として、最近話題になっている「ワルファリン関連遺伝子多型について」 として、最近の情報も踏まえ、ワルファリンの遺伝子多型とワルファリンの感受性に関 する解説をしております。以上が出血傾向の説明です。  本日ご欠席の栗山委員から、資料2−3の出血傾向についてコメントをいただいてお りますのでご紹介させていただきます。10頁の「患者側のリスク因子」と11頁の「投 薬上のリスク因子」の記載です。10頁の下から3行目で、脳梗塞患者に対しては発症後 6時間を経過してt-PAを投与すると、梗塞後出血を起こすリスクが高くなる。また11 頁の(4)投薬上のリスク因子の4行目で、3時間以上経過するとリスクは増大する、 という似たような記載がございます。この部分について栗山委員から、「6時間」ではな くて「3時間」ではないかというコメントをいただいております。事務局で添付文書等 を確認しましたところ、「3時間」が現在の添付文書の記載ですので、発症後3時間と修 正させていただければと思います。事務局からの説明は以上です。 ○松本座長 池田委員、何か付け加えることはありますか。 ○池田委員 血液の場合はいくつか項目があるのですが、非常に重なり合っているとこ ろがあるので、実際には作るのが非常に難しいということがあるのです。檀教授からも ご意見を伺いたいと思います。 ○松本座長 本日参考人としてご出席であります檀先生、何かコメントはございますか。 ○檀参考人 何点かあります。まず再生不良性貧血について。これはマニュアルに全般 的に言えると思うのですが、「患者の皆様へ」の文言が、一般的にだいぶ柔らかくは書い てありますが、少し理解が難しすぎるような言葉が中にはありますので、その辺はもう 少し柔らかくしたほうがいいのかなという気がしました。  例えば再生不良性貧血の所では、真ん中辺にヘモグロビン値8g/dL以下とか6g/dL 以下とありましたが、この言葉と数字を患者さんが見て分かるかどうか分かりませんの で、もう少し分かりやすい言葉に書き換えたほうがいいかなと思います。  再生不良性貧血に関してもう1点気になったのは、18頁に「典型的症例の概要」があ りますが、ここの出だしの所で7月とか8月という言葉が出てきますが、入院日はいつ か分からないのです。そうすると、この言葉にはあまり意味がない。もし書くのであれ ば、入院より何日前とか、何ヶ月前からの投与と書けば意味が分かるように思いました。 再生不良性貧血について気が付いたのはその2点です。  出血傾向についてですが、「患者の皆様へ」も同様に、もう少し易しい言葉に変えたほ うがいいかなというのが気になった点です。  12頁目の表のいちばん下に「各種医薬品」と書いてありますが、これの意味がちょっ と分からない。たぶん上に出てきている全部の医薬品の意味かもしれませんが、その辺 はもう少し分かりやすい言葉に変えたほうがいいかと思います。それから、その表の真 ん中「抗生物質の長期投与」の右側に測定の間隔が「毎週」とありますが、長期に抗生 物質を投与している患者さんで毎週毎週PT・APTTを測るというのはちょっと実際的では ないように思いましたが、これは凝固専門の、作成していただいた先生に聞いてみたほ うがいいかなという気がいたしました。  それから13頁に臨床検査値がありますが、その下のほうの「抗血小板薬」という項目 で「出血時間」これは「延長」が抜けている。それから「血小板機能」も「低下」が抜 けている。そうしないと意味をなさないように思います。気が付いたのは、大体そんな ところです。 ○松本座長 内容に関しては大きな問題はなくて表現方法ですので、これは実際担当さ れている方に伝えて直してもらえばいいのではないかと思いますが、どうでしょうか。 ○池田委員 いま檀先生が言われたのはすべてごもっともだと思いますので、表現の仕 方は事務局と相談します。それから、個別のご指摘については、これを担当した先生と も相談して直すということでよろしいのではないかと思います。 ○事務局 事務局のほうで、執筆された先生に個別に確認し、必要であれば修正させて いただければと思います。 ○松本座長 それでは委員の先生方からご意見を伺います。まず再生不良性貧血に関し て。おそらく、表現方法等が主になるかと思いますので、こちらのほうからご質問やご 意見をお願いします。 ○市川委員 私自身は薬学的な知識しかないものですから、医学的な見解からご教示い ただければと思うのですが。このマニュアルでは「再生不良性貧血」の後ろに括弧書き で(汎血球減少症)と併記されているわけです。これまでのマニュアルを作るイメージ からすると、例えば中毒性表皮壊死症(中毒性表皮壊死融解症)と同義語を括弧書きで 併記していたように思いますが、汎血球減少症と再生不良性貧血は同義語ではない。赤 血球、白血球、血小板、3つとも減少するということで症状が同じという意味だと思う のです。同義語でもないし、括弧書きするとちょっと奇異というか、違和感を感じてし まうのですが、これは問題ないでしょうか。 ○檀参考人 確かに疾患名としては再生不良性貧血です。汎血球減少症はその症状とい うか、検査所見を書いただけです。ただ「患者の皆様へ」には英語名と同義語が並記し て書かれています。たぶん事務局では「患者の皆様へ」というので分かりやすいように、 ほかの言い回しはないかということで入れたのだろうと思いますが。 ○松本座長 入れて悪いことはないですかね。上田委員、どうですか。 ○上田委員 薬の副作用で書かれている場合には、ほとんどが「汎血球減少症」で「再 生不良性貧血」という言葉はほとんど使われていないので、これでいいのではないかと いう感じは受けます。 ○松本座長 岩田先生は、こういう言葉に関してお詳しいと思いますが。 ○岩田委員 確かにそうなのではないですか。再生不良性貧血と言うためには、それな りの検査等が必要でしょうが、見えているのは汎血球減少症だけでしょうから。 ○池田委員 特に、患者さんに初期に重篤なものを見つけようという格好になると、汎 血球減少症ということでまず気が付くことが多いのですが、それなら全部再生不良性貧 血かというと、そうではないわけです。ですから、再生不良性貧血に注意を喚起すると いうのだったら、汎血球減少症を強調しておいたほうがよろしいのかなと。だから、先 生が言われるのと少し違いますね。 ○松本座長 では、よろしいですね。14頁の真ん中辺りに「最近では、慢性関節リウマ チ」と書いてありますが、「慢性」は最近取っていますので「関節リウマチ」と訂正して ください。ほかになければ「出血傾向」について、ご質問等ございませんか。 ○岩田委員 ワルファリンのことで、日常診療で何と言って説明していいか分からない ことが、時々あるのです。我々はワルファリンを非常によく使っているのですが、そう いったときに出血はあるのです。それで、それを副作用と考えるのか、当然の作用とし て起こっているだけと考えるのかです。いちばん困るのは、外傷があったとき、それか らバイオプシーするとかというときに、薬の副作用があるからやめなさいという指導を していらっしゃる先生もおられるのです。副作用ではないのですということは通じなく て、その後飲んでもらえなくなることがあって困っているのです。日常診療では、副作 用という部分と本来の作用が行きすぎているのかどうかというところの区別がつきにく いので迷っているのです。これには直接関係ないのですが、書き方が気になるのです。 ○松本座長 ここの中で、具体的にどこということではないのですか。 ○岩田委員 例えば「放置せずにただちに」と言ったとき、鼻血などというのはすごく 多いのです。私がいちばん心配しているのは、鼻血があったものを、みんな副作用とい うことでパッとやめられてしまうことです。実は、それが実際ありまして、証明はでき ないのですが、やめている間にストロークが起こったというのは全然珍しくないので、 そういうことに対する影響というのがありはしないかと。放置せずに連絡してください、 というのは確かに良いのですが、それが書きにくいのです。ただちに自己判断でやめる のはちょっと問題である。ただ、自己判断でやめずにというようなことを書くと、また 問題があるかもしれないし。 ○松本座長 そこはいちばん難しくて、いつも問題になるのですが、檀先生、何かいい 手がありましたら、その辺を考慮した上でガイドラインを作るということでしょうか。 ○檀参考人 これを作成するときにも、患者さんに対する言葉で、最初は「ただちに中 止を」とかいう言葉を入れていたのですが、それを全部、放置せずにただちに医師に連 絡をしてくださいと、そういう意味もあって書き直したのですが、これ以上に良い言葉 はなかなかないと思います。 ○松本座長 あとは5頁で、止血が困難というのはよく分かるのですが、「止血に異常が 生じたり」というと、止血に何の異常が生じたのかというので不思議に思うときがあり ませんか。 ○檀参考人 先ほど申し上げたように、この辺も全般的に分かりにくい言葉だと思いま す。全体的に言い回しをもう少し分かりやすいように変える必要があると思います。 ○松本座長 確かに、表現上の問題で分かりやすく書いていただければいちばんよいと 思いますので、事務局の方で表現方法について相談して下さい。 ○池田委員 先ほど岩田先生がおっしゃられた点は非常に大事と思います。もともと血 栓を予防するワルファリンや抗血小板薬は別に書いて、それはその作用である。しかし、 行きすぎると駄目だから、そのときは気をつけなさいと別項目にしたほうがいいかもし れないですね。そういう方向にはなっているのですが、ちょっと読みにくいかもしれな いということで、場合によってはそこのところだけ少し抜き出して、ワルファリンや抗 血栓薬は別扱いにしたほうがいいかもしれませんね。 ○松本座長 本質的にはあまり変更はないとは思うのですが、「出血傾向」に関しては再 検討ということにしましょうか。 ○岩田委員 提案としまして、患者さん向けのものはこれ以上できないかなと思います が、お医者さんの側が読むものに、もう少し細かく書く。本当の意味での、予期せぬ副 作用として出てきている出血傾向と、もともと凝固ないしは血小板機能を抑えるために 使っているものが多少過量になってしまったときに起こる、ということとは別に書いて いただく。その辺のところを何か区別して判断できるように、お医者さんのほうに伝え ていただくのがいいのではないかと思います。 ○事務局 いまのご意見等を踏まえて学会の先生方と相談して、大きく変わるようであ れば別途ご相談させていただきます。 ○松本座長 内容的にはそんなに悪くないので、それでいいと思います。では同じく血 液領域の薬剤性貧血、無顆粒球症のマニュアル(案)について、説明をお願いします。 ○事務局 資料2−4「薬剤性貧血」についてのマニュアルです。同じく5頁から「患 者の皆様へ」ということで記載がございます。「血液中の赤血球数やヘモグロビン濃度が 減少し、体内の酸素が少なくなる貧血は、医薬品によって引き起こされる場合もありま す」ということで、症状として、顔色が悪い、疲れやすい、だるい、頭が重い、動悸、 息切れ、時に狭心症または認知症様の症状という記載をしております。  6頁からは薬剤性貧血とはということで、WHOで成人男性の場合、ヘモグロビン濃度 13g/dL未満、成人女性の場合12g/dL未満を貧血として定義しています、というような 記載をしています。7頁は初期症状で、放置せずに、医師・薬剤師に連絡してください、 その他の記載をいただいております。8頁には共通項の説明が枠囲みでございます。9 頁から、早期発見と早期対応のポイントということで、早期に認められる症状、副作用 の好発時期、リスク因子等の記載があります。10頁は2.副作用の概要として、医薬品 による赤血球系の障害は、骨髄に対する障害、末梢血中の赤血球に対する障害に大別さ れる。前者としては、赤芽球癆、鉄芽球性貧血、巨赤芽球性貧血であり、後者はメトヘ モグロビン血症や溶血性貧血である、といった説明をしております。  11頁以降の発生機序の所は、溶血性貧血、赤芽球癆等の説明をいただいております。 13頁には、血球の写真も含めて記載をしております。15頁は5.治療方法として、溶血 が出現した段階では医薬品の中止が重要であること、また6.典型的症例概要として症例 1〜3と複数掲載しています。  7.その他、早期発見・早期対応に必要な事項ということで、まず、いずれの医薬品も 貧血の副作用を生じる可能性があるということを常に認識し、貧血をみた場合には、医 薬品が原因ではないかと疑ってみることが必要などということで、注意事項の記載をし ております。以上が薬剤性貧血のマニュアル案です。  続いて資料2−5「無顆粒球症」です。こちらも5頁が「患者の皆様へ」です。血液 中の白血球のうち、体内に入った細菌を殺す重要な働きをする好中球が著しく減ってし まい、細菌に対する抵抗力が弱くなってしまう無顆粒球症は、医薬品によって引き起こ される場合がある。何らかの薬を服用していて症状がみられた場合には連絡してくださ いということで、突然の高熱、さむけ、のどの痛みを挙げております。  5〜6頁にかけては無顆粒球症とはということで、血液中の白血球のうち、体内に入 った細菌を殺す役割をする好中球が著しく減ってしまい、細菌に対する抵抗力が弱くな った状態のことであるといった説明がなされています。また、2.の早期発見と早期対応 のポイントで、先ほどの初期症状等の説明を記載しています。7頁は関連するイラスト です。  8頁からが「医療関係者の皆様へ」です。枠囲みの後ですが、早期に認められる症状 として初期症状の記載、また副作用の好発時期としてアレルギー性のもの、中毒性のも のを分けて記載しています。また、患者側のリスク因子として高齢、女性、腎機能低下、 自己免疫疾患の合併、その他遺伝的素因等が考えられるという記載をしております。  10頁は副作用の概要です。こちらでは、臨床検査上は顆粒球数がほぼ0あるいは500/ μL以下で、基本的に赤血球数および血小板数の減少はない、というような副作用に関 する説明、また、正確な発生頻度は不明であるが、100万人当たり1.6〜2.5例の報告が あるという紹介をしております。12頁は画像検査所見・病理検査所見、写真、その後発 生機序の説明、また13頁からが診断基準、治療方法、典型的症例概要で、臨床検査値の グラフは16頁にあります。以上が無顆粒球症のマニュアル(案)です。 ○松本座長 池田委員、何か補足することはありますか。 ○池田委員 これも多岐にわたっているので同じようなコメントになるのですが。「認知 症様の症状」という所が非常に気になっているのですが、これはどうしましょうか。こ れはあまり適切ではないような気がしますが。 ○岩田委員 適切ではないと思います。患者さん用の所には出ていてもいいのかなとい う気がするのですが、医療者のほうにそれをそのまま持っていくのは非常に不適切で、 これは認知症と全く違う、デメンチアではないのです。注意や意欲の障害とか、軽度の 意識障害が主体になるので、これと認知症とを混同するようでは医療関係者とはいえな いと思います。ですから、ここで患者さん向けのものはこれでいいと思いますが、医療 従事者のほうは「認知症様の症状」という所を何か別な書き方にする。いちばん一般的 には軽度意識障害ですが、もう少し細かくいえば、意欲あるいは注意の障害ということ になると思います。 ○事務局 軽度の意識障害というような表現にすることで、先生方とご相談させていた だきます。 ○松本座長 檀先生、いかがですか。何かコメントはございますか。 ○檀参考人 薬剤性貧血の所で何箇所か記載の間違いがあるようなので申し上げます。 医師向けのほうの項目1.早期発見と早期対応のポイントの(2)副作用の好発時期とい うのがあります。この1行目には、免疫学的機序による溶血性貧血とありまして、4行 目ですか、下のほうに「赤血球に対する自己抗体ができて溶血する場合は」とあります が、これは日にちが全然違うのです。このままだと意味する言葉は同じで矛盾している ように思いますが、上のほうの「免疫学的機序による溶血性貧血」の中の発展型の場合 ということだと思います。そういうのを入れないと、日にちが違って矛盾しているよう に思いました。  それからその下に(3)として患者側のリスク因子がありますが、ここに出てくるG6PD の欠損症の説明が間違っている、メトヘモグロビンが関与するわけではありません。ハ インツ小体が出来て溶血するのですが、この辺の書き直しが要るかと思いました。  それから「副作用の概要」の(2)臨床検査、溶血性貧血という所がありますが、そ のパラグラフの最後のほう、直接クームステストの結果が陽性になるとありますが、こ れはその前に「免疫学的機序による溶血性貧血では」と入れないとおかしいように思い ます。その下の「メトヘモグロビン血症では、赤血球にハインツ小体を認める」という 文章は間違いですので修正が必要です。  その頁の下のほうの溶血性貧血の発生機序についてもメトヘモグロビンを還元し 云々」とありますが、これも修正が必要です。その次の頁の免疫学的機序による溶血の 中の最後の項目で、赤血球修飾型というのがありますが、これはどうなのでしょう。こ の中には溶血はしないと書いてあります。実際問題として貧血は起きないわけで、起き ないのなら、この項目は削ってしまう。それでいいのかどうか。  あとは次の頁の写真に説明文が全くありませんが、説明文を入れないと、見ていても ちょっと分からないように思います。写真の下のエリスロポエチン産生阻害、ここにシ スプラチンという抗がん剤が出てきます。血液領域の場合は、抗がん剤は取り扱いませ んという文言を前文として入れてありますので、ここでシスプラチンのようなものを出 してくるのはどうかということが気になりました。同様に、具体的な症例というのが2、 3頁先にありまして、症例1がフルダラビンによる症例なのですが、フルダラビンは抗 がん剤ですので、この症例は除いたほうがいいと思います。気がついたのは、そんなと ころです。 ○松本座長 かなり専門的な要因でありますので、これは後で檀先生に相談しながら、 実際に作業されている方と打ち合わせて訂正していただけますか。ほかに委員の先生方、 ご質問等ございませんか。 ○笠原委員 マイナーなことなのですが、引用文献の中にもかなり間違いがありますの で、そこも直していただいたほうがいいと思うのです。例えば21頁の(2)ですとTsubota の2行目のduwe、(11)の2行目のassociagted、14行目のSever、(21)のvchronic hapatitis、(23)のEpoewtin等かなりタイプミスがあると思います。  それから、出血傾向の5頁の下から2行目、最終課程の「課程」も間違っていますの で訂正していただきたいと思います。 ○事務局 事務局のほうで確認させていただきます。 ○松本座長 これも同様に再チェックしていただければいいと思います。檀先生、無顆 粒球症のほうはよろしいですか。 ○檀参考人 そちらは特に気が付きませんでした。 ○岩田委員 無顆粒球症について、16頁に臨床検査値があるのですが、これを見ていて 何のことやらよく分からなかったのは、2番目の好中球のパーセンテージのところが、 このスケールだと、要するに目ざましく変わっていないのですね。だから、ちょっとこ れでは淋しいなと。何かスケールを変えて、上はワーッと下がっていてすごいですが、 これではあまりにも何もなさ過ぎるような気がします。だから、そのいちばん最後の下 の甲状腺の機能のものは、何のために付けられたかよくわからないのですが、やめてい たらワッと前よりも悪くなってしまうと。そうすると、うっかりすると、やめるのは危 険だという宣伝にもなりかねない。こういうのは必要なのかとちょっと思いました。 ○松本座長 この辺も含めて、再検討ですね。これも関係ないと思いますが、14頁のこ の治療方法の中に括弧して、エンピリック・セラピーと書いてあるのですが、これもわ ざわざ入れる必要はないのではないという気がしますが。これは入れるんですか。エン ピリック・セラピーを入れても、あまり得になることはなさそうで、むしろやめるとい うのがあるので、この辺も含めて、表現方法をもう一回検討していただければ内容的に は悪くはないと思います。いかがでしょうか。 ○池田委員 白血球の図表のところに好中球を入れればいいですね。スケールを変えて。 ○岩田委員 これはあまりにもなだらかすぎる感があります。 ○池田委員 そうですね。 ○上田委員 好中球の絶対数でしょうか、それともパーセントで。 ○池田委員 上にあるのは、絶対数ですね。 ○松本座長 好中球の絶対数ですね。それはいいかもしれませんね。そういうことを指 摘して、そういう点を書き変えれば、本質的にはよろしいですね。了承してもよろしい のではないかと思います。よろしいでしょうか。 次は同じく血液領域の血小板減少症、血栓症、播種性血管内凝固のマニュアルについて 説明してください。 ○事務局 マニュアル(案)について概要をご説明いたします。まず、資料2−6「血 小板減少症」です。5頁の「患者の皆様へ」に概要を記載しております。文字どおり、 血液凝固に関与する血小板数が減少するもので、さまざまな医薬品で見られます。初期 症状としては手足に点状出血、あおあざ、出血しやすいなどです。  6頁に血小板減少症とはということで、少し細かく説明しております。また早期発見 と早期対応のポイントも記載しております。患者向けのイラストとして、点状出血、鼻 血を挙げています。9頁の「早期発見と早期対応のポイント」で、早期に認められる症 状は皮下、粘膜の出血症状であり、副作用の好発時期は血小板の体内でのターンオーバ ーを反映して、7日から2週間、ただし症例によっては数年後とまちまちであることを 記載しています。  11頁からが副作用の概要で、12頁に皮膚の紫斑、血腫の写真を示しています。13頁 からが発症機序で、大きく3つ、薬剤依存性抗体の産生による場合、自然抗体による場 合、血小板産生を傷害する場合を示しています。16〜17頁が副作用の判別基準、治療方 法です。18〜19頁に典型的症例概要として、ランソプラゾール服用により早期に血小板 減少が認められた症例と、長期間のシンバスタチン服用後に血小板減少が認められた症 例を示しています。22頁の参考1に医薬品別副作用報告件数を挙げています。  引き続きまして、資料2−7「血栓症」、同義語、血栓塞栓症、塞栓症、梗塞について 説明いたします。5頁の「患者の皆様へ」に概要を記載しています。血栓症は血栓が血 管に詰まることにより生じ、血栓の詰まる部位によりさまざまな症状を示します。代表 的な症状としては、手足の麻痺やしびれ、しゃべりにくい、胸の痛み、呼吸困難、片方 の足の急激な痛みや腫れなどがあります。「血栓症とは」の部分で少し細かく説明してお ります。また早期発見と早期対応のポイントも記載しております。患者向けのイラスト として、手のしびれ、しゃべりにくい、呼吸困難を挙げています。  8頁以降が「医療関係者の皆様へ」です。9頁の早期発見と早期対応のポイントの早 期に認められる症状で、脳梗塞、心筋梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓、網膜血栓のそれ ぞれの症状を挙げています。副作用の好発時期は医薬品の種類によりさまざまであるこ とを記載しています。10頁の投薬上のリスク因子で、トラネキサム酸、ワルファリン、 ダナゾール、卵胞・黄体ホルモン配合剤、副腎皮質ステロイド薬などのそれぞれの原因 薬の特徴と注意点を挙げています。  11頁からが副作用の概要で、医薬品ごとの発症機序などを挙げています。15〜16頁が 医薬品の副作用の判別基準、治療方法です。16〜18頁に典型的症例概要として、トレチ ノイン、卵抱・黄体ホルモン療法による症例を示しています。20頁の参考1に、医薬品 別副作用報告件数を挙げています。  続いて資料2−8「播種性血管内凝固」、同義語、全身性凝固亢進障害、消費性凝固障 害について説明いたします。5頁の「患者の皆様へ」に概要を記載しています。播種性 血管内凝固は全身性の微小な血管の障害、閉塞による臓器障害、また出血傾向をきたす 疾患で、代表的な症状としては、あおあざができやすい、鼻血、血尿、鮮血便、粘膜の 出血などの出血症状に加えて、意識障害、呼吸困難、動悸、息切れ、乏尿、黄疸などが 見られます。6頁の播種性血管内凝固とは、というところで少し詳しく説明しておりま す。また患者向けのイラストとして、あおあざ、鼻血、息切れを挙げています。  8頁以降が「医療関係者の皆様へ」です。9〜10頁の早期発見と早期対応のポイント の「早期発見に必要な検査と実施時期」に定期的な臨床検査の実施について記載してい ます。10頁からが副作用の概要で、出血部位ごとの主な症状について記載しています。 また活性化凝固因子、抗がん剤、免疫抑制剤などの医薬品ごとの発症機序を挙げていま す。13〜14頁が副作用の判別基準、治療方法です。14頁の典型的症例概要として、凝固 第IX因子加熱製剤による症例を示しています。17頁に参考値として、医薬品別副作用報 告件数を挙げています。以上です。 ○松本座長 ありがとうございました。池田委員、何かコメントはございますか。 ○池田委員 これは血小板減少のほうはいいと思いますが、血栓症とか、DICは難し いんですよね。薬剤の副作用といっても、あまりにも専門的過ぎて。もともと血栓症D ICそのものがいろいろな複合的な要因で起こってきて、薬によるこういうものをどの くらい注意喚起しなきゃいけないかというところの議論が結構あります。これはおそら く読んでもなかなか難しくて、理解しづらい。我々も議論して、どういうようなことを メッセージとして患者さんや医療関係者に伝えたらいいかというところで、なかなか血 液の専門家の中にも意見の一致を見ないところだと思うので、むしろここの委員の先生 方にもご意見を伺ったほうがいいのではないかというところです。檀先生、いかがです か。 ○松本座長 池田委員が言われたように、これを議論していたら、これまでの経緯から いきますと止まらないという感じがしますが、檀先生、何かコメントをいただけますか。 ○檀参考人 いま言われたように、特にDICに関しては、これが本当に医薬品による ものとしてこういうものを作れるかなという疑問がまずありました。血栓症に関しては、 例えばよく言われているホルモン製剤、卵胞ホルモン、黄体ホルモン、それからダナゾ ール、その辺のものは確かに血栓症という重篤な副作用がありますので、そういう点に 関しては、やはり作っておいたほうがいいかなという気はいたしましたが、特にDIC のほうは、これは難しいという気がしました。 ○松本座長 ありがとうございました。委員の先生方、コメントをお願いします。 ○岩田委員 細かいことなのですが、血栓症のところで、我々経験する、こういうお薬 によると思われるものはたくさんあるのですが、患者さんに見せるほうの絵ですね、こ の漫画みたいになっているしびれる、アレ、コトバがハアハアとか。このしびれるとい うのは、実際は血栓症で起こるときは大体脳梗塞が多いですから、片麻痺になるわけで す。だから、こういうふうな絵で表現されるような、何か震えていて、両手がしびれて みたいなのはまずないのです。もしこういうのをやるのだったら、「アレ、コトバが」と 一緒にして、右の半身が麻痺しているような絵にして、言葉が出ない、手も動かないと やったほうが、わかりやすいのではないかと思います。  もう1つは、それと代わりにというと変ですが、実際には深部静脈血栓というのは結 構大事だと思うのです。ここに書いてはあるのですが、片方の足が腫れて紫色になって いるような絵が1つあるといいのではないかと思います。同じように絵のところですが、 DICを入れるか入れないかというのはいま議論されましたが、DICのところの漫画 の絵が、いちばん左側に何かあおあざがあるのですが、私も素人だからよくわかりませ んが、DICと言われるほどの人だと、もうちょっと大きなあざになるような感じでは ないかという気がして、もうちょっと派手な絵のほうがいいような気がします。 ○松本座長 血栓症にしましても、DICにしましても、軽目に見せようというあらわ れと思います。だけど、実際上病気そのものは、症状そのものはかなり重いので、やは りはっきり書いておいたほうがいいのではないかという気もしますけどね。この辺はど うですか。 ○事務局 イラストについては、いまいただいたご意見を踏まえて、若干修正したり、 代わりのものを載せたり、少し工夫してみたいと思います。 ○松本座長 そうですね。できるだけ心配をかけないというのも必要なのですが、警告 も必要でしょうから、お願いします。ほかにございませんでしょうか。 ○山地委員 細かくて恐縮なのですが、血小板減少症のほうで11頁「自覚的症状」の下 です。「血小板10万/mm2」となっているのですが「mm3」ですね。12頁も同じようなタ イプミスがあります。  それから、15頁の最後ですが「軽度の血小板減少に留まり」のところで、「サイアザ イド系利尿薬」となっているのですが、商品分類ではチアジドということになっており まして、たぶん去年もチアジドでやっていたと思いますので、どちらかに統一されたほ うがいいと思います。 ○松本座長 「留まり」という言葉もあまり見かけない言葉なので、これでいいかどう か非常に微妙ですね。留まりなんていう表現方法はね。これは直しておいてください。 ○事務局 はい。 ○松本座長 ほかにございませんか。 ○檀参考人 その血小板減少症ですが、これが先ほどご意見が出た引用文献がないもの で、本文の中には記載がないので、入れられるところは入れたほうがいいのではないか と思います。それから、中に末梢血検査とか、血液検査、血算などいろいろな言い方で 出てくるので、この血液領域のマニュアル全体に、言葉は何かに統一したほうがいいと 思います。 ○松本座長 どうなんですか。血算、末梢血検査、同じような意味で使っていますが、 一般的には。 ○檀参考人 国家試験では血液検査ですね。 ○松本座長 血液検査ですね。 ○檀参考人 血算というのは我々はよく使うのですが、それは一般的かどうかを知らな ければいけないですね。 ○松本座長 その辺の言葉を正しい言葉に書き変えてみてください。ほかにございませ んか。文章そのものに関しましては問題はなさそうですので、そういう細かい点を訂正 した上で、これを了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。続きまして、腎蔵領 域の間質性腎炎、急性腎不全のマニュアル(案)について説明をお願いします。 ○事務局 それではマニュアル(案)について、内容をご説明いたします。まず資料2 −9「間質性腎炎」です。5頁の「患者の皆様へ」に概要を記載しています。腎蔵に炎 症が起こり機能が低下する間質性腎炎は、抗生物質、抗結核薬、解熱消炎鎮痛薬、抗て んかん薬、消化性潰瘍薬、痛風治療薬などの服用で起こる場合があります。初期症状と しては、発熱、発疹、関関節の痛み、はき気、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状であ り、またさらに進むと、むくみや尿量の減少などが見られます。  6頁に間質性腎炎とはということで、少し細かく説明しております。また早期発見と 早期対応のポイントも記載しております。患者向けのイラストとして、発熱、発疹、足 のむくみ、尿量の減少を挙げています。  8頁以降が「医療関係者の皆様へ」です。早期発見と早期対応のポイントで初発症状 は非特異的アレルギー反応であり、その後に尿量減少や浮腫などが認められること。副 作用の好発時期は、医薬品の服用後2週間以内が多いことなどを記載しています。9頁 からが副作用の概要で、臨床検査値として尿検査、血液検査、特殊検査としてリンパ球 刺激試験を挙げています。10頁に腎生検例の組織写真を示しています。11頁からは発生 機序で、I型からIV型までのアレルギー反応の関与について説明しています。12〜13頁 が副作用の判別基準、治療方法です。13頁にシメチジンによる症例を示しています。16 頁の参考1に医薬品別副作用報告件数を挙げています。  続きまして、資料2−10「急性腎不全」についてご説明いたします。5頁の「患者の 皆様へ」に概要を記載しています。腎蔵の機能が急激に低下する急性腎不全は、解熱鎮 痛薬、抗生物質、抗菌薬、造影剤、抗がん剤などの服用で起こる場合があります。症状 としては、尿量の減少、ほとんど尿が出なくなる、一時的に尿量が多くなる、発疹、む くみ、体がだるいなどです。6頁に急性腎不全とはということで、少し細かく説明して います。また早期発見と早期対応のポイントも記載しております。患者向けのイラスト として、ほとんど尿が出なくなる、足のむくみ、体がだるいを挙げています。急性腎不 全は原因、発生機序、障害部位により細かく分類されるため、8頁の「詳しく知りたい 方へ」でより詳しい説明を行っています。各薬剤の副作用のメカニズムや注意点につい ても、詳しく説明しています。  11頁からが「医療関係者の皆様へ」です。ここでも同様に14頁の図1の急性腎不全 の診断チャートに従って分類し腎前性腎不全、腎性腎不全、腎後性腎不全に分けて説明 を行っています。このマニュアルでは腎前性腎不全と腎性腎不全のうち、尿細管上皮細 胞障害による急性腎不全についてき記載しています。16頁からが腎前性腎不全の説明で す。原因薬として、非ステロイド系抗炎症薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬を挙げ ています。特徴的な尿検査所見、組織図を挙げています。21頁にそれぞれの医薬品によ る症例を挙げています。  23頁からが尿細管上皮細胞障害性医薬品による急性腎不全です。原因薬として、シス プラチン等の白金製剤、アミノグリコシド系抗生物質、ニューキノロン系抗菌剤、ヨー ド造影剤を挙げています。同様にそれぞれに特徴的検査所見、組織像、典型症例を挙げ ています。40頁の参考1に医薬品別副作用報告件数を挙げています。以上です。 ○松本座長 ありがとうございました。上田先生、補足がありましたらお願いします。 ○上田委員 急性腎不全というのは、やはり非常に広い範囲の疾患で、ただ腎不全とい ってもいろんな形があるので、いちばん最初にみんなで相談して出来たのが2−10「急 性腎不全」の14頁のチャートでした。14、15頁で、急性腎不全をまず作って、これを 中心に話を分けていくといいのではないかということで、こういうチャートを作りまし た。あとは間質性腎炎もある意味でこの急性腎不全の一部になるのですが、それを別個 立てにしたという形で、この図表を中心として話をみんなで進めていったわけです。腎 不全そのものが非常に、原因がいろいろ薬剤に関与したものもあるので、その辺の分類 が一概に言えないので苦労しました。 ○松本座長 大変詳しく出来ていると思いますが、委員の先生方、何かご意見等ござい ますか。 ○岩田委員 私、細かいことはよく知らないのですが、これはどちらに入るのかわかり ませんが、漢方薬、先ほど上田委員のチャートの中に漢方薬が入っていましたね。漢方 薬で腎不全になった事件がありましたね。ああいうのは、患者さんのほうに何も載って いないので、どこに入れるのがいいのかわからないのですが、いいのかなとちょっと思 ったものですから。 ○上田委員 尿細管毒性で、ある意味でアミノグリコシド系に近いような形になります が、最近症例が日本でもほとんどなくなっております。 ○岩田委員 あり得ないということで大丈夫ですか。 ○上田委員 ええ、いま現在は一応。 ○松本座長 少ないということでしょうか。 ○上田委員 ええ。アリストロキア酸のほうは非常に少ないので、そういう特殊な形を 書くというのは、ちょっときついかなと思いまして。 ○松本座長 よろしいですか。ほかにございませんか。 ○市川委員 21頁に典型的症例概要が掲載されているのですが、NSAIDsの典型的症例概 要なのですが、国内未承認のNSAIDs症例が掲載されているのですが、既に承認されてい るNSAIDsで何か典型的な症例がもしあれば、掲載していただければ助かると思います。 ○上田委員 わかりました。大至急これを差替えということでやらせていただきます。 いちばん多いですから。 ○松本座長 ほかにございませんか。 ○山地委員 急性腎不全ですが、7頁のいちばん上、患者さん向けです。非ステロイド 系性抗炎症剤(解熱鎮痛薬)となっていますが、患者さん向けであれば、括弧を逆にし たほうがいいのではないかと思います。その前の5頁も解熱鎮痛薬として出ていますの で整合性がとれます。 ○上田委員 はい。了解いたしました。 ○松本座長 よろしいですか、ありがとうございます。ほかにございませんか。急性腎 不全、間質性腎炎に関しましては、あまり大きな訂正はなさそうですので、このまま了 承してよろしいでしょうか。では、そのようにさせていただきます。事務局から今後の 予定について説明をお願いします。 ○事務局 ありがとうございました。今回ご検討いただきました皮膚領域、血液領域、 また腎蔵領域のマニュアルにつきましては、前回同様また今後事務局で修正をさせてい ただいて、また学会の先生方にご相談をしつつ作業を行った上で、なるべく早目に厚生 労働省のホームページ、また医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載したいと考 えております。併せて、前回と同様ですが、都道府県はじめ関係団体、学会等にも情報 提供ができればと考えております。よろしくお願いいたします。また現在着手しており ますほかのマニュアルにつきましても、作業がかなり進んできておりますので、順次ま とまり次第こちらの検討会にお諮りをしていきたいと考えております。今後ともよろし くお願いいたします。 ○松本座長 ありがとうございました。先ほど、確認を取るのを忘れたのですが、実際 上ほとんどが表現方法についてで、内容が大きく問題になったのが出血傾向のところで すか。これに関しましては、場合によってはもう1回委員の先生に意見を伺うことにし て、あとはそのまま訂正して発表するということでよろしいですね。 ○事務局 はい。出血傾向のほうはまた学会の先生方とご相談させていただいて、最終 的にあまり大きく変わらないようであれば、書面等で見ていただくという感じでよろし いでしょうか。 ○松本座長 よろしいですか。出血傾向に関しましては。岩田先生、それでよろしいで すか。 ○岩田委員 はい。 事務局 ありがとうございました。 ○飯島委員 これを見ていますと、無顆粒球症の10頁で、医家向けの「早期発見に必要 な検査と実施時期」のところです。「一方、日本では」と付けて足したようにチクロピジ ンのところですが、これは常識は常識でしょうが、こういうことはもうちょっときちん と強く書いたほうが、医家向けだったらいいのではないかと思います。  これが救済のほうからみますと、検査がされていませんと、救済の対象外になるとい うケースがいままでも散見されますので、もっときちんと強く書いたほうがいいのでは ないかと思います。この辺は、岩田委員にご意見をいただければと思います。ついでに 書かれていますが、「意義に関しては議論がある」の後にきているのです。本当はきちん とチクロピジンを使うのならこのようにしなさい、ということを先に明記したほうがい いと思います。もうちょっと表現方法に工夫があってもいいと思いました。 ○松本座長 その辺は事務局でも検討してください。 ○事務局 はい。 ○松本座長 ほかにございませんか。全体を通じて、特に発言はございませんか。議題 3は、事務局から何かありますか。 ○事務局 議題3は「その他」としてありますが、本日は特にございません。次回検討 会の日程等につきましては、また改めて調整をさせていただきます。 ○松本座長 それでは全体についてご発言がないようでしたら、これで本日の会を終了 させていただきます。どうもありがとうございました。 以上 照会先:厚生労働省医薬食品局安全対策課  電話:03−5253−1111(内線:2753) 3