06/01/05 第13回振動障害の検査指針検討会議事録


振動障害の検査指針検討会(第13回)議事録

1 開催日時及び場所
 開催日時:平成18年1月5日(木) 午後2時から午後4時30分まで
 開催場所:中央合同庁舎第5号館16階専用第17会議室

2 出席者
 医学専門家:木村彰男、重松宏、髙山真一郎、樋端規邦
       原田規章、本間浩樹、宮下和久、梁井俊郎
 オブザーバー:宮井信行
 厚生労働省:明治俊平、只野祐、天野敬、藤本龍太郎、伊作城青他

3 議事内容

○職業病認定対策室長補佐(天野)
 ただいまから「振動障害の検査指針検討会」第13回を開催いたします。本日ご参集い
ただきました皆様におかれましては、大変お忙しい中をありがとうございます。以後の
進行は宮下座長にお願いいたします。
○宮下座長
 年明けのなにかとお忙しい中をご参集いただきましてありがとうございます。本検討
会はかなり大詰めといいますか、まとめの作業に入ってまいりました。年末も作業をお
願いいたしましたので、非常にあわただしい年末を送られたかと思います。本日の検討
会は2時間あるいは2時間半ぐらいを予定しておりますが、熱心なご検討をお願い申し
上げます。まず、事務局から本日の配布資料の確認をお願いいたします。
○職業病認定業務第二係長(伊作)
 議事次第、資料1は本検討会報告書の素案です。資料1-1から資料1-6までは、
各検査手技ごとの図と表が添付されております。資料2は、新検査手技を取り入れた振
動障害の検査のあり方検討資料です。
 もう一綴りの資料は、追加資料としてFSBP%検査、手指皮膚温検査、振動感覚検
査の資料です。
○宮下座長
 議題に沿って検討をお願いいたします。資料1「振動障害検査指針検討会報告書(素
案)」について前回から作業をしていただいたり、あるいは若干整理した部分もありま
すので、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○中央職業病認定調査官(藤本)
 報告書(素案)を提出させていただきました。前回の検討会において、報告書(たた
き台)を提出し、それをご検討いただき、ご意見等をいただいたところです。その後、
各先生方からご意見等を頂戴いたしましたし、また分析途中の検査もありますので、順
次先生方から記述文も含めて資料のご提出をいただいているものです。前回の検討会以
降ご提出いただきました資料を含め、改めて事務局で取り込みました。まだ、これから
も取り入れなければならない部分がいくつかありますけれども、今回は素案という形に
してあります。改めまして、各委員の先生方から内容等について順次ご検討をお願いい
たします。
○宮下座長
 事務局から概略説明がありました。資料1-1からの部分は、元来本文中に引用され
ている図表です。一部の先生を除き、図表は別添になっております。それを、順次ご覧
いただきたいと思います。
 進め方としては、前もってご覧いただいている、あるいは作業をお願いした際に確認
をしていただいている部分があると思います。全体的なバランス等もありますので、順
次目を通していただき、先生方のご担当のところについては5分ないし10分程度を使い、
前回からどのように手を加えたか、あるいは検討課題として何があるかをご指摘いただ
き、検討会として議論が必要なところは議論したいと思います。全体の構成についても、
議論をお願いいたします。
 議題2にある、検査そのものの意義については、資料2の検討を踏まえて各検査の意
義を本検討会として位置づけるかは集中して時間を取ってご議論いただきたいと思いま
す。
 まず資料1に基づき、流れに従って順次ご覧いただきます。1頁は、検討会の趣旨、
目的、主な検討事項の記載があります。2頁以降は平成13年度の報告書に基づき、その
検討された内容。3頁は平成14年度、平成15年度、平成16年度の委託研究報告書の概要。
4頁には、山陰労災の振動障害センターにおける研究成果。6頁は、国際標準化の動向。
8頁からは、平成13年度の記載の部分を主として収録しておりますが、現行の検査手技
の医学データ統制と、その有効性の限界を記載しております。それが11頁のVIの新たな
検査手技に係る評価基準策定、本検討会の内容に至るまでのところです。
 少し整理されたところもありますが、本質的な流れは変わっておりません。11頁辺り
は先生方の報告書に入るまでのところまででお気づきの点はありますか。これは、最終
的にまとめる際には、いろいろ細かい点についてご指摘いただくことといたします。ま
た、本検討会の途中でも、関連することがありましたらご指摘いただくことといたしま
す。
 11頁の下段の「新たな検査手技に係る評価基準の策定」からが、本検討会の内容に入
っていくわけですが、まず冒頭の「実証検査の実施状況」、13頁の「分析対象者の属性」
等々で、15頁の「実証検査結果」の上5行までが主に対象者、あるいは方法を記載して
あります。これは樋端先生、本間先生、梁井先生にご担当いただいたところですが、そ
の後のご指摘等はございませんか。
○樋端委員
 特に問題ないと思います。
○宮下座長 
 そうしましたら、以下の検査結果については、15頁以降の順番に沿って各先生方にお
願いしていた作業もありますので、それらに触れていただきます。1項目ずつ説明、議
論をさせていただきます。15頁の3「実証検査結果」の(1)冷水浸漬手指皮膚温検査
については原田先生からお願いいたします。
○原田委員
 この間、短い期間でしたが国外へ行っていたものですから時間が十分なくて、文章は
前回と同じものを入れていただいております。表は本日の配布資料の中にありますが、
前回2名を解析の対照群から除くということで、分析担当者が計算してくれたものが配
布されています。
 追加した配布資料の真中辺りで、左上に表1「手指レイノー症状有無別の手指皮膚温
の比較」というものです。数字がずっと並んでいるものです。これは、いままでここで
報告してきた表と形式は全く同じです。結果も大きくは変わっておりません。ただ、2
名のレイノー症状を有する被検者が除かれる結果、若干変わったことは、冷水浸漬する
前値において、一定の統計的な差がコントロールとの間にあったわけですが、それがか
なり減ってきたということ。それから、浸漬中に有意な差があったのですが、それがな
くなってきている状況です。
 表2は、従前からお話していますように、冷水浸漬しているわけですが、浸漬負荷、
冷却負荷による効果がなぜか今回は見られない。浸漬前のほうがコントロールとの間で
は差があるという結果ですが、これは前回と変わりません。表2のいちばん上のライン
で、前値の5分目で見るとVWFが+、即ちレイノー現象のある方で見るならば、
Sensitivityが30%前後、この場合はSpecificity、コントロールの特異度は95%程度で
す。
 表6も従前と同じ形式の表ですが、2名を除いております。表6で、拇指を除いた4
指についてスコア評価する、というこの検討会の方針がありますので、それに基づいた
結果です。4つある表の左上を見ますと、拇指を除いた4指について左右それぞれ評価
しますと、レイノー現象があるプラスの方のSensitivityが30%、この場合の
Specificityは90%。これは、冷水前から負荷後も通じてですけれどもそういう状況で
す。スコアが20以上の場合はこのようになります。
 前値だけ、即ちここに書いてあるスコアはビフォア5、be5と書いてあります。これ
で見ますとSensitivityが35%、その場合のSpecificityは95%という状況です。大略こ
れまでと同じ結果であるということです。大体以上のような状況です。
○宮下座長
 本日、追加の資料をお示しいただきましたが、対照者が31名になりました。レイノー
の有症者2名が結果的に外れるということで、その結果を中心に説明していただきまし
た。原田先生、この本文自体の記載としてはいかがですか。
○原田委員
 まだ変更しておりません。
○宮下座長
 ただいまの検討の結果について、ご質問なり追加はございますか。
                                (特に発言なし)
○宮下座長 
 それでは順次ご説明をいただき、全体でまたご議論いただきたいと思います。
○職業病認定対策室長(只野)
 前回からのご報告で、12℃5分法の今回の検査では、これまで発表されている文献と
は違う傾向になってしまったということですね。
○原田委員
 そうです。
○職業病認定対策室長
 後ろのほうに評価基準を書く部分もあるのですけれども、今回の結果だけではここに
記述できないことになるでしょうか。
○原田委員
 この文章の中にも書いてありますけれども、このデータでは困難であると考えており
ます。
○職業病認定対策室長
 これは、ISO基準を採用しようとしているわけですから、今後なお検討が必要とい
う方向性になるでしょうか。
○原田委員
 前回もお話しましたように、被検者の地域的な特性、あるいは被験者の数自体がレイ
ノー現象を有する人が10余名と少数になっております。そういう点で、今回の調査であ
る程度安定した基準を示せる状況にはないと判断しております。
○宮下座長
 19頁のレーザードップラー血流計による皮膚灌流圧測定について、重松先生からお願
いいたします。
○重松委員
 構成は前回とほぼ同様ですが、1129と1132の2例を除外するということで、統計的
な計算は全部やり直しをしております。
 分析結果のところは、前は図にしていましたけれども、資料1-2に具体的な数値を
表1から表3に示しております。表1から表5までありますが、表4と表5は23頁の「
投薬群とされた症例と対照群」です。これは後で別扱いとさせていただきます。
 ご指摘のありました症度分類については、21頁の上から4行目のところに入れており
ます。
 評価基準のところで、30mmマーキュリーを超えるものを除外するのは適切な処理では
ないということですので、すべてのデータを入力した検討にしてあります。21頁のいち
ばん下のところで、「適切ではない」というのはあまり科学的でない表現だというご指
摘がありましたので、ここは「感度6.5%特異度91.7%」となるということで、「この閾
値設定法は感度が低く、振動障害の判定基準としては不適切と考えられる」という文章
に置き換えております。以下の2)のところも、感度と特異度について記載していただ
きたいということでしたので、それぞれすべて感度と特異度を付記して記載しておりま
す。
 考察のところで、「1 )今回の実証検査について」という用語を入れました。23頁の
下のところの「2)平成14年度~平成15年度の委託研究より」と、3)今回の実証検査
についてのまとめになりますが、2)、3)を入れさせていただきました。これらが、
前回から今回までの記載方法の変更点です。データのほうは、2例を除外したというこ
とで少し変わっておりますけれども、大きな流れはほとんど変わっていません。
 先ほど申し上げましたように、「投薬群とされた症例と対照群の検討」のところは後
でご検討いただき、削除するなり参考資料としてどこかに入れるなりしていただければ
いいかと思います。本来の検討とはちょっと違うニュアンスになると思います。
○宮下座長
 前回の報告を踏まえて、1つは対照者31名ということで再度計算をしていただきまし
た。それから、前回の検討会でのご指摘事項を踏まえて加筆あるいは修正をしていただ
きました。
○重松委員
 レーザー血流画像化装置のデータとの相関については、もう一度検討していただいた
ほうがいいと思います。
○宮下座長
 考察の(2)(3)、22頁と23頁についてはお諮りもいたしますが、いま重松先生が
言われましたように(2)の相関については、後段に相関というところで宮井先生に一
括して記載していただくところがありますので、趣旨としてはそのほうにしてもいいの
ではないかと考えております。(3)については、本検討会といいますか、いわゆる対
照群といいますか、分析対照者31名を中心にやっておりますので、参考にとどめるか、
あるいは本文としてはこの記載を全体の整合性として削除するなり、整合性をとるかと
いう辺りのご意見も頂戴できたらと思います。まず、全体としてご意見はございますか。
○原田委員
 Sensitivity、Specificityに関しては非常にわかりやすくなったと思います。
○宮下座長
 先ほど申しました考察のところの扱いですが、相関について述べていただいていると
ころは、一括して記載させていただくということでよろしいですか。
○原田委員
 それで結構です。
○宮下座長
 (3)についてのご提案としては、分析対象者を主として本文中に記載しております
ので、そこの部分の記載を中心にしたいと考えておりますが、これは重松先生のご了解
をいただかないといけないのですが。
○重松委員
 もちろん、そのほうがいいと思います。あとは、除いた理由というか、そういうもの
の傍証としてこういうデータがあるということをどこかに入れてもいいかもしれません。
○宮下座長
 まとめ方については検討させていただきます。ほかに、全体的にご指摘はございませ
んか。
                                (特に発言なし)
○宮下座長
 特にないようですので先に進ませていただきます。24頁の(3)レーザー血流画像化
装置による皮膚血流測定は私の担当です。資料1-3ですが、前回検討した点は、先生
方と同様に対照者を31名として再度計算をし直してあります。はじめに、バックグラウ
ンド、対象と方法、冷水浸漬試験、25頁、26頁辺りは同じです。
 したがって資料も、31名になってVWF+が2名減じ、その資料を逐次付けておりま
すが、構成は前回お示ししているものと同じです。いわゆる有意差検定の結果について
は若干変化がありますけれども、大まかに申しまして、例えば特異度、敏感度のところ
の記載もそれに従って書いてあります。28頁の「4.検査の敏感度と特異度」の3行目
に「VWF有症者10名中7名が異常あり」というのは、前回は「12名中9名」になって
いたかと思います。したがって、検査の敏感度は70%となっております。計算の対照者
を31名にして再度検討したものを記載しております。若干違いがありますけれども、検
査結果の意義が大きく外れることはありませんでした。
 31頁の最後でまとめをしないといけないのですが、考察を約2頁強入れて、いまは間
に合っていませんけれども、最後にまとめを入れる形にしております。分析方法その他
については、前回と全く変えておりません。簡単ですけれども、前回から今回への進捗
状況です。データもご覧いただきまして、ご指摘事項がありましたらお願いいたします。
○原田委員 
 教えていただきたいのですけれども、28頁の下のほうの敏感度あるいは特異度のとこ
ろで、レイノー現象がない方で特異度を示しているわけですけれども、コントロールに
おける特異度の記載だとわかりやすいと思うのです。4行目の、敏感度が70%というと
きに、ここのところでのコントロールでの特異度、その下のところでも70%が出てきま
す。それから、下から2行目にもレイノー現象がある方の敏感度が出ているわけですが、
コントロールの方の特異度がどのぐらいかということ。いちばん最後のところは特異度
が100%になるのかもしれませんが、もしわかりましたらお願いいたします。
○宮下座長 
 記載をすべきだということですか。
○原田委員
 そうです。それから、いまわかりましたら教えていただければということです。
○宮井先生
 添付資料1-3の10頁の表8は、有症者無症者を選別する際の基準値でもって評価し
た場合の、対照群における特異度ということです。今回は、所見数が0から12の範囲内
で、対照群における所見数の最大値が2でしたので、所見数が3以上の者を異常ありと
いう基準で評価しましたので、対照群については、特異度は100ということです。一方11
頁は、指ごとに判定した結果です。これについては表に記載してあるとおりです。
○原田委員
 表8と表9は、この文章の記述と順番が逆になっているわけですね。表9のほうが、
個別の指皆の評価で、表8はスコア化した評価ということではないのですか。
○宮井先生
 そうですね、本文中の上段が28頁の2行目が表8です。
○原田委員
 これが表8ですか。
○宮井先生
 それが全体です。
○原田委員
 スコアが先に来ているわけですね。
○宮井先生
 はい。
○宮下座長
 ほかにご質問、ご指摘事項はございますか。31頁の考察の上から5行目以降に書いて
ありますが、これはいま宮井先生から、あるいは前回からもこの評価の仕方がより明快
な数値で代用できれば、そのようにブラッシュアップもしなければいけませんし、また
年齢の問題もありますので、その辺のところが今後の課題ということで書かせていただ
いております。
                                (特に発言なし)
○宮下座長
 それでは、31頁の(4)FSBP%のところを原田先生からお願いいたします。
○原田委員
 これも、追加配布資料の最初のほうのTable1から始まる資料です。手指血圧につい
て、文章のほうは前回のままです。2名を減らしての修正も入っていません。本日配布
いたしました資料は、2名を除いた数で再計算した表です。
 若干違うのは、前回はカットオフポイントを基準値ということで、統計学的に-2SD、
あるいは-1.65SD、あるいは-1SDコントロールですけれども、それに基づいた数
値で示していたわけです。それを丸めたもの、即ち具体的には75%、65%、55%のFS
BP%で再計算しております。その点は前回と違っていますが、結果としては大きくは
変わっていません。
 いちばん最後の表は、昨日の夕方に担当者が持ってきたので、まだ十分確認していな
い状況があります。Table1、Table2、Table3、Table4は前回とほとんど変わりない
と思います。2名は除かれています。Table5はレイノー現象の有無について、レイノー
現象の有る手、あるいは無い手という分け方で表化したものですが、その点については
同じです。
 ただ、カットオフポイントが、ここでは55%のFSBP%を使用しております。いち
ばん上の行を見ますと、Specificityが90.9%程度のときに右手と左手では結果が違って
います。左右おしなべると60%程度のSensitivityになろうかと思います。
 同時にTable6は65%のカットオフポイントを設定した場合で、Table7は75%のカッ
トオフポイントということで、前回の表と大きくは変わっておりません。以降はストッ
クホルムワークショップスケールや、厚生労働省のVSあるいはVLの分類について、
前回と同様の計算をしたものです。カットオフポイントが若干違っているということに
なります。
 本日新しく配布いたしましたのがTable17です。先ほどのカットオフポイントを用い、
Table17ではいちばん下に書いてありますが75%、65%、55%にそれぞれ1、2、3と
いうスコアを与え、それについて右手、あるいは左手について指ごとの平均スコアを算
出して表にしたものです。技術的にすべての指が検査できていないところがありますか
ら、検査できた指についてということになります。
 このスコアで、基本的にはスコアが0.5より小さい、1より小さい、1より大きいと
いう3段階でもう一度区切り直しているわけです。いちばん上のラインを見ますと、レ
イノー現象が有るVWF+の群のいちばん右を見ますと、1あるいは1以上という基準
を用いるとすれば、Sensitivityは55%程度となる。この場合のSpecificityは4.5%程
度ということになろうかと思います。これについての相関分析は遅れてしまったわけで
すが、各被験者ごとのデータについては先ほど宮井先生にお渡ししましたのでご検討い
ただければと思います。
○宮下座長
 FSBP%について、特にTable17は新しい試みでスコア化した後の結果についても
併せてご報告をいただきました。この章で、ただいまのデータも含めてご質疑はござい
ますか。
○職業病認定対策室長
 Table17というのは、1つの指標にさらに重みづけをしても、そこにバイアスはかか
らないのですか。
○原田委員
 慎重にやらなければいけないと思います。この検討会では症度を付ける、という全体
の流れがあります。私は、それはあまりよくないと思っているのですが、ほかの検査は
すべてそれで検討するという大きな方針ですので、それにあわせてつくったわけです。
○職業病認定対策室長
 75%、65%、55%が症度区分のいくらになるのでしょうか。最初のたたき台では、計
算上たしか58%という数字だったかと思います。仮に55%なら55%でもいいのですが、
その数字から10%はみ出た部分を、65%のところを1として、それを超えたところを0
とするというのは、また違ったカテゴリーといいますか、そこで括ってしまう作業が入
っているわけですね。
○原田委員
 基本的には先ほどお話しましたように、-2SD、-1.6SD、-1SDということ
で従前お示ししたわけですけれども、その数字を丸めて、しかも15℃の場合には58%ぐ
らいで、10℃の場合は56%ぐらいだと思うのですが、それを丸めて55%としています。
それは皮膚温の場合もそうですし、振動感覚閾値の場合も従前ここでお示ししましたよ
うに全く同じような丸めをしています。それと同じやり方を踏襲したということです。
それについて、そういうやり方がいいのかどうかということです。
 よく日本の林災防の基準などでも+1、+2、+3と評価しますが、それがいいのか
どうかということについてはもちろん議論があると思います。私たちの教室には国外か
らの留学生が2人いるのですが、彼らは「どうしてそういうやり方をやるのか?」と、
「これは日本のやり方だ」という説明をしているわけです。
○職業病認定対策室長
 これまでのFSBP%についての理解が、例えば国際的な研究成果などがいろいろ出
ています。カットオフ値は60%がいいとか70%がいいだとか、あるいは実験室の温度に
よっては80%がいいとか90%がいいという数字が出たりしています。そのパーセントを、
さらにスコア化してやるということについて、国際的にはどうなのですか。
○原田委員
 その辺は、私たちの教室でも議論しています。振動障害以外のいろいろな疾患の中で、
例えば骨粗鬆症などでもいろいろなスコアを付けて、所見がいくつあれば何点以上なの
かというやり方もやったりもするわけですが、それが適切かどうかについてはもちろん
議論のあるところだと思います。
○宮下座長
 ほかにはいかがでしょうか。
                                (特に発言なし)
○宮下座長
 続いて、34頁の振動感覚の閾値検査ですが、これも原田先生にお願いいたします。
○原田委員
 振動感覚閾値の検査については、追加配布資料のいちばん最後のところにまとめてあ
ります。文章は、同様にまだ修正しておりません。2名を除いた形でもう一度計算し直
したものを配布しております。お配りしたものの中に、少数ですけれども計算上のミス
等があったものですから、それについても修正を加えております。結果としては、大き
くは変わっておりません。
 表1は基本的統計量です。表1、表2、表3は大体同じです。表4を見ますと、振動
感覚閾値は、ISOのやり方では31.5Hz、あるいは125Hzの2通りの周波数で検討して
いるわけです。この場合は、レイノー現象の有る無しの両方を含めた療養者全部で見た
場合、コントロールの特異度が95%程度のときに、それぞれ75%程度のSensitivityが
あるということになろうかと思います。
 先ほど議論になったところでありますが、表8も前回と同じような形で2名を除いて
作成したものです。統計の平均と標準偏差を用いた基準、一定のカットオフポイントを
丸めた数値を設定し、ここでは117dBと113dB、31.5Hz、あるいは125Hzについては130dB
と125dBのように、ここでは2つのカットオフポイントを設定し、それぞれ1、2点、
それで未満の場合を0というスコアを作って計算したものです。
 4つある表のいちばん上を見ますと、右手と左手で、左手はコントロールが2名しか
いないわけです。コントロールのSpecificity、つまり10未満ということで見ると特異
度が95%程度、それで感度と鋭敏度は同じですけれどもSensitivityは約85%というこ
とになろうかと思います。今度も、前回のものと数字的に大きくは変わっていないと思
います。
○宮下座長 
 振動感覚閾値の検査について、この際のTableも新しいスコアリングをした結果をお
示しいただきましたが、全体としてご質問はございますか。
○職業病認定対策室長
 HVLabとRIONの特異度、敏感度についてHVLabが優れているとか、そういう形で言えま
すでしょうか。RIONと同じ傾向に全体的には理解できますが。
○原田委員
 この数字そのものの絶対値で見ると、どちらかというとRIONのほうが鋭敏度がやや高
い傾向があります。1点、これも従前お話しましたように、HVLabのISOのやり方の
検査が、指の押さえ方を二重にコントロールしなければいけない、被検者が自覚的にコ
ントロールをしなければいけないという一定の習熟性の問題があります。それが十分で
きていないところが今回はあったように思います。
 それから、HVLabの場合にはRIONではできない31.5Hzで別のレセプターの評価もでき
るという点があります。RIONについていうと、今回はHVLabに合わせて、いわゆるこう
いう閾値を計るときに上昇法、下降法のどちらかを使うことが多いのですけれども、
その両方の平均値を取ることをやっています。RIONの装置を使った場合、RIONとしては
より正確な値ができているのかと思います。
○職業病認定対策室長
 仮の話ですけれども、検査の機器として各々のところがRIONしかないという場合に、
上昇法と下降法の2種類をやって、その2分の1の平均値を取るべきだという提言は、
これから見て妥当でしょうか。
○原田委員
 それについては、その点についての検討をしないとなんとも言えないですね。
○職業病認定対策室長
 なんか、よさそうな感じですよね。
○原田委員
 そうですね。もう1つ、今回のコントロールの多くが事務職です。従前私たちが検討
したときには、事務職の方と現業の方では、振動感覚閾値の差があったりするわけです。
そういうこともあるものですから、今回の検討では療養者とコントロールとの差が、我
々の現業の方をコントロールにした場合よりは多く出ている、という要素もこの中に加
味されている可能性はあります。
○宮下座長
 原田先生、いま対照群の話が出たのですけれども、37頁の評価基準のところでも書い
ておられるのですが、例えば年齢影響というのは、HVLabを使ったもので何か大がかり
にやられた年齢的な影響を検討されたデータなりは整理されているのでしょうか。
○原田委員
 先生もご存じだと思うのですけれども、ISOのスタンダードの中には、年齢影響を
考慮した評価の目安の値が示されています。それについては十分パブリッシュされてい
ないと思うのですが、そういう検討はされていて、ISOのスタンダードの中に取り込
まれています。
○宮下座長
 いまの将来的な話の中で、これの評価基準を作っていく際には、ISOに準じたよう
な外装になるのでしょうか。そのようなテクニックでよろしいのか、やはり基準として
いま先生が言われた対照群の選定もきちんとしたような形でないと使えないというのか、
準用するというのか、その辺りについて先生のお考えはいかがでしょうか。
○原田委員
 その辺は、もう少し検討する必要があるだろうと思います。例えばレイノー現象につ
いても、コーカシアンとモンゴリアンでは有症率が違います。疫学的にも基準検討のと
きにISOの白人を中心としたデータ等を併せて検討すると違う部分があります。そう
いう人種的な差があるかどうかということについては、一応確認しておく必要があるだ
ろうと思います。
○宮下座長
 ほかにはよろしいでしょうか。
                                (特に発言なし)
○宮下座長
 次に進ませていただきます。38頁以降の(6)は木村先生のご担当ですのでよろしく
お願いいたします。
○木村委員
 実は、解析を担当した者が年末年始に異動したため、本文は修正されていません。文
章も33名のままになっています。ただし分析は済んでおります。31名で分析した場合、
基本的には同じ結果でしたけれども、資料1-5の表5については担当者との連絡が悪
くて申し訳ありませんが確認ができていません。16のパラメーターがあって、そのうち
の5つで対照者と振動障害の間に有意差が出ていましたが、今回2名を除い場合、1つ
だけは有意差が出なくなったということで4つに減っております。ただ、どれかは確認
はできておりません。このように1つだけ差がありましたけれども、全体の傾向として
は同じです。
 本文のほうはまだ直していないのですけれども、前回の検討会のときには、平成13年
度、平成14年度、平成15年度の報告がかなり詳しく書いてあって重なるところがあった
と思いますが、そこがだいぶ整理されたようです。今回このような報告書になるのであ
れば、ここにはこのようなものを入れておいたほうがいいのではないかと、いま拝見し
ながら思っております。ただ、前回から整理されたことにより、その辺の結果について
も考察に入れてほしいという要望がありましたので、それは入れるように文章を直すつ
もりです。
 資料の45頁にあるもともとの事務局の案では項目立てが結果の所で、振動障害患者と
対照者について5-1、5-2、5-3がなくてバラバラになっていましたので、これ
を結果としてまとめて修正したいと思っています。そういう項目の大まかな修正はして
おります。現在はまた、考察に関して少し修正する作業をやっているところです。図表
は全体の報告書では別立てになるのですか。
○宮下座長
 これはまたご議論をいただくか、全体の分量をトータルで1冊にするほうがよろしい
のか、できれば入れたいと思いますが、それは少し全体が出揃ってバランスを見て、ま
たお伺いしたいと思います。
○木村委員
 ある程度わかれば、なるべく早めに連絡をお願いいたします。
○宮下座長
 資料集として、データを一括して出すという木村委員の考え方が1つです。基本的に
は文中に近い所に示したほうがいちばん見やすいので、もう少し先に統一したいと思い
ます。
○木村委員
 以上です。
○宮下座長
 ありがとうございました。ただいまのご報告で何かご指摘事項はございますか。
○髙山委員
 私は他の先生と比べて、木村先生の「はじめに」の検査機器の説明とか、結構長いの
で、その辺の体裁を。
○木村委員
 いかんせんまだその作業ができていないという状況で申し訳ありません、時間的な問
題ですので修正したいと思っております。
○職業病認定対策室長
 私どもがこれを理解するときに、この部分は図があって、非常にわかりやすいのです。
ですから付録に全部まとめてしまうということはいかがでしょうか。
○木村委員
 前回の平成13年度、平成14年度、平成15年度の報告書等が厚いものになった原因とし
ては、逆にこういうこともあったのかもしれません。これについては事務局の意向もあ
るかと思いますが、両方の考えがあるような気がします。
○職業病認定対策室長
 そういった意味で、38頁から43頁の上の「目的」までで、言ってみれば解説と言いま
すか、やや教科書的と言いますか、そういう部分をどうするかという処理だと思います。
 それから資料1に提出されている図表を1つにして、どこかに付けると、私どもも一
線の職員が読んで、いきなりくるよりは理解しやすいのです。冷水負荷の関係では、こ
れまでの蓄積もあるので、それなりに職員も理解できるのです。しかし神経の伝導速度
の関係は、一線の職員もあまり理解していないので、こういう形で解説を入れていただ
ければありがたいと思います。
○木村委員
 前回の委員会が終わった直後、担当者とお話しさせていただいた段階では、ここはカ
ットしてしまって、いきなり「目的」に入ろうかというような話もしていました。只野
室長のおっしゃるように、両方の意見があると思いますし、全体を理解するためには、
この部分が何らかの形で残るような方向で御検討いただければと思います。
○宮下座長
 これはまた検討させていただきます。次に49頁、髙山先生にお願いします。
○髙山委員
 前回の部分に加えて、事務局から平成14年度から平成16年度の委託研究での結果を踏
まえた考察を加えて、さらにそれを受けてまとめるということで、その部分が増えてい
ます。
 他の先生の報告を聞いて、どうも項目の体裁が整っていないと自分で気が付きまして、
最初「目的」と書いたのですが、「はじめに」と書いている先生もおられますので、ど
うしようかなと考えていました。
 (2)は、「方法」としましたが、「対象と方法」と直さなければいけませんね。この「
対象と方法」の症例数に関しては、1回1回全部同じことを書くのかどうか、また問題
なのですが。私の所は最初は除外症例を全部含めて分析をしてという形で断わっていま
したので、その症例数も、53頁の上に、右何例、左とか書き入れてあります。「結果」
は同じですが、他の検査と合わせて、31症例ピックアップした分析を57頁に書いてあり
ますが、この中で1例MRIが検査できていないものがあるので、30症例になります。
最初の検査と実際に行った検査では数が減ってしまい、それで言いたいことが言えない
ぐらい少なくなり残念だったのですが、そこは他の検査に合わさなければいけないので、
そういう形で57頁の下から書いています。
 58頁、59頁、60頁は、いままでの委託研究です。これはMRIの筋肉の評価の基礎的
な報告を平成14年度にしています。平成15年度の報告では、和歌山での検査の評価、さ
らに加齢による影響があるかどうか。今回は橈骨神経麻痺疾患を取り上げたMRIの検
査で、重症度と予後の関係があるかどうか、平成16年度に研究させていただきまして、
それが3頁分に書いてあります。
 最後にそれを受けて、(5)にまとめのつもりで文章を書きました。それを事務局に送る
のを忘れまして、資料1-6のカラーのエクセルの大きな表が私のデータですが、29と
30を除外していなかったので、除外した部分を後ろにずらしたものをあとで事務局に送
ります。これは除外する前の表です。以上です。
○宮下座長 
 ありがとうございました。髙山先生の概略のご説明ですが、いかがですか。これは本
論ではないのですが、54頁、55頁、56頁に白黒の写真があります。
○髙山委員 
 これは前回の委託研究の報告書よりも、このぐらいのプリントアウトでしたら十分結
果が判断できると思いますが。ご覧になっていかがですか。白っぽくなっているところ
に所見があり矢印が書いてありますが、このぐらいの印刷のクオリティーでしたら理解
していただけると思いますが。前の報告書ですと、黒くなってしまいわからなかったの
です。
○宮下座長
 先生の本文の56頁の文章ですが、これは症例ごとに、例えば所見と伝導速度との関連
と、次の頁の真ん中ぐらいまでが、MRIと神経伝導速度等の相関の記載だとは思いま
すが。全体の相関があり、先生のご担当のMRIと相関という記載、あるいは分析が定
量的にも難しいので、それから先生の構築にもよるのですが、いま私が申し上げたとこ
ろを相関の全体的な流れの中に、これは再掲というか、重ねてということでもよろしい
のではないか。そういうところに引用できるのではないでしょうか。
○髙山委員 
 移せるところがあれば、それでもいいかなと思います。ただ数値ではないものですか
ら、結構1例1例の吟味みたいな形にしかできませんので、どこに当てはめればいいの
かわからなかったものですから。
○宮下座長
 少しご相談させていただけますか。
○髙山委員
 はい。
○宮下座長
 ゴソッとという形でもいかない分もあるかもしれませんが、少なくともこういう形で
の対応がある、相関があるというところを全体としても反映できればと考えています。
○原田委員
 57頁の先ほどのところですが、下から3分の1のところで、「この基準により」とい
う3行があります。要するに30例の療養群をこういうふうに判定されたことになります
ね。
○髙山委員
 数が合っていないですね。
○原田委員
 例によってですが、診断の精度を示すSensitivity、Specificityが重要な尺度になる
と思いますが、コントロールの方はどうなるのですか。
○髙山委員
 コントロールは、53頁の下のほうに「コントロールの異常が少しあった」と書いてあ
ります。その絵が出る前です。53頁のいちばん下、対象群10例の検討でも、数例の異常
所見が見られたというところで、これは全体に入れて、コントロールを評価するとこう
だという文章を加えます。
○原田委員
 57頁のここに入れていただきますと、感度、特異度が簡単に計算できますので。
○髙山委員
 先生に指摘されたあとに「コントロールを症度別にすると」という形にしたいと思い
ます。
○原田委員
 それで結構です。
○職業病認定対策室長
 髙山先生のMRIのことは、例えば投薬だとか何とかに影響されないからということ
で、すべて先生はそれを認めておられるのですが、この報告書の仕立てとしては、初め
30症例について書いて、先ほど投薬部分の重松先生の分を落とすか、落とさないかとい
う議論もありましたが、影響されないので全部やってみた結果でもこうだった、という
ような順番を逆にしたら結論が出ませんか。
○髙山委員 
 難しいのは、影響されないということを証明するような研究は、今回の研究ではない
わけです。ですから、その辺は常識的な話ということで、そこまでそれを実証しなけれ
ばいけないということは調べようがないことですよね。例えばレントゲンで手の骨を撮
った場合、それは血圧の薬を飲んで手の骨のレントゲンを撮ると、今日と明日で違うか
というと、それは実証できないが、それは誰が考えても違わないだろうというようなレ
ベルの話ではないかと思います。特別証明をわざわざしなければいけないものではない
と思います。
 全体の症例数の統一からいって、症例別にすると、何例というのはその条件に合った
ものでやらなければいけないと思います。
○職業病認定対策室長
 つまり、他の先生方の議論が、その31症例を中心に議論しているものですから、ここ
だけ急に全症例について解説するのはどうでしょうか。
○髙山委員
 症例別の評価に関しては、31症例でしかやっていないです。ただ、話として、どうい
う例があったよという写真などは、その中に除外症例も実は入っているのです。ただ分
析のところで評価して、それを当てはめたらこうだったというのは30症例だけでやって
います。ただ、参考事例として、「ちなみに除外分も入れると」というのは文章として
加えてありますが。
○職業病認定対策室長
 分析は基本的に31症例を中心にやっていただいているということですね。
○髙山委員
 そうです。ちょっと統計的な問題や、その問題を出すには不十分なぐらい除外症例が
多くなってしまったものですから。
○木村委員
 特に先ほど座長がおっしゃったように症例を比較するようなことを行う場合には、全
体で扱うにあたっては、やはり同じ症例を扱ったほうが良いように思います。各論的に
個別に扱うのであれば、本文中でいいと思います。その扱い方にもよると思います。
○髙山委員
 木村先生のところでもそうですよね。
○木村委員
 ただ私のは、今回の対象だけでやっていますので。
○髙山委員
 血圧の薬を飲んだら変わるかというと。
○木村委員
 ですから、全部入れてもいいと思うのですが、今回は31症例に関して分析しています。
○宮下座長
 まとめの基本的な構築に。
○髙山委員
 それに合わせてやります。
○宮下座長
 基本的にはそういう形でお願いします。
○職業病認定対策室長
 それから原田先生のところで、髙山先生のご発言がありましたが、これは全く整理上
の話ですが、例えば原田先生の31頁に、各々の患者の内数を表にしています。たぶんこ
れはその前の樋端先生の、最初に全体数としてこれは出てきていますので、例えば文章
の中で31頁が、そういう理由で32頁に落としたらとか、そこには数字だけで足りると思
います。この表と34頁にも同じようなことがありましたので、これは、整理させてもら
ってよろしいですか。特段、ここにこれがなければならないということでもないように
思います。
○原田委員
 循環器の検査ですが、コントロールは北海道に多くて、振動障害療養者は温暖な四国
(徳島)に多いことは、重要なポイントと考えますので、こういうふうに書いてあるわ
けです。これを文章で書くか、どういうふうにするか、また相談させていただければと
思います。
○宮下座長
 いまの室長のご指摘のところは、原田先生の各論に15頁も含めて、その対照者の記載
がありますので、対照のところに一括して載せるというご発言ですよね。そういう扱い
でよろしいですか。
○原田委員
 はい。そのときにそういう被検者の地域性の問題についての表記が、ちゃんと行われ
ればそれを引用というか、それをまた説明するという形にしたいと思います。
○宮下座長 
 地域別といいますか、代表者の原田先生に表として組まれている部分を、このまま採
用するか、文章にするかということになります。
○原田委員
 これはまだ2名が入っているので。
○宮下座長
 13頁から14頁に、最終的にはこういう内訳の方で分析をしたいと思います。
○原田委員
 関連するので、要するに最初の被験者の選定基準がありましたが、それについては明
文化して、実際に検査された方の中でどう取り扱いをしたか、選定基準を緩めたり、そ
ういう経過についての記述が実はないのです。細かいことでいくつか気になる点はある
のですが、それも含めて私のほうでもメモをお送りしようと思います。
○宮下座長
 いまのご指摘について、樋端先生、本間先生、梁井先生に少しご検討をいただいて、
文章なり、そういう意味で全体的な記載の整理のご検討をいただけますか。
○原田委員
 全体の議論に入っていきますね。
○宮下座長
 いまそういうご指摘がありましたので、先生方にご担当いただいた各部分について、
全体的な議論になっていますが、それに入る前に、区切りの手前、61頁をお開きくださ
い。ここにはまだはまっていませんが、4各検査の相関についての現在の進捗状況を口
頭で宮井先生から少しお話をいただけますか。
○宮井先生
 相関分析につきましては、随時進めています。相関分析当初、各検査における評価の
際に使用する代表値ごとの相関ということで、純正に測定値の相関をやることと、各検
査で導かれた症度と関連する検査間ごとで比較することを分析の方法として挙げていま
す。そういったことを主体として研究等を進めております。
 報告書のところに、どの部分を引用するかという点については、各検査でやられる代
表値ごとの相関値を、前回の検討会で示したような形で、非常に膨大な数でお示しする
のがいいのか、それとも判定として検査で導かれた症度を関連する検査間で比較しなが
ら、類似点や相違点を論じていくことを少し考えているところです。
 重松先生が一部記載されているレーザー血流画像化装置との関連の部分と、髙山先生
が記載されている神経伝導検査の部分についての検査間の関連、あるいは握力との関連
を少し相関の項に引用、あるいは書かせていただいて記載したいと思います。
 原田先生に1つ確認です。例えば手指の皮膚温検査の資料のいちばん最後の表6、ス
コアリングされたものをカテゴライズして、表6ですと20以上、10~20、5~10、5未
満と4つの区分に分けておられます。例えばこれを各先生方の表現と同じように症度と
表現した場合、5未満を0と、こちらのほうで扱ってよろしいですか。
○原田委員
 実は症度という表現が適切かどうかについて疑問に思っているのです。症度という場
合、疾患に対する相対的な評価という意味が出てくるかと思います。しかも1つの検査
で振動障害を完全に検査できるというものでない場合、症度という表現でいいのかどう
か気になるのです。ですから、症度という意味合いとの関係で、どこで切るか変わって
くると思います。取りあえず4段階ありますので、相関分析をしていただいて結構だと
思います。
○宮井先生
 わかりました。それでは、FSBP%と振動感覚検査についても、3段階でカテゴラ
イズされています。いちばん下の部分をゼロという表現にさせていただいて構わないで
すか。
○原田委員
 構いません。
○宮下座長
 ただいまの進捗状況ですが、進め方等で何かご意見はございますか。いま原田先生の
症度という概念ということで、確かに症度が持つ意味と、現代、我々が例えばグレーデ
ィングやカテゴリー1、2、3とする場合、よりいいのかという議論がありますので、
最終的にその辺のご意見を伺いたいと思います。検査の評価なり、区分になると思いま
す。代表値といいますか、そういった評価を加えたもので全体的な相関を見る形で基本
的に進めて、その上で、個々のデータなりをさらにということが必要であれば、それを
付け加える。それは全体的にと言うと膨大になりますので、それはご意見を頂戴したい
と思います。
 報告書は、こういう形で評価基準なりのフォーマットということでお書きいただいて
いるものがあります。1つは検査する際に技術的な環境的なものを改めてそれぞれの検
査をお書きいただいて、そしてその評価をする際の基本的な考え方なり、具体的な値の
記載を是非お願いしたい。いまお書きいただいている検査については、61頁のレーザー
ドップラー血流計による皮膚潅流圧測定は、重松先生のご担当です。
 62頁は、私どもレーザー血流画像化装置による血流測定で、いま申し上げたようなフ
ォーマットに従って書かせていただいたつもりです。64頁のFSBP%振動感覚閾値検
査については、原田先生から後ほどいただければと思います。5番目が正中・尺骨神経
の運動感覚神経伝導検査。具体的な評価数値、症度分類の手順。66頁はMRIによる筋
の機能評価検査ということで、測定条件、具体的な評価数値、そういうところで記載を
いただいています。
 この基準については、個々の先生のために、いまのレポートの中から抜粋していただ
いたテクニカルなものも含めて、再掲ということでおまとめいただいたものです。
 この記載の方法も含めて、あと議題の2番目としては、各検査の意義等についてのご
議論をいただくわけです。これが67頁にまだはまっていない各検査の意義や、「新たな
検査体系の在り方」と大上段のタイトルがあります。それに向けた基本的な実証検討会
を踏まえ、また過去の報告書の結果を踏まえた形で、基本的な議論をお願いします。
 ここまでの報告書について、全体的な観点からのご意見がありましたら、それぞれの
先生、ご担当のところも含めて、追加なりご意見を頂戴したいと思います。
○原田委員
 全体的というか、まず61頁、診断基準、判定基準のところです。これは先ほど皮膚温
をどうするか、というご質問と関係するわけですが、皮膚温については、今回の調査の
中で冷水浸漬、皮膚温検査については限界があったと思います。しかし、他の検査と比
べて、SensitivityあるいはSpecificityで見た場合、必ずしも他の検査に劣っているか
というと劣っていない。それはいいものもあるわけですから、限界を含めて、本当は分
析後のレスポンスをちゃんととらまえていないという状況があるわけです。そういうこ
とを含めた今回のデータから何が言えるか、ということについてここに入れる必要があ
ると思うのです。ですから、先の話であれなのですが、あとで入れさせていただきたい
のが1点です。
 それから、全体を通じてということで、これは私のほうのデータの送り方が悪かった
と思うのですが、資料1-1は皮膚温の個々の被検者の方のデータの数字です。資料1
-1が2つありますが、これは相関分析のために宮井先生にお送りしたものなのです。
ですから、報告書の中に取り込んでいただくためにお送りしたものではないので、それ
は省いていただければと思います。
 同様に、資料1-4は振動感覚閾値の生データです。これも相関分析のためにお送り
したもので、報告書からはたぶん必要ないので省いていただければと思います。細かい
点はいろいろあるのですが、また郵送していただいた分も拝見して気になる点があるわ
けですが、例えばISOに関する記述もすでに検討が終わって一応確定している部分も
ありますし、そういうところも含めてまた修正する部分についてご提案させていただき
ます。
○宮下座長 
 いまの原田先生のご意見を踏まえて、あとで次回までの手順等についてお諮りしたい
と思います。前回のたたき台から素案ということで、素案2、あるいは報告書(案)に
脱皮をさせていきたいと思います。ここまでの部分で、先ほど有効性と限界の記載も是
非必要ということで、確かにそのとおりだと思います。そのような記載を入れていただ
きたいと思います。
 資料のお話もございましたが、資料の提示の仕方あるいは検査により、より詳細な測
定、手順といった記載をどのようにまとめ、あるいは整理していくか。どこに、どのよ
うに持っていくかも検討したいと思います。2番目の議題が重要になってきますが、検
査のあり方にかかわる検討ということで、資料2をご覧ください。タイトルは「新検査
手技を取り入れた振動障害の検査のあり方検討資料」です。
 そこにどういう趣旨でまとめているか、ということですが、ご覧のとおりなのですが、
現行の基準に採用されている項目がいちばん左の欄です。真ん中には、平成13年の報告
において推奨された検査で、この報告書にはスクリーニング検査として、皮膚温検査
(常温下、10℃10分)、サーモグラフィー等々、3つ機能検査に掲げられています。精
密検査、鑑別診断としての検査の位置づけ。
 いちばん右の欄が現在検討中の検査です。ISO基準の冷水浸漬の検査から、順にご
紹介いただいた当検討会で実証検査を行ったものです。
 そういうことで、67頁に「精度を向上させるための手技の組合せ」や在り方と書いて
ありますが、先ほど有効性と限界というお話もありましたが、当検討会として取り上げ
た検査をどのような評価といいますか、振動障害の検査の目的が最初にあります。報告
書の1頁目に「主な検討事項」で、(1)から(4)となっています。この趣旨に従って、我々
は検討してきた検査をどのように評価するか、あるいは現在まで報告されている事件、
現行行われている検査をどのように位置づけていくか。当検討会としては、当然何をど
うするという、私自身の考え方でもあるのですが、行政的な判断は別として、ご専門の
先生方の集まりの検討会でございますので、振動障害に対する検討会の目的に沿った趣
旨でのご判断ということで、ざっくばらんにこの検査の意義といいますか、この認定基
準が良いとか悪いという議論ではありません。これが採択されてから30年ぐらい経って
おりますので、現在検討中の検査に至るまで、種々の件、試みられているわけです。そ
ういった観点で、新しい検査手技を取り入れる、あるいはそういう意義づけで基本的な
議論をお願いしたいと考えます。もちろん各検査の先生方のレポートの中で意義、有効
性、評価等についてはご議論をいただいたところですが。検討会として新しい検査をど
う位置づけるのか、少し議論がいるところだと思います。
 例えば平成13年度の報告書ですと、スクリーニングとしては、このような検査が推奨
されるであろう。精密検査としてこのようにされるだろう。あるいは鑑別診断として、
こういうものが有効であろうという、ある報告書としての整理の仕方です。こういう形
に落ち着くのか、もっと違う尺度で見て、より客観的、あるいは侵襲の少ない形として、
こういうものがよかろう。将来的にこういうものが推奨されるが、現段階ではなお検討
が必要になるか。いろいろな考え方があると思います。基本的なところでまとめ方、整
理の仕方、個々の検査についての有効性、限界も含めてご議論をいただければと思いま
す。
○本間委員 
 問題点は素案の1頁目の5行目の「しかしながら」から始まるところに要約されてい
ると思います。今回の実証検査をやっていて大変だったのは、冷水負荷を伴う検査が2
日間のうちに3回行われるということです。FSBP%を入れれば4回行われる。これ
は患者さんにとっては大変な負担であると。この問題点は指摘されているとおり、患者
の高齢化、合併症を有する人たちが増えてきている。こういう人たちも当然入ってくる
わけです。そうすると、今回はデータ取りでどんどん除外していったのですが、実際の
現場ではそういう患者さんが多いのです。そういう方は全く対象にならないような検査
手技というのは、もうやめたほうがいいのではないか、というのが私の考え方です。
○宮下座長 
 この被検者の方への負担ということで、多くの検査が冷水負荷を伴っている。幾重に
もそういう検査を実施するような仕組みなり、体系は、負担という意味からすると非常
に問題があるのではないか。そういう基本的な考え方と拝聴いたします。
○樋端委員
 私は307通達に基づく検査をこれまでずっとやってきて、確かに平成13年度の報告に
あるそれぞれの検査の問題点については、概ね賛成できるところがあります。より正確
な検査という意味で、307通達の検査の弱点を補強するという意味で、いくつか検討中
の検査を加えると、いちばんデータを見せていただきながら感じているのは、末梢循環
機能障害のレイノーのない患者さんです。307通達では、手の冷え、しびれ、痛みとい
う末梢循環障害の症状を呈する患者さんがいることを認めているわけです。そういう人
たちがほとんど除外されてしまうという、今度の新しい検査はちょっとそこが気になる
のです。ですから、この問題をどう考えるか。もう少しきちんとした評価をしておく必
要があると考えています。
 いずれも、現在検討中の検査の機器が比較的高価なので、これを全国に普及して実際
に測定することになると、かなり制限されてくる可能性があると思います。これも考え
方、評価をはっきりさせておく必要があると思います。
○宮下座長
 いくつかレイノーのない症例の評価の議論といいますか、考え方をきちんとさせる。
あるいは機器の整理の面も、そういう側面での考え方の整理というご指摘がございまし
た。全体としてあといかがですか。
○木村委員
 この報告書に出る内容というのは、一応の最終的な報告というか、指針というか、結
論と捉えるのですか。それとも、現時点ではこうだったということでしょうか。いま本
間先生等が言われたようなお話もあるかと思いますが、今後さらにそういうものを検討
するのでしょうか。報告書がどのような位置づけになるのか。その辺によっても違うと
思いますが。
○宮下座長
 いまの木村先生のお話を、もう少し具体的に言いますと、この検討会が例えば行政的
な指針を与える、非常に強いインパクトを持つかどうかということですが、先ほど言い
ましたように、私自身座長をやらせていただいていますが、これは検討会です。先ほど
個々の基礎医学、臨床医学の専門家の集団で、1から4までの医学的事項であると。も
ちろんインパクトを与えないということは、この検討会の趣旨から言うと、行政が設置
されたわけですから、それに医学的な最新な治験をご報告することは、我々も任務はご
ざいます。それを具体的に通達に盛り込む、あるいは体系にするところまで我々が関知
すべきかということについては、それは甚だこの検討委員会の枠を超えるものであると
私は認識しています。
 ただ、医学的見地、総合的に専門家集団として検討した際に、ここまではやる、ここ
まではまだ検討課題が残るという整理は必要だろうと思います。
○職業病認定対策室長
 いまの整理で結構だと思います。つまり、この問題はたぶん現行の認定基準に示され
ている検査手技で、30年、40年やってきた。たぶん現行認定基準がいちばん優れていて、
今回やったことは全く意味がなかったという評価にはならないと思うのです。
 今回やったもののほうが、より優れている。どうもレイノーはつかみ得ることはわか
ってきたと。特異度、敏感度の関係で、FSBP%も、レーザー血流画像化装置も、先
ほどのデータを見せていただければ、確かにはっきりとつかんでいます。そういった意
味では、医学の進歩とともに、これらの検査機器が一歩進んだものになっていることは、
誰も否定できないのではないかと思います。したがいまして、それぞれの検査も完璧で
はないということも反面わかってきたわけです。現在における有効性と限界点といいま
すか、そのデータを評価するときの留意点をまとめていただければ、それらの報告を受
けて行政的に、いまの検査主義にプラスアルファでどうするかということも、行政的な
判断ができるということになります。先生方に本当ならば、「この検査とこの検査をす
れば完璧だよ」と言っていただければいちばんよいのですが、この病気は非常に難しく
て言い切れないという場合には、有効性と限界点を述べていただくということで、あと
は行政の責任で判断させていただくことになると思います。
 次に、確か樋端先生がご指摘したように、末梢循環機能の検査について今回やったの
は、レイノーははっきりつかみ得ていますし、国際的な研究を見ても、そうなのだろう
と思っています。そこで原田先生にお伺いしたいのですが、例えば現在レイノーを経験
している人、あるいは過去に経験した人が60%のところで切った場合、大体9割以上つ
かんでいるとした場合、そこはレイノー部分はつかみ得たわけです。レイノーは経験し
ていないが、しかしながら循環機能に関してのさまざまな症状が訴えられる方について、
どう把握していくかというのは、これらの検査の中ではどれがそれを把握できるのか。
あるいはFSBP%で60~70%の間の人は、60%以下にはなっていないのですが、60~
70%の間は軽度異常者と見たほうがいいねとか。あるいは80%まではそう見たほうがい
いねとか、そういうことは言えるのかどうか。レイノーはないが、末梢循環障害として
の軽度の異常はある、というのはどういう数字なのかということを、今回の検討で言え
るのかどうか。VWF(-)群はどこでカットオフすればいいのかということも、個別
に検討していただかなければならないと思っております。難しいですか。
○原田委員
 そうですね。1つは仮に60%というのが、FSBP%のカットオフポイントを設定し
た場合、例えば60~70%をどう評価するか。今回の検討の経験、被験者の数は少ないわ
けですが、最後に3つの基準でスコア化したわけですが、そのときの印象からすれば、
60%、70%の一定の末梢循環の機能低下を示している情報が入っていると私は理解して
います。
 もう1つは、他の検査もそうだと思いますが、どこから血流が再開したかの判定が、
ある程度難しい部分があるのです。読み方としてある程度ずれるということもあるもの
ですから、そういう意味ではボーダーラインもちゃんと評価したほうがいいだろうとい
うことが1点です。
 2点目は、60%を切った場合に90%の確率でというお話がありましたが、これはたぶ
ん90%をとるのは難しいと思います。60%を切った場合でも、かなり疑陰性ということ
で、レイノー現象はあるが、異常としてとらえられないレイノー現象を有する人たちが
一定の割合で残るだろうということはあります。
 レイノー現象のないそのままの冷え、しびれ等の症状の人たちをどう評価するかとい
うことですが、今回の冷却負荷手指血圧は収縮機能を評価します。発作的な収縮につい
ての機能を評価している。冷水負荷皮膚温はそうでなくて、血管の拡張層を評価すると
いう論文をビロカンヌスは書いているわけですけれども、私もそういう側面があると思
うのです。レイノー現象はないが恒常的に手が冷えるという人たちは、やはり皮膚温が
低いということもあろうかと思いますので、その辺はいろいろな検査の、循環だけに限
らず神経系もそうですけれども、いくつかの検査の組合わせでもって評価することが1
つの方法だろうと思います。
○宮下座長
 ありがとうございます。
○職業病認定対策室長
 つまりレイノーありということは認定基準でも、即業務上という形で認定されるわけ
ですから、そのFSBP%の数値を持った人はということで、その検査が1つのスクリ
ーニングになって進むのですが、先ほど言ったレイノーなし群、しかしながら何らかの
所見をお持ちの方を、例えば末梢循環機能障害の中で見ると、どの検査結果を見ると、
あるいはどれとどれで見て総合判断するのか。こういう場合はこれとこれは参考にして
いるというのがありましたらば、ご教示をお願いしたいのですが。
○樋端委員
 いままでの経験から言うと、10℃の10分の検査は結構有効ではないか。特に、私自身
はやはりスパスムスの、バッドスパスムスの問題を考慮すると、回復率かなというよう
に思っているのです。それを参考にしながらこれまでやってきたのですが、いまFSB
Pとその回復率の経過をちょっと比較検討しているところですが確かにレイノーが最初
からない患者さんでも、随分低いのはたくさんいるのです。まだ正式な相関が出ている
わけではありませんので、印象だけなのですが。それからFSBPが正常に近い患者さ
んも確かにいる。正常というか、100%に近い患者さんもいる。いろいろなばらつきが
ある。那須先生のデータも参考にさせていただきますが、那須先生のデータはレイノー
のない方は11人しかやっていないのです。あまり参考にならないので、私自身はちょっ
とデータを作らないといけないなと、いま考えているところです。だから、もう少し相
互連関を見ながら評価するという、相互性の問題として大事かなと、両方とも大事かな
と。
○職業病認定対策室長
 例えば世界のいろいろな報告で見ますと、50いくつから60%ぐらいのところで線を引
かれていますね。21℃の室温にした場合です。それを越えた、例えば70%とか、その辺
を軽度異常群だというような考え方というのは、これは危険でしょうか。
○樋端委員 
 いや、そんなことはないと思います。FSBPの問題で60%、今度のデータでも、そ
れから原田先生のデータでも、那須先生のデータでも60%で切る、Sensitivityが70%
ぐらいになりますか。
○原田委員 
 もっとこちらですね。
○樋端委員 
 もうちょっと高かったですか。
○原田委員 
 いや、低かったです。
○樋端委員 
 低いのです。だから実際にレイノーがあるにもかかわらず、60%で切ると、6割から
7割ぐらいの程度しか引っ掛かってこないわけで、残りの人たちは除外されるわけです。
それは那須先生もおっしゃっています。では、何パーセントの所までをグレーゾーンと
できるかというのを、新たに設定する必要があると私は思っています。ですからおおよ
そのところ、これも総合的に見なければいけない。特に原田先生がおっしゃったように、
基線の問題です。つまり、どこで血流が再開されているかというFSBP%の問題につ
いては、確かに判定が難しいのです。難しいと言っても、血圧が5も10もそれ以上も違
うというようなことには実際はなりませんから。
○職業病認定対策室長
 重松先生のデータも、宮下先生のデータも、それぞれデータの取り方によって、数値
がやはり変わるのですね。ですから、それぞれ評価する人のそのときのやり方によって、
データの数値が上がるときもあります。
○樋端委員 
 おっしゃるとおりです。基準の取り方によってパーセントは、例えばAという人が59
%に評価するが、Bという人は65%で評価してしまうみたいな、同じ対象者をです。
そういうことが起こり得るわけです。したがって、やはり総合的に評価するというのは、
常にこの振動病の検査の評価については押さえておかなければならないということは、
私もつくづくそう思っています。だからグレーゾーンは作れると思います、作るべきで
はないかと。
○職業病認定対策室長
 作れますか。
○樋端委員
 ええ、作れると思います。
○職業病認定対策室長
 このデータを見てですね。
○樋端委員
 そうですね。例えば健常者を、つまり対照者、コントロールを基準としながら、特異
度を評価しながら。それで、それを患者さんに当てはめたらどうなるという形のグレー
ゾーンは作れると思います。
○原田委員
 今回もいくつか問題があると思うのです。被検者の数が少ない。例えば、那須先生の
このレポートに引用された文献でも、数100例検討されています。那須先生も、数100例
というか、100数十名検討されています。
○職業病認定対策室長
 200例ぐらいですね。
○原田委員
 今回、しかしながらレイノー現象ある方が10名というような状況ですので、もちろん
できますけれども、それがどれだけの普遍性を持つかというところについては、やはり
慎重でないといけないだろうとは思います。
○樋端委員
 今度のデータだけでは十分ではないというのは、言えると思います。目安はできるけ
れど。
○職業病認定対策室長
 回復率は何%ぐらいとお考えですか。
○樋端委員 
 これは難しいですけど、一応宮下先生のデータを参考にしておりますが、まだFSB
P%と正確に対照させていないので、何とも申し上げられませんが、確かにFSBP%
が低い人ほど回復率は悪いということはあると思います。
 ですから、例えば60%で見たときに、それ以下の人たちの回復率がどれぐらい、5分
後の回復率がどう、10分の回復率がどうというデータを出すところまでは、まだいって
いません。
○職業病認定対策室長
 今回の分析でそういった併用はされていますね。FSBP%の被検者の方と、それは
12℃5分法でやったわけですね。
○樋端委員
 測定の方法が違う。
○原田委員
 それは検査間の相関という点では、宮井先生が検討されるということで、組合わせに
よる相関関係については、彼が検討してくれると思います。
○職業病認定対策室長
 FSBP%、あるいはレーザー血流画像化装置、レーザードップラー血流計で皮膚潅
流圧を今回検討した、もちろんその12℃5分法についても検討しました。それらについ
て1つの指標になるという、先ほど評価基準のほうにも記述していただきましたが、そ
れはそういう理解でよろしいわけですね。
○原田委員
 その点で1つだけ気になるのは、公開の委員会ですけれども、クローズな検討をやっ
ているわけですね。例えば、FSBP%について言いますと、まだ欧米を含めてたくさ
んの検討があります。ですけれども、例えばレーザードップラーについて、私は画像に
関心を持っているわけですけれども、気になる点は、ごく表層の血流をとらまえている
という点。2点目は、ほかに振動障害について検討された報告というのは全くないわけ
です。なおかつ、専門家の集まる学会での検討も十分されていないというところもある
ものですから、これはやはり慎重に考えないといけないだろうと。これは全般、実はM
RIについてもそう思うのです。振動障害に係る学述的な研究会での専門家の検討、そ
ういうものがやはり必要だろうという点では、慎重に判断する必要があるだろうと思っ
ています。
○重松委員 
 それからこの検討会が始まった最初の1つの大きな目的は、除外診断だったと思うの
です。確かに振動障害、振動曝露があった、それから現在何年か経ってこういう状態が
起こっている。そのときに、いまの現状の末梢循環障害なり、あるいは神経伝導障害な
り、そういったものが他疾患によるものであるかどうか。あるいは振動障害にオーバラ
ップしているものであるかどうか。そういうものをどの程度、特に除外診断、それがで
きるかどうかというのが、1つの問題点だったと思うのです。ですから、そこはある程
度出せれば、本当はいちばんいいのではないか。そこから先に、レイノーがあるかない
かとか、そういったことはまた別の問題と捉えてもいいかと、ちょっと思うのですが、
いかがでしょう。
 ですから、こういった、例えばこの検査法とこの検査法、これFSBPですね。それ
からレーザードップラーならレーザードップラーを組み合わせて。これとこれとこれで、
どれを見ても、どうもこれは違うというラインがどこかで出せれば、そこから先はもう
少し詳しい検査に委ねてもいいと思うのですが。そういう人たちが混じってくることが、
1つは行政としては困るわけですね。要するに、振動障害でないのに、そういう一部の
人たちが入ってくると、対象として困るわけですね。
○職業病認定対策室長
 適正な認定ができればというようには思っていますが。
○原田委員
 振動障害を診断するための検査なのか、あるいはその鑑別診断のための検査なのか、
そういう点では全く位置づけが違ってきますね。
○梁井委員
 末梢循環障害でレイノーがある、末梢神経伝導速度、すべてに異常がある。それから
MRIで完全に異常があれば、これを認めるというように厳しくやれば、これは間違い
なくあるはずということにはなりはしませんか。
○原田委員 
 ただ、その辺、実は。
○髙山委員 
 ただ振動障害によって起きてくる変化がどうかということに関しては、末梢循環障害
の場合には、ほかの器質的なもので薬を飲んでいるからとか、そういう除外できれば、
一応言えると思うのですが、運動機能障害などで、加齢と、それから振動工具を使って
いるということ以外に、何も物を持ったりとかしていないかというと、そんなことない
わけなので。ほかの日常生活や、物を運んだりする仕事もしているわけで。そういう中
で起きてきている障害かどうかの見極めというのは、おそらく木村先生の検査にしても、
MRI検査にしても、原因が振動工具によるかどうかという同定はできないと思うので
す。
○職業病認定対策室長
 たぶんそれはどんなにやっても分からないと思います。それは、それだけやっている
わけではないわけですから。ただ、そこで認定基準は、例えば1年以上そういった業務
をやっていれば、それからきたことにしましょうということで、そこは割り切りなので
すね。ですから末梢神経障害があるのかどうなのかということを、その原因が何なのか
は、もちろんこの検査機器ではこれによるものだというのは不可能なわけです。例えば、
神経伝導速度の関係でも年齢別の標準値というのがあって、これを超えれば、一般的に
は何らかの異常があると見ますという、学会のコンセンサスなり何なりがあるわけです。
その方が、振動工具を10年間やっていましたと言った場合に、ほかのこともあるかもし
れません。様々なことがあるのかもしれませんが。
○髙山委員 
 それはそれで認めるという。
○職業病認定対策室長
 そう、理解するということでよろしいかと思います。したがいまして、MRIについ
ても、例えば筋の萎縮が何によるのかということではなく、あるのかどうかということ
を測る。それが測れるというふうに先生はおっしゃっているわけですから、参考になる
と理解しています。
○髙山委員 
 今回のその位置づけとしては、より精密な客観的な検査というところのもので、その
前のスクリーニングの段階の検査に関しては、現行の検査をある程度踏襲してというと
ころでいく。
○職業病認定対策室長
 はい。
○髙山委員 
 私の担当の運動機能検査に関しては、現行の検査で握力が落ちている。それからタッ
ピングは果たして影響あるかどうかわからないが、タッピング、つまむ、測ってみると
落ちている。ところが、見た目には別に筋萎縮もないみたいだし、その人は運動機能障
害が果たしてあるのかどうかというようなことが問題になったときに、ではMRIをや
ってみて、確かに筋肉にこれだけ変化が出ているから、病気の障害はもう確実にありま
すと、確証を得るか。どうも、ほかの数値は悪いのだが、やってみると筋のボリューム
もすごくあるし、全然MRI自体の機能変化もないし、ちょっとこれはクエスチョンだ
なというような見極めには、十分使えるのではないかということです。
○宮下座長 
 議論の基本的なところでは、いま髙山先生がちょっとおっしゃいましたように、我々
の委員会としては、現行検査をこれを除外してこれを採用しようというような観点では
なくて、例えば、末梢神経障害というのを現行の検査でとらえているものと、今度我々
が検討したものを採用した場合に、より客観的に、あるいは患者さんの負担が少なくて、
この程度表現できるのではないかという可能性の中でご検討いただいて。我々としては、
こういう可能性と同時に、こういう限界性がありますよというところで、例えば末梢循
環障害も樋端先生が言われてましたように、やはりゴールデンスタンダードをレイノー
現象というのは非常に捉まえやすい。検査の有効性あるいは客観性については、ゴール
デンスタンダードであるレイノー現象に集中して検討してきたという経緯はあると思う
のです。
 もう一方で、末梢循環障害、特にレイノー現象を伴わないというようなものについて、
そのいままでの検査手法よりも、我々の手法を用いて、先ほどグレーゾーンというお話
がありましたが、そういうように設けることによって、より明確にあるいは客観的にで
きるのかどうかというところをやはり議論して、この検討会の報告はこういう可能性が
ある、あるいは原田先生が言われるような、症例の多寡というのは1つの限界なり、客
観性の、例えば100例やってどうかと、30例でやったというのは、もちろんそれを明ら
かにしているわけですから、その上で我々としてこういうところが言えますというよう
な、そういうまとめ方ができればということで、いまいくつかの事務局からのご発言を
含めて、どういう検討が必要なのか、さらにそのご意見も頂戴したのです。末梢循環障
害もそうです。神経障害等についてはいかがでしょうか。
○木村委員 
 ちょっと話は違うかもしれませんが、神経伝導検査とか筋電図などの検査をやってい
て教科書などを書くとき、あくまでも補助診断であるということを必ず書きます。それ
がやはり基本だと思うのです。臨床においては症状を裏付けるという意味で自分の患者
さんを検査することもありますし、依頼を受けて検査をすることもあります。そこで神
経伝導検査に異常が出たとします。糖尿病であるか何が原因であるか分かりません。糖
尿病においても、末梢神経がやられる場合もあるし、やられない場合もあります。あく
までも補助診断ということでその臨床があって、いろいろな症状があるわけです。先ほ
どからレイノーとかいろいろなものが出ていますが、知覚障害があるかもしれない。そ
れに対して、神経伝導検査をやれば異常がある可能性がある。より症状を確定するとい
うか、そういうようなことにはなると思うのです。スタンスとしては繰り返しになりま
すが、やはり検査というのは補助診断であるということです。どれだけ精度を高められ
るか、そういうことを目的に検査していると思うのです。検査をやったから、検査で
100%異常があったからといって逆に検査にいろいろ異常が出ても、推測した疾患ではな
い場合もあるかもしれません。そういうような形で捉える。そのような提言が何かでき
れば良いと思っています。同じことは循環についても言えると思うのですがいかがでし
ょうか。
○重松委員 
 ただ、せっかくこの振動障害を、人を多く集めてこれだけ労力をかけて検査をしてデ
ータを出しているのですから、あるデータが出てきたときに、これは振動障害群では到
底見られないようなデータであるというところは、どこかで触れるはずだと思うのです。
そこを出しておけば、せめてと言うとおかしいですが、文献的考察で済むような話が、
その報告書が出るのではなくて、せっかくやったデータがあるわけですから、これ以外
のデータが出てきたときに、これはどう見ても振動障害ではあり得ないデータだなとい
うようなところが少し出せれば、もう少し意義あるものになるのではないか。
○木村委員 
 少し私の言い方が悪かったかもしれません。検査により診断の精度は確実に上がって
いると思います。より高い確率で言えるようになることは間違いないと思います。
○髙山委員 
 いまの、あり得ないと言うのはどういう意味あいでしょうか。
○重松委員 
 末梢循環障害で、振動障害群の人たちはこういうデータが出ているので、それで明ら
かに、例えばFSBP%でも0.5とか0.4とか、とてもそんなのではあり得ないだろうと
いうようなデータ、やはりそういうのはあると思うのです。ですから、その辺のところ
をうまくつかまえられる。
○髙山委員 
 ほかの鑑別できる疾患がより疑われる場合にはいいと思うのですが、振動障害の中の
その程度も様々であって、必ずしもものすごく重症なグループを今回検査しているわけ
ではないので、今回の検査のデータよりも重症なものが出てきた場合にどうかというと
ころがあるわけですね。そこは分からない。
○重松委員 
 振動障害でもあれですね。MRIの変化ではこの程度までしか残らない。
○髙山委員 
 その程度までというのは、果たして本当にその重度な人が入っているのかどうかとい
うところが、今回の療養群のピックアップで分からないので、そこら辺どうなのでしょ
うか。
○重松委員 
 もちろん療養群何10例かのデータに基づいた限界は出てくると思います。
○宮下座長 
 いままでの全体的な観点で、この委員会としての検討を踏まえた検査に対する評価、
どういう観点にすべきかということでご議論いただいたと思うのです。具体的にこのよ
うな形でというのは、もしもご同意いただけましたら、そういう意味でのまとめ方のス
タンスとか整理の仕方について、ご担当の先生方とご意見をメールなどで、1、2度や
りとりをさせていただきたい。次回の検討会をある程度形あるものにするために作業を
して、その上でこの委員会で、このようなオープンな形で議論していただくという形に
したいと思います。
 最後のほうはまだ文章にいかないかもしれませんけれども、どういう形のたたき台と
してか、67頁の最後のまとめの辺りですが、いま基本をご議論いただきましたので、末
梢循環障害の評価に対する考え方なり、できましたらこのようなことが試みとして可能
ではないかというところの形あるものに。今日の皆さんの議論の全体を踏まえ、全体の
意を尽くして、十分な形のあるものに一度にご提示できるかというと、私もそうではな
いと思いますので、1、2度やりとりをさせていただいて、次回の2月の検討会で素案
のようなものをテーブルの上に載せた上で、議論をしていただく。そのような進行で、
よろしいですか。
○原田委員 
 Eメール等を使ってのそういうやりとりは非常に有意義だと思いますし、それでいい
かと思います。基本的には、ここの検査の有効性というのはSensitivity、Specificity
で評価が出てくると思うのですが、先ほどから先生方のお話をお聞きしていて、リスト
を作っていたわけですが、全体を眺めて思うのは、やはり異常のある人は検査である程
度わかる。けれども、レイノー現象がある、あるいは療養者であっても、その項の検査
で見逃すという人たちも、相当数いるということもあるかと思います。そのところは慎
重にとりまとめる必要があるだろうと思います。
○宮下座長 
 先ほどありましたように、限界についての著述もきちんとやるというようなことだと
思うのです。
○原田委員 
 そうですね。
○宮下座長 
 ありがとうございました。大体予定の時間、迫まってきております。次回、全体的な、
いまご議論いただいたところまでの61頁、この各検査の相関までの全体的なフォーマッ
ト、今日も若干ご指摘の試験等の課題もあるのですが、その整合性をはかる作業を3週
間後辺りの1月27日、金曜日ぐらいに一度事務局のほうにお送りいただき、そして先ほ
どの挿入の云々ということもありましたので、全体のボリュームとかバランスとか、あ
るいは表現の整合性等を事務局と私のほうで、大きくご指摘させていただく部分はまた
お伺いいたしますが、手を入れさせていただくことをご了承いただきましたら、よりこ
の前座の部分についてはかなり揃った形で、2月17日の資料としてご提示したいと思い
ます。
 この基準あるいは各検査の評価等に関わる部分については、いま申しましたように1
月中にできれば一度ないし二度、こういう形で先生方のご意見を十分お聞かせいただい
た上で、形あるものとして、できれば事前にお送りした上で、次回ここでご検討いただ
くような段取りにしたいと思っております。これは事務局も、そういう形でもよろしい
ですか。
○職業病認定対策室長 
 はい。
○宮下座長 
 では先生方、そういうことで基本的にはご理解、ご協力いただけたらと思います。
○木村委員 
 61頁までの文章については、直す所があれば直して、1月27日ぐらいまでにこちらの
ほうから送るということですか。
○宮下座長 
 まず、これはまだ全体的に出揃っていない部分もありますし、私どもも、まとめの所
がまだ欠けております。まずは今日ご議論いただいた中で、先生方で、例えば相関のほ
うに送るという部分もありました。そういう部分で少し手直しをして、事務局のほうに
先生方からお送りいただくと、大変ありがたいのです。
○職業病認定対策室長 
 私ども事務局の作業としては2つに分けまして、いまの61頁までの部分について、こ
れは何回かたたいていますので、先生方に再度、もう一度お目通しの上で、いまの議論
を踏まえて直していただいたものを詰めて頂きたい。3週間後ですか。
○宮下座長 
 そうです、1月27日、金曜日ぐらいを目途ではいかがでしょうか。
○職業病認定対策室長 
 そのぐらいまで詰めていただく。それとはまた別に、事務局としては、先生からご指
摘いただきましたように、61頁以降の部分について、いまの議論を踏まえまして、それ
こそたたき台を作って、先生方とメールで、これとは別に、27日までの間にも何回かや
りとりをさせていただき、それでたたき台が素案になるような形にまで高めたいと思い
ます。
○宮下座長 
 はい、そういう意味です。
○原田委員 
 そうしたら61頁まではいいのですが、これはEメールで、何か、例えばワードファイ
ルで送っていただくと、それで修正したほうがいいですね。
○職業病認定対策室長 
 はい、わかりました。これはワードでよろしいですか。
○宮下座長 
 それを直していただいたほうがいいですね、そうです。
○職業病認定対策室長 
 できますれば、我々もいろいろな先生からいろいろな意見が出てくるものですから、
赤なり何なり、色を変換して送っていただくと、大変ありがたいのですが。
○宮下座長 
 そういう技術的な方法も含めまして、よろしくお願いいたします。
 前回、次回については2月17日金曜日と決めていますが、その後、先生方のご都合は
よろしいですか。あるいは、その次の3月3日、金曜日、これもいまのところよろしい
ですか。それでは長時間、ありがとうございました。これで第13回検討会を終了いたし
ます。


                【照会先】
                 労働基準局労災補償部補償課職業病認定対策室
                 職業病認定業務第二係
                 TEL03-5253-1111(内線5571)