02/12/26 第7回インターネット等による医療情報に関する検討会議事録 第7回インターネット等による医療情報に関する検討会 ○ 日時 平成14年12月26日(木)14:00〜 ○ 場所 厚生労働省省議室(9階) ○ 出席委員 大山永昭 五十嵐良雄 石原謙 河北博文 菊池令子 坂本憲枝        櫻井秀也 塚本亨 中島みち 奈良昌治 花井圭子 深井寧        福島龍郎 三谷博明 ○大山座長  定刻をちょっと過ぎてしまいましたが、ただ今から第7回インターネット等による医 療情報に関する検討会を開会いたします。委員の皆様方におかれましては、年末の大変 お忙しい中をご出席いただきまして、誠にありがとうございます。  本日は、残念ながら木本委員、松山委員、御手洗委員、渡辺委員からご欠席の連絡を いただいております。今日は、皆様方から本当にいろいろとご意見等を承った結果、全 体の最終的な報告を出すための案を出させていただく予定になっております。  それでは、これから議事に入らせていただきます。本日は、前回の会議で報告書の案 についてご議論いただきましたが、委員の皆様方のご意見を踏まえまして事務局と相談 し、所要の修正を行いました。本日は、この報告書(案)につきましてご議論いただき 、報告書のとりまとめを行いたいと思います。  まず、事務局から本日の会議資料の確認と説明をお願いしたいと思います。 ○課長補佐  それでは、配付資料の確認をさせていただきます。1枚目は、まず本日の会議次第で す。そして、2つ目が先ほど座長から案内がありました報告書(案)です。  それでは報告書(案)について、前回の議論も踏まえまして、座長との相談の上、修 正させていただいた箇所につきまして、簡単に説明させていただきたいと思います。  それでは表紙をめくって目次ですが、目次の次の「はじめに」の部分です。こちらの 前回の議で、この検討会が開催された背景をもう少し書くべし、というご意見がありま したので、最初の部分に「我が国医療提供体制については」とこの段落の部分に付け加 えさせていただきまして、もう少しその旨が明確になるように所要の修正をさせていた だきました。そのほかにも、若干表現等について修正させていただいております。  続きまして、2頁目、3頁目ですが、表現ぶりをもう少し文書が明確になるように修 正した箇所もあります。そして、この(注)の所ですが、前回議論がありまして、この 検討会議において議論いただいている医療情報の範囲につきまして、若干ネガティブな 定義しかされていない。もう少し積極的に、医療機関に関する情報であると言ったこと を、明確にすべきではないか、というご意見がありましたので、それを踏まえてこのよ うな形で、「主として医療機関に関する情報であり」という文言を付け加えさせていた だきました。  続いて4頁目、さらに頁目の第2章の所ですが、前回の議論の中で、いわゆる社会福 祉事業団及び都道府県等の公的機関による情報提供の取組状況が、ここで述べられてお りますが、ややちょっとここはいい面ばかりを書き過ぎではないか、というご指摘もあ りましたので、若干その辺、真ん中の段の「しかし、WAMNETが現在掲載している のは」と、WAMNETにおいてもまさにこれで完全ではないと、まだまだ患者・国民 の皆さんに十分適切に選択するのに必要な情報を提供しているとは言えないというこう いったところもある、そういった部分を付け加えさせていただきました。  そのほか「また」以下の「都道府県のホームページ上には」のこの段落ですが、静岡 県と東京都の例を記載させております。最終的に事実誤認があるかどうかを確認するた めに、若干修正させていただきました。  都道府県につきましても、地域によって格差があるといった問題点がある、というこ とも付け加えさせていただきました。そのほか、若干表現ぶりも整理させていただきま した。  続きまして、7頁目ですが、2「基本的な考え方」の所で、公的機関は、客観性があ り、検証可能な情報を提供することがふさわしいと、これに対して、民間団体はとあり ましたが、若干、この辺の表現が不明確であるという指摘を受けまして、その辺が明確 になるように、若干表現ぶりを修正させていただきました。  8頁目ですが、死亡率等の結果に関する情報についてですが、この辺若干踏み込みが 足りない、という指摘もありましたので、死亡率等の結果に関する情報については、学 術団体や大学等の研究機関とも協力しながら、積極的に取り組んでいく必要があるとい った点を、付け加えさせていただきました。  9頁目も、若干、表現ぶりを整理させていただきました。10頁目の第3章ですが、前 回指摘いただきましたように、この第3章の副題といいますか、「インターネットの光 と影」という副題を付けさせていただきました。  1「医療機関のホームページ等の信頼性の確保の必要性」の下のほうの所、若干、ち ょっと表現がわかりにくいという指摘がありましたので、「国外から情報が発信された 場合は法律で規制することは現実的に困難である」と、少し明確に書かせていただきま した。  続きまして、11頁、12頁、13頁は、若干表現ぶりを整理させていただいた所もありま す。最後に、前回の指摘いただきましたように、この報告書のポイントはどういったと ころかがわかるように、「おわりに」といったものを付けさせていただきました。この 報告書のポイントここにある(1)、(2)、(3)、(4)ということで整理させていただいてお ります。修正の説明については、以上です。 ○大山座長  ありがとうございました。それでは、ただいま、報告書(案)の変更点につきまして 事務局から説明をいただきましたが、何かこれに関するご意見等がありましたら、受け たいと思います。その前に、ちょっと1つだけ申し上げておきたいと思うのですが、実 は事務局と話している中で、委員の皆様方からご指摘がありました第3章の副題なので すが、これは今はこういうふうに残しています。ただ、実は私もちょっと奇異かなと思 ってはいるのですが、奈良委員のご発言の模様をずうっと見ますと、はっきりおっしゃ っていたことがありまして、今日、ここには残してます。この辺、ほかの委員の方のご 意見等がありましたが、奈良委員のお考えをもう一度聞かせていただいて、これはどう するかを決めさせていただければと思います。 ○奈良委員  副題を付けていただいて本当にありがたいと思ったのですけど、付けていただいたと いうことでもう結構ですので、皆さんのご意見で、これをこの際消しても結構だと思う のです。  と申しますのは、やっぱりインターネットというのは、利便性もあるけれども、非常 に危険性もあるということ。たまたま、今日、昼のニュースを見ておりましたらば、出 会い系サイトの問題で、かなり厳しい規制をかける。出会い系サイトで特に、若い女の 人たちが発信した時にも処罰するという情報をくっ付けるというようなことを言ってい ましたから、そろそろインターネットは全部フリーパスで通ってしまう時代ではないよ 、ということもそろそろ日本人が認識し出したと思うので、わざわざここに書かなくて も、そういう時代の流れがあればよろしいかと思っておりますので、皆さんのご意見で これはわざわざ副題を付けなくてもいいと言ったら、私は撤回してもよろしいと思いま す。 ○大山座長  ありがとうございます。実はここだけ副題が付いて、何かちょっと変かなあというの と、それからもう1つは、光と影の部分はちょっと頁が今すぐ見あたらないのですけれ ど、前のほうに書いてあると思います。ちょっと指摘してくれますか。 ○課長補佐  4頁目の一番下の段落「ただ」以下です。「ただ、インターネットにはこのような光 の部分だけでなく、影の部分があることにも留意する必要がある」と書かせていただい ております。 ○大山座長  奈良委員から今のようにお話をいただきましたが、委員の皆様方のほうで特段の異論 がなければ、逆にこの場合は、多くの委員の方々からもご指摘いただいていますので、 私としては、「インターネットの光と影」という副題のこの章の部分は、できれば取ら していただきたいかなあと思うのですが、いかがでしょうか。                  (異議なし) ○大山座長  皆さん、ご了解いただけますか。それでは申し訳ございませんが、ここは取らさせて いただきたいと思います。修正につきましては、後で皆さん方のほうに渡るようにさせ ていただきたいと思います。ほかに全般につきまして、何がご意見があれば承りたいと 思いますが、いかがでしょうか。 ○福島委員  先般いただいた原案から更にまたいろいろ文言を修正して、今日出た原案はもっとわ かりやすくなっておりますが、前回いただいた最終案にちょっとこれは希望というか、 そんなことですけども、文面の中で「公的な情報提供の機関」として、WAMNETが 非常に強調されております。これもかなり訂正されておりますけれども、現在、健保連 のほうでもいろいろ準備しておりますけども、それ以外にも準公的な機関等から、医療 情報の提供がどんどん今後も出てくると思いますので、細かいことですけども、どこの 言葉の部分を訂正するかわかりませんが、WAMNETと限定しないで、もう少し同様 同種の幅広いものが入り込む余地があるように、WAMNETということではなくて、 WAMNET等としていただきたい。  ただ、以前の頁では9頁とか10頁に、全部WAMNETということで出ておりますけ れども、今日の最終案では言葉を換えてあったり、場所が変わったりしておりますので 、ちょっと該当する所がどこかわかりませんが。 ○大山座長  実はかなり外しました。そういう指摘もありましたので、修正してありますが、この 案で「WAMNET等」にすべきというのは、今ちょっとすぐ記憶がというか追っかけ きれないのですけども。 ○福島委員  私も古いほうで見てきたものですから・・・。 ○大山座長  たぶん、「等」にしてしまうとかえっておかしくなる。5頁目にあるんですよね。あ とはあったかな。12頁ですか。 ○福島委員  文面でおかしくなる所は、別に必要ではありません。もう少し言葉のニュアンスが広 がっていればということですので、今日の(案)でちょっと見てないものですから。 ○総務課長  確かにこれまでの各委員の方々から個別にご意見を頂戴する時に、同じようなご指摘 がありましたから、事務局としてもそこを削除させていただいたのですが、私が12頁の 下から5、6行目にありますが、これもあえて申しますと例示のつもりですが、下から 5行目の「例えば、WAMNET等において」とか、そしたらこういう所に「等」をつ けさせていただきましょうか。 ○大山座長  こことあと5頁に出てきますよね。 ○総務課長  5頁は実は現状を書いていますからね。 ○福島委員  もちろん全部ではありません。今、おっしゃった趣旨で。 ○大山座長  12頁の下から5行目と下から3行目のWAMNETにそれぞれ「等」もつけさせてい ただきましょうか。 ○総務課長  いかがでしょうか。実は、今日局長にお渡ししなければいけないので、修正したらす ぐに印刷してお渡しするようになっているのですね。そのために、決めてしまわないと いけないのですよ。ですので、できれば今のようなお願いをしたいのですけれども、「 等」を付けるということでいかがでしょうか。私もこの12頁については、「等」をつけ ていいのではないかと思いますが、よろしいですか。それでは、そのように「等」を入 れさせていただきます。 ○福島委員  ありがとうございました。 ○河北委員  今さらにこんなことと大変お叱りを受けるかもしれませんし、それから篠崎局長にも わざわざお出ていただいて、大変お叱りいただくのではないかと思いますけれども、ち ょっとこんなことをお話したいと思うのです。私はここに財団法人日本医療機能評価機 構の理事として参加をしています。財団法人日本医療機能評価機構は、財団法人ですか ら民法上の公益法人であって、これは公的機関ではない。民間の機関であるというふう に私は思っています。それで、この中で全体を通しての感想なのですけれども、まず公 益とは官が独占するのかというようなことを感じます。  私は言葉を使う時に、公に対して私であって、官に対して民であるという言葉づかい をしているのですね。それで、「公的機関」というふうにこの中に何カ所か書かれてい ますけれども、これは官立機関であるというように私は呼んでいます。  その公益というものに対しては、私であっても当然公益性は確保されるというふうに 私は思っていますので、この場合の公的機関というのは、私は官立機関というふうに置 き直したほうがいいのではないか、というふうにまず思います。それから、今、私は財 団法人日本医療機能評価機構の理事として参加をしているというふうに申し上げました けれども、多少それを越えてお話をしたいのですが、私自身は日本の医療というのも今 までのような、例えば貧困からの救済というような考え方ではなくて、個人の尊厳を確 立するということが、これからの医療に大切だろうと思うのですけれども、何でも官の 立場で用意をしてしまう、準備をするということが本当にいいのか。そういうことをす ると、国民が育たないということが私はあるだろうと思うのですね。ですから、事前調 整から事後の責任というようなものに大きな流れというのは、やっぱり変わっていかな ければいけないのではないかというふうに思っています。  そういう意味で、よく今私はネガティブリストの社会ということを言っているのです が、やって良いことを官のほうの裁量で1つひとつ増やしていって、そのリストに載っ ていないものは、原則禁止というものからやっていけないものだけを最小限にとどめて 、それ以外のものは原則自由である。ただし、自己責任であるというような社会に変わ っていくものが私は好ましいのではないか、というふうに思っています。  そうしますと、この報告書を見た時にまたインターネットの情報提供に関しても、さ らに官が具体的な方策まで考えて管理をしていくのか、というような感じが増して仕方 がないということであります。 ○大山座長  今のことについて、何かそちらからありますか。どうぞ。 ○総務課長  河北先生のご趣旨は大変良くわかるところですが、事務方としては、表現ぶりからし て「官立機関」と書いてあるものは、私は見たことがありませんから、そんなに意味内 容が違うわけでもありませんけれど、表現としては公的機関とさせていただければどう かという気でおります。 ○河北委員  もう1つ、具体的なポイントだけ。今の話ではないのですけれども、7頁の(1)(2) (3)とありますよね。その中で、(1)の所に例として「住所、診療科目」これは標榜科目 ですよね。診療機能、治療実績、それから看護師等の配置状況、患者に対するサービス の提供というふうにありますけども、この中で既に客観性が十分で検証することが容易 であるものということを書かれていて、例えば診療機能、治療実績、患者に対するサー ビスの提供の状況というものは、本当にこれは客観性があるかどうかというのは、私は 疑問に思っています。 ○大山座長  どうぞ、関係しますか。 ○石原委員  今、河北先生のおっしゃった3つのうちで、診療機能と治療実績というのは、患者さ んの生命に対して直接の実害を及ぼしうるものですので、河北先生のご発言の趣旨に私 も賛成で、この診療機能と治療実績については、ここから外しておくべきではないかと 思います。さらに、患者に対するサービスの提供についても、河北先生の気持は賛同す るのですが、あまり実害が大きくないという意味で、残しておいても私は異論はありま せん。以上です。 ○大山座長  これはあれですよね。広告の関係のほうから出しているのですよね。 ○総務課長  今、お手元にお配りしてあります過去の資料集という所をご覧になっていただければ 、第6回の検討会で、お出しした資料の資料2ですが、医療機関の広告することができ る事項というのをずうっと掲げさせていただいております。これはずうっと上がってい るのですが、これをいわば確か診療機能にしても、治療実績にいたしましても、そうい う診療機能とか治療実績とかそんなものはないのですが、これはいわば総称して書いた ということなのです。  例えば、治療実績なんかで言いましたら、この資料2の37番の「手術の件数」とか、 38番の「分娩の件数」といったところを、言葉を通してやや不正確ですけれども、こう いう言葉で整理したということです。確かに、例えばということですから、報告書の7 頁から消すこと自体ありうると思います。事務局として掲げていただいた趣旨は、ここ の資料2を大括りでとらえてこういう表現させていただいたことになります。 ○大山座長  もし、誤解を生むということであれば、適切な用語に換えるか省くかという選択肢が あると思いますが。 ○石原委員  あるいは、(2)にする。 ○大山座長  そういう意味ですか。(2)にするというのは、今事務局側は考えられてないですよね 。検討というよりも即答できますか。 ○総務課長  客観性で十分に検証することはが容易という点では、例えば今私が申しましたような 資料2の37番の手術の件数とか、分娩の件数というのはそういう点ではあるのですが。 ○河北委員  それと診療機能はイコールではないから、一部ではあるけれどね。 ○総務課長  書き方としては、例えば手術の件数ということで(1)に書くとか、正確に書くやり方 があるのだろうと思います。 ○石原委員  よろしいですか。今のに関しまして、手術の件数は事実情報かもしれないけれども、 客観情報、あるいは患者さんにとって役に立つ有用情報かどうかというのは、全くまだ 意見の収束を見ていないことだろうと思いますので、客観性が十分でかつ検証が容易と いうようなイージーな所にこのまま残すのは、手術実績、あるいは治療実績に診療機能 は大変不適切だと思います。ですから、(2)に入ることであれば私は賛成しますけれど も、(1)の場所であればもう削除せざるを得ないと思います。 ○河北委員  確かにその辺のことは、ここはあくまでも例示ですから、例示の中を詰めるのはこれ からの話にもなるでしょうし、ここでここの所にあまり時間をかけても意味はないかな あと思うのですけれども。 ○中島委員  意味がないのではなくて、非常に関係があるのではないですか。 ○大山座長  いや、そうではなくてここに何を書くかということだけに今こだわっても、もちろん 書くのですけども、あるいはこれから実際の内容を決めるわけですが、この報告書の中 ではあくまでも例示ですから、それがあるないで大きな変化をするわけではないですよ ね。 ○中島委員  そうでしょうか。こういうことを、そういう目で見ているという形というのは、非常 に根本的なことではないでしょうか。 ○大山座長  ですから、その意味で治療実績という今言葉を、あるいは診療機能という言葉を使っ たのですが、誤解を生むということなので、だとすると。 ○中島委員  いいのですよ。たいしたことがないとおっしゃったから言っただけで、おっしゃる気 持はわかっていますよ。どうぞ、もうよろしいです。つまり、ここに1つの表れ方をし ているという、全体に通底しているものからの1つの立場はここに出ているねと。だか らこれをもっとちゃんと、こういう所をしっかり詰めないといけないですね、というこ とで申し上げたのです。 ○大山座長  おっしゃるとおりです。だからここで議論をこれ以上してもしようがない、と申し上 げたわけです。 ○大山座長  いかがですか。どうしましょう、どっちがよろしいですか。皆さんのご意見の集約を させていただけると思いますが、外すという案と(2)のほうへ移すという案ですね。ほ かにございますか。どうぞ。 ○菊池委員  この診療機能や治療実績というのは確かにいろんなことをイメージするということで 、また、まずは広告が可能な事項というのはどんどん出していこうという趣旨がありま すから、診療機能や治療実績の具体的な例、例えば救急医療とかそういう具体的に広告 可能なことを入れて、全部は入れ切れませんので、医療機関が広告することができる事 項ということにし、資料を、広告することができる事項というのをこの報告書の後ろに つけるということで、何が提供できるかというのが報告書を読んだ方がわかるようにし てはどうかと思いますけれども。 ○大山座長  その考え方は書いてあったのでしょう。7頁の今の所に一番下に実は書いてあるので すね。「(1)と(2)の情報は客観性があり、検証することが可能云々」の後に、広告する ことができる事項として位置づけで言うと書いてあるので、これをもう1回、この(1) 、(2)の所、あるいは前に書くということは、ある意味では冗長になるのではないかと 思うのですよ。広告できる項目について、資料を付けるかどうかについては、確かに報 告書をわかりやすくするために必要という意見もあると思いますが、ちょっと事務局と 相談しないと、何しろ今日局長にお出いただいてお渡ししたいので、後で後ろにくっつ きますということを、やれるかどうかあるいは早速の判断はそちらでやっていただけれ ばと思いますけれど。 ○総務課長  いずれにいたしましても、報告書をお取りまとめいただければ何らかの形で、冊子と いう形で世の中に広く流布していくようにしなければいけないから、そうする時にはこ の検討会の中でお出ししました資料のうちの主要なものは当然参考資料として付けさせ ていただいて冊子という形で作らせていただこうと思ってます。その時に今ご指摘の点 はその中に入れさせていただきます。  ○大山座長  ありがとうございました。冊子にしていただけるということで、それは入るというこ とですね。どうしましょう。それでもまだ(1)と(2)の問題が残っているのですが、その 1は削除、その2は(2)へ移す。特段のご意見ございませんか。事務局側の気持として は、(2)へ移すほうがいいですか。 ○総務課長  例えば先ほどのお話でございましたが、診療機能とか治療実績ということについては 、削除ということでいいだろうと思いますが。 ○大山座長  いかがでしょうか。事務局側は、削除したいというふうに言っていますが。確かにこ れから具体的な考えの話になってくるのでしょうし、時間とともに変わってくるのだと 思いますね。この(1)(2)(3)というのは、逆に(3)を上に上げる努力をするということは 、明確にうたっていますので、そこは一番重要なことではないかと思いますが、もちろ ん(1)(2)についても、内容については増やしていくということになるのだろうと思いま す。削除ということですが、よろしいですか。それでは削除させていただきます。ほか にございますか。 ○三谷委員  本日が最終回ということで、事前にファックス等で各委員さんにこの報告書案は一応 見ていただいいるという前提で話をさせていただきますけれども、10頁で1の項にあり ます、「また、客観性・検証可能性によって分類された(1)から(3)までの情報(7頁参 照)のうち、(3)の情報は評価基準・評価方法等が確立されていないことから、医療機 関がインターネットを通じて医療情報を提供する場合は(1)と(2)の範囲内にとどめるの が妥当であるという考え方もあるが、例えば、国外から情報が発信された場合は法律で 規制することは現実的に困難であることなどを考えると、むしろ信頼性を確保するため の方策を講じることの方が重要である」という文章の所ですが、前回の案では、「国外 から情報を云々」という所は、「実態に鑑ると」というような言葉だったかと思います 。それで、この部分に対し、私のほうとしては個人的に代替案を提案させていただきま した。ここで「国外から情報が発信された場合は、法律で規制云々」というのは、問題 がある情報があってそれが国内ならまだしも、国外から情報が発信された場合は何も規 制できない、という意味での話かと思うのですけれども、この流れの中でいくと、この 文章がどうも唐突な感じがするのです。インターネットで提供される医療情報のネガテ ィブな部分をどうするかという所の対応の仕方が、この中に含まれているかと思います が、ここで海外からの問題のある情報に対する規制というニュアンスを入れる必要があ るのかと思うのです。ここは、むしろ、こういうネガティブな言葉を入れなくても、例 えば「患者・国民の求める情報の多様性を考えると、むしろ信頼性を確保するための方 策を講じることの方が重要である」とか、あるいは「患者・国民が求める情報の多様性 を考慮し、(3)の情報も信頼性を高めていけば(2)の情報として扱うことが期待できるこ とから、むしろ信頼性を確保するための方策を講じることの方が重要である」というよ うにしたらどうかと提案させていただきました。  あるいは、規制できないということの例示で、海外からのそういう情報を取り上げる のであれば、それだけ単独で取り上げるのではなくて、例えば「患者・国民が求める情 報の多様性、あるいは海外から情報が発信される場合においては、法律で規制すること は現実的に困難であること等を考えると、むしろ信頼性を確保するための方策を講じる ことの方が重要である」というふうな流れのほうがいいのではないかということも、提 案させていただきました。  結果的に、今回本日の案として、このような状態になっておりますが、流れの意味は わかるのですけれども、ここにあえてこの言葉を入れられた趣旨を、ご説明いただけれ ばと思います。 ○大山座長  ありがとうございました。三谷委員からいただいた内容につきましては、私のほうも 見させていただきまして、事務局と議論をいたしました。  ここで申し上げているのは、1つは、前にも申し上げましたように、ここでは一般的 な情報の議論をしているわけではなくて、医療情報について、今後の話かもしれません が、様々なもし信頼性において不十分な情報が発信されてくると、あるいは発信が実際 にインターネット上で起きてくるというところを考えると、最も重要なことは何しろ信 頼性を確保することだと。それを規制しようとするとまだ現状、医療のこの情報につい てどう答えるか、個別に申し上げるつもりはありませんが、発信場所が海外になるだけ で、もう法律の及ぶ範囲ではなくなっているということを、やはりインターネットの特 殊性から見て指摘する必要があるのではないかということで、このような書き方をいた しました。  従って、海外から情報が発信された場合は、法律で規制することは現実的に困難であ ると。これは、向こうが同じように規制をかけてくれればいいわけですから、そのため に両国、あるいは国際社会でルールづくりが必要ということは、一方で進んでいること ですが、現状ではできないことがわかっておりますので、困難であるという言葉を使わ せていただきました。 ○三谷委員  実態として、海外から情報発信する例がどのぐらいあるのか、ということで、海外の プロバイダーを使って、情報の発信をやっているというのはあるかとは思いますが、そ ういう問題のある情報を、現実的に海外から意図的に出すという割合は非常に少ないの ではないか、と思うのです。それから、先ほど河北委員からネガティブリストの話があ ったのですけれど、その問題となる情報をどうするかというところの観点を、ここで入 れる必要があるのか。それを言い出すと国内に現状ある情報も問題のあるものが、いっ ぱいあるのではないかというところに行ってしまうのではないかと思うのです。  そういう状況に対してどうするかというところで、その質を高めていくために、どう しようかというのが今回の検討会の趣旨だったと思います。ここでネガティブなところ を取り上げてくる理由があるのかということなのですが、ほかの方のご意見はいかがで しょうか。 ○大山座長  これは、ここをお読みにいただければわかるとおり、今後の話として(1)(2)にとどめ たくないからこそ、こういうことを申し上げているわけですよね。 ○中島委員  ここの河北、三谷委員のご発言は私は全く大変大事なことだと思います。その続きで 申しますが、それぞれ違うご発言をなさっているようだけど、結局その底に流れている のは何かと考えますと、おそらくこのインターネットというツールがどういう形のもの で、この委員会が何のために設置されたのかというところに行きつく。今の時代にとっ て先端的なところで、医療の方向性、患者側がどういうふうに情報を得られるのかとい う方向性をきちっと示して、後のちにも先鞭になるようなものを目指して設置されたの だろうと思います。ですが、ここまで来ると、いささか、どうなのかなと思って……。 感慨に入りまして、申しわけないけど、ちょっと言わせていただきます。  まず、錯綜しているいろいろなものに事務局も気をお使いになってやっておられて、 私も実は、この7頁のところも最後のところは大幅にいろいろ申し上げまして、それを 全部取り入れていただきましたので、私としては一生懸命限界までやって下さっている ことに、大変満足しています。しかし、やはり感じるのは、何のためにこの委員会が設 置されて、そしてこのインターネットはどういうものか。つまりそれを規制する側に回 るのか。それから例えば、患者と医療の問題で医療側と患者側という問題があった時に 、患者側にとって本当にこれは悪いものなのかです。毎回医師の方から、いろいろ、茸 のこととか、おしっこ療法のこととか、いろんな問題があるということで出ましたけれ ど、それらはインターネットに載るものを果たして規制するほうへ行くべきものなのか 、それとも本当に医療側も、患者と同じように自立していくという1つの時代の流れの 中で、自分たちで自浄作用とか、医師の方々の持っている団体がきちっとそういうもの に対しては、患者のためにならないということで、しっかりとやって下さる、そういう 方向こそ、このインターネットが入ってきたところに対応する検討会のあり方として大 事なのですが、それを信頼がない者が入ってきたらどうするのかとか、そういう者は医 者の方が非常に困ることがあるから、それをどうやって規制するか、ちゃんと国が法律 でやってもらえないのかという感じのところへずーっと何回もの期間を通じて引っ張ら れてきた。それにかなりの時間が取られてきたと私は思うのです。  前回、この報告案について、私が大変に失礼にも「10年前に発表したのと、これでは ほとんど変わらない」と申しましたが、そうしたら、大変ありがたいことに、かなり変 えてくださいました。アウトカムのところも、具体的にかなり入れていただきました。 方向性を示していただきました。ですけれども、いまの時代の動きは、いままでの10年 とは違うと思います。この医療情報のインターネットに関しても、あと、3年くらいの 間にだって、全く状況は変わってくると思います。そうすれば、この会がそこの指針に なって、もっと方向性をきちっと示していただいたというためには、あまりいろんなと ころに気を使い過ぎないほうがいいと思います。  例えば、いまの三谷委員のおっしゃったのは、全く三谷委員のおっしゃるとおりだと 思います。そういういろいろな細かいところに網を張って、それをつぶす、これをつぶ すということをやって、出来上ったから、ちょっとしっくりこないというところがある のだと思います。  やはり、もっと勇気を持って時代の動きを受けとめ、それから本当に患者が自立して きて、しかも患者を育てなくてはならない。医療情報をきちっと患者に与えて、患者も 育たなくてはならない、そういうときにどうあるべきかという指針をもっとスパツと示 していただきたいと思います。あまり、いろいろと「こういうことが起きる」「ああい うことが起きる」ということに気をお使いにならないほうがいいのではないかと、河北 委員と三谷委員のお話を聞いていて共感しました。  これが全回にずっと流れていたので、そこに引っ張られるのもわかるし、よくぞここ までおまとめになったと思いますよ。ご苦労はわかりますよ。だけれども、やはり3年 後、5年後にふり返ったときに、この会がどういうものだったかという方向性をきちっ と示していただくことこそ、患者側にとってお願いしたいことなのです。  本当に患者のためを思うのなら、「光と影」の影のところを「こうするな」「ああす るな」と言っているのではなくて、そういう患者のためを思ってくださる医療側がきち っと自立して、自浄作用を発揮して、やってくださるということが患者のためだと思い ます。あとは、こういうインターネットの性質を考えると、もっと自由であるべきだと 思います。でも、随分直していただいて、ありがとうございました。 ○大山座長  どうもありがとうございましたま。おっしゃっているとおりだと私も思っていまして 、たしかに書きぶりですっきりしていないというご指摘があるとすれば、私からもお詫 びしなければいけないのですが、やはり私、事務局と話をしていて、彼らが思っている ことがよくわかるのです。この書き方以外でやるというのは、かなり難しい。おっしゃ るとおり、数年後とか、10年後、将来像としては私は医療は完全に患者参加型の医療で 、医療スタッフ側と患者側が一体となって健康を増進する、あるいは病気を直すという 姿にしていくべきだと思います。  それは人材育成の話がよく出るのですが、教える、あるいは教わる、どちらかという と、いままでは教わるが多いのですが、そうでなく、教え合う、お互いに対等の立場で やっていく、もちろん専門性が違うからこそ、依頼する部分があって、信頼する部分が ある、こういう姿だろうと思います。ただ、今すぐインターネットの世界を全部そうや ったらどうなるかというと、完全に知識が遍在しているのです。それと同時に、それに よってどうしても被害をこうむる方がいらっしゃると思います。 ○中島委員  だから、そういう被害に対しては、医療側がご自分たちが自立して、自浄作用できち っと、被害を受けないようにアピールしていくのが社会に対する使命ではないかと思い ます。 ○櫻井委員  私も言っていることは同じなのですが、インターネットというのは自由の世界です。 皆さんが忘れているのは、この委員会が何かというと、役所の委員会なのです。役所が こう言いたいというのを手伝っただけで、役所が何か言ったというのは勝手なので、我 々がそれに従わなければならないなんて、どこにも書いてないです。役所がやっている ことをみんなが手伝っているのだから、いやなら、この委員会をやめればいい話ですか ら、いいんじゃないですか。役所がやりたいというのを手伝っただけで、役所はこう言 っているというだけです。あとは民間がやればいいのです。だから、それはいいじゃな いですか。もともとインターネットは縛りようがないのですから。 ○塚本委員  各委員がおっしゃったのは、それなりの立場からであることと思います。ただ、今日 いろいろな民間団体がホームページを立ち上げています。そういう意味で、現状を認識 するという部分では、やはり当然若干の抵抗を感じてしまうかもしれません。問題とし ては細目の検討が派生してまいります。現実としては医療機関が出している部分では、 ある組織に参加していないがままに被害等を惹起させている情報があるかもしれない。 逆にそういった部分に選択肢をあえて国民にテーマとして与えることが、この委員会の 使命かと思います。 ○大山座長  ありがとうございます。三谷委員、どうぞ。 ○三谷委員  またかと思われるかもしれませんが、いままでアメリカや、カナダの例を紹介させて いただきました。いま、「役所だから」というのをおっしゃったのですが、実は私はこ ういう会に出させていただくのは、初めてです。こういう場でもって、患者であり市民 であり、国民でありという立場での考え方を出させていただきながら、こういう新しい インターネットをどうするかという議論が出来ていくことを期待して参加しているわけ です。最終的にまとめ上げようという段階で、あとは任せていればいいという気持でい るものではございません。そこでしつこくこだわっているわけなのですが、インターネ ットの悪いほうにこだわり過ぎというところが、言葉として出ているかと思うのですが 、ここで最近の動きで、是非ともご報告しておきたいことがあります。ヨーロッパにお いて、つい最近、欧州委員会がeEurope quality criteriaというものを発表しました。  まず、2000年の6月に欧州委員会で、eEurope2002円というのが採択され、続いて2年 後の今年5月にスペインでeEurope2005 Action Planが採択されました。この中で、 2005年までにModern online public serviceを実現していこうという目標が掲げられま した。オンラインで現代的なパブリック向けのサービスで何ができるかということで、 様々なものが取り上げられたわけですが、その1つに、医療の分野でインターネットを 使っていくeヘルスのサービスを促進していこうというのが提案されました。これに関 連して、委員会の役割として挙げられたのですが、ヨーロッパの各加盟国において、国 民がヘルスケア情報に広くアクセスできるようにしていく必要があるとして、そのため には問題があるところを取り上げてどうするという話ではなくて、ウェブサイトの質を 確保していくために何をすべきかという議論をしているわけです。そこで取り上げられ たのがQuality Criteriaという、いわゆる質の基準です。そういうものを導入していこ うという議論がなされているわけです。Action Planを作って、実際にどのような活動 が行われているか、各国でモニターしていこうということになったのです。こういうと ころまで進んでいるのが現状なのです。問題がある情報をどうするかというのではなく て、いかにいい情報を集めていくかというのが議論されているのです。  その中に取り上げられた基準ですが、これまでにご紹介しましたアメリカのいろいろ なガイドライン、AMAのガイドライン、カナダでの基準というのがありましたが、ほぼ それらにつながるようなものなのです。ガイドラインのもっとも基本的な部分というこ とで、たった6項目しかないのです。それは何かというと、透明性と正直さ、オーソリ ティということで、誰が情報を発信しているかを明解にする、プライバシーとデータの 保護をきちんとしていく、最新性の情報を出していく、それからアカウンタビリティ、 何か問題があったときにはきちんと応えられるということ、最後にアクセスビリティ、 国民が広く情報にアクセスできるような環境を作っていく。こういう基本の部分につい てのQuality Criteriaが欧州では決議されたということなのです。そして、これらを実 際にどうしていくかという議論をしていっているわけですが、こういう方向をやはり打 ち出してほしいというのが私の気持です。  そう考えると、悪い情報をどうするかという議論で、いまみたいな話になるのではあ れば、この海外の情報云々というのも、「医療機関がインターネットを通じて、医療情 報を提供する場合は、(1)と(2)の範囲内にとどめるのが妥当であるという考え方もある が」というのが前に来ているから、こういうふうな表現をせざるを得なくなってくるわ けで、どういう情報を提供すれば望ましいかと考えることの意味がなくなるように思え ます。であれば、ここは「(3)の情報は評価基準・評価方法等が確立されていないこと から、今後信頼性を確保するための方策を講ずることが重要である」というふうに、シ ンプルに流したほうが誤解がないのではないかと考えるのですが。 ○大山座長  ありがとうございました。ご意見はよくわかりましたが、私もこだわって申しわけな いのですが、厚生労働省さんがこういうことちゃんとわかってくれるというのは、非常 に大事なことだと私は実は思っています。インターネットの特性ですが、いま国はeジ ャパンの話、eジャパンの見直しと様々のことをやっていますが、厚生労働省さんの寄 与というか、貢献がちょっと少ないのではないかと最近思っています。「きちんと出て くださいね」といろいろ申上げているのですが、特にインターネットの場合、厚生労働 省は法律では規制できないということをわかっていてくれるというのは、すごく大事な ことではないかと思います。すぐ、法律とか、規制に行こうとする人が多いのです。  インターネットの話もすぐ法律で規制を掛けようとする。それで何が起きているかと いうと、規制を掛ける途端にみんな外に行ってしまう。それで実態は変わらない。ここ が問題なので、私はそんなやり方でなくて、ちゃんと信頼性を高めていって、受ける側 にも判断能力を持っていただく、この仕掛けをどうしても入れたくて、この文章をあえ てというか、海外との関係、法律との関係を言わせていただきたかったという意図があ ります。ですから、三谷委員がご指摘のとおり、切ってしまえば、大変すっきりするの ですが、ちょっと書き方を変えろという話もあるかと思いますが、「現実的に困難であ る」などと書くのは、これを報告書に書くなどというのは、いままでだとあまりないで すね。ちょっと変な言い方で恐縮ですが、ご理解いただければと思います。  ご意見がないようでしたら、この議論はこれで終わりにしたいと思います。ここで決 めたことは既に修正をしていただきました。いま印刷中だそうですが、もうちょっとか かるようです。時間の関係もありますので、先に進ませていただきます。  この後、取りまとめという形になりますが、皆さんに見ていただいて、間違いを何カ 所変えましたか。確認だけしていただけますか。 ○総務課長  今日のご議論を踏まえて、まず7頁ですが、2つ目のパラグラフの4行目「住所、診 療科目、看護師等の配置状況、患者に対するサービスの提供の状況等」ということで、 診療機能、治療実績を削っています。10頁で表題の「インターネットの光と影」という のを削っています。12頁の下から5行目と3行目の「WAMNET」という所の後に「 等」を付けています。以上を修正したものを、いまお手元に配っているところです。 ○大山座長  ご確認いただけましたか。7頁の(1)の所、2文字が削除されていること、それから 「WAMNET等」の12頁、それから10頁の副題が取れているということですか。それ では本案を検討会の報告書として、篠崎局長に提出したいと思いますが、お認めいただ けますか。                  (異議なし) ○大山座長  ありがとうございます。それでは、局長に私から、いま確認したものをお渡しします 。              (篠崎医政局長に報告書を手交) ○大山座長  篠崎医政局長から、ご挨拶をいただきたいと思います。お願いいたします。 ○篠崎医政局長  ただいま大山座長から、「インターネットによる医療情報に関する検討会」の報告を いただきました。6月19日に第1回の会議を開催して以来、6回にわたりまして、大変 年の瀬の迫ったときまで、お忙しい中を熱心にご議論いただき、おまとめいただきまし て、厚く御礼申し上げます。8月29日に医療制度改革の中間取りまとめを発表しました が、その中にも患者の視点に立った医療提供体制の改革をしようと。その中には、患者 さんに対して、積極的に医療情報を提供して、患者が選ぶ医療という時代を迎えるよう にしようというのがその骨子でございました。  今年の3月末には広告規制を大幅に緩和をしまして、河北先生がおっしゃったように 、ネガティブ・リストというわけではありませんが、ポジティブ・リストのぎりぎりま で。広告できるものは、議題に上がって広告規制に入れなかったのは、死亡率だけでし た。それ以外はすべて、数え方にもよりますが、165項目ぐらいの広告が広告可能とな りまして、ポジティブ・リストのいちばん右端のほうはネガディブ・リストにいちばん 近いのではないかと思いますが、そのようなつもりで広告規制の緩和をいたしました  特にその中にインターネットのホームページを広告できるようになっていましたので 、それができれば、ほとんど広告については規制がかかつていないという状況に近いわ けです。先ほど大山座長がおっしゃいましたが、インターネットは非常な勢いで普及し ていまして、これを使っての医療情報提供はすごい勢いで伸びるのではないかと思って います。その中で、いまの時点である程度の厚生労働省としての考え方をお示しいただ いたほうがいいのではないかということで、3月末に広告規制を緩和して、ほとんど同 時にこの検討会を立ち上げまして、ご議論をいただきました。今日もいろいろな先生が ご意見を申されていましたが、ゆめゆめ私どもがインターネットのことを規制しようと いう考えはありません。むしろ折角ポジティブ・リストのぎりぎりの所まで、緩和した わけですから、その逆行のようなことはすべきではないと思っていますが、ただお話が ありましたようにインターネットには、光と影の部分がありまして、影の部分が、ほか の分野ではいいというわけではありませんが、特に医療に関しては取り返しがつかない ということが起こりうるものですから、ある程度それを見越して、考え方を整理する必 要があるということではないかということです。  最後におまとめいただきましたように官というものではなくて、広告機構のようなも ので、ある程度のガイドライン的なものが出来ればいいというようなことになっていま すので、いまのところはそういう考えでいいのではないかと思っていますが、また先に 行きまして、もし影の部分が非常に大きくなるようでしたら、また皆様にお集まりいた だいて、どうしたらいいかを考えたいと思います。何はともあれ、大変お忙しい中を、 また年の瀬に迫りまして、このような報告をまとめていただきまして、厚く御礼を申し 上げます。どうもありがとうございました。 ○大山座長  ありがとうございました。次に事務局から、何かありましたらお願いします。 ○総務課長  これまで7回の会合で、大変ご熱心にご議論いただきまして、ありがとうございまし た。今回お取りまとめいただきました報告書につきましては、先ほどもちょっとお話し させていただきましたが、後日参考資料等を添えまして、印刷しまして、委員の皆様方 にもお送りいたします。何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ○大山座長  ありがとうございました。最後になりますが、私からもお礼を申し上げたいと思いま す。委員の皆様方におかれましては、短期間ではありましたけれども、大変ご熱心に発 言、議論いただきまして、ありがとうございました。本当にこのインターネットの医療 情報に関する検討というのは(1)と(2)と(3)という分け方をし、(1)と(2)はもう既にゴ ーサインが出ている。(3)についてはこれから何とか、(1)、(2)のランクに入るように 努力いただくということを明確に厚生労働省さんのほうが言っていただいたこと、それ から規制をしていくのではなく、自由な中で、より信頼性、客観性を高める努力をする と言っていただいたことは、私は非常に大きな第一歩ではないかと思います。  ここを間違えると、まさしくボタンのかけ違いのように、影のほうばかりが出てくる ようなことにもなりかねないと思っているわけです。ちょうど、ここと割に両極にある ような感じがしますが、特許庁で特許情報の公開の話をもうやっていまして、先日話を していましたら、やはり官民の役割分担というのがあるのですね。医療の中でのいまま での(1)、(2)、(3)の議論、それから特許のほうでの情報の質等についての議論をして いますと、官は基本的に持っている情報をオープンにしていく、それももちろん正しい 情報を、信頼性のある情報を出していく。民はそれに付加価値を付けて、それをさらに 提供していくというのが私は原則ではないかという気がします。特許の場合はほとんど 原文だけくれればいいという人が多いらしくて、民間企業が泣いているという話が一方 ではあるようでありまして、官はだから、情報を出すなという意見も聞こえてくること がありましたが、聞いていて、ちょっと変じゃないかなと実は思ったことがあります。  それはそうとして、いまはまさしくインターネットというインフラの時代から、今度 はその中に提供されるコンテンツ、あるいは情報の質の話に変わってきたのかなと思い ます。これは取りもなおさず、我々全員が相互に教え合うことで、さらに知識を深め、 理解度を高めるという正のポジティブなスパイラルに入るためのものだと思っています 。その観点からも今日こうやって、報告書を局長のほうにお渡しできたことは、非常に 私もうれしく思っています。  本当に皆様方のご協力をいただきまして、この報告書がまとまったことに対して、私 からも厚く御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。それでは、 これで閉会をさせていただきたいと思います。お忙しいところを大変ありがとうござい ました。閉会いたします。 照会先 医政局総務課 竹林(内2516)