02/11/20 第4回医薬品・医療用具等対策部会議事録             第4回 医薬品・医療用具等対策部会                       日時 平成14年11月20日(水)                          13:30〜15:30                       場所 厚生労働省専用第18会議室 ○桜井部会長  それでは、定刻になりましたので、第4回の会議を始めたいと思います。  今日は、菊地先生、原田先生、望月先生のお三方が御欠席だそうでございます。  本日は、議題である輸液ポンプ等のワーキンググループの委員でいらっしゃいます聖 路加国際病院リスクマネジャーの寺井先生、それから、医療用具の企業の方に5人ばか り御出席いただいております。また後ほどいろいろお願いしたいと思います。  それでは、新しく医薬局長に御着任されました小島さんに、一言御挨拶をいただきた いと思います。 ○医薬局長  ただいま御紹介いただきました小島でございます。委員の先生方には、大変お忙しい 中、医療事故防止のための医薬品・医療用具等対策部会の委員をお引き受けいただきま して、大変ありがとうございます。医療事故防止のために医薬局といたしましても、医 薬品・医療用具の両方の分野で、果たしていかなければいけない役割が多々あるという ふうに感じております。先生方にいろいろ御指導もいただきまして、また、御鞭撻もい ただきまして、より一層の安全対策に努めてまいりたいと思っておりますので、今後と も何とぞよろしくお願いいたします。  なお、大変失礼ですけれども、今日また国会で呼ばれておりまして、失礼させていた だかなくてはいかんということで、御容赦をお願いしたいと思います。 ○桜井部会長  ありがとうございました。それでは、同じく安全使用推進室長の池田さん。 ○安全使用推進室長  8月から担当になりました池田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 ○桜井部会長  それから、委員の交代がございまして、製薬団体連合会の宮城島さんが吉澤さんにお 代わりになったということでございます。 ○吉澤委員  前任の宮城島委員長の後を引き継ぎまして、日本製薬団体連合会の安全性委員会の委 員長をやらせていただいています吉澤です。よろしくお願いします。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  それでは、本日議題が6つございますので、資料の確認をお願いいたします。 ○事務局  それでは、事務局より冒頭、配付資料の確認をさせていただきます。本日マイクが机 上マイクですので、申し訳ございませんが座らせていただきたいと思います。その上で 説明を申し上げたいと思います。  まず、お手元の資料の1枚目に議事次第というものがございますが、できますればク リップを外していただいて資料の確認をしていただければと思います。  議事次第の下に座席表がお配りしてあるかと思いますが、その次が、配付資料一覧と いうことでお示ししておりますので、こちらを横に置きながら、個々の資料の確認をし ていただければと思います。  まず、資料4−1−(1)ということで「第4回医薬品・医療用具・諸物品等情報の分 析について」という資料があるかと思います。  それから、ちょっと厚目の資料でございますが、資料4−1−(2)でございまして 「医薬品・医療用具・諸物品関連等情報集計結果」というものでございます。  続きまして、資料4−2−(1)ということで1枚紙でございますが「医療安全対策ネ ットワーク整備事業(ヒヤリ・ハット事例収集等事業)・全事例集計結果の概要につい て」というものでございます。  それから、資料4−2−(2)でございますが「医薬品・医療用具・諸物品等情報(全 事例)の分析結果について」というものがございます。  次が、資料4−2−(3)でございます。横長の表でございますけれども、ちょっと厚 目でございます。「第1回〜第4回医薬品ヒヤリ・ハット事例の解析(薬剤別)」とい うものがあるかと思います。  続きまして、同じく横表でございます。資料4−2−(4)ということで「重要事例情 報(医薬品・医療用具等に関連すると思われる)」という資料があるかと思います。  それから、資料4−2−(5)ということで「医薬品に関連した医療事故防止のための 対応について(案)」という資料でございます。  資料4−2−(6)でございまして、委員の先生方にはカラーでお配りしておりますが、 「直接の容器への記載例等」というものが1枚目に来ている資料があるかと思います。  資料4−3−(1)ということで「輸液ポンプ及びシリンジポンプに関する事故防止対 策(案)」という資料でございます  それから、次が、資料4−3−(2)でございまして、カラー刷りでございますが、輸 液ポンプの絵柄等がとじられている資料でございます。  次が資料4−4ということで「ジャクソンリース小児用麻酔回路と小児用気管切開 チューブの組み合わせについて」という資料でございます。  資料4−5ということで「医療安全対策ネットワーク整備事業(ヒヤリ・ハット事例 収集等事業)の今後の運営に関する検討課題について」という資料でございます。  次が、横表でございまして2枚紙でございますが、資料4−6ということで「医療安 全対策ネットワーク整備事業(ヒヤリ・ハット事例収集等事業)・収集体制の変更に対 する委員意見と変更方針(案)」という資料でございます。  資料4−7でございますが「医療安全対策ネットワーク整備事業(ヒヤリ・ハット事 例収集)記述情報収集フォーマット(案)」というものでございます。  資料4−8ということで横の絵でございますが『今後の「医療安全対策ネットワーク 整備事業」の進め方について』という資料でございます。  お手元の資料は以上でございますが、そのほか、御出席いただいております日薬連の 吉澤委員から資料の配付ということでお申し出がございましたので、別に配付させてい ただいていると思いますので、御確認いただければと思います。  以上です。 ○桜井部会長  ありがとうございました。よろしいでしょうか。  それでは、早速議題の1、第4回ヒヤリ・ハット事例収集結果について御説明願いま す。 ○事務局  それでは、事務局より第4回の集計結果について御報告いたします。  資料の4−1−(1)、4−1−(2)という資料を御覧いただければと思います。4−1 −(1)の方に、今回第4回として集計いたしました結果について記載しております。今 回、平成14年5月28日から平成14年8月27日までの間に報告されました事例に ついて集計いたしました。今回は、医薬品・医療用具・諸物品等情報として総事例数2 46事例でございます。そのうち1例につきましては、重複事例と考えられたために、 総事例数と次の分析対象件数というものでは1例一致しない形になってございます。  分析対象として245件、そのうち医薬品関連情報が187件、医療用具関連情報が49 件、諸物品等情報が9件、以上のように報告されております。  右側に前回報告の件数を表示いたしましたが、若干報告が増加傾向にあるというふう に考えてございます。  続きまして、その下のA−2でございますが、今の医薬品関連情報187件につきま して、医療機関側から報告されました要因に従って分類した結果でございます。  次の2ページにA−3といたしまして、医療用具関連情報の概要について記載させて いただいております。  その下、A−4が諸物品等情報ということでございます。  続きまして、3ページ目B−1でございますが、これにつきましては、医薬品関連情 報を委員の先生方、ヒヤリ・ハット作業部会の下に医薬品・医療用具等の情報の検討班 というものを設けさせていただいておりますが、その委員の先生方に検討していただい た要因別に再集計した結果でございます。お手元の方にフローチャートの別刷りをつけ てございますが、それに基づいて検討班の先生方に再検討していただいた要因ごとに集 計いたした結果でございます。  次の4ページを御覧いただきますと、B−2といたしまして、今の医薬品関連情報を 再検討していただいた要因別に集計いたしております。この中では今回、規格違いとい うような医薬品で言いますと錠剤の10mg錠と20mg錠の取り間違いというよな、規格 違いというような報告が一番多く報告されてございます。  続きまして、5ページに同じように医療用具につきましても検討班の方で再検討して いただいた結果を記載してございます。この中では、管理が不十分だったというような ものが一番多く報告されているところでございます。  以上でございます。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  その次の議題で、1回から4回までの全体の報告があると思いますので、基本的な議 論はそのときにまたお願いしたいと思いますが、ただいまの第4回分だけについて、特 に何か御質問等ございますでしょうか。よろしゅうございますか。  では、続けて議題2に移って、まとめて議論していただきたいと思います。 ○事務局  それでは、議題2に関しまして、事務局より説明させていただきます。  使います資料は、お手元の資料4−2−(1)から資料4−2−(6)ということでお願い したいと思います。まず、資料4−2−(1)でございますが、これは先ほど御説明いた しました第4回の集計結果、これは、3か月ごとの集計でございまして、こういったも のを4回積み重ねた結果、都合1年分のヒヤリ・ハット情報が集まってまいりました。 それを改めて全体を集計し直したものということでございます。  お手元の1枚の4−2−(1)の資料でございますが、報告期間といたしましては、去 年の10月から今年の8月分までということで、4回分の集計結果ということになって ございます。  4のところでございますが、全体の情報の数といたしまして、コードで医療機関から いただく情報は2万2,734事例集まってまいりました。そのほか重要事例というこ とで、医療機関の方で重要と思われた事項を記述方式で書いていただく情報も我々はい ただいておりますが、そういったものに関しましては、2,464例集まってまいりま した。そのほか医薬品・医療用具あるいは諸物品といったものに特化した情報として、 医療機関の方から御報告いただいたものに関しましては768事例ということで、都合 こういったものが4回分の集計として集まってまいりました。  そして、この部会では特に、最後の医薬品・医療用具・諸物品に着目いたしまして、 更に我々の方で若干解析を加えましたので、それについて御説明を続けさせていただき たいと思います。お手元の資料4−2−(2)を御覧いただきたいと思いますが、これは、 4回分の過去の集計結果でございまして、上の小さな表に書いてございます一番右側で ございますが、合計といたしましては先ほど764事例と申し上げましたが、この中で 具体的に分析の方に活用ができたというものに限りますと、医薬品が602件でござい ます。医療用具に関しましては130件、それと諸物品に関しましては31件というこ とで、合計で763件のものが我々の方の分析の対象になってございます。  そして、真ん中の表でございますが、医薬品関連情報ということで少しインシデント の要因別に内訳を示してございますが、合計のところを御覧いただきたいんですけれど も、これは我々の方が設置しておりますヒヤリ・ハット事例検討作業部会という下にあ ります検討班におきまして、解析作業を行った結果ということでございまして、いろい ろ医薬品・医療用具に関係する事例ということで御報告いただいておりますが、実際そ の事例の中身を拝見させていただくと、人に関係する部分もあるのではないかという中 で、ヒューマンエラーに近いようなものも143件あるというような結果になってござ います。  その次が、ちょうど真ん中辺りでございますが、108という数字がございますけれ ども、規格違いというものがありまして、具体的に申し上げますと錠剤であれば10mg と20mgを取り違えているといった、規格の違いというものの中でヒヤリ・ハット事例 が起こっているというものが108例あるということでございます。  そういう形で、ほかにもいろいろ要因別にこの表に整理させていただいておりまし て、この中で後ほど改めて我々の方で今後どういう対応を取っていくかということで御 紹介させていただきたいと思いますが、具体的にこういう集計結果を踏まえまして、い ろいろな今後の対策を考えていきたいというふうに思っております。  その下の医療用具の関連でございますが、同じように130の事例を要因別に分析し 直したという結果でございます。その他が一番多くなってございますが、それ以外です と、管理が不十分だったというものが最も多くて、全体の30%強ということでござい ます。  1ページおめくりいただきまして諸物品の関係でございます。これに関しましては事 例が少ないのでございますが、合計31件のものに関しまして、それぞれ要因別にお示 ししたとおりの分析結果になっておりまして、管理が不十分だったというものが一番多 いという状況でございます。  最後の1枚に関しましては、解析する前の状況ということでございまして、医療機関 から直接報告をいただいた中で、いろいろ考えられる要因、報告をいただいた要因とい うことで単純集計をしたものでございます。これは参考としておつけしております。  先ほども申し上げましたが、私どもで解析をいたしまして、これからどういう対策を 打つかということに関しましては、最初の1ページ目の集計結果に基づいた検討を行っ てまいりました。それが次の資料になりますが、横長の資料4−2−(3)になります。 これは、医薬品に関しまして今回我々は検討させていただきましたが、1回から4回ま でのすべての事例、したがいまして602例でございます。これに関しまして、品目別 に並べ替えをさせていただいて、どういう傾向が見られるかというのを見たものでござ います。並べ替えの問題、技術的な問題で、最初に数字が冒頭付されている薬剤名が幾 つか並んでございますが、数字、アルファベットの次にそれ以下、後ろの方でございま すと、基本的には50音順に並んでおります。この中で、いろいろ製品ごとにとらえて みた場合どういうことが見えるかということを確認の上、ほかに先ほど紹介いたしまし たインシデントの要因別に見てどういう対策を取るべきかということで、後ほど御紹介 させていただきたいというふうに考えております。  この個表につきましては時間の関係で省略いたしますが、御覧いただきまして、何か 御質問等がございましたら後ほどお受けしたいと思います。  続きまして、資料4−2−(4)の方に移らせていただきます。これは、重要事例情報 ということでタイトルが書いてございますけれども、先ほどお話しいたしました医薬品 ・医療用具関係の情報以外に、医療機関の方で重要と思われた情報を独自に記述方式で 書いていただきまして、報告いただいているわけでありますが、重要だと思われる情報 の中には、ヒューマンエラーに関係するものもあれば、医薬品・医療用具に関係するも のもございます。そういうものを区別なく重要なものということで御報告いただいてい るわけです。したがいまして、その中には医薬品に関連すると思われるものも含まれて いるということでございまして、本日この資料に示しました合計で18例に関しまして は、医薬品に関連するのではないかという中で、我々の方が報告を受けた後検討させて いただいたものでございます。これも、ヒヤリ・ハット事例の検討作業部会の下に置か れています検討班におきまして御検討いただきまして、とりあえずは、この資料には書 いてございませんけれども、1例ごとに十分こういうことが起こっているということを 認識し、更に、情報を集めるという中で傾向を見ていこうということでございまして、 特段個別の対応というものは現時点ではございません。ただ、この資料に書かれてあり ます事例というものを広く、今日の会議の後、公表することによりまして、同じような ヒヤリ・ハット事例を現場で起こさないようにするための情報提供といいましょうか、 注意喚起ということをさせていただくということでございます。  次にまいりますが、資料4−2−(5)でございます。これが先ほど紹介いたしました 医薬品に関します解析結果を踏まえて、我々の方で今回考えた対応策を盛り込んだ資料 でございます。合計3枚になっておりまして、最初の2枚は、これまで取り組んできた 状況の御説明でありまして、最後の1枚が、今回の解析結果を踏まえた今後の取扱いと いうことでございます。  そして、最初の2枚に関しまして、これまでの取り組み状況を説明するに当たりまし ては、その次の資料であります資料4−2−(6)、カラー刷りのものでございますが、 これを横に置いていただきまして資料の説明をさせていただきたいと思います。  これもすべて説明するには時間がございませんので、少しかいつまんで御説明させて いただきますが、まず、1つ目のこれまでの取り組みといたしまして、バイアルとかア ンプルに入った経口剤あるいは外用剤というものに関して、バイアルとかアンプルに 入っているがゆえに注射剤として間違えてしまうといった誤用を防止するための措置と いうものでございまして、カラー刷りの絵で御説明すれば、表示といたしまして赤い字 で「禁注射」ということがはっきりわかるように、注射してはならない、注射剤ではな いよということがわかるような記載をさせているということでございます。  そのほかにも、縦長の資料の(2)でございますが、錠剤やカプセルといった剤型を した外用剤があります。これを経口剤と間違って飲んでしまうようなことがあるという ことを防ぐ意味で、どういう対応を取っているかということでございますが、これはカ ラー刷りの資料で見ますと3ページになります。具体的には、経口剤のPTPシートの 裏側に「のまないこと」ということを明確に書かせていただいて、この薬剤は経口剤で はありません、外用剤ですということをはっきりさせていただく、そういった対応を 取ってきております。  同じようなことでカラー刷りの資料と縦長の資料の2ページ目までが連動するような 形で構成されておりますので、後ほどまた御覧いただければというふうに思います。  縦長の資料4−2−(5)の3ページを御覧いただきたいと思います。こちらに今回解 析いたしました結果を踏まえた我々の対応案を示してございます。今回602例集まっ たわけでございますが、当然のことながら、その事例に関しまして広く情報提供させて いただく。再発防止のために情報提供をさせていただくということはやらせていただき ますが、それとともに、以下に示しました(1)から(5)の観点からワーキンググル ープを設置いたしまして、具体的な事故防止のための対策を検討していくということを 考えてございます。  まず、1つ目でございますが、先ほど解析結果で申し上げましたとおり、規格違いと いう中で間違いが多かったということが明らかになってございますので、規格ワーキン ググループというものを立ち上げまして、錠剤で言えば10mgと20mgを取り違えない ためには、どういう工夫があるかということを御検討いただければというふうに思って おります。  (2)でございますが、名称類似という、これも従来から言われている課題でござい ますけれども、これについても数としては規格違いよりも収集した結果からは少なかっ たわけでございますが、当然1つの大きな課題ということでとらえておりますので、1 つワーキンググループを立ち上げまして、名称の類似という問題をどう考えていくかと いうことを検討させていただきたいというふうに思っております。  それから、(3)でございますが、注射薬についてやはり対策を考えるべきだろうと いうことでございます。これに関しましては、注射剤はどうしてもその使い方等の観点 から、場合によっては致命的な結果をもたらすこともございます。そういった中で、現 状の外観容器といいますのは、注射剤がゆえにバイアル、アンプルといった比較的似通 った容器に入っているわけでございまして、そういったものをいかに取り違えないよう にして使っていただくかということをワーキンググループで検討していただければと 思っております。  (4)でございますが、これも注射薬の一部でございますが、特に重要なものという ふうにとらえておりまして、別に1つワーキンググループを起こして検討したらどうか ということでございます。輸液の中には、生理食塩液あるいはブドウ糖液といった透明 なバッグに入った形での多くの品目がございます。こういったものを取り違えないよう にして使っていただくためにはどうしたらいいか、または、いろいろ組成が違う輸液が ある中で、製品名の中では記号が違うという違いしかないわけでございまして、今回収 集したヒヤリ・ハットの情報の中にもこういったものが複数含まれております。したが いまして、記号違いというものに関して、どういう形で注意深くとらえていくかという 取り組みをお願いしたいと思っております。  それから、(5)でございますが、眼科用剤に関しましても点眼薬を初めといたしま して、かなり容器が似通っているものもございますので、そういったものを間違えない ように使っていただくための対応というものを、ワーキンググループを設置した中で検 討していただきたいというふうに考えております。  いずれも、現場の医師、看護師、薬剤師、その他関係の方々に入っていただくととも に、当然製品ということでございますので、医薬品業界の方にも参画いただきまして、 少人数で検討していただき、その結果をこの部会の方に御報告いただきまして、また対 策というものを御議論いただければというふうに考えております。  説明は以上でございます。 ○桜井部会長  どうもありがとうございました。  以上が御説明でありますが、最後の資料4−2−(5)の最後のところが、今までの集 約というような感じになるかと思いますが、星先生どうぞ。 ○星委員 その前に質問させていただきたいんですけれども、この間も聞こうと思ってできなかっ たんですが、1つは、用具のところの管理が十分でなかったというものはどんなものな のかというのがわからなかったので、それを教えてください。  それと、第4回の資料4−1−(1)に書いてあるまとめの数字と資料4−2−(2)書い てある数字とどういうふうに見るのか。A−2のところに今回のものが全部で187件で、 おしりは確かに合っているんですが、分析の中身はどういうふうに見ればこれを理解す ることが可能なのか、それを教えていただきたい。  それと、もう一つ3つ目、時間がないのでついでに聞いてしまいますが、先ほど説明 のあったこれまで対応したと言われているものについて、業界全体ではどのくらいの進 捗率ととらえているのか、業界の中ではどうなのかあるいは厚生労働省としては、すべ ての医薬品について飲まないことというのを徹底したのはいつの時期なのかとか、そう いうことはわかっているのか。もしわかっていれば教えてほしい。  以上の3点、お願いします。 ○事務局  最初の御質問の管理が不十分だったという点でございますが、医療用具におきまし て、使用前の点検あるいはそういうもので防げるような事例というものを、検討班の方 で要因として判断されたものをそのように取りまとめさせていただいております。 ○星委員  そう言ってしまえば身もふたもないんですが、つまり管理が不十分だったというのは 結果だと思うんですけれども、すごく手間の掛かる管理の必要なものと、普通に考えれ ば普通にできるだろうというものが落ちていたのとでは、私はわけが違うと思うんで す。構造だとかあるいはつくりの問題から言って管理を徹底させることが難しいもの、 例えば、バッテリーチェック1つ取ってみても、多分そうだと思うんですが、そういう ものについての配慮はなく、単に言わば管理を行っていれば回避可能だったというもの で分類したのでしょうか。 ○事務局  恐らく、今、御指摘の管理が不十分だったという事例に関しましては、具体例をお示 しして見た方が、どういう内容かということを御理解いただけるのではないかと思いま すが、お手元の資料でいいますと4−1−(2)を御覧いただきたいと思います。29ペー ジ辺りが、一応、管理が不十分だったという事例を列記している部分でございます。冒 頭で申し上げますと27ページから始まってございますが、29ページ辺りまで幾つか 事例がございます。27ページを御覧いただきまして1番が振ってあるところを御覧い ただきたいと思いますけれども、これは点滴セットの関係の事例だと思いますが、「事 例の内容」という欄でございますが、輸液セットのA・Bセットを連結して点滴の液を 満たしていたら、連結している部分がはずれてしまい、恐らく輸液の中に含まれている と思われる抗生剤が外へ流れてしまったということで、これはいわゆる十分そういった 連結した直後の動きといいましょうか、そういう取扱いに関してチェックという意味の 管理が不十分だったという中での報告でありまして、これは医療機関側の管理が不十分 だったという中で整理をしている事例でございます。  それに関しまして「意見」の欄がございますが、これも報告いただきました医療機関 側の意見でございますけれども、行う前にラインに針がしっかりついているか確認した 上で、要は接続がしっかりつながっているかどうかということだと思いますが、確認し た上で接続する必要があるというコメントもいただいておりまして、こういった内容を 背景にさせていただきますと、一応、要因ということでの分け方であれば、管理が不十 分だったということでの整理をさせていただいているということでございます。 ○桜井部会長  これは1つの考え方として、目黒先生の方がお詳しいかもしれませんが、ME機器な どで使用前の管理と使用中の管理と使用後の管理とありますね。やはりそういう分け方 が必要ですね。 ○目黒委員  多分、輸液ポンプ等に関して言えば、使う人たちというか要するに医療従事者の中で 使うのは、やはり看護師あるいは先生たちが多いかと思うんです。一応使われて保守点 検にかかわる部分について、やはり臨床工学室なり管理をする場所に戻ってきて、動作 点検等をして出すというのは非常に多いことだと思うんですけれども、中央管理されて いて配置された技師がいて、きちんと管理されている状況では、貸出し等のときの点検 における動作点検は確実に行われているという前提に立てば、やはり使うときの、例え ば、基本的なところは電源コードの入れ忘れとかあるいは貸し出していても、使うとき に充電されていなかったとか、そういう細かい部分の取扱いのことが見えてきますの で、やはり使うときの動作確認というか、使うときの押し忘れという部分の教育の徹底 というか、あるいは機械の取扱い、機械を知るという部分が重要なのかなというふうに は感じています。 ○桜井部会長  星先生の御質問も、何かそういう分類をすることが妥当ではないかというような御趣 旨だと思うんですが、一概に管理が十分でなかったと言うと、ちょっと言葉は悪いけれ ども、どこにしりを持っていっていいのかわからんということもありますし、1つは、 そういうフェーズ分けですね。今の使用前、使用中、使用後というフェーズ分けと、も う一つは、例えば、臨床工学技師の役割なのか、あるいは現場の看護婦さんや医師の役 割なのかといったようなあれが必要なのではないかと思うんですが。 ○目黒委員  一言付け足しますと、私も日常輸液ポンプ等あるいは機械を見ていますけれども、輸 液ポンプに関して言えば、看護の使う側から来るクレームとしては、うまく動かなかっ たとかアラームが鳴るとか、それから、すぐ電源が切れたというような、やはり一番基 本的な電源を入れる、それから、動作確認をするという、ある意味ヒューマンな部分が 多分にあるのかなと。それを機械側からどうやってアプローチするかというのは、また 別の部分だとは思うんですけれども、それは非常に現在でも多いことです。 ○桜井部会長  それから、2番目は分析の見方です。 ○事務局  先ほどの星委員の御質問ですが、資料4−2−(1)でございますが、一番下の4に 「情報別報告数」ということで、医薬品・医療用具・諸物品等情報が768事例という ふうに記載されております。このうち第3回の集計分におきまして4例ほど、それと第 4回、今回におきまして、先ほどの冒頭の資料にもございますが、1例ほど重複事例と 思われる事例がございましたので、この計5例を分析件数から外してございます。した がいまして、先ほど4−2−(2)の資料の4回までの総件数ですが、医薬品・医療用具 ・諸物品等を合わせまして763事例になるというふうにさせていただいております。 ○星委員  私がお聞きしたのはそれではなくて、資料4−1−(1)のA−2の分析ですね。この 分析と、あるいはその後の分析で本当は見るんですかね。 ○土屋委員  よろしいですか。分析した立場から、資料4−1−(1)の3ページを御覧ください。 1ページ目は、報告があったときの要因の理由が○がついたものでございます。この3 ページ目が、私どもで再検討を行ったものでございまして、右の「検討した結果」とい うところにいろいろ数字がございます。この要因別に相当した結果が、資料4−2−(2) のところに出ていると。例えば、ヒューマンエラーというのは、薬剤を入れる容器が似 ていたというところにもありますし、配置が悪かったという、さまざまなところに ヒューマンエラーが出ています。これを合わせると30件になると。 ○星委員  わかりました。それでもいいんですけれども、これは結局、見ていただければわかり ますが、よほどやった人が違うんですね。書いてある順番も違えば、何をもってこうい うふうにしているのかよくわかりません。例えば、こちらはヒューマンエラーというの が一番上に書いてありますね。こっちは違うんですね。B−2と書いてあるところで は、ヒューマンエラーというのは下の方にあるんです。これは、何でこういうふうにわ ざわざ見づらい資料をおつくりになるんですかね。見ていても全然心が動かないんです けれども。 ○事務局  そこは次回以降、先生方に御理解いただけるような資料のつくり方をさせていただき たいと思います。 ○星委員  いいです。あと、もう一つ。 ○桜井部会長  なるべくわかりにくく書くというのは、我々の頭をボケさせないためもあると。  それから、最後の御質問は、これまでの対応の進捗状況ですね。これは、どなたから お願いできますか。業界の方ですか。 ○吉澤委員  対応の進捗状況につきましては、今年5月に調査して以来調査はしておりません。し たがって、また次回の調査をしないといけない時期に来ていると思いますが、5月に調 査した時点では、例えばここへ書いてあります4−2−(5)の資料の中のバイアル、ア ンプル入り経口剤または外用剤関係が、正確な数字を今日持ってきていないんですが、 大体ここへ書いてございます(1)(2)(3)、この辺りはほとんどどれも同じくら いな、5月時点で約80%あるいは80%強の対応が終わっております。したがって、 現時点だと、それから更に進んでいるものというふうに理解しております。  それから、(4)につきましては、原則来年の3月までにほとんどのものを終わらせ ようという方向で動いておりまして、今年の5月の段階だと約半分です。  (5)についても、それよりは多い70%ぐらいということです。5月の段階では進 んでおります。その後、約半年経っておりますので、もう一度調査を行わなければいけ ない段階だというふうに思っています。 ○星委員  厚生労働省はわかっていますか。 ○事務局  私どもの方といたしましては、実は去年の12月に開かれたこの部会の中で、一応調 べた結果を御紹介させていただいております。ただ、そのときは、先生方から御指摘い ただきました点といたしまして、全体の母数がわからない中で、何社何品目取り組んで いるというところしか示せなかったものですから、今、吉澤委員の方から御紹介があっ たような何割方対応しているかというところの数字まではお示しできていないという状 況でございました。ただ、今日お示しいたしました医薬品に関するこれまでの取り組み に関しましても、表示等あるいは販売名の変更等いろいろな形で取り組んでいる企業が あるということだけは1回調べさせていただいているということでございまして、ま た、改めまして必要であれば、その資料は先生方にはお送りするなりしてお示ししたい というふうに考えています。 ○吉澤委員  今日お配りさせていただきました資料なんですが、これは最近、各社がどのように対 応しているのかを分析して、更に対応を求めていこうあるいはよりよい対応を探してい こうということで、対応事例を集めました。ここに1冊だけ持ってきたんですが、非常 に大量に、強制して集めたものではないんですが、これは68社から423件の事例が 寄せられました。これは、先ほど事務局の方からどういう対応を行っているかという報 告のあったものを中心に対応がなされています。  対応の目的なんですが、ほとんどが表示を明確にするあるいは統一するということで 進めておりまして、これは医療従事者が使用時に確認が容易になる、例えばPTP包装 だと、裏を見ると確実に名前がチェックできるあるいは規格もチェックできるという形 での表示を統一してきております。ですから、医療関係者の方がこの対応について十分 理解していただかないと、せっかくした対応も使えないことになるということになりま すので、何とか医療従事者の方々への理解の浸透を図っていかなければいけないという ことで、企業努力でかなりやっているんですけれども、それだけではなかなか関係者の すべての人に浸透させていくということが非常に難しい、そういう面がございます。  それで、こちらの部会の方で1つ提案させていただきたいのは、医療従事者へのこう いうものを行った対応を何とか理解が浸透していく方法についての検討も、是非、部会 の方で御検討願えたらというふうに提案させていただきたいと思います。 ○井堂委員  資料4−2−(5)ですけれども、3枚目のところのワーキンググループを設置して検 討する必要があると考えるというふうにここに書いて、5つのワーキンググループに分 けられているわけなんですが、このヒヤリ・ハットのこういった集計を見ますと、複数 の規格が存在したというようなことが一番要因が多いという報告がございましたけれど も、この規格はワーキンググループの中だけでこういった事例から考えるのではなく て、今、例えば歯科の場合だと、企業とユーザー、学者、この三者構成で1つ1つの医 療用具等について規格を検討しておりますし、また、ISOなどの規格とも整合性を取 りながらやって、それをJISだったら経済産業省の方に答申しているわけなんです ね。だから、こういった中でのワーキンググループだけで規格を考えられても、やはり 外国のISOとの整合性ということをいろいろ考えていかないと、いろいろな問題が起 こってくるのではないかと思うんですが、このワーキンググループの考え方、方向性に ついてお教え願いたいと思います。 ○事務局  今、先生が御指摘いただいた点に関しましては、ちょっとこの場合の医薬品に関しま す取り組みの中で申し上げる規格と、恐らく材料を含めた医療機器あるいは医療用具と いったものにおきます規格と、若干ちょっと性格を異にするのかなと思っておりまし て、医療用具の関係でございますと、後ほどまた議題としてありますが、輸液ポンプあ るいはシリンジポンプといったものに関します対策の検討に当たっては、まさに先生が おっしゃいましたようなメンバー構成でいろいろ議論がされてまいりまして、今日また 後ほど御紹介させていただきますけれども、そういったものを標準的な、俗に言うスタ ンダードという意味の規格として位置付けまして、今後開発される製品はそれに合った 形のものをつくっていただくという方向に考えております。それは、恐らく先生とお考 えは一緒ではないかと思っております。  一方、医薬品におきます、今度我々の方で考えております、ここで言う規格のワーキ ンググループと申し上げますのは、例えば内服薬で言った場合の、いわゆる規格という 言葉遣いの問題なんですが、有効成分が錠剤の中に10mg入っているものと20mg入っ ているもの、例えば10mg入っている製品に関しましては、10mgの規格のものという ような言い方をさせていただいておりまして、別に20mg有効成分が入っております錠 剤に関しましては、20mgの有効成分を含む規格という使い方をさせていただいており ます。要は、ここで言う規格というのは、有効成分の含量というふうにとらえていただ ければよろしいのではないかと思います。そういう意味では、ちょっと規格という意味 が違うのかなということと、ただ、そうは言いながらも当然、医薬品を取り扱うのは医 療関係者であり、それをつくる企業であり、また、幅広い見地から検討いただく学会と いった関係者も当然関係者だと思いますので、そういったメンバー構成の中でワーキン ググループというものは検討してまいりたいと思っております。  ただ、いずれにしましても、医療用具で言うところの規格と、ここで取り上げさせて いただきました表現としての規格は違うということは、御理解いただければと思ってお ります。 ○井堂委員  わかりましたけれども、例えば、この後の協議で輸液ポンプだとかジャクソンリース といったこともこの中で協議されるのは、それはそれで意義があるとは思うんですが、 やはりその前に今言った専門家のそういったことが我々に示されて、その上で協議され ないと、なかなか今後このところだけで決めてしまうのは、ちょっと難しいのではない かと思ったので、そういうふうな意見を申し上げました。 ○桜井部会長  吉澤さんと井堂先生の御提案は非常に大事なことだと思うんです。1つは情報の伝達 ということ。特に、コンシューマーというかユーザーというか、隅々まで浸透するよう な情報の伝達ということが1点。  それから、井堂先生の御指摘は、恐らく国際調和というかハーモナイゼーションの問 題も含めていると思うので、これはこれでやはり相当大所高所の話になるんだと思うん ですよ。日本は輸入品も相当多いでしょうし、いろいろな問題もあるので、この辺の取 り組み方のスタンスはやはり十分考えておく必要があるように思いますが、いかがで しょうか。 ○事務局  恐らく個々のワーキンググループで議論していく中で、当然、国際的な整合性ですと か、そういう流れというものは考慮した上で行われていくと思いますし、逆に、今日そ ういった御意見をいただきましたので、我々ワーキンググループの事務局といたしまし ては、その辺りを十分念頭に置いたワーキンググループの進め方を考えていきたいと 思っております。 ○星委員  先ほど吉澤委員から御提言のあったことは、私は最初に申し上げたということを記憶 しているんですが、そもそもこういう規格を変えていくあるいは新たな取り組みをする ということについてのインフォメーションが十分でなかった、あるいは私たちの声を反 映した対応策でなかったというスタート地点でのボタンの掛け違えが、今のこの状況を 招いているということは、はっきり申し上げておかないといけないと思うんです。です から、今となれば、そういういい取り組みもしていると、それが浸透することで価値が 増すんだということに関して、それを否定したり、それらに協力しないというようなこ とを言うつもりはありませんが、現場の意見から反映して、どうかそういうふうにして くれ、あるいはそういうものがいついつまでに入るんだというような期待を持って受け 入れられたものでなかったというような、そういう事の成り行きが今に原因していると いうことを是非とも理解していただきたいと思います。 ○桜井部会長  土屋先生、分析に御関係だったと思いますが、何かもしコメントがあれば。 ○土屋委員  報告そのものは、かなり無理やり要因を物にぶつけているというものもございまし て、今日お手元にございます大きなA3用紙のフローチャートに従って再分類を行った ということでございます。多少御批判がございますのは、もともとエラーなんだから、 そこにヒューマンエラーとは何だという御意見もございますが、とにかく名称や外観に 関係があるのかないのかというファクターで見たときに、全く関係がないというときに は、やはりこの部会で変えなくてはいけないということを扱うということは違うという 意味で分類をしたと。言葉が適切かどうかは議論があるところかと思いますが、そうい うことでございまして、どちらかといいますと、「ザンタック」と「ザイロリック」が 1文字一緒だったというようなものが名称類似というもので報告が上がってまいります と、やはりそれは名称類似とは通常言わないだろうというような分類のし直しをしたと いうことでございます。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  では、今までの件で、ほかに御質問、御意見はございますか。よろしいですか。 ○星委員  ワーキンググループの件はどうするんでしょうか。これからお話をするんでしょう か。 ○桜井部会長  ワーキンググループは、もうできているんですか、これからですか。 ○事務局  本日、こういった我々の考え方につきまして御了解いただければ、これから人選ある いはスタートの時期を含めまして、我々が着手していきたいと思っております。また随 時、御相談させていただきたいとは思っております。 ○星委員  私ばかり話をしてもしようがないんですが、今回の1年間のまとめの上で、こういう 5つのワーキンググループをやりますという話で、ある意味随分のんびりしているなと いうふうに思われるのではないかという危惧があります。その新たな検討を始めるとい うことに文句をつける気はありませんけれども、どういう時点までにどんな結論を出す のかということの枠組み、あるいはその対応策によっては、メーカーでの対応、その他 に時間が掛かるものと、すぐにでも取り組めるものと多分あるんだと思うんです。です から、そういうものによっては、対応策の内容によってはこのぐらいを目途に新たな基 準づくりをして、いつごろまでに実現するんだと、あるいはこういうものであれば即時 この時期までにやるんだというようなタイムスケジュールを是非とも示していただい て、そして、現場でのいろいろな声がいろいろな形で反映されて、現場への受入れとい う意味では、先ほどの失敗例のようなことにならないように是非ともリードしていただ きたいし、この部会の果たす役割もそういうところにあるのではないかと思いますの で、それは申し上げておきたいと思います。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  ただいまの御意見は、どうでしょうか。タイムスケジュール的なことは何かお考えが あれば。 ○事務局  我々といたしましても、できるだけ早く設置して早く結論をというふうに考えており ます。ただ、5つのワーキンググループそれぞれが取り扱う内容が違うと思われます し、あと、どこまでの目標が設定できるかということも恐らくそのメンバーの先生方と も御議論しなければ、なかなか明確にならない部分だというふうに考えておりますの で、全体の進め方、人選、その他体制が整いました段階で、個々のグループの中で、 今、御指摘いただいた時期あるいはどこまでの目標かといったところは相談させていた だいて、それをある程度この部会の方にお示ししたいというふうに思っております。 ○井堂委員  漏れ伺うところによりますと、こういったことはできるだけ厚生労働省としてはアウ トソーシングしたいということで、今回、独立行政法人のそういったものをつくるとい うふうに聞いているんですけれども、そういった中で、こういったことは本来ならば、 独立行政法人の中の一分野としてやっていくべきものではないかと思うんですが、その 辺の整合性といいますか、方向性はどうなるんでしょうか。 ○事務局  今、御指摘の独立行政法人に関してでございますが、国会審議中ということもござい まして、まだ独立行政法人というものができるかどうかわからない中での今日のコメン トになるかと思いますけれども、実際我々の方の関係の独立行政法人で言いますと、ま さに本日もお示ししていますようなヒヤリ・ハット事例の収集というものを今、医薬品 機構で行っております。この医薬品機構も独立行政法人化といいましょうか、そういっ たものの対象になっておりまして、どういう形態がふさわしいかということも含めて国 会の方でも御議論いただいているところでございます。したがって、今後、医薬品機構 がどういう形で進んでいくのかということは、ある程度国会審議等が終わった段階であ りますれば、その中身といいましょうか性格付けというものが見えてきますので、その 中で業務としてなじむかどうかということはまた改めて、その時点でなければ申し訳ご ざいませんが検討できないと思っておりますが、その時点では、できればそういうとこ ろでもできるような方法、業務として行えるような方法があるのかどうかということは 考えてさせていただきたいというふうに思っております。 ○井堂委員  ということは、独立行政法人の方向性が定まった時点で、このワーキンググループを 考えられるというように理解していいんですか。 ○事務局  ワーキンググループに関しましては、一応この部会の下に置かれる形になりますの で、この部会といいますのは一応、現時点では厚生労働省の局長の私的懇談会という位 置付けでございますから、あくまで厚生労働省の中のそういう組織ということになるか と思います。 ○桜井部会長  よろしいですか。ほかにございませんか。  まとめると、結局ヒヤリ・ハット事例を解析しましたと、それで重要なものは、この 5つのワーキンググループで議論しましょうというふうに集約されたということだろう と思うんです。あと、それがいつごろどういう形でというのは、今の答えだとまだちょ っとよくわからない面が多いので、やはり先ほど御指摘があったスピード感というのも 大事かと思いますので、その点御理解いただければと思います。あと、国際化の問題と いうのは大きいですね。  ほかに何かございますか。よろしいでしょうか。  それでは、一応、議題の2はこれで終わりにさせていただきまして、3番目の医薬品 基本データベースについてということでございます。これは、大変重要な問題ですの で、医療安全推進総合対策においても取り組むべき問題として指摘されておったわけで ございますが、これについては土屋先生が厚生科学研究として御研究なさったそうです ので、先生からひとつ御披露いただけますか。 ○土屋委員  それでは、スライドを使いながら、壁の方に今映っておりますが、医療事故防止のた めの医薬品の基本データベースということでございます。医薬品が関連する医療事故の 要因と申しますと、まず名称に起因するもの、あるいは外観に起因するもの、配置管理 といったもの、それから、その他の要因と、大きく分ければこのように分けられると。 その中で、語幹の類似性でございます。これは、通常で言えば商標と言ってもいいのか もしれませんが、実は商標登録されているものとないものがあるものですから、ここで は語幹と言っております。語幹の類似性が問題になるもの。  それから、同じ語幹で先ほど出ておりましたが、複数規格あるいは「アダラートL」 と「アダラート」というように、「L」とか「CR」というような記号違いというもの がございます。したがいまして、こういった名称に起因するものの中で同一語幹におけ るエラーについては、これは語幹の類似性とはちょっと別になりますので、今回扱いま したのは語幹の類似性をどうするかということでございます。  ほかに外観に起因するものとしては、やはり外観の類似性ということがございます。  その他、勿論、配置とか管理の仕方というものがございますが、そのほかの要因とい たしましては、処方箋記載事項の標準化がなされていないというのは、やはり特に散剤 あるいは注射において事故になっている例の多くのものが、こういったことが原因と なっていると。あるいは、先ほども話がございましたが、院内においても情報伝達ある いは医薬品の供給方法というもので対応が取れるものというものがあるわけでございま す。  この中で、語幹の類似性と外観の類似性ということについては、今、桜井部会長の方 からお話がございましたように、安全対策検討会の方で医薬品の名称や外観の類似性を 客観的に評価する方法の確立を早急に行うことが国の当面の課題だと指摘をされており ます。  そこで、医薬品の基本データベースを厚生科研としましてやってみました。まず1 つ、名称の類似性を客観的に判断するシステムと外観の画像データベースと、この2つ でございます。名称の類似性を客観的に判断するシステムといたしましては、私どもが 2001年に類似性を客観的に判断するための施策を行っておりました。それに対しまし て、心理学的な類似性のテスト等を踏まえまして、今回より実践的とするための改良を 行いました。具体的に申しますと、語幹の部分の類似性を10の指標で評価する。この 10の指標で評価するということは、まさに客観的にできるようにしようということで ございまして、もともと似ているのか似ていないのかということを、やはり数値的に表 すということが必要であろうということで、これは後ほど現物を実演いたしますが、そ のような評価をいたしました。  外観の画像データベースにつきましては、まず、一番問題となっております注射剤を 中心といたしまして、画像情報を登録する、あるいはその画像を検索する方法はどうし たらいいだろうかと。検索のツールというのではなく、むしろ検索項目、例えば中間的 な色があったときに、それは人がどういう色で検索をするのかというようなこともござ いますので、そういう検索項目を一生懸命確定したということでございます。  そういった中で、名称類似のシステムというものは、どういうユースケースがあるの かということでございます。まず、1つは、従来のものはともかくとして、今後、新規 発売の医薬品については、既存の医薬品の語幹との間の類似性を、承認申請の前に検討 するということができるのではないかということでございます。承認申請されてしまっ た後では、なかなか変えるということは現実として難しいということがございますの で、なるべく早い段階でそういうものをチェックできればいいだろうということでござ います。  それから、一方、既存のものの類似性をどうこうという話になりますと、客観的な指 標データベース化いたしまして、実際に今回上がっておりましたようなヒヤリ・ハット 事例あるいは人間工学とか心理学の領域の実験から得られたデータを反映いたしまし て、それと同じような組み合わせは一体世の中に幾つあるのかとか、どういうものがあ るのかということを抽出することで、予防的に警告を与えるということができるのでは ないかということでございます。また、これはこういうデータがどんどん出てきた場合 には、そういうデータを基にいたしまして類似性に関しての自動判定を行う、これは10 の指標がありますが、それぞれの重み付け、その他を行った上で、自動的に類似係数を 幾つというような形で出して、それを例えばでありますが、国民が自分が服用している 医薬品名を入力しますと、似た名前が出てくると。そうすると、これはひょっとすると 医師あるいは薬剤師が間違えるかもしれないから、自分で気をつけなくてはというよう な自己防衛を図るための材料とするというようなことも可能ではないかと考えておりま す。  医薬品名の類似性の問題点というものは、もし、これが商標登録されているといたし ますと、そもそも特許庁は似ていないから商標登録ができたということでありまして、 それをもし医療の世界で似ているから規制しようということであれば、やはり客観的な 評価方法を確立しておかなければいけないだろうということでございます。  一方、バックグラウンドといたしまして、語幹でありますが商標の平均文字長は5.2 文字、即ち5文字か6文字の部分が多いということでございます。医薬品数はいろいろ 数え方はございますが、大体2万3,000、2万を超えるものがあると。  それから、実は類似性というものが問題になる場合に、似ていてはいけないケースが 勿論あるわけですが、似ていてもいい場合もあるのではないかということで、いいと言 うよりは似ていても特に問題がない場合もあるだろうということで、似ていないことが 要求される要件は一体何なのだろうかと。あるいは販売名の問題なのか、それとも処方 箋の記載の仕方を変えることによってできるのか、さまざまな対処の方法があるわけで ございます。したがいまして、こういったことについて少なくともその基盤整備とし て、まず、客観的な評価方法を確立させるということが必要だということで開発をいた しました。  もう一個、外観の画像データベースにつきましては、画像情報を登録いたしまして、 その類似性を客観的に判断するための研究の基盤整備だという位置づけでございます。  それでは、実際に現実のシステムを動かしてみますが、例えば新しい医薬品をつくる というようなときに、テキストと書いてあるところに、何でも自由なんですが入れれば いいということになっております。何でも結構ですが、桜井先生がいらっしゃいますの で「サクライン」というような名前を例えばつけたといたしまして、これが今のものと 似ているかどうかといいますと、これは今から1分30秒ほど時間が掛かりまして、従 来のものとのさまざまなケースを計算しております。実は、全部の医薬品を1文字ずつ ずらしていったら、それは似ているのか似ていないのか。一番簡単に言いますと、「ア メリカ」と「カメアリ」は似ているのかということが一番わかりやすいと思います。 「ア」と「メ」と「リ」と「カ」という構成文字が全く同じで、文字の長さが一緒だ と。しかし、通常やはりそれは似ているとは言わないだろうと思うんですが、中には似 ていると言う人もいるということでございまして、それぐらい似ているとか似ていない という話は、いろいろな判断があります。  したがいまして、ここのところで今計算をしておりますが、「COS1」とありますの は、まさに1つずつ文字を変えていったときに相手と一緒に、要するに構成文字が同じ であれば1になると。だから、「アメリカ」と「カメアリ」の場合は、この係数が1に なるというようになっております。やはり順番であるとか、あるいは薬剤師とか医師 は、大体頭とおしりの名前を見るのではないかとか、そういうようなことをやっており ます。  それから、あとエディットという数字がありまして、これは何回操作をすると相手の 名前になるかということであります。したがって、今出てまいりましたが、エディット 値が小さいということは、似ている要素が高いということになります。例えば、ここで 言うと「サクシン」とか「サクシゾン」とか「サイタミン」といったように、こっちに 何が一緒なのかという要素が出ておりますが、こういったように、これは相当の仕方に よってまた変わってまいりますが、さまざまな例をこちらで出して、そのケースが全部 出てくると。したがいまして、こういったものを今度は、例えば、心理学の方でエディ ット値を一定にしたときにCOS1の値がどうかとか、COS2の値がどうかとか、それぞれ の要素を実験するときの実験計画がきちんと立てられるようになるということでござい ます。  現実に、実は既に心理学的な基礎実験は終わっているんですが、数値の高いもの、CO S1というのは頭とおしりなんですが、そういうものが高いものは一般的にやはり似て いると言われたと。しかし、その数値が低いにもかかわらずみんなが似ていると言った のは何かといいますと、例えば長音ですね。「トール」というように横の棒が入る、そ ういう文字が同じ位置にあると、どうも人は似ていると言うらしいというようなことが わかりました。したがいまして、今度はそういうものの位置関係とかそういうことを やって、更に今、実験を続けているところでございます。  このように、数値化した評価というものを生かしまして、ここで問題を少し解決しよ うではないかというところでございます。その結果出てまいりましたのが、実は1文字 違いという問題がございます。これが開発当初で600ぐらい、今、実際に1,500 近くあるのだと思いますが、1文字違いのものが実はございます。1文字違いといいま すのは、こういう議論をするまでもなく、だれが見ても似ていると言えるのだと思うん ですけれども、作業といたしましては正式な販売名、例えば、これは「5mgセルシン錠 」というんですが、この「セルシン」だけを取って、先ほどの類似性を見たということ でございます。  それで、1文字違いの例でございますが、こちらに1文字違いのペアが「アーテン」 と「アーキン」とか、「アーキン」と「パーキン」とか、「アールミン」と「アレルミ ン」というふうにございますが、こういった1文字違いの組み合わせが結構あると。今 言ったように、この例で600。その中には、実はこれはちょっと前のデータも含めて やっておりますので、現在では発売が中止になったものもございます。例えば、ここで 「アチロン」と「メチロン」というのは、片方が解熱鎮痛剤でスルピリンでございま す。しかし、もう一方の薬は、フルオロウラシル系ということで抗悪性腫瘍剤というこ とで、これは、もしメチロンの人にアチロンが行ってしまったときには非常に危険な状 況になるということが考えられます。ここに赤で示しましたのは、糖尿病のお薬あるい は抗がん剤といったようなものをチェックしています。これはずっと流していきます が、結構そういうものがあります。中には、同一成分とか全く同じもの同士というもの もございます。しかし、やはり1文字違いというものが結構ある、思っていたよりは ずっとあるということが、先ほどお示ししましたデータベースで出てまいりました。  そういった問題はやはり解決をしないと危ない。なぜかと申しますと、実は正直申し 上げまして、私はここの組み合わせを見たときに、ほとんど知らない名前が多かったと いうのが現状でございます。これはまさに、実は後発品であるために今まで余り使われ ることがなかったということで、実際は安全が保たれていたという部分があると思うん です。しかし、この4月から後発品を使いなさいということなりますと、思わぬものが 思わぬものと似てしまうということがあります。  今出てきましたが、ここに実は「ソピラート」と「リピラート」というものがござい ます。「ソ」と「リ」が違うということなんですね。これにつきましては、右の方に 「ソ」と「リ」と「ン」と書いてあるのは、「ソ」と「リ」と「ン」は手書きをしたら 同じではないのと。そうしませんと、先ほどの係数というのはあくまで印字した文字で 判断してしまうものですから、先ほどのバックにありますこの計算でいきますと、こう いう数値が出ております。しかし、「ソ」と「リ」と「ン」は手書きにしたら、字の書 き方が汚ければというのもあるかもしれませんが、ほとんど判別がつかないだろうとい うことになりますと、全く同じになってしまう。そういう危険があるということも考え なくてはいけない。まだ、世の中すべてが印字されているということではございません し、これがたとえ印字されていても「ソ」と「リ」というのは見ようによっては似てい る。  しかも、これは実は同一の会社が関与している例でございまして、これは自社内でそ ういう対策というものが取れないのだろうか。名称を変えるとかそういうことが本当に できない、申請もできないのだろうかということは、考えざるを得ないという正直ちょ っと残念な例といいますか、こういうことがわかったということでございます。  ですから、こういったような見方でこのデータベースを一生懸命見ていくと、いろい ろなことがさまざま出てくるということになります。  実際は、その中で1文字ということが問題になっておりますので、その1文字という ことについては、もう少し対応を取らないといけないのではないかといことでございま す。このデータベースを開発いたしました結果として、その名称につきましては、類似 性を評価するということはできるということがわかったのでありますが、エディット1 というのはだれが見ても似ているのでありますが、そのほか世の中では、例えば「アル マール」と「アマリール」というように、エディットの値が1ではないものに対して、 さまざまな例がございます。したがいまして、こういった1文字以外のものについて は、今後更なる検討をしていかないといけないのではないかというように思っておりま す。  確かに、類似性の判断をより高める必要はあるんですが、先ほど申し上げましたよう に、1文字違いの医薬品については、名称を変更するなど早急な対策が必要ではないか と。先ほどちょっと申し上げましたように、後発品の使用促進ということでエラー発生 の危険性が高まるということがございます。したがいまして、これは全くの私案でござ いますが、組み合わせの中で、例えば抗悪性腫瘍剤と糖尿病用薬を誤って服用された場 合に危険性の高いもの、同種薬同士の組み合わせはとりあえず除くといたしまして、先 ほどの解熱鎮痛剤と抗がん剤というようなもの、あるいは作用が全く逆の組み合わせの ような場合というもので1文字違いというものについては、何らかのアクションをする 必要があるのではないか。ただし、そのときには商標登録の有無あるいは製造生年の時 期がどっちが早いかといった要件はいろいろ必要かと思いますが、少なくとも1文字の ものついては、こういうことをやってもいいのではないかという気がいたします。  ちなみに、先ほども一方は商標登録がされておりますが、一方は商標登録がないとい うことになっております。  次に、外観のデータベースでございますが、これはアンプル、バイアルというところ を中心にやっておりますが、例えば、バイアルで先ほどもございましたが、キャップが 緑色のものは何があるのというようなことをやったときに、緑といってもいろいろな緑 がございますので、濃い緑のものからさまざまなものまでを見ることができるようにと いうことで、実際はこういうものを見ながら、企業の方がデザイン設計をやるときに、 自分がデザインしたものが本当にほかにそういうものがないのかどうかというようなこ とをきちんと検討いただきたいということでございます。  例えば、アンプルで申し上げますと、ガラスで無色でラベルがないというようなもの ですと、これはぱっと見ていただけばわかりますが、極めて見にくいんですね。これで はちょっと無理だと思いますので、大きくいたしますと、例えばこういうように、これ でも一生懸命写るように努力をしたんですね。それでも見えない。まさにラベルがない アンプルというものは、似ているとか似ていないという話題以前の話で、これはそもそ も読めないだろうということでございます。これは、正直申し上げまして、私も写真を 撮りながらいろいろ思ったんでありますが、恐らく製薬企業の方々が自分のところで写 真を撮ったことがないのではないか。これは外注して、プロのカメラマンが撮ると非常 にうまく撮るんですね。ということは、我々の目とはちょっと違った格好で、うまく撮 るためにきちんとできているように見えてしまうという面がございます。したがいまし て、このようなラベルが果たしていいのか、ラベルがないということをいつまでもやっ ておくのかどうかというようなことは、考えなくてはいけないと思います。  それから、例えば、この薬でございますが、これは実は1枚の写真では写りません。 左端から見ると、これが1回目で、次にちょっと転がしますとこうなりまして、という ことで、確かに薬品名は書いてあるんですが、1周しろという考え方かもしれません が、そういうことで果たしてぱっと見たときに、要するに、医薬品のエラーというもの はぱっと見て取っている、それがいい悪いは別としまして取っている。そのときに、ど ういう格好に印刷するのがいいのだろうか、あるいは企業がせっかく対策を取ったつも りという格好であっても、それが実はワンショットでは撮れない、要するにくるくる回 さなければ、その絵が見えないというようなことであれば、それはやはりいかがなもの なのだろうかということがございます。  したがいまして、こういうことを見ますと、やはりもう少し改良を進めないといけな いし、これは別に国がどうこう決めるとかそういう話ではなくて、むしろ自社の中でも 対策が可能ではないかと思います。したがいまして、その外観の類似性ということに、 先ほどの網羅性や正確性を高めるためには企業自身によるデータ入力が必要だと。この データ入力が必要というのはどういうことかといいますと、自覚をしていただくという ことなんですね。自分たちで、これを何色と言うのだろうなということも含めて、デー タを入力するというのはそういうことから始まるのではないか。そして、こういうデー タベースができると、心理学あるいは人間工学といった分野で研究が可能になるという ことでございますし、先ほど申し上げましたように、デザインの類似性を避けるための 工夫が必要と。ただし、一番最初に申し上げましたように、識別性の低い構造は類似性 以前の話として、早急に対策を図る必要があるのではないかということでございます。  また、こういったデータベースが今プロトタイプでできたわけでございますが、運用 面でやはりデータメンテナンスに関しては、製薬企業の責任で最新情報をきちんと登録 するということが前提になるかと思います。これは、やはり医薬品情報提供の一貫だと いうことで、きちんと情報提供をしてみんなで共有するということでございます。運用 主体につきましては、業界であろうが第三者機関になろうが構わないわけであります が、早期でかつ長期運用が可能なことと、公開性を担保するということが必要だろうと いうことになります。  それから、やはりそうは言いましても、こういったことの研究がそれほど進んでいる わけでは残念ながらございません。したがいまして、今後、類似性に関する人間工学あ るいは心理学の分野等における研究を、早期に集中して行う必要があるのではないかと いう気がいたします。  これは、いつも最後のところにお示しするんですが、今までの安全性というものは、 薬物の安全性が非常に重点になってきた。勿論、これがなければ意味はないわけでござ いますが、今問題になっているのは、薬物を取り巻くさまざまな環境、例えば名称であ るとか容器であるとか情報提供であるとか、安定供給であるといった医薬品が持つ、薬 物を取り巻くさまざまな環境あるいはそれどころではなく、コンピューターシステムだ とかいろいろな規定をしている薬事法であるとか、そういったさまざまな制度といった ものを医薬品ととらえて、これの安全性、まさにユーザビリティのところをきちんとこ れから押さえていかないと、事故はなくならないのではないかということで、今回の データベースの御紹介を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ○桜井部会長  どうもありがとうございました。  大変な力作だと思いますが、何か御意見、御質問ございますか。 ○星委員  土屋先生が夜な夜な写真を撮っている姿を想像して笑ってしまったんですが、しか し、この努力はやはり何らかの形で、この部会でもそうですし、活動に生かしていきた いと思いますし、先ほどちょっと意地悪なことを言いましたけれども、薬品メーカーが これまで何かお願いするとお金が掛かるとか何が大変だとかかんとか聞きましたけれど も、今のお話を聞いている限り、1つの会社ででき得ないことだということははっきり したわけでありますし、あるいはまた、そういうものに参加してくれない医薬品メーカ ーに関して、何らかの我々市場からの反応というものができるということも、多分必要 なことだろうなと思って聞かせていただきました。ありがとうございます。 ○桜井部会長  ほかはいかがでしょうか。  これは、言語学者とかいろいろ入っているんですか。 ○土屋委員  これ自体は、実は情報処理の手法を利用いたしまして応用してつくりましたが、実 験、その他につきましては、心理学の方々との話し合い、人間工学の方々との話し合い をしながら現在もやっております。 ○桜井部会長  ほかにいかがでしょうか。何か御意見ございませんか。  結局、量的な拡大が質的な変化を示したという1つの事例ですよね。昔は、薬は数百 しかなかったから間違いはなかったんだけれども、今は数万になって、そうなるとやは り全体を見渡した主観的な安全性というのが大事だということで、さっき先生が同じ字 を使っても間違えないというので、私も一生懸命考えたんですけれども「ロシア」と 「アシロ」などというのは余り間違えないですね。それから、「イタリア」と「リタイ ア」も間違えない。  ほかには何かございませんか。よろしいですか。  これは、今までの個々の医療機器なり薬の認可というのは、そのものだけを考えて やっていたわけですよね、大体は。それが、やはり質的に全体を見渡してというふうに 変わりますか。そこまで踏み込まないと、やはりこれは実効性がないですね。 ○安全性対策課長  医薬品の安全あるいは物の安全全体かもしれませんけれども、いみじくも書いてござ いますとおり、物質に伴う安全性に加えて、使用の面から見た物差しでの評価というも のも必要だということが、これまでの検討でもまとめられてきております。ただ、これ も象徴的に、ではどうやって客観性のある、説得力のある間尺でそれをつくっていくの かということについて、今までなかなか足場の置ける材料がなかったものですから、今 回のこの御発表というものが非常にインパクトのある1つの希望の方向です。 ○桜井部会長  吉澤さん、山本さん、何か業界から御意見はありますか。 ○吉澤委員  名称の問題は、今後も本当に集中的に検討しなければいけない問題と考えておりまし て、土屋先生のデータベースを中心にいろいろな検討が必要になるなというのを実感し ております。 ○山本委員  医療用具の方は、ちょっと医薬品とは名前の付け方が違いますので、また別の検討が 必要ではないかというふうに考えております。どうもありがとうございました。 ○桜井部会長  ほかに何かございますか。よろしいですか。それでは、どうもありがとうございまし た。重要な御発表だったと思います。  4番目の議題ですが、輸液ポンプ、シリンジポンプの事故防止対策ということで、事 務局から御説明を願います。 ○事務局  それでは、事務局の方から御報告させていただきます。  資料4−3−(1)、資料4−3−(2)を御覧いただければと思います。輸液ポンプ及び シリンジポンプに関する事故防止対策につきましては、本部会の下部組織として、本 日、参考人として寺井委員に参加していただいていますが、輸液ポンプ、シリンジポン プのワーキンググループというものを設置いたしまして、そのワーキンググループの中 でいろいろ検討していただいて、本日、事故防止対策の案というものを本部会に提出し ているところでございます。  資料4−3−(1)でございますが、こちらに事故防止対策案といたしまして、Iとして 「機器の構造、機能に関する項目」、それとIIといたしまして「機器の使用時に関する 項目」と大きく2つに分けて記載させていただいております。  それでは、1つ1つについて御説明をいたしますが、資料4−3−(2)、カラーのも のになっていますが、こちらを御覧いただければと思います。まず、1ページですが、 機器の構造、機能に関する項目の問題点といたしまして、輸液ポンプ等にラインを適切 に装着しなかった場合に、適正な流量が注入されないというような事例が報告されてお りますので、適切な装着ができるような構造にしようということで、1ページ目の赤丸 で示しておりますが、チューブの装着ガイドというものを標準装備しようというふうに 考えております。赤丸の例えば(2)(3)(4)(5)と、順番に装着ガイドに従ってラインを適 切に装着していただければ、適切な装着ができると。白の矢印を示させていただいてい ますが、セットの手順といたしまして、1、2、3、4、5というふうに順番にセット してくださいというような注意喚起シールみたいなものもつけるようにしたらどうかと いうことが、まず1ページ目のものでございます。  2ページ目でございますが、同じく適切な装着に関することでございますが、輸液ポ ンプと同様にシリンジポンプというものがございますが、シリンジを機械にセットして 少しずつ注入していくようなものでございます。これにつきましては、押し子というの は、注射筒の実際に手で押す部分でございますが、こちらが正しくセットされていない と警報で知らせるというような機能を標準装備しましょうというようなことを考えてお ります。  3ページ目でございますが、こちらは先ほどのチューブ装着不良と同じ、1ページ目 と同じものでございますが、ここにもちょっと見にくいんですが、赤の矢印のところに 装着ガイドというものを設けてございますし、赤丸のところに注意喚起ラベル、装着手 順のようなものを貼っておるような絵でございます。  以上が、適切な装着に関する安全対策ということでございますが、続きまして、フリ ーフローに関する安全対策。実際に患者さんに決められた注入量を注入するのではな く、かなりの速度で一気に注入してしまうような事例も報告されておりますので、これ についての防止対策といたしまして、4ページ目を御覧いただきますと「フリーフロー の防止(1)」としています。チューブクランプ機能の標準装備ということで、この赤丸 のところですが、輸液ポンプのドアが開いた状態になりますと、このクランプが自動的 に輸液ラインを閉じてしまうというような構造のものを標準装備して、フリーフローを 起こさないようにしようというものでございます。ちょっと1ページ目に戻っていただ いて、写真がちょっと小さいんですが、一番下のところにチューブクランプ機能があり まして、これは赤丸の5番の一番下のところですが、ここがラインを自動的に締め切っ てしまう。チューブを押さえて圧迫してしまうような、このチューブクランプ機能とい うようなものを標準装備しようというふうに考えてございます。  フリーフローにつきましては完全な防止ということではないんですが、5ページ目で すが、フローセンサーの併用というようなことも考えております。こちらはフロー、点 滴の量をある程度関知するわけですが、ドア開閉時などフリーフローが起きた場合に警 報を発して、医療従事者に知らしめるというようなものでございます。  続いて、流量及び予定量の入力に関する安全対策ということでございますが、現在、 1時間に何ccとかそういう流量と全体的に何百cc、何千ccというような予定量と、これ を誤って逆に入力したというような事例が報告されてございますが、それに対する防止 対策といたしまして、まず、流量と予定量を両方入力するようにしましょうと。6ペー ジ目でございますが、流量設定ミスを防止する防止対策というところですが、まず、右 のところに流量125、予定量500というような記載がございますが、このように流 量と予定量の入力は別画面で行うようにすると。今、自分が何を入力しているかという のがはっきりわかるような表示のもので入力していただこうと。その際に、機械的に例 えば流量が予定量より大きくなる場合、本来ですと時間10ccで500mlを投与すべき 治療計画のところに、流量を誤って500というような感じで入れてしまって、予定量 が10ccとか逆になった場合には、機械的に警報を発しましょうというような構造を考 えてございます。  それから、下の写真ですが、これは入力画面のところの話ですが、少数部分と整数部 分が明確に識別できるデザインということで、今こちらにあるのが少数「3.0」の 「0」がかなり整数部分と小数部分とで文字の大きさを変えてございます。このよう に、小数と整数の部分を明確に識別できるような表示にしましょうと。7ページ目の左 下の図もそうですが、「8.4」というものですが、このように整数と小数がはっきりわ かるような形の表示にしたらどうかということを考えてございます。  それでは、4−3−(1)の資料に戻っていただきまして、2ページ目を御覧いただき たいと思います。今まで話したのが、I「機器の構造、機能に関する項目」の中の1、 輸液、シリンジの「適切な装着に関する安全対策」あるいは2「フリーフローに関する 安全性対策」、それから、3「流量及び予定量の入力に関する安全対策」というところ を4−3−(2)で御紹介させていただきましたが、続きまして、4番の輸液ポンプ等の 「故障防止に係る安全対策」ということですが、輸液ポンプ等の故障の原因となります 薬液固着というようなものを防止する。ラインに沿って薬液が漏れ出て機械の方に伝わ ってしまう。それをすぐ清掃等をしないと、薬液そのものが固まってしまって機械の誤 作動を起こすというようなことが報告されていますので、機械の稼動部分というか重要 な部分に薬液が漏れないような構造にしましょうということで書いてございます。  続きまして、3ページ目でございますが、ここで「バッテリーに関する安全対策」と いうことで、通常バッテリーではなくて電源をコンセント等に挿して使っているわけご ざいますが、バッテリー等で動かす場合に、今までバッテリーがどれくらいあともつの かわからないというような状況の中で使用されるため、突然、警報が鳴ったりというよ うなことが報告されてございますが、このようなバッテリーに関する事故を防止するた めに、バッテリーの残量というものを表示しましょうと。あくまでバッテリーの寿命、 それから、使用量によって若干異なりますので、目安にはなると思いますが、バッテリ ーの残量を表示しましょうと。それから、バッテリーの消耗による警報あるいは警告表 示というものを、バッテリーが少なくなってきたら警報音を出すというようなものを事 故防止対策として考えてございます。  6「微量輸液時の安全対策」ということでございますが、少ない量の投与の場合に、 なかなか閉塞するのに気づくのが遅れがちであるというような指摘を受けておりますの で、そのようなものを適切に感知できるような閉塞センサーの感知感度を設定するとい うことでございます。  それから、7番でございますが「気泡センサーの感度設定に関する安全対策」という ことで、こちらは輸液ポンプのラインのところに気泡が入りますと、それを感知してポ ンプの方で警報を鳴らすわけですが、医療現場におきましては、この感度が高過ぎて警 報が鳴り過ぎるというような不評も受けております。あるいは、余りに感度が低いと当 然十分な安全対策とならないわけですから、適切なセンサーの感度というものを設定す る必要があるだろうということで記載させてございます。  8番に「その他」といたしまして、開始忘れ警報というものが流量とか予定量を設定 して、その後に実際に稼動するスイッチを押すわけですが、そのスイッチを押し忘れ る、開始を忘れるというようなことが報告されておりますので、開始忘れ警報というよ うなものを搭載しましょうと。  それから、(2)でございますが、キーロック機能の搭載ということでございます。一 度、流量、予定量を入力した後に、医療従事者が何らかの拍子で触ってしまう、あるい は患者さんが触ってしまうというようなことによって誤作動を起こさないように、キー ロックの機能を設けましょうというものを記載させていただいてございます。  II「機器の使用時に関する項目」でございますが、こちらは先ほどの機器の構造的な 装着のガイドというようなものを適切に装着できるような、先ほどのシールでございま すが、操作手順を示すあるいは注意を喚起するというようなシールをつけることを徹底 しましょうと。それから、フローセンサーについては先ほど申したとおりでございます が、それから、薬液固着に関する問題といたしましても、使用前、使用後の清掃なりを しっかりしていただくようにお願いしていこうということを3番に記載してございま す。  それから、4番については、バッテリーに関する注意換気の徹底ということでござい ますが、バッテリーにつきましては、交換が必要な部品でございますので、次回の交換 時期等を明示したラベルを貼ることによって、交換の時期を徹底するというようなこと を事故防止対策として記載してございます。  以上でございます。 ○桜井部会長  どうもありがとうございました。  以上の点はいかがでしょうか。何か御意見ございますか。  では、参考人として寺井さんに。 ○寺井参考人  すみません、事務局としてこのワーキンググループに参加しまして、こういった対策 案として出しましたが、これを具体的にどのようにしていくといったようなことを、こ の場でちょっと確認させていただきたいと思います。 ○事務局  今回は、部会の方で事故防止対策ということで御了解いただきましたら、このような 防止対策として周知するということでございますが、JISという先ほどお話がありま したが、近々JISの改定というようなことが行われますので、今申し上げました事故 防止対策の中で、JISに取り上げられるものはなるべく改定JISの方に反映させた いと考えております。 ○星委員  関連して。まさにそこが大事だと思うんですが、前の話をまたするのはいやですけれ ども、とにかく自分たちが安全だと思うものをつくりました、そうしたら、余り市場に 受け入れられませんでしたという、二度とその間違いは犯してほしくないので、もう一 度大変なようですけれども、パブリック・コメントとは言わないまでも、関係者の意見 を最終的に、この集約案でいいのかどうか、あるいは追加すべきもの、あるいは現実的 に要らないものはないのかどうかということのユーザーサイドの確認をしてほしいのが 1点。  それから、これも最初の委員会のときにお話ししましたが、導入に当たっての何らか の支援策をその病院側に与えてもらうような税制面の配慮、その他についても、今ちょ うどそのシーズンだと思いますので、是非お願いしたいと思います。 ○寺井参考人  すみません、もう1点、ワーキングに参加しておりましてヒヤリ・ハット事例のこと が余り伝わっていなかったものですから、このヒヤリ・ハット情報から収集した結果、 輸液ポンプに関する事例を見まして、この案で妥当かどうかといったような検証が必要 かと思いますので、そちらはどのように考えておられるのか、ちょっと御確認させてい ただきたいと思います。 ○事務局  ただいまの意見に関しましては、先ほどの星先生の御意見ともども、この会は公開で 行っておりますので、いろいろな方が今回の案を御覧になっていると思いますが、それ 以外に改めて関係者に対する確認の行為の中で、そういった過去の集まってきています ヒヤリ・ハット事例を振り返ってみて、今回の取り組みが、そのヒヤリ・ハット事例の 防止という観点で効果があるかどうかというものは確認させていただきたいというふう に思います。 ○星委員  言わずにおこうと思いましたが、今の寺井参考人はワーキンググループに御参加で あったというふうに聞きましたが、その方から何か不安だという声が出てくるという話 は非常に私も不安になりますので、我々が医師会でやったときには、やはり我々の調査 を基にその妥当性について考えたというプロセスを経て、それが1つのインプットに なっていることは理解していますけれども、今回のここまでにあったそう多くはない事 例ですが、お集まりの事例にかざしてどうなのかという検証は、やはりワーキンググル ープでやるなり、ここでやるなりというプロセスを経てもらわないと、また同じ間違い を犯すのではないかという印象を受けざるを得ないので、今の話は聞かなかったらよか ったなと私は思いましたが、聞いてしまったので、是非ともそこは彼女が納得するよう にプロセスを経ていただきたいと思います。 ○目黒委員  実例として参考のお話になると思うんですが、今ここに示された内容を機械にその機 能が含まれていると、私のところも今、輸液ポンプだけで300台前後の機械があるんで すが、その機械を1か月で300台ぐらいの貸出し件数があるんですけれども、その中に 来るクレームの半分以上、多分7割近くのクレームが、これをやるとなくなるのではな いかという期待があります。  ただ1つ危惧するのは、新たな機能を設けた機械と古い機械が混在するところに大き な問題が出てくるのではないかと。要するに、例えば1つの例で言うと、流量とトータ ルの量をセットしました、押し忘れしました、新しい機械は教えてくれます。ところ が、古い機械は教えてくれないという事実がありますので、そこら辺をどうやって現場 の実際に使う機会の多い先生たち、看護婦さん、看護師さんたちに教えていくのか。要 するに、お知らせしていく分をどういうふうに徹底していくかというのが、スタッフが 少ないと非常にマンパワーが必要になってくるだろうし、当然注意しなければいけない んですけれども、そこら辺をちょっと危惧しているところです。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  堀江先生と山本先生は、このグループに御参加だったそうですが、何かコメントがも しあれば。 ○堀江委員  いろいろと経験されている事例に基づいての対策ということで、審議されたわけです けれども、確かにこういうことをやることによって、御指摘のありましたように、今ま で経験された事例をかなり避ける方向に対応が立てられるだろうということではありま す。ただ、意見交換する中で、いろいろな会社の製品が現場では動いているわけですが 各会社の違いが均一化されるのかどうかという点も審議されました。機械全部を均一と いうことにはならないかもしれませんが、防止策としては均一化していく必要があるの かなと思います。  それから、今、重要な指摘があったと思いますけれども、院内でも部署によって使わ れている機器が違うということ、実際にいろいろな会社のものが混在している。更に、 改善されたものと古いものとが混在するという状態への対応は、確かに十二分に検討し ていかなければいけない点だろうと思います。 ○山本委員  私たちは、ここの部会で決めていただいた後、細部を詰めていくことになるだろうと いうふうに考えていますが、古い、特に十数年を経たものが事故の多くの原因になって いるということを聞いていますので、そういう古いものについては、もう部品がないも のについては工業界としてもアナウンスしていきたいし、行政からもアナウンスしてい ただくことによって、そういう一番問題のあるものについては、なくす対策をしていく 必要があるだろうというふうに考えています。その中間のものについては、先ほど申し 上げましたように、とりあえずの措置をどうするのか。恐らく全部買い換えることは難 しいでしょうから、とりあえずの措置をどうするのかということを含めて、どういう時 期までにどういうことをするかということを、これから詰めていくことになるのではな いかと考えています。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  業界からテルモの藤井さんとジェイ・エム・エスの内藤さんが御出席なんですが、 せっかく来ていただいたので、何か御発言があれば。 ○藤井参考人  今の新旧混在の問題なんですけれども、やはりメーカーはより安全で使いやすいもの を出していくというのがメーカーの使命、責任なんですね。このポンプの場合、非常に 使われる期間が長い、10年ぐらい平均のものもありますので、入れ替わる間に相当時 間が掛かると。だけれども、やはりメーカーとしては出さなくてはいけないという、 我々も難易に思っております。できるだけ早く入れ替えるということ、あるいは現実的 に部署で管理の混在にならないように区分けができないかとか、そういうことを是非こ の機会にお願いしたいということで、我々としては早くいいものを出して、少しでもイ ンシデントを予防していきたいというふうに考えております。 ○内藤参考人  今、藤井さんの方が言われたことと同じような形になるんですけれども、実際、今の インシデントといいますかアクシデントを含めて発生して、その前のときに土屋先生が 発表されたヒヤリ・ハットの事例からも、中に本来は輸液ポンプ、シリンジポンプにお いては、シリアルナンバーと言われるものがついておりまして、1台個別対応になって います。今、ヒヤリ・ハットのところに報告されたときに、いつごろつくられた機種の ものであるかということと、現在、今写真で提示させていただいたものは、既にそうい う対策も各メーカーが徐々にというのはありますが、取られてきています。そういう対 応をされてきているものと、十数年前のものが同じような次元でヒヤリ・ハットという ような形になるというのも、少し見直していく必要があるのではないかと思います。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  前回のときは医師会から報告書が出ておりました。そこで、放熱の問題というのが1 つあったんですが、それはここには書いていないんですが、それはどうなったんです か。 ○事務局  放熱の問題というのは、要するに機械の温度に暖められることによって気泡が出る と。そこは、気泡センサーの問題として1つにとらえてございます。 ○桜井部会長  そこで解決されるわけですね。 ○事務局  はい。 ○桜井部会長  寺井さん、それでよろしいですか。 ○寺井参考人  はい。放熱に関しては、前回は余り議論されなかったように思いますが、私個人とし てちょっと確認いたします。現場では、余り大きな問題ではないのではないかと認識し ておりますが、臨床技師の方の御意見も伺いたいと思います。 ○目黒委員  放熱のことですか。ちょっと私も具体的な作業部会の中に入っていないので様子はわ からないんですが、使っていて気泡が出てくることは多々あります。ただ、それが気泡 センサーに引っ掛かる場合、引っ掛からない場合があるので、そういうことで看護師さ ん、使っている方々が、何でこれはアラームが鳴るんだという具体例はあるので、それ にこまごまと対応し切れない場合が多々あるんですね。  それで、1つ今思っていたのは、そういうことを含めて、先日ちょうどここにある メーカーの1社なんですけれども、桜井部会長も以前言っておられましたが、要する に、新しいコンピューターなりのデバイスがいろいろ出てきているんですから、そうい うメディアを使った現場に対する教育というものが大事ではないかという話が出ていた んですけれども、要するに、CD−ROMと言われる、今よく使われているメディアですが、 そういうものに安全性の情報なり機械の取扱いの情報を含めたものを、あるメーカーで はちゃんとつくっておられるというのは、私は昨日ちょうど見せていただいたので、よ くできているなと。見るか見ないかは別にして、そういうことがあります。それが有用 だと思ったのは、人工呼吸器の新しい機械が出たときに、先生の方からビデオテープに しますか、CD−ROMにしますかという話をしたときに、個人で見ることもできるのでCD −ROMにしてくださいと言ったら、非常に感謝されました。やはり個人で見る、要する に全体を集めてレクチャーなり教育のお話をする機会というのは、非常に先生方も忙し くてできない場合には、やはりそういうような新しいメディアを用いた教育なり取扱い 説明をやるということが、1つの解決方法かなと私は考えております。  以上です。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  それから、もう1つは、電池の問題ですね。今日は松下電工の楠さんにおいでいただ いているんですが、この前の医師会の報告書では、リチウム電池の開発をプロモートし ていきたいというようなことが書かれていたんですが、その辺のことについて何か。 ○楠参考人  私どもは厚生労働省の方からお聞きしまして、バッテリーにつきましては、リチウム イオンは将来はいいと思いますけれども、今現在のお使いになっている輸液ポンプの ジャッカンシを見せていただきますと、まだ能力不足であるというふうに考えておりま す。そのために、残量とか使用量、消耗量というものを正確につかむためには、メモリ ー効果の出ない充電方式というのがはっきりございますので、それをしっかり守るよう な回路を設定すれば、残量とか消耗量をきっちりと管理ができて、500サイクルまで は、ほとんどの状態で使えるのではないかというふうに思っております。 ○桜井部会長  基本的には、そういうことをするコストは。 ○楠参考人  コストは、大体我々のグループの松下電池の情報でございますけれども、大体1本 1,200ミリアンペアというものですと、大体一般のこのぐらいの量の使用であります と、1本約100円ぐらいです。それが8本使いのものもございますから、800円というこ とになります。リチウムイオンにしますと、一番容量の大きなもので1,500というのが ございますけれども、少し内部抵抗が高いために、並列に電池を入れる必要がございま す。そうしますと、大体7.5倍から10倍ぐらいの費用が掛かってくるというふうに今現 在考えております。 ○桜井部会長  どうもありがとうございました。  ほかには、よろしゅうございますか。  そうしますと、これは「事故防止対策(案)」ということになっておりますので、こ の委員会でこの案でよろしいかどうか一応、御了承を得ないといけないかと思うんです が、いかがでしょうか。先ほどからの御議論を踏まえた上での御了承ということになる と思いますが、よろしいですか。               (「異議なし」と声あり) ○桜井部会長  それでは、御了承いただいたということで、どのように具体化していくのかとか、 ユーザー側への確認の問題、それから、一番大きなものは財政的な問題ですね。これ は、やはり何か厚生労働省で考えていただいて、安全がよくなったら損をしたというの では、やはりまずいと思いますので、何かひとつ御配慮いただければと思いますので、 よろしくお願いします。  それでは、今の議題はそれで終わりにしまして、最後のジャクソンリース回路につい てお願いいたします。 ○事務局  それでは、事務局より御説明いたします。資料4−4を御覧いただければと思いま す。こちらに「ジャクソンリース小児用麻酔回路と小児用気管切開チューブの組み合わ せについて」という表題で資料を提出させていただいていますが、まず、経緯といたし ましては、ジャクソンリース回路と小児用気管切開チューブを併用して、気管切開チュ ーブが内管ではまり込んだために、呼気不能になる事故が発生しました。これにつきま しては、当部会の第1回でも御報告しているところでございますが、まず、すぐの対応 といたしましては医療機関への注意喚起、それから、問題となった組み合わせに係る ジャクソンリース回路の自主回収、関連製造業者等への自主点検を指示いたしまして、 関連業界の方でこれらの情報を医療機関に対して注意喚起をしたというところでござい ます。  現状の問題点としまして、それぞれの医療機器につきまして、組み合わせ使用による 不具合等の安全性の考慮というものが、今まで余りなされていなかったということがご ざいましたので、今、医療用具につきましては、添付文書を必ず添付するようにという ようなことになってございますが、そちらの方に組み合わせによる不具合等の情報につ いても、医療機関に周知するようにというような感じで行っているところでございま す。  2ページ目に対応案でございますが、まず、昨年の第1回医薬品・医療用具等対策部 会におきまして、この事例について御報告いたしまして、図にあるようなフレッシュガ ス供給管の長さを制限すると。この内管の長さを制限する、短くするといった方向で対 応案を考えるべきだろうという御指示をいただきまして、業界の方で検討していただき ました。  3ページ目でございますが、今般ジャクソクリース回路に関する業界の自主基準とい うことがまとめられておりまして、(3)のところでございますが、ジャクソンリース回 路には内筒を認めないこととするというような表現で、自主基準がまとめられたところ でございます。  これを受けまして、当方といたしましても、ジャクソンリース回路の内管を設けない こととするというようなことで周知していきたいと考えてございます。  以上でございます。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  外委員、何か御意見ございますか。 ○外委員  このような業界の方から自主基準を設けて規定を決めたということですので、これに のっとってやれば、事故症例で起きたような事例は発生しないだろうというふうに思わ れますので、評価できると思います。もともとこの内筒を伸ばしていった理由は、患者 さんが吸うガスの中になるべくフレッシュガスを多くしようというような目的もあった かと思うんですが、その利点は、この回路そのものが長時間使用するものではないし、 大きな利点とは思われませんので、内筒をつけないということで事故は防げるだろうと いうふうに思います。  ただ、気管切開チューブの方は何も規定は今回ないわけですけれども、気管切開チュ ーブの方がよほど内筒、内管をどんどん伸ばしていくようなそういう無謀なことがなけ れば、そういう事故は起きないわけですので、今回はこれでいいのではないかと思いま す。 ○桜井部会長  ありがとうございました。ほかは何かございますか。  業界からタイコ・ヘルスケアジャパンの白神さんと小林メディカルの長谷川さんが御 出席ですが、何か御発言があれば。 ○長谷川参考人  特にありません。 ○桜井部会長  よろしゅうございますか。ありがとうございました。  そのほか何か御意見ございますか。  では、これは一応、一件落着ということでよろしゅうございますね。  その他でございますが、あと資料が幾つかありますが。 ○事務局  残りの資料について、事務局より簡単に御説明申し上げます。  お手元の資料4−5、4−6、4−7がございますが、これに関しましては、ヒヤリ ・ハット事例の収集の方法に関しまして、今後どういう形で改善といいましょうか、更 に拡充を図っていったらいいかという中でまとめてきた資料でございまして、基本的に はヒヤリ・ハット事例検討作業部会等で議論をしている最中でございます。したがいま して、この場では御紹介ということで資料の配付ということにとどめたいと思いますけ れども、基本的には、これまで集めてきました報告の様式を見直したり、あるいは対象 とする医療機関を拡大したりといった取り組みをしているところでございます。  それから、資料4−8でございますが、これは一応、本部会を初めといたしまして関 係の部会の全体の関係というものを示したものでございます。2ページ目、3ページ目 は、我々の部会と関係の深い他の部会ないし検討に関します委員の先生方の名簿をつけ させていただいておりまして、御参考にしていただければというふうに思います。  説明は以上でございます。 ○桜井部会長  ありがとうございました。  この件について、何か御意見ございますか。 ○土屋委員  先ほど用具のところで、シリアル番号が必要ではないかという話があったんですけれ ども、製造業者名のほかにシリアル番号も書いてもらった方が、例えば、今後の検討の ときにはいいのかなという気がいたしましたので、追加させていただきます。 ○桜井部会長  ほかはいかがでしょうか。  ヒヤリ・ハット事例は、やはり年々報告が増えていくんですか。要するに、処理の問 題が効率を考えた何か受け皿をセットしておかないと、非常に労多くして功少ないと言 うと悪いけれども、労が非常に多くなってしまうのではないかということを考えるの で、特に医療機器の場合、複数の規格が存在して扱い方云々という要因の表があるんで すが、これだけ見ても全然わかりませんね。要するに、心電計なのか呼吸器なのか何か というのは、やはり一番大事なことで、そういう一番キーポイントになるようなことの あれをしていただきたいなという気がしますし、それから、薬剤の方も土屋先生どうな んでしょうか。重複しているような概念のところも随分あるような気がするんですけれ ども。もうちょっとうまい整理が。 ○土屋委員  それで、今回資料4−7の3ページにございますが、報告自体をすっきりしていただ きまして、その方がかえって間違いがないかと思います。 ○外委員  今回、私もこの事例といいましょうか、ヒヤリ・ハットの報告を幾つか検討する機会 があったんですけれども、今、先生が言われたように、ほとんどが労多くしてという か、失敗談なんですね。そういうものを例えば事務の方も2万例から抽出していって、 そして、何百例というのを一々見るのは本当に大変だろうなと。そして、ほとんどが長 く文章が書いてあるけれども、読んでいくと最後は、その本人の不注意だったというよ うなことで済まされてしまう。やはりそれでは本当に時間ももったないし、それによっ て医療事故が防止する方向へどれくらいのプラスになるのかというのは、本当に懸念さ れるので、どういうふうにそこを記述したらいいのかわかりませんけれども、例えば、 これを報告することによって、医療事故防止にどういうプラスになるのかという、これ を報告する人に、私はヒヤリ・ハットしたんだと、ただ、それは単なる失敗ではなく て、これを報告することによって医療事故が少なくなる可能性があるんだというような ことの意味合いが出せればなと思うんです。でないと、全部読んでも本当にむなしく、 この人の技術的なあるいは知識不足というふうにして済ませてしまわざるを得ないとい うところがありました。  もう一つは、先ほど土屋先生の分析等を聞いて思ったんですが、あるいはここにも書 いてあるんですけれども、優先度の高いものから実施していくというようなことがあり ます。やはりリスクの高いものを早く抽出しないといけないわけで、それに対して対策 を打たないといけないわけでして、その辺が全部一緒になってこうやって報告されるわ けですけれども、そこを分析していかなければいけない。と同時に、ある程度もう予測 ができるわけです。だから、先ほど話がありましたように、間違ってはいけない薬で似 たものというのは、やはり早く対応しなければいけない。抗がん剤などは特にそうだと 思うんです。間違う可能性があって、それを投与することによって患者さんに大きなリ スクを背負わせるということですので、やはりそのことは早目に対応しなければいけな いし、麻酔領域でもかなりそういう危険な薬が多いし、それが間違って使われると本当 に患者に対して重篤な結果を招く。ですから、その辺は報告と同時に、こちらで予測を 立てて対応していく必要があるのではないかと思いました。 ○桜井部会長  ありがとうございました。ほかに何かございますか。 ○目黒委員  もっと基本的なことなんですが、要するに、臨床現場にどうやって周知徹底させるか という手法の中で、今現在なんですけれども、例えば、私たちも看護師、それから、先 生たち、薬剤師さんと同様にいろいろな医薬品を取り扱う機会が多いんですが、その中 で、その医薬品が例えば内容の表示が変わるというようなインフォメーションが、ちょ っとこの間話したら、やはり技師が少ないということもあるんですが、そこまで周知徹 底されていないような部分があるんですね。私の施設でも、例えば非常に重要な、多分 事故が起こるだろうなと我々も考えるような事故というのはありますよね。パーセンテ ージが違うために。我々もそういうものが起こり得るだろうなという部分があって、そ ういう薬品を使う機会があるんですけれども、そういうふうな例えば表示が変わった り、表が変わったり、あるいは入れ物が変わったりするインフォメーションというの は、どうも看護婦さんたちもわからない、看護師さんたちもはっきりわかっていないよ うな状況があるので、いま一度安全のところからでも、使う方々にこういう薬はどうい う容器あるいはどういうふうに違いがあるという部分、薬の中の詳しい作用ではないん ですけれども、そういう部分をもう少しわかりやすくできる方法があればいいなと私は 常々感じている次第です。そこら辺も検討していただければいいかなというふうに感じ ています。  それから、なるべく使う方々にはすべからく、すぐ捨てられる紙かもしれないあるい は情報かもしれないんですが、行き届くような指導なりをこういう委員会あるいは厚生 労働省の中の方から各医療機関に対して指示を出していただければ、基本的な部分の間 違いが減ってくるような気がいたします。  以上です。 ○桜井部会長  ありがとうございました。 ○土屋委員  その件に関しまして、やはり私の方もいろいろ聞いてみますと、例えば、薬事委員会 の構成に薬に関係するすべての職種が入っていないとか、そういうような院内での組織 のつくり方ということもあると思うんです。ですから、やはりそこら辺をきちんとして いくということが、まず1つ大事なこと。  それから、あと包装が変わったりするときに、1つ悩みがあるのは、3か月ぐらい前 にお知らせが来ると。現実、自分のところが変わってからお知らせをするかのどうかと か、そういうタイミングの問題というのもあって、ただ、今以上に恐らく医薬品情報室 がきちんと、すべての職種にちゃんと連絡をするということを徹底していくということ が必要だと思います。 ○桜井部会長  ほかにいかがでしょうか。  北澤さんと藤上さんは御発言がなかったんですが、もし何かあれば。 ○藤上委員  先生方がおまとめに入ったところで、また個々のことを申し上げて申し訳ないんです けれども、先ほど安全性の高い新しいものができたと。では、古いものはどうするか、 混在したときの危険性はどうするかというようなお話があったんですが、それは薬剤の ことに関しても同じではないかのなと思うんですね。例えば、今年はアレビアチンに関 する事故が医師の処方ミス、あるいは薬剤師の調剤ミスといったことで起きていますけ れども、それはアレビアチンという製剤に末があった、細粒があった、そして、10% 散があった、こういうものが混在していたからこういう事故が起きるのだろうというこ とで、メーカーの方は10%散に統一したことはいいんですけれども、その10%散に 統一してから以後、経過措置の間に差がある、末があるというところで事故が起きてい る部分もあるのではないかと思います。だから、せっかくそういう対応をしたときに は、なるべく早くそういったものを市場からなくす、できれば回収していただければ一 番いいと思うんですけれども、そういうような対応をすることも必要なのではないかと 思います。 ○桜井部会長  ありがとうございました。ほかはよろしいでしょうか。  それでは、御意見も出尽くしたようですので、本日はちょっと時間が過ぎましたがこ れで閉会にいたしますが、ほかに何か事務局からございますか。 ○事務局  本日はありがとうございました。次回以降につきましては、また改めて先生方の日程 を確認の上、御連絡をさせていただきたいと思います。  以上でございます。 ○桜井部会長  どうもありがとうございました。これで閉会といたします。 照会先 医薬食品局安全対策課安全使用推進室 電話03-5253-1111(内線2751)