資料2 身体障害者補助犬の訓練及び認定等のあり方検討会 訓練基準の見直しに係るワーキンググループとりまとめ(令和4年○月)(案) 訓練基準の見直しに係るワーキンググループにおいては、身体障害者補助犬の訓練及び認定等のあり方検討会における議論を踏まえ、介助犬・聴導犬の訓練基準の見直しについて議論を行ってきた。 これまでの3回に渡る議論を踏まえ、本ワーキンググループとして、以下のとおりとりまとめることとする。 ○使用者のニーズの把握について、その人が目指す生活を実現するために、よりその人に寄り添った支援を行っていく観点や、介助犬・聴導犬の使用を希望している場合であっても、その他の方法も含めた多様な支援の選択が可能となることが必要であること等を踏まえ、使用について相談があった際に使用者のニーズを適切に把握することが重要であることを明確化することが適当である。【訓練基準の修正】 また、専門職が関与することで、その人の潜在的なニーズを適切に引き出し、目指す生活の実現に資すると考えられるが、必ずしも訓練事業者には専門的知識を有する者が網羅的に配置されていないことや、訓練終了後の認定申請手続きに円滑につなげていくことによって早期の社会参加に資すると考えられることに鑑みると、認定申請予定の指定法人も訓練事業者からの求めがあった場合には、必要に応じて関わっていくことが望ましいと考えられることから、このことを明確化することが適当である。【訓練基準、認定要領の修正】 ○介助犬・聴導犬のリタイア時期について、犬や使用者の健康状態等に応じて判断されることになるため、一律の基準を設定することは困難と考えられる。しかしながら、犬の老化に伴う使用者の安全面への影響や、介助犬・聴導犬のリタイア時期を見据えて使用者の将来設計を立てやすくするという視点に鑑みると、一定の目安を設定して犬の身体機能を評価し、リタイア時期を判断していくことが適当であり、目安とする年齢については、海外での研究結果等を踏まえ、10歳とすることが適当である。【訓練基準の修正】 また、使用者は現在使用している介助犬・聴導犬が引退した後も、新たな介助犬・聴導犬の貸与を受けて生活を継続していくことになるため、訓練事業者は、リタイア時期を見据えた長期的な視点で使用者の生活を支援していく必要があると考えられることから、こうした視点を明確化することが適当である。【訓練基準の修正】 ○介助犬・聴導犬の訓練日数について、2頭目以降の場合、それまでの経験の蓄積により、初めて使用する場合に比べて介助犬・聴導犬に対する理解が深いと考えられることから、習熟状況や使用者の負担も勘案しつつ、2頭目以降の合同訓練日数を訓練事業者の判断で短縮することを可能にすることが適当である。【訓練基準の修正】 ○なお、ワーキンググループにおいては、盲導犬における訓練士養成課程を参考にして、訓練事業者同士で意見交換しながら介助犬・聴導犬の訓練士を養成するための基準を作成することについて提案がなされた。 現在、それぞれの訓練事業者で訓練士として必要な知識及び技術の向上等に取り組まれているが、訓練事業者同士が知恵を出し合うことで、より質の高い介助犬・聴導犬の育成につながることが期待されることから、訓練事業者において意見交換を行っていくことが適当である。