資料1 身体障害者補助犬の訓練及び認定等のあり方検討会 認定要領の見直しに係るワーキンググループとりまとめ(令和3年10月) 認定要領の見直しに係るワーキンググループは、身体障害者補助犬の訓練及び認定等のあり方検討会における議論を踏まえ、補助犬の質の向上や使用者の視点から介助犬・聴導犬の認定要領の見直しを行うために発足された。 身体障害者補助犬法における使用者の自立と社会参加の促進という目的を再確認しながら3回に渡る議論を行い、補助犬の認定における審査の標準化や透明性の確保、使用者の負担軽減等の観点から、本ワーキンググループとして、以下のとおりとりまとめることとする。 ○指定法人に対する認定申請については、審査の標準化や透明性の確保、使用者の負担軽減が期待できることから、様式の統一化を検討することが適当である。 ただし、検討にあたっては、各指定法人における認定審査の方法、視点その他についての現状を意見交換しながら進めていく必要がある。 ○認定審査における犬の動作の実地検証に際してリモート方式(録画又はリアルタイムによる動画)を活用することについては、指定法人の遠隔地に在住する使用者の負担軽減に資することやICT技術の向上等を踏まえ、活用可能であることを明確化するとともに、指定法人の所在地が限定されていることを踏まえ、使用者負担軽減の観点から活用を進めていくことが適当である。【認定要領の修正】 その際、指定法人は、介助犬・聴導犬として必要な能力の認定を適切に行うことができるよう、リモート方式による犬の動作検証等にあたっての審査方法等をあらかじめ定めておくことが適当である。【認定要領の修正】 なお、審査方法等については、各指定法人における認定審査の方法、視点その他についての現状を意見交換しながら標準化を進めていく必要がある。 ○審査委員会に参画する審査委員については、それぞれの職種に応じて、審査における役割等を明確にしておくことが重要であり、標準化を検討することが適当である。【認定要領の修正】 ただし、検討にあたっては、各指定法人における認定審査の方法、視点その他についての現状を意見交換しながら進めていく必要がある。 ○本ワーキンググループの議論においては、補助犬の使用を希望する者に対して、その生活全体を組み立てる支援が重要との意見が多くあった。 このため、指定法人における認定審査においては、使用者の自立と社会参加を促進する観点での審査も意識する必要があると明確化することが適当である。【認定要領の修正】 なお、こうした視点は、訓練事業者において、使用を希望する者からの相談段階において重要となるため、今後、議論が開始される「訓練基準の見直しに係るワーキンググループ」において十分に議論いただく必要があると考える。 ○認定要領は、介助犬及び聴導犬の認定のための一定のガイドラインとして平成14年8月に定められ、以降、具体の運用については各指定法人に委ねられてきた。また、これまで指定法人間の情報交換等を行う場がなかったことから、指定法人相互の運用方法については把握できておらず、指定法人の構成員からも情報交換の場の設定の要望が出された。 このため、今後、指定法人が一堂に会する場を設け、それぞれの実態を踏まえつつ、指定法人間で丁寧に意見交換を行いながら、前述の課題について検討を具体化させていくこととしたい。 開催状況 第1回認定要領の見直しに係るワーキンググループ令和3年7月26日(月) 第2回認定要領の見直しに係るワーキンググループ令和3年8月27日(金) 第3回認定要領の見直しに係るワーキンググループ令和3年9月24日(金)