資料2−1「手話のまち 東京国際ろう芸術祭 活動報告資料」 一般社団法人日本ろう芸術協会 (1ページ目) 芸術祭 概要 手話のまち 東京国際ろう芸術祭 手話のまち 東京国際ろう芸術祭(TIDAF)は、日本のろう者が中心となった芸術祭です。 本芸術祭は、2021年まで渋谷で開催されていた「東京国際ろう映画祭」が発展・名称変更し、高円寺に拠点を移して新たなスタートを切りました。 2025年開催は、同年に控えたデフリンピックとも連動し、手話やろう文化、ろう芸術に触れることを目的として開催されました。 開催日時 2025年11月6日(木)から11月9日(日) ※10月17日・11月22日 はコラボ企画を実施 開催場所 座・高円寺、マシタ、空き倉庫 他 実施内容 舞台・映画・パネルディスカッション・マルシェ 他 主催 文化庁委託事業「令和7年度障害者等による文化芸術活動推進事業」、一般社団法人日本ろう芸術協会 提携 NPO法人劇場創造ネットワーク、座・高円寺 共催 杉並区、杉並区聴覚障害者協会、社会福祉法人トット基金、TA-net 他 助成 公益財団法人東京歴史文化財団 アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成、東京芸術文化鑑賞サポート助成】 (2ページ目) 開催目的と背景 本芸術祭は、ろう者・難聴者が主体となり、手話を基盤とした「手話のまち」という空間そのものを作り出すことを重要な目的の一つとして企画しました。 舞台芸術や映画、ワークショップ、交流の場を通して、ろう者・難聴者・聴者、そして多様な表現者や来場者が交差し、手話のまちを体感できる環境を創出します。 視覚言語を中心に据えた空間設計や運営を行うことで、これまで不可視化されがちだったろう文化やろう者の身体性を可視化し、来場者一人ひとりが聴者の基準とは異なる感覚や価値観に触れる機会となることを目指しています。 開催目的 1 ろう芸術、ろう文化を知る機会を創出する 2 最先端の表現の場を共有する 3 聴者とろう者・難聴者の相互交流の場を提供 4 業界者同士のネットワーキング (3ページ目) 参加国数・プログラム数 (表) 参加国数 23カ国 ・アジア:インドネシア、韓国、シンガポール、台湾、中国、日本、フィリピン、香港 ・オセアニア:オーストラリア ・北米・中南米:アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ ・ヨーロッパ:イタリア、イギリス、エストニア、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フランス、ベルギー ※映画上映にセレクションされた作品を含めると26カ国(アルゼンチン・オーストリア・ポーランド) (表、終わり) (表) 合計数 54プログラム 映画 21 舞台芸術 13 体験・ワークショップ 7 パネルディスカッション 5 展示 3 コラボ企画 4 (表、終わり) (4ページ目) 実施内容と様子 (写真)「手話のまちのロゴ入りTシャツを着た人の背中」 (5ページ目) (写真)「クロージングセレモニー」 (写真)「手話のまちのシンボルが描かれたパネル」 (写真)「エディによるVV マシタにて」 (写真)「手話の市」 (写真)「座・高円寺」 (6ページ目) (写真)「100年の眠り」日本ろう者劇団とデフ・パペットシアター・ひとみとカンパニーデラシネラ 共同創作 (写真)「オープニングセレモニー」 (写真)「フィール・トゥゲザー 百合(台湾)」 (写真)「オン・ザ・エッジ(デンマーク)」 (写真)「イマーシブシアター『交差』」 (写真)「終着駅への軌跡」終着駅への軌跡制作委員会 (7ページ目) (写真)「ミラ・ツッカーマン:劇場を築く(ノルウェー)」 (写真)「映画『別れの光』『アイム・ソーリー、わたしはソリ』『13号室』舞台挨拶 (写真)「日本のろう者俳優の現在地と未来」 (写真)「クロージング VVパフォーマンス(メキシコ・日本・フランス)」 (8ページ目) 来場者データ [来場者数] 延べ15000人 アンケートは芸術祭終了後、オンラインおよび会場にて実施されました。参加者からは「ろう者・聴者・外国人など多様な人々が同じ空間で共存し、楽しんでいる様子に感動した」「視覚言語/手話が自然に行き交う場そのものが新鮮で豊かだった」などの前向きな声が多数寄せられました。今後の運営に向けた貴重な意見として活用してまいります。 [86%の参加者から好評] (9ページ目) アンケートによる来場者データ [年齢別構成比] (円グラフ) 10代 4.5% 20代 11.3% 30代 18% 40代 15.8% 50代 29.3% 60代 17.3% 70代 3.8% (グラフ、終わり) [地域別割合] (円グラフ) 杉並区内 6.1% 東京都 50.8% 東京都以外 43.1% (グラフ、終わり) (10ページ目) 成功の要因 ・東京国際ろう映画祭で培った実績 →企画立案から運営、広報の経験の積み重ね ・ろう者主導のキュレーション →当事者性が高いだけではなく質も含めた前衛的な表現と共感を生む企画を実現 ・国内外のろう芸術ネットワーク →国際性の高いプログラムの実現 →作品の国際展開や次回招聘へと発展 ・デフリンピック連動開催 →国際的注目と来場者の大幅増加 (写真)「屋外で待つ人々の様子」 (11ページ目) 成果と今後の課題 (表) 成果 ・来場者満足度86%と初開催ながら高評価を獲得 ・ろう者・聴者・外国人が共存する場を実現 ・「手話のまち」というコンセプトが来場者に浸透 ・多言語・多様な情報保障により安心して鑑賞できる環境を整備 ・日本のろう芸術が国際的に注目され、海外展開の動きが生まれた 今後の課題 ・想定を超える来場者数により運営面で混乱が生じた ・スタッフ数および運営経験の不足が顕在化 ・人気プログラムにおける入場管理が不十分 ・杉並区民への周知 (6%→10%を目指す) ・海外からの来場者に対応できる人材・体制の強化 (表、終わり) (12ページ目) 今後の課題 01 開催規模の拡大 次回以降は、より多くの人々や団体に参加を呼びかけるとともに、ミーティングを通じた交流の場やアートの場を増やすなど、参加者にとって活動の幅が広がる機会の提供を目指します。 02 アジアとの連携 「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」を、アジアのろう芸術を発信するプラットフォームとしてさらに発展させるため、アジアにおけるろう芸術との連携を強化し、アジアを中心とした人々が参加しやすい環境づくりを推進します。 03 連携の強化 芸術機関との連携や、地域内外の関係機関とのつながりを深めることで、ろうコミュニティ内外における人材育成や芸術の発展・普及に貢献していきます。 (13ページ目) メッセージ 心より感謝申し上げます。 このたびは、本芸術祭を事例として取り上げていただき、誠にありがとうございす。本芸術祭が、一過性の催しにとどまらず、ろう者主導による創造と協働のモデルとして、今後の文化芸術のあり方を問い直す場となることを願っています。今後も、より多くの方々にとって価値ある場を提供できるよう、継続的な挑戦を重ねてまいります。 一般社団法人 日本ろう芸術協会