資料１

「障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画」 の改定ポイント（案）

第２期の「障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画（以下「基本計画」という。）」については、「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律（以下「推進法」という。）」に定められた基本理念や基本的施策を堅持しつつ、以下の観点を踏まえて策定。

１．第1期の基本計画期間における障害者による文化芸術活動に関する動向等を踏まえた主な反映事項

（１）背景とこれまでの経緯
障害者による文化芸術活動は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受けたものの、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も追い風となり、多様な主体の積極的な参画により各地域において様々な形で広がりを見せており、各施策分野において取組が着実に進んでいる

（２）基本計画の位置づけ
基本計画の実現に向けた取組を進めることは、令和３年改正により事業者に対する合理的配慮の提供を義務付けることとされた「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」や、令和４年に制定された「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律」の趣旨にも適うもの

（３）意義と課題
文化芸術の持つ多様な人々をつなぐ力は，一人一人の多様な幸せであり、社会全体の幸せでもあるウェルビーイングの理念の実現にも資する
障害者による文化芸術活動は着実に進む一方で、障害者が文化芸術を創造し享受するためには、依然として様々な課題も存在

２．第２期の基本計画期間において目指す姿として目標等を設定

【基本的な考え方】
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーを受け継ぎ、2025年の大阪・関西万博やその後の更なる発展も見通して取組を推進
「第２　基本的な方針」を踏まえ、合理的配慮の実現に向けた情報保障や環境整備に留意しつつ、活動の裾野を広げ、地域における基盤づくりを進める観点から、第２期の計画期間において念頭に置くべき目標を設定（進捗を把握するための指標も設定）

【基本的な考え方】
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーを受け継ぎ、2025年の大阪・関西万博やその後の更なる発展も見通して取組を推進
「第２　基本的な方針」を踏まえ、合理的配慮の実現に向けた情報保障や環境整備に留意しつつ、活動の裾野を広げ、地域における基盤づくりを進める観点から、第２期の計画期間において念頭に置くべき目標を設定（進捗を把握するための指標も設定）

目標１）障害者による幅広い文化芸術活動の更なる促進や展開
障害者による文化芸術活動の裾野を更に広げるとともに、障害者が活動しやすい環境づくりを進めることにより、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受ける以前の水準に回復させるとともに、更なる向上を目指す
※進捗指標：文化芸術を鑑賞した障害者の割合 等

目標２）文化施設及び福祉施設等をはじめとした関係団体・機関等の連携等による、障害者が文化芸術に親しみ、参加する機会等の充実
推進法及び基本計画の内容について引き続き周知に取り組む
人材確保やノウハウの共有等に課題を抱える文化施設等における関係団体・機関等との連携による取組を推進
※進捗指標：文化・福祉施設、障害者における推進法や基本計画の認知状況 等

目標３）地域における障害者による文化芸術活動の推進体制の構築
地方公共団体における障害者の文化芸術活動の推進に係る計画等の策定や地域の資源を活用した取組等の推進、障害者文化芸術活動支援センターの更なる設置の促進等を図る
※進捗指標：地方公共団体における計画等の策定状況 等

３．総合的・複合的な施策の推進及び中長期的な施策の実行及び検証
障害者文化芸術推進法に定められた鑑賞・創造・発表等の11の施策について、施策間の連携を取りながら、総合的・複合的に施策を推進（障害者による幅広い文化芸術活動の推進、文化芸術に対するアクセシビリティの向上、情報共有・意見交換の促進に向けた広域的・全国的なネットワークづくり 等）
障害者文化芸術活動推進有識者会議の意見を聴きつつ、中長期的に施策の実行及び検証、新たな課題や視点への柔軟な対応に取り組み、社会全体で障害者の文化芸術活動を支える基盤づくりを進める